説明

圧力調理器

【課題】操作部材を往復揺動動作させることにより運動変換機構によって回転盤は正逆回転することになり、この回転盤の正逆回転により対向一対の略三日月溝状のスライド溝部とガイドピンとのスライド嵌合により一対の移動部材は蓋体の半径方向に相互に異方向に移動し、蓋体の固定釈放を容易に行うことができる。
【解決手段】操作機構4として、蓋体2にカバー部材7を取付けると共に蓋体の中央部に回転盤5を回転自在に配設し、カバー部材にハンドル6を固着し、ハンドルに操作部材14を往復揺動自在に設け、操作部材の往復揺動動作により回転盤を正逆回転させる運動変換機構15を設けてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば圧力鍋などの圧力調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の圧力調理器として、容器本体と、該容器本体の開口部を閉塞可能な蓋体と、該蓋体を容器本体に固定するための半径方向に移動可能な一対の係止部材をもつ操作機構とを備えてなる構造のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4419149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来構造の場合、上記蓋体を容器本体に固定するための半径方向に移動可能な一対の係止部材をもつ操作機構の移動構造は複雑化し易いことがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこれらの不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、容器本体と、該容器本体の開口部を閉塞可能な蓋体と、該蓋体を容器本体に固定するための蓋体の半径方向に移動可能な一対の係止部材をもつ操作機構とを備えてなり、上記操作機構として、上記蓋体にカバー部材を取付けると共に該蓋体の中央部に回転盤を回転自在に配設し、該カバー部材にハンドルを固着し、該ハンドルに操作部材を往復揺動自在に設け、該操作部材の往復揺動動作により該回転盤を正逆回転させる運動変換機構を設け、該回転盤の盤面に回転盤の回転中心を境にしてそれぞれ半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部を設け、該蓋体の上面に底板及び左右の立上板からなる断面コ状のガイド部材を設け、ガイド部材に底板及び左右の立上板からなる断面コ状の一対の移動部材を該蓋体の半径方向に相互に異方向に移動可能に設け、該一対の移動部材のそれぞれに上記対向一対の略三日月溝状のそれぞれのスライド溝部にスライド嵌合可能なガイドピンを設け、該一対の移動部材の外方端部に上記一対の係止部材を固定し、かつ、上記蓋体に設けられ、上記容器本体の内圧の変化により上下動可能な安全部材及び上記移動部材に設けられ、該安全部材の上昇位置で移動部材の外方移動を阻止可能な係止部からなる安全機構を設け、さらに、上記蓋体に該容器本体内の圧力を調節する調節おもりをもつ蒸気抜き弁を設けてなることを特徴とする圧力調理器にある。
【0006】
又、請求項2記載の発明は、上記運動変換機構として、上記ハンドルに横軸を回転自在に横設し、該横軸に上記操作部材の基部を固定し、該横軸と上記回転盤との間に歯車列を介装し、該操作部材の基部を中心とする往復揺動動作により該横軸を正逆回転させ、該歯車列を介して該回転盤を正逆回転させるように設けてなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記安全部材内に閉蓋状態における容器本体内の過大な圧力上昇時に開口して蒸気を逃がす開閉弁を設けてなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、容器本体と、容器本体の開口部を閉塞可能な蓋体と、蓋体を容器本体に固定するための蓋体の半径方向に移動可能な一対の係止部材をもつ操作機構とを備えてなり、上記操作機構として、上記蓋体にカバー部材を取付けると共に蓋体の中央部に回転盤を回転自在に配設し、カバー部材にハンドルを固着し、ハンドルに操作部材を往復揺動自在に設け、操作部材の往復揺動動作により回転盤を正逆回転させる運動変換機構を設け、回転盤の盤面に回転盤の回転中心を境にしてそれぞれ半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部を設け、蓋体の上面に底板及び左右の立上板からなる断面コ状のガイド部材を設け、ガイド部材に底板及び左右の立上板からなる断面コ状の一対の移動部材を蓋体の半径方向に相互に異方向に移動可能に設け、一対の移動部材のそれぞれに上記対向一対の略三日月溝状のそれぞれのスライド溝部にスライド嵌合可能なガイドピンを設け、一対の移動部材の外方端部に上記一対の係止部材を固定してなるから、上記操作部材を往復揺動動作させることにより運動変換機構によって上記回転盤は正逆回転することになり、この回転盤の正逆回転により回転盤の盤面に設けた半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部とガイドピンとのスライド嵌合及びガイド部材により一対の移動部材は蓋体の半径方向に相互に異方向に移動し、一対の係止部材が内側に位置する固定位置において蓋体は容器本体に固定され、一対の係止部材が外側に位置する解除位置において蓋体は容器本体から釈放されることになり、蓋体の固定釈放を容易に行うことができると共に操作機構の構造を簡素化することができ、かつ、上記蓋体に設けられ、上記容器本体の内圧の変化により上下動可能な安全部材及び上記移動部材に設けられ、安全部材の上昇位置で移動部材の外方移動を阻止可能な係止部からなる安全機構を設けているから、一対の係止部材が内側に位置する固定位置においては安全部材は上昇可能であり、容器本体内の圧力上昇により安全部材は上昇し、一方、容器本体内の圧力が降下すると安全部材は下降することになり、この際、未だ、容器本体内の圧力が高い状態において、ハンドルを逆に回転して固定位置から解除位置へと移動部材を外方移動させようとすると、係止部により移動部材の外方移動が阻止され、不測の蓋体の取り外しを防ぐことができ、さらに、上記蓋体に該容器本体内の圧力を調節する調節おもりをもつ蒸気抜き弁を設けてなるから、容器本体内の圧力を調節することができ、安全性を高めることができる。
【0008】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記運動変換機構として、上記ハンドルに横軸を回転自在に横設し、該横軸に上記操作部材の基部を固定し、該横軸と上記回転盤との間に歯車列を介装し、該操作部材の基部を中心とする往復揺動動作により該横軸を正逆回転させ、該歯車列を介して該回転盤を正逆回転させるように設けてなるから、操作部材の往復揺動動作により横軸が正逆回転して歯車列を介して回転盤が正逆回転し、蓋体の固定釈放を容易に行うことができると共に操作機構の構造を簡素化することができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記安全部材内に閉蓋状態における容器本体内の過大な圧力上昇時に開口して蒸気を逃がす開閉弁を設けてなるから、上記蒸気抜き弁の圧力調節作用に加えて過大な圧力上昇時に開閉弁が開口して蒸気を逃がすことにより一層安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態例の全体斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態例の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態例の部分平断面図である。
【図4】本発明の実施の形態例の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の形態例の部分拡大側断面図である。
【図6】本発明の実施の形態例の部分断面図である。
【図7】本発明の実施の形態例の部分断面図である。
