説明

塵芥収集機能を備えた機械式駐車装置

【課題】 格納棚の空スペースを有効利用し、乗入れ部で塵芥コンテナの搬出入作業を機械的に容易に行うことができる機械式駐車装置を提供すること。
【解決手段】 複数台の車両搭載用パレット20と、この車両搭載用パレット20を格納する複数の格納棚11とを備えた機械式駐車装置であり、前記車両搭載用パレット20の少なくとも1台は、コンテナ脱着装置付き車両によって搬出入ができる塵芥コンテナ30を搭載している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥(以下、単に「ごみ」ともいう)の収集機能を備えた機械式駐車装置に関し、詳しくは、塵芥収集用のコンテナを混載した機械式駐車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集合住宅建物(マンション)では、少なくとも1ケ所にごみ収集場所が定められ、各自治体ごとに「ごみの分け方と出し方、その他のルール」が決められている。また、ごみの種類ごと、及び建物の所在地ごとにごみの収集日を定めている自治体が多い。
【0003】
一方、上記ごみ収集場所は、通常、屋外の一角に設けられており、収集場所に投入された生ごみ等のごみ袋に鳥獣が群がる場合がある。そのため、収集場所のごみ袋に鳥獣除けの網を被せたりしている場所もある。しかし、人によってはごみの出し方が悪く、鳥獣被害を避けられないことがある。
【0004】
ところで、上記集合住宅建物や商業集合ビルなどには、これらに併設又は建物の地上部や地下部に種々の機械式駐車装置が組み込まれて設置されることが多い。このような機械式駐車装置は、多くが各住戸・企業・商店が駐車スペース(格納棚+車両搭載用パレット)を契約利用することで車両を駐車している。しかし、この種の機械式駐車装置は、必ずしも全ての駐車スペースが契約利用されているとは限らず、空スペースのまま放置されている場合もある。
【0005】
このような機械式駐車装置を利用して塵芥を収集しようとする従来技術として、例えば、複数階層のビルと一体に隣接して駐車塔が設置されたエレベータ式駐車装置において、駐車塔内に、車両搬送用エレベータが昇降する昇降路に沿って複数段の格納棚が配設されるとともに塵芥棚が配設され、この塵芥棚に備えられた自走走行台車付きのコンテナにビルからダストシュートを介して塵芥を移送するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。このエレベータ式駐車装置では、塵芥棚のコンテナをエレベータ上に移送して駐車装置外に搬送することができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−137829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記エレベータ式駐車装置の場合、塵芥棚を設置するために全階層に余分なスペースが必要になるとともに、自走走行台車付きのコンテナを各塵芥棚に備えさせるためには塵芥収集設備に多くの費用を要する。しかも、既設のエレベータ式駐車装置での改造は不可能である。
【0008】
また、車両の入出庫口とは別に、これの反対側に塵芥搬出口を設けているため、周辺道路事情を含め建物の周囲環境によっては塵芥収集車の待機スペースの確保が困難で、上記塵芥搬出口を配置できない場合もあり、設置条件も限られる。
【0009】
さらに、上記エレベータ式駐車装置の場合には、エレベータによって塵芥搬出階に搬出されたコンテナは、塵芥搬出口外で待機している塵芥収集車の作業員が自走走行台車から取り出して中身の塵芥やごみ袋を塵芥収集車の塵芥投入箱に投入する必要があるため、塵芥収集作業が重労働の人手作業となる。
【0010】
また、塵芥投入を終えた空のコンテナは、再びエレベータ上の自走走行台車に搭載されて所定の塵芥棚に配置されることになるが、特に生ごみ収集作業では塵芥搬出口周辺での臭気発散という環境衛生の問題も考えられる。
【0011】
そこで、本発明は、上記空スペースの格納棚を有効利用し、乗入れ部で塵芥コンテナの搬出入作業を機械的に容易に行うことができる機械式駐車装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明は、複数台の車両搭載用パレットと、該車両搭載用パレットを格納する複数の格納部とを備えた機械式駐車装置であって、前記車両搭載用パレットの少なくとも1台は、コンテナ脱着装置付き車両によって搬出入ができる塵芥コンテナを搭載している。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「塵芥コンテナ」は、車両搭載用パレットに搭載可能な大きさで塵芥を収集できる形態のコンテナをいう。また、「コンテナ脱着装置付き車両」は、塵芥コンテナをパレット上に搬出入できる車両(以下、「脱着ボデー車」という)をいう。これにより、機械式駐車装置の空パレット(空スペース)に塵芥コンテナを搭載し、この塵芥コンテナに塵芥(ごみ)を投入するようにして、機械式駐車装置の空スペースの有効利用を図るとともに、塵芥を鳥獣の被害から防ぐことができる。しかも、機械的に塵芥収集ができるので、労力軽減を図ることができる。
