説明

地上波ディジタルTV放送受信装置

【課題】 EPGの表示が可能な地上波ディジタルTV放送受信装置において、ユーザがTV番組の視聴をしていない間に、可能な限り少ない回数でEPGデータの更新を行い、電源をオンした直後にほぼリアルタイムでEPGの表示を可能とする。
【解決手段】 電源がオフされると、メモリに記憶されている各チャンネルのEPGデータの中から、最も早くEPGデータが失われるチャンネルが検索され(S1)、検索されたチャンネルについてEPGデータを新たに取得する時刻が演算される(S2)。EPGデータ取得時刻になるのを待ち、チューナがそのチャンネルに合わされ(S4)、TV放送信号が受信され(S5)、TV放送信号からEPGデータが取得される(S6)。取得したEPGデータはメモリ17に記憶され(S7)、電源がオンされるまで(S8)、上記ステップが繰り返される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上波ディジタルTV放送受信装置(以下、TV放送受信装置と略称する)、特にユーザがTV番組を視聴していない間に電子番組ガイドを自動的に更新することが可能なTV放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地上波ディジタルTV放送においては、各チャンネルの放送局から送信されてくるTV放送信号の中には、映像信号、音声信号、伝送制御信号などの他に、電子番組ガイド(以下、EPG(Electric Program Guide)と称する)などの番組に関する情報が含まれている。EPGには、そのチャンネルで放送予定のTV番組とその放送時間帯やあらすじなど、番組に関する情報が含まれている。TV放送受信装置の中には、各チャンネルの放送局から送信されてくるTV放送信号の中からEPGデータを取得し、受信可能な全チャンネルについて、EPGの一覧表を作成し、ディスプレイ装置の画面上に表示する機能を備えているものがある。ユーザは、リモコン装置などを操作して、ディスプレイ装置の画面上に表示されたEPGの一覧表の中からTV番組を選択することにより、自分の見たいTV番組を容易に見つけ出すことができると共に、そのTV番組の受信及び再生や録画などを予約することもできる。
【0003】
EPGは、各放送局から送信されてくるTV放送信号の中に一定の時間間隔で含まれており、ユーザが特定のチャンネルのTV番組を連続して視聴しているときは、そのチャンネルのEPGデータは一定間隔でTV放送信号受信装置に取得され、EPGデータが自動的に更新される。一方、ユーザが視聴していないチャンネルについては、TV放送信号を受信していないので、EPGデータは取得されず、EPGデータは更新されない。EPGデータには、規格上は1週間分程度の内容が含まれていることになっているが、実際には数時間から長くても1日程度の内容しか含まれていない場合が多い。そのため、EPGデータが更新されないときは、時間の経過と共にEPGの内容が陳腐化していき、最終的にEPGデータが全て過去の情報となって失われ、ディスプレイ装置の画面上には特定チャンネルのEPGが表示できなくなる。
【0004】
特定チャンネル又は全てのチャンネルについてEPGデータが失われた後、ユーザがディジタルTV放送信号受信装置のスイッチをオンし、ディスプレイ装置の画面上にEPGを表示させようとすると、ディジタルTV放送受信装置は、EPGデータが失われたチャンネルにチューナを合わせて、そのチャンネルのTV放送信号を受信する。そして受信したTV放送信号の中からEPGデータを取得し、ディスプレイ装置の画面上にEPGを表示させる。
【0005】
ところで、上記のようにEPGデータは放送信号中に一定間隔で含まれているため、ディジタルTV放送信号がEPGデータを取得するまでに一定の時間を要する。また、複数のチャンネルについてEPGデータが失われている場合は、EPGデータが失われた全てのチャンネルについてEPGデータの取得を行わなければならない。ところが、一般的にディジタルTV放送受信装置は、同時に複数のチャンネルのTV放送信号を受信することができないため、EPGデータの取得にさらに時間を要する。そのため、ユーザがリモコン装置などを操作してディスプレイ装置の画面上にEPGを表示させるモードを選択してから、実際にディスプレイ装置の画面上にEPGが表示されるまで、一定のタイムラグが生じるという問題点を有していた。
