説明

固定構造

【課題】 弾性片の外れを抑制することが可能な固定構造を提供する。
【解決手段】 弾性片12を第1の囲い部23に挿入して係止部25にフック部15部を係止することによりフレーム部材1とカバー部材2とを固定すると共に、第1の移動規制部235によって弾性片12の第1の開放部231側への移動を規制するように構成した固定構造において、フレーム部材1に突出片13を設け、カバー部材2に第2の開放部261を有する第2の囲い部26を設け、第2の囲い部26に突出片13の第2の開放部261側への移動を規制する第2の移動規制部265を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両用計器装置に適用するに好適な固定構造に関し、特に、弾性片を備えた固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の固定構造として、例えば下記特許文献1記載のものが知られている。当該特許文献1に記載の固定構造は、係合部を備えた弾性片を有する見返し部材(第1の部材)と、弾性片が挿入されると共に弾性片の挿入方向とは直交する方向に開放する開放部を有する囲い部と、この囲い部に設けられ弾性片の開放部側への移動を規制する変形防止部(第1の移動規制部)と、前記係合部が係止される係止部とを有するケース(第2の部材)とを備え、弾性片を囲い部に挿入して係止部に係合部を係止することにより第1の部材と第2の部材とを固定すると共に、変形防止部によって弾性片の開放部側への移動を規制するように構成したものである。
【特許文献1】特開2006−125528号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記特許文献記載の固定構造によれば、弾性変形が容易なようにスリットを形成する等、弾性片が撓みやすい形状に設定されている。このため弾性片が変形するような力が加わると、変形防止部だけでは、弾性片の開放部側への変形(移動)を防止しきれずに、弾性片が囲い部から外れてしまうことが懸念される。
【0004】
そこで、本発明は、この点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、弾性片の外れを抑制することが可能な固定構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は前記目的を達成するため、係合部を備えた弾性片を有する第1の部材と、前記弾性片が挿入されると共に前記弾性片の挿入方向とは直交する方向に開放する第1の開放部を有する第1の囲い部と、この第1の囲い部に設けられ前記弾性片の前記第1の開放部側への移動を規制する第1の移動規制部と、前記係合部が係止される係止部とを有する第2の部材とを備え、前記弾性片を前記第1の囲い部に挿入して前記係止部に前記係合部を係止することにより前記第1の部材と前記第2の部材とを固定すると共に、前記第1の移動規制部によって前記弾性片の前記第1の開放部側への移動を規制するように構成した固定構造において、前記第1の部材であって前記弾性片に隣接する位置に前記第2の部材側に延びる突出片を設け、前記第2の部材であって前記突出片に対応する位置に前記突出片を挿入すると共に前記突出片の挿入方向とは直交する方向に開放する第2の開放部を有する第2の囲い部を設け、前記第2の囲い部に前記突出片の前記第2の開放部側への移動を規制する第2の移動規制部を設けたことを特徴とする。
【0006】
また本発明は、前記係合部が前記第1の開放部の開放方向とは異なる方向に突出するフック部、前記係止部に対応して形成された孔部、前記係止部に対応して形成された切り欠き部のいずれかによって構成されることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記第1の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第1の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第1の開放部に連なる一対の辺部とでなる3つの辺部を有し、前記第1の開放部の幅が前記第1の開放部に対向する辺部の幅及び前記弾性片の幅よりも小さくなるように前記一対の辺部を設定することにより、前記第1の移動規制部を設けたことを特徴とする。
【0008】
