説明

回転電機

【課題】コイル各相を効率的に均一に冷却できる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は、コイル180を冷却するための冷却液が流通する配管120を備え、回転シャフト30の軸方向が略水平になるように設置されている。配管120は、回転シャフト30に対し上側かつコイル180に対し外周側に配置された半円環形状の外側管と、回転シャフト30に対し下側かつコイル180に対し内周側に配置された半円環形状の内側管と、外側管と内側管とを連結する連結管とを有する。配管120は、軸方向において絶縁部材160とコイル180の軸方向端部182との間に配置されている。配管120には、配管120の内部から外部へ冷却液を流出させる開口130が、径方向において隣接するコイル180の間に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関し、特に、ステータコアに装着されたコイルを冷却するための冷却液が流通する配管を備える回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の回転電機の冷却構造は、たとえば、特開2005−86894号公報(特許文献1)、特開2007−312569号公報(特許文献2)および特開2006−311750号公報(特許文献3)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−86894号公報
【特許文献2】特開2007−312569号公報
【特許文献3】特開2006−311750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の回転電機の冷却構造では、重力を利用した回転電機の上部側、外周側または側面側からの部分的な冷却液の吹きつけによって、コイルエンドに冷却液を供給することが行なわれている。また、回転電機の回転により発生する遠心力を利用した、回転電機の内側からの内周全面吹きかけによって、コイルエンドに冷却液を供給することが行なわれている。
【0005】
しかし、コイルエンドにおけるコイルのUVW各相の分布は、回転電機の外周側、側面側、内周側の三面で異なる。従来のコイルエンドへの冷却液の吹きかけでは、UVW相の一部の相にのみ冷却液が供給され、そのためUVW各相を均一に冷却することは困難であった。冷却液をコイルエンドのUVW各相に均一に供給するには、回転電機の外周側、側面側および内周側の三面を広範囲に覆うように冷却液の供給手段を設置する必要があるが、その設置は困難であった。
【0006】
また、遠心力を利用して回転電機の内側から冷却液を吹きかける場合、回転電機の回転数の変動や、回転電機のロータを挟持するエンドプレートの形状などが影響して、冷却液が吹きかけられる位置がばらつく。このとき、ステータコアとコイルとを絶縁する絶縁部材に冷却液が当たったり、回転電機のステータとロータとの間の隙間に冷却液が流入することにより、回転電機の引き摺り損失が増大して燃費が悪化する問題があった。
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、コイル各相を効率的に均一に冷却することができる回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る回転電機は、回転可能に設けられた回転シャフトと、回転シャフトに固設されたロータと、ロータの周囲に配置されたステータとを備える。ステータは、環状に配置されたステータコアと、ステータコアに装着された絶縁部材と、絶縁部材を介在させてステータコアに装着されたコイルと、を含む。回転電機は、コイルを冷却するための冷却液が流通する配管をさらに備え、回転シャフトの軸方向が略水平になるように設置されている。配管は、半円環形状の外側管と、半円環形状の内側管と、連結管とを有する。外側管は、回転シャフトに対し上側、かつ、ステータコアの径方向においてコイルに対し外周側に配置されている。内側管は、回転シャフトに対し下側、かつ、径方向においてコイルに対し内周側に配置されている。連結管は、径方向に沿って延在し、外側管と内側管とを連結する。配管は、軸方向において絶縁部材とコイルの軸方向端部との間に配置されている。配管には、配管の内部から外部へ冷却液を流出させる開口が、径方向において隣接するコイルの間に形成されている。
【0009】
上記回転電機において、回転シャフトに対し上側、かつ、径方向においてコイルに対し内周側に配置され、ステータコアの軸方向端面に当接する、半円環形状のシール部材をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の回転電機によると、コイル各相を効率的に均一に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態に係る回転電機が適用されるハイブリッド車両の構成を示す概略図である。
