場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法
【課題】鉄筋籠の継ぎ足し作業をスピードアップして早期に生コンクリートの打設に着手できるようにした場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法を提供する。
【解決手段】打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴3bとなる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aとして掘削する。2個の鉄筋籠30を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aで継ぎ足し、延伸鉄筋籠31とする。延伸鉄筋籠31を打設穴3bに挿入した後、この延伸鉄筋籠30にもう1個の延伸鉄筋籠31を継ぎ足し、それらを合わせた長さの延伸鉄筋籠32を得る。延伸鉄筋籠32を打設穴3bに建て込んだ後、生コンクリート43を打設して場所打ち杭8を形成する。当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、用済みとなった鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aをさらに掘り下げて打設穴3bとする。
【解決手段】打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴3bとなる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aとして掘削する。2個の鉄筋籠30を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aで継ぎ足し、延伸鉄筋籠31とする。延伸鉄筋籠31を打設穴3bに挿入した後、この延伸鉄筋籠30にもう1個の延伸鉄筋籠31を継ぎ足し、それらを合わせた長さの延伸鉄筋籠32を得る。延伸鉄筋籠32を打設穴3bに建て込んだ後、生コンクリート43を打設して場所打ち杭8を形成する。当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、用済みとなった鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aをさらに掘り下げて打設穴3bとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工作物の基礎杭が場所打ち杭である場合の鉄筋籠の建て込み工法に関する。
【背景技術】
【0002】
大型工作物の場合、基礎杭設置場所に打設穴を掘削して鉄筋籠を建て込み、この打設穴に生コンクリートを打設して基礎杭を形成する場所打ち(現場打ち)の工法が採用されることが多い。
【0003】
掘削した打設穴に建て込む鉄筋籠は完成形態あるいは組立前の部品の形態で製造工場から運ばれてくるものであり、トラックやトレーラーに積載可能な長さとなっている。ところがこの程度の長さでは地下の支持層には届かないことが多い。そのような場合には打設穴のところで鉄筋籠を継ぎ足して必要な長さの延伸鉄筋籠を形成する。継ぎ足し作業は、溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を使用して行われる。このように鉄筋籠を継ぎ足して建て込む工法の例を特許文献1に見ることができる。
【特許文献1】特開2005−97879
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉄筋籠を継ぎ足して所望の長さにするのは時間のかかる作業であり、コンクリートの打設が開始される前に打設穴が土圧で圧潰するおそれもある。本発明はこの点に鑑みなされたものであり、鉄筋籠の継ぎ足し作業をスピードアップして早期にコンクリート打設に着手できるようにした場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は、地盤に掘削した打設穴に鉄筋籠を建て込んだ後、この打設穴にコンクリートを打設する場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、前記打設穴とは別の場所に鉄筋籠継ぎ足し作業穴を形成し、この鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足して長さを伸ばした延伸鉄筋籠を前記打設穴に運んで建て込むことを特徴としている。
【0006】
この構成によると、打設穴とは別の場所で継ぎ足し作業を済ませた延伸鉄筋籠を打設穴に運んで建て込むので、打設穴における継ぎ足し作業の回数を減らし、コンクリートの打設を早期に開始することができる。このため、打設作業全体の工期を短縮してコストを削減することができる。打設開始前に打設穴が圧潰する危険も軽減される。
【0007】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴として掘削し、当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴をさらに掘り下げて打設穴とすることを特徴としている。
【0008】
この構成によると、打設穴掘削予定地点に、最終的にはさらに掘り下げて打設穴とする鉄筋籠継ぎ足し作業穴を掘削するから、打設穴掘削予定地点外に仮穴として鉄筋籠継ぎ足し作業穴を掘削する手間が不要となる。現場が狭隘で仮穴を掘削するゆとりがないときなど、特にこの工法は有益である。また鉄筋籠継ぎ足し作業穴は鉄筋籠継ぎ足し作業に必要な深さだけ掘削すればよいから、掘削を速やかに終わらせることができる上、最初から基礎杭打設に必要な深さまで掘削したときのように、穴の底の方で壁面が圧潰するおそれが少ない。打設に必要な深さまで掘削した穴が圧潰すれば、排除した土砂量が多い分地面が大きく陥没し、周囲の建設機械が倒れるという危険が発生するが、本発明の工法であればそのような深刻な事態に陥る懸念が小さくて済む。