また本発明は、前記第2の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第2の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第2の開放部に連なる一対の辺部とでなる3つの辺部を有し、前記第2の開放部の幅が前記第2の開放部に対向する辺部の幅及び前記突出片の幅よりも小さくなるように前記一対の辺部を設定することにより、前記第2の移動規制部を設けたことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、前記第2の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第2の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第2の開放部側に向かって延びる一対の辺部と、これら一対の辺部の各々の前記第2の開放部側端部から前記第2の開放部に対向する辺部と平行方向に延び前記第2の開放部に連なる他の一対の辺部とでなる5つの辺部を有し、前記第2の開放部の幅が前記第2の開放部に対向する辺部の幅及び前記突出片の幅よりも小さくなるように他の前記一対の辺部を設定することにより、前記第2の移動規制部を設けたことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記突出片が寸法不変部によって形成されていることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記突出片が寸法可変部によって形成されており、前記第2の開放部の幅が前記突出片の最小寸法時の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、初期の目的を達成することができ、弾性片の外れを抑制することが可能な固定構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて、本発明による固定構造を車両用計器におけるフレーム部材とカバー部材との固定構造に適用した場合を例として実施形態を説明する。
【0014】
図1〜図6は本発明の第1の実施形態を示すもので、図1はフレーム部材とカバー部材との組み付け固定状態を示す正面図、図2は図1のA−A断面図、図3はフレーム部材とカバー部材の要部分解斜視図、図4は図2のB−B断面図、図5は図2中、矢視領域Cの拡大断面図、図6は図2中、矢視領域Dの拡大断面図である。
【0015】
図1において、車両用計器は、フレーム部材(第1の部材)1と、このフレーム部材1が組み付け固定されるカバー部材(第2の部材)2とを備えている。
【0016】
フレーム部材1は、適宜色を有した遮光性合成樹脂からなり、カバー部材2に形成された平面視四角形状の後述する開口窓の形状に対応した平面視四角形状の枠体からなるものである。
【0017】
このフレーム部材1は、前記開口窓の周囲を覆うことにより、外観上の見栄えを良好にするための部品であり、枠形の側壁部11の(カバー部材2側)端部には、図2,図3に示すように、弾性片12と、突出片13とが形成されている。
【0018】
弾性片12は、カバー部材2に向かって延びるように所定間隔を空けて複数形成され、スリット14と、互いに相反する方向に突出する一対のフック部(係合部)15とを有している。
【0019】
スリット14は、弾性片12を中央で分断するように弾性片12の挿入方向(図3中、矢印参照)に伸びており、カバー部材2への組み付け時に弾性片12全体が中央側に撓み、これによりフック部15対応箇所の幅寸法を小さくすることを可能としている。なお組み付けが完了すると、弾性片12は、自身の復元力にて元の幅寸法に復帰する。この意味で弾性12片は、外力によって幅寸法が縮小、復元する寸法可変部となるものである。
【0020】
各フック部15は、弾性片12の厚み方向とは直交する方向であって、側壁部11の周方向(長手方向)に突出するように設けられている。
【0021】
突出片13は、各弾性片12間に位置して、カバー部材2に向かって弾性片12と平行に延びるように設けられている。なおこの場合、突出片13は、フレーム部材1において最も強度の低い、フレーム部材1の長手方向中央部に設けられている。
【0022】
この突出片13は、弾性片12のようにスリット14やフック部15は形成されておらず、断面台形(図5参照)となる板状片からなる。この意味で突出片13は、外力によって幅寸法が縮小、復元しない寸法不変部となるものである。
【0023】
カバー部材2は、透光性合成樹脂で形成されており、車両用計器の例えば指針式表示部を透視できるように車両用計器の前方側を覆う枠体からなる。
【0024】
このカバー部材2には、前述のように、平面視四角形状の開口窓21(図1参照)が形成されている。この開口窓21には、例えば多連式押しボタンユニット(図示しない)が配置されるものである。
【0025】
開口窓21の内周には、開口窓21を取り巻く周壁部22が形成され、この周壁部22に、弾性片12に対応する第1の囲い部23と、フック部15及び突出片13の一部を収容する逃げ部24と、フック部15に対応する係止部25と、突出片13に対応する第2の囲い部26とが形成されている。
【0026】
第1の囲い部23は、弾性片12を挿入できるように図2,3中、上下方向(弾性片12の挿入・反挿入方向)に開口すると共に、弾性片12の挿入方向に対し直交する方向に開放する第1の開放部231を有している。
