説明

基地局、通信システム、及び通信方法

【課題】各MMEに互いの負荷分散状況を監視させずに、同一の位置登録エリアを配下にもつMME間の負荷分散を実現する。
【解決手段】複数の上位局と接続する基地局において、移動局が送信する位置登録要求と、複数の上位局それぞれが送信する各上位局における処理の負荷を示す負荷情報とを受信する送受信部と、負荷情報に基づいて、位置登録要求を通知する上位局を選択する制御部と、を備え、送受信部は、選択した上位局へ位置登録要求を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件開示の発明は、複数の上位局と接続する基地局、通信システム、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)では、複数のMME(Mobility Management Entity)の配下に複数の位置登録エリアにおける複数のeNB(evolved NodeB)を配置する通信システムの構成となっている。このLTEの通信システムにおいて、1つの位置登録エリア内のeNBは、複数の位置登録エリアのeNBを制御している複数のMMEとS1-Flexというネットワークアーキテクチャで接続している。ここでS1-Flexとは、単一のeNBが複数のMMEとIP網で接続するネットワークアーキテクチャである。
【0003】
具体的には、上記LTEの通信システムにおける位置登録エリアは以下のとおりである。数台のMMEは、同一の複数の位置登録エリアを配下にもち、位置登録エリア内に存在するeNBを制御する。さらに、1つの位置登録エリア内には、数百台のeNB、数万台のUE(User Equipment)が存在している。
【0004】
上述の通信システムの構成によれば、1つの位置登録エリア内にある単一のeNBは、複数のMMEが接続しているので、複数のMME間でMMEにおける処理の負荷分散を実現することができる。例えば、eNBがUEからの位置登録要求を当該eNBと接続している複数のMMEにラウンドロビンで順番に巡回し通知することで、MMEにおける処理を複数MME間で負荷分散することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−296204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のようにeNBが、UEからの位置登録要求を当該eNBに接続している複数のMMEにラウンドロビンで巡回し通知した場合であっても、以下の場合にはMMEの処理を複数MME間において負荷分散することができない。
【0007】
例えば、あるMMEが故障し、その後一定期間経過して、故障したMMEが復旧した場合である。この場合、故障したMMEがダウンしている間、故障したMME及びその他複数のMMEと接続しているeNBは故障していないMMEに対してのみ、UEからの位置登録要求を巡回通知する。その後、ダウンしていたMMEが復旧すると、eNBは復旧したMMEも含めて、当該eNBと接続している複数のMMEに、UEからの位置登録要求を巡回して通知する。このようにダウンしていたMMEと正常に動作していたMMEの間で位置登録数に差が出てしまい、複数のMME間において十分に負荷分散できなくなってしまう。
【0008】
また、位置登録エリア内にS1-Flex機能を具備していない、あるいは、位置登録先MMEの選択論理が他のeNBとは異なるeNBが存在する場合がある。位置登録エリア内に、特定のMMEのみに位置登録要求を通知するeNBが存在すると、このeNBが位置登録要求を通知する対象のMMEに対しては、当該位置登録エリア内を配下にもつ他のMMEに比べて負荷が多くかかってしまう。つまり、特定のMMEにより多くの位置登録が行われ、当該位置登録エリア内のeNBを制御する複数のMMEの負荷において偏りが発生する。
【0009】
したがって、上記の場合には、eNBがUEからの位置登録要求を当該位置登録エリアにおけるeNBを制御する複数のMMEにラウンドロビンで巡回して通知しても、MMEの処理を複数MME間で負荷分散をすることができない。
【0010】
また、UEは、位置登録にて、使用するMMEを決定し、決定したMMEを使用して音声・パケット・TV電話等の通信サービスを行う。よって極端に移動機の位置登録が特定のMMEに偏るとそのMMEが実行する処理量が大きくなり、処理速度が遅くなってしまうことが考えられるので通信サービス品質に影響が発生してしまう。
【0011】
さらに、MMEは、S1-Uインタフェース(eNBとS-GW間)に対する様々な制御や自MMEと接続する大量のeNBのデータの記憶、制御等の多くの機能を既に備えているので、MMEに各MMEにおける負荷状況を監視させるといった新たな構成を追加することは、好ましくない。
【0012】
開示の通信システム及び通信方法は、上述した課題を解決するものであり、各MMEに互いの負荷分散状況を監視させずに、上記のような場合であっても同一の位置登録エリアを配下にもつMME間の負荷分散を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、複数の上位局と接続する基地局において、移動局が送信する位置登録要求と、複数の上位局それぞれが送信する各上位局における処理の負荷を示す負荷情報とを受信する送受信部と、負荷情報に基づいて、位置登録要求を通知する上位局を選択する制御部と、を備え、送受信部は、選択した上位局へ位置登録要求を通知することを特徴とする基地局を提供する。
【発明の効果】
【0014】
開示の基地局、通信システム、及び通信方法は、複雑な処理を行っている上位局に対して、各上位局が互いに負荷状況を監視させることなく、複数の基地局を制御する複数の上位局の負荷分散が出来るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態における本発明の適用可能エリアの全体図
【図2】第1実施形態における本発明の概要図
【図3】第1実施形態におけるMMEの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図4】第1実施形態におけるMMEの自MME位置登録情報テーブル
【図5】第1実施形態におけるeNBの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図6】第1実施形態におけるeNBの各MME位置登録情報テーブル
【図7】第1実施形態におけるeNBの選択比率情報テーブル
【図8】第1実施形態における本発明のシーケンス図
【図9】第1実施形態における本発明の位置登録情報取得時のシーケンス図
【図10】第1実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図11】第1実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例2
【図12】第1実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例3
【図13】第1実施形態における本発明の位置登録先MMEの選択比率算出時のシーケンス図
【図14】第1実施形態における本発明の位置登録時のシーケンス図
【図15】第2実施形態におけるeNBの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図16】第2実施形態における本発明のシーケンス図
【図17】第2実施形態における本発明の位置登録情報取得時のシーケンス図
【図18】第2実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図19】第2実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例2
【図20】第2実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例3
【図21】第2実施形態における本発明の位置登録時のシーケンス図
【図22】第3実施形態におけるeNBの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図23】第3実施形態におけるeNBの各MME位置登録情報テーブル
【図24】第3実施形態における本発明のシーケンス図
【図25】第3実施形態における本発明の位置登録情報取得時のシーケンス図
【図26】第3実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME登録状況テーブルの例1
【図27】第3実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME登録状況テーブルの例2
【図28】第3実施形態における本発明に位置登録時のシーケンス図
【図29】第3実施形態における本発明の位置登録時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図30】第4実施形態におけるMMEの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図31】第4実施形態におけるeNBの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図32】第4実施形態におけるeNBの各MME位置登録情報テーブル
【図33】第4実施形態におけるeNBの位置登録数統計情報グラフのグラフ
【図34】第4実施形態における統計情報サーバの機能ブロック図及びハードウェア構成図
【図35】第4実施形態における統計情報サーバの全エリアトラヒック情報テーブル
【図36】第4実施形態における本発明のシーケンス図
【図37】第4実施形態における本発明のトラヒック情報取得時のシーケンス図
【図38】第4実施形態における本発明の位置登録情報取得時のシーケンス図
【図39】第4実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図40】第4実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例2
【図41】第4実施形態における本発明の位置登録情報取得時の各MME位置登録情報テーブルの例3
【図42】第4実施形態における本発明の位置登録先MMEの選択比率算出時のシーケンス図
【図43】第4実施形態における本発明の位置登録先MMEの選択比率算出時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図44】第4実施形態における本発明の選択比率情報テーブルの例1
【図45】第4実施形態における本発明の位置登録時のシーケンス図
【図46】第4実施形態における本発明の位置登録時の各MME位置登録情報テーブルの例1
【図47】第5実施形態における本発明のシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、開示の基地局、通信システム、及び通信方法に係る実施形態を説明する。以下の実施形態の図面に示す構成は一例であって、斯かる構成に本件発明が限定されるものではない。
【0017】
<第1実施形態>
第1実施形態では、複数の上位局と接続する基地局において、移動局から受信する位置登録要求と後続して受信する位置登録要求を保持するバッファを備え、位置登録要求の保持をバッファで開始してから所定時間が経過した場合に、複数の上位局に対して各上位局における処理の負荷を示す負荷情報の送信を指示し、送信の指示によって受信する負荷情報に基づき、複数の上位局の中から、保持する位置登録要求を通知する先の上位局を選択し、選択した上位局へ位置登録要求を通知することで、複数の上位局間で負荷分散を実現する。
【0018】
なお、以下の説明では、MME、eNB、UEを上位局、基地局、移動局の一例として、各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を負荷情報の一例として説明するが、本発明が限定されるものではない。更に、各MMEにおける負荷は位置登録数に限定されるものではない。
【0019】
図1〜図14を用いて第1実施形態について説明する。
【0020】
図1は、第1実施形態に係る本発明の適用可能エリアの全体図である。
【0021】
複数のMME11〜1nが複数の位置登録エリア1〜3を配下にもち、それぞれの位置登録エリアに存在する複数のeNBを制御している。
【0022】
図1に示すように、MME11、12〜1nは、位置登録エリア1〜3におけるeNB21〜200、300〜、400〜とメッシュ状に接続し、それぞれのeNBを制御している。しかし、eNB200のように、位置登録エリア1を配下にもつ全てのMMEとは接続していないeNBも存在する場合も考えられる。本実施形態における発明は、eNB200のような基地局が存在する位置登録エリアであっても適用可能である。位置登録エリア1〜3、MME11、12〜1n、及びeNB21〜200、300〜、400〜、の詳細は後述する。
【0023】
図2は、第1実施形態に係る本発明が適用可能である位置登録エリアの構成図である。
【0024】
第1実施形態に係る基地局、通信システム、及び通信方法は、位置登録エリア1内に複数のeNB21〜2m、200が存在し、位置登録エリア1内の複数のeNB21〜2m、200が複数のMME11〜1nによって制御される図2に記載の位置登録エリア1に適用可能である。
【0025】
位置登録エリア1は、例えば、後述のMME7台程度によって制御される複数の位置登録エリアのうちの1エリアであり、eNBを数百台、UEを数万台カバーする。また、位置登録エリア1は、複数のeNBによって形成されている位置登録エリアである。本実施例においては、MME11〜1nが配下にもつ位置登録エリア1には、eNB21〜2m、200、UE31〜3zが存在する。
