説明

地層処分施設及びその構築方法

【課題】放射性廃棄物等を地下坑道に地層処分する地層処分施設において、不均質な地質環境で多数の破砕帯等が存在する場合でも、従来よりも少ない数の坑道でより多くの廃棄物等の地層処分が可能となり、破砕帯等による湧水問題や止水プラグ設置数を減らすことができ、コスト低減や工期短縮等を図れる地層処分施設・構築方法を提供する。
【解決手段】処分坑道2の間隔Lを通常の処分パネル設計における従来の処分坑道間隔よりも大幅に広げて掘削形成し、各処分坑道2とその周辺からなる、破砕帯xのない地層処分に好ましいエリアAにおいて処分坑道2から側方に向かって突出するように横坑20を掘削形成し、エリアA内の処分坑道2及び横坑20内に廃棄体Cを処分孔竪置き方式などにより埋設定置する。エリアA内の処分坑道2の両端部には、止水プラグ10を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性廃棄物やその他の廃棄物等を地下坑道に地層処分する地層処分施設及びその構築方法に関するものである。特に、高レベル放射性廃棄物の地層処分において不均質な地質環境特性を考慮した施設形態を構築する場合に有効に適用される。その他、二酸化炭素の地中貯蔵などにも有効に適用される。
【背景技術】
【0002】
原子力発電から生じる放射性廃棄物のうち高レベル放射性廃棄物は、使用済核燃料の再処理工程で分離された液体廃棄物であり、放射能レベルが高いばかりでなく、長期間にわたって放射能を持ち続ける長寿命の放射性核種が数多く含まれている。そのため、このような高レベル放射性廃棄物は、ガラス原料と共にステンレス鋼製のキャニスターに溶かし込みガラス固化体として安定化処理し、冷却のため数10年間貯蔵した後、ガラス固化体が収納されたキャニスターをオーバーパックと称される厚肉鋼板製の密閉容器内に密閉収納するなどして廃棄体とし、この廃棄体を地下300m(法律により決定)より深い安定した地層中に埋設処分するようにしている(図3参照)。
【0003】
この廃棄体の地層処分方法としては、施工性、安全性、経済性の観点から、パネル方式が採用されている。図4に示すように、処分パネル1は平行に掘削形成された多数の処分坑道(トンネル)2から構成され、処分坑道内に配置された廃棄体がベントナイト等の緩衝材や埋め戻し材により埋設処分される。処分坑道2は主要坑道3により取り囲まれ、主要坑道間が連絡坑道4により連結され、地上と地下を結ぶ立坑や斜坑等のアクセス坑道 から廃棄体等が搬入される。また、処分パネル1は、処分サイトの地質環境条件等に応じて、分散配置や多層配置等の柔軟なパネルレイアウトが可能とされ、建設・操業・閉鎖の主要な作業を独立・並行して実施できるようにされている。
【0004】
処分坑道2における廃棄体の定置方式には、例えば、図5に示すような処分孔竪置き方式や処分坑道横置き方式がある。図5(a) の処分孔竪置き方式では、天然バリアとしての岩盤A中に掘削形成された処分坑道2の底版部から下に向って処分孔5を鉛直に掘削形成し、トンネル軸方向には所定の間隔をおいて多数形成し、この処分孔5内に人工バリアとして地下水や岩盤圧の影響を低減する緩衝材(ベントナイト等) Bを敷き詰めると共に、この緩衝材B中に竪にした廃棄体Cを埋設定置している。処分坑道2はベントナイト等の埋め戻し材6で埋め戻される。図5(b) の処分坑道横置き方式では、処分坑道2内に緩衝材Bを敷き詰めると共に、この緩衝材B中に横にした廃棄体Cをトンネル軸方向に所定の間隔をおいて埋設定置している。なお、軟岩系岩盤の場合には、処分坑道2の内面に支保工が設けられる。
【0005】
このような地層処分での安全性を示すためには、高レベル放射性廃棄物に含まれる核種が地下水に乗って人間が住んでいる世界に届かないように、岩盤自体の低透水性に期待すると共に、人間が掘削した処分坑道を確実に埋め戻し、核種の卓越した移行経路となる水みちを作らないことが要求されている。
【0006】
我が国におけるこれまでの地層処分事業は、先行して進められてきた海外と同様に好ましいサイト(均質で低透水性)を日本の中から選べるというスタンスで、輸入技術を基本に進めてきた。そのため、現在考えられている処分場概念は、H12レポートに示されているように対象サイトが均質で低透水性のサイトが確保できることを前提に、ある一定領域に等間隔で規則正しく廃棄体を定置する施設形態である(図4、図5参照)。