【0027】
また第1の囲い部23は、これを弾性片12の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状(図5参照)において、第1の開放部231に対向する第1の辺部232と、この第1の辺部232の両側から第1の開放部231に連なる一対の第2,第3の辺部233,234とでなる3つの辺部232,233,234を有し、第1の開放部231の幅W0が第1の辺部232の幅W1及び弾性片12の幅W2よりも小さくなるように、一対の第2,第3の辺部233,234を設定することにより、弾性片12を第1の囲い部23に挿入してフック部15を係止部7に係止して組み付け完了した際、弾性片12が第1の開放部231側に移動するのを抑制する第1の移動規制部235を設けている。
【0028】
逃げ部24は、周壁部22において、弾性片12を第1の囲い部23に挿入してフック部15を係止部25に係止すると共に突出片13を第2の囲い部26に挿入した際、フック部15及び突出片13の一部を収容する凹部として設けられている。
【0029】
係止部25は、逃げ部6を凹状とすることで形成される周壁部の一部を利用して、フック部15が反挿入方向に抜けないように係止する。
【0030】
第2の囲い部26は、突出片13を挿入できるように図2,3中、上下方向(弾性片12の挿入・反挿入方向)に開口すると共に、弾性片12の挿入方向に対し直交する方向に開放する第2の開放部261を有している。
【0031】
また第2の第2の囲い部26は、これを弾性片12の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状(図6参照)において、第2の開放部261に対向する第1の辺部262と、この第1の辺部262の両側から第2の開放部261に連なる一対の第2,第3の辺部263,264とでなる3つの辺部262,263,264を有し、第2の開放部261の幅W3が第1の辺部262の幅W4及び突出片13の幅W5よりも小さくなるように、第2,第3の辺部263,264を設定することにより、第2の移動規制部265を設けている。
【0032】
次にフレーム部材1のカバー部材2への組み付け固定について説明する。
【0033】
まずカバー部材2の第1,第2の囲い部23,26の各々に、フレーム部材1の弾性片12及び突出片13の各々を位置合わせし、弾性片12及び突出片13の各々を図3の矢印に沿って第1,第2の囲い部23,26の各々に挿入する。
【0034】
この際、寸法可変部でなる弾性片12は、スリット14によってその幅寸法W2が縮小し、これによりフック部15が第1の囲い部23を通過し、フック部15が第1の囲い部23を貫通して逃げ部24に至ると、幅寸法W2が復元し、これによりフック部15が係止部25に係止され、組み付けが完了する。
【0035】
一方、寸法不変部でなる突出片13は、第2の囲い部26に挿入され、組み付け完了状態でその先端部分が逃げ部24に収容される。
【0036】
組み付け完了状態において、弾性片12は、その元部が第1の囲い部23内に位置し、その元部の断面長手方向に対向する一対の端部(図5参照)12a,12bの少なくとも一方が、対応する第2,第3の辺部233,234に当接するように、第1の移動規制部235によって(第1の開放部231側に移動しないように)位置規制される。
【0037】
また組み付け完了状態において、突出片13は、その元部が第2の囲い部26内に位置し、その元部の断面長手方向に対向する一対の端部(図6参照)13a,13bの双方が対応する第2,第3の辺部263,264に当接するように、第2の移動規制部265によって(第2の開放部261側に移動しないように)位置規制される。
【0038】
以上のように、本実施形態では、フック部(係合部)15を備えた弾性片12を有するフレーム部材(第1の部材)1と、弾性片12が挿入されると共に弾性片の挿入方向とは直交する方向に開放する第1の開放部231を有する第1の囲い部23と、この第1の囲い部23に設けられ弾性片12の第1の開放部231側への移動を規制する第1の移動規制部235と、フック部15が係止される係止部25とを有するカバー部材(第2の部材)2とを備え、弾性片12を第1の囲い部23に挿入して係止部25にフック部15部を係止することによりフレーム部材1とカバー部材2とを固定すると共に、第1の移動規制部235によって弾性片12の第1の開放部231側への移動を規制するように構成した固定構造において、フレーム部材1であって弾性片12に隣接する位置にカバー部材2側に延びる突出片13を設け、カバー部材2であって突出片13に対応する位置に突出片13を挿入すると共に突出片13の挿入方向とは直交する方向に開放する第2の開放部261を有する第2の囲い部26を設け、第2の囲い部26に突出片13の第2の開放部261側への移動を規制する第2の移動規制部265を設けたことにより、弾性片12が第1の囲い部23から外れてしまうことを予防することができる。