【0026】
MME11〜1nは、LTEアクセスネットワークの主要なコントロールノードで、例えば、ユーザデータや非アクセス層のプロトコルに関するセキュリティ機能を備える。また、本実施形態では、MME11〜1nは、メッシュ状に接続するeNB21〜2mを制御し、MME1nはeNB21〜2mに加え、eNB200を制御する。
【0027】
eNB(Evolved Node B)21〜2m、200は、LTEアクセスネットワークに対応する基地局であり、基地局の機能に加え、従来のRNCで具備されていた機能を備えている。例えば、RRM(Radio Resource Management)とRRC(Radio Resource Control)の機能である呼受付制御やハンドオーバ等のUEの基本的動作を制御する機能やRLC(Radio Link Control)とMAC(Medium Access Control)の機能である送受信信号の多重分離、再送、順序整列等の機能を備える。また、本実施形態では、各eNB21〜2mは複数のMME11〜1nに接続している。eNB200は単一のMME1nに接続しており、位置登録エリア1に存在するeNB21〜2mを制御するMME11、12等とは接続していない。
【0028】
UE(User Equipment)31〜3zは、移動局のことであり、他の位置登録エリアから位置登録エリア1内に移動したときにeNB21〜2mからエリア情報を含む信号を受信する場合や、UE31〜3zが位置登録エリア1で電源OFFの状態から電源ONの状態になる際にeNB21〜2mから受信したエリア情報を含む信号が自機内の位置情報とは異なる場合に、新たに位置登録エリア1に在圏することを検知する。このように、UE31〜3zは、新たに位置登録エリア1に在圏することを検知したときに、位置登録要求をeNB21〜2mのいずれかに通知する。ここでUE31〜3zが位置登録要求を通知する対象となるeNBは、eNB21〜2mのうちUE31〜3zをカバーするeNBに対して位置登録要求を送信する。
【0029】
本実施形態に係る位置登録方法は、eNB21〜2mが、UE31〜3zから位置登録要求を受信すると、MME11〜1nのうちいずれかのMMEに位置登録要求を送信する。またeNB200は、UE31〜3zから位置登録要求を受信すると、eNB200が接続しているMME1nに位置登録要求を通知する。
【0030】
上述の処理を行うことによって、UE31〜3zの位置登録が実現する。
【0031】
図3は、第1実施形態におけるMMEのハードウェア構成図及び機能ブロック図である。
【0032】
図3に示すように、MME10(MME11〜1nの総称)は、メッセージ送受信部41と、CPU(Central Processing Unit)45と、メモリ46とを備える。
【0033】
CPU45は、メッセージ解析・編集部42と、位置登録数管理部43との機能部を備え、メモリ46は、自MME位置登録情報テーブル44を備える。
【0034】
ここで、CPU45は、各種機能部の制御を行う構成の一例であって、メモリに記録されるOS(Operating System)やアプリケーションプログラムを実行することにより、各種機能部の制御やメモリへのデータの読み込み・書き込み等を行う。
【0035】
メモリ46は、記録媒体で構成され、例えば、ROM(Read-Only Memory)と、RAM(Random-Access Memory)とを備える。ROMは、OSや各種処理のためのアプリケーションプログラム等を記録する。RAMは、OSやアプリケーションプログラムを展開するワークエリアが含まれる。
【0036】
メッセージ送受信部41は、MME10における位置登録数を示す位置登録情報を送信し、eNB20から、UE30の位置登録要求を受信する。ここでは、メッセージ送受信部41は、UE30が送信する位置登録要求に関するメッセージ等をeNB20から受信したり、当該MME10の位置登録数を示す位置登録情報等をeNB20に送信したりする。
【0037】
メッセージ解析・編集部42は、eNB20から受信したメッセージを解析したり、eNB20に送信するメッセージを編集したりする。
【0038】
位置登録数管理部43は、後述する自MME位置登録情報テーブル44によって、現在の位置登録数と最大登録可能数を管理する。
【0039】
自MME位置登録情報テーブル44は、当該MME10における現在の位置登録数と最大登録可能数を記録する。例えば、図4に示すように、自MME位置登録情報テーブル44は、現位置登録数51と最大位置登録可能数52が対応付けられて格納されている。現位置登録数51は、現在、MME10が登録している位置登録数であり、最大位置登録可能数52は、MME10で登録可能な最大の位置登録数である。
【0040】
図5は、第1実施形態におけるeNBのハードウェア構成図及び機能ブロック図である。
【0041】
eNB20は、アンテナ151と、RF処理部152と、変換処理部155と、インタフェース156と、CPU68と、メモリ69と、を備える。
【0042】
また、変換処理部155は、D/A変換部153と、A/D変換部154と、を備える。さらに、CPU68は、メッセージ解析・編集部62と、MME位置登録数管理部63と、帰属先MME選択制御部64との機能部を備える。
【0043】
アンテナ151は、RF処理部152から入力される送信信号をUE30に電波を媒体として発信し、また、UE30から電波を媒体として送信される信号を受信して、受信信号をRF処理部152に出力する。
【0044】
RF処理部152は、所定の通信方式で送信するデータ信号を高周波信号に変換してアンテナ151から送信したり、アンテナ151から入力された高周波信号をデータ信号に変換したりするものである。本実施形態では、UE30が送信する位置登録要求を受信する。
【0045】
変換処理部155は、送信する信号をD/A変換部153でアナログ信号に変換したり、受信した信号をA/D変換部154でデジタル信号に変換したりする。
【0046】
ベースバンド処理部61は、下り信号に対して符号化(coding)、上り信号に対して復号化(decoding)等のベースバンド処理を行う。
【0047】
インタフェース156は、複数のMME10それぞれが送信する各MME10における位置登録数を示す位置登録情報を受信したり、後述する帰属先MME選択制御部64において選択したMMEへ位置登録要求を通知したりする。本実施形態では、MME10からの位置登録数に関する位置登録情報等を受信したり、UE30からの位置登録要求をMME10に送信したりする。
【0048】
メッセージ解析・編集部62は、アンテナ151、RF処理部152、変換処理部155、ベースバンド処理部61を介して受信するメッセージやインタフェース156を介して受信するメッセージを解析することでメッセージの種類を特定する。
【0049】
さらに、送信すべき情報をメッセージに含めて、ベースバンド処理部61やインタフェース156に出力する。
【0050】
MME位置登録数管理部63は、各MMEから通知される位置登録数を示す位置登録情報に基づいて、各MMEの現在の位置登録数や位置登録可能な数最大位置登録数等を管理する。
【0051】
帰属先MME選択制御部64は、位置登録情報に基づいて、位置登録要求を通知するMMEを選択する。本実施形態では、帰属先MME選択制御部64は、MME10から通知される位置登録数を示す位置登録情報に基づいて、UE30から受信する位置登録要求を送信するMMEを選択し、選択結果をメッセージ解析・編集部62に出力する。
【0052】
各MME位置登録情報テーブル65は、各MMEの現在の位置登録数や最大登録可能数等を記録する。
【0053】
例えば、図6が示すように、各MME位置登録情報テーブル65は、MME番号71と最大位置登録可能数72と現位置登録数73と位置登録要求時刻74と最終更新時刻75とが対応付けられて格納されている。MME番号71は各MMEをそれぞれ区別するための番号であり、最大位置登録可能数72は当該MME10が登録可能な最大の位置登録数であり、現位置登録数72は当該MME10に接続されている全てのeNBから受信した位置登録要求を受け付けた位置登録数である。また、位置登録要求時刻74は、UE30から位置登録要求が通知されたときの時刻であり、最終更新時刻75は、eNB20において、後述する位置登録情報を各MMEから受信した最終時刻である。
【0054】
選択比率情報テーブル66は、帰属先MME選択制御部64によって選択されたMMEの選択比率情報を記録する。
【0055】
例えば、図7に示すように、選択比率情報テーブル66は、位置登録要求回数81と位置登録先MME82が対応付けられて格納されている。この場合、eNB20が、後述するバッファ67から位置登録要求を読みだす1回目に、MME#3に位置登録要求を送信することを示している。
【0056】
バッファ67は、RF処理部152において受信する位置登録要求と後続して受信する位置登録要求とを保持する。本実施形態では、バッファ67は、UE30から通知される位置登録要求を蓄積し、ある所定時間の間、位置登録要求が蓄積したら、帰属先MME選択制御部64の制御によって、蓄積する位置登録要求を読み出す。
【0057】
図8は、第1実施形態における本発明のシーケンス図である。
【0058】
eNB20は、MME11に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S1)。
【0059】
MME11は、eNB20からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB20に返信し、S1インタフェースを確立する(S2)。
【0060】
eNB20は、MME12に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S3)。
【0061】
MME12は、eNB20からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB20に返信し、S1インタフェースを確立する(S4)。
【0062】
eNB20は、MME13に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S5)。
【0063】
MME13は、eNB20からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB20に返信し、S1インタフェースを確立する(S6)。
【0064】
ステップS1〜ステップS6の処理によって、eNB20とMME11〜13はメッシュ状に接続され、S1−Flex機能を具備する。
【0065】
eNB20はUE31から位置登録要求を受け取る(S7)と、UE31から位置登録要求が通知された時刻を、図6の各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74に記憶し、位置登録要求をバッファ67に蓄積する(S8)。
【0066】
eNB20はUE32から位置登録要求を受け取る(S9)と、位置登録要求をバッファ67に蓄積する(S10)。
【0067】
eNB20はUE33から位置登録要求を受け取る(S11)と、位置登録要求をバッファ67に蓄積する(S12)。
【0068】
eNB20は、最初の位置登録要求(図6の各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74)の時刻から所定の時間が経過したと判断する(S13)。
【0069】
eNB20は、MME11に対して、位置登録情報を問い合わせる(S14)。
【0070】
MME11は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S15)。
【0071】
eNB20は、MME12に対して、位置登録情報を問い合わせる(S16)。
【0072】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S17)。
【0073】
eNB20は、MME13に対して、位置登録情報を問い合わせる(S18)。
【0074】
MME13は、それぞれ、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S19)。
【0075】
eNB20は、eNB20とS1インタフェースが確立している全てのMMEから位置登録情報が通知されると、通知された位置登録情報に基づいて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出する(S20)。
【0076】
eNB20は、算出された選択比率が、1回目に読み出す位置登録要求を通知する先のMMEがMME11を示すとすると、バッファ67内に蓄積した位置登録要求のうち、1番目にUE31から受信した位置登録要求をMME11に振り分け、振り分けられた位置登録要求をMME11に対して通知する(S21)。
【0077】
MME11は、位置登録を実行したら自MME位置登録情報44の現位置登録数51を更新する(S22)。
【0078】
eNB20は、算出された選択比率が、2回目に読み出す位置登録要求を通知する先のMMEがMME12を示すとすると、バッファ67内に蓄積された位置登録要求のうち、2番目にUE32から受信した位置登録要求をMME12に振り分け、振り分けられた位置登録要求をMME12に対して通知する(S23)。
【0079】
MME12は、位置登録を実行したら自MME位置登録情報44の現位置登録数51を更新する(S24)。
【0080】
