説明

地図案内システム、地図案内方法、および、地図媒体

【課題】 紙媒体地図の一覧性を生かしながら、利便性の高い情報提供システムを構築することを課題とする。
【解決手段】 紙媒体の案内地図2には、地図表示部21に周辺地図が表示されている。周辺地図には、飲食店や観光名所などがポイントされており、各ポイントには、識別番号3が表示されている。利用者は、携帯電話を用いて番号アクセスサイトにアクセスし、識別番号を指定する。これにより、指定された識別番号がURLに変換され、対応するWEBサイトへジャンプする。また、地図表示部21の周辺には、縦コード211、横コード212が表示されている。利用者はこの2つのコードから区画された領域を指定することにより、領域内の案内情報を得ることができる。また、エリア表示部22に表示されたエリア番号を指定することにより、地図領域内のサービス情報をメールで受信することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食店情報や観光情報を提供するシステムおよびサービスの方法に関する。
【0002】
【技術背景】観光地やショッピングモール街などにおいて、案内地図が配布される。案内地図には、飲食店や名所、駅、などの場所が明示されている。また、各飲食店や名所についての文字情報や写真などが印刷されているものもある。
【0003】観光客などの利用客は、この地図を見ながら、現在位置から近い店や、名所を探したり、好きな料理店を探したりすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、案内地図に記載できる情報量には限りがある。また、案内地図は、製作にある程度のコストと時間を要するため、頻繁な情報の更新には不向きである。
【0005】一方、WEBを利用した情報案内は、豊富な情報量を確保することが可能であり、また、最新の情報を容易に更新することが可能であるという点で便利である。しかし、たとえば、観光客が訪問している場所において、その近辺の情報をWEBを利用して取得するという手順は非常に面倒である。特に、携帯電話などを利用して情報検索を行うためには、操作ボタンが小さく、表示画面も小さいので、いろんなWEBページを表示しながら目的の情報にたどり着くといった手順は、あまりにも煩雑である。
【0006】また、パソコンを利用する場合であれば、地図情報システムを利用すると便利である。地図情報システムは、モニタ上に表示された電子地図から様々な情報を検索するシステムである。このシステムを利用すれば、ある場所を起点として周辺の情報を得るといった操作が可能である。しかし、携帯電話等のモバイル端末を利用する場合には、モニタが非常に小さいため地図の一覧性が悪いといった問題がある。
【0007】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、利用者の利便性を確保しながら、地図とリンクした豊富な情報量が提供可能であり、また、最新の案内情報を低コストで提供可能なシステムを構築することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、地図を利用した情報案内のシステムであって、a)地図上の各ポイントに対応して識別番号が印字され、利用者に配布される地図媒体と、b)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を蓄積する案内情報蓄積手段と、c)利用者端末において前記識別番号を指定させる番号指定手段と、d)前記番号指定手段により指定された識別番号を受信する手段と、e)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、地図を利用した情報案内のシステムであって、a)利用者に配布する地図上の各ポイントに対応させて識別番号を印字する手段と、b)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を蓄積する案内情報蓄積手段と、c)利用者端末において前記識別番号を指定させる番号指定手段と、d)前記番号指定手段により指定された識別番号を受信する手段と、e)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の地図案内システムにおいて、前記地図媒体には、地図上の区画された領域ごとに領域番号が付与されており、前記番号指定手段は、c-1)前記領域番号を前記識別番号として指定させる手段、を含み、前記情報提供手段は、e-1)指定された領域内の案内情報を前記利用者端末に送信する手段、を含むことを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の地図案内システムにおいて、前