説明

塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法

【課題】ブロック相互間の連結状態を維持しつつ各ブロックを屈曲して積層することを可能にする。
【解決手段】第1,第2横軸と,これらを対向して画定するセンターホールと,隣接した第1,第2縦軸の上面に第1及び第2ラグを突出し,前記両縦軸の下面幅方向に第1,第2ラグ溝を形成し,前記両横軸の両端を延設して前記両縦軸に連続する傾斜面を有するエッジを形成してハーフホールを画定し,これらブロックをそれぞれエッジを互いに当接して敷設する第1列ブロック築造ステップと,前記両横軸の中心に同様に,エッジが当接する各ブロックを第1列ブロックの上に順次,一列に積層する第n列ブロック築造ステップと,この第n列ブロックの上に一列に積層する第n+1列ブロック築造ステップとを含み,前記両ラグは前記両ラグ溝に沿って幅方向に位置変更が可能な構成から成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法に関し,より詳しくは,迅速で,かつ強固に,そして,環境の維持保全に資する,より安全・安心な環境に調和する親環境的に塀を築造できる塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に,塀は建物の周りや敷地の境界線,定まった区域などに積みめぐらした連続した壁のような建築付属工作物であって,その築造する材料によって,土塀,石塀,煉瓦塀,ブロック塀,コンクリート塀等に分けられる。
【0003】
本願出願人は,より迅速・簡潔及び堅固に築造でき,かつ親環境的な塀の築造方法を提案しようとするものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は,ブロック相互間を堅固に連結する係合状態を維持しながら各ブロックを屈曲して積層することを可能にして,施工地の地表の様子や地面の状態によって,より能動的に迅速・堅固に塀を築造できるようにした塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は,一のブロックと隣り合う他のブロックのエッジとが隣接するとき,一のブロックのハーフホールと他のブロックのハーフホールとが対峙してセンターホールと同軸状に,垂直方向へのスルーホールを形成するようにした塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法を提供することにある。
【0006】
本発明の更に他の目的は,自然美と伝統美を強調できる塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態における符号を付して記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の特許請求の範囲の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
【0008】
上記の目的を達成するための本発明に従う塀用ブロックは,第1横軸11及び第2横軸12,そして第1縦軸21及び第2縦軸22とが互いに対向する構造を維持するようにコンクリートやモルタル等の原料を単位当たり中空成形(ブロッキング)してセンターホールCHを成型すると共に,上記センターホールCHに隣接した上記第1縦軸21及び第2縦軸22の上面の中央に第1ラグ21a及び第2ラグ22aを突出し,上記第1縦軸21及び第2縦軸22の下面の,実施形態では,中央に幅方向に第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bを形成し,上記第1横軸11及び第2横軸12の両端が外方に延びながら上記第1縦軸21及び第2縦軸21に傾斜して連続する傾斜面Aを有するエッジEを形成してハーフホールHHを画定することをその特徴とする。
【0009】
上記の目的を達成するための本発明に従う塀用ブロックBを用いた塀の築造方法は,第1横軸11及び第2横軸12,そして,第1縦軸21及び第2縦軸22が互いに対向する構造を維持するようにモルタルをブロッキングしてセンターホールCHを画定すると共に,上記センターホールに隣接した上記第1縦軸21及び第2縦軸22の上面の,実施形態では中央に第1ラグ21a及び第2ラグ22aを突出し,上記第1縦軸21及び第2縦軸22の下面の,実施形態では,中央に幅方向に第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bを形成し,上記第1横軸11及び第2横軸12の両端が外方に延びながら上記第1縦軸21及び第2縦軸22に傾斜して連続する傾斜面Aを有するエッジEを形成して,ハーフホールHHを画定するブロックBnを上記それぞれのエッジEが互いに合うように地面の上に一列に敷設する第1列ブロックB1築造ステップと,上記第1横軸11及び第2横軸12の中心に上記それぞれのエッジEが互いに合うように上記第1列ブロックB1の上にブロックBを一列に積層する第2列ブロックB2築造ステップと,上記第1横軸11及び第2横軸12の中心に上記それぞれのエッジEが互いに合うように上記第2列ブロックB2の上にブロックを一列に積層する第n列ブロックBn築造ステップと,上記第1横軸11及び第2横軸12の中心に上記それぞれのエッジEが互いに合うように上記第N列ブロックBNの上にブロックを一列に積層する第N+1列ブロックBN+1築造ステップと,を含み,上記ブロックは地面の長手方向に一直線又は屈曲するように積まれ,上記ブロックを地面の長手方向に屈曲するように積む場合,上記第1ラグ21a及び第2ラグ22aは上記第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに沿って幅方向に位置変更が可能なことをその技術的な方法上の基本特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は,第1列ブロック及び第2列ブロック・・・,第n列ブロック及び第n+1列ブロックを地面の長手方向に屈曲するように敷設,積層する時,第1ラグ及び第2ラグが第1ラグ溝及び第2ラグ溝に沿って幅方向に位置変更すると共に,その係合状態を堅固に維持して地面の条件(直線区間又は曲線区間)に対応して,より能動的に迅速・堅固に塀を築造することができる。
【0011】
本発明は,第1ラグ及び第2ラグが第1ラグ溝及び第2ラグ溝に噛合すると共に,第1ストッパー及び第2ストッパーが上位ブロックの傾斜面に当接するようにすることで,外部の衝撃によるブロックの位置変更を最小化することができ,ブロックを工場で成型した後,車両に搭載する時,即ち運搬のために垂直方向に積層する時,第1ストッパー及び第2ストッパーが上位ブロックの第1ストッパー溝及び第2ストッパー溝に係合して,より堅固な積層状態が維持できる。
【0012】
本発明は,ブロックと隣り合うブロックのそれぞれのエッジが合う場合,ハーフホールと他のハーフホールとが組み合わせてセンターホールと一致しながら垂直方向へのスルーホールを画定できるようになり,このスルーホールに砕石を充填して圧密状態で収納することによりブロックの築造状態がより堅固に維持できる。
【0013】
本発明は,砕石の間に支持軸を挿入すれば,より堅固なブロックの築造状態を保証することができる。
【0014】
本発明は,支持軸52に縦ビーム61を配置して第n+1列ブロックの上に立設し,縦ビームを水平方向に架橋するフェンスを組立て,周辺環境によって塀の上にフェンスを簡単に設置することができる。
【0015】
本発明は,第n+1列ブロックの上にベンチ又は瓦などを搭載して自然美と伝統美を併せて強調することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1a】本発明に係る塀用ブロックを平面から見た斜視図である。
【図1b】本発明に係る塀用ブロックを底面から見た斜視図である。
【図2】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示す要部切欠斜視図である。
【図4】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示すフェンスを含んだ正断面図である。
【図5】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示す植物を含んだ正断面図である。
【図6】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示すベンチを含んだ正断面図である。
【図7】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示す瓦を含んだ正断面図である。
【図8】本発明に係る塀の築造方法により築造した塀を示す概念図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る塀の築造方法の構造図で,ブロックBの積層施工に際して砕石を充填し,支持軸52を保持する状態。
【図10】路肩の基礎コンクリート上に本発明のブロックを積層施工した状態を示す。
【図11】路肩に自転車用走路を有する本発明の一実施形態に係る塀の築造方法の構造図。