【図8】本発明の実施の形態例の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態例の部分平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1乃至図9は本発明の実施の形態例を示し、1は容器本体であって、図1、図5の如く、開口部の周縁に断面コ状の周縁部1aが囲繞形成され、側面に対向一対の把手部1b・1bが突設されている。
【0011】
2は蓋体であって、図1、図2の如く、上記容器本体1の開口部を閉塞可能に形成され、周縁部に垂下部2aが形成され、垂下部2aの内部に容器本体1の周縁部1aに圧接可能なパッキン2bが配置されている。
【0012】
3・3は一対の係止部材であって、この場合、図2の如く、係止部材3・3は、それぞれ、容器本体1の周縁部1aの略4分の1の円弧状にして、容器本体1の周縁部1a及び蓋体2の垂下部2aを抱き込み可能に形成されている。
【0013】
4は操作機構であって、この場合、図2、図3、図4、図5の如く、上記蓋体2の中央部に回転盤5をボルト5a及びナット板5bにより回転自在に植設すると共に蓋体2に合成樹脂製のカバー部材7をボルト7a・7aにより取付け、カバー部材7にハンドル6をボルト6aにより固着し、ハンドル6に操作部材14を180度の範囲で往復揺動自在に設け、操作部材14の往復揺動動作により回転盤5を正逆回転させる運動変換機構15を設け、この場合、上記運動変換機構15として、上記ハンドル6に横軸15aを回転自在に横設し、操作部材14を略半円弧状に形成し、半円弧状の操作部材14の両端基部を横軸15aに固定し、ハンドル6に操作部材14の往復揺動限度を規制するストッパー部Nを形成し、横軸15aと上記回転盤5の軸部5dとの間に傘歯車状の歯車列15b・15cを介装し、操作部材14の両端基部を固定した横軸15aの軸線を中心とする操作部材14の180度の往復揺動動作により横軸15aを正逆回転させ、歯車列15b・15cを介して回転盤5を正逆回転させるように設け、回転盤5の盤面に回転盤5の回転中心を境にしてそれぞれ半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部5c・5cを設け、かつ、蓋体2に合成樹脂製のカバー部材7をボルト7a・7aにより取付け、かつ、蓋体2の上面に底板8a及び左右の立上板8b・8bからなる断面コ状のガイド部材8を固定し、ガイド部材8に底板9a及び左右の立上板9b・9bからなる断面コ状の一対の移動部材9・9を蓋体2の半径方向に相互に異方向に移動可能に設け、一対の移動部材9・9に逃げ穴9d・9dを形成し、この一対の移動部材9・9のそれぞれに上記対向一対の略三日月溝状のそれぞれのスライド溝部5c・5cにスライド嵌合可能なガイドピン10・10を植設し、一対の移動部材9・9の外方端部に上記一対の係止部材3・3を溶接固定して構成している。
【0014】
しかして、図2、図3又は図8、図9の如く、上記操作部材14を往復揺動動作させることにより運動変換機構15によって上記回転盤5は正逆回転することになり、この回転盤5の正逆回転によりスライド溝部5c・5cとガイドピン10・10とのスライド嵌合及びガイド部材8により一対の移動部材9・9は蓋体2の半径方向に相互に異方向に移動し、図5、図11の如く、一対の係止部材3・3が内側に位置する固定位置Kにおいて蓋体2は容器本体に固定され、図12、図13の如く、一対の係止部材3・3が外側に位置する解除位置Fにおいて蓋体2は容器本体から釈放されることになる。
【0015】
11は安全機構であって、図5、図9の如く、上記蓋体2に設けられ、上記容器本体1の内圧の変化により上下動可能なフロート状の安全部材12及び上記一方の移動部材9に設けられ、図9、図11の実線の如く、安全部材12の上昇位置で移動部材9の外方移動を阻止可能な係止部13からなり、この場合、上記蓋体2に筒軸11aを固定し、筒軸11aに安全部材12を上下動自在に吊下状に挿通し、一方、上記係止部13は、安全部材12が挿通可能な大径部13a及び安全部材12が挿通不能な小溝穴部13bからなる鍵穴状に形成され、かつ、カバー部材7に通穴7cを形成している。
【0016】