【0007】
また、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1〜3がある。特許文献1の発明は、放射性廃棄物の地層処分場を設置するためのサイトの選定及び地層処分場の仕様選定を支援するための意思決定支援システムに関するものであり、入力部、推定部、出力部を有し、入力部に入力される情報に基づいて、推定部が、建設の意図される地層処分場の安全性能と建設費用とを推定し、出力部が、推定された安全性能と建設費用とを両者の関係が明示される所定の形式で意思決定者に出力するものである。
【0008】
特許文献2の発明は、放射性廃棄物の埋設廃棄体の受け入れ順序決定や廃棄物処分場における廃棄体の埋設位置決定を支援するための放射性廃棄物埋設支援システムに関するものであり、放射性廃棄物処分場に受け入れられる埋設廃棄物バッチに属する廃棄体の埋設順序を調整するのに必要な情報を入力して、作業員被ばく量と、生活圏への漏洩に伴う安全評価被ばくシナリオ毎の被ばく量とを算出し、廃棄体の埋設候補位置との関係で示すものである。
【0009】
特許文献3の発明は、放射性廃棄物等の処分パネルによる地層処分において、多数の破砕帯等が存在する場合でも最適に近いパネル形状・配置位置を短時間に選定でき、破砕帯等に対して設置される止水プラグの数を低減でき、コストの低減、工期の短縮等が図れるパネル配置方法であり、地質調査による地質データの任意の区画エリアに処分パネルを配置し、必要な処分容量の処分パネル配置パターンを数種類初期設定し、これらのパターンの、地質データ・基本建設コストデータ・止水プラグの追加コストデータを基に、地質データの不確実性を割増してトータル建設コストを算出し、一番安いものは捨て、一番安いものと二番目に安いものとで交叉させ、処分パネルの大きさや形状を変えながら分散配置し変形パターンを誕生させ、一番安いものに対しては突然変異による変形パターンを誕生させ、前記交叉と突然変異を一定回数繰り返し、その中で一番安いものを選択するものである。
【0010】
【特許文献1】特開2003−43191号公報
【特許文献2】特開2005−249541号公報
【特許文献3】特開2006−35068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
日本の高レベル放射性廃棄物地層処分の実施主体であるNUMOは海外の国々と異なり、公募でサイトを選ぼうとしている。そのため応募サイトによっては好ましくない(不均質のため低透水性の場所も高透水性の場所も含まれる)サイトである可能性もあり、我が国においては、このような好ましくないサイトにおいても実施できる技術が必要とされている。
【0012】
日本の好ましくないサイトとは、結晶質岩では多くの断層・破砕帯が存在しているサイト、堆積岩では多くの互層構造や挟み層などが存在しているサイトである。このようなサイトでは、例えば結晶質岩の場合、図6に示すように、断層・破砕帯xが多量に存在するため、図7に示すような従来技術における大規模な断層・破砕帯Xを避ける技術のみでは対応することができず、最終的には図8に示すように、破砕帯xがあっても従来どおり処分坑道2を構築し、破砕帯xの位置などには廃棄体Cを定置できないという非常に効率の悪い技術が適用されることとなる。
【0013】
即ち、上述したように、従来技術は不均質な地質環境特性を考慮した施設形態を有していないため、下記に示すような多くの問題点を有している。
【0014】
(1) 図8に示すように、処分坑道2のかなりの部分に廃棄体Cを定置することができないため、非効率である。
(2) 当初想定していたエリアに予定量の廃棄体を定置することができなくなり、新たなサイトを探す必要が生じる。
(3) 図8に示すように、破砕帯xへと繋がるゆるみ域の止水を目的とした止水プラグ10の設置数が膨大な数になる。
(4) 多数の処分坑道を等間隔で規則正しく掘削形成するため、掘削土量が増え、地表での残土置き場が足りなくなる。
(5) 湧水量が多くなり、そのための排水及び処理施設が必要になる。