【0006】
上記問題点を解決するために、特許文献1に記載された従来のTV放送信号受信装置では、取得したEPGデータの配信予定情報に基づいて、次にEPGデータを取得するための更新日時を自動的にタイマーに設定し、更新日時になると自動的に電源をオンしてEPGデータを取得し、次の更新日時を設定して電源をオフする装置が提案されている。しかしながら、更新日時にユーザが連続して他のチャンネルのTV番組を視聴しているときは、更新すべきチャンネルのEPGデータを取得することができない。そのため、ユーザがディスプレイ装置の画面上にEPGを表示させようとしても、すぐにはEPGが表示されない場合があり得る。一方、実際に配信されるEPGデータに含まれているTV番組の時間の方が配信予定時間の間隔よりも長いため、更新されるEPGデータの内容の大部分が前回取得されたEPGデータの内容と共通である。そのため、EPGデータが配信されるごとに毎回EPGデータの更新を行うと、EPGデータの更新のために無駄な電力を消費することになる。一方、ユーザに複数の更新日時中からいずれかを選択させるために、メニュー表示などを行う場合、TV放送受信装置の表示プログラムが複雑になると共に、ユーザによる設定操作が複雑になり、非常に煩わしい。
【0007】
特許文献2に記載された従来のTV放送信号受信装置では、電源オフ時にその時点でTV放送受信受信装置に取り込まれていたEPGデータを不揮発性メモリに記憶し、次の電源オン時に、不揮発性メモリに記憶されていたEPGデータを読み出して、ディスプレイ装置の画面上にEPGの表示を可能にする。しかしながら、上記のように時間の経過と共にEPGの内容が陳腐化するため、一定時間電源がオンされない場合には、全てのEPGデータが失われて、EPG表示ができない可能性がある。
【0008】
特許文献3に記載された従来のTV放送信号受信装置では、2つのチューナを用いて、一方のチューナでユーザが視聴している特定チャンネルのTV放送信号を受信し、他方のチューナでユーザが視聴していないチャンネルのTV放送信号を受信してEPGデータを取得する。しかしながら、このTV放送信号受信装置は2つのチューナを備えているため高価であると共に、他方のチューナがEPGデータの取得にしか使用されていないため、機能的に無駄である。
【特許文献1】特開2001−136453号公報
【特許文献2】特開2002−142163号公報
【特許文献3】特開2004−228992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、1つのチューナしか使用せず、またユーザによる設定動作を必要とせず、ユーザがTV番組の視聴をしていない間に、可能な限り少ない回数でEPGデータの更新を行い、電源をオンした直後にほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上にEPGの表示が可能な地上波ディジタルTV放送信号受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、
アンテナに接続され、受信可能な全てのチャンネルについて、放送局から送信されてくるTV(テレビジョン)放送信号を受信する放送信号受信手段と、
放送信号受信手段で受信したディジタルTV放送信号に対して所定の信号処理を行い、復号化するディジタル信号処理手段と、複合化されたTV放送信号からEPG(電子番組ガイド)データを取得するEPGデータ取得手段と、
取得した各チャンネルのEPGデータをそれぞれ記憶する記憶手段と、
ユーザによりEPG表示が選択されたときに、記憶手段に記憶されている各チャンネルのEPGデータを読み出し、ディスプレイ装置の画面上に表示可能なように、EPGの一覧表の表示画像を作成するEPG画像作成手段と、
ユーザにより操作され、電源のオン/オフ及び少なくともEPG画像表示の選択が可能な操作手段とを備えた地上波ディジタルTV放送受信装置において、
前記電源のオフ中に、時間の経過によりEPGの内容が陳腐化し、前記記憶手段に記憶されているいずれかのチャンネルの全てのEPGデータが過去の情報となって失われたときに、そのチャンネルのTV放送信号を受信して、受信したTV放送信号の中から新たなEPGデータを取得し、新たに取得したEPGデータを前記記憶手段に記憶させるEPGデータ更新手段をさらに備え、