【0009】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴に壁面補強処理を施すことを特徴としている。
【0010】
この構成によると、壁面の圧潰を心配することなく、同一の鉄筋籠継ぎ足し作業穴を繰り返し鉄筋籠継ぎ足し作業に使用することができる。
【0011】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、鋼管により前記壁面補強処理を行うことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、簡便に壁面補強処理を行うことができる。
【0013】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、土壌凝結剤により前記壁面補強処理を行うことを特徴としている。
【0014】
この構成によると、簡便に壁面補強処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、打設穴とは別の場所に形成した鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足し作業を済ませた延伸鉄筋籠を打設穴に運んで建て込むことにより、打設穴における継ぎ足し作業の回数を減らし、コンクリートの打設を早期に開始することができるから、打設作業の工期を短縮してコストを削減することができるとともに、打設開始前に打設穴が圧潰する危険も軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1実施形態を図1〜図14に示す。図1〜図14は基礎杭打設工程を順を追って示す説明図である。
【0017】
図1において、1は地盤、2は地中深くの支持層である。地盤1の上にアースドリル機10を配置し、複数存在する打設穴掘削予定地点(図では一点鎖線Aで表示する)の一つにケリーバ(Kelly-bar)11を位置合わせする。そしてケリーバ11を降下させてその下端により地表に圧痕を残し、掘削の目印とする。
【0018】
目印を付けた後、図2に示すように、ケリーバ11にドリリングバケット12を取り付けて所定直径の穴を掘削する。
【0019】
打設穴掘削予定地点の一つには、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aとして掘削する。鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは、2個の鉄筋籠の継ぎ足し作業を支障なく行える深さに掘削する。打設穴掘削予定地点の他の一つには、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの深さ以上に掘り下げて支持層2に到達させた、打設穴として本来備えるべき深さを備える打設穴3bを掘削する。
【0020】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aも打設穴3bも、上端部は直径を広げる。ドリリングバケット12に、バケット外径よりも外側にはみ出す工具(リーマナイフ)を装着して土をかき取ることにより、穴を広げることができる。このように直径を大きくした鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aと打設穴3bの各上端部に、表層ケーシング4を建て込む。表層ケーシング4は、ドリリングバケット12及び、後述する鉄筋籠と杭頭処理用キャップを受け入れられる内径を有する鋼管からなる。表層ケーシング4の建て込み後、さらに地盤深くへと掘削が継続される。
【0021】
表層ケーシング4は、穴の壁面を補強するものであると同時に、後述する鉄筋籠の継ぎ足し作業を容易にするためにも用いられるものであり、作業しやすい高さまで上端部が地盤1から突き出している。
【0022】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aと打設穴3bを掘り下げて行く間、穴には安定液5が注入される。安定液5は、一例としてベントナイトと水の混合液からなるものであり、ドリリングバケット2の回転をスムーズにする他、穴が土圧で圧潰するのを防ぐ役割も果たす。安定液5は図示しない安定液プラントよりホース6で供給される。
【0023】
所定の時期を迎えたらホース6に回収ポンプ7を接続する。回収ポンプ7は表層ケーシング4に吊り下げ支持されて安定液5を吸い込み、吸い込んだ安定液5をホース6を通じて安定液プラントに戻す。打設穴3bにあっては、生コンクリートの打設開始時点から安定液5の回収が開始される。コンクリートの体積が増えるに従い安定液5の液位が上昇するので、その上昇分を吸い込んで安定液プラントに戻し、液位が所定レベルに保たれるようにするのである。なおホース6及び回収ポンプ7は図3以降の図では図示を省略する。
【0024】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを所定の深さまで掘削したら、図3に示すように、自走式クレーン20のブーム21にワイヤーロープ22と天秤状のトラバーサー23で鉄筋籠30を吊るす。鉄筋籠30は、垂直な主筋に対し、水平なフープ筋と、同じく水平であって、フープ筋よりも太く頑丈な帯筋を組み合わせてなるものであり、トラックやトレーラーに積載可能な長さにされている。吊した鉄筋籠30を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aに挿入する。そして、帯筋の中で最も上に位置するものが表層ケーシング4の上端から少し上に来るまで鉄筋籠30を下げる。
