説明

固体酸化物形燃料電池装置

【課題】改質ガス利用機器の動作状態に対応してモジュール容器内のセルに生じ得る、局所吸熱状態を緩和させるための発熱状態制御部を有する、固体酸化物形燃料電池装置を提供すること。
【解決手段】固体酸化物形燃料電池装置は、燃料ガスと酸化剤ガスとによって発電を行う複数のセルと、複数のセルを収容するモジュール容器と、モジュール容器の外壁における外面の一部に配置され、複数のセルにて発電時に生じる熱を用いて、吸熱反応によって、被改質ガスを別系統の改質ガス利用機器で利用するための改質ガスへと改質する外部改質器とを備え、外壁を挟んで外部改質器と対向する位置に配置されたセルの一部に生じ得る局所的な吸熱状態を、セルの発熱量を制御することで緩和する発熱状態制御部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとにより発電を行う固体酸化物形燃料電池装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」ともいう)は、電解質としてイオン導電性固体酸化物を用い、その両側に電極を取り付けた上で燃料ガスと酸化剤ガス(空気、酸素等)とを供給して、比較的高温で発電反応を生じさせて発電を行う燃料電池装置である。
【0003】
一般に、SOFCは、燃料極層と空気極層との間に酸化物が挟持されてなる燃料電池セルを複数有する燃料電池セル集合体を備えており、燃料ガスと酸化剤ガス(空気、酸素等)とが流れることによって作動する。その際、SOFCの外部からは、被改質ガス(例えばメタンガス等の都市ガス)が供給され、当該被改質ガスを改質触媒が収められた改質器に導入して水素リッチな改質ガスに改質した後に、当該改質ガスが燃料電池セル集合体へ供給されるように構成されている。
【0004】
一般的にSOFCは、電圧降下などが少ないこともあって高い発電効率で動作することが可能である。しかし、一方では、SOFCの起動・停止に要する時間が長時間に亘ることや、定常的な発電状態における燃料電池セルにおける動作温度が800℃を超え、場合によっては900℃を超える場合もあることなどから、起動・停止にかかる取り扱いの不便さや排熱方法が技術上の問題となる場合が多い。加えて、SOFCは燃料電池使用者からの使用電力の変化要求に対する負荷追従性が低く、発電量を瞬時に増減させることが困難である。
【0005】
それに対して、固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte
Fuel Cell:以下「PEFC」ともいう)は、SOFCと比較した場合の発電効率は低いもものの、起動に要する時間が短く、燃料電池使用者からの使用電力の変化要求に対する負荷追従性が高いという特徴を有している。また、PEFCも都市ガス等の被改質ガスを水素リッチに改質するために改質器を必要とするところ、改質器内で実行される水素発生反応として吸熱反応が選択されれば、高温動作するSOFCにて生じる排熱を有効利用することも可能であると考えられる。
【0006】
このような考え方のもと、PEFCをシステムに組み込むことで、高温動作するSOFCからの排熱を無駄に捨てるのではなく、PEFCに用いる改質器において有効利用して、高い発電効率と高い負荷追従性とを両立させたハイブリッド型燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−266924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した従来の技術においては、高温動作するSOFCの燃料電池セルよりの排熱を別系統の改質器において再利用することが可能となっている。しかしながら、負荷追従性の低いSOFCと負荷追従性が高いPEFCを組み合わせて用いる場合、利用者による急激な使用電力の変化要求に対応するために、SOFCと協働するPEFCの運転状態を変化させる必要がある。このようにPEFCの運転状態を変化させる場合には、PEFCへの水素供給量を変化させる必要があり、従ってPEFC側の改質器で用いられる被改質ガス量も変化してしまう。
【0009】
一般的な燃料電池システムに用いられる改質器における水素の発生には種々の反応を用いることが可能であるが、高い負荷追従性を有するPEFCにおいては燃料ガスとして大量の水素を瞬間的に必要とすることが想定される。従って、PEFCにおいては、最も水素の収率が高い改質反応である水蒸気改質反応SRを用いることができる。ここで、水蒸気改質反応SRは吸熱反応である。よって、PEFCの改質器において水蒸気改質反応SRを用いる場合、改質器への被改質ガスの流入量が増加すると、改質器において局所的な吸熱反応、即ち局所的な温度低下が発生し、当該改質器の近辺に配置されているSOFC側の燃料電池セルの一部に局所的な吸熱部が発生し得る。とりわけ高温で動作するSOFCのモジュール内のセルの一部にて、このような局所的低温部ともいうべき吸熱部が発生することは、SOFCのモジュール内の燃料電池セル間に温度ムラを招き、各燃料電池セル間で発電能力の不均一化が生じて、SOFCの耐久性に悪影響を与えることが発明者らによる研究の結果わかった。
【0010】
さらに、高温動作するSOFCの燃料電池セルよりの排熱を再利用して別系統の改質器において水素を発生させて利用する機器として、水素自動車や水素を燃料とする燃料電池自動車が利用する為の水素ステーション等の改質ガス利用機器も考えられる。このようにSOFCと協働する水素ステーションは、水素ステーション自体の管理・運用にかかる電力を自ら発電するのみならず、水素に加えて電気を供給することも可能である。そして、このような水素ステーションも、使用者からの水素供給要求に応じて瞬時に水素の供給量を増加させる必要に迫られる場合が想定され得り、PEFCの場合と同様にSOFCのモジュール内の燃料電池セル間に温度ムラ生じさせ、SOFCの耐久性に悪影響を与えることが懸念される。
【0011】
本発明はこのような課題及び知見に鑑みてなされたものであり、その目的は、PEFCに代表される改質ガス利用機器が利用者の要求に応じて所望の状態で稼動可能であり、且つ、当該改質ガス利用機器の稼働状態によって生じ得る、モジュール容器内にて複数の燃料電池セルに生じ得る局所的な吸熱状態を緩和することも可能な固体酸化物形燃料電池装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置は、固体酸化物形燃料電池装置であって、燃料ガスと酸化剤ガスとによって発電を行う複数のセルと、前記複数のセルを収容するモジュール容器と、前記モジュール容器の外壁における外面の一部に配置され、前記複数のセルにて発電時に生じる熱を用いて、吸熱反応によって、被改質ガスを別系統の改質ガス利用機器で利用するための改質ガスへと改質する外部改質器とを備え、前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置されたセルの一部に生じ得る局所的な吸熱状態を、前記セルの発熱量を制御することで緩和する発熱状態制御部を有する。
【0013】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置は、固体酸化物形燃料電池からの熱を利用して、固体酸化物形燃料電池とは別系統の改質ガス利用機器にて利用される燃料ガスを生成する外部改質器を動作させることで、固体酸化物形燃料電池の余熱を有効活用することができる。同時に、改質ガス利用機器も、外部改質器に用いる為の加熱手段を別途持つことなく水素を生成することができる。また、本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置では、外部改質器が、燃料電池セルを収容するモジュール容器の外壁における外面の一部に配置されるので、発熱するセルからの熱を外部改質器へと効率的に伝搬させることが可能である。ところで、外部改質器においては、改質ガス利用機器側の負荷追従運転によって、改質状態が変化し吸熱反応がより進行することが想定される。このような吸熱反応の進行は、外部改質器に起因する吸熱状態となって、モジュール容器内の複数のセルに影響を与えることが懸念される。そこで本発明では、外壁を挟んで外部改質器と対向する位置に配置されたセルの一部に生じ得る局所的な吸熱状態を、セルの発熱量を制御することで緩和する発熱状態制御部を設けている。本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置は、この発熱状態制御部によって燃料電池セルの温度を上昇させ、改質ガス利用機器からの要求により外部改質器にて生じる吸熱量が増えても当該吸熱状態を良好に緩和しつつ、改質反応に用いる熱を燃料電池セルから外部改質器へと有意に伝搬することができる。
【0014】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置では、前記発熱状態制御部は、前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置された前記セルの前記発熱量を制御することも好ましい。
【0015】
この好ましい態様では、使用電力量の増加要求により外部改質器にて生じる吸熱状態に変化があっても、外部改質器と対向する位置に設けられた燃料電池セルの温度低下を有効に防止することが可能であるばかりでなく、外部改質器と対向する位置にある燃料電池セルの発熱量のみを増加させることで局所的な吸熱状態をより効率的に緩和することができる。また、この好ましい態様では、本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置の局所的な吸熱状態を緩和する為に、その他大多数の燃料電池セルにおける発電量を増加させる必要がなく、省エネルギー化に大きく寄与する。
【0016】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置では、前記発熱状態制御部は、前記セルの発電量を変更することで前記セルの発熱量を制御する発電状態制御手段であることも好ましい。
【0017】
この好ましい態様では、発熱状態制御部が燃料電池セルの発熱量を制御するにあたって、別途特別な装置を必要とすることなく既存の燃料電池セルにおける発電量制御を個別に行うだけでよいので、部品数の増加による装置故障の可能性を低減しつつ、局所的な吸熱状態を効率的に且つ簡便に緩和することができる。
【0018】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置では、前記発熱状態制御部は、前記セルの冷却状態を変更することで前記セルの発熱量を制御する冷却状態制御手段であることも好ましい。
【0019】
この好ましい態様では、固体酸化物形燃料電池装置における各燃焼電池セルの発電状態を一定に保ちつつ、既存の構成を用いて燃料電池セルに供給する酸化剤ガスの流量を制御・変化させることさせることができ、局所的な吸熱状態を効率的に且つ簡便に緩和することができる。
【0020】
本発明に係る固体酸化物形燃料電池装置では、前記発熱状態制御部は、前記外部改質器における前記水素の生成効率が低下すると、前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置された前記セルの前記発熱量を低下させることもできる。
【0021】
この好ましい態様では、利用者からの要求に応じて外部改質器における局所的な吸熱状態が解消される場合に、冷却状態の変動に起因した燃料電池セルにおける過剰昇温のような局所的な発熱状態を、各燃焼電池セルの発電状態や、燃料電池セルに供給する酸化剤ガスの流量の制御によって解消することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、PEFCに代表される改質ガス利用機器の動作状態に対応して、モジュール容器内の複数のセルに生じ得る局所的な吸熱状態を緩和することが可能な固体酸化物形燃料電池装置を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置の概略的な斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置の、図1におけるII―II断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置の、概略的断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置の外部改質器にて生じる吸熱状態の変化を示す概略図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置における発熱状態制御部の動作原理を示す概略図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置における発熱状態制御部の動作原理を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の符号を付して、可能な限り重複する説明は省略する。
【0025】
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムAPについて図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、燃料電池システムAPの概略構成を示す概念図である。図1に示すように、燃料電池システムAPは、固体酸化物形燃料電池装置AP1と、固体高分子形燃料電池装置AP2とによって構成されている。図2は、図1における固体酸化物形燃料電池装置AP1の内部が見えるように、図1におけるII―II断面を簡略的に示した模式的断面図である。
【0026】
固体酸化物形燃料電池装置AP1は、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aと、一対の外部改質器1,1’とを備えている。固体高分子形燃料電池装置AP2は、固体高分子形燃料電池モジュールAP2aと、水素精製貯蔵部HBとを備えている。
【0027】
固体酸化物形燃料電池装置AP1は、燃料ガスと空気(酸化剤ガス)とを電気化学反応させることで発電するための装置として構成されている。固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aは、複数の燃料電池セル7を格納するモジュール容器4と、生成された電流を取り出すための一対の集電ロッド5,5’を備えている。集電ロッド5,5’は、インバータAP1vに繋がれている。外部改質器1,1’は、モジュール容器4の側壁面に配置され固体高分子形燃料電池装置AP2にて用いられる改質ガスを生成するように構成されている。
【0028】
外部改質器1,1’が生成した水素は、固体高分子形燃料電池装置AP2の水素精製貯蔵部HBに送られ、必要に応じて高純度の水素に精製された後にバッファされる。その後、水素精製貯蔵部HBに貯蔵された水素は、固体高分子形燃料電池モジュールAP2aに送られて発電反応に寄与する。固体高分子形燃料電池モジュールAP2aには、インバータAP2vが設けられており、発電された電気を取り出すことが可能なように構成されている。なお上述のとおり、本実施形態における固体高分子形燃料電池装置AP2に代えて、外部改質器1,1’と接続された水素ステーション等の改質ガス利用機器を用いることもできる。