eNB20は、算出された選択比率が、3回目に読み出す位置登録要求を通知する先のMMEがMME13を示すとすると、バッファ67内に蓄積された位置登録要求のうち、3番目にUE33から受信した位置登録要求をMME13に振り分け、振り分けられた位置登録要求をMME13に対して通知する(S25)。
【0081】
MME13は、位置登録を実行したら自MME位置登録情報44の現位置登録数51を更新する(S26)。
【0082】
図9から図14を用いて、第1実施形態における本発明の動作の詳細について説明する。
【0083】
図9は、第1実施形態における本発明の位置登録要求時の位置登録数を示す位置登録情報の取得の動作・処理を示すシーケンス図である。
【0084】
eNB20は、UE30が送信するメッセージ(位置登録要求)を受信する(S31)と、RF処理部152、A/D変換部154、ベースバンド処理部61を介してメッセージ解析・編集部62にメッセージを出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、解析の結果、位置登録要求であった場合、その位置登録要求を帰属先MME選択制御部64に通知する。
【0085】
帰属先MME選択制御部64は、UE30が送信した位置登録要求が通知された時刻を、各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74を更新する(S32)。
【0086】
例えば、図10は、ステップS32において、位置登録要求がUE30から通知されたときの各MME位置登録情報テーブル65の一例である。2010/01/01 17:00:00:000にUE30から位置登録要求が通知されたことを示している。
【0087】
帰属先MME選択制御部64は、位置登録要求をバッファ67に蓄積する(S33)。
【0088】
帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74を参照し、現在時刻と比較した結果、バッファ67に所定時間の間、位置登録要求を蓄積したと判断すると(S34)、メッセージ解析・編集部62に所定時間の間、位置登録要求を蓄積したことを通知する。例えば、首都圏では、1秒につき50回程度の位置登録要求がUEから送信されることが想定されるので、0.5秒から1秒程度の間、位置登録要求を蓄積することが望ましいと考えられる。つまり、上記の時間程度ならば、位置登録要求を保持している時間の間に位置登録を行わないことでUEが通信不能になるといった悪影響を及ぼすことなく、本実施形態にかかる処理を実行することが出来る。
【0089】
メッセージ解析・編集部62は、位置登録情報を要求するためにメッセージを編集し、インタフェース156を介して、編集したメッセージを位置登録情報要求として、S1インタフェースを確立している各MMEに送信する(S35)。
【0090】
MME10のメッセージ送受信部41は、eNB20が送信したメッセージ(位置登録情報要求)を受信すると、メッセージ解析・編集部42に通知し、メッセージ解析・編集部42は、メッセージ送受信部41から通知されたメッセージを解析する。その結果、位置登録情報要求であった場合、位置登録要求管理部43に自MMEの位置登録情報を問い合わせる。問い合わせを受けた位置登録数管理部43は、自MME位置登録情報テーブル44を参照し(S36)、自MMEにおける現位置登録数51と最大位置登録可能数52をメッセージ解析・編集部42に通知する。
【0091】
メッセージ解析・編集部42は、位置登録情報に現位置登録数51と最大位置登録可能数52を含めた位置登録情報をメッセージとして、メッセージ送受信部41を介して、eNB20に送信する(S37)。
【0092】
eNB20は、MME10から受信したメッセージを、インタフェース156を介して、メッセージ解析・編集部62に出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、位置登録情報であった場合、位置登録情報から、現位置登録数51及び最大位置登録数52を取り出し、取り出した情報をMME位置登録数管理部63に出力する。MME位置登録数管理部63は、メッセージ解析・編集部62から入力された情報に基づいて、MME毎に各MME位置登録情報テーブル65を更新する(S38)。図11は、ステップS38における各MME位置登録情報テーブル65の一例である。
【0093】
さらに、MME位置登録数管理部63は、MME10から位置登録情報を受信した時刻を各MME位置登録情報テーブルの最終更新時刻65を更新する(S39)。図12は、ステップS39における各MME位置登録情報テーブル65の一例である。
【0094】
図12の各MME位置登録情報テーブル65では、MME#1、MME#2、MME#3と接続されているeNBが、各MMEと2010/1/1 17:10:00:000に位置登録情報を受信したことを示している。また、MME#1は、最大で200000の位置登録をすることが可能であり、2010/1/1 17:00:00:000時点では、160000の位置登録がされていることを示している。
【0095】
このように、位置登録要求を所定時間の間、バッファに保持することで、位置登録情報をeNBに通知する回数を減らすことが出来るので、MMEの負荷を低減することが可能になる。
【0096】
なお、S1-インタフェース確立時に、MME10が位置登録情報であるメッセージをeNBに送信するようにしても良い。
【0097】
こうすることで、S1−インタフェースを確立してからすぐに、UEから位置登録要求があった場合に、さらに位置登録情報要求を行うことなく最適なMMEに位置登録を行うことが出来る。
【0098】
また、図9におけるステップS31、S33、S34、S35、S37は、それぞれ図8におけるステップS7、S8、S13、S14、S15に対応する。
【0099】
図13は、第1実施形態のeNB30の帰属先MME選択制御部64において、MME選択比率を決定する動作を示すシーケンス図である。
【0100】
帰属先MME選択制御部64は、各MMEから位置登録情報を取得し、各MME位置登録情報テーブル65を更新後、各MME位置登録情報テーブル65における各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73を参照する(S41)。そして、各MMEにおける位置登録による負荷状況を知るために、各MME位置登録情報テーブル65の参照結果に基づき、各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73を用いて、位置登録の割合(空き容量)を算出する(S42)。
【0101】
例えば、割合(空き容量)の算出方法として、
割合(空き容量)=1−現位置登録数/最大位置登録可能数
を用いることが考えられる。
【0102】
上記の式を用いて、各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73の割合(空き容量)を算出する。図12の各MME位置登録情報テーブル65の一例における各MMEにおける最大位置登録可能数72と現位置登録数73から、各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73の割合を算出すると、それぞれMME#1=0.2、MME#2=0.4、MME#3=0.6となる。また、上述の動作(S41、S42)は、当該eNBとS1インタフェース確立済みの全てのMMEに対して実行する。
【0103】
次に、帰属先MME選択制御部64は、各MMEの位置登録数が均等に負荷分散されるように帰属先MMEを選択する際の選択比率を決定する(S43)。
【0104】
選択比率の決定方法の一例を以下に示す。
【0105】
選択比率を決定するために、算出した割合の各MMEに対する比を求めると、
MME#1:MME#2:MME#3=0.2:0.4:0.6
=1:2:3
となる。
【0106】
この比率に基づいて、位置登録要求を通知する先のMMEを決定する。上述の例の場合、6回分の位置登録要求が発生した場合に、MME#1に1回分、#2に2回分、#3に3回分の振り分けを行う。
【0107】
帰属先MME選択制御部64は、算出した選択比率に基づき、選択比率情報テーブル66を更新する(S44)。
【0108】
また、選択順序は、比率が多いMMEから先に選択するようにしても良いし、選択順序を定めなくても良い。
【0109】
さらに、上述の選択比率の決定及び選択比率情報テーブルの更新等は、バッファ67に蓄積した位置登録要求を読み出す直前、もしくはすべてのMMEから位置登録情報を受信した直後等に実行される。
【0110】
そして、図13におけるステップS43は、図8におけるステップS20に対応する。
【0111】
このように、帰属先MME選択制御部64によって、MMEの選択比率を算出し、算出結果に基づき、UE30から受信した位置登録要求を通知する先MMEを選択することで、各MMEの位置登録における負荷を分散することが可能となる。
【0112】
図14は、第1実施形態のeNB20における位置登録の際の動作を示すシーケンス図である。
【0113】
帰属先MME選択制御部64は、バッファ67に蓄積したすべての位置登録要求に対して、上述の選択比率情報テーブル66に基づき、位置登録要求を通知する先のMMEを決定し、決定した位置登録要求を通知する先のMME番号をメッセージ解析・編集部62に出力する(S51)。
【0114】
メッセージ解析・編集部62は、位置登録要求を通知する先のMME番号が入力されると、MME番号が示すMME向けに位置登録要求を送信するためのメッセージを編集し、インタフェース156に出力する。インタフェース156は、メッセージ解析・編集部62から入力されたメッセージを位置登録要求として、MME番号が示すMMEに送信する(S52)。
【0115】
MME11のメッセージ送受信部41は、eNB20からメッセージを受信すると、メッセージをメッセージ解析・編集部42に出力する。メッセージ解析・編集部42は、メッセージ送受信部41から入力されたメッセージを解析し、位置登録要求であった場合、位置登録管理部43に出力する。
【0116】
位置登録管理部43は、メッセージ解析・編集部42から位置登録要求が入力されると、入力された位置登録要求を送信したUE30の位置登録を行い、更に、自MME位置登録情報テーブル44の現位置登録数51を更新する(S53)。
【0117】
eNB20の帰属先MME選択制御部64は、バッファ67内の位置登録要求を全て読み出したことを契機に、現在の選択比率情報テーブル66を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを決定することを止める(S54)。
【0118】
また、図14におけるステップS51は図8におけるステップS20、ステップS52は図8におけるステップS21、S23、S25、ステップS53は図8におけるステップS22、S24、S26にそれぞれ対応する。
【0119】
第1実施形態によれば、同一位置登録エリア内を配下にもち、当該位置登録エリア内のeNBを制御するMMEのうちの偏ったMMEに、UEからの位置登録要求を通知するeNBが存在したとしても、本実施形態のeNBが各MMEにおける位置登録数を分散できるように位置登録要求を通知する先のMMEを決定することで、同一の位置登録エリアを配下にもつMME間で負荷を分散することが可能になる。
【0120】
なお、第1実施形態では、eNBのバッファに格納する位置登録要求は、所定時間が経過するまで蓄積するものとしたが、所定数の位置登録要求が蓄積されるまで蓄積をするものとしても良い。
【0121】
つまり、第1実施形態では、複数の上位局と接続する基地局において、移動局から受信する位置登録要求と後続して受信する位置登録要求を保持するバッファを備え、保持する位置登録要求の数が所定数に達した場合に、複数の上位局に対して各上位局における処理の負荷を示す負荷情報の送信を指示し、送信の指示によって受信する負荷情報に基づき、複数の上位局の中から、保持する位置登録要求を通知する先の上位局を選択し、選択した上位局へ保持する位置登録要求を通知することで、複数の上位局間における負荷分散を実現しても良い。
【0122】
こうすることで、ある程度の数の位置登録要求をまとめて各MMEに通知することが出来るので、eNBが位置登録情報の送信を要求する回数、MMEが位置登録情報を送信する回数、eNBが位置登録要求をMMEに通知する回数を減らすことが出来る。よって、eNB及びMMEにおける処理の負担を軽減することが出来る。
【0123】
<第2実施形態>
第2実施形態では、基地局が位置登録要求の受信を開始した場合に、複数の上位局に対して負荷情報の送信を指示し、位置登録要求の受信を開始してから所定時間の間に受信する位置登録要求については、送信の指示によって受信する負荷情報に基づき、所定時間の間に受信する位置登録要求を通知する上位局を選択し、選択した上位局に通知することで、複数上位局間における負荷分散を実現する。
【0124】
なお、以下の説明では、MME、eNB、UEを上位局、基地局、移動局の一例とし、各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を負荷情報の一例として説明するが、各MMEにおける負荷は位置登録数に限定されるものではない。
【0125】
図15〜図21を用いて第2実施形態の説明をする。第2実施形態に係る基地局、通信システム、及び通信方法は、本発明の一例であり、第1実施形態とバッファ27を備えない点が異なる。第2実施形態の全体図、MMEの機能ブロック図/ハードウェア構成図、自MME位置登録情報テーブル、各MME位置登録情報テーブル、選択比率情報テーブル、選択比率算出のシーケンス図は、図2〜図4、図6、図7、図13と同じである。以下の説明では、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0126】