【0025】
上記のようにしておいて前記帯筋の下端と表層ケーシング4の上端の間に横から角形断面の鋼管24を通し、鉄筋籠30をさらに下げる。すると表層ケーシング4の上端に載った鋼管24が鉄筋籠30を最上位の帯筋のところで支える。これにより、鉄筋籠30は鋼管24で上部を支持されて表層ケーシング4の内部に吊り下げられた形になる。この形になったらトラバーサー23を鉄筋籠30から外す。
【0026】
続いて図4に示すように、表層ケーシング4の内部に吊り下げた鉄筋籠30の上にもう1個の鉄筋籠30を運ぶ。そして下方の鉄筋籠30との間に所定の重なりが生じるように上方の鉄筋籠30を下ろす。この状態で溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を用いて上方の鉄筋籠30と下方の鉄筋籠30を継ぎ合わせる。これが図5に示す状態であり、2個の鉄筋籠30を継ぎ合わせたものが延伸鉄筋籠31となる。
【0027】
完成した延伸鉄筋籠31を自走式クレーン20で吊り上げ、打設穴3bに挿入する。この延伸鉄筋籠31を、鋼管24で表層ケーシング4に吊り下げ支持する。これが図6に示す状態である。鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aでは再度鉄筋籠30の継ぎ足し作業を行ってもう1個の延伸鉄筋籠31を製作する。
【0028】
新たに製作した延伸鉄筋籠31を、図7に示すように、打設穴3bに吊り下げ支持された延伸鉄筋籠31の上に運ぶ。そして下方の延伸鉄筋籠31との間に所定の重なりが生じるように上方の延伸鉄筋籠31を下ろす。この状態で溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を用いて上方の延伸鉄筋籠31と下方の延伸鉄筋籠31を継ぎ合わせる。これが図8に示す状態であり、2個の延伸鉄筋籠31を継ぎ合わせたものが延伸鉄筋籠32となる。
【0029】
延伸鉄筋籠32が支持層2に届く長さに達していなければ、鋼管24を一旦抜いて延伸鉄筋籠32を打設穴3bの底の方へ下ろした後、再び鋼管24で表層ケーシング4に吊り下げ、別の延伸鉄筋籠31あるいは鉄筋籠30を継ぎ足す。延伸鉄筋籠32が所要長さに達するまでこの作業を繰り返す。
【0030】
延伸鉄筋籠32が所要長さに達したら、図9に示すように、それを打設穴3bに建て込む。
【0031】
延伸鉄筋籠32を建て込んだ打設穴3bに対し、生コンクリート打設のための準備を行う。図10に示すように、延伸鉄筋籠32の中に上方からトレミー管40を挿入する。トレミー管40は支持フレーム41により表層ケーシング4の上端に支持される。トレミー管40の上端には投入される生コンクリートを受けるホッパー42が設けられている。
【0032】
上記のように生コンクリート打設準備を進める間、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aでは他の打設穴3bで用いる延伸鉄筋籠31の製作を同時進行的に遂行することができる。
【0033】
トレミー管40の準備が整ったら、図11に示すように、生コン車50より生コンクリート43を投入する。
【0034】
生コンクリート43は打設穴3bの底の方から堆積し、堆積分だけ安定液5を押し上げる。押し上げられた分の安定液5は前記回収ポンプ7が汲み上げ、表層ケーシング4から安定液5が溢れ出さないようにする。このように生コンクリート43を打設している間、トレミー管40は生コンクリート43の堆積に歩調を合わせる形で順次引き上げられる。ただしトレミー管40の下端が生コンクリート43の堆積層から浮き上がらないよう、常時所定長さ(例えば2m)以上の根入れ(トレミー管40の下端が生コンクリート43の中に入り込んでいること)が保たれる。
【0035】
生コンクリート43の堆積層が上がってきたら表層ケーシング4も引き上げられる。打設穴3bが所定高さまで生コンクリート43で満たされたら打設を終える。そしてトレミー管40を抜き、供給管6A、回収管6B、及び回収ポンプ7を取り外し、表層ケーシング4も引き抜いて、コンクリートの養生に入る。養生により、場所打ち杭8が完成する。養生期間中、あるいは養生後、図12に示すように、打設穴3bの上部は土砂で埋め戻される。
【0036】
時期が来たら、図13に示すように油圧ショベル60で場所打ち杭8の上端部を掘り出し、工作物建造工程の次段階に入る。
【0037】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは時間が経過すると圧潰するおそれがあるので、適当なタイミングで用済みとする。用済みとなった鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aはさらに掘り下げてもう1本の打設穴3bとする。図14には、別の打設穴掘削予定地点に新たな鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aが掘削されたところまでが描かれている。
【0038】
このように、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの状態を注視しつつ鉄筋籠継ぎ足し作業を行い、鉄筋籠継ぎ足し作業用穴3aとしては用済みと判断した穴はさらに掘り下げて打設穴3bとするという手順を繰り返して、場所打ち杭5の打設作業を遂行する。最後に1本だけ残った打設穴3bについては、別の場所で予備的な鉄筋籠継ぎ足し作業を行うということができないので、打設穴3aの中で鉄筋籠30を継ぎ足して建て込むという伝統的方式を採用する。
【0039】
場所打ち杭工法では、鉄筋籠の最上部に鋼管を継ぎ合わせることもある。この作業にも鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを用いることができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態を図15に基づき説明する。図15は第1実施形態の図3に相当する説明図である。