【図2】回転電機のコイル付近の詳細を示す断面図である。
【図3】図2に示すIII−III線に沿う、回転電機の断面図である。
【図4】図3に示す回転電機の断面の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、
同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0013】
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係る回転電機10が適用されるハイブリッド車両(HV:hybrid vehicle)の構成を示す概略図である。図1に示すように、ハイブリッド車両は、回転電機10と、回転シャフト30と、減速機構40と、ディファレンシャル機構50と、ドライブシャフト受け部60とを備える。電動機または発電機としての機能を有する回転電機(モータジェネレータ)10は、ロータ20と、ステータ140とを含む。
【0015】
ロータ20は、回転シャフト30に組付けられる。回転シャフト30は、軸受を介在させて、ハイブリッド車両の駆動ユニットのハウジング部に回転可能に支持されている。ロータ20は、回転シャフト30に固設され、回転シャフト30と共に回転可能に設けられている。環状のステータ140は、ロータ20の周囲に配置されており、ロータ20の外周に設けられている。
【0016】
ステータ140の軸方向端面177,178は、カバー135によって覆われている。カバー135は、軸方向端面177,178との間に、密閉された空間136を形成している。ステータ140の軸方向端面177,178には、コイル180が装着されている。
【0017】
コイル180は、ステータ140の軸方向端面177に対して軸方向(図1中に両矢印で示すDR1方向)に突出している、コイルエンド部182を有する。コイルエンド部182には、端子台110が設置されている。端子台110は、ステータ140の軸方向端部に設置されている。
【0018】
コイル180は、端子台110を介在させて、3相ケーブル90によってPCU70と電気的に接続されている。3相ケーブル90は、U相ケーブル91、V相ケーブル92およびW相ケーブル93からなる。コイル180は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルからなり、これらの3つのコイルの端子に、それぞれ、U相ケーブル91、V相ケーブル92およびW相ケーブル93が接続されている。またPCU70は、給電ケーブルによってバッテリ80と電気的に接続されている。これにより、バッテリ80とステータ140とが電気的に接続されている。
【0019】
ロータ20およびステータ140を含む回転電機10から出力された駆動力は、減速機構40からディファレンシャル機構50を経由して、ドライブシャフト受け部60に伝達される。ドライブシャフト受け部60に伝達された駆動力は、図示しないドライブシャフトを経由して図示しない駆動輪に回転力として伝達されて、ハイブリッド車両を走行させる。
【0020】
一方、ハイブリッド車両の回生制動時には、駆動輪は車体の慣性力により回転させられる。駆動輪からの回転力によりドライブシャフト受け部60、ディファレンシャル機構50および減速機構40を経由して、回転電機10が駆動される。このとき、回転電機10は、発電機として作動する。回転電機10により発電された電力は、PCU70内のインバータを経由して、バッテリ80に蓄えられる。
【0021】
本実施の形態の回転電機10は、ハイブリッド車両に搭載され、車輪を駆動する駆動源およびエンジンなどの動力によって発電する発電機として機能するものに限られない。本実施の形態の回転電機10は、燃料電池車や電気自動車などに搭載され、車輪を駆動する駆動源として利用されるものであってもよい。
【0022】
図2は、回転電機10のコイル180付近の詳細を示す断面図である。図2に示すように、ロータ20は、回転シャフト30の軸方向(すなわち、図2中に両矢印DR1で示す方向)に沿った円筒形状を有する。ロータ20は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板により構成されたロータコアと、そのロータコアに埋設された図示しない永久磁石とを有する。すなわち、回転電機10は、IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。