第2実施形態において、eNB90の帰属先MME選択制御部64は、UE30から最初の位置登録要求が通知されたら、S1インタフェースが確立されているMME11〜1nに対して、それぞれ各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。そして、各MMEから返信された位置登録情報に基づき、UE30から受信する位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出し、算出結果に基づき選択したMMEに、位置登録要求を通知することで位置登録を行う。さらに、それ以降の位置登録要求に対しても、所定時間の間に後続して受信する位置登録要求については、UE30の位置登録要求を受信したときに算出した選択比率を用いて、位置登録を行う。
【0127】
図15は、第2実施形態に係るeNBのハードウェア構成図/機能ブロック図である。
【0128】
eNB90は、アンテナ151と、RF処理部152と、変換処理部155と、インタフェース156と、ベースバンド処理部61と、CPU91と、メモリ92と、を備える。
【0129】
変換処理部155は、D/A変換部153とA/D変換部154と、を備え、CPU91は、
メッセージ解析・編集部62と、MME位置登録数管理部63と、帰属先MME選択制御部64と、を備え、メモリ92は、各MME位置登録情報テーブル65と、選択比率情報テーブル66と、を備える。
【0130】
図16は、第2実施形態における本発明のシーケンス図である。
【0131】
eNB90は、MME11に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S61)。
【0132】
MME11は、eNB90からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB90に返信し、S1インタフェースを確立する(S62)。
【0133】
eNB90は、MME12に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S63)。
【0134】
MME12は、eNB90からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB90に返信し、S1インタフェースを確立する(S64)。
【0135】
eNB90は、MME13に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S65)。
【0136】
MME13は、eNB90からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB90に返信し、S1インタフェースを確立する(S66)。
【0137】
第1実施形態と同様に、eNB90は、ステップS61〜ステップS66によって、S1−Flex機能を具備する。
【0138】
eNB90はUE31から位置登録要求を受け取る(S67)と、UE31から位置登録要求が通知された時刻を記憶し、位置登録数を示す位置登録情報をMME11に問い合わせる(S68)。
【0139】
MME11は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S69)。
【0140】
eNB90は、MME12に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S70)。
【0141】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S71)。
【0142】
eNB90は、MME13に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S72)。
【0143】
MME13は、それぞれ、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S73)。
【0144】
eNB90は、eNB90とS1インタフェースが確立している全てのMMEから位置登録数を示す位置登録情報が通知されると、MMEから通知された位置登録情報に基づいて、UE30から受信する位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出する(S74)。
【0145】
eNB90は、算出結果に基づいて、UE31から受信する位置登録要求を選択したMMEに通知する。例えば、選択比率がMME11:MME12:MME13=1:2:3であった場合、MME13に通知する(S75)。
【0146】
eNB90は、所定時間の間、算出した選択比率に従い、MMEに位置登録要求を通知する。例えば、UE32、UE33、UE34、UE35、UE36の順で位置登録要求がeNB90に通知されたとする。このとき、eNB90は、UE32、UE33の位置登録要求をUE31と同様にMME13に通知し、UE34、UE35の位置登録要求をMME12に通知し、UE36の位置登録要求をMME11に通知する(S76〜S85)。
【0147】
eNB90は、最初の位置登録要求(UE31からの位置登録要求)の時刻から所定の時間が経過したと判断する(S86)。
【0148】
eNB90は、さらに新たな位置登録要求をうけとると、ステップS67に戻り、以降、上述のステップを繰り返す。(S67〜S85)
図17は、第2実施形態におけるeNBの位置登録要求時の位置登録に関する情報の取得の動作を示すシーケンス図である。
【0149】
eNB90は、RF処理部152、A/D変換部154、ベースバンド処理部61を介してUE30が送信したメッセージを受信すると、メッセージ解析・編集部62にメッセージを出力する(S91)。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、解析の結果、位置登録要求であった場合、帰属先MME選択制御部64に出力する。
【0150】
帰属先MME選択制御部64は、UE30が送信した位置登録要求を受信した時刻を、各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74を更新する(S92)。
【0151】
例えば、図18は、ステップS92において、位置登録要求を最初に受け付けたときの各MME位置登録情報テーブル65の一例である。2010/01/01 17:00:00:000にUE30から位置登録要求が通知されたことを示している。
【0152】
帰属先MME選択制御部64は、UE30から受信した位置登録要求が通知された旨をメッセージ解析・編集部62に出力する。
【0153】
メッセージ解析・編集部62は、メッセージを編集し、インタフェース156を介して、位置登録情報要求をS1インタフェースを確立している各MME10に送信する(S93)。
【0154】
MME10のメッセージ送受信部41は、eNB90が送信したメッセージを受信すると、メッセージ解析・編集部42に出力し、メッセージ解析・編集部42は、入力されたメッセージを解析する。その結果、入力されたメッセージが位置登録情報要求であった場合、位置登録要求管理部43に自MMEの位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。問い合わせを受けた位置登録数管理部43は、自MME位置登録情報テーブル44を参照し(S94)、自MMEにおける現位置登録数51と最大位置登録可能数52をメッセージ解析・編集部42に出力する。
【0155】
メッセージ解析・編集部42は、位置登録情報に現位置登録数51と最大位置登録可能数52を含め、メッセージ送受信部41を介して、eNB90に位置登録情報を送信する(S95)。
【0156】
eNB90のインタフェース156は、MME10から受信したメッセージをメッセージ解析・編集部62に出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、位置登録情報であった場合、位置登録情報から、現位置登録数51及び最大位置登録数52を取り出し、取り出した情報をMME位置登録数管理部63に出力する。MME位置登録数管理部63は、メッセージ解析・編集部62から入力された情報に基づいて、MME毎に各MME位置登録情報テーブル65を更新する(S96)。図19は、ステップS96における各MME位置登録情報テーブル65の一例である。
【0157】
さらに、MME位置登録数管理部63は、位置登録情報を受信した時刻を各MME位置登録情報テーブルの最終更新時刻65を更新する(S97)。図20は、ステップS97における各MME位置登録情報テーブル65の一例である。
【0158】
例えば、図20のように、各MME位置登録情報テーブル65が更新されたとすると、MME#1、MME#2、MME#3と接続されているeNBが、各MMEと2010/1/1 17:10:00:000に位置登録情報を受信したことを示している。また、例えば、MME#1は、最大で200000の位置登録をすることが可能であり、2010/1/1 17:00:00:000時点では、160000の位置登録がされていることを示している。
【0159】
また、図17におけるステップS91は図16におけるステップS67、ステップS93はステップS68、S70、S72、ステップS95は、ステップS69、S71、S73にそれぞれ対応する。
【0160】
図21は、第2実施形態のeNBにおける位置登録の際の動作を示すシーケンス図である。
【0161】
帰属先MME選択制御部64は、UE30から受信する位置登録要求に対して、上述の選択比率情報テーブル66に基づき、位置登録要求を通知する先のMMEを決定し、決定した位置登録要求を通知する先のMME番号をメッセージ解析・編集部62に出力する(S101)。
【0162】
メッセージ解析・編集部62は、位置登録要求を通知する先のMME番号が入力されると、MME番号が示すMME向けにメッセージを編集し、インタフェース156に出力する。インタフェース156は、入力された位置登録要求をMME番号が示すMME11に送信する(S102)。
【0163】
MME10のメッセージ送受信部41は、eNB90からメッセージを受信すると、メッセージをメッセージ解析・編集部42に出力する。メッセージ解析・編集部42は、入力されたメッセージを解析し、位置登録要求であった場合、位置登録管理部43に出力する。
【0164】
位置登録管理部43は、位置登録要求を受け取ると、位置登録を行い、自MME位置登録情報テーブル44の現位置登録数51を更新する(S103)。
【0165】
eNB90の帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル65の位置登録要求時刻74を参照し、現在時刻と比較し、所定時間が経過したことを契機に、現在の選択比率情報テーブル66を用いて、UE30から受信する位置登録要求を通知する先のMMEを選択することを止める(S104)。
【0166】
また、図21におけるステップS101は図16におけるステップS74、ステップS102はステップS75、S77、S79、S81、S83、S85、ステップS104はステップS86にそれぞれ対応する。
【0167】
第2実施形態によれば、複数のeNBが存在する同一位置登録エリアを配下にもつMMEの中のあるMMEに偏って位置登録をするeNBが存在したとしても、本実施形態のeNBが各MME間においてUEの位置登録数を分散できるように位置登録要求を通知する先のMMEを決定することで、同一位置登録エリアを配下にもつMME間において負荷を分散することが可能になる。
【0168】
また、所定時間の間に、UEから受信する位置登録要求を同じ選択比率を用いて位置登録先MMEを選択することで、MMEが位置登録情報をeNBに通知する回数を減らすことが出来るので、MMEの負荷を低減することが可能になる。
【0169】
さらに、当該選択比率を用いてMMEに位置登録要求の通知を開始したときの選択比率を用いて、位置登録要求の通知する先のMMEを決めることで、UEが位置登録要求をeNBに送信すると、eNBがすぐに、当該選択比率を用いて選択したMMEに位置登録要求を通知することが出来るので、位置登録をすばやく行うことが出来る。
【0170】
<第3実施形態>
第3実施形態では、基地局が位置登録要求の受信を開始した場合に、複数の上位局に対して負荷情報の送信を指示し、位置登録要求の受信を開始してから受信する所定数の位置登録要求については、送信の指示によって受信した負荷情報に基づき、所定数の位置登録要求を通知する上位局を選択し、選択した上位局に位置登録要求を通知することで、複数の上位局間における負荷分散を実現する。
【0171】
なお、以下の説明では、各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を負荷情報の一例として説明するが、各MMEにおける負荷は位置登録数に限定されるものではない。
【0172】
図22〜図29を用いて第3実施形態の説明をする。第3実施形態に係る基地局及び通信システム、通信方法は、本発明の一例であり、第2実施形態とは、帰属先MME選択制御部が現在の選択比率情報テーブルの使用を止める契機が異なり、さらに、各MME位置登録情報テーブルが異なる。第3実施形態の全体図、MMEの機能ブロック図/ハードウェア構成図、自MME位置登録情報テーブル、選択比率情報テーブル、選択比率算出のシーケンス図は、図2、図3、図4、図7、図13と同じである。以下の説明では、第2実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0173】
第3実施形態において、eNB100の帰属先MME選択制御部64は、UE31から位置登録要求を受信すると、S1インタフェースが確立されているMME11〜1nに対して、各MMEの位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。そして、返信された位置登録情報に基づき、UE31から受信した位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出し、算出結果に基づき位置登録要求を選択したMMEに通知する。さらに、それ以降のUEから受信する後続する位置登録要求に対しても、算出された選択比率を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する。そして、所定数の位置登録要求をそれぞれ選択したMMEに通知したことを契機に、現在の選択比率を用いて位置登録要求を通知する先のMMEを選択することを止める。
【0174】
図22は、第3実施形態に係るeNBのハードウェア構成図/機能ブロック図である。
【0175】
図22に示すように、eNB100は、アンテナ151と、RF処理部152と、変換処理部155と、インタフェース156と、ベースバンド処理部61と、CPU103と、メモリ104と、を備える。
【0176】
変換処理部155は、D/A変換部153とA/D変換部154とを備え、CPU103は、メッセージ解析・編集部62と、MME位置登録数管理部63と、帰属先MME選択制御部64と、を備え、メモリ104は、各MME位置登録情報テーブル101と、選択比率情報テーブル66と、を備える。
【0177】
図23は、第3実施形態における各MME位置登録情報テーブルである。
【0178】
図23に示すように、各MME位置登録情報テーブル101は、MME番号71と最大位置登録可能数72と現位置登録数73と位置登録数カウント102と更新時刻75とが対応付けられて格納されている。
【0179】
位置登録数カウント101は、eNBが、現選択比率情報テーブル66を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択し、選択したMMEに位置登録要求を通知した回数を示している。
【0180】
図24は、第3実施形態における本発明のシーケンス図である。
【0181】
eNB100は、MME11に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S111)。
【0182】
MME11は、eNB100からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB100に返信し、S1インタフェースを確立する(S112)。
【0183】
eNB100は、MME12に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S113)。
【0184】
MME12は、eNB100からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB100に返信し、S1インタフェースを確立する(S114)。
【0185】
eNB100は、MME13に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S115)。
【0186】
MME13は、eNB100からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB100に返信し、S1インタフェースを確立する(S116)。
【0187】
第1実施形態及び第2実施形態と同様に、ステップS111〜ステップS116によって、S1−Flex機能を具備する。
【0188】
eNB100はUE31から位置登録要求を受け取る(S117)と、位置登録数を示す位置登録情報をMME11に問い合わせる(S118)。
【0189】
MME11は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S119)。
【0190】
eNB100は、MME12に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S120)。
【0191】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S121)。
【0192】
eNB100は、MME13に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S122)。
【0193】
MME13は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S123)。
【0194】
eNB100は、eNB100とS1インタフェースが確立している全てのMMEから位置登録数を示す位置登録情報が通知されると、MMEから通知された位置登録情報に基づいて、UEから受信した位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出する(S124)。
【0195】
eNB100は、算出結果に基づいて、UE31から受信した位置登録要求を選択したMMEに通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウントを更新する。例えば、選択比率がMME11:MME12:MME13=1:2:3であった場合、MME13に通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウント102をインクリメントする(S125)。
【0196】
eNB100は、所定数の位置登録が終わるまで、ステップS124において算出した選択比率に従い、選択したMMEにUEから受信した位置登録要求を通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウント102を更新する。例えば、6回分の位置登録要求を現在の選択比率を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択するものとする。UE32、UE33、UE34、UE35、UE36の順で位置登録要求がeNB100に通知されたとする。このとき、eNB100は、UE32、UE33の位置登録要求をUE31と同様にMME13に通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウント102を2増やす。さらに、UE34、UE35の位置登録要求をMME12に通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウント102を2増やす。さらに、UE36の位置登録要求をMME11に通知し、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録カウント102を1増やす(S116〜S135)。
【0197】
eNB100は、最初の位置登録要求(UE31からの位置登録要求)及び後続する位置登録要求をそれぞれ選択したMMEへ通知し、所定数の位置登録要求の通知が終了したと判断する(S136)。
【0198】
eNB100は、さらにUEが送信した新たな位置登録要求を受信すると、ステップS117に戻り、以降、上述のステップを繰り返す。
【0199】
図25は、第3実施形態における通信装置の位置登録要求時の位置登録情報の取得の動作を示すシーケンス図である。
【0200】
eNB100は、UE30からのメッセージを受信する(S141)と、RF処理部152、A/D変換部154、ベースバンド処理部61を介してメッセージ解析・編集部62にメッセージを出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、解析の結果、位置登録要求であった場合、帰属先MME選択制御部64に出力する。
【0201】
帰属先MME選択制御部64は、メッセージ解析・編集部62に位置登録要求が通知された旨を出力する。
【0202】
メッセージ解析・編集部62は、メッセージを編集し、インタフェース156を介して、位置登録情報要求を、S1インタフェースを確立している各MME10に送信する(S142)。
【0203】
MMEのメッセージ送受信部41は、eNB100が送信したメッセージを受信すると、メッセージ解析・編集部42に出力し、メッセージ解析・編集部42は、入力されたメッセージを解析する。その結果、位置登録情報要求であった場合、位置登録要求管理部43に自MMEの位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。問い合わせを受けた位置登録数管理部43は、自MME位置登録情報テーブル44を参照し(S143)、自MMEにおける現位置登録数51と最大位置登録可能数52をメッセージ解析・編集部42に出力する。
【0204】
メッセージ解析・編集部42は、位置登録情報に現位置登録数51と最大位置登録可能数52を含め、メッセージ送受信部41を介して、eNB100に位置登録情報を送信する(S144)。
【0205】
eNB100のインタフェース156は、MME10から受信したメッセージをメッセージ解析・編集部62に出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、位置登録数を示す位置登録情報であった場合、位置登録情報から、現位置登録数51及び最大位置登録数52を取り出し、取り出した情報をMME位置登録数管理部63に出力する。MME位置登録数管理部63は、メッセージ解析・編集部62から入力された情報に基づいて、MME毎に各MME位置登録情報テーブル101を更新する(S145)。図26は、ステップS145における各MME位置登録情報テーブル101の一例である。
【0206】
さらに、MME位置登録数管理部63は、各MMEから位置登録数を示す位置登録情報を受信した時刻を各MME位置登録情報テーブルの最終更新時刻75を更新する(S146)。
【0207】
図27は、ステップS137における各MME位置登録情報テーブル101の一例である。
【0208】
また、図25におけるステップS141は図24におけるステップS117、ステップS142はステップS118、S120、S122、ステップS144はステップS119、S121、S123にそれぞれ対応する。
【0209】
図28は、第3実施形態の通信装置における位置登録の際の動作を示すシーケンス図である。
【0210】
帰属先MME選択制御部64は、UEから受信した位置登録要求に対して、上述の選択比率情報テーブル66に基づき、位置登録要求を通知する先のMMEを決定し、決定した位置登録要求を通知する先のMMEのMME番号をメッセージ解析・編集部22に出力する(S241)。
【0211】
帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報管理テーブル101の位置登録数カウンタ102を更新する(S242)。
【0212】
図29は、ステップS242における各MME位置登録情報テーブル101の一例である。
【0213】
メッセージ解析・編集部62は、位置登録要求を通知する先のMMEのMME番号が入力されると、MME番号が示すMME向けにメッセージを編集し、位置登録要求としてインタフェース156に出力する。インタフェース156は、受け取った位置登録要求をMME番号が示すMME10に送信する(S243)。
【0214】
MME10のメッセージ送受信部41は、eNB100からメッセージを受信すると、メッセージをメッセージ解析・編集部42に出力する。メッセージ解析・編集部42は、メッセージを解析し、位置登録要求であった場合、位置登録管理部43に出力する。
【0215】
位置登録管理部43は、位置登録要求が入力されると、位置登録を行い、自MME位置登録情報テーブル44を更新する(S244)。
【0216】
eNB100の帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル101の位置登録数カウンタ102を参照し、位置登録カウンタ102の数値が所定数に達し、所定数の位置登録が終了したことを契機に、現在の選択比率情報テーブル66を用いて位置登録要求を通知する先のMME10を選択することを止める(S245)。
【0217】
また、図28におけるステップS241は図24におけるステップS124、ステップS243はステップS125、S127、S129、S131、S133、S135、ステップS245はステップS136にそれぞれ対応する。
【0218】
第3実施形態によれば、複数のeNBが存在する同一位置登録エリアを配下にもつMMEの中のあるMMEに偏って位置登録をするeNBが存在したとしても、本実施形態のeNBが同一位置登録エリアを配下にもつMME間の位置登録数を分散できるように、UEからの位置登録要求を通知する先のMMEを選択することで、同一位置登録エリアを配下にもつMME間において、負荷を分散することが可能になる。
【0219】
また、所定数の位置登録要求に対して、同じ選択比率を用いてMMEに位置登録を行うことで、MMEがeNBに位置登録情報を通知する回数を減らすことが出来るので、MMEの負荷を軽減することができる。
【0220】
さらに、当該選択比率を用いて位置登録要求の通知を開始したときの選択比率を用いて、後続する位置登録要求を通知する先のMMEを選択することで、UEから位置登録要求があった場合に、すぐにeNBが当該選択比率を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択することが出来るので、位置登録をすばやく実行することが出来る。
【0221】
<第4実施形態>
第4実施形態では、複数の上位局それぞれにおいて、各上位局における処理の負荷に対する統計値を示す統計情報を受信し、負荷情報を受信してから所定時間が経過している場合に負荷情報が信頼できないと判断すると、統計情報を用いて、位置登録先の上位局を選択することで、複数の上位局間における負荷分散を実現する。
【0222】
なお、以下の説明では、MME、eNB、UEを上位局、基地局、移動局の一例として、各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を負荷情報の一例として、各MMEにおいて集計された位置登録数の統計値を示す情報を統計情報の一例として説明するが、各MMEにおける処理の負荷は位置登録数に限定されるものではない。
【0223】
図30〜図46を用いて第4実施形態の説明をする。第4実施形態に係る基地局及び通信システム、通信方法は、本発明の一例であり、第3実施形態とは、統計情報サーバを備える点が異なる。第4実施形態の全体図、自MME位置登録情報テーブル、選択比率情報テーブルは、図2、図4、図7と同じである。以下の説明では、第3実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0224】
第4実施形態において、eNB120の帰属先MME選択制御部64は、UE31から位置登録要求が通知されたら、S1インタフェースが確立されているMME11〜1nに対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。そして、MMEから返信された位置登録情報に基づき、UEから受信した位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出し、所定数の位置登録要求に対しては、算出結果に基づき位置登録要求の通知を行う。そして、例えば、UEから1回目の位置登録要求を受信した時刻から所定時間以上経過して2回目の位置登録要求を受信した場合には、各MMEにおいて集計された位置登録数の統計値を示す統計情報を用いて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する。
【0225】
図30は、第4実施形態におけるMMEのハードウェア構成図及び機能ブロック図である。
【0226】
図30に示すように、MME110は、メッセージ送受信部41と、メッセージ解析・編集部42と、位置登録数管理部43と、統計情報通知部111と、自MME位置登録情報テーブル44とを備える。メッセージ送受信部41と、メッセージ解析・編集部42と、位置登録数管理部43と、統計情報通知部111は、CPU112に含まれ、自MME位置登録情報テーブル44は、メモリ113に含まれる。
【0227】
統計情報通知部111は、自MME位置登録情報テーブル44に含まれる情報を定期的に後述する統計情報サーバ140に通知したりする。
【0228】
図31は、第4実施形態におけるeNBのハードウェア構成図及び機能ブロック図である。
【0229】
eNB120は、アンテナ151と、RF処理部152と、D/A変換部153とA/D変換部154とを含む変換処理部155と、インタフェース156と、ベースバンド処理部61と、メッセージ解析・編集部62と、MME位置登録数管理部63と、帰属先MME選択制御部64と、各MME位置登録情報テーブル121と、選択比率情報テーブル66と、位置登録数統計情報グラフ122と、を備える。メッセージ解析・編集部62と、MME位置登録数管理部63と、帰属先MME選択制御部64は、CPU123に含まれ、各MME位置登録情報テーブル121と、選択比率情報テーブル66と、位置登録数統計情報グラフ122とは、メモリ124に含まれる。
【0230】
各MME位置登録情報テーブル121は、各MMEの現在の位置登録数や最大登録可能数等を記録する。
【0231】
例えば、図32が示すように、各MME位置登録情報テーブル121は、MME番号71と最大位置登録可能数72と現位置登録数73と位置登録要求時刻74と最終更新時刻75と位置登録カウント102と、待機時刻125が対応付けられて格納されている。待機時刻125は、例えば、後述する位置登録数統計情報グラフ122に基づいて、MME11を、位置登録要求を通知する先のMMEの候補から除外した場合に、何時まで除外するかを示している。
【0232】
位置登録数統計情報グラフ122は、後述する統計情報サーバ140から通知される各MMEそれぞれにおける1日の時刻毎の位置登録数を示す統計情報を格納する。例えば、図33に示すように、位置登録数統計情報グラフ122は、縦軸に当該MMEにおける現在の位置登録数と登録可能な最大位置登録数からなる位置登録数割合126、横軸に時刻127をとり、1日の各MMEのある時点における位置登録数割合126を格納する。また、ここでは縦軸に位置登録数割合をとったが、現在の位置登録数を縦軸としても良い。
【0233】
図34は、第4実施形態における統計情報サーバのハードウェア構成図及び機能ブロック図である。
【0234】
図34に示すように、統計情報サーバ130は、メッセージ送受信部131と、全エリア統計情報テーブル132と、を備える。全エリア統計情報テーブル132は、メモリ133に含まれる。
【0235】
メッセージ送受信部131は、後述する全エリア統計情報テーブル132に基づいて、か時刻毎に集計された各MMEの位置登録数の統計情報である1日統計情報をeNB120に送信したり、MME110から定期的に当該MME110における位置登録数を示す情報を受け取ったりする。
【0236】
全エリア統計情報テーブル132は、MME110から定期的に通知された位置登録数を示す情報に基づいて、MME毎に位置登録数の統計情報を保持する。
【0237】
例えば、図35に示すように、全エリア統計情報テーブル132は、MME番号135と、時間毎の平均位置登録数136が対応付けられて格納されている。MME番号135はMMEを区別するための番号であり、時間毎の平均位置登録数136はMME毎の所定時刻における位置登録数の平均である。
【0238】
図36は、第4実施形態における本発明のシーケンス図である。
【0239】
eNB120は、MME11に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S151)。
【0240】
MME11は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S152)。
【0241】
eNB120は、MME12に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S153)。
【0242】
MME12は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S154)。
【0243】
eNB120は、MME13に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S155)。
【0244】
MME13は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S156)
第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態と同様に、ステップS151〜ステップS156によって、S1−Flex機能を具備する。
【0245】
統計情報サーバ130は、周期(例えば1日毎)で、eNB120とS1インタフェースを確立しているMMEの1日統計情報を送信する(S157)。
【0246】
eNB120はUE31から位置登録要求を受け取る(S158)と、UE31から位置登録要求を受けた時刻を記憶し、位置登録数を示す位置登録情報をMME11に問い合わせる(S159)。
【0247】
MME11は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S160)。
【0248】
eNB120は、MME12に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S161)。
【0249】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S162)。
【0250】
eNB120は、MME13に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S163)。
【0251】
MME13は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S164)。
【0252】
eNB120は、eNB120とS1インタフェースが確立している全てのMMEから位置登録数を示す位置登録情報が通知されると、通知された位置登録情報に基づいて、UEから受信する位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出する(S165)。
【0253】
eNB120は、算出結果に基づいて、UE31から受信した位置登録要求を選択したMMEに通知し、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録カウントを更新する。例えば、選択比率がMME11:MME12:MME13=1:2:3であった場合、MME13に通知し、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録カウント102をインクリメントする(S166)。
【0254】
ここで、例えば、ステップS159で記憶した位置登録要求を受けた時刻(UE31からの位置登録要求を受けた時刻)と現在時刻を比較して、所定時間以上、UE30から位置登録要求を受信しなかったら、位置登録数統計情報グラフ122を参照し、各MMEの現時刻での位置登録数統計情報グラフ122における位置登録数割合と各MMEの現在の位置登録数割合を比較する。そして、現時刻での位置登録数統計情報グラフ122における位置登録数割合の方が多いMMEに関しては、位置登録数統計情報グラフ122における位置登録数が、当該MMEの位置登録数より少なくなるまで、位置登録先候補から除外する(S167)。
【0255】
eNB120は、UE32から位置登録要求を受け取る(S168)と、S167で除外したMME以外で、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を再計算する。
【0256】
選択比率を再計算するために、位置登録数を示す位置登録情報をMME12に問い合わせる(S169)。
【0257】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S170)。
【0258】
eNB120は、MME13に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S171)。
【0259】
MME13は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S172)。
【0260】
eNB120は、eNB120とS1インタフェースが確立していて、ステップS167で除外したMME11以外の全てのMMEから位置登録数を示す位置登録情報が通知されると、通知された位置登録情報に基づいて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を再算出する(S173)。例えば、MME11を除外したとし、選択比率がMME12:MME13=2:3であったとする。
【0261】
eNB120は、再算出した選択比率に従い、MME13に位置登録要求を通知し、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録カウント102を更新する。例えば、5コール分の位置登録要求毎に選択比率を更新するとする。UE32、UE33、UE34、UE35、UE36の順で位置登録要求がeNB120に通知されたとする。このとき、eNB120は、UE32、UE33、UE34から受信した位置登録要求をMME13に通知し、MME位置登録情報テーブル121の位置登録カウント102を3増やす。さらに、UE35、UE36から受信した位置登録要求をMME12に通知し、MME位置登録情報テーブル121の位置登録カウント102を2増やす。(S174〜S182)。
【0262】
eNB120は、再算出後の最初の位置登録要求(UE32からの位置登録要求)及び所定数の後続する位置登録要求を選択したMMEに通知したと判断する。もしくは、現時刻での位置登録数統計情報グラフ122における位置登録数割合の方が多いMMEに関しては、位置登録数統計情報グラフ122における位置登録数割合が、当該MMEの位置登録数割合より少なくなったと判断する(S183)。
【0263】
eNB120は、さらにUEから新たな位置登録要求を受信すると、ステップS168もしくは、ステップS158に戻り、以降、上述のステップを繰り返す。
【0264】
図37は、第4実施形態における位置登録数統計情報グラフ122の更新処理のシーケンス図である。
【0265】
MME110の統計情報通知部111は、自MME位置登録情報テーブル44に基づいて、位置登録数を示す位置登録情報を定期的(例えば、10分毎)に収集し(S191)、統計情報サーバ130に通知する(S192)。
【0266】
統計情報サーバ130は、メッセージ送受信部131にてMMEから通知された位置登録情報を集計して、統計情報として、MME毎に全エリア統計情報132で管理する(S193)。例えば、管理方法は、1日毎に単位時間毎(例えば、10分毎)に平均化して保持する。
【0267】
全エリア統計情報テーブル132は、毎日(例えば、00:00等)、eNBにメッセージ送受信部を介して、各MMEの1日における時刻毎に位置登録数を集計した1日統計情報を送信する(S194)。