【0041】
第1実施形態では鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aに鋼管からなる表層ケーシング4を建て込んで壁面補強を行ったが、第2実施形態では土壌凝結剤を用いて鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの周囲に補強層9を形成した。補強層9の上端は地盤1から突き出さないので、その上に、表層ケーシング4と同じ直径で、表層ケーシング4の地盤1からの突き出しと同程度の高さの支持リング25を置き、鋼管24を載せやすく、また鉄筋籠継ぎ合わせ作業をしやすくした。
【0042】
土壌凝結剤としてはセメントミルク等を用いる。土壌凝結剤は、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを掘削した後、穴の周囲に浸透させることができる。土壌凝結剤がセメントミルクであれば、穴を掘削しつつ掘削土にセメントミルクを注入し、掘削土とセメントミルクを混練してソイルセメントを形成し、そのソイルセメントが固まってソイルセメント柱と化してからソイルセメント柱の中心を掘削して鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを形成するという手順も可能である。
【0043】
上記のようにして補強層9を形成した鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは、同一の鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを壁面の圧潰を心配することなく繰り返し鉄筋籠継ぎ足し作業に使用することができる。この鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを打設穴3bとして掘り下げるときは、補強層9を突き抜く形で掘削を進める。
【0044】
以上本発明の各実施形態につき説明したが、発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は場所打ち杭工法(アースドリル工法、リバース工法、オールケーシング工法等)全般に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第1の説明図
【図2】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第2の説明図
【図3】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第3の説明図
【図4】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第4の説明図
【図5】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第5の説明図
【図6】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第6の説明図
【図7】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第7の説明図
【図8】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第8の説明図
【図9】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第9の説明図
【図10】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第10の説明図
【図11】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第11の説明図
【図12】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第12の説明図
【図13】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第13の説明図
【図14】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第14の説明図
【図15】第2実施形態に係る基礎杭建て込み工程の説明図
【符号の説明】
【0047】
1 地盤
2 支持層
3a 鉄筋籠継ぎ足し作業穴
3b 打設穴
4 表層ケーシング
5 安定液
6A 供給管
6B 回収管
7 回収ポンプ
8 場所打ち杭
9 補強層
10 アースドリル機
12 ドリリングバケット
20 自走式クレーン
30 鉄筋籠
31、32 延伸鉄筋籠
40 トレミー管
43 生コンクリート
50 生コン車
60 油圧ショベル
【技術分野】
【0001】
本発明は工作物の基礎杭が場所打ち杭である場合の鉄筋籠の建て込み工法に関する。
【背景技術】
【0002】
大型工作物の場合、基礎杭設置場所に打設穴を掘削して鉄筋籠を建て込み、この打設穴に生コンクリートを打設して基礎杭を形成する場所打ち(現場打ち)の工法が採用されることが多い。
【0003】
掘削した打設穴に建て込む鉄筋籠は完成形態あるいは組立前の部品の形態で製造工場から運ばれてくるものであり、トラックやトレーラーに積載可能な長さとなっている。ところがこの程度の長さでは地下の支持層には届かないことが多い。そのような場合には打設穴のところで鉄筋籠を継ぎ足して必要な長さの延伸鉄筋籠を形成する。継ぎ足し作業は、溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を使用して行われる。このように鉄筋籠を継ぎ足して建て込む工法の例を特許文献1に見ることができる。