【0023】
ロータ20の、軸方向における両端部には、エンドプレート22が設けられている。エンドプレート22は、ロータコアを構成する電磁鋼板の積層構造を軸方向に対して挟持する。永久磁石に対向する電磁鋼板の端部が磁化されたとき、磁力の作用によって電磁鋼板が分離しようとする力が働くが、エンドプレート22を配置して電磁鋼板の積層構造を挟持することにより、電磁鋼板の分離を防止する。エンドプレート22は、ねじ止め、かしめ、圧入などの任意の方法によって、回転シャフト30に固定されており、回転シャフト30の回転に伴って回転運動を行なう。
【0024】
ステータ140は、断面形状環状の筒状に配置されたステータコア141と、このステータコア141の外周に装着されたリング181と、ステータコア141に巻回されて装着された複数のコイル180とを含む。ステータコア141は、両矢印DR1で示す軸方向に積層された、複数の電磁鋼板から構成されている。なお、ロータコアおよびステータコア141は、電磁鋼板に限定されず、たとえば圧粉磁心から構成されてもよい。
【0025】
コイル180とステータコア141との間には絶縁部材160が介在しており、絶縁部材160によってコイル180とステータコア141との間の絶縁が確保されている。絶縁部材160は、コイル180とステータコア141との間の絶縁を確保する。コイル180は、ステータコア141に装着された絶縁部材160を介在させて、ステータコア141に巻回されて装着されている。
【0026】
ステータコア141には、ステータコア141の軸方向端面177を覆うカバー135が接合されている。カバー135は、高い耐熱性と絶縁性とを有するPPS(Polyphenylene Sulfide)に代表される樹脂材料を用いて、半筒状に形成されている。カバー135は、内面がコイル180に対向するようにコイル180に被せられて配置され、カバー135の内部に空間136を形成する。この空間136内に冷却油に代表される冷却液を流動させ、コイル180のコイルエンド部182近傍やステータコア141の軸方向端面177を油冷することにより、回転電機10の作動時に発生する熱を除去し、コイル180およびステータコア141を冷却することができる。
【0027】
カバー135の内部には、配管120が設けられている。配管120は、たとえばインサート成形によって、樹脂製のカバー135の内部に一体成形される。冷却液は、配管120の内部121を流通して、配管120に形成された開口130を経由して空間136内に供給され、コイル180およびステータコア141を冷却する。冷却液は、配管120に形成された開口130を経て、配管120の内部121から外部へ流出する。カバー135には、開口130が形成されている配管120の一部を露出させて、配管120からの冷却液の流出を妨げないための、切欠部137が形成されている。
【0028】
図2に示すように配管120は、軸方向において、絶縁部材160と、コイル180の一方の軸方向端部を形成するコイルエンド部182との間に配置されている。配管120に形成された開口130が、コイル180の一部と対向し、配管120から流出する冷却液がコイル180へ到達してコイル180を冷却できるように、配管120は配置されている。
【0029】
図3は、図2に示すIII−III線に沿う、回転電機10の断面図である。ここで、回転電機10は、回転シャフト30の延在方向である両矢印DR1に示す軸方向が、略水平になるように設置されている。軸方向が略水平に配置された回転電機10に対し、図3中に示す矢印DR4は鉛直上向き方向を示し、図3中に示す矢印DR5は鉛直下向き方向を示す。
【0030】
回転電機10は、軸方向が水平方向に一致するように配置されていれば、後述するように重力の作用によって最も効率的に冷却液を流通できるので望ましい。ただし、軸方向が水平方向に対し、重力の作用による冷却液の流通が阻害されない程度の角度を有するように、回転電機10が傾斜して配置されていてもよい。たとえば、水平方向に対し軸方向が45°以下の角度を形成するように回転電機10を配置することができる。
【0031】
図3に示すように、配管120は、半円環形状の外側管124と、半円環形状の内側管128と、外側管124に連結されて外部から外側管124へ冷却液を供給する供給管122とを有する。配管120はまた、外側管124と内側管128とを連結する連結管126を有する。連結管126は、延在方向がほぼ水平方向に沿うように配置されている。外側管124は、連結管126に対し相対的に上側に配置されている。内側管128は、連結管126に対し相対的に下側に配置されている。
【0032】