【図12】道路両側に本発明のブロックを積層しフェンス,植物を植栽した形態を示す。
【図13】第n+1列ブロックBn+1の上にベンチを搭載した形態を示す本発明の一実施形態に係る塀の築造方法の構造図。
【図14】第n+1列ブロックBn+1の大理石を搭載して,ベンチを設けた本発明の一実施形態に係る塀の築造方法の構造図
【図15】本発明のブロック上に大理石を搭載し,展望が可能な塀とすると共に,ブロックを適宜省略して,その間隙から外部を目視ができるようにした形態を示す。
【図16】上部のブロックのセンターホールに土砂を充填し,植物を植栽した排出口を有する突出部を設け,又,植木鉢型ブロックを搭載した本発明の一実施形態に係る塀の築造方法の構造図。
【図17】各ブロックを貫通する垂直方向のスルーホールを画定し,内部に砕石を充填して,支持軸に縦ビームを連結配置してブロック上部にこの縦ビームを水平方向に架橋するフェンスを組み立てた形態を示す。
【図18】ブロック上部に土を積層して瓦を葺いた形態を示す。
【図19】ブロック上部に土を積層して瓦を葺いた形態を示す。
【図20】各ブロック列の築造によって形成したスルーホールに砕石を充填して支持軸52により支持台を連結しブロック上部に鉄網を絡め合わせた要塞型の塀を構築した実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る塀用ブロック及びこれを用いた塀の築造方法の好ましい実施形態を,図面を参照して説明する。その実施形態には多数個が存在し,このような実施形態を通じて本発明の目的,特徴,及び利点をよりよく理解できるようになる。
【0018】
本発明に係る塀用ブロックBは,図1a及び図1bに示すように,第1横軸11及び第2横軸12,そして第1縦軸21及び第2縦軸22が互いに対向する構造を維持するようにモルタルをブロッキングしてセンターホールCHを画定すると共に,センターホールCHに隣接した第1縦軸21及び第2縦軸22の上面の実施形態では,中央に第1ラグ21a及び第2ラグ22aを突出し,第1縦軸21及び第2縦軸22の下面の中央に幅方向に第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bを形成し,第1横軸11及び第2横軸12の両端が外方に延びながら第1縦軸21及び第2縦軸22に傾斜して連続する傾斜面Aを有するエッジEを形成してハーフホールHHを画定する構造からなる。
【0019】
より具体的に,本発明に係る塀の築造方法は,図1a乃至図8に示すように,ブロックBのそれぞれのエッジEが互いに合うように地面の上にブロックBを一列に敷設する第1列ブロックB1の築造ステップと,第1横軸11及び第2横軸12の中心にそれぞれのエッジEが互いに合うように第1列ブロックB1の上にブロックBを一列に積層する第2列ブロックB2の築造ステップと,第1横軸11及び第2横軸12の中心にそれぞれのエッジEが互いに合うように第2列ブロックB2の上にブロックBを一列に積層する第n列ブロックBnの築造ステップと,第1横軸11及び第2横軸12の中心にそれぞれのエッジEが互いに合うように第n列ブロックBnの上にブロックBを一列に積層する第n+1列ブロックBn+1の築造ステップからなる。
【0020】
この際,ブロックBは地面の長手方向に一直線又は屈曲するように積層することができ,ブロックBを地面の長手方向に屈曲するように積層する場合,第1ラグ21a及び第2ラグ22aは第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに沿って幅方向に位置変更可能に設計される。
【0021】
即ち,第1ラグ21a及び第2ラグ22aは,第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに噛合して第1列ブロックB1と第2列ブロックB2を堅固に積層するためのものであり,第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bが第1縦軸21及び第2縦軸22の下面の中央に幅方向に形成することによって,地面の長手方向にブロックBを屈曲するように敷設,積層する場合,第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに沿って第1ラグ21a及び第2ラグ22aがその係合状態を堅固に維持しながら幅方向に位置変更できるようになって,地面の条件によって,より能動的に,迅速・堅固に塀を築造することができる。
【0022】