【0268】
eNB120のインタフェース156は、統計情報サーバ130からメッセージを受け取ると、メッセージ解析・編集部62に出力する。メッセージ解析・編集部61は、メッセージを解析し、1日統計情報であったら、帰属先MME選択制御部62に出力する。帰属先MME選択制御部62は、位置登録数統計情報グラフ122を更新する(S195)。
【0269】
また、図37におけるステップS194は図36におけるステップS157に対応する。
【0270】
図38は、第4実施形態における通信装置の位置登録要求時の位置登録情報の取得の動作を示すシーケンス図である。
【0271】
eNB120は、UE30が送信したメッセージを受信する(S201)と、RF処理部152、A/D変換部154、ベースバンド処理部61を介してメッセージ解析・編集部62にメッセージを出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、解析の結果、位置登録要求であった場合、帰属先MME選択制御部64に出力する。
【0272】
帰属先MME選択制御部64は、UEから位置登録要求が通知された時刻を算出し、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録要求時刻74を更新する(S202)。
【0273】
例えば、図39は、ステップS202において、位置登録要求を最初に受け付けたときの各MME位置登録情報テーブル121の一例である。2010/01/01 17:00:00:000にUE31から位置登録要求が通知されたことを示している。
【0274】
帰属先MME選択制御部64は、メッセージ解析・編集部62に位置登録要求が通知された旨を出力する。
【0275】
メッセージ解析・編集部62は、メッセージを編集し、インタフェース156を介して、位置登録情報要求を、S1インタフェースを確立している各MME110に送信する(S203)。
【0276】
MME110のメッセージ送受信部41は、eNB120から送信されたメッセージを受信すると、メッセージ解析・編集部42に出力し、メッセージ解析・編集部42は、入力されたメッセージを解析する。その結果、位置登録情報要求であった場合、位置登録要求管理部43に自MMEの位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。問い合わせを受けた位置登録数管理部43は、自MME位置登録情報テーブル44を参照し(S204)、自MMEにおける現位置登録数51と最大位置登録可能数52をメッセージ解析・編集部42に出力する。
【0277】
メッセージ解析・編集部42は、位置登録情報に現位置登録数51と最大位置登録可能数52を含め、メッセージ送受信部41を介して、eNB120に位置登録情報を送信する(S205)。
【0278】
eNB120のインタフェース156は、MME110から受信したメッセージをメッセージ解析・編集部62に出力する。メッセージ解析・編集部62は、入力されたメッセージを解析し、位置登録情報であった場合、位置登録情報から、現位置登録数51及び最大位置登録数52を取り出し、取り出した情報をMME位置登録数管理部63に出力する。MME位置登録数管理部63は、メッセージ解析・編集部62から出力された情報に基づいて、MME毎に各MME位置登録情報テーブル121を更新する(S206)。図40は、ステップS206における各MME位置登録情報テーブル121の一例である。
【0279】
さらに、MME位置登録数管理部63は、位置登録情報を受信した時刻を算出し、各MME位置登録情報テーブル121の最終更新時刻65を更新する(S207)。図41は、ステップS207における各MME位置登録情報テーブル65の一例である。
【0280】
例えば、図41のように、各MME位置登録情報テーブル121が更新されたとすると、MME#1、MME#2、MME#3と接続されているeNBが、各MMEと2010/1/1 17:10:00:000に位置登録情報を受信したことを示している。また、例えば、MME#1は、最大で200000の位置登録をすることが可能であり、2010/1/1 17:00:00:000時点では、160000の位置登録がされていることを示している。
【0281】
また、図38におけるステップS201は図36におけるステップS158、S168、ステップS203はステップS159、S161、S163、S169、S171、ステップS205はステップS160、S162、S164、S170、S172に対応する。
【0282】
図42は、第4実施形態におけるトラヒック情報を用いる場合のMME選択比率決定シーケンス図である。
【0283】
帰属先MME選択制御部64が、所定数の位置登録要求の通知を完了する前に、最終更新時刻75と位置登録要求時刻74に所定時間以上の差があると判断する(S211)。このとき、帰属先MME選択制御部64は、現在の選択比率情報テーブル66は最新の情報ではないので、信頼できないと判断する。
【0284】
帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル121からMME110の最大位置登録可能数72と現位置登録数73から現位置登録数割合(以降、Aとする。) を読み出す(S212)。
【0285】
さらに、帰属先MME選択制御部64は、位置登録数統計情報グラフ122の最終更新時刻75における平均位置登録数割合126(以降、Bとする。)を読み出す(S213)。
【0286】
帰属先MME選択制御部64は、AとBの位置登録数を比較し、Bの方が大きいと判断したMME110に関して、位置登録要求を通知する先のMMEの候補から除外することを決定する(S214)。
【0287】
帰属先MME選択制御部64は、除外したMME110に関して、AよりもBのほうが継続的に小さくなる時刻を算出する(S215)。
【0288】
帰属先MME選択制御部64は、算出した時刻を、各MME位置登録情報テーブル121の待機時刻125に反映する(S216)。
【0289】
例えば、図43はステップS216における各MME位置登録情報テーブルの一例である。ここで、図33と図43を例に位置登録要求を通知する先の候補から除外するMMEを決定する方法について説明する。図33に示すように、MME#1は、17:10:00:000時点での平均位置登録数割合は、現在のMME#1の位置登録数割合より上回る。(ここで、グラフaはMME#1の現位置登録数とする。)以降、平均位置登録数は増加傾向であり、MME#1の現在の位置登録数が平均位置登録数を継続的に下回るのは18:20頃である。これより、MME#1は位置登録要求を通知する先のMMEの候補から外し、待機時刻に「2010/1/1 18:20:00:000」を設定する。
【0290】
MME#2は、17:10:00:000時点で登録数割合は約60%であり、平均位置登録数のほうが下回るので、位置登録要求を通知する先のMMEの候補とする。MME#3は、17:10:00:000時点で登録数割合は約40%であり、平均位置登録数のほうが下回るので、位置登録要求を通知する先のMMEの候補とする。
【0291】
UE30から位置登録要求を受け取ると、帰属先MME選択制御部64は、除外したMME110以外から位置登録情報を取得し、各MME位置登録情報テーブル121を更新後、各MME位置登録情報テーブル121における各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73を参照し(S217)、各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73の割合を算出する(S218)。
【0292】
例えば、図43において、MME#1は位置登録先候補から外れている。さらに、各MMEの最大位置登録可能数72と現位置登録数73の割合を算出すると、それぞれMME#1=0、MME#2=0.4、MME#3=0.6となる。また、上述の動作(S217、S218)は、当該eNBとS1インタフェース確立済みで、位置登録先候補から除外されているMME以外のMMEすべてに対して実行する。
【0293】
次に、帰属先MME選択制御部64は、各MMEにおける位置登録数の割合が均等に分散されるように位置登録要求を通知する先のMMEを選択する際の選択比率を決定する(S219)。
【0294】
選択比率の決定方法の一例を以下に示す。
【0295】
選択比率を決定するために、算出した割合の各MMEに対する比を求めると、
MME#1:MME#2:MME#3=0:0.4:0.6
=0:2:3
となる。
【0296】
この比率に基づいて、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する。上述の例の場合、5コール位置登録要求が発生した場合に、MME#1に0コール、#2に2コール、#3に3コールの振り分けを行う。
【0297】
帰属先MME選択制御部64は、算出した選択比率に基づき、選択比率情報テーブル66を更新する(S220)。
【0298】
図44は、ステップS220における選択比率情報テーブル66の一例である。
【0299】
また、選択順序は、比率が多いMMEから先に選択するようにしても良いし、選択順序を定めなくても良い。
【0300】
さらに、上述の選択比率の決定及び選択比率情報テーブル66の更新等は、待機時刻が経過したとき、及び所定数の位置登録要求の通知が終了したとき等に実行される。
【0301】
また、図42におけるステップS211は図36におけるステップS167、ステップS219はステップS173にそれぞれ対応する。
【0302】
図45は、第4実施形態の通信装置における位置登録の際の動作を示すシーケンス図である。
【0303】
帰属先MME選択制御部64は、UEからの位置登録要求に対して、上述の選択比率情報テーブル66に基づき、位置登録要求を通知する先のMMEを選択し、選択した位置登録要求を通知する先のMMEのMME番号をメッセージ解析・編集部22に出力する(S231)。
【0304】
帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録数カウント102を更新する(S232)。
【0305】
図46は、ステップS232における各MME位置登録情報テーブル121の一例である。
【0306】
メッセージ解析・編集部62は、位置登録要求を通知する先のMMEのMME番号が入力されると、MME番号が示すMME向けにメッセージを編集し、位置登録要求として、インタフェース156に出力する。インタフェース156は、受け取った位置登録要求を選択したMMEに送信する(S233)。
【0307】
MME110のメッセージ送受信部41は、eNB120からメッセージを受信すると、メッセージをメッセージ解析・編集部42に出力する。メッセージ解析・編集部42は、メッセージを解析し、位置登録要求であった場合、位置登録管理部43に出力する。
【0308】
位置登録管理部43は、受け取った位置登録要求に基づいて、自MME位置登録情報テーブル44を更新する(S234)。
【0309】
eNB120の帰属先MME選択制御部64は、各MME位置登録情報テーブル121の位置登録数カウント102を参照し、所定数の位置登録が終了した場合、もしくは、位置登録要求を通知する先のMMEの候補からはずれていたMMEの待機時刻125が経過した場合を契機に、現在の選択比率情報テーブル66を用いて位置登録要求を通知する先のMME110を選択することを止める(S235)。
【0310】
また、図45におけるステップS231は図36におけるステップS165、S173、ステップS233はステップS166、S174、S176、S178、S180、S182、ステップS235はステップS183にそれぞれ対応する。
【0311】
第4実施形態によれば、位置登録要求を通知する先のMMEの選択比率を決定した後に、所定時間の開きがあって、各MMEから受信する位置登録情報が最新の情報でなくても、過去の時刻毎に集計された位置登録数を示す統計情報をもとに最適な位置登録要求を通知する先のMMEを選択することが出来る。
【0312】
<第5実施形態>
第5実施形態では、基地局は、複数の上位局それぞれにおける処理の負荷に対する統計値を示す統計情報を受信し、統計情報に基づいて、位置登録要求を通知する上位局を選択し、選択結果に基づいて、上位局に位置登録要求を通知することで、複数上位局間における負荷分散を実現する。または、負荷情報と統計情報とを比較し、比較結果に基づいて負荷情報を用いるか統計情報を用いるかを決定し、決定した情報に基づいて、受信する位置登録要求及び後続して受信する位置登録要求それぞれを通知する上位局を選択することで、複数上位局間における負荷分散を実現する。
【0313】
なお、以下の説明では、MME、eNB、UEを上位局、基地局、移動局の一例とし、各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報を負荷情報の一例とし、各MMEにおいて過去に集計された位置登録数を示す情報統計情報の一例として説明するが、各MMEにおける処理の負荷は位置登録数に限定されるものではない。
【0314】
図47を用いて第5実施形態の説明をする。第5実施形態に係る基地局及び通信システム、通信方法は、本発明の一例であり、第4実施形態とは、位置登録数の統計値を示す統計情報の使用方法が異なる。第5実施形態の全体図、自MME位置登録情報テーブル、各MME位置登録情報テーブル、選択比率情報テーブル、MME機能ブロック図及びハードウェア構成図、eNB機能ブロック図及びハードウェア構成図、位置登録数統計情報グラフ、統計情報サーバ機能ブロック図及びハードウェア構成図、統計情報サーバの全エリア統計情報テーブル、統計情報取得時のシーケンス図、位置登録情報取得時のシーケンス図は、図2、図4、図6、図7、図30〜図35、図37、図38と同じである。以下の説明では、第1〜第4実施形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