しかして、図2、図7の如く、一対の係止部材3・3が内側に位置する固定位置Kにおいては安全部材12は大径部13aを通過して上昇可能であり、容器本体1内の圧力上昇により安全部材12は上昇し、一方、図7の想像線位置の如く、容器本体1内の圧力が降下すると安全部材12は下降することになり、ここに、未だ、容器本体1内の圧力が高い状態において、操作部材14を逆に揺動動作して固定位置Kから解除位置Fへと移動部材9を外方移動させようとすると、図7の如く、上昇位置の安全部材12の周面に小溝穴部13bの縁部が当接し、これにより移動部材9の外方移動が阻止され、不測の蓋体2の取り外しを防ぐことになる。
【0017】
この場合、図7の如く、安全部材12は筒状に形成され、安全部材12内に開閉弁12a及び戻しバネ12bを内装し、安全部材12の下部に筒状ナット12cを螺着し、開閉弁12aに割溝を有する上軸12d及び蒸気通過用の狭まり部を有する下軸12eを突設し、筒状ナット12cと開閉弁12aとの間に弁座パッキン12fを介装し、安全部材12の上部に開口キャップ12gを固着し、開口キャップ12gと開閉弁12aとの間に戻しバネ12bを介装し、安全部材12の外周面にパッキン12hを嵌着し、安全部材12に逃がし穴12iを形成し、しかして、容器本体内1が過大な圧力に上昇した時、筒状ナット12cの内穴と下軸12eの蒸気通過用の狭まり部との間から蒸気が浸入し、これにより開閉弁12a及び弁座パッキン12fは上昇して開閉弁12aの弁座部分が開口し、蒸気は開閉弁12aと安全部材12の内穴から上軸12dの割溝を介して逃がし穴12iから外部に放出されることになる。
【0018】
16は蒸気抜き弁であって、図6の如く、上記蓋体2にノズル16aを固定し、他方の移動部材9に逃がし穴9cを形成すると共にカバー部材7に通穴7dを形成し、かつ、ノズル16aの上部にノズル孔16dを塞ぐ調節おもり16bを設けると共に下部にストレーナ16cを配置して構成している。
【0019】
この実施の形態例は上記構成であるから、操作部材14の基部を固定した横軸15aの軸線を中心として操作部材14を往復揺動動作させることにより運動変換機構15によって上記回転盤5は正逆回転することになり、この回転盤5の正逆回転により回転盤5の盤面に形成された半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部5c・5cとガイドピン10・10とのスライド嵌合及びガイド部材8により一対の移動部材9・9は蓋体2の半径方向に相互に異方向に移動し、図2、図3の如く、一対の係止部材3・3が内側に位置する固定位置Kにおいて蓋体2は容器本体に固定され、図8、図9の如く、一対の係止部材3・3が外側に位置する解除位置Fにおいて蓋体2は容器本体1から釈放されることになり、蓋体2の固定釈放を容易に行うことができると共に操作機構4の構造を簡素化することができ、かつ、上記蓋体2に設けられ、上記容器本体1の内圧の変化により上下動可能な安全部材12及び上記移動部材9・9に設けられ、安全部材12の上昇位置で移動部材9の外方移動を阻止可能な係止部13からなる安全機構11を設けているから、図2、図7の如く、一対の係止部材3・3が内側に位置する固定位置Kにおいては安全部材12は大径部13aを通過して上昇可能であり、容器本体1内の圧力上昇により安全部材12は上昇し、一方、図7の想像線位置の如く、容器本体1内の圧力が降下すると安全部材12は下降することになり、この際、未だ、容器本体1内の圧力が高い状態において、操作部材14を揺動動作して固定位置Kから解除位置Fへと移動部材9を外方移動させようとすると、図7の如く、上昇位置の安全部材12の周面に小溝穴部13bの縁部が当接し、これにより移動部材9の外方移動が阻止され、係止部13により移動部材9の外方移動が阻止され、不測の蓋体2の取り外しを防ぐことができて安全性を高めることができ、さらに、上記蓋体2に容器本体1内の圧力を調節する調節おもり16bをもつ蒸気抜き弁16を設けてなるから、容器本体1内の圧力を調節することができ、安全性を高めることができる。
【0020】
