塵芥収集車
【課題】塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を効率良く行うことができる塵芥収集車を提供する。
【解決手段】塵芥収集車1は、塵芥投入箱3を上方回動させるための操作指令を出力する連動スイッチ35と、塵芥投入箱3が上方回動位置にあることを検知する第1近接センサ51とを備える。塵芥収集車1の制御装置47は、連動スイッチ35の操作指令が出力されると、スイングシリンダ20を駆動させて塵芥投入箱3を上方回動させ、第1近接センサ51により塵芥投入箱3が上方回動位置に到達したことを検知すると、ディスチャージシリンダ19を駆動させて排出板18を自動的に後方移動させる。
【解決手段】塵芥収集車1は、塵芥投入箱3を上方回動させるための操作指令を出力する連動スイッチ35と、塵芥投入箱3が上方回動位置にあることを検知する第1近接センサ51とを備える。塵芥収集車1の制御装置47は、連動スイッチ35の操作指令が出力されると、スイングシリンダ20を駆動させて塵芥投入箱3を上方回動させ、第1近接センサ51により塵芥投入箱3が上方回動位置に到達したことを検知すると、ディスチャージシリンダ19を駆動させて排出板18を自動的に後方移動させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を排出板により外部に排出する塵芥収集車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の塵芥収集車は、塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連設された塵芥投入箱を備えている。塵芥投入箱に投入された塵芥は、塵芥投入箱内に配置された積込装置により塵芥収容箱内に積み込まれる。また、投入箱駆動シリンダを駆動させて塵芥投入箱を上方へ回動させた状態で、例えば排出駆動シリンダを駆動させて排出板を後方移動させることにより、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出することができる(例えば、特許文献1参照)。上記投入箱駆動シリンダ及び排出駆動シリンダは、それぞれ専用の操作スイッチを操作することにより駆動するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平04−31962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の塵芥収集車にあっては、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する際に、投入箱駆動シリンダの操作スイッチと排出板駆動シリンダの操作スイッチとを個別に操作する必要があるため、排出時の操作が煩雑になり、排出作業を効率良く行うことができなかった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を効率良く行うことができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するための本発明の塵芥収集車は、車体の後部に開口部を有する塵芥収容箱と、前記塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連接され、後部に塵芥の投入口を有する塵芥投入箱と、前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、前記塵芥投入箱を、前記塵芥収容箱の前記開口部を閉鎖する下方回動位置と、当該開口部を開放する上方回動位置との間で上下回動させる投入箱駆動手段と、前記塵芥投入箱を上方回動させた状態で前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出する際に駆動する排出駆動手段と、を備えた塵芥収集車であって、前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあること検知する上方位置検知手段と、前記排出操作手段の操作指令が出力されると、前記投入箱駆動手段を駆動させて前記塵芥投入箱を上方回動させ、前記上方位置検知手段により前記塵芥投入箱が前記上方回動位置まで回動したことを検知すると、前記排出駆動手段を駆動させる制御装置と、を備えていることを特徴としている。
このような構成の塵芥収集車によれば、排出操作手段を操作するだけで、投入箱駆動手段を駆動させて塵芥投入箱を上方回動位置まで回動させてから、排出駆動手段を自動的に駆動させることができる。これにより、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に、投入箱駆動手段を駆動させる操作及び排出駆動手段を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【0006】
また、前記制御装置は、前記上方位置検知手段が検知してから所定時間が経過した後に、前記排出駆動手段を駆動させることが好ましい。
この場合は、塵芥投入箱が上方回動してから排出駆動手段が駆動を開始する前までに、作業者が排出動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥投入箱を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、上記所定時間内に排出動作を停止させることにより、排出駆動手段が駆動するのを抑制することができる。
【0007】
また、本発明の塵芥収集車は、前記上方位置検知手段が検知してから前記所定時間が経過するまでの間、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあることを報知する上方位置報知手段をさらに備えていることが好ましい。
この場合、作業者は上方位置報知手段により排出動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥投入箱を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、排出動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、排出駆動手段が駆動するのを効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の塵芥収集車によれば、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する際に、投入箱駆動手段を駆動させる操作及び排出駆動手段を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