【0029】
続いて、固体酸化物形燃料電池装置AP1について、より詳細に説明する。モジュール容器4は略直方体形状をなし、モジュール容器4の側面を構成する外壁部材が、直方体の正面に相当するモジュール壁4aより時計回りに、モジュール壁4b、モジュール壁4c及びモジュール壁4dの順で設けられている。なお、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aは発電時に燃料電池セル7より発せられる熱により高温となることから、各モジュール壁を含むモジュール容器4の構成部材は、例えばインコネルやステンレスなどの耐熱性の合金材料により形成され、燃料ガスや空気などの供給気体を外部に漏出させないために密閉構造となっている。モジュール容器4の内側には、燃料電池セル7とモジュール容器4とを絶縁すると共に、モジュール容器4内部を保温するためのアルミナ繊維等で形成された絶縁断熱部材が設けられても良く、動作温度を安定に保つためにモジュール容器4の外側の全体又は一部が絶縁断熱部材で覆われていてもよい。
【0030】
固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4の上方には、モジュール容器4内の燃料電池セル7へと酸化剤ガスOG(空気)を供給可能な酸化剤ガス供給源OSが接続されており、モジュール容器4の下方には、モジュール容器4内の燃料電池セル7へと燃料ガスFGを供給可能な燃料ガス供給源FSが接続されている。なお、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aにおいてモジュール容器4内の燃料電池セル7に供給される酸化剤ガスOGである空気は、モジュール容器4の内部上方に設けた図示してない空気ヘッダを通って制御され、各燃料電池セル7に対して適切に分配・供給されてもよい。この空気ヘッダは、各燃料電池セル7に供給される空気を一時的に貯留して昇温させる役割も果たしている。また、各燃料電池セル7に供給される燃料ガスFGは、各燃料電池セル7の下方から供給される。ここで、酸化剤ガスOG及び燃料ガスFGの流入位置及び流入方向はモジュール容器4内部の燃料電池セル7の形状等に応じて任意に選択可能である。
【0031】
一対の集電ロッド5,5’は、モジュール容器4のモジュール壁4cの外面に設けられており、モジュール容器4内の燃料電池セル7にて発電・生成された直流電流をインバータAP1vへと送出している。インバータAP1vは、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aの燃料電池セル7にて生成された直流電流を、一般家庭等で利用可能な交流電流へと変換している。
【0032】
固体酸化物形燃料電池装置AP1における外部改質器1は、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aと協働するPEFCに代表される改質ガス利用機器の動作中に用いる改質ガスである水素を生成するために用いられるガス改質器である。本実施形態に係る外部改質器1は、上方にガス入口2を、下方にガス出口3を有しており、被改質ガスAGを供給可能な被改質ガス供給源ASより、被改質ガスAGと水蒸気のみがガス入口2へと供給され、例えば外部改質器1内部にて以下の化学式に示す水蒸気改質反応SR、
mn+aH2O→bCO+cH2 (1)
が進行する。図2に示す実施形態では、この水蒸気改質反応SRによって生成された改質ガス(水素)は、外部改質器1のガス出口3より固体高分子形燃料電池装置AP2へと供給され、固体高分子形燃料電池モジュールAP2aにおける発電に利用される。なお、外部改質器1内部で進行する改質反応としては、水蒸気改質反応SRやオートサーマル改質反応ATR等の吸熱反応を伴うものが選択されるので、水素生成反応を促進させる際には別途吸熱用の熱源を必要とする。本実施形態にかかる外部改質器1は、高温で動作する固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4のモジュール壁に直接取付けられており、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4自体が熱源として働くことで、外部改質器1にて水蒸気改質反応SRを進行・促進させる為の熱が外部改質器1,1’へと充分に供給される。
【0033】