この場合、上記運動変換機構15として、ハンドル6に横軸15aを回転自在に横設し、横軸15aに操作部材14の基部を固定し、横軸15aと上記回転盤5との間に歯車列15b・15cを介装し、操作部材14の基部を固定した横軸15aの軸線を中心とする操作部材14の往復揺動動作により横軸15aを正逆回転させ、歯車列15b・15cを介して回転盤5を正逆回転させるように設けているから、操作部材14の往復揺動動作により横軸15aが正逆回転して歯車列15b・15cを介して回転盤5が正逆回転し、蓋体2の固定釈放を容易に行うことができると共に操作機構4の構造を簡素化することができ、又、この場合、上記安全部材12内に閉蓋状態における容器本体1内の過大な圧力上昇時に開口して蒸気を逃がす開閉弁12aを設けてなるから、上記蒸気抜き弁16の圧力調節作用に加えて過大な圧力上昇時に開閉弁12aが開口して蒸気を逃がすことにより一層安全性を高めることができる。
【0021】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば、上記運動変換機構15として、上記操作部材14は180度の範囲の往復揺動動作により回転盤5を正逆回転させ、一対の移動部材9・9を蓋体2の半径方向に相互に異方向に移動させる構造としているが、上記操作部材14を180度以外の範囲、例えば、90度の範囲の往復揺動動作により回転盤5を正逆回転させる構造とすることもでき、又、運動変換機構15として、歯車構造以外のリンク構造等を採用することもでき、更に、容器本体1、蓋体2、係止部材3・3、操作機構4、回転盤5、ハンドル6、操作部材14等の構造や形態等は適宜変更されるものである。
【0022】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 容器本体
2 蓋体
3 係止部材
4 操作機構
5 回転盤
5c スライド溝部
6 ハンドル
7 カバー部材
8 ガイド部材
8a 底板
8b 立上板
9 移動部材
9a 底板
9b 立上板
10 ガイドピン
11 安全機構
12 安全部材
12a 開閉弁
13 係止部
14 操作部材
15 運動変換機構
15a 横軸
15b 歯車列
15c 歯車列
16 蒸気抜き弁
16b 調節おもり

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、該容器本体の開口部を閉塞可能な蓋体と、該蓋体を容器本体に固定するための蓋体の半径方向に移動可能な一対の係止部材をもつ操作機構とを備えてなり、上記操作機構として、上記蓋体にカバー部材を取付けると共に該蓋体の中央部に回転盤を回転自在に配設し、該カバー部材にハンドルを固着し、該ハンドルに操作部材を往復揺動自在に設け、該操作部材の往復揺動動作により該回転盤を正逆回転させる運動変換機構を設け、該回転盤の盤面に回転盤の回転中心を境にしてそれぞれ半径方向に内方から外方へと次第に径大に延びる対向一対の略三日月溝状のスライド溝部を設け、該蓋体の上面に底板及び左右の立上板からなる断面コ状のガイド部材を設け、ガイド部材に底板及び左右の立上板からなる断面コ状の一対の移動部材を該蓋体の半径方向に相互に異方向に移動可能に設け、該一対の移動部材のそれぞれに上記対向一対の略三日月溝状のそれぞれのスライド溝部にスライド嵌合可能なガイドピンを設け、該一対の移動部材の外方端部に上記一対の係止部材を固定し、かつ、上記蓋体に設けられ、上記容器本体の内圧の変化により上下動可能な安全部材及び上記移動部材に設けられ、該安全部材の上昇位置で移動部材の外方移動を阻止可能な係止部からなる安全機構を設け、さらに、上記蓋体に該容器本体内の圧力を調節する調節おもりをもつ蒸気抜き弁を設けてなることを特徴とする圧力調理器。
【請求項2】
上記運動変換機構として、上記ハンドルに横軸を回転自在に横設し、該横軸に上記操作部材の基部を固定し、該横軸と上記回転盤との間に歯車列を介装し、該操作部材の基部を中心とする往復揺動動作により該横軸を正逆回転させ、該歯車列を介して該回転盤を正逆回転させるように設けてなることを特徴とする請求項1記載の圧力調理器。
【請求項3】
上記安全部材内に閉蓋状態における容器本体内の過大な圧力上昇時に開口して蒸気を逃がす開閉弁を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の圧力調理器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate