説明

回転電機

【課題】ロータの回転軸内を通る冷媒をステータへ供給してステータの冷却を行う場合に、ロータの回転がロックしたときであってもステータの冷却性能を向上させる。
【解決手段】オイルポンプ50の吐出圧力により回転軸13内の冷媒流路49に供給された冷媒用オイルは、各冷媒吐出口48からコイルエンド部22aへ向けて噴出する。さらに、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルがロータ周方向の接線に平行な方向に噴出する力の反動で、冷媒吐出装置42が回転軸13及びロータ14に対して冷媒用オイルの吐出方向と逆方向に相対回転する。これによって、ロータ14の回転がロックしたときであっても、コイルエンド部22aにおける冷媒用オイルの供給される周方向位置が冷媒吐出装置42の回転に応じて変化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータがロータの外周側にてロータと対向配置された回転電機に関し、特に、そのステータの冷却に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機において、ロータシャフト内を通る冷媒用オイルをロータ回転時の遠心力によって流動させることで、ステータやロータを冷却する技術が知られている。例えば下記特許文献1では、ロータシャフト内に冷媒用オイルを流通させる油通路が形成されるとともに、その油通路に連通する油路がロータの軸線方向での少なくとも一方の端部に設けられたエンドプレートを貫通して形成されており、その油路の開口端に、ロータの回転数が高回転数ほど開口端から流出する冷媒用オイルの流動抵抗を低下させるように、遠心力によってロータの半径方向で外側に変形する弾性部材が設けられている。ロータの低回転時には、弾性部材に作用する遠心力が小さく直管状態を維持し、冷媒用オイルは、ロータの回転数に応じて遠心力を受けているのに対して、弾性部材からの流出方向はロータの軸線方向であることで、弾性部材での冷媒用オイルの流動抵抗が大きくなる。一方、ロータの高回転時には、弾性部材に作用する遠心力が大きくなり、その先端側がロータの半径方向で外側に弾性的に撓むことで、弾性部材から冷媒用オイルが流出しやすくなり、弾性部材での冷媒用オイルの流動抵抗が小さくなる。これによって、ロータの高回転時に、冷媒用オイルの流量が増大し、冷媒用オイルが持ち去る熱量が多くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−87434号公報
【特許文献2】特開2011−122711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ロータ回転時の遠心力によって弾性部材から吐出する冷媒用オイルをステータ(例えばステータコイル)へ供給することで、ステータの冷却を行うことが可能となる。しかし、その場合において、例えばロータに高負荷がかかる等してロータの回転がロックしたときは、弾性部材から冷媒用オイルが一定方向(鉛直下方向)にのみ吐出され、ステータを均一に冷却することが困難となる。その結果、ステータの冷却性能が低下し、ステータの温度にばらつきが発生する。
【0005】
本発明に係る回転電機は、ロータの回転軸内を通る冷媒をステータへ供給してステータの冷却を行う場合に、ロータの回転がロックしたときであってもステータの冷却性能を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る回転電機は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明に係る回転電機は、回転軸とともに回転するロータと、ロータの外周側にてロータと対向配置されたステータと、回転軸に形成された冷媒流路から供給された冷媒をステータへ向けて吐出する冷媒吐出口を有し、回転軸及びロータに対し相対回転可能な冷媒吐出装置と、を備え、冷媒吐出装置は、冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がロータ周方向の接線に平行な方向の速度成分を有するように、冷媒吐出口から冷媒を吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転することを要旨とする。
【0008】
本発明の一態様では、冷媒吐出装置は、冷媒吐出口から冷媒をロータ周方向の接線に平行な方向に吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転することが好適である。