【0039】
すなわち、突出片13を第2の移動規制部265で位置規制することによって、フレーム部材1の開口窓12側への変形を抑制することができるため、弾性片12に対して外れ方向(第1の開放部231方向)の力を加わりにくくでき、これにより弾性片12の外れを抑制することができる。
【0040】
また本実施形態では、フック部15が第1の開放部231の開放方向とは異なる、弾性片12の厚み方向とは直交する方向(側壁部11の長手方向)に突出することにより、フック部15の厚み方向への突出を抑えることができ、これにより固定構造の薄型化を達成することができる。
【0041】
なお前記特許文献1の図6に記載されているように、係止部25が突起からなる場合は、係合部は、同文献1の同図に記載されているように、孔部として設けるか、または切り欠き部として設けることができる。
【0042】
また本実施形態では、第1の囲い部23が、これを弾性片12の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状(図5、図6参照)において、第1の開放部231に対向する第1の辺部232と、この第1の辺部232の両側から第1の開放部231に連なる一対の第2,第3の辺部233,234とでなる3つの辺部232,233,234を有し、第1の開放部231の幅W0が第1の辺部232の幅W1及び弾性片12の幅W2よりも小さくなるように、一対の第2,第2の辺部233,234を設定することで、第1の移動規制部235を設けたことにより、弾性片12の外れを確実に予防することができる。
【0043】
また本実施形態では、第2の第2の囲い部26が、これを弾性片12の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状(図5、図6参照)において、第2の開放部261に対向する第1の辺部262と、この第1の辺部262の両側から第2の開放部261に連なる一対の第2,第3の辺部263,264とでなる3つの辺部262,263,264を有し、第2の開放部261の幅W3が第1の辺部262の幅W4及び突出片13の幅W5よりも小さくなるように、第2,第3の辺部263,264を設定することにより、第2の移動規制部265を設けたことで、フレーム部材1の変形を確実に防止することができる。
【0044】
また本実施形態では、突出片13を寸法不変部によって形成したことにより、フレーム部材1の変形を確実に防止することができる。
【0045】
図7は、本発明の第2の実施形態として、突出部13及び第2の移動規制部の変形例を示すものである。
【0046】
本実施形態による突出片13は、弾性片12と同じく、フック部(図示省略)と、スリット131とを備えており、第2の囲い部26に挿入する際、幅寸法が縮小し、第2の囲い部26を貫通すると、幅寸法が復元して前記フック部がカバー部材2の係止部(図示省略)に係合する前記寸法可変部からなる。
【0047】
また第2の囲い部26は、これを弾性片12の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、第2の開放部261に対向する第1の辺部262と、この第1の辺部262の両側から第2の開放部261側に向かって延びる第2,第3の辺部263,264と、これら第2,第3の辺部263,264の各々の第2の開放部261側端部から第2の開放部261に対向する辺部と平行方向に延び第2の開放部261に連なる第4,第5の辺部266,267とでなる5つの辺部262〜267を有し、第2の開放部の幅W3が第1の辺部262の幅W4及び突出片13の最縮小寸法時の幅W6よりも小さくなるように、第4,第5の辺部266,267を設定することにより、第2の移動規制部268を設けたものである。なお本例の場合、第1の囲い部23の第1の開放部231の幅は、弾性片12の最縮小寸法時の幅寸法よりも大きく形成されている。
【0048】
以上のように構成することで、突出片13が前記寸法可変部からなる場合であっても前記第1の実施形態と同様の効果を期待できる。
【0049】
なお突出片13が前記寸法可変部からなる場合であっても、第2の開放部261の幅W3が突出片13の最小寸法時の幅W6よりも小さく形成してあれば、第2の囲い部26の構造は任意である。また同様に突出片13が前記寸法不変部からなる場合であっても、第2の囲い部26として図7に示す構造を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態によるフレーム部材とカバー部材との組み付け固定状態を示す正面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】同実施形態におけるフレーム部材とカバー部材の要部分解斜視図。
【図4】図2のB−B断面図。
【図5】図2中、矢視領域Cの拡大断面図。