【特許文献1】特開2005−97879
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉄筋籠を継ぎ足して所望の長さにするのは時間のかかる作業であり、コンクリートの打設が開始される前に打設穴が土圧で圧潰するおそれもある。本発明はこの点に鑑みなされたものであり、鉄筋籠の継ぎ足し作業をスピードアップして早期にコンクリート打設に着手できるようにした場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は、地盤に掘削した打設穴に鉄筋籠を建て込んだ後、この打設穴にコンクリートを打設する場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、前記打設穴とは別の場所に鉄筋籠継ぎ足し作業穴を形成し、この鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足して長さを伸ばした延伸鉄筋籠を前記打設穴に運んで建て込むことを特徴としている。
【0006】
この構成によると、打設穴とは別の場所で継ぎ足し作業を済ませた延伸鉄筋籠を打設穴に運んで建て込むので、打設穴における継ぎ足し作業の回数を減らし、コンクリートの打設を早期に開始することができる。このため、打設作業全体の工期を短縮してコストを削減することができる。打設開始前に打設穴が圧潰する危険も軽減される。
【0007】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴として掘削し、当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴をさらに掘り下げて打設穴とすることを特徴としている。
【0008】
この構成によると、打設穴掘削予定地点に、最終的にはさらに掘り下げて打設穴とする鉄筋籠継ぎ足し作業穴を掘削するから、打設穴掘削予定地点外に仮穴として鉄筋籠継ぎ足し作業穴を掘削する手間が不要となる。現場が狭隘で仮穴を掘削するゆとりがないときなど、特にこの工法は有益である。また鉄筋籠継ぎ足し作業穴は鉄筋籠継ぎ足し作業に必要な深さだけ掘削すればよいから、掘削を速やかに終わらせることができる上、最初から基礎杭打設に必要な深さまで掘削したときのように、穴の底の方で壁面が圧潰するおそれが少ない。打設に必要な深さまで掘削した穴が圧潰すれば、排除した土砂量が多い分地面が大きく陥没し、周囲の建設機械が倒れるという危険が発生するが、本発明の工法であればそのような深刻な事態に陥る懸念が小さくて済む。
【0009】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴に壁面補強処理を施すことを特徴としている。
【0010】
この構成によると、壁面の圧潰を心配することなく、同一の鉄筋籠継ぎ足し作業穴を繰り返し鉄筋籠継ぎ足し作業に使用することができる。
【0011】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、鋼管により前記壁面補強処理を行うことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、簡便に壁面補強処理を行うことができる。
【0013】
また本発明は、上記構成の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法において、土壌凝結剤により前記壁面補強処理を行うことを特徴としている。
【0014】
この構成によると、簡便に壁面補強処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、打設穴とは別の場所に形成した鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足し作業を済ませた延伸鉄筋籠を打設穴に運んで建て込むことにより、打設穴における継ぎ足し作業の回数を減らし、コンクリートの打設を早期に開始することができるから、打設作業の工期を短縮してコストを削減することができるとともに、打設開始前に打設穴が圧潰する危険も軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1実施形態を図1〜図14に示す。図1〜図14は基礎杭打設工程を順を追って示す説明図である。
【0017】
図1において、1は地盤、2は地中深くの支持層である。地盤1の上にアースドリル機10を配置し、複数存在する打設穴掘削予定地点(図では一点鎖線Aで表示する)の一つにケリーバ(Kelly-bar)11を位置合わせする。そしてケリーバ11を降下させてその下端により地表に圧痕を残し、掘削の目印とする。
【0018】
目印を付けた後、図2に示すように、ケリーバ11にドリリングバケット12を取り付けて所定直径の穴を掘削する。
【0019】
打設穴掘削予定地点の一つには、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aとして掘削する。鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは、2個の鉄筋籠の継ぎ足し作業を支障なく行える深さに掘削する。打設穴掘削予定地点の他の一つには、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの深さ以上に掘り下げて支持層2に到達させた、打設穴として本来備えるべき深さを備える打設穴3bを掘削する。