【0009】
本発明の一態様では、冷媒吐出装置は、冷媒吐出口を複数有し、複数の冷媒吐出口がロータ周方向に関して互いに間隔をおいて配置され、冷媒吐出装置は、各冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がいずれもロータ周速方向の速度成分を有する、または各冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がいずれもロータ周速方向と逆方向の速度成分を有するように、各冷媒吐出口から冷媒を吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転することが好適である。
【0010】
本発明の一態様では、冷媒吐出装置は、ロータの回転軸方向外側端にて回転軸に回転自在に支持されていることが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、冷媒吐出口からステータへ冷媒を供給しつつ、冷媒吐出口からの冷媒の吐出力の反動を利用して、冷媒吐出装置を回転軸及びロータに対し冷媒の吐出方向と逆方向に相対回転させることができる。したがって、ロータの回転がロックしたときであっても、ステータにおける冷媒の供給される周方向位置を冷媒吐出装置の回転に応じて変化させることができ、ステータの冷却性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る回転電機の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る回転電機の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る回転電機の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る回転電機の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
【0014】
図1,2は本発明の実施形態に係る回転電機の概略構成を示す図であり、図1は回転軸13の軸線方向(以下回転軸方向とする)と直交する方向から見た内部構成の概略を示し、図2は回転軸方向から見た内部構成の概略を示す。回転電機は、回転が固定されたステータ12と、ステータ12に対し相対回転可能なロータ14と、を備え、ステータ12がロータ14の外周側に配置され、回転軸方向と直交する径方向においてステータ12とロータ14が所定の微小空隙を空けて対向配置されている。
【0015】
ロータ14は、回転軸13に固定されたロータコア31と、ロータコア31にその周方向に沿って配設された複数の永久磁石32と、ロータコア31の回転軸方向外側端(両端)に設けられ、回転軸方向においてロータコア31を挟み付ける一対のエンドプレート33と、を含む。ステータ12は、ステータコア21と、ステータコア21にその周方向に沿って配設された複数相(例えば3相)のステータコイル22と、を含む。ステータコア21には、径方向内側へ(ロータ14へ向けて)突出する複数のティース23が周方向に沿って互いに間隔をおいて(等間隔で)配列されており、各ティース23間にスロットが形成されている。ステータコイル22がティース23間のスロットを通ってティース23に巻装されることで、ステータ12に磁極が構成される。ステータコイル22は、回転軸方向に関してステータコア21(ティース23)より外側(両側)に張り出した部分であるコイルエンド部22aを有し、コイルエンド部22aが回転軸方向に関してロータ14より外側(両側)に張り出している。
【0016】
回転電機では、ステータコイル22に交流電流を流すことで、周方向に回転する回転磁界がステータ12に形成される。そして、ステータ12に発生した回転磁界とロータ14の永久磁石32で発生した界磁束との電磁気相互作用(吸引及び反発作用)により、ロータ14にトルク(磁石トルク)を作用させてロータ14を回転軸13とともに回転駆動することができる。このように、回転電機を、ステータコイル22への供給電力を利用してロータ14に動力を発生させる電動機として機能させることができる。一方、回転電機を、ロータ14の動力を利用してステータコイル22に電力を発生させる発電機として機能させることもできる。また、ロータ14は、永久磁石32が設けられた構成に限られるものではなく、例えばコイルが設けられた構成や、磁気抵抗の変化によりリラクタンストルクを利用する構成であってもよい。