図2を参照すると、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4の内部においては、燃料電池セル7が、6行×2列、12本(燃料電池セル7a乃至7l)ごとに一つの燃料電池セルスタック8として構成された上で、燃料電池セルスタック8a乃至8lの12個のスタックがモジュール容器4内に格納されている。各スタック8内の各燃料電池セル7は、有底筒状であって、セラミックス材料からなり筒の内側から外側に向かって空気極、固体酸化物電解質、燃料極の多層構造を形成している。そして、燃料電池セル7の内壁すなわち空気極に空気が、外壁すなわち燃料極に燃料ガスが接触すると、セル内でO2-イオンが移動し、電気化学反応を発生させることで空気極と燃料極との間に電位差が生じ、発電が行われる。このようにして燃料電池セル7が発電した電気は、モジュール容器4内部の図示していない集電部材によって集電され、集電ロッド5,5’を経由してインバータへと送られ、一般家庭等で利用可能な交流電流へと変換される。なお、各スタックに封入される燃料電池セル7の構造、形状及び数、並びにモジュールを構成するスタックの数及び配列等は、所望とする発電容量等に応じて適宜選択可能である。
【0034】
図1及び図2において示すように、モジュール容器4には、正面側のモジュール壁4aの中央部に外部改質器1が設置され、背面側のモジュール壁4cの外部改質器1と概ね対向する位置に外部改質器1と同型の外部改質器1’が設置されている。これら外部改質器1,1’は、各々ガス出口3及び3'を有しており、水蒸気改質反応SRによって生成した改質ガスである水素を固体高分子形燃料電池装置AP2における水素精製貯蔵部HBへ送り出している。外部改質器1,1’から供給される水素は、水素精製貯蔵部HB内で、必要に応じて高純度の水素に精製されても良く、その後バッファされる。なお、水素精製貯蔵部HBにバッファされた水素は、利用者からの要求に応じて固体高分子形燃料電池モジュールAP2a等の改質ガス利用機器へと供給され得る。なお、本実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池装置AP1のモジュール容器4に取付けられる外部改質器1は、改質ガス利用機器側にて必要とする水素量等の条件に応じて単一で設けられても複数個設けられても良く、複数の外部改質器1の各々が別個の改質ガス利用機器と接続されても良いし、本実施形態のように一つの固体高分子形燃料電池装置AP2に対して複数の外部改質器1が接続されても良い。また、モジュール容器4の一つの外壁側面に複数の外部改質器1を設けても良い。
【0035】
図1及び図2の双方において示されているように、外部改質器1は、モジュール壁4aの外面の略中心部に取り付けられ、モジュール壁4aを挟んで外部改質器1と対向する位置には、燃料電池セルスタック8b乃至8eの4つが存在している。なお、これらスタック内に含まれる燃料電池セル7のうち、モジュール壁4aを挟んで外部改質器1に対応する位置に立設されている6本の燃料電池セル(燃料電池セルスタック8cの燃料電池セル7b、燃料電池セルスタック8dの燃料電池セル7a,7b、燃料電池セルスタック8cの燃料電池セル7a,7b、及び燃料電池セルスタック8dの燃料電池セル7a)のモジュール壁4aの内面側には、外部改質器1のモジュール壁4aへの接続部分を覆う面積を有する図示していない銅板等の吸熱緩和手段が挟み込まれてもよい。また、モジュール容器4内部の各燃料電池セルスタック8間に、モジュール容器4における燃料電池セル7間の温度差を低減するための、銅板等の伝熱材料で形成された複数の図示していない追加伝熱板を設けても良い。
【0036】
次に、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムAPにおける発熱状態制御部を用いた局所的な吸熱状態の緩和の態様を、図3及び図4を参照しながら説明する。図3に示すのは、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置AP1の図2におけるIII―III断面の概略的断面図である。本図においては、局所的吸熱状態の緩和の態様をより簡潔に説明する目的で、実際に配置されている燃料電池セルスタック8d及び8jにおいて本断面に示され得る12本の燃料電池セル7を簡略化して5本の燃料電池セル17a乃至17eのみで示している。
【0037】
密閉されたモジュール容器4内部においては、高温で発電動作を行う燃料電池セル7のうち、モジュール容器4のモジュール壁4a乃至4dに近い外側寄りに配置された燃料電池セル7が、モジュール壁4a乃至4dより最も離れた中心部寄りに配置された燃料電池セル7と比較して、モジュール容器4外への放熱による温度低下を生じやすい。また、同様の理由で一の燃料電池セル7において、その中央部と比較して上下端部の温度が低くなる傾向がある。つまり、モジュール容器4内を満たす複数の燃料電池セル7において、縦方向、横方向、及び高さ方向の何れにおいても、中心部寄りの温度が外側端部の温度と比して高くなる。図3においては、このような高温部HAがモジュール容器4の中心部に破線で示されている。なお、図2において言及した追加伝熱板は、モジュール容器4内で高温部HAを通過してモジュール容器4のモジュール壁4aと4cとの間に延在して高温部HA近辺の燃料電池セル7とモジュール壁4a及び4c近辺の温度低下を生じやすい燃料電池セル7との間の熱の移動を促進させ、モジュール容器4内部の燃料電池セル7における温度分布を均一化することに寄与している。
【0038】