【0020】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aも打設穴3bも、上端部は直径を広げる。ドリリングバケット12に、バケット外径よりも外側にはみ出す工具(リーマナイフ)を装着して土をかき取ることにより、穴を広げることができる。このように直径を大きくした鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aと打設穴3bの各上端部に、表層ケーシング4を建て込む。表層ケーシング4は、ドリリングバケット12及び、後述する鉄筋籠と杭頭処理用キャップを受け入れられる内径を有する鋼管からなる。表層ケーシング4の建て込み後、さらに地盤深くへと掘削が継続される。
【0021】
表層ケーシング4は、穴の壁面を補強するものであると同時に、後述する鉄筋籠の継ぎ足し作業を容易にするためにも用いられるものであり、作業しやすい高さまで上端部が地盤1から突き出している。
【0022】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aと打設穴3bを掘り下げて行く間、穴には安定液5が注入される。安定液5は、一例としてベントナイトと水の混合液からなるものであり、ドリリングバケット2の回転をスムーズにする他、穴が土圧で圧潰するのを防ぐ役割も果たす。安定液5は図示しない安定液プラントよりホース6で供給される。
【0023】
所定の時期を迎えたらホース6に回収ポンプ7を接続する。回収ポンプ7は表層ケーシング4に吊り下げ支持されて安定液5を吸い込み、吸い込んだ安定液5をホース6を通じて安定液プラントに戻す。打設穴3bにあっては、生コンクリートの打設開始時点から安定液5の回収が開始される。コンクリートの体積が増えるに従い安定液5の液位が上昇するので、その上昇分を吸い込んで安定液プラントに戻し、液位が所定レベルに保たれるようにするのである。なおホース6及び回収ポンプ7は図3以降の図では図示を省略する。
【0024】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを所定の深さまで掘削したら、図3に示すように、自走式クレーン20のブーム21にワイヤーロープ22と天秤状のトラバーサー23で鉄筋籠30を吊るす。鉄筋籠30は、垂直な主筋に対し、水平なフープ筋と、同じく水平であって、フープ筋よりも太く頑丈な帯筋を組み合わせてなるものであり、トラックやトレーラーに積載可能な長さにされている。吊した鉄筋籠30を鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aに挿入する。そして、帯筋の中で最も上に位置するものが表層ケーシング4の上端から少し上に来るまで鉄筋籠30を下げる。
【0025】
上記のようにしておいて前記帯筋の下端と表層ケーシング4の上端の間に横から角形断面の鋼管24を通し、鉄筋籠30をさらに下げる。すると表層ケーシング4の上端に載った鋼管24が鉄筋籠30を最上位の帯筋のところで支える。これにより、鉄筋籠30は鋼管24で上部を支持されて表層ケーシング4の内部に吊り下げられた形になる。この形になったらトラバーサー23を鉄筋籠30から外す。
【0026】
続いて図4に示すように、表層ケーシング4の内部に吊り下げた鉄筋籠30の上にもう1個の鉄筋籠30を運ぶ。そして下方の鉄筋籠30との間に所定の重なりが生じるように上方の鉄筋籠30を下ろす。この状態で溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を用いて上方の鉄筋籠30と下方の鉄筋籠30を継ぎ合わせる。これが図5に示す状態であり、2個の鉄筋籠30を継ぎ合わせたものが延伸鉄筋籠31となる。
【0027】
完成した延伸鉄筋籠31を自走式クレーン20で吊り上げ、打設穴3bに挿入する。この延伸鉄筋籠31を、鋼管24で表層ケーシング4に吊り下げ支持する。これが図6に示す状態である。鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aでは再度鉄筋籠30の継ぎ足し作業を行ってもう1個の延伸鉄筋籠31を製作する。
【0028】
新たに製作した延伸鉄筋籠31を、図7に示すように、打設穴3bに吊り下げ支持された延伸鉄筋籠31の上に運ぶ。そして下方の延伸鉄筋籠31との間に所定の重なりが生じるように上方の延伸鉄筋籠31を下ろす。この状態で溶接、継手による結合、番線による結束などの手段を用いて上方の延伸鉄筋籠31と下方の延伸鉄筋籠31を継ぎ合わせる。これが図8に示す状態であり、2個の延伸鉄筋籠31を継ぎ合わせたものが延伸鉄筋籠32となる。
【0029】
延伸鉄筋籠32が支持層2に届く長さに達していなければ、鋼管24を一旦抜いて延伸鉄筋籠32を打設穴3bの底の方へ下ろした後、再び鋼管24で表層ケーシング4に吊り下げ、別の延伸鉄筋籠31あるいは鉄筋籠30を継ぎ足す。延伸鉄筋籠32が所要長さに達するまでこの作業を繰り返す。
【0030】
延伸鉄筋籠32が所要長さに達したら、図9に示すように、それを打設穴3bに建て込む。
【0031】
延伸鉄筋籠32を建て込んだ打設穴3bに対し、生コンクリート打設のための準備を行う。図10に示すように、延伸鉄筋籠32の中に上方からトレミー管40を挿入する。トレミー管40は支持フレーム41により表層ケーシング4の上端に支持される。トレミー管40の上端には投入される生コンクリートを受けるホッパー42が設けられている。
【0032】
上記のように生コンクリート打設準備を進める間、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aでは他の打設穴3bで用いる延伸鉄筋籠31の製作を同時進行的に遂行することができる。
【0033】
トレミー管40の準備が整ったら、図11に示すように、生コン車50より生コンクリート43を投入する。
【0034】