【0017】
本実施形態では、冷媒用オイルによりステータ12(主としてステータコイル22)の冷却を行うために、冷媒吐出装置42がロータ14(エンドプレート33)の回転軸方向外側端に設けられている。図1に示す例では、冷媒吐出装置42をロータ14の回転軸方向両端に設けているが、冷媒吐出装置42をロータ14の回転軸方向片端だけに設けることも可能である。以下、冷媒吐出装置42の構成例について説明する。
【0018】
冷媒吐出装置42は、ロータ周方向に関して互いに間隔をおいて(等間隔で)配置された複数(図2に示す例では4つ)の冷媒吐出管44と、各冷媒吐出管44内の冷媒流路45へ冷媒用オイルを導くための環状の冷媒分配管46とを含んで構成され、ステータコイル22のコイルエンド部22aの内周側に配置されている。各冷媒吐出管44のロータ径方向中心側の端部が冷媒分配管46に接続されていることで、各冷媒吐出管44内の冷媒流路45が冷媒分配管46内の冷媒流路47と連通する。各冷媒吐出管44(冷媒流路45)のロータ径方向外側の端部は、外部に開口しており、冷媒用オイルを吐出する冷媒吐出口48として機能する。冷媒吐出装置42の冷媒分配管46がベアリング41を介して回転軸13に回転自在に支持されていることで、冷媒吐出装置42(各冷媒吐出管44及び冷媒分配管46)は回転軸13及びロータ14に対し相対回転可能である。なお、回転電機をハイブリッド車両の動力源として用いる場合は、冷媒用オイルとして例えばATF(Automatic Transmission Fluid)を用いることも可能である。
【0019】
冷媒吐出装置42へ冷媒用オイルを供給するために、回転軸13には冷媒流路49が軸線方向に沿って形成されており、オイルポンプ50から吐出した冷媒用オイルが回転軸13内の冷媒流路49へ供給される。図1では、オイルポンプ50から回転軸13内の冷媒流路49へ冷媒用オイルを供給するための具体的構成の図示を省略しているが、周知の構成で実現可能である。図3に示すように、エンドプレート33には、複数(図3に示す例では4つ)の冷媒吐出穴52がロータ周方向に関して互いに間隔をおいて(等間隔で)形成されている。エンドプレート33の各冷媒吐出穴52がロータコア31内の冷媒流路51を介して回転軸13内の冷媒流路49と連通していることで、図1の矢印Aに示すように、冷媒流路49に供給された冷媒用オイルが冷媒流路51を通って各冷媒吐出穴52から流出する。
【0020】
図4に示すように、冷媒分配管46には、冷媒流路47と連通する冷媒流入口53が回転軸方向に関してエンドプレート33の各冷媒吐出穴52と対向して形成されている。エンドプレート33の各冷媒吐出穴52と冷媒分配管46の冷媒流入口53との間の相対回転部位には、冷媒用オイルが外部へ漏出せず各冷媒吐出穴52から冷媒流入口53へ流れるように液密にシールする環状のシールリング(シール部材)54,56が設けられている。シールリング54は各冷媒吐出穴52及び冷媒流入口53より内周側の位置に装着されており、シールリング56は各冷媒吐出穴52及び冷媒流入口53より外周側の位置に装着されている。このシールリング54,56によって、ロータ14(エンドプレート33)に対する冷媒吐出装置42(冷媒分配管46)の相対回転を許容しつつ、エンドプレート33の各冷媒吐出穴52と冷媒分配管46の冷媒流入口53との連通部分のシールを行うことが可能となり、図4の矢印Fに示すように、冷媒用オイルがエンドプレート33の各冷媒吐出穴52から冷媒分配管46の冷媒流入口53を通って冷媒流路47に供給され、さらに各冷媒吐出管44内の冷媒流路45へ分配される。
【0021】
図2に示すように、各冷媒吐出管44(冷媒流路45)の軸線44aは、ロータ径方向中心側の端部がロータ径方向に一致し、ロータ径方向中心側からロータ径方向外側へ延びるにつれてロータ径方向に対しロータ周方向へ離れるように傾斜しており、ロータ径方向外側の端部がロータ周方向の接線に平行である。これによって、図2の矢印Bに示すように、ロータ周方向に関して互いに間隔をおいて(等間隔で)配置された複数の冷媒吐出口48(冷媒吐出管44のロータ径方向外側の端部)の各々から冷媒用オイルがロータ周方向の接線に平行な方向に噴出する。その際には、各冷媒吐出管44の軸線44aをいずれもロータ径方向中心側からロータ径方向外側へ延びるにつれてロータ径方向に対しロータ回転時の周速方向(以下ロータ周速方向とする)と逆方向へ傾斜させて、各冷媒吐出口48の軸線44aをロータ周速方向と逆方向にすることで、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルをいずれもロータ周速方向と逆方向に吐出することが可能である。