この際,ブロックBは塀築造時,センターホールCHに隣接した第1横軸11及び第2横軸12の上面の中央に上位ブロックBの傾斜面Aが当接するように第1ストッパー11a及び第2ストッパー12aが突出し,垂直積層時,第1横軸11及び第2横軸12の下面の中央に下位ブロックBの第1ストッパー11a及び第2ストッパー12aが係合する第1ストッパー溝11b及び第2ストッパー溝12bを備える。
【0023】
第1ラグ21a及び第2ラグ22aが第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに噛合すると共に,第1ストッパー11a及び第2ストッパー12aが上位ブロックBの傾斜面Aに当接するようにすることで,外部の衝撃によるブロックBの位置変更を最小化できるようになり好適である。ブロックBを工場で成型した後,車両に搭載しようとする時,即ち運搬のために垂直方向に自体積層しようとする時,第1ストッパー11a及び第2ストッパー12aが第1ストッパー溝11b及び第2ストッパー溝12bに合致できるようになって,より堅固な積層状態を維持できるようになり好適である。
【0024】
また,第1列ブロックB1,第2列ブロックB2・・・第n列ブロックBn,及び第n+1列ブロックBn+1の築造によって,センターホールCH及びハーフホールHHは相互組み合わせて垂直方向にスルーホールTHを画定し,このスルーホールTHには砕石51が充填される。
【0025】
ブロックBと隣り合うブロックBのそれぞれのエッジEが合う場合,ハーフホールHHと他のハーフホールHHが組み合わせてセンターホールCHと一致しながら垂直方向へのスルーホールTHが画定できるようになり,このスルーホールTHに砕石51を充填して,砕石が圧密状態で支持軸52を保持して,ブロックBの築造状態をより堅固に維持するようにすることができる。
【0026】
そして,図4に示すように,砕石51の間に支持軸52を挿入して,より堅固なブロックBの築造状態を保証するようにすることができることは勿論である。
【0027】
一方,支持軸52に縦ビーム61が連結配置されて第n+1列ブロックBn+1の上に立てられ,縦ビーム61を水平方向に架橋するフェンス62が組立てられて,周辺環境によって塀の上にフェンス62をさらに簡単に設置できるようになる。
【0028】
また,支持軸52に支持台GGが連結されて第n+1列ブロックBn+1の上に立てられ,支持台GGを互いに絡み合わせる鉄網CMを有する要塞型の塀を築造することもできる。
【0029】
延いては,第n+1列ブロックBn+1のセンターホールCHに土砂T1を充填して,この土砂T1の間に植物Pを植栽して親環境の感じを与えることもでき,延いては,図5に示すように,第n+1列ブロックBn+1のセンターホールCHに排出口71が形成された突出部72及び土砂T1が充填される収納空間73を有する植木鉢型ブロック70を搭載し,収納空間73の土砂T1の中に植物Pを植栽できることは勿論である。
【0030】
併せて,図6に示すように,塀を低くした場合の第n+1列ブロックBn+1の上にベンチ80を搭載して,通行人が過ぎて行きながら暫く休むことができるようにすることができ,図7に示すように,第n+1列ブロックBn+1の上に土T2を積層して瓦90を葺いて伝統美を活かすこともできる。
【0031】
以上,本発明の目的,構成,及び作用効果の記載を通して理解できるように,本発明は,第1ラグ21a及び第2ラグ22aが第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに噛合して第1列ブロックB1と第2列ブロックB2を堅固に積層することができるようにすると共に,第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bを第1縦軸21及び第2縦軸22の下面の中央の幅方向に形成して地面の長手方向にブロックBを屈曲するように敷設,積層する場合,第1ラグ溝21b及び第2ラグ溝22bに沿って第1ラグ21a及び第2ラグ22aがその係合状態を堅固に維持しながら幅方向に位置変更できるようになって,地面の条件によって,より能動的で,かつ迅速・堅固に塀を築造できるようにすることを最も大きい核心技術とし,その他の変化可能な工程及び構成(例えば,本発明のブロックBを後述する実施形態のように全体的に逆に築造したり,第1ラグ21a及び第2ラグ22aを後述する実施形態のように第1横軸11及び第2横軸21の内側に形成する等)は,多様な場合の数として理解することができ,本発明ではこのような変化可能な場合の数を全て含んで特許請求範囲の解析もこれに準ずるものとする。
【0032】
上記の構成を通じて,その作用及び活用形態を図9乃至図20の実施形態として説明すれば,次の通りである。