【0013】
また、前記機械式駐車装置の運転操作部は、前記塵芥コンテナの呼び操作部を備え、該呼び操作部は、塵芥コンテナの呼び操作可能又は不可能を示す表示部を有していてもよい。上記運転操作部としては、入出庫口外に設けられた運転操作盤等があり、呼び操作部としては、「コンテナ呼び」釦等がある。このようにすれば、機械式駐車装置内の塵芥コンテナに対する呼び操作が可能か否かを運転操作部で容易に確認してごみ出し操作を行うことができる。
【0014】
さらに、前記機械式駐車装置はエレベータ式駐車装置で構成され、該エレベータ式駐車装置は、塵芥投入時に塵芥コンテナを乗入れ部に着床させる制御装置を備えていてもよい。このようにすれば、エレベータ式駐車装置の空スペースを有効利用して塵芥収集することができる。
【0015】
また、前記制御装置は、塵芥コンテナ搭載のパレット着床時に、該パレットを乗入れ床面よりも所定量下方へ配置する機能を備えていてもよい。このようにすれば、塵芥コンテナが大型であっても塵芥投入位置を下げることができ、利用者は塵芥を容易に投入することができる。
【0016】
さらに、前記機械式駐車装置はエレベータ式駐車装置で構成され、該エレベータ式駐車装置は、所定階に具備した塵芥コンテナ格納棚と、該塵芥コンテナ格納棚の塵芥コンテナに駐車塔外面から塵芥を投入する投入口を具備したごみ出し場とを有していてもよい。このようにすれば、エレベータ式駐車装置の所定階に備えられた塵芥コンテナ格納棚の塵芥コンテナに対し、塔外のごみ出し場から塵芥を投入することができるので、車両の入出庫操作と並行して塵芥の投入を行うことができる。
【0017】
また、前記ごみ出し場は、駐車塔内の塵芥コンテナ格納状態に応じて、前記投入口から塵芥を投入する操作が可能又は不可能を示す表示部を有していてもよい。このようにすれば、ごみ出し場で塵芥の投入が可能か否かを目視で容易に確認することができる。
【0018】
さらに、前記表示部は、操作可能時と操作不可能時とで異なった色の表示ランプで表示する機能を備えていてもよい。このようにすれば、塵芥投入の操作が可能か否かを表示ランプの色で容易に識別することができる。
【0019】
また、前記塵芥コンテナは、密閉箱状のコンテナ本体と、該コンテナ本体内に塵芥を投入する投入口と、該投入口を塞ぐ投入口蓋とを有していてもよい。このようにすれば、生ごみ等の臭気を発する塵芥を塵芥コンテナに収集しても、臭気を発散させることなく衛生的に収集することができる。
【0020】
さらに、前記塵芥コンテナは、複数種類の塵芥を分別して収容する複数の収容室を備え、該複数の収容室は、投入口蓋を備えた投入口をそれぞれ具備していてもよい。このようにすれば、1つの塵芥コンテナで複数種類の塵芥(ごみ)を収集することができ、分別回収が行われている種々の塵芥を分けて収集することが容易にできる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、空スペースの格納部を有効利用し、鳥獣による被害を回避するとともに、乗入れ部での容易な塵芥搬出入作業を行うことができる機械式駐車装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る機械式駐車装置の一例であるエレベータ式駐車装置の第1実施の形態を示す全体概略正面図である。
【図2】図1に示すII−II矢視拡大平面図である。
【図3】図1に示すエレベータ式駐車装置において、塵芥コンテナを搭載したパレットを乗入れ部に着床させた時の他の例を示す正面図である。
【図4】図2に示す塵芥コンテナの外観斜視図である。
【図5】(a),(b) は、塵芥コンテナ内の仕切例を示す平面図である。
【図6】図1に示すエレベータ式駐車装置の制御ブロック図である。
【図7】(a) 〜(e) は、図1に示すエレベータ式駐車装置おける塵芥コンテナ回収時の作用説明図である。
【図8】本発明に係る機械式駐車装置の一例であるエレベータ式駐車装置の第2実施の形態を示す全体概略正面図である。
【図9】図8に示すIX−IX矢視拡大側面図である。
【図10】図8に示すX−X矢視拡大平面図である。
【図11】(a) 〜(c) は、塵芥コンテナの搬入・回収・配置替えを行う作用説明図である。
【図12】入出庫口が地下に位置する機械式駐車装置の例を示す概略側面図である。
【図13】(a) は、駐車塔が建物に併設された場合のごみ出し場の設置例を示し、(b) は、駐車塔が建物に隣接している場合のごみ出し場の設置例を示す正面図である。
【図14】入出庫口の前面空地に車両方向転換用ターンテーブルを備えた例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の実施の形態では、機械式駐車装置の一例としてエレベータ式駐車装置を例に説明する。図1は、本発明に係る機械式駐車装置の一例であるエレベータ式駐車装置の第1実施の形態を示す全体概略正面図であり、内部を示している。図2は、図1に示すII−II矢視拡大平面図で、乗入れ部におけるごみ出しの様子を示している。この第1実施の形態のエレベータ式駐車装置1は、ごみ出しと車両の入出庫を、同じ乗入れ部3で行うシステムである。また、この明細書及び特許請求の範囲の書類中における上下左右方向の概念は、図1に示すように駐車装置の正面に向った状態の上下左右方向の概念と一致するものとする。
【0024】
図1に示すように、エレベータ式駐車装置1は、鉄骨主柱、梁等で形成された鉄骨構造体の外面に外装板が設けられた駐車塔2を有し、この駐車塔2の地上1階が乗入れ部3(入出庫階)となっている。この乗入れ部3には、乗入れ床4からピット5が形成されている。この乗入れ部3の前部には、入出庫口6が設けられており、この入出庫口6には、開閉式の入出庫口扉7(図2)が設けられている。また、入出庫口6の外部の右方側部には、運転操作盤8が配設されている。このようなエレベータ式駐車装置1は、駐車塔2の中央部の鉛直方向に昇降路10が形成され、この昇降路10を挟んで左右両側の鉛直方向に複数段の格納棚11(格納部)が設けられている。これらの格納棚11に、車両Vを搭載するパレット20が格納される。
【0025】
上記昇降路10を昇降するエレベータ搬器12は、駐車塔2の上部に設けられた昇降駆動部13で巻かれるワイヤロープ14によって昇降させられる。このワイヤロープ14の反エレベータ側には、カウンタウエイト15が設けられている。また、エレベータ搬器12には、パレット20を持上げて旋回させる機能と、パレット20を上記格納棚11との間で移載させる機能とを有するパレット持上旋回兼移載機構16が備えられている。各パレット20は、このパレット持上旋回兼移載機構16により、各格納棚11とエレベータ搬器12のレール17(図2)との間を車輪21で移載されるとともに、乗入れ部3で旋回させられる。このパレット持上旋回兼移載機構16は、公知の手段が採用される。また、この実施の形態のエレベータ式駐車装置1は、下部乗入れ方式(180°旋回式)となっている。
【0026】
そして、このようなエレベータ式駐車装置1において、この実施の形態では、2台の車両搭載用パレット20にごみの種類で別けた第1塵芥コンテナ30(例えば、燃やすごみ)と、第2塵芥コンテナ31(例えば、燃やさないごみ)とが搭載されるようになっている。この例では、2階層の格納棚11に、これらのコンテナ30,31を搭載したパレット20が格納される。
【0027】
この第1実施の形態のように、2階層の格納棚11に塵芥コンテナ30,31を格納することにより、車両Vの入出庫とともに、塵芥コンテナ30,31に対するごみ出し、及び脱着ボデー車100(図7)による塵芥コンテナ30,31の搬出入作業を、乗入れ部3(入出庫階)で行う場合に、塵芥コンテナ30,31を乗入れ部3へ迅速に着床させることができる。
【0028】
図2に示すように、上記塵芥コンテナ30(31)は、乗入れ部3に配置された状態では、左右両側の前後位置に設けられた投入口蓋38を開けてごみを投入することができる。図では、第1塵芥コンテナ30が乗入れ部3に着床しており、利用者Mが乗入れ床4の乗降デッキ9から燃えるごみを入れたごみ袋Dを投入している状態を示している。
【0029】
また、このように乗入れ部3に塵芥コンテナ30(31)が配置されたごみ出し時には、人・物検知センサPH3によって塵芥コンテナ30(31)が乗入れ部3に着床していることが検知され、人・物検知センサPH1によって入出庫口扉7が開放していることが検知されている。なお、検知センサPH2,4は、塵芥コンテナ30(31)が正しい位置に搭載されていることを検知するセンサである。なお、乗入れ部3の奥には、車両Vの入庫時、及び塵芥コンテナ30,31の搬入時に「前進」「停止」「後進」等を案内する入庫誘導案内表示器53が設けられている。
【0030】
図3は、図1に示すエレベータ式駐車装置において、塵芥コンテナを搭載したパレットを乗入れ部に着床させた時の他の例を示す正面図である。上記図1,2では、パレット20の車路面22が乗入れ床4の面と一致するように着床させているが、乗入れ床4から塵芥コンテナ30,31の投入口蓋38までの高さが高い場合には、この図に示すように、上記ごみ出しのために塵芥コンテナ30,31を乗入れ部3に着床させる時に、塵芥コンテナ30,31の着床レベルを入出庫時及び回収時の着床レベル(車路面22と乗入れ床4とが一致するレベル)よりも低い位置に設定すれば、背丈の低い利用者Mも容易に塵芥投入作業が行えるようにできる。このような制御は、塵芥コンテナ30,31の高さに応じて決定すればよい。
【0031】
図4は、図2に示す塵芥コンテナの外観斜視図である。上記塵芥コンテナ30,31は同一であるため、図4では第1塵芥コンテナ30を例に説明する。上記塵芥コンテナ30は、車両搭載用パレット20に搭載可能な矩形箱状のコンテナ本体32と、その後面に設けられた後部扉33とで密閉箱状の密閉コンテナとなっている。この塵芥コンテナ30の下面には、パレット20の凹状車路面22に載置される前部左・右脚34と後部左・右キャスタ35(図6)とが設けられている。また、上面は長手方向両側面に傾斜面36が形成され、この傾斜面36にごみの投入口37が設けられている。この投入口37には上記投入口蓋38が設けられている。この投入口蓋38は、下部に取っ手39が設けられ、上部がコンテナ本体32に蝶番等の支持手段(図示略)で支持されている。この投入口37及び投入口蓋38は、コンテナ長手方向に2箇所設けられ、左右両傾斜面36に合計4箇所設けられている。
【0032】
上記投入口蓋38は、取っ手39を持って上方へ開放するようになっており、この例の投入口蓋38はエアダンパ40の作用によって、取っ手39を持って上方に上げて手を離した開位置で保持されるようになっている。この塵芥コンテナ30の場合、ごみ投入後に投入口蓋38を閉じれば臭気の発散を防止できる。
【0033】
この塵芥コンテナ30の前端上部には、脱着ボデー車100(図6)によって搬出入するときに係合させる掛合用ロッド41が設けられている。また、この塵芥コンテナ30の場合、ごみ処理場に搬送して後部扉33を開放して後部を下向きに傾ければ、内部のごみを排出することができる。
【0034】
図5(a),(b) は、塵芥コンテナ内の仕切例を示す平面図であり、左右の塵芥コンテナ30,31のみを模式的に示している。上記図4の塵芥コンテナ30は、内部が単一容器となったコンテナであるが、塵芥コンテナ30,31内は以下のように構成してもよい。図5(a) は、いつでも、同時に複数種のごみ出しを可能とするために、第1塵芥コンテナ30及び第2塵芥コンテナ31の内部をそれぞれ仕切壁42によって2分割にしている。この場合、塵芥コンテナ30,31は、前後ともに開閉扉となる。このようにして、それぞれの前部を「燃やすごみ」とし、後部を「燃やさないごみ」に分けてもよい。この場合、満杯になった塵芥コンテナ30又は31は、後述する表示灯(図6に示す64又は66)を「赤」点滅させて、新たなごみ投入を不可とするようにしてもよい。なお、空の格納棚11(未契約パレット)に余裕があれば、例えば、他の「資源ごみ用」「ペットボトル用」等の塵芥コンテナを追加してもよい。
【0035】
また、図5(b) は、ごみ分別の方法として複数種類に分別収集される場合の一例であり、ごみ出しの種類別分量の傾向に合わせて塵芥コンテナ30,31をごみの種別毎に分割するようにしてもよい。例えば、図示するように、生ごみ等「燃やすごみ」が圧倒的に多い場合、第1塵芥コンテナ30を「燃やすごみ」専用とし、第2塵芥コンテナ31を「燃やさないごみ」「資源A」「資源B」「ペットボトル」等に仕切壁42で分割して分別収集するようにしてもよい。これらは、ごみの収集形態に応じて決定すればよい。なお、上述したごみの種類は一例であり、駐車装置が設置される各自治体の定めに従って分別するようにすればよい。
【0036】
図6は、図1に示すエレベータ式駐車装置の制御ブロック図である。図示するように、上記エレベータ式駐車装置1の制御ブロックとしては、RAMやCPU等を備え、以下の各部を制御する制御装置50と、エレベータ搬器の昇降駆動部、パレットの移載兼持上旋回駆動部等のエレベータ装置部51と、乗入れ部の物体検知手段、入出庫口の物体検知手段等の検知部52と、乗入れ部の入庫誘導案内表示器53と、入出庫口扉の開閉駆動部等の扉開閉部54と、上記運転操作盤8とが、I/O装置55(入出力装置)を介して接続されており、各部の間で信号の送受信が行われるようになっている。
【0037】
上記運転操作盤8には、最上部に表示窓56が設けられており、その下方には、表示灯を備えた「スタート」釦57、「安全確認」釦58、「終了扉閉」釦59、「暗証」釦60と、「空呼」、「取消」の各釦が配設された釦部61が設けられている。この釦部61の側方には、入出庫を行うパレット番号や暗証番号の入力等をごみ出し利用者又は脱着ボデー車の作業員が行うテンキー62が設けられている。このテンキー62の側方には、「入口番号」と「呼番号」とが表示される車両の入出庫案内表示部63が設けられている。
【0038】
そして、この入出庫案内表示部63の下方には、塵芥コンテナ30,31の呼び操作部となる表示灯64,66付の「コンテナ呼び」釦65,67が設けられている。この例では、燃やすごみ(生ごみ、プラスチック、紙、布・・)用の第1塵芥コンテナ30と、燃やさないごみ(ガラス類、金属類、陶器類・・)用の第2塵芥コンテナ31とを備えたエレベータ式駐車装置1を例にしているので、「コンテナ1呼び」釦65と「コンテナ2呼び」釦67とが設けられている。これらの釦65,67に設けられた上記表示灯64,66は、例えば、呼出し可能な時は「緑」点灯となり、呼出し中及びコンテナ回収時等は「赤」点灯となり、「赤」点灯の場合は釦操作ができなくなるようにしてもよい。
【0039】
さらに、最下部には、「制御電源」、「運転モード」、「運転管理」の各選択スイッチが配置されたスイッチ部68と、非常停止表示ランプを備えた「非常停止」釦69と、ごみ出し利用者又は脱着ボデー車の作業員が貸与されたICカード70をかざすことで操作できるICカード操作部71とが設けられている。
【0040】
以上のように構成されたエレベータ式駐車装置1における利用者によるごみ出しは、以下のように行われる。
【0041】
利用者(又は駐車場管理人)は、運転操作盤8において暗証番号(例えば、ごみ収集契約した利用者に付与された共通の暗証番号)をテンキー62によって入力(又はICカード70をICカード操作部71にかざす操作)すると共に、塵芥コンテナ30(31)の「コンテナ呼び」釦65(67)を押す。これにより、駐車装置1が駆動され、呼び操作された塵芥コンテナ30(31)がパレット20に搭載されてエレベータ搬器12により乗入れ部3に搬出されて着床させられる。
【0042】
そして、入出庫口扉7が開き、利用者が駐車塔2内に入り、塵芥コンテナ30(31)の投入口蓋38を開け、塵芥自体、又は塵芥収納のごみ袋を塵芥コンテナ30(31)内に投入し(図2)、投入口蓋38を閉める。その後、利用者が退場して駐車塔2内の無人確認を行った上で「安全確認」釦58及び「終了扉閉」釦59を押せば、入出庫口扉7が閉まり、一連のごみ出し作業が完了する。
【0043】
図7(a) 〜(e) は、図1に示すエレベータ式駐車装置おける塵芥コンテナ回収時の作用説明図である。この図に基いて、脱着ボデー車100(一例)による塵芥コンテナ30(31)の回収操作を説明する。
【0044】
図7(a) に示すように、空載の脱着ボデー車100を後進運転で入出庫口6の手前に停車させる。脱着ボデー車100の作業員(又は駐車場管理人)が運転操作盤8において、上記ごみ出し時の塵芥コンテナ30(31)呼び操作と同一操作で回収対象の塵芥コンテナ30(31)を乗入れ部3に呼び出す。これにより、塵芥コンテナ30(31)を搭載したパレット20が乗入れ部3に着床し、入出庫口扉7が開く。この時、塵芥コンテナ30(31)は、前端上部の掛合用ロッド41が入出庫口6に向いた状態で搬出入作業が行われるので、旋回は行われない。
【0045】
次に、図7(b) に示すように、脱着ボデー車100を、第1アーム101と第2アーム102とを有するL字形アーム機構103を回動用シリンダ105で後方に傾動させた状態で後退させ、必要に応じて入出庫口6から駐車塔2の内部に若干入り、第2アーム102の先端部のフック104を塵芥コンテナ30(31)の掛合用ロッド41に下方から上向きに引っ掛ける。
【0046】
次に、図7(c) に示すように、アーム機構103を回動用シリンダ105で若干前方へ傾動させることにより、塵芥コンテナ30(31)の前部を若干持ち上げて前部左・右脚34をパレット20の車路面22から浮かせ、後部左・右キャスタ35のみをパレット車路面22に設置させた状態とし、その状態を維持したまま、脱着ボデー車100を前進させることにより塵芥コンテナ30(31)を駐車塔2の外部へ引出し、入出庫口6の外に出たところで更なるアーム機構103の前方傾動操作により、塵芥コンテナ30(31)の前半部を脱着ボデー車100の車台108上に引き起す。
【0047】
次に、図7(d) に示すように、アーム機構103の前方傾動を更に行い、塵芥コンテナ30(31)を引き起こすことにより、塵芥コンテナ30(31)の中間部底面が脱着ボデー車100の後部左・右案内ローラ106上に載り、塵芥コンテナ30(31)全体が車台108上に搭載される。
【0048】
次に、図7(e) に示すように、アーム機構103の伸縮用シリンダ107を伸長させることにより、第1アーム101にテレスコープ状に嵌挿された第2アーム102が伸長動作され、塵芥コンテナ30(31)が脱着ボデー車100のキャブ側に寄せられて所定前方位置に格納される。最後に、作業員(又は駐車場管理人)が、塔内の無人を確認した上で「安全確認」釦58及び「終了扉閉」釦59を押せば、入出庫口扉7が閉まり、一連の塵芥コンテナ30(31)の回収作業が完了する。
【0049】
以上のようにして回収された塵芥コンテナ30(31)は、内部のごみが排出された後、上記操作の逆操作でパレット20上に搭載される。
【0050】
また、この第1実施の形態では、乗入れ部3でのごみ出し(投入)を前提としているので、塵芥コンテナ30(31)の格納位置はフリーロケーション方式でよい。即ち、脱着ボデー車100が、塵芥収集済コンテナ30(31)の回収だけのために来た場合、塵芥コンテナ30(31)を搭載したパレット20を乗入れ部3に呼び出して塵芥コンテナ30,31を回収するように搭載してごみ処理場に輸送し、その回収直後に車両Vの入庫要求があったときは、その空パレット20に車両を乗り込ませる。この場合、回収後に搬入される塵芥コンテナ30(31)は、別の空パレット20に搭載されることになるが、システム上、何ら支障無い。
【0051】
さらに、この第1実施の形態において、脱着ボデー車100が、空塵芥コンテナ30(31)の搬入と、塵芥収集済コンテナ30(31)の回収を合わせて行う場合、例えば、先ず空パレット20を乗入れ部3に呼び出してこれに空塵芥コンテナ30(31)を搭載して格納し、その後に塵芥収集済コンテナ30(31)の回収作業を行うので、その場合には車両を搭載しないパレット20が常に1つ用意される。この場合、例えば、駐車契約数≦(格納棚数−塵芥コンテナ数−1)とすればよい。
【0052】
なお、この第1実施の形態の場合には、例えば、朝の出勤時間帯における乗入れ部3での車両Vの入出庫とごみ出しとが交錯することによる混乱を回避するために、予め設定した朝の出勤時間帯においては、ごみ出しのための塵芥コンテナ30(31)の呼びを不可とするようにしてもよい。
【0053】
図8は、本発明に係る機械式駐車装置の一例であるエレベータ式駐車装置の第2実施の形態を示す全体概略正面図であり、図9は、図8に示すIX−IX矢視拡大側面図で、ごみ出し場の様子を示している。また、図10は、図8に示すX−X矢視拡大平面図であり、ごみ出し場の階層から乗入れ部を見下ろし、乗入れ部において脱着ボデー車が塵芥コンテナを回収している様子を示している。なお、エレベータ式駐車装置81としての構成は上述した第1実施の形態のエレベータ式駐車装置1と同一であるため、同一の構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0054】
この第2実施の形態のエレベータ式駐車装置81では、通常、勤労者の多い集合住宅建物に併設の機械式駐車装置では、朝の出勤時間帯(例えば、6:30〜8:00)にごみ出しと車両の出庫作業が重なって乗入れ部3で混乱を生じる恐れがあるため、塵芥コンテナ30(31)の搬出入は乗入れ部3で行い、ごみ出しは乗入れ部3以外の階層で塔外から行うようなレイアウトとしている。このエレベータ式駐車装置81によれば、車両Vの入出庫作業及び一方の塵芥コンテナ30(31)の搬入・回収が行われている間でも、他方の塵芥コンテナ31(30)に対するごみ出しがほぼ何時でも行える。なお、この場合も、上記朝の出勤時間帯は塵芥コンテナ30(31)の呼び操作を不可とするようにしてもよい。
【0055】
図8,9に示すように、この第2実施の形態のエレベータ式駐車装置81は、下部乗入れ方式(180°乗入れ)において、2階層の左・右格納棚11に塵芥コンテナ30,31を搭載したパレット20が格納されている。この2階層の格納棚11が、塵芥コンテナ格納棚である。
【0056】
そして、これらの各格納棚11に対応する駐車塔2の外部の左・右両位置に、階段83及び手摺り付きの踊り場84を有するごみ出し場82が設置されている。これらの各ごみ出し場82は、駐車塔2の2階層の位置に設けられており、駐車塔2の外装板に開口85が形成され、この開口85に上下動可能な開閉扉86が設けられている。この開閉扉86は、開けることで格納棚11に配置された塵芥コンテナ30,31への塵芥投入が可能となる位置と大きさで形成されている。なお、この開閉扉86は、補助力用のエアダンパ(図示略;図4に示すエアダンパ40と同様)及びカウンタウエイトを内蔵しており、軽い力で上下動させて開閉できるようになっているとともに、開位置で手を離してもその位置に保持されるようになっている。
【0057】
また、開閉扉86の付近には、ごみ出し可能か否かを利用者に伝えるための案内表示器87が設けられている(図9)。この実施の形態の案内表示器87は、表示窓88と、緑と赤の表示ランプ89とを有し、常時は表示窓88に「ごみ投入可」等を表示して表示ランプ89が「緑」点灯となってごみ出しを許可し、塵芥コンテナ30(31)が、乗入れ部3における脱着ボデー車100による回収作業のために搬出されているときは、表示窓88に「塵芥コンテナ回収中のため、ごみ投入不可」等を表示して表示ランプ89が「赤」点灯となってごみ出しを不許可とするようになっている。この案内表示器87は、左右それぞれに設けられており、それぞれが独立的に機能するようになっている。従って、一方の塵芥コンテナ30(31)を回収している時でも、他方の案内表示器87は「緑」点灯となってごみ出し可となっている。
【0058】
以上のような第2実施の形態のエレベータ式駐車装置81によれば、格納棚11に配置された塵芥コンテナ30,31へのごみ出しは、車両Vの入出庫作業を行っている間も含めて、ごみ出し場82で開閉扉86を開ければその位置の塵芥コンテナ30,31に対して何時でも行うことができる。
【0059】
しかも、この第2実施の形態の場合、図10に示すように、一方の塵芥コンテナ30(31)の回収作業を上述した第1実施の形態と同様に乗入れ部3で行っている時でも、回収の対象となっていない他方の塵芥コンテナ31(30)に対するごみ出しは、その他方のごみ出し場82にて何時でも行える。
【0060】
このように、この第2実施の形態によれば、車両Vの入出庫作業又は塵芥コンテナ30,31の回収作業を乗入れ部3で行っている間を含め、ごみ出しを何時でも行うことができ、車両Vの入出庫とごみ出しの時間帯が重なるような使用条件でも、それぞれを独立して行うことができる。なお、この第2実施の形態ではごみ出し場82を左・右2ケ所としているが、何れか1ケ所としてもよい。
【0061】
図11(a) 〜(c) は、上記第2実施の形態において塵芥コンテナの搬入・回収・配置替えを行う作用説明図である。この図では、塵芥コンテナ30を、空塵芥コンテナ30a、塵芥収集済コンテナ30bとして説明する。図示するように、第2実施の形態は、塵芥コンテナ30(31)の格納場所を2階層に固定して設定している。即ち、塵芥コンテナ30(31)は定ロケーション方式、車両搭載用パレット20はフリーロケーション方式の制御システムとなっている。そのため、第2実施の形態において、脱着ボデー車100が、空塵芥コンテナ30aの搬入と、塵芥収集済コンテナ30bの回収を合わせて行う場合、車両を搭載しないパレット20を常に1つ形成しておくこと、及びパレット20の配置替えのために少なくとも1つの空格納棚11を用意しておく必要がある。この場合、例えば、駐車契約数≦(格納棚数−塵芥コンテナ数−1)、且つパレット台数≦(格納棚数−1)とすればよい。
【0062】
このようにすれば、図11(a) に示すように、先ず空パレット20を乗入れ部3に呼び出して、これに空塵芥コンテナ30aを搭載し、元の格納棚11に仮置きしておく。次に、図11(b) に示すように、塵芥収集済コンテナ30bを搭載したパレット20を乗入れ部3に呼び出して塵芥収集済コンテナ30bを脱着ボデー車100に搭載し、ごみ処理場に輸送する。これにより乗入れ部3で空になったパレット20は、塵芥コンテナ格納棚11以外の空格納棚11に格納される。その後、図11(c) に示すように、上記空塵芥コンテナ30aを搭載したパレット20を、空となっている元の塵芥コンテナ格納棚11に配置替えさせる。
【0063】
図12,図13は他の例であり、図12は、入出庫口が地下に位置するエレベータ式駐車装置の例を示す概略側面図である。図示するように、上記第2実施の形態のエレベータ式駐車装置81は、地上独立鉄塔式(タワー式)であるが、ビル91に組込式等の場合で、地下部に入出庫口6を有し、外部道路92から傾斜誘導路93(ランプ)を経てこの入出庫口6に至るレイアウトであれば、地上階がごみ出し場82となる。このレイアウトの場合には、上記踊り場84及び階段83は不要となる。
【0064】
図13(a) は、駐車塔が建物に併設された場合のごみ出し場の設置例を示し、(b) は、駐車塔が建物に隣接している場合のごみ出し場の設置例を示す正面図である。図示するように、上記第2実施の形態において、図13(a) に示すように建物94に併設された駐車塔2、又は図13(b) に示すように建物94と一体的に隣接された駐車塔2であれば、建物94のごみ出し場所95となっている階床96に整合する格納棚11の階を塵芥コンテナ30(31)の格納棚に設定すればよい。
【0065】
図14は、入出庫口の前面空地に車両方向転換用ターンテーブルを備えた例を示す斜視図である。上記第1,2実施の形態のエレベータ式駐車装置1,81では、180°パレット旋回方式とした例を説明したが、90°旋回方式、又は乗入れ部3でパレット20を旋回させないパレット非旋回方式でもよい。パレット非旋回方式の場合、図示するように、入出庫口6の外にターンテーブル97を設置して車両を方向転換させるようにしてもよい。
【0066】
以上のように、上記エレベータ式駐車装置1,81(機械式駐車装置)によれば、集合住宅建物(マンション)や商業ビルの企業・商店が空パレット20を有効利用して、ほぼ何時でもごみ出しが行えるようにできるとともに、鳥獣による被害を回避することができる。
【0067】
また、使用する塵芥コンテナ30,31を脱着ボデー車100で一般的に使用されている物とすることにより、入出庫口6の外部及び乗入れ部3における塵芥コンテナ30,31の搬入及び回収作業は、何ら人手作業に依らず非常に簡単且つ短時間で行える。
【0068】
さらに、上記したように空スペースとなっている車両搭載用パレット20に、塵芥コンテナ30,31を搭載することでごみ収集可能な機械式駐車装置とすることができるので、既設の機械式駐車装置を簡単にごみ収集可能な構成に改造することができる。
【0069】
なお、上記実施の形態では、機械式駐車装置としてエレベータ式駐車装置1,81を例に説明したが、機械式駐車装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、タワー式駐車装置(エレベータ式駐車装置、垂直循環式駐車装置)の他、リフト付き地下式駐車装置(水平循環式、箱型循環式、円形循環式、平面往復式、縦横移動パズル式等)及び多段式駐車装置等、あらゆる方式の機械式駐車装置に適用することができる。
【0070】
また、上記第1,2実施の形態では、投入口蓋38を有する密閉箱形に形成された塵芥コンテナ30,31を例に説明したが、臭気発散の恐れの低い新聞紙、ダンボール、古着、雑誌、古本、チラシ、紙箱などの資源ごみを専用に収集する塵芥コンテナの場合、上面が開放した箱状のコンテナを用いてもよく、塵芥コンテナ30,31は上記実施の形態に限定されるものではない。
【0071】
さらに、上記第1,2実施の形態における脱着ボデー車100はコンテナ脱着装置付き車両の一例であり、このコンテナ脱着装置付き車両は、駐車装置のパレット20に搬出入する塵芥コンテナの構造に応じたものを採用すればよく、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0072】
また、上述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明に係る機械式駐車装置は、ごみの鳥獣による被害を回避したい集合住宅等における塵芥収集機能を備えた駐車装置として利用できる。
【符号の説明】
【0074】
1 エレベータ式駐車装置(機械式駐車装置)
2 駐車塔
3 乗入れ部
4 乗入れ床
6 入出庫口
7 入出庫口扉
8 運転操作盤
10 昇降路
11 格納棚(格納部)
12 エレベータ搬器
16 パレット持上旋回兼移載機構
20 パレット
22 車路面
30 第1塵芥コンテナ
31 第2塵芥コンテナ
32 コンテナ本体
37 投入口
38 投入口蓋
41 掛合用ロッド
42 仕切壁
50 制御装置
63 入庫案内表示部
64 表示灯(表示部)
65 「コンテナ1呼び」釦
66 表示灯(表示部)
67 「コンテナ2呼び」釦
81 エレベータ式駐車装置(機械式駐車装置)
82 ごみ出し場
83 階段
84 踊り場
85 開口
86 開閉扉
87 案内表示器(表示部)
89 表示ランプ
100 脱着ボデー車
103 アーム機構
104 フック
D ごみ袋
M 利用者
V 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の車両搭載用パレットと、該車両搭載用パレットを格納する複数の格納部とを備えた機械式駐車装置であって、
前記車両搭載用パレットの少なくとも1台は、コンテナ脱着装置付き車両によって搬出入ができる塵芥コンテナを搭載していることを特徴とする機械式駐車装置。
【請求項2】
前記機械式駐車装置の運転操作部は、前記塵芥コンテナの呼び操作部を備え、
該呼び操作部は、塵芥コンテナの呼び操作可能又は不可能を示す表示部を有している請求項1に記載の機械式駐車装置。
【請求項3】
前記機械式駐車装置はエレベータ式駐車装置で構成され、
該エレベータ式駐車装置は、塵芥投入時に塵芥コンテナを乗入れ部に着床させる制御装置を備えている請求項1又は請求項2に記載の機械式駐車装置。
【請求項4】
前記制御装置は、塵芥コンテナ搭載のパレット着床時に、該パレットを乗入れ床面よりも所定量下方へ配置する機能を備えている請求項3に記載の機械式駐車装置。
【請求項5】
前記機械式駐車装置はエレベータ式駐車装置で構成され、
該エレベータ式駐車装置は、所定階に具備した塵芥コンテナ格納棚と、該塵芥コンテナ格納棚の塵芥コンテナに駐車塔外面から塵芥を投入する投入口を具備したごみ出し場とを有している請求項1又は請求項2に記載の機械式駐車装置。
【請求項6】
前記ごみ出し場は、駐車塔内の塵芥コンテナ格納状態に応じて、前記投入口から塵芥を投入する操作が可能又は不可能を示す表示部を有している請求項5に記載の機械式駐車装置。
【請求項7】
前記表示部は、操作可能時と操作不可能時とで異なった色の表示ランプで表示する機能を備えている請求項2又は6に記載の機械式駐車装置。
【請求項8】
前記塵芥コンテナは、密閉箱状のコンテナ本体と、該コンテナ本体内に塵芥を投入する投入口と、該投入口を塞ぐ投入口蓋とを有している請求項1〜7のいずれか1項に記載の機械式駐車装置。
【請求項9】
前記塵芥コンテナは、複数種類の塵芥を分別して収容する複数の収容室を備え、該複数の収容室は、投入口蓋を備えた投入口をそれぞれ具備している請求項8に記載の機械式駐車装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−255225(P2010−255225A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104148(P2009−104148)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(593139271)新明和エンジニアリング株式会社 (109)
【出願人】(000002358)新明和工業株式会社 (919)
【Fターム(参考)】