記情報提供手段は、e-2)指定された識別番号に対応する店舗のクーポン券を電子情報として送信する手段、を含むことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、地図を利用した情報案内のシステムであって、a)地図番号が印字され、利用者に配布される地図媒体と、b)利用者端末において前記地図番号を指定させる番号指定手段と、c)前記番号指定手段により指定された地図番号を受信する手段と、d)前記利用者端末から受信した地図番号に対応するエリアの案内情報を電子メールで前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項5に記載の地図案内システムにおいて、前記情報提供手段は、前記案内情報に関する電子メールを、利用者端末から前記地図番号を含んだ電子メール配信要求を受け取ってから所定期間だけ送信することを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明は、地図を利用した情報案内の方法であって、a)地図媒体の各ポイントに対応した識別番号を印字する工程と、b)前記識別番号の印字された地図媒体を利用者に配布する工程と、c)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を案内情報蓄積手段に蓄積する工程と、d)利用者端末において前記識別番号を指定させる工程と、e)前記工程d)により指定された識別番号を受信する工程と、f)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】請求項8記載の発明は、地図を利用した情報案内の方法であって、a)地図上に地図番号を印字する工程と、b)前記地図番号の印字された地図媒体を利用者に配布する工程と、c)利用者端末において前記地図番号を指定させる工程と、d)前記工程c)により指定された地図番号を受信する工程と、e)前記利用者端末から受信した地図番号に対応する案内情報を電子メールで前記利用者端末に送信する工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】請求項9記載の発明は、ネットワークを利用した地図案内システムのために配布される地図媒体であって、地図上における各店舗の所在位置と、前記各店舗に割り当てられた識別番号とが表示されるとともに、利用者端末から所定のURLにアクセスして前記識別番号を指定することにより、指定された識別番号に相当する店舗の営業情報が前記利用者端末に配信される旨の案内表示がなされていることを特徴とする。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項9に記載の地図媒体であって、前記営業情報が、店舗の利用における優待情報を含むことを特徴とする。
【0018】なお、この発明における「識別番号」および「地図番号」は、数字、アルファベット、カナ文字のほか、「#」、「*」などのように、利用者端末のキーに割当てられている数字、文字、記号を含む。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
【0020】{1.システムの概略構成}図1は、本実施の形態にかかる地図案内システムの全体構成図である。このシステムは、サービスを提供するための仕組みとして案内地図2、番号アクセスサーバ5、店舗や公共機関などが開設しているWEBサイト7,7・・・、および、サービスを受けるための携帯電話1などから構成されている。
【0021】これら番号アクセスサーバ5、WEBサイト7、携帯電話1は、通信網4を介して接続される。通信網4は、電話回線、インターネット、専用回線などを含んでいる。
【0022】なお、案内地図2は、プラスチックやビニールなどのシート材を用いてもよく、特に素材は自由であるが、本実施の形態においては、利用者が持ち運ぶのに便利な紙媒体としている。また、利用者が利用する端末は携帯電話としているが、他にも、簡易型携帯電話や携帯情報端末などを利用することが可能である。ただし、端末は、データ通信の機能を備えていることが必要である。
【0023】番号アクセスサーバ5は、WWWサーバアプリケーション(WWWと略す)51が稼動しており、WEBサーバとしての機能を備えている。特に、本実施の形態においては、WWW51により公開するコンテンツ(HTMLデータなど)56は、携帯電話に搭載されたウェブブラウザに対応したコンテンツである。
【0024】また、携帯電話1は、データ通信機能を備えるとともに、ウェブブラウザ11を備えている。したがって、携帯電話1を用いてインターネット接続可能であり、番号アクセスサーバ5にアクセスすることで、携帯電話1のモニタ13上に、コンテンツ56を表示可能としている。
【0025】WEBサイト7,7・・・は、WWWサーバアプリケーション(WWWと略す)71とコンテンツ(HTMLデータなど)77を備えており、インターネットにコンテンツ77を公開可能としている。したがって、利用者は携帯電話1を用いて各サイトのコンテンツ77を参照可能である。
【0026】{2.地図}図2は、観光ホテル、観光案内所などにおいて配布される案内地図2である。案内地図2には、様々な情報が印刷されている。地図表示部21には、周辺地域の地図が表示されており、地図上には、飲食店がポイントされている。図示省略しているが、他にも、観光名所や公共施設が表示される。図では、飲食店のうち例として「ジェイらーめん」、「モンタナ」、「幸楽」の3つの店舗のみを表示している。また、各店舗の表示の下には、各店舗の識別番号3が表示されている。53#101は「ジェイらーめん」、53#103は「モンタナ」、53#105は「幸楽」に対応している。この識別番号3は、各店舗や名所などの情報を検索するために利用される。
【0027】また、エリア表示部22には、エリア番号が表示されている。エリア番号は、この地図(の領域)を識別する番号である。この例では、鴨川周辺の地図にエリア番号として53が付与されている。
【0028】なお、各店舗等に付与される識別番号3は、#を挟んでその前半部はエリア番号を示しており、#の後ろの番号がエリア内のポイントを一意に決定する識別子となっている。
【0029】付加情報表示部23には、地図上にポイントされた各店舗等の電話番号と識別番号3が表示されている。付加情報表示部23には、他にも、各店舗の簡単な案内情報を表示するようにしてもよい。また、関連情報表示部24には、観光などで利用できる便利な情報が表示されている。図では、「終電情報」、「バス情報」、「交通機関」、「天気予報」のそれぞれについて識別番号3が表示されている。つまり、飲食店や名所などの他にも、関連情報にも識別番号3が付与されているのである。
【0030】{3.地図とWEBコンテンツとの結び付け}これら識別番号3が付与された対象については、案内情報が用意されている。本実施の形態においては、この案内情報はWEBコンテンツとして提供される。このWEBコンテンツは、番号アクセスサーバ5の蓄積するコンテンツ56、または、各WEBサイト7,7・・・が蓄積するコンテンツ77,77・・・に含まれるものである。
【0031】そして、識別番号3とWEBコンテンツとをリンクさせるためのデータベースが番号アクセスサーバ5において、番号データベース(番号DBと略す)57として蓄積されている。
【0032】図3は、番号DB57の内容の一例を示す図である。識別番号53#101である店舗「ジェイらーめん」には、URL「http://www.aaa.aaa」が対応している。識別番号53#103である店舗「モンタナ」には、URL「http://www.bbb.bbb」が対応している。識別番号53#105である店舗「幸楽」には、URL「http://www.ccc.ccc」が対応している。
【0033】そして、これらURLで指定されたWEBコンテンツは、各WEBサイト7,7・・・のコンテンツ77,77・・・に含まれている。
【0034】番号アクセスサーバ5の備える番号変換部52は、携帯電話1のウェブブラウザ11からから識別番号3を指定した検索要求を受け取ると、番号DB57を検索して対応するURLを取得し、ウェブブラウザ11の接続先を対応URLに切り替えるのである。
【0035】なお、本実施の形態においては、各店舗の案内情報(WEBコンテンツ)は、各店舗が保有しているWEBサイト7に蓄積されているが、これら案内情報を1つのWEBサイトで一括管理するようにしてもよい。
【0036】また、各店舗の案内情報は、番号アクセスサーバ5で一括管理するようにしてもよい。この場合、番号DB57で対応付けられているURLは、番号アクセスサーバ5が備えるコンテンツ56を指定するものであればよい。また、一部の店舗情報についてのWEBコンテンツを番号アクセスサーバ5が保有するようにしてもよい。
【0037】{4.利用手順}次に、図4、図5等を参照しながら、本システムの利用手順について説明する。前提として、利用者は、観光ホテルや観光案内所、もしくは、駅などにおいて、図2に示すような案内地図2を受け取っている。利用者は、案内地図2を参照することによって観光名所や飲食店などの店舗に直接訪れることもできるが、直接訪問する前に、本システムを利用することで事前に情報を取得することが可能である。
【0038】まず、図4(A)で示すように、携帯電話1を操作して番号アクセスサーバ5にアクセスする。この操作は、利用する端末によって異なるが、一般には、インターネットへの接続操作の後、番号アクセスサーバ5のURL(ここでは、http://bango.jp)を指定することによって、ウェブブラウザ11が番号アクセスサーバ5のWWW51に接続する。なお、番号アクセスサーバ5のURLを「お気に入り」などに登録しておけば容易にアクセス可能である。