【0033】
図9は,底に砂利を敷いて補強土擁壁ブロックを積層した後,本発明のブロックBの積層施工に際して砕石51を充填して,砕石が圧密状態で支持軸52を保持して,一層堅固に塀を築造する形態を示している。
【0034】
図10は,路肩の基礎コンクリート上に,本発明のブロックBの積層施工に際して砕石51を充填して,砕石が圧密状態で支持軸52を保持して,一層堅固に塀を築造する形態を示している。
【0035】
図11は,車両が走行する路肩に自転車用走路を作り,その両側に本発明のブロックBを積層して塀を築造し,植物Pを植栽した形態を示している。
【0036】
図12は,車両が走行する道路の両側に本発明のブロックBを積層して塀を築造し,その上に瓦90を敷設したり縦ビーム61と共にフェンス62,又は植物Pを植栽した形態を示している。
【0037】
図13は,本発明のブロックBを積層した後,第n+1列ブロックBn+1の上にベンチ80を搭載した形態を示している。
【0038】
図14は,本発明のブロックBを積層した後,第n+1列ブロックBn+1上部に大理石を搭載して,一種のベンチを設け,座って休みあるいは,対話することができる塀を示している。
【0039】
図15は,本発明のブロックBを平均的な人の胸の高さに積層した後,第n+1列ブロックBn+1の上に大理石を搭載して,一種の展望型塀,即ち,手をあごに当てて遠くを見ることができるようにすると共に,所望に応じてブロックBを1つ以上省略して,その間隙から児童らが外部を眺めることができるようにした形態を示している。
【0040】
図16は,第n+1列ブロックBn+1のセンターホールCHに土砂T1を充填して,土砂T1の間に植物Pを植栽したり,第n+1列ブロックBn+1のセンターホールCHに排出口71が形成された突出部72及び土砂T1が充填される収納空間73を有する植木鉢型ブロック70を搭載し,この土砂T1の中に植物Pを植栽した形態を示している。
【0041】
図17は,第1列ブロックB1,第2列ブロックB2・・・第n列ブロックBn,及び第n+1列ブロックBn+1の築造によってセンターホールCH及びハーフホールHHが相互組み合わせて垂直方向にスルーホールTHを画定し,スルーホールTHに砕石51を充填し,支持軸52を挿入し,また支持軸52に縦ビーム61を連結配置して第n+1列ブロックBn+1の上に立設し,この縦ビーム61を水平方向に架橋するフェンス62を組み立てた形態を示している。
【0042】
図18及び図19は,第n+1列ブロックBn+1の上に土T2を積層して瓦90を葺いた形態を示している。
【0043】
図20は,第1列ブロックB1,第2列ブロックB2・・・第n列ブロックBn,及び第n+1列ブロックBn+1の築造によってセンターホールCH及びハーフホールHHを相互に組み合せて垂直方向にスルーホールTHを画定し,スルーホールTHに砕石51を充填して支持軸52を挿入し,また支持軸52に支持台GGを連結して第n+1列ブロックBn+1の上に立設して,この支持台GGに鉄網CMを絡め合わせ要塞型の塀を構築した実施形態を示している。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は建物の周囲や敷地の境界線,又は自転車用走路などに築造される塀,即ち,建築分野に利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
11 第1横軸
12 第2横軸
11a 第1ストッパー
12a 第2ストッパー
11b 第1ストッパー溝
12b 第2ストッパー溝
21 第1縦軸
22 第2縦軸
21a 第1ラグ
22a 第2ラグ
21b 第1ラグ溝
22b 第2ラグ溝
51 砕石
52 支持軸
61 縦ビーム
62 フェンス
70 植木鉢型ブロック
71 排出口
72 突出部
73 収納空間
80 ベンチ
90 瓦
A 傾斜面
B ブロック
CH センターホール
HH ハーフホール
TH スルーホール
E エッジ
B1 第1列ブロック
B2 第2列ブロック
Bn 第n列ブロック
Bn+1 第n+1列ブロック
GG 支持台
T2 土
CM 鉄網
T1 土砂
P 植物




【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1横軸及び第2横軸,そして第1縦軸及び第2縦軸が互いに対向する構造を維持するようにモルタルをブロッキングしてセンターホールを画定すると共に,前記センターホールに隣接した前記第1縦軸及び第2縦軸の上面の中央に第1ラグ及び第2ラグを突出し,前記第1縦軸及び第2縦軸の下面の中央に第1ラグ溝及び第2ラグ溝を形成し,前記第1横軸及び第2横軸の両端が外方に延びながら前記第1縦軸及び第2縦軸に傾斜して連続する傾斜面を有するエッジを形成してハーフホールを画定し,