(6) (1)〜(5)に関連し、コストが増加し、かつ工期も遅延する。
(7) 地層処分のプロジェクトを進めるためには一般市民を含めた様々な人々から合意形成を得る必要があるが、このような非効率なことを行うと、合意形成を得ることが困難になる。
【0015】
本発明は、上記のような問題を解消すべくなされたものであり、放射性廃棄物やその他の廃棄物等を地下坑道に地層処分する地層処分施設において、不均質な地質環境で多数の断層・破砕帯等が存在する場合でも、従来よりも少ない数の坑道でより多くの廃棄物等の地層処分が可能となり、また断層・破砕帯等による湧水問題や止水プラグ設置数を減らすことができ、コストの低減や工期の短縮等を図ることのできる地層処分施設及びその構築方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の請求項1の発明は、廃棄体(放射性廃棄物やその他の廃棄物等)を地下の地盤中に地層処分するために地下に建設される地層処分施設であり、地下の地盤中に間隔をおいて並設される複数の処分坑道と、処分坑道とその周辺からなる地層処分に好ましいエリアにおいて処分坑道から側方に向かって突出するように形成される横坑を備えていることを特徴とする地層処分施設である。
【0017】
本発明の請求項2の発明は、廃棄体(放射性廃棄物やその他の廃棄物等)を地下の地盤中に地層処分するために地下に建設される地層処分施設の構築方法であり、地下の地盤中に複数の処分坑道を通常の処分坑道間隔よりも大きい間隔で掘削形成し、掘削済みの処分坑道において処分坑道とその周辺に破砕帯などの無いあるいは破砕帯などの少ない地層処分に好ましいエリアを選択し、この好ましいエリアにおいて処分坑道から側方に向かって突出する横坑を掘削形成することを特徴とする地層処分施設の構築方法である。
【0018】
本発明は、不均質な地質環境特性に応じた施設形態とするものであり、例えば図1、図2に示すように、(1)処分坑道間隔を通常の設計よりも大幅に広げて掘削形成する。処分坑道は基本的に平行配列であるが、全体的にまたは部分的に角度を付けて掘削形成する場合もある。また、この処分坑道による処分パネルは、上下方向に傾斜している場合、上下に間隔をおいて複数層で配置される場合などがある。(2)掘削済みの処分坑道から地層処分に好ましいエリアを探す。地層処分に好ましいエリアは、例えば、結晶質岩では断層・破砕帯が存在しない区域、堆積岩では互層構造や挟み層などが存在しない区域であり、また断層・破砕帯等が全く存在しない区域に限らず、多少の断層・破砕帯等がある場合も許容される。(3)選択された好ましいエリア内には処分坑道とその周辺が含まれており、その処分坑道から横坑を直角にまたは角度を付けて掘削形成する。この横坑は好ましいエリア内に納まるように掘削形成される。(4)好ましいエリア内の処分坑道及び横坑内に廃棄体を処分孔竪置き方式などにより埋設定置する。好ましいエリア内の処分坑道の両端部、即ち断層・破砕帯等へと繋がるゆるみ域には、止水プラグを設置する。
【0019】
なお、地層の破砕帯は、岩石が帯状に破砕されているものである。断層の多くのものは破砕帯を伴っており、断層破砕帯と呼ばれている。また、断層でも破砕帯を伴わず、鋭いナイフで切ったような断面のみのものもあり、また断層と言えるほどのずれを伴わない単なる破砕帯もある。これらは、多くの場合、地下水の通路となっている。本発明における破砕帯あるいは断層・破砕帯は、上記の破砕帯、断層、断層破砕帯などを含むものである。
【0020】
以上のような構成の本発明によれば、処分坑道の配置間隔を大幅に広げ、好ましい場所を探してその処分坑道と横坑に廃棄体を地層処分するため、廃棄体を地層処分できない処分坑道が大幅に減少する。また、処分坑道の本数が従来よりも減少することで、不必要に破砕帯等を横断することがなくなるため、湧水問題も減少すると共に、破砕帯等へと繋がるゆるみ域の止水を目的としたプラグ設置数も減少する。以上のような地質環境特性を十分に踏まえた施設形態のため、合意形成が得られやすくなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上のような構成からなるので、次のような効果が得られる。
【0022】
(1) 放射性廃棄物やその他の廃棄物等の地層処分サイトにおけるパネル状の地層処分施設において、処分坑道の配置間隔を大幅に広げ、好ましい場所を探してその処分坑道と横坑に廃棄体を地層処分するため、従来よりも少ない数の坑道でより多くの廃棄物等の地層処分が可能となる。掘削土量が大幅に減少すると共に、廃棄体の効率的な地層処分が可能となる。
(2) 処分坑道の本数が従来よりも減少することで、不必要に破砕帯等を横断することがなくなるため、湧水問題が減少し、また破砕帯等へと繋がるゆるみ域の止水プラグの設置数も減少する。
(3) 以上のことから、コストの低減や工期の短縮等が図られる。
(4)施設形態は基本的に従来の処分パネル・竪置き方式等を継承しており、受け入れやすい施設形態である。前述の地質環境特性を十分に踏まえた施設形態と相まって、合意形成が得られやすくなる。
(5)応募されたサイトの地質環境の不均質性に応じた施設形態が可能になる。また、従来の手法では実施できない限られた敷地においても地層処分が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態は高レベル放射性廃棄物の地層処分に適用した例である。図1は、本発明に係る地層処分施設のレイアウトの一例を示す平面図である。図2は、図1の地層処分施設の部分をより詳細に示した平面図である。
【0024】
図1において、処分パネル1は、従来と同様に、地下300mより深い安定した地層中に構築されており、所定の間隔をおいて併設された複数の処分坑道2と、これら処分坑道2を取り囲む主要坑道3などから構成されている。廃棄体Cは、地上から立坑や斜坑等のアクセス坑道により地下に搬入され、連絡坑道や主要坑道3によって各処分パネル1の処分坑道2内に搬送され、従来においては、各処分坑道2に図5に示すような処分孔竪置き方式や処分坑道横置き方式により埋設定置される。
【0025】
このような処分パネル1において、本発明では、図1、図2に示すように、処分坑道2の間隔Lを通常の処分パネル設計における従来の処分坑道間隔よりも大幅に広げて掘削形成し、各処分坑道2とその周辺からなる地層処分に好ましいエリアAにおいて処分坑道2から側方に向かって突出するように横坑20を掘削形成する。地上からの調査結果(断層破砕帯の分布(頻度など))に基づき、事前設計として間隔Lを決める。実際に坑道を掘削し、断層破砕帯の分布(頻度など)の観察結果に基づき、次に掘削する坑道の間隔Lを見直すこともある。地層処分に好ましいエリアAは、結晶質岩の場合、断層・破砕帯xに囲まれた断層・破砕帯xの無い区域あるいは断層・破砕帯xの少ない区域である。横坑20は処分坑道2の両側あるいは片側に配置され、先端が断層・破砕帯xに当たらないように掘削形成される。
【0026】
このようなエリアA内の処分坑道2及び横坑20内に廃棄体Cが処分孔竪置き方式や処分坑道横置き方式により埋設定置される。図2の図示例は処分孔竪置き方式であり、処分坑道2や横坑20の底版部から下に向って処分孔5を鉛直に掘削形成し、トンネル軸方向には所定の間隔をおいて多数形成し、この処分孔5内に人工バリアとして地下水や岩盤圧の影響を低減する緩衝材(ベントナイト等) Bを敷き詰めると共に、この緩衝材B中に竪にした廃棄体Cが埋設定置される。また、エリアA内の処分坑道2と断層・破砕帯xとの間には処分坑道2の横断面を遮断する止水プラグ10を設置する。
【0027】
なお、各処分坑道2は基本的に平行に形成するが、図1に二点鎖線で示すように、全体的にあるいは部分的に、角度を付けて形成する場合もある。また、横坑20も基本的に処分坑道2に直交するように形成するが、図1に二点鎖線で示すように、角度を付けて形成する場合もある。地上からの調査結果(断層破砕帯の分布(頻度など))に基づき、事前設計として角度を決める。実際に坑道を掘削し、断層破砕帯の分布(頻度など)の観察結果に基づき、次に掘削する坑道の角度を見直すこともある。さらに、水平面内の処分バネルを基本としているが、上下方向に傾斜させた斜坑による処分パネルとする場合もある。また、処分パネルを上下に間隔をおいて複数層設ける場合もある。
【0028】
以上のような構成の本発明の施設形態において、具体的には次のような手順で地層処分施設を構築する。