【図6】図2中、矢視領域Dの拡大断面図。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す要部拡大断面図。
【符号の説明】
【0051】
1 フレーム部材(第1の部材)
2 カバー部材(第2の部材)
11 側壁部
12 弾性片
13 突出片
14 スリット
15 フック部(係合部)
21 開口窓
22 周壁部
23 第1の囲い部
24 逃げ部
25 係止部
26 第2の囲い部
131 スリット
231 第1の開放部
232 第1の辺部
233,234 第2,第3の辺部
235 第1の移動規制部
261 第2の開放部
262 第1の辺部
263,264 第2,第3の辺部
265 第2の移動規制部
266,267 第4,第5の辺部
W0〜W6 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
係合部を備えた弾性片を有する第1の部材と、
前記弾性片が挿入されると共に前記弾性片の挿入方向とは直交する方向に開放する第1の開放部を有する第1の囲い部と、この第1の囲い部に設けられ前記弾性片の前記第1の開放部側への移動を規制する第1の移動規制部と、前記係合部が係止される係止部とを有する第2の部材とを備え、
前記弾性片を前記第1の囲い部に挿入して前記係止部に前記係合部を係止することにより前記第1の部材と前記第2の部材とを固定すると共に、前記第1の移動規制部によって前記弾性片の前記第1の開放部側への移動を規制するように構成した固定構造において、
前記第1の部材であって前記弾性片に隣接する位置に前記第2の部材側に延びる突出片を設け、
前記第2の部材であって前記突出片に対応する位置に前記突出片を挿入すると共に前記突出片の挿入方向とは直交する方向に開放する第2の開放部を有する第2の囲い部を設け、
前記第2の囲い部に前記突出片の前記第2の開放部側への移動を規制する第2の移動規制部を設けたことを特徴とする固定構造。
【請求項2】
前記係合部が前記第1の開放部の開放方向とは異なる方向に突出するフック部、前記係止部に対応して形成された孔部、前記係止部に対応して形成された切り欠き部のいずれかによって構成されることを特徴とする請求項1記載の固定構造。
【請求項3】
前記第1の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第1の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第1の開放部に連なる一対の辺部とでなる3つの辺部を有し、前記第1の開放部の幅が前記第1の開放部に対向する辺部の幅及び前記弾性片の幅よりも小さくなるように前記一対の辺部を設定することにより、前記第1の移動規制部を設けたことを特徴とする請求項1記載の固定構造。
【請求項4】
前記第2の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第2の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第2の開放部に連なる一対の辺部とでなる3つの辺部を有し、前記第2の開放部の幅が前記第2の開放部に対向する辺部の幅及び前記突出片の幅よりも小さくなるように前記一対の辺部を設定することにより、前記第2の移動規制部を設けたことを特徴とする請求項1記載の固定構造。
【請求項5】
前記第2の囲い部が、これを前記弾性片の挿入方向と直交する方向に切断したときの断面形状において、前記第2の開放部に対向する辺部と、この辺部の両側から前記第2の開放部側に向かって延びる一対の辺部と、これら一対の辺部の各々の前記第2の開放部側端部から前記第2の開放部に対向する辺部と平行方向に延び前記第2の開放部に連なる他の一対の辺部とでなる5つの辺部を有し、前記第2の開放部の幅が前記第2の開放部に対向する辺部の幅及び前記突出片の幅よりも小さくなるように他の前記一対の辺部を設定することにより、前記第2の移動規制部を設けたことを特徴とする請求項1記載の固定構造。
【請求項6】
前記突出片が寸法不変部によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の固定構造。
【請求項7】
前記突出片が寸法可変部によって形成されており、前記第2の開放部の幅が前記突出片の最小寸法時の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載の固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−68631(P2009−68631A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−239098(P2007−239098)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】