前記EPGデータ更新手段は、
ユーザにより前記操作手段が操作されて電源がオフされると、前記記憶手段に記憶されている各チャンネルのEPGデータの中から、最も早くEPGデータが失われるチャンネルを検索し、
検索したチャンネルについてEPGデータが失われる時刻又はEPGデータを新たに取得する時刻を演算し、
EPGデータ取得時刻になるのを待ち、前記放送信号受信手段をそのチャンネルに合わせ、TV放送信号を受信し、
前記EPGデータ取得手段により、受信したTV放送信号からEPGデータを取得し、
取得したEPGデータを前記記憶手段に記憶させ、
ユーザにより前記操作手段が操作されて電源がオンされる手順を繰り返し実行し、
EPGデータが失われたチャンネルに対して順次EPGデータの取得を行うことにより、電源オン直後にEPG表示が選択されても、ほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上にEPGを表示することが可能であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、
受信可能な全てのチャンネルについて、受信したTV(テレビジョン)放送信号からEPG(電子番組ガイド)データを取得し、取得した各チャンネルのEPGデータをメモリに記憶しておき、ユーザがEPG表示を選択したときに、メモリに記憶されているEPGデータを読み出して、ディスプレイ装置の画面上に各チャンネルのEPGを表示することが可能な地上波ディジタルTV放送受信装置において、
ユーザがTV放送を視聴していない間に、時間の経過によりEPGの内容が陳腐化し、前記メモリに記憶されているいずれかのチャンネルの全てのEPGデータが過去のものとなって失われたときに、そのチャンネルのTV放送信号を受信して、受信したTV放送信号の中から新たなEPGデータを取得し、新たに取得したEPGデータを前記メモリに記憶させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、電源オフの間、すなわちユーザがTV番組を視聴していない間に、EPGデータが失われたチャンネルについて順次新たなEPGデータが取得され、記憶手段に記憶されている各チャンネルのEPGデータが更新される。そのため、ユーザが偶然EPGデータの更新中に電源をオンしたときのような希な場合を除き、電源オン時には、受信可能な各チャンネルのEPGデータが記憶されている。そのため、1つのチューナしか用いていないにもかかわらず、電源オン直後にEPG表示が選択されても、ほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上にEPGを表示することが可能となる。また、各チャンネルのEPGデータは、その全てが失われるまで更新されないので、EPCデータの更新回数を可能な限り少なくすることができ、無駄な電力消費を防止することができる。さらに、ユーザはEPGデータの更新に関して一切設定操作を行わないので、煩わしさから解放される。
【0013】
請求項2の発明によれば、ユーザがTV放送を視聴していない間に、いずれかのチャンネルについて時間の経過によりEPGの内容が陳腐化した場合であっても、自動的に新たなEPGデータが取得され、更新されているので、電源オン直後にほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上にEPGを表示することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の一実施の形態に係る地上波ディジタルTV放送信号受信装置(TV放送信号受信装置と略称する)について説明する。ユーザが家庭においてTV放送信号を受信する状況を図1に示す。ディジタル(地上波)TV放送が行われている地域では、受信したディジタルTV放送信号の強度が一定の閾値以上であれば、補正などにより一定の画質の画像が得られる。そのため、図1に示すように、A地域、B地域、C地域など複数箇所に点在する放送局から送信されてくるTV放送信号を受信して、TV番組を視聴することができる。
【0015】