【0039】番号アクセスサーバ5に接続すると、図4(B)に示すように番号アクセスサイトとしてのオープニング画面81がモニタ13に表示される。オープニング画面81は、コンテンツ56に含まれるHTMLデータ等より生成される。
【0040】オープニング画面81には、識別番号入力フォーム811、検索指示ボタン812が配置されている。ここで、利用者は、図2に示した案内地図2を参照しながら、情報を閲覧したい目的地の識別番号3を入力する。ここでは、例として、「ジェイらーめん」に対応する識別番号53#101を識別番号入力フォーム811に入力する。識別番号を入力した後、利用者が検索指示ボタン812を選択操作することにより、ウェブブラウザ11は、入力された識別番号(53#101)をWWW51に送信する。
【0041】WWW51が識別番号(53#101)を受信すると、番号変換部52が番号DB57を検索することにより、対応するURLを取得する。番号変換部52は、HTMLデータに埋め込まれたスクリプトや、HTMLデータから呼び出されるプログラムなどによって実現される機能部である。
【0042】番号変換部52は、対応するURL(http://www.aaa.aaa)を取得すると、ウェブブラウザ11の接続先を、対応URLに切り替える。これにより、ウェブブラウザ11は「ジェイらーめん」のWEBサイト7に接続され、携帯電話1のモニタ13には、図4(C)に示すように、「ジェイらーめん」サイトのオープニング画面91が表示される。なお、オープニング画面91は、WEBサイト7が蓄積するコンテンツ77に含まれるHTMLデータ等により生成される画面である。
【0043】このように、本実施の形態の地図案内システムを利用することにより、利用者は、訪問地周辺の情報を容易に得ることができる。しかも、地図で場所を確認しながら情報を検索するので、より有益な情報を得ることができる。また、モニタに表示する電子地図でなく、紙媒体などの現物の地図を利用しているので、地図の一覧性が良く利便性がよい。また、観光案内パンフレットなどと一体化できるといったメリットもある。
【0044】図4では、飲食店のWEBページを例として説明したが、観光名所の識別番号を指定した場合には、観光名所のWEBページが表示される。利用客は、地図を見て目的地に到達するまでに、観光名所の予備知識を得ることなどが可能である。また、図2で示した関連情報の識別番号を指定した場合には、交通機関のWEBページや天気予報のページが表示されるので、案内地図2と携帯電話1を所持することで、容易に有益な情報を得ることが可能である。
【0045】<クーポン情報>図4(C)で示した「ジェイらーめん」のWEBページには、「クーポン」と表示されたメニューが存在する。そして、「クーポン」メニューが選択されることによって、クーポン情報が携帯電話1にダウンロードされる。図5は、ダウンロードされたクーポン情報92をモニタ13に表示させた状態を示している。クーポン情報92には、たとえば、割引きサービスや無料サービスなどの情報が表示される。なお、ダウンロードという方式をとってもよいが、クーポン情報をメール配信するという方式をとってもよい。ただし、メール配信の方式をとる場合には、途中のメニューでメールアドレスを入力させるステップが必要となる。
【0046】クーポン情報をダウンロードした利用者は、地図を見ながら店舗に訪れる。そして、クーポン情報をモニタ13に表示させた状態で、携帯電話1を店員に見せるのである。これによって、クーポンの取得を確認することができるので、利用者は、当該店舗においてサービスを受けることが可能となるのである。
【0047】このように、クーポン情報などの優待情報をダウンロードさせる仕組みを加えることで、店舗側は、よりサービスの拡充を図ることが可能であり、集客効果が得られる。優待情報は、クーポン情報のほかに、優先予約情報などを含めるようにしてもよい。たとえば、人気のあるレストランであれば、事前に優先予約情報をダウンロードしておけば、到着した際、順番を待たずにテーブルにつくことができる。
【0048】このように、利用者は優待情報を効率的に取得することが可能である。従来であれば、たとえば、ホテルのフロントなどで周辺の店舗案内をするとともに、クーポン券を手渡すといったサービスを行っていたが、このシステムを利用することで、クーポン券などをストックしておく必要はない。また、現物のクーポン券は、発行する手間がかかるといった問題と、内容の更新を迅速に行うことができないという問題があるが、このシステムを利用することで、安価でかつ、最新の情報を迅速に取り込んだクーポン情報を提供することが可能である。