生コンクリート43は打設穴3bの底の方から堆積し、堆積分だけ安定液5を押し上げる。押し上げられた分の安定液5は前記回収ポンプ7が汲み上げ、表層ケーシング4から安定液5が溢れ出さないようにする。このように生コンクリート43を打設している間、トレミー管40は生コンクリート43の堆積に歩調を合わせる形で順次引き上げられる。ただしトレミー管40の下端が生コンクリート43の堆積層から浮き上がらないよう、常時所定長さ(例えば2m)以上の根入れ(トレミー管40の下端が生コンクリート43の中に入り込んでいること)が保たれる。
【0035】
生コンクリート43の堆積層が上がってきたら表層ケーシング4も引き上げられる。打設穴3bが所定高さまで生コンクリート43で満たされたら打設を終える。そしてトレミー管40を抜き、供給管6A、回収管6B、及び回収ポンプ7を取り外し、表層ケーシング4も引き抜いて、コンクリートの養生に入る。養生により、場所打ち杭8が完成する。養生期間中、あるいは養生後、図12に示すように、打設穴3bの上部は土砂で埋め戻される。
【0036】
時期が来たら、図13に示すように油圧ショベル60で場所打ち杭8の上端部を掘り出し、工作物建造工程の次段階に入る。
【0037】
鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは時間が経過すると圧潰するおそれがあるので、適当なタイミングで用済みとする。用済みとなった鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aはさらに掘り下げてもう1本の打設穴3bとする。図14には、別の打設穴掘削予定地点に新たな鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aが掘削されたところまでが描かれている。
【0038】
このように、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの状態を注視しつつ鉄筋籠継ぎ足し作業を行い、鉄筋籠継ぎ足し作業用穴3aとしては用済みと判断した穴はさらに掘り下げて打設穴3bとするという手順を繰り返して、場所打ち杭5の打設作業を遂行する。最後に1本だけ残った打設穴3bについては、別の場所で予備的な鉄筋籠継ぎ足し作業を行うということができないので、打設穴3aの中で鉄筋籠30を継ぎ足して建て込むという伝統的方式を採用する。
【0039】
場所打ち杭工法では、鉄筋籠の最上部に鋼管を継ぎ合わせることもある。この作業にも鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを用いることができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態を図15に基づき説明する。図15は第1実施形態の図3に相当する説明図である。
【0041】
第1実施形態では鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aに鋼管からなる表層ケーシング4を建て込んで壁面補強を行ったが、第2実施形態では土壌凝結剤を用いて鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aの周囲に補強層9を形成した。補強層9の上端は地盤1から突き出さないので、その上に、表層ケーシング4と同じ直径で、表層ケーシング4の地盤1からの突き出しと同程度の高さの支持リング25を置き、鋼管24を載せやすく、また鉄筋籠継ぎ合わせ作業をしやすくした。
【0042】
土壌凝結剤としてはセメントミルク等を用いる。土壌凝結剤は、鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを掘削した後、穴の周囲に浸透させることができる。土壌凝結剤がセメントミルクであれば、穴を掘削しつつ掘削土にセメントミルクを注入し、掘削土とセメントミルクを混練してソイルセメントを形成し、そのソイルセメントが固まってソイルセメント柱と化してからソイルセメント柱の中心を掘削して鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを形成するという手順も可能である。
【0043】
上記のようにして補強層9を形成した鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aは、同一の鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを壁面の圧潰を心配することなく繰り返し鉄筋籠継ぎ足し作業に使用することができる。この鉄筋籠継ぎ足し作業穴3aを打設穴3bとして掘り下げるときは、補強層9を突き抜く形で掘削を進める。
【0044】
以上本発明の各実施形態につき説明したが、発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は場所打ち杭工法(アースドリル工法、リバース工法、オールケーシング工法等)全般に広く利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第1の説明図
【図2】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第2の説明図
【図3】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第3の説明図
【図4】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第4の説明図
【図5】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第5の説明図
【図6】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第6の説明図
【図7】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第7の説明図