各放送局は、自局で配信しているTV番組の放送開始時間及び終了時間、種類、タイトル、あらすじ、主な出演者など、TV番組に関する情報を含んだEPGデータを映像信号や音声信号などと共に、放送信号として送信している。EPGデータは、各チャンネルごとに独自に作成され、配信される。そのため、EPGデータが配信される時刻や1回に配信されるEPGデータの情報量(何時間又は何日先のTV番組まで含まれているか)は様々である。そのため、TV放送信号受信装置は、受信可能な全てのチャンネルについて、それぞれTV放送信号を受信し、TV放送信号の中からEPGデータを取得して、メモリに記憶すると共に、ユーザの指示に応じて特定のチャンネル又は全てのチャンネルについてEPGをディスプレイ装置の画面上に表示する。
【0016】
次に、本実施の形態に係るTV放送信号受信装置1の構成を図2に示す。TV放送信号受信装置1は、多指向性アンテナ2に接続され、TV放送信号を受信するチューナ(放送信号受信手段)11、チューナ11で受信したディジタルTV放送信号に対して所定の信号処理を行い、復号化するATSCフロントエンド12、チューナ11で受信したアナログTV放送信号を復号化するNTSCデコーダ13、MPEG圧縮されていたTV放送信号をデコードするMPEGデコーダ14、デコードされたTV放送信号に所定の表示画像を重畳させるオンスクリーンディスプレイ部(OSD)15、チューナ11により受信したTV放送信号の受信状態を検知し、多指向性アンテナ2の制御ユニット21を制御するとともに、ATSCフロントエンド12やNTSCデコーダ13などを制御する制御部16、デコードされたTV放送信号を一時的に記憶し、またデコードされたTV放送信号に重畳させる表示画像を記憶するメモリ(記憶手段)17などで構成されている。MPEGデコーダ14によりデコードされたTV放送信号は、オンスクリーンディスプレイ部15を介してディスプレイ装置3に出力され、表示される。
【0017】
前述のように、TV放送信号にはEPGデータも含まれており、MPEGデコーダ14は、EPGデータ取得手段として機能し、デコードされたTV放送信号の中からEPGデータを抽出し、抽出したEPGデータをチャンネルごとにメモリ17に記憶する。制御部16は、制御プログラムなどを記憶したROM、制御プログラムなどを実行するCPU及びタイマーなどで構成され、EPG画像作成手段及びEPGデータ更新手段として機能し、必要に応じてメモリ17に記憶されているデータを読み出したり、メモリ17にデータを一時的に記憶させたりする。メモリ17は、D−RMAなどの揮発性メモリの他、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成されていてもよい。
【0018】
ユーザによりEPG表示が選択されたとき、制御部16はEPG画像作成手段として機能し、メモリ17に記憶されている各チャンネルのEPGデータを読み出し、ディスプレイ装置の画面上に表示可能なように、EPGの一覧表の表示画像を作成する。そして、作成された表示画像は、オンスクリーンディスプレイ部15を介してディスプレイ装置3の画面上に出力され、表示される。
【0019】
TV放送信号受信装置1は、上記のようにチューナ11を1つしか有していないので、同時に2以上のチャンネルのTV放送信号を受信することは不可能である。そこで、通常は、ユーザがTV番組を視聴しているときを利用して、受信しているそのチャンネルについてTV放送信号を受信し、その中からEPGデータを取得してメモリ17に記憶しておく。ユーザがチャンネルを変えるごとに同様の動作を行うことにより、ユーザが受信操作を行ったチャンネルについては、メモリ17中にEPGデータが記憶される。ユーザが全く受信操作を行わなかったチャンネルについては、TV放送信号が受信されず、EPGデータが取得されない。また、一定時間ユーザが受信操作を行わなかったチャンネルについても、時間の経過と共にEPGの内容が陳腐化し、取得したEPGデータが失われる。そこで、本実施形態では、ユーザがリモコン装置(操作手段)20などを操作して電源をオフしたとき、電源オフ動作をトリガーとして、すでにEPGデータが失われたチャンネルについてEPGデータの取得及び更新を行う。なお、実際にはメモリ17に記憶されたEPGデータはリセット動作が行われるまでは消去されないが、制御部16のタイマーの現在時刻よりも過去のデータEPG表示には使用されないので、「失われる」と表現している。また、「電源オフ」とは、リモコン装置20からの信号の受信が可能な待機状態を指す。「更新」とは、メモリ17に記憶されている過去のEPGデータを消去し、新たに取得したEPGデータを記憶することを意味する。