【0049】また、図2では、一例として、地図上に店舗のみを表示しているが、他にも劇場や博物館などを識別番号とともに表示するようにしてもよい。この場合には、識別番号を入力して劇場のWEBページを参照し、劇場の座席予約を携帯電話から実行できるようにすれば便利である。
【0050】<領域指定検索>次に、特定の領域を指定した検索手順について説明する。この場合にも、図6(A)で示したように、まず、利用者は携帯電話1を操作して番号アクセスサーバ5(http://bango.jp)に接続する。これにより、図6(B)に示すように、モニタ13には、オープニング画面81が表示される。
【0051】次に、利用者は、地図表示部21の周囲に表示された縦コード211と横コード212を参照し、特定の領域を指定する。ここでは、縦コード211として「A3」、横コード212として「B1」で指定される領域を検索するものとする。そこで、利用者は、図6(B)に示すように、番号入力フォーム811に「53#A3B1」と入力し、検索指示ボタン812を選択操作するのである。なお、本実施の形態においては、エリア番号53の後に#を入力し、続いて縦コード、横コードを順に入力するフォーマットとしているが、このフォーマットは特に限定されるものではない。わかりやすいように縦コードと横コードとの間に「−(ハイフン)」や「,(カンマ)」を入力するフォーマットとしてもよい。
【0052】このように、領域番号を指定した検索要求を受けると、番号変換部52は、番号DB57を検索して該当する領域に存在する店舗や観光名所などのデータを抽出する。つまり、番号DB57には、図3に示すように領域情報210が登録されており、この領域情報210を検索することにより、領域別の店舗や観光名所を検索することが可能となるのである。
【0053】番号変換部52が指定された領域に存在するデータを抽出すると、コンテンツ生成部53は、抽出されたデータの一覧表などのコンテンツを生成し、ウェブブラウザ11に対して生成されたコンテンツを送信する。これにより、図6(C)に示すように、携帯電話1のモニタ13には検索結果コンテンツ82が表示されるのである。
【0054】なお、図示を省略しているが、図3で示した番号DB57には、各店舗や観光名所についての簡単な案内情報が登録されている。コンテンツ生成部53は、これら案内情報などを利用して図6(C)に示すような検索結果コンテンツを生成するのである。
【0055】利用者は、このようにして一覧表示された情報から好みの店舗や観光名所を選択操作する。それにより、各店舗や観光名所のWEBサイトにジャンプし、図4(C)で示したようなコンテンツが表示されるのである。
【0056】このように、地図上の領域を指定することで、領域内の検索結果が表示されるので、自分が現在いる場所の周囲を検索したい場合や、これらから訪問する目的地の周囲を検索する場合などに有効である。しかも、検索方法は、通常(紙媒体)の地図と同じように、縦方向のコードと横方向のコードを指定する方法であるので、なじみやすく利便性がよい。
【0057】<メール配信機能>次に、メール配信機能について説明する。この場合にも、図7(A)で示したように、まず、利用者は携帯電話1を操作して番号アクセスサーバ5(http://bango.jp)に接続する。これにより、図7(B)に示すように、モニタ13には、オープニング画面81が表示される。
【0058】ここで、利用者は、番号入力フォーム811に、案内地図2のエリア表示部22に印刷されているエリア番号を入力する。ここでは、図2に示したように、エリア番号は53を例としているので、番号入力フォーム811に53#を入力し、続いて、検索指示ボタン812を選択操作する。
【0059】ウェブブラウザ11からエリア番号を指定したデータがWWW51に送信されると、WWW51は、次に、確認画面用のコンテンツをウェブブラウザ11に送信する。図7(C)は、携帯電話1のモニタ13に表示された確認画面コンテンツ83を示す図である。
【0060】この確認画面において、利用者が「希望する」と表示された指示ボタン831を選択すると、メール配信の要求データがWWW51に送信される。WWW51がメール配信を希望する旨のデータを受信すると、次に、メールアドレスの入力画面用コンテンツ84をウェブブラウザ11に送信する。図7(D)は、携帯電話1のモニタ13に表示された入力画面用コンテンツ84を示す図である。
【0061】ここで、利用者が入力フォーム841にメールアドレスを入力したうえで、OKボタン842を選択することにより、メール配信の要求操作が終了する。WWW51がメール配信の要求データを受信すると、利用者登録部54が実行される。利用者登録部54は、メール配信を希望する利用者のメールアドレスを配信リスト58に登録する。