【0315】
第5実施形態において、eNB120の帰属先MME選択制御部64は、UE31から最初の位置登録要求が通知されたら、S1インタフェースが確立されているMME11〜1nに対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる。さらに、各MMEで管理している1における時刻毎の位置登録数の統計値を示す統計情報の現在時刻における位置登録数と各MMEに問い合わせた位置登録情報の位置登録数との差を算出し、その差が閾値以内であった場合は、以降の位置登録要求を通知する先のMMEの選択を、統計情報を用いて選択し、閾値以上の差であった場合は、第1実施形態〜第3実施形態同様に、MMEから受信した位置登録情報を用いて選択比率を算出し、算出結果に基づき位置登録要求の通知を行う。
【0316】
または、eNB120が統計情報を受信した時点で、統計情報に基づいて、位置登録要求の通知を行っても良い。
【0317】
図47は、第5実施形態における本発明のシーケンス図である。
【0318】
eNB120は、MME11に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S241)。
【0319】
MME11は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S242)。
【0320】
eNB120は、MME12に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S243)。
【0321】
MME12は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S244)。
【0322】
eNB120は、MME13に対して、S1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を送信する(S245)。
【0323】
MME13は、eNB120からS1インタフェース確立要求(S1 SETUP REQ)を受信すると、S1インタフェース確立応答(S1 SETUP RES)をeNB120に返信し、S1インタフェースを確立する(S246)
第1〜第4実施形態と同様に、ステップS241〜ステップS246によって、S1−Flex機能を具備する。
【0324】
統計情報サーバ130は、周期(例えば1日毎)で、eNB120とS1インタフェースを確立しているMME110の時刻毎の位置登録数の統計情報を示す1日統計情報を送信する(S247)。1日統計情報は、第4実施形態と同様に統計情報サーバ110の全エリア統計情報テーブル132による値である。また、ここで、eNB120は、統計情報サーバ130から受信した1日統計情報を位置登録数統計情報グラフ122に更新する。
【0325】
eNB120はUE31から位置登録要求を受け取る(S248)と、UE31から位置登録要求を受けた時刻を記憶し、位置登録数を示す位置登録情報をMME11に問い合わせる(S249)。
【0326】
MME11は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S250)。
【0327】
eNB120は、MME12に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S251)。
【0328】
MME12は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S252)。
【0329】
eNB120は、MME13に対して、位置登録数を示す位置登録情報を問い合わせる(S253)。
【0330】
MME13は、最大可能位置登録数と現位置登録数を含む位置登録情報を通知する(S254)。
【0331】
eNB120は、eNB120とS1インタフェースが確立している全てのMMEから位置登録数を示す位置登録情報が通知されると、通知された位置登録情報における各MMEの位置登録数と位置登録数統計情報グラフ122の対応時刻における位置登録数との差を算出し、差が閾値以内であるかどうか確認する(S255)。このとき、差が閾値以内であった場合は、位置登録数統計情報グラフ122が信頼できるものであると判断できる。よって以降の位置登録要求を通知する先のMMEの選択を位置登録数統計情報グラフ122を用いて選択することで、各MMEに位置登録情報を問い合わせる回数を減らすことが出来る。また、この時点で、差を算出せずに、統計情報を用いることとしても良い。
【0332】
ここでは、差が閾値以内であり、位置登録数統計情報グラフ122が信頼できるものであるとするが、差が閾値以上であった場合、他の実施形態同様に各MMEから受け取った位置登録数を示す位置登録情報に基づいて、選択比率を算出し、算出結果に基づいて位置登録要求を通知する先のMMEを選択しても良い。
【0333】
位置登録数統計情報グラフ122を参照し、各MMEの時刻毎の位置登録数を示す統計情報における位置登録数割合を参照し、位置登録数割合に従って、位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率を算出する(S256)。例えば、位置登録数割合が、MME#1=0.2、MME#2=0.4、MME#3=0.6であったとする。この場合の選択比率は、
MME#1:MME#2:MME#3=0.2:0.4:0.6
=1:2:3
となる。
【0334】
eNB120は、算出結果に基づいて、UE31からの位置登録要求を選択したMMEに通知する。例えば、選択比率がMME11:MME12:MME13=1:2:3であった場合、MME13に通知する(S257)。
【0335】
eNB120は、所定時間の間、算出した選択比率に従い、選択したMMEに位置登録要求を通知する。例えば、UE32、UE33、UE34、UE35、UE36の順で位置登録要求がeNB120に通知されたとする。このとき、eNB120は、UE32、UE33の位置登録要求をUE31と同様にMME13に通知し、UE34、UE35の位置登録要求をMME12に通知し、UE36の位置登録要求をMME11に通知する(S258〜S267)。
【0336】
また、上述のような時刻毎に集計された位置登録数を示す統計情報に基づいた位置登録要求を通知する先のMMEを選択する選択比率の算出を周期的に行うことで、より適切な位置登録要求を通知する先のMMEを選択することが出来る。
【0337】
さらに、各MMEの位置登録数の統計値を示す統計情報と各MMEにおける位置登録数を示す位置登録情報との差を算出した後に、算出した差が所定閾値よりも大きかった場合に、各MMEから受信した位置登録数を示す位置登録情報による位置登録要求を通知する先のMMEの選択を行う際に、第1〜4実施形態における処理動作を実行することで、第1〜4実施形態と組み合わせが可能である。
【0338】
第5実施形態によると、eNBがMMEに位置登録数を示す位置登録情報の送信を要求する回数、及びMMEが位置登録情報を送信する回数を減らすことが出来るので、eNB及びMMEにおける負荷を減らすことが出来る。

【符号の説明】
【0339】
1、2、3 位置登録エリア
10、11、12、13、12〜1n、110 MME
20、21、22、23〜2m、90、100、120、21〜200、300〜、400〜 eNB
30、31、32、33、34、35、36、35〜3z UE
41、131 メッセージ送受信部
42、62 メッセージ解析・編集部
43 位置登録数管理部
44 自MME位置登録情報テーブル
45、68、91、103、112、123 CPU
46、69、92、104、113、124、133 メモリ
51 現位置登録数
52 最大位置登録可能数
61 ベースバンド処理部
63 MME位置登録数管理部
64 帰属先MME選択制御部
65、101、121 各MME位置登録情報テーブル
66 選択比率情報テーブル
67 バッファ
71、135 MME番号
72 最大位置登録可能数
73 現位置登録数
74 位置登録要求時刻
75 最終更新時刻
81 位置登録回数
82 位置登録先MME
102 位置登録数カウント
111 統計情報通知部
122 位置登録数統計情報グラフ
125 待機時刻
126 登録数割合
127 時間
130 統計情報サーバ
132 全エリア統計情報テーブル
136 平均位置登録数
151 アンテナ
152 RF処理部
153 D/A変換部
154 A/D変換部
155 変換処理部
156 インタフェース




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の上位局と接続する基地局において、
移動局が送信する位置登録要求と、前記複数の上位局それぞれが送信する各上位局における処理の負荷を示す負荷情報とを受信する送受信部と、
前記負荷情報に基づいて、前記位置登録要求を通知する上位局を選択する制御部と、
を備え、
前記送受信部は、選択した前記上位局へ前記位置登録要求を通知する
ことを特徴とする基地局。
【請求項2】
前記制御部は、前記複数の上位局に対して、前記負荷情報の送信を指示することを特徴とする請求項1記載の基地局。
【請求項3】
前記送受信部において受信する前記位置登録要求と後続して受信する位置登録要求とを保持するバッファを更に備え、
前記制御部は、前記位置登録要求の保持を前記バッファで開始してから所定時間が経過した場合に、前記複数の上位局に対して前記負荷情報の送信を指示し、送信の指示によって受信する前記負荷情報に基づき、前記複数の上位局の中から、保持する前記位置登録要求を通知する上位局を選択することを特徴とする請求項2記載の基地局。
【請求項4】
前記送受信部において受信する前記位置登録要求と後続して受信する位置登録要求とを保持するバッファを更に備え、
前記制御部は、保持する前記位置登録要求の数が所定数に達した場合に、前記複数の上位局に対して前記負荷情報の送信を指示し、送信の指示によって受信する前記負荷情報に基づき、前記複数の上位局の中から、保持する前記位置登録要求を通知する上位局を選択することを特徴とする請求項2記載の基地局。
【請求項5】
前記制御部は、前記送受信部において前記位置登録要求の受信を開始した場合に、前記複数の上位局に対して前記負荷情報の送信を指示し、送信の指示によって受信する前記負荷情報に基づき、前記複数の上位局の中から、受信した前記位置登録要求および後続して受信する位置登録要求を通知する上位局を選択することを特徴とする請求項2記載の基地局。
【請求項6】
前記制御部は、前記送受信部において前記位置登録要求の受信を開始してから所定時間の間に受信する位置登録要求については、送信の指示によって受信する前記負荷情報に基づき、前記所定時間の間に受信する前記位置登録要求を通知する上位局を選択することを特徴とする請求項5記載の基地局。
【請求項7】
前記制御部は、前記送受信部において前記位置登録要求の受信を開始してから受信する所定数の位置登録要求については、送信の指示によって受信した前記負荷情報に基づき、前記所定数の前記位置登録要求を通知する前記上位局を選択することを特徴とする請求項5記載の基地局。
【請求項8】
前記制御部は、前記複数の上位局それぞれから受信する前記負荷情報に基づいて、受信する前記位置登録要求を通知する上位局を選択する際の選択比率を算出し、算出した前記選択比率に基づいて、受信する前記位置登録要求及び後続して受信する前記位置登録要求のそれぞれを通知する上位局を選択することを特徴とする請求項3乃至7記載の基地局。
【請求項9】
前記送受信部は、前記複数の上位局それぞれにおける処理の負荷に対する統計値を示す統計情報を受信し、
前記制御部は、前記統計情報に基づいて、前記位置登録要求を通知する上位局を選択することを特徴とする請求項1乃至8記載の基地局。
【請求項10】
前記制御部は、前記負荷情報と前記統計情報とを比較し、比較結果に基づいて前記統計情報を用いるか否かを決定し、前記負荷情報と前記統計情報とのいずれかに基づいて、受信する前記位置登録要求及び後続して受信する前記位置登録要求それぞれを通知する上位局を選択することを特徴とする請求項9記載の基地局。
【請求項11】
複数の上位局と接続する基地局と通信を行う移動局を含む通信方法において、
前記移動局は、位置登録要求を送信し、
前記複数の上位局は、それぞれ、各上位局における処理の負荷を示す負荷情報を送信し、
前記基地局は、
前記移動局が送信する前記位置登録要求と前記複数の上位局がそれぞれ送信する前記負荷情報とを受信し、
前記負荷情報に基づいて、前記位置登録要求を通知する上位局を選択し、
選択した前記上位局へ前記位置登録要求を通知する
ことを特徴とする基地局。
【請求項12】
複数の上位局と接続する基地局と通信を行う移動局を含む通信システムにおいて、
前記移動局は、位置登録要求を送信する第1の送信部を備え、
前記複数の上位局は、それぞれ、各上位局における処理の負荷を示す負荷情報を送信する第2の送信部を備え、
前記基地局は、
前記移動局が送信する前記位置登録要求と前記複数の上位局がそれぞれ送信する前記負荷情報とを受信する送受信部と、
前記負荷情報に基づいて、前記位置登録要求を通知する上位局を選択する制御部と、
を備え、
前記送受信部は、選択した前記上位局へ前記位置登録要求を通知する
ことを特徴とする通信システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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