ここで、上述の通り固体酸化物形燃料電池装置AP1に接続された固体高分子形燃料電池装置AP2は、固体酸化物形燃料電池装置AP1とは別個に制御されている。基本的には、負荷追従性に乏しい固体酸化物形燃料電池装置AP1が概ね一定の電力量で継続的に発電し続けるのに対して、負荷追従性に富む固体高分子形燃料電池装置AP2は利用者の要求に応じて必要とされる電力量を瞬間的に供給する役割を果たしている。例えば利用者より使用する電力量を増加させるという要求が送られてきた場合、初期的には固体高分子形燃料電池装置AP2における水素精製貯蔵部HBにおいて精製された後バッファされた水素の固体高分子形燃料電池モジュールAP2aへの流量が増加する。しかしながら、利用者よりの使用電力量の増加要求が継続的なものである場合や、短時間でも大量の電力量が要求される場合等には、水素精製貯蔵部HBにてバッファした水素だけでは当該発電要求に応えることは不可能であり、固体高分子形燃料電池装置AP2における発電量を大きく増加させなければならない。よって、固体高分子形燃料電池装置AP2における発電量自体を継続的又は大幅に増加させる必要がある場合には、外部改質器1における水素供給量を増加させる必要がある。そしてこの場合、外部改質器1における水蒸気改質反応SRを促進させる目的で、外部改質器1への被改質ガスAGの供給量を増加させる必要が生じる。
【0039】
図4に示すのは、外部改質器1への被改質ガスAGの供給量を増加させた場合に外部改質器1とモジュール容器4との間で生じ得る吸熱状態の変化を示す概略図である。図4の左側(a)に示されているのは、利用者による発電量の増加命令がなされていない又は当該増加命令に対して水素精製貯蔵部HBにバッファされた水素で対応可能である等の理由から、被改質ガスの流入量が少ない状態の外部改質器1における吸熱状態である。この状態においては、外部改質器1におけるガス入口2近辺の吸熱量はガス出口3付近の吸熱量と比して高い状態ではあるものの、全体としての吸熱量が大きいとは言えない。これに対して図4の右側(b)に示されているのは、利用者による発電量の増加命令に対応すべく、固体高分子形燃料電池装置AP2における発電量が増加している等の理由から、被改質ガスの流入量が多い状態の外部改質器1における吸熱状態である。この状態においては、ガス入口2への被改質ガスAGの供給量及びガス出口3よりの改質ガスである水素の供給量が大きくなっているだけでなく、外部改質器1におけるガス入口2近辺の吸熱量及びガス出口3付近の吸熱量の何れもが(a)に示した状態と比較して高くなっていることが判る。そして、被改質ガスAGの供給量が増えてガス入口2近辺での改質反応がより促進されることで、ガス入口2付近を中心として外部改質器1周辺部に局所的な吸熱状態が発生し得ることも明らかである。
【0040】
上述したように、外部改質器1がモジュール容器4のモジュール壁4aに取付けられているので、モジュール壁4aを挟んで外部改質器1と対向する位置に配置された複数の燃料電池セル7からは、図4に示すような局所的な吸熱状態に起因して熱が奪われる。この局所的な吸熱状態に起因した局所吸熱部LAが図3において示されている。具体的には、局所吸熱部LAは、モジュール容器4のモジュール壁4aを挟んで外部改質器1と対向する位置に配置されている複数の燃料電池セル7の一部分に対応する領域に生じ、その領域における燃料電池セル7の温度は、局所的吸熱部LA以外の領域に配置されている燃料電池セル7の温度と比較して著しく低い。なお、局所的吸熱部LAは、一つの燃料電池セル7内に生じたり、外部改質器1の接続部分の一部分にのみ生じる場合もある。それら何れの場合であっても、局所的吸熱部LAに対応する領域の温度は、モジュール容器4において局所的吸熱部LAに対応する領域を除く残余の領域における温度と比較すると低くなる。例えば、通常状態で発電する固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aの燃料電池セル17b乃至17eにおける温度は略860℃であるのに対して、局所吸熱部LAを含む燃料電池セル17aの温度は略850℃程度まで低下する場合がある。このように、外部改質器1における局所的な吸熱状態に起因した燃料電池セル7における局所吸熱部LAは、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4内に含まれる複数の燃料電池セル7間における温度ムラを生じさせ得る原因となり得る。
【0041】