【0062】このようにして、利用者のメールアドレスが配信リスト58に登録されると、メール配信部55は、登録された利用者に対して、グルメ情報や観光情報などのメールを配信するのである。このグルメ情報や観光情報は、案内地図2のエリア内における情報であるので、利用者にとっては、有益な情報のみが送信されることになる。
【0063】さらに、このメールは、利用者端末から地図番号を含んだメール配信要求を受信してから一定期間のみ配信するようにしている。ここでは、図7(C)にも示したように、メール配信を希望してから3時間の間だけメールを配信するようにしている。このように、メールを配信する期間が制限されているので、利用者にとっては、いつまでも不要となったメールが届くという不都合がない。また、メール配信の停止手続きを行う必要がない。
【0064】また、上記実施の形態では、番号アクセスサーバ5のメール配信部55が、一括してメール配信サービスを提供するようにしている。つまり、番号アクセスサーバ5側において、各店舗のサービス情報についてのメールを作成し、配信リスト58に登録されている利用者にメールを配信するようにしているのである。ただし、このメール配信を各店舗が個別に行うようにしてもよい。この場合、番号アクセスサーバ5は、配信リストのデータを各店舗のサイトに転送するようにすればよい。各店舗のサイトは、指定された期間だけ自己の店舗のサービス情報を利用客に配信することができるのである。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2、7記載の発明は、利用者に配布される地図の各ポイントに識別番号を印字するとともに、当該識別番号に対応した案内情報を蓄積し、識別番号を指定した利用者からの要求に応じて対応する案内情報を提供するので、利用者は、一覧性のよい地図媒体を参照しながら、識別番号を指定するだけの容易な操作で案内情報を取得することが可能である。
【0066】請求項3記載の発明では、地図の区画された領域ごとに領域番号が付与されており、領域番号を指定した操作に対して領域内の案内情報を提供するので、場所を限定した有益な情報を効率よく取得することが可能である。
【0067】請求項4記載の発明では、店舗のクーポン情報を送信するので、利用者にとって有益であるとともに、店舗側にとっても集客アップを図ることが可能である。また、利用者には、案内地図を配布するだけでよく、現物のクーポン券を配布する必要がないので、経済的である。
【0068】請求項5、8記載の発明では、地図番号を指定した操作に対して、地図番号に対応したエリアの案内メールを送信するので、より積極的に利用者に対して情報提供を行い集客向上を図ることが可能である。
【0069】請求項6記載の発明では、電子メールを所定期間だけ送信するようにしているので、利用者に不要なメールがいつまでも届くといった不都合はない。このため、利用者は、メールの送信停止手続きなどを行う必要もない。
【0070】請求項9記載の発明は、地図媒体の発明であり、一覧性に優れた地図を参照することによる情報取得と、端末を用いた情報取得とを可能としている。特に、地図上の各店舗の所在位置に識別番号が付されており、この識別番号を端末から指定することで情報を取得できるので、操作が容易である。
【0071】請求項10記載の発明では、取得する情報に優待情報が含まれているので、利用者にとって有益であり、また、店舗側も集客効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる地図案内システムの全体概略構成図である。
【図2】案内地図の一例を示す図である。
【図3】番号データベースの内容の一例を示す図である。
【図4】地図を利用して店舗情報を取得する処理手順を示す図である。
【図5】携帯電話のモニタに表示されたクーポン情報の一例を示す図である。
【図6】地図に表示された縦コードおよび横コードから領域検索を行う場合の処理手順を示す図である。
【図7】メール配信サービスの登録手順を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯電話
2 案内地図
5 番号アクセスサーバ
7 ウェブサイト
11 (携帯電話)ウェブブラウザ
13 (携帯電話)モニタ
51 WWWサーバアプリケーション
52 番号変換部
53 コンテンツ生成部
54 利用者登録部
55 メール配信部