【図8】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第8の説明図
【図9】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第9の説明図
【図10】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第10の説明図
【図11】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第11の説明図
【図12】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第12の説明図
【図13】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第13の説明図
【図14】第1実施形態に係る基礎杭建て込み工程の第14の説明図
【図15】第2実施形態に係る基礎杭建て込み工程の説明図
【符号の説明】
【0047】
1 地盤
2 支持層
3a 鉄筋籠継ぎ足し作業穴
3b 打設穴
4 表層ケーシング
5 安定液
6A 供給管
6B 回収管
7 回収ポンプ
8 場所打ち杭
9 補強層
10 アースドリル機
12 ドリリングバケット
20 自走式クレーン
30 鉄筋籠
31、32 延伸鉄筋籠
40 トレミー管
43 生コンクリート
50 生コン車
60 油圧ショベル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に掘削した打設穴に鉄筋籠を建て込んだ後、この打設穴にコンクリートを打設して場所打ち杭を形成するに際し、
前記打設穴とは別の場所に鉄筋籠継ぎ足し作業穴を形成し、この鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足して長さを伸ばした延伸鉄筋籠を前記打設穴に運んで建て込むことを特徴とする場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項2】
打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴として掘削し、当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴をさらに掘り下げて打設穴とすることを特徴とする請求項1に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項3】
前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴に壁面補強処理を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項4】
鋼管により前記壁面補強処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項5】
土壌凝結剤により前記壁面補強処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項1】
地盤に掘削した打設穴に鉄筋籠を建て込んだ後、この打設穴にコンクリートを打設して場所打ち杭を形成するに際し、
前記打設穴とは別の場所に鉄筋籠継ぎ足し作業穴を形成し、この鉄筋籠継ぎ足し作業穴で継ぎ足して長さを伸ばした延伸鉄筋籠を前記打設穴に運んで建て込むことを特徴とする場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項2】
打設穴掘削予定地点の一つに、打設穴となる前の段階の穴を鉄筋籠継ぎ足し作業穴として掘削し、当該地点における鉄筋籠継ぎ足し作業終了後、前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴をさらに掘り下げて打設穴とすることを特徴とする請求項1に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項3】
前記鉄筋籠継ぎ足し作業穴に壁面補強処理を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項4】
鋼管により前記壁面補強処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【請求項5】
土壌凝結剤により前記壁面補強処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の場所打ち杭における鉄筋籠の建て込み工法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−155806(P2009−155806A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331783(P2007−331783)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【特許番号】特許第4137172号(P4137172)
【特許公報発行日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【出願人】(505404471)美和産業株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【特許番号】特許第4137172号(P4137172)
【特許公報発行日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【出願人】(505404471)美和産業株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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