あるいは、各冷媒吐出管44の軸線44aをいずれもロータ径方向中心側からロータ径方向外側へ延びるにつれてロータ径方向に対しロータ周速方向へ傾斜させて、各冷媒吐出口48の軸線44aをロータ周速方向にすることで、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルをいずれもロータ周速方向に吐出することも可能である。なお、ロータ14の回転方向を図2の矢印Dに示す方向とすると、ロータ回転時の周速方向(ロータ周速方向)は図2の矢印Eに示す方向で表される。
【0022】
オイルポンプ50の吐出圧力により回転軸13内の冷媒流路49に供給された冷媒用オイルは、ロータコア31内の冷媒流路51、エンドプレート33の各冷媒吐出穴52、及び冷媒分配管46の冷媒流入口53と冷媒流路47を通って各冷媒吐出管44の冷媒流路45に供給され、各冷媒吐出口48から各冷媒吐出管44の外周側に配置されたステータ12(ステータコイル22のコイルエンド部22a)へ向けて噴出する。各冷媒吐出口48からステータコイル22のコイルエンド部22aに冷媒用オイルが供給されることで、ステータ12(主としてステータコイル22)の冷却を行うことができる。さらに、図2の矢印Bに示すように、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルがロータ周方向の接線に平行な方向(ロータ周速方向またはその逆方向)に噴出する力の反動で、図2の矢印Cに示すように、冷媒吐出装置42(各冷媒吐出管44及び冷媒分配管46)が回転軸13及びロータ14に対して冷媒用オイルの吐出方向と逆方向に相対回転する。これによって、ロータ14の回転が停止(ロック)したときであっても、ステータコイル22(コイルエンド部22a)における冷媒用オイルの供給される周方向位置が冷媒吐出装置42の回転に応じて変化するため、ステータコイル22(コイルエンド部22a)を冷媒用オイルにより均一に冷却することが可能となる。なお、オイルポンプ50は、ロータ14の回転がロックしたときであっても、冷媒用オイルの圧力を冷媒吐出装置42へ供給して各冷媒吐出口48から吐出できるように、例えば、回転電機とは別に設けられた動力源により回転駆動される。
【0023】
ここで、回転軸13内の冷媒流路49を通る冷媒用オイルをロータ回転時の遠心力によってステータ12(コイルエンド部22a)へ供給する場合を考えると、例えばロータ14に高負荷がかかる等してロータ14の回転がロックしたときは、冷媒用オイルが一定方向(鉛直下方向)にしか吐出されず、ステータ12(コイルエンド部22a)を均一に冷却することが困難となる。これに対して本実施形態では、各冷媒吐出口48からステータ12(コイルエンド部22a)へ冷媒用オイルを供給しつつ、各冷媒吐出口48からの冷媒用オイルの噴出力の反動を利用して、冷媒吐出装置42を回転軸13及びロータ14に対して冷媒用オイルの噴出方向と逆方向に相対回転させることができる。したがって、例えばロータ14に高負荷がかかる等してロータ14の回転がロックしたときであっても、ステータ12(コイルエンド部22a)における冷媒用オイルの供給される周方向位置を冷媒吐出装置42の回転によって変化させることができ、ステータ12(コイルエンド部22a)の全周に渡って冷媒用オイルを満遍なく供給することができるため、ステータ12(コイルエンド部22a)を冷媒用オイルにより均一に冷却することができる。その結果、ステータ12(コイルエンド部22a)の冷却性能を向上させることができ、ステータ12(コイルエンド部22a)の温度のばらつきを低減することができる。例えば回転電機を車両の動力源として用いる場合において、急な坂道でロータ14の回転がロックするような状況であっても、ステータ12(コイルエンド部22a)を冷媒用オイルにより均一に冷却することができる。
【0024】