57 番号データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】 地図を利用した情報案内のシステムであって、a)地図上の各ポイントに対応して識別番号が印字され、利用者に配布される地図媒体と、b)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を蓄積する案内情報蓄積手段と、c)利用者端末において前記識別番号を指定させる番号指定手段と、d)前記番号指定手段により指定された識別番号を受信する手段と、e)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする地図案内システム。
【請求項2】 地図を利用した情報案内のシステムであって、a)利用者に配布する地図上の各ポイントに対応させて識別番号を印字する手段と、b)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を蓄積する案内情報蓄積手段と、c)利用者端末において前記識別番号を指定させる番号指定手段と、d)前記番号指定手段により指定された識別番号を受信する手段と、e)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする地図案内システム。
【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の地図案内システムにおいて、前記地図媒体には、地図上の区画された領域ごとに領域番号が付与されており、前記番号指定手段は、c-1)前記領域番号を前記識別番号として指定させる手段、を含み、前記情報提供手段は、e-1)指定された領域内の案内情報を前記利用者端末に送信する手段、を含むことを特徴とする地図案内システム。
【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の地図案内システムにおいて、前記情報提供手段は、e-2)指定された識別番号に対応する店舗のクーポン券を電子情報として送信する手段、を含むことを特徴とする地図案内システム。
【請求項5】 地図を利用した情報案内のシステムであって、a)地図番号が印字され、利用者に配布される地図媒体と、b)利用者端末において前記地図番号を指定させる番号指定手段と、c)前記番号指定手段により指定された地図番号を受信する手段と、d)前記利用者端末から受信した地図番号に対応するエリアの案内情報を電子メールで前記利用者端末に送信する情報提供手段と、を備えることを特徴とする地図案内システム。
【請求項6】 請求項5に記載の地図案内システムにおいて、前記情報提供手段は、前記案内情報に関する電子メールを、利用者端末から前記地図番号を含んだ電子メール配信要求を受け取ってから所定期間だけ送信することを特徴とする地図案内システム。
【請求項7】 地図を利用した情報案内の方法であって、a)地図媒体の各ポイントに対応した識別番号を印字する工程と、b)前記識別番号の印字された地図媒体を利用者に配布する工程と、c)前記識別番号に対応した各ポイントの案内情報を案内情報蓄積手段に蓄積する工程と、d)利用者端末において前記識別番号を指定させる工程と、e)前記工程d)により指定された識別番号を受信する工程と、f)前記利用者端末から受信した識別番号に対応する案内情報を前記案内情報蓄積手段から取得し、取得した案内情報を前記利用者端末に送信する工程と、を備えることを特徴とする地図案内方法。
【請求項8】 地図を利用した情報案内の方法であって、a)地図上に地図番号を印字する工程と、b)前記地図番号の印字された地図媒体を利用者に配布する工程と、c)利用者端末において前記地図番号を指定させる工程と、d)前記工程c)により指定された地図番号を受信する工程と、e)前記利用者端末から受信した地図番号に対応する案内情報を電子メールで前記利用者端末に送信する工程と、を備えることを特徴とする地図案内方法。
【請求項9】 ネットワークを利用した地図案内システムのために配布される地図媒体であって、地図上における各店舗の所在位置と、前記各店舗に割り当てられた識別番号とが表示されるとともに、利用者端末から所定のURLにアクセスして前記識別番号を指定することにより、指定された識別番号に相当する店舗の営業情報が前記利用者端末に配信される旨の案内表示がなされていることを特徴とする地図媒体。
【請求項10】 請求項9に記載の地図媒体であって、前記営業情報が、店舗の利用における優待情報を含むことを特徴とする地図媒体。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−122861(P2003−122861A)
【公開日】平成15年4月25日(2003.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−312465(P2001−312465)
【出願日】平成13年10月10日(2001.10.10)
【出願人】(399022984)株式会社ジェイデータ (6)
【出願人】(399093272)株式会社ハピネット (4)
【Fターム(参考)】