しかしながら、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置AP1は、モジュール壁4aを挟んで外部改質器1に最も近接する位置に配置される燃料電池セル17aの発熱状態とそれ以外の燃料電池セル17b乃至17eの発熱状態とを個別に制御する発熱状態制御部CUを有している。とりわけ、本実施形態に係る発熱状態制御部CUは、各燃料電池セル7における発電状態を制御する発電状態制御手段である。ここで、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aの各燃料電池セル7は、発電量が増加すると自身の温度(発熱量)が上昇するという性質を有している。つまり、局所吸熱部LAを包含する燃料電池セル17aの発電量を増加させることは、当該燃料電池セル17aにおける発熱量を上昇させ、その結果図3において直列接続された燃料電池セル17b乃至17eと燃料電池セル17aとの間の温度差を緩和することができる。このように、当該局所吸熱部LAを含む燃料電池セル7aの低温状態が緩和されることで、上述したような固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4内の温度ムラが解消され得り、固体酸化物形燃料電池装置AP1の耐久性が向上する。さらに、局所吸熱部LAを含む燃料電池セル7aの温度が上昇することは、外部改質器1よりの局所的な吸熱要求も改善するので、外部改質器1における水蒸気改質反応SRをより促進させるという優れた効果も有している。また、本実施形態に係る固体酸化物形燃料電池装置の局所的な吸熱状態を緩和する為には、外部改質器と対向する位置に配置された燃料電池セル17a以外の燃料電池セル17b乃至17eにおける発電量を増加させる必要がないので、省エネルギー化に大きく寄与する。加えて、本実施形態では、発熱状態制御部が燃料電池セルの発熱量を制御するにあたって、別途特別な制御装置を用いること無く、既存の制御装置を用いて燃料電池セルに対する発電量制御を個別に行うだけでよいので、専用部品数の増加による装置故障の可能性を低減しつつ、局所的な吸熱状態を効率的に且つ簡便に緩和することができる。
【0042】
図5に示すのは、本発明の第2実施形態に係る発熱状態制御部の動作原理を示す簡略図である。図3に示す第3実施形態との相違点は、本実施形態に係る発熱状態制御部が、発電状態を制御するのではなく、各セルに対して供給する酸化剤ガスのOGの供給量を制御していることであり、第1実施形態と重複する部分についての説明は割愛する。
【0043】
先に述べたように、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aは、燃料電池セル7に向けて酸化剤ガスOGを供給する酸化剤ガス供給源OSへと接続されており、本実施形態に係る発熱状態制御部CUは、モジュール容器4の内部上方に設けた空気ヘッダを通る酸化剤ガスOGの流量を適切に制御している。ここで、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aの各燃料電池セル7は、酸化剤ガスOGの流量が過多状態となると温度が低下し、酸化剤ガスOGの流量が欠乏状態となると温度が上昇するという性質を有している。よって、局所吸熱部LAを包含する燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量をその他の燃料電池セル17b乃至17eへの酸化剤ガスOGの流量と比して少なくすると、燃料電池セル17aにおける発熱量のみを上昇させることが可能であり、局所吸熱部LAに起因する、燃料電池セル17b乃至17eと燃料電池セル17aとの間の温度差を緩和することができる。
【0044】
具体的には、図5に示すように、燃料電池セル17b乃至17e各々への酸化剤ガスの流量を100L/minに維持したまま、一方で燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量を90L/minへと減じると、外部改質器1に生じた局所的な吸熱状態により略850℃程度まで低下した局所吸熱部LAを含む燃料電池セル17aの温度が上昇して860℃へと近づく。このように、当該局所吸熱部LAを含む燃料電池セル7aの低温状態が緩和されることは、先に述べた実施形態と同様に、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4内の温度ムラの解消に繋がり、固体酸化物形燃料電池装置AP1の耐久性を向上させる。さらに、局所吸熱部LAを含む燃料電池セル7aの温度が上昇することは、外部改質器1よりの局所的な吸熱要求も改善するので、外部改質器1における水蒸気改質反応SRをより促進させるという効果も有している。また、本実施形態では、燃料電池セル7自体の発電量は一定に保ったままで、酸化剤ガスの流量のみを制御すればいいので、局所的な吸熱状態が効率的且つ簡便に緩和可能である。
【0045】
図6に示すのは、本発明の第3実施形態に係る発熱状態制御部の動作原理を示す簡略図である。図5に示す第4実施形態との相違点は、本実施形態に係る発熱状態制御部が、各セルに対して供給する酸化剤ガスのOGの供給量を増加させていることであり、第1実施形態及び第2実施形態と重複する部分についての説明は割愛する。
【0046】
ここで、図4を再度参照すると、右側(b)に示された被改質ガスの流入量が多い状態の外部改質器1は左側(a)に示された被改質ガスの流入量が少ない状態の外部改質器1と比して吸熱量が高い状態にある。このことは、外部改質器1の動作が被改質ガスの流入量が多い(b)の状態から被改質ガスの流入量が少ない(a)の状態へと戻る場合に、局所的な発熱状態が生じ得ることを示唆するものである。
【0047】