前記センターホールに隣接した前記第1横軸及び第2横軸の上面の中央に第1ストッパー及び第2ストッパーが突出し,
前記第1横軸及び第2横軸の下面の中央に第1ストッパー溝及び第2ストッパー溝が形成されていることを特徴とする塀用ブロック。
【請求項2】
前記第1ラグ溝及び第2ラグ溝は前記第1縦軸及び第2縦軸の下面の中央に幅方向に形成されることを特徴とする請求項1記載の塀用ブロック。
【請求項3】
第1横軸及び第2横軸,そして,前記第1縦軸及び第2縦軸が互いに対向する構造を維持するようにモルタルをブロッキングしてセンターホールを画定すると共に,前記センターホールに隣接した前記第1縦軸及び第2縦軸の上面に第1ラグ及び第2ラグを突出し,前記第1縦軸及び第2縦軸の下面に幅方向に第1ラグ溝及び第2ラグ溝を形成し,前記第1横軸及び第2横軸の両端が外方に延びながら前記第1縦軸及び第2縦軸に傾斜して連続する傾斜面を有するエッジを形成してハーフホールを画定するブロックを前記それぞれのエッジが互いに対峙して地面の上に一列に敷設する第1列ブロック築造ステップと,
前記第1横軸及び第2横軸の中心に前記それぞれのエッジが互いに合うように前記第1列ブロックの上にブロックを一列に積層する第2列ブロック築造ステップと,
前記第1横軸及び第2横軸の中心に前記それぞれのエッジが互いに合うように前記第2列ブロックの上にブロックを一列に積層する第n列ブロック築造ステップと,
前記第1横軸及び第2横軸の中心に前記それぞれのエッジが互いに合うように前記第n列ブロックの上にブロックを一列に積層する第n+1列ブロック築造ステップと,を含み,
前記ブロックは地面の長手方向に一直線又は屈曲するように積まれ,
前記ブロックを地面の長手方向に屈曲するように敷設,積層する場合,前記第1ラグ及び第2ラグは前記第1ラグ溝及び第2ラグ溝に沿って幅方向に位置変更可能であることを特徴とする塀の築造方法。
【請求項4】
前記ブロックは,
塀の築造時,前記センターホールに隣接した前記第1横軸及び第2横軸の上面の中央に上位ブロックの前記傾斜面が当接するように第1ストッパー及び第2ストッパーが突出し,
積層時,前記第1横軸及び第2横軸の下面の中央に下位ブロックの第1ストッパー及び第2ストッパーが合致するように第1ストッパー溝及び第2ストッパー溝が形成されることを特徴とする請求項3記載の塀の築造方法。
【請求項5】
前記第1列ブロック,第2列ブロック・・・第n列ブロック,及び第n+1列ブロックの築造によって前記センターホール及びハーフホールは相互組み合わせて垂直方向にスルーホールを画定し,
前記スルーホールに砕石を充填することを特徴とする請求項3記載の塀の築造方法。
【請求項6】
前記砕石の間に支持軸が挿入されることを特徴とする請求項5記載の塀の築造方法。
【請求項7】
前記支持軸に縦ビームが連結配置されて前記第n+1列ブロックの上に立てられ,前記縦ビームを水平方向に架橋するフェンスが組立てられることを特徴とする請求項6記載の塀の築造方法。
【請求項8】
前記支持軸に支持台が連結されて前記第n+1列ブロックの上に立てられ,前記支持台を互いに絡み合わせる鉄網を含むことを特徴とする請求項6記載の塀の築造方法。
【請求項9】
前記第n+1列ブロックのセンターホールに土砂を充填して,前記土砂の間に植物を植栽することを特徴とする請求項5又は6記載の塀の築造方法。
【請求項10】
前記第n+1列ブロックのセンターホールに排出口が形成された突出部及び土砂が充填される収納空間を有する植木鉢型ブロックを搭載し,前記土砂に植物を植栽することを特徴とする請求項5又は6記載の塀の築造方法。
【請求項11】
前記第n+1列ブロックの上にベンチを搭載することを特徴とする請求項5又は6記載の塀の築造方法。
【請求項12】
前記第n+1列ブロックの上に土を積み,瓦を葺くことを特徴とする請求項5又は6記載の塀の築造方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−220101(P2011−220101A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72245(P2011−72245)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(511080421)カンサンクヌプ カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】