以上の実施形態の説明では、冷媒吐出口48の軸線44aがロータ周方向の接線に平行であり、冷媒吐出口48から冷媒用オイルをロータ周方向の接線に平行な方向に吐出するものとした。ただし、本実施形態では、冷媒吐出口48から吐出する冷媒用オイルの流速がロータ周方向の接線に平行な方向の速度成分を有する条件が成立する範囲内で、冷媒吐出口48の軸線44aをロータ周方向の接線に対し傾斜させて、冷媒吐出口48から冷媒用オイルをロータ周方向の接線に対し傾斜した方向に吐出することも可能である。その場合でも、冷媒吐出口48からステータ12(コイルエンド部22a)へ冷媒用オイルを供給しつつ、冷媒吐出口48からの冷媒用オイルの噴出力の反動を利用して、冷媒吐出装置42を回転軸13及びロータ14に対して相対回転させることが可能である。その際には、各冷媒吐出口48から吐出する冷媒用オイルの流速がいずれもロータ周速方向と逆方向の速度成分を有する条件が成立する範囲内で、各冷媒吐出口48の軸線44aをロータ周速方向と逆方向に対し傾斜させて、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルをロータ周速方向と逆方向に対し傾斜した方向に吐出することが可能である。あるいは、各冷媒吐出口48から吐出する冷媒用オイルの流速がいずれもロータ周速方向の速度成分を有する条件が成立する範囲内で、各冷媒吐出口48の軸線44aをロータ周速方向に対し傾斜させて、各冷媒吐出口48から冷媒用オイルをロータ周速方向に対し傾斜した方向に吐出することも可能である。ただし、冷媒吐出口48からの冷媒用オイルの噴出力の反動を利用して、冷媒吐出装置42を回転軸13及びロータ14に対して効率よく相対回転させるためには、冷媒吐出口48から吐出する冷媒用オイルの流速は、ロータ周方向の接線に平行な方向(ロータ周速方向またはその逆方向)の速度成分が支配的であることが好ましく、ロータ径方向の速度成分及び回転軸方向の速度成分よりも十分大きいことが好ましい。
【0025】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0026】
12 ステータ、13 回転軸、14 ロータ、21 ステータコア、22 ステータコイル、22a コイルエンド部、23 ティース、31 ロータコア、32 永久磁石、33 エンドプレート、41 ベアリング、42 冷媒吐出装置、44 冷媒吐出管、45,47,49,51 冷媒流路、46 冷媒分配管、48 冷媒吐出口、50 オイルポンプ、52 冷媒吐出穴、53 冷媒流入口、54,56 シールリング。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸とともに回転するロータと、
ロータの外周側にてロータと対向配置されたステータと、
回転軸に形成された冷媒流路から供給された冷媒をステータへ向けて吐出する冷媒吐出口を有し、回転軸及びロータに対し相対回転可能な冷媒吐出装置と、
を備え、
冷媒吐出装置は、冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がロータ周方向の接線に平行な方向の速度成分を有するように、冷媒吐出口から冷媒を吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転する、回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機であって、
冷媒吐出装置は、冷媒吐出口から冷媒をロータ周方向の接線に平行な方向に吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転する、回転電機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の回転電機であって、
冷媒吐出装置は、冷媒吐出口を複数有し、
複数の冷媒吐出口がロータ周方向に関して互いに間隔をおいて配置され、
冷媒吐出装置は、各冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がいずれもロータ周速方向の速度成分を有する、または各冷媒吐出口から吐出する冷媒の流速がいずれもロータ周速方向と逆方向の速度成分を有するように、各冷媒吐出口から冷媒を吐出することで、回転軸及びロータに対し相対回転する、回転電機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1に記載の回転電機であって、
冷媒吐出装置は、ロータの回転軸方向外側端にて回転軸に回転自在に支持されている、回転電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−62926(P2013−62926A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199095(P2011−199095)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】