例えば、上記第2実施形態において、燃料電池セル17aにおける局所吸熱部LAを緩和するために発熱状態制御部COが燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量を減じている時に、利用者より固体高分子形燃料電池装置AP2にて使用する電力量を低減させるという要求が送られると、固体高分子形燃料電池モジュールAP2aによって外部改質器1に要求される水素量が減り、外部改質器1における局所的吸熱反応の進行が抑えられる。しかしながら、このような場合に、発熱状態制御部COが燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量を減じたままでは、燃料電池セル17aの温度が過剰に昇温してしまい、結果的に固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4内にて温度ムラを生じさせてしまう。
【0048】
しかしながら、このような局所的な発熱状態が生じる場合であっても、本実施形態に係る発熱状態制御部COは、モジュール容器4の内部上方に設けた空気ヘッダを通る酸化剤ガスOGの流量を適切に制御し、局所吸熱部LAを包含する燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量をその他の燃料電池セル17b乃至17eへの酸化剤ガスOGの流量と比して多くして、燃料電池セル17aにおける発熱量のみを減少させることが可能である(例えば、燃料電池セル17b乃至17e各々への酸化剤ガスの流量を100L/minに維持したまま、一方で燃料電池セル17aへの酸化剤ガスOGの流量を110L/minへと増加させる)。従って、当該局所吸熱部LAを含む燃料電池セル7aの高温状態が緩和されることは、先に述べた実施形態と同様に、固体酸化物形燃料電池モジュールAP1aのモジュール容器4内の温度ムラの解消に繋がり、固体酸化物形燃料電池装置AP1の耐久性を向上させ得る。
【0049】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0050】
1:外部改質器
2:ガス入口
3:ガス出口
4:モジュール容器
4a-4d:モジュール壁
5:集電ロッド
7,17:燃料電池セル
8:燃料電池セルスタック
9:追加伝熱板
11:吸熱緩和手段
AP1:固体酸化物形燃料電池装置
AP1a:固体酸化物形燃料電池モジュール
AP2:固体高分子形燃料電池装置
AP2a:固体高分子形燃料電池モジュール
AP1v,AP2v:インバータ
FG:燃料ガス
FS:燃料ガス供給源
OG:酸化剤ガス
OS:酸化剤ガス供給源
AG:被改質ガス
AS:被改質ガス供給源
HA:高温部
HB:水素精製貯蔵部
LA:局所吸熱部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体酸化物形燃料電池装置であって、
燃料ガスと酸化剤ガスとによって発電を行う複数のセルと、
前記複数のセルを収容するモジュール容器と、
前記モジュール容器の外壁における外面の一部に配置され、前記複数のセルにて発電時に生じる熱を用いて、吸熱反応によって、被改質ガスを別系統の改質ガス利用機器で利用するための改質ガスへと改質する外部改質器とを備え、
前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置されたセルの一部に生じ得る局所的な吸熱状態を、前記セルの発熱量を制御することで緩和する発熱状態制御部を有する、固体酸化物形燃料電池装置。
【請求項2】
前記発熱状態制御部は、前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置された前記セルの前記発熱量を制御する、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
【請求項3】
前記発熱状態制御部は、前記セルの発電量を変更することで前記セルの発熱量を制御する発電状態制御手段である、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
【請求項4】
前記発熱状態制御部は、前記セルの冷却状態を変更することで前記セルの発熱量を制御する冷却状態制御手段である、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
【請求項5】
前記発熱状態制御部は、前記外部改質器における前記水素の生成効率が低下すると、前記外壁を挟んで前記外部改質器と対向する位置に配置された前記セルの前記発熱量を低下させる、請求項1乃至4の何れかに記載の固体酸化物形燃料電池装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−8456(P2013−8456A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138467(P2011−138467)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】