外側管124と内側管128とは、回転シャフト30の仮想の中心軸と中心を共有する円環の一部形状である半円環形状に形成されている。外側管124は、回転シャフト30に対し上側に配置されている。内側管128は、回転シャフト30に対し、下側に配置されている。
【0033】
図3中に示す両矢印DR2は、環状に配置されたステータコア141の周方向を示す。また両矢印DR3は、ステータコア141の径方向を示す。ステータコア141には複数のコイル180(すなわち、複数組のU相コイル、V相コイルおよびW相コイル)が巻回されている。図3に示すように、複数のコイル180は環状に配置されている。ステータコア141の径方向において、外側管124はコイル180に対し外周側に配置されており、内側管128はコイル180に対し内周側に配置されている。
【0034】
連結管126は、径方向に沿って延在するように配置されている。連結管126は、コイル180の内周側から外周側にまで至るように延在し、コイル180を跨ぐように配置されている。外側管124と内側管128とは、回転電機10の上下方向における中央部において、連結管126によって互いの端部同士が繋げられている。
【0035】
外側管124は、環状に配置されたコイル180のうち上側の半数のコイル180に、径方向外側から対向するように配置されている。内側管128は、環状に配置されたコイル180のうち下側の半数のコイル180に、径方向内側から対向するように配置されている。外側管124および内側管128に形成された開口130は、径方向において、隣接する複数のコイル180の間に形成されている。開口130は、コイル180間の間隙184に向いて、開口130から流出する冷却液が間隙184へ流れるように形成されている。
【0036】
図3中に示す矢印は、冷却液の流れを示す。冷却液の一部は、回転電機10の外部から供給管122を経由して外側管124へ流通し、外側管124に形成された開口130から流出して、上側に配置されたコイル180間の間隙184へ流れる。冷却液の一部は、外側管124の開口130から流出せずに連結管126へ至り、連結管126から内側管128へ流通し、内側管128に形成された開口130から流出して、下側に配置されたコイル180間の間隙184へ流れる。
【0037】
このように冷却液の流れを形成することにより、上側半分のコイル180には、外周側から内周へ向かって冷却液を供給し、下側半分のコイル180には、内周側から外周へ向かって冷却液を供給することが可能となる。このとき冷却液は、重力による落下に逆らわないよう流れているので、重力落下を有効に活用して、効率的に上下両側のコイル180に冷却液を供給することができる。
【0038】
開口130は、軸方向においてコイル180と対向する位置に形成され、かつ周方向において隣接するコイル180間に形成されているために、全てのコイル180を狙って冷却液を吹きかけることが可能とされている。したがって、UVW各相全てのコイル180を、限られた領域の中で、効率的に均一に冷却することができる。
【0039】
図4は、図3に示す回転電機10の断面の変形例を示す図である。コイル180よりも径方向外側において、配管120(すなわち、外側管124)は、樹脂製のカバー135により保持されている。外側管124は上側にのみ設けられているため、外側管124を保持するためには、コイル180の外径側のカバー135を、図3に示す円筒形状でなく、図4に示すように円筒の半分の形状に形成してもよい。つまり、回転電機10の下部では、内側管128を内部に保持するための、内周側のカバー135のみが形成されていてもよい。
【0040】
このようにすれば、カバー135を簡素化することができるので、カバー135を作製するために必要な樹脂の材料コストを低減することができる。図3および図4に示すカバー135は樹脂成形品であるため、適切な金型を準備することで、図4に示す形状のカバー135を作製する場合の製造コストの増加を回避することができる。
【0041】
図2および図3に戻って、上側半分のステータコア141のコイル180に対して内径側(すなわち下側)の位置において、カバー135に固定されたシール部材150が設けられている。シール部材150は、ステータコア141の軸方向端面177に当接する先端部152と、カバー135に保持された根元部154とを有する。シール部材150は、回転シャフト30に対し上側、かつ、径方向においてコイル180に対し内周側に配置されている。シール部材150は、たとえばゴム系材料などのカバー135よりも軟質の樹脂材料が用いられて、図3に示すように半円環形状に形成されている。
【0042】
シール部材150は、カバー135とステータコア141の軸方向端面177との間をシールして、カバー135に囲まれた空間136の内部と外部とを液密に密封する。そのため、外側管124から空間136内に供給された冷却液は、図3に示すように、コイル180間の間隙184を通過してシール部材150の外周部へ至ると、シール部材150の外周縁に沿って周方向に下方向へ流れる。
【0043】
つまり、シール部材150は、冷却液がシール部材150を通過してシール部材150よりも内径側へ流れ込むことを抑制している。回転電機10の上側半分では、シール部材150によって、ロータ20とステータ140との間の隙間24(図2参照)への冷却液の流入が抑制されている。
【0044】
一方、回転電機10の下側半分では、内側管128は隙間24よりも径方向外側に配置されており、開口130は内側管128の外周側に形成されている。そのため、内側管128から流出する冷却液は、内側管128から外周へ向かって流れ、隙間24へ流入することはない。
【0045】
このように配管120とシール部材150とを配置することにより、回転電機10の全体において隙間24への冷却液の流入を抑制することができる。そのため、ロータ20がステータ140に対し相対回転するときに、隙間24内の冷却液を引き摺りながら回転してロータ20の回転運動が妨げられることを回避できる。したがって、回転電機10の運転時における引き摺り損失を低減し、より効率的に回転電機10を駆動させて燃費を向上することができる。
【0046】
シール部材150は、回転電機10の上側半分において隙間24への冷却液の流入を防止できるものであればよい。そのため、回転電機10の上側半分の内周側のみに、半円環形状のシール部材150を配置すればよい。隙間24は円筒形状に形成されているのに対し、半円環形状に形成されたシール部材150を用いることで、隙間24全体への冷却液の流入を抑制できる。したがって、回転電機10を構成する部品をより簡略化でき、シール部材150を作製するために必要な材料コストを低減することができる。
【0047】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、ハイブリッド車両および電気自動車などに搭載され、発電機や駆動源として使用される、車両に搭載される回転電機として好適に用いられ得る。
【符号の説明】
【0049】
10 回転電機、20 ロータ、22 エンドプレート、24 隙間、30 回転シャフト、120 配管、121 内部、122 供給管、124 外側管、126 連結管、128 内側管、130 開口、135 カバー、136 空間、137 切欠部、140 ステータ、141 ステータコア、150 シール部材、152 先端部、154 根元部、160 絶縁部材、177,178 軸方向端面、180 コイル、182 コイルエンド部、184 間隙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に設けられた回転シャフトと、
前記回転シャフトに固設されたロータと、
前記ロータの周囲に配置されたステータとを備える、回転電機において、
前記ステータは、
環状に配置されたステータコアと、
前記ステータコアに装着された絶縁部材と、
前記絶縁部材を介在させて前記ステータコアに装着されたコイルと、を含み、
前記回転電機は、前記コイルを冷却するための冷却液が流通する配管をさらに備え、前記回転シャフトの軸方向が略水平になるように設置されており、
前記配管は、
前記回転シャフトに対し上側、かつ、前記ステータコアの径方向において前記コイルに対し外周側に配置された、半円環形状の外側管と、
前記回転シャフトに対し下側、かつ、前記径方向において前記コイルに対し内周側に配置された、半円環形状の内側管と、
前記径方向に沿って延在し、前記外側管と前記内側管とを連結する連結管と、を有し、
前記配管は、前記軸方向において前記絶縁部材と前記コイルの軸方向端部との間に配置されており、
前記配管には、前記配管の内部から外部へ冷却液を流出させる開口が、前記径方向において隣接する前記コイルの間に形成されている、回転電機。
【請求項2】
前記回転シャフトに対し上側、かつ、前記径方向において前記コイルに対し内周側に配置され、前記ステータコアの軸方向端面に当接する、半円環形状のシール部材をさらに備える、請求項1に記載の回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−246268(P2010−246268A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92295(P2009−92295)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】