【0020】
図3は、メモリ17に記憶されている各チャンネルのEPGデータを視覚的に表示したものである。図3に示すように、チャンネル5、6及び7の3つのチャンネルを例にして説明する。図中時間を横軸にとり、時間の経過と共に、EPGデータが左側から順に失われていく。図3(a)は、例えば午後6時にユーザが電源をオフした時点におけるメモリ17に記憶されているEPGデータの状態を表す。この時点で、5チャンネルは午後9時までEPGデータが存在し、7チャンネルについては午後9時以降の分についてもEPGデータが存在する。これに対して、6チャンネルについては午後7時までの分しかEPGデータが存在しない。図3(b)は、午後7時に6チャンネルについてEPGデータが全て失われ、新たにEPGデータが取得された状態を表す。図示しないが、午後9時になると、5チャンネルについてEPGデータが全て失われるので、5チャンネルについて新たにEPGデータが取得される。
【0021】
このような構成により、電源オフの間に、受信可能な全てのチャンネルについてEPGデータがメモリ17に記憶されているので、ユーザが電源をオンした後すぐにEPG表示を選択したとしても、ほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上に受信可能な全てのチャンネルのEPGを一覧表示することができる。
【0022】
次に、上記電源オフ中におけるEPGデータの取得動作について、図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。ユーザがリモコン装置20などを操作して電源をオフすると、制御部16はEPGデータ更新手段として機能し、メモリ17に記憶されている各チャンネルのEPGデータの中から、最も早くEPGデータが失われるチャンネルを検索する(S1)。そして、検索したチャンネルについてEPGデータが失われる時刻又はEPGデータを新たに取得する時刻を演算する(S2)。なお、この時刻は、EPGデータが失われる時刻と同時である必要はなく、最寄りのEPGデータの配信時刻であってもよい。制御部16は、EPGデータ取得時刻になるのを待ち、チューナ11をそのチャンネルに合わせ(S4)、TV放送信号を受信する(S5)。ATSCフロントエンド12及びMPEGデコーダ14は、受信したTV放送信号に所定の信号処理を施した後デコードし、EPGデータのみを取得する(S6)。取得したEPGデータはメモリ17に記憶される(S7)。電源がオンされるまで(S8)、上記ステップを繰り返し実行し、EPGデータが消失したチャンネルに対してEPGデータの取得を行う。
【0023】
なお、上記実施形態では、各チャンネルのEPGデータについて、それぞれEPGデータが失われた時に新たなEPGデータを取得する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも、ユーザがTV放送を視聴していない間に、時間の経過によりEPGの内容が陳腐化し、メモリに記憶されているいずれかのチャンネルの全てのEPGデータが過去のものとなって失われたときに、そのチャンネルのTV放送信号を受信して、受信したTV放送信号の中から新たなEPGデータを取得し、新たに取得したEPGデータを前記メモリに記憶させるように構成されていればよく、その他の構成は様々に変更可能である。例えば、いずれかのチャンネルのEPGデータが失われたときに、そのチャンネルについてだけでなく、他のチャンネルについても順次EPGデータを取得するように構成してもよい。
【0024】
さらに、本発明に係る地上波放送ディジタルTV信号受信装置は、地上波ディジタル放送受信用のチューナに限定されず、チューナ機能を有するTV受像器やDVDレコーダなどであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ユーザが家庭においてディジタルテレビジョン(TV)放送信号を受信する状況を示す概念図。
【図2】本発明の一実施形態に係るディジタルTV放送信号受信装置の構成を示すブロック図。
【図3】上記一実施形態においてメモリに記憶されている各チャンネルのEPGデータを視覚的に表示した図。