【0029】
(1) 先ず、地表からの調査により、大規模な断層・破砕帯Xを把握し、基本的にはこの大規模な断層・破砕帯Xを避けたレイアウトを構築する(図7参照)。
(2) このレイアウトにおいては、処分坑道2の間隔Lを大幅に広げておく(図1参照)。
(3) 実際に処分坑道2の掘削を行う。
(4) 掘削した多数の処分坑道2について、処分坑道2とその周辺からなる地層処分に好ましいエリアAを調査などにより探す(図1参照)。地表からの調査において詳細な破砕帯xの分布は分からないが、地下深部に坑道2を掘削すれば探査が可能になる。
(5) 選択された好ましいエリアAを対象に処分坑道2から横坑20を掘削し、廃棄体定置場所を確保する(図2参照)。
(6) 処分坑道2及び横坑20に廃棄体Cを処分孔竪置き方式などにより埋設定置する。
(7) 処分坑道2及び横坑20を埋め戻すと共に止水プラグ10で止水する。
【0030】
本発明の図2の場合、従来の図8より少ない本数の処分坑道2及び坑道の掘削量で、より多くの廃棄体Cの埋設定置を行うことができる。また、本発明では、処分坑道2が不必要に破砕帯xを横断することがなくなるため、湧水問題が減少し、また止水プラグ10の設置数も大幅に減少する。
【0031】
なお、以上は高レベル放射性廃棄物の地層処分について説明したが、これに限らず、二酸化炭素の地中貯蔵やその他の廃棄物の地層処分にも本発明の施設形態を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る地層処分施設のレイアウトの一例を示す平面図である。
【図2】図1の地層処分施設の部分をより詳細に示したものであり、(a)は平面図、(b)は処分孔竪置き方式を示す斜視図である。
【図3】高レベル放射性廃棄物の地層処分場の一例を断面にして示す斜視図である。
【図4】従来一般の処分パネルの施設形態を示す平面図である。
【図5】処分パネルにおける廃棄体の定置方式を示す斜視図であり、(a) は処分孔竪置き方式、(b) は処分坑道横置き方式である。
【図6】不均質な地質環境における断層・破砕帯の分布を示す水平断面図である。
【図7】従来における大規模断層・破砕帯を避けるパネル配置を断面にして示す斜視図である。
【図8】従来における断層・破砕帯に対する対策技術を示したものであり、(a)は平面図、(b)は処分孔竪置き方式の斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1……処分パネル
2……処分坑道
3……主要坑道
4……連絡坑道
5……処分孔
6……埋め戻し材
10……止水プラグ
20……横坑
A……岩盤(天然バリア)
B……緩衝材(人工バリア)
C……廃棄体
X……大規模な断層・破砕帯
x……断層・破砕帯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄体を地下の地盤中に地層処分するために地下に建設される地層処分施設であり、
地下の地盤中に間隔をおいて並設される複数の処分坑道と、処分坑道とその周辺からなる地層処分に好ましいエリアにおいて処分坑道から側方に向かって突出するように形成される横坑を備えていることを特徴とする地層処分施設。
【請求項2】
廃棄体を地下の地盤中に地層処分するために地下に建設される地層処分施設の構築方法であり、
地下の地盤中に複数の処分坑道を通常の処分坑道間隔よりも大きい間隔で掘削形成し、掘削済みの処分坑道において処分坑道とその周辺に破砕帯などの無いあるいは破砕帯などの少ない地層処分に好ましいエリアを選択し、この好ましいエリアにおいて処分坑道から側方に向かって突出する横坑を掘削形成することを特徴とする地層処分施設の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−275813(P2007−275813A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−107117(P2006−107117)
【出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【Fターム(参考)】