【図4】上記一実施形態における上記電源オフ中のEPGデータの取得動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0026】
1 ディジタルTV放送信号受信装置
2 多指向性アンテナ
3 モニタ装置
11 チューナ(放送信号受信手段)
12ATSCフロントエンド
13 NTSCデコーダ
14 MPEGデコーダ(EPGデータ取得手段)
15 オンスクリーンディスプレイ部
16 制御部(EPG画像作成手段、EPGデータ更新手段)
17 メモリ(記憶手段)
20 リモコン装置(操作手段)
21 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナに接続され、受信可能な全てのチャンネルについて、放送局から送信されてくるTV(テレビジョン)放送信号を受信する放送信号受信手段と、
放送信号受信手段で受信したディジタルTV放送信号に対して所定の信号処理を行い、復号化するディジタル信号処理手段と、複合化されたTV放送信号からEPG(電子番組ガイド)データを取得するEPGデータ取得手段と、
取得した各チャンネルのEPGデータをそれぞれ記憶する記憶手段と、
ユーザによりEPG表示が選択されたときに、記憶手段に記憶されている各チャンネルのEPGデータを読み出し、ディスプレイ装置の画面上に表示可能なように、EPGの一覧表の表示画像を作成するEPG画像作成手段と、
ユーザにより操作され、電源のオン/オフ及び少なくともEPG画像表示の選択が可能な操作手段とを備えた地上波ディジタルTV放送受信装置において、
前記電源のオフ中に、時間の経過によりEPGの内容が陳腐化し、前記記憶手段に記憶されているいずれかのチャンネルの全てのEPGデータが過去の情報となって失われたときに、そのチャンネルのTV放送信号を受信して、受信したTV放送信号の中から新たなEPGデータを取得し、新たに取得したEPGデータを前記記憶手段に記憶させるEPGデータ更新手段をさらに備え、
前記EPGデータ更新手段は、
ユーザにより前記操作手段が操作されて電源がオフされると、前記記憶手段に記憶されている各チャンネルのEPGデータの中から、最も早くEPGデータが失われるチャンネルを検索し、
検索したチャンネルについてEPGデータが失われる時刻又はEPGデータを新たに取得する時刻を演算し、
EPGデータ取得時刻になるのを待ち、前記放送信号受信手段をそのチャンネルに合わせ、TV放送信号を受信し、
前記EPGデータ取得手段により、受信したTV放送信号からEPGデータを取得し、
取得したEPGデータを前記記憶手段に記憶させ、
ユーザにより前記操作手段が操作されて電源がオンされる手順を繰り返し実行し、
EPGデータが失われたチャンネルに対して順次EPGデータの取得を行うことにより、電源オン直後にEPG表示が選択されても、ほぼリアルタイムでディスプレイ装置の画面上にEPGを表示することが可能であることを特徴とする地上波ディジタルTV放送受信装置。
【請求項2】
受信可能な全てのチャンネルについて、受信したTV(テレビジョン)放送信号からEPG(電子番組ガイド)データを取得し、取得した各チャンネルのEPGデータをメモリに記憶しておき、ユーザがEPG表示を選択したときに、メモリに記憶されているEPGデータを読み出して、ディスプレイ装置の画面上に各チャンネルのEPGを表示することが可能な地上波ディジタルTV放送受信装置において、
ユーザがTV放送を視聴していない間に、時間の経過によりEPGの内容が陳腐化し、前記メモリに記憶されているいずれかのチャンネルの全てのEPGデータが過去のものとなって失われたときに、そのチャンネルのTV放送信号を受信して、受信したTV放送信号の中から新たなEPGデータを取得し、新たに取得したEPGデータを前記メモリに記憶させることを特徴とする地上波ディジタルTV放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−174117(P2006−174117A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−364211(P2004−364211)
【出願日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】