【図2】上記塵芥収集車の背面図である。
【図3】上記塵芥収集車の上方位置検知手段の概略構成を示す側面図である。
【図4】上記塵芥収集車の油圧回路図である。
【図5】上記塵芥収集車のスイッチボックスの正面図である。
【図6】上記塵芥収集車の制御装置のブロック図である。
【図7】上記制御装置において排出作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】上記排出作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図9】上記制御装置において戻し作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図10】上記戻し作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
【図12】図11の塵芥収集車の油圧回路図である。
【図13】図11の塵芥収集車のスイッチボックスの正面図である。
【図14】図11の塵芥収集車の制御装置のブロック図である。
【図15】図14の制御装置において排出作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図16】図15の排出作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図17】図14の制御装置において戻し作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図18】図17の戻し作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。図において、この塵芥収集車1は、車体1a上に搭載された塵芥収容箱2と、塵芥収容箱2の後方に連設して設けられた塵芥投入箱3とを備えている。塵芥収容箱2の後面には、開口部2aが形成されている。塵芥投入箱3の後部には、塵芥が投入される投入口3aが形成されており、この投入口3aを上下にスライドして開閉する蓋3bが設けられている。塵芥投入箱3の前方下部には、塵芥投入箱3に投入された塵芥を塵芥収容箱2に収容するための開口3dが設けられている。
【0011】
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点Pを中心に上下回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能である。塵芥投入箱3は、図の実線で示すように塵芥収容箱2の開口部2aを閉鎖する下方回動位置と、図の二点鎖線で示すように上方回動により上記開口部2aを開放して塵芥を排出することができる上方回動位置との間で回動するようになっている。
【0012】
次に、塵芥投入箱3内に設けられている積込装置Tについて説明する。まず、塵芥投入箱3の左右の側壁3cには斜め上下に延びるガイドレール4が設けられており、スライダ5に取り付けられた左右一対二組のローラ6は、このガイドレール4内を斜め上下に移動することができる。スライダ5は、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示せず)により接続して一体化したものである。また、スライダ5の下端部には、ピン7を介して押込板8が回動自在に取り付けられている。押込板8もまた、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示せず)により接続して一体化したものである。
【0013】
一方、プッシュシリンダ9のシリンダ側端部はピン10により左右両側壁3cに取り付けられており、ピストン側端部はピン11により、スライダ5の上端部に接続されている。他方、プレスシリンダ12のシリンダ側端部はピン13により押込板8に接続されており、ピストン側端部は上記ピン11により、スライダ5の上端部に接続されている。スライダ5は押込板8とともに、プッシュシリンダ9の伸長駆動により斜めに上昇し、収縮駆動により斜めに下降する。また、押込板8は、プレスシリンダ12の伸長駆動によりピン7を中心として時計回り方向に回動し、収縮駆動により反時計回り方向に回動する。
【0014】
これにより、押込板8は、図の実線で示す原位置から、プレスシリンダ12の収縮駆動によりピン7を中心として反時計回り方向に回動する「反転」の行程を行う。また、押込板8は、反転工程後に、プッシュシリンダ9の収縮駆動により「一次圧縮」の行程を行い、続いてプレスシリンダ12の伸長駆動により時計回り方向に回動する「二次圧縮」の行程を行う。さらに、押込板8は、プッシュシリンダ9の伸長駆動により「押込」の行程を行い、原位置に戻る。なお、本実施形態では、プッシュシリンダ9とプレスシリンダ12とによって、積込駆動手段71が構成されている。
【0015】
図1において、塵芥収容箱2の内部には、車両の前後方向に移動可能に排出板18が設けられている。テレスコ式のディスチャージシリンダ (排出駆動手段)19の一端部19aは排出板18に接続され、他端部19bは塵芥収容箱2の前壁2b側に接続されている。排出板18は、ディスチャージシリンダ19の伸縮駆動により、図1の実線で示す最後方位置と二点鎖線で示す最前方位置との間で移動可能である。
【0016】
塵芥収容箱2内が空のとき、排出板18は最後方位置より少し前方に位置する初期位置にあり、押込板8により塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を、押込板8と排出板18との間で圧縮するようになっている。そして、塵芥の積み込み量が増加すると、後述する圧力制御弁23cが動作してディスチャージシリンダ19を徐々に収縮させて排出板18を前方へ移動させる。また、ディスチャージシリンダ19を伸長させて排出板18を後方へ移動させることにより、塵芥収容箱2に収容された塵芥を、開口部2aから外部へ排出できるようになっている。
【0017】
排出板18の下先端部18aは、図1に示すように、最後方位置において塵芥収容箱2の底部後端よりも少し後方に突出する。これにより、排出板18を最後方位置まで移動させたとき、排出板18の下先端部18aと塵芥収容箱2の底部後端との間に生じる隙間から、塵芥収容箱2内の排出板18より前方に溜まる汚水を外部に容易に排出することができる。また、排出板18が上記初期位置にあるときは、下先端部18aは塵芥収容箱2の底部後端よりも前方に位置している。なお、上記汚水は、押込板8と排出板18との間で圧縮された塵芥から絞り出されて塵芥収容箱2内に溜まるものである。
【0018】
塵芥収集車1は、排出板18が最後方位置よりも前方の所定位置にあることを検知する前方位置検知手段である第2近接センサ61を備えている。この第2近接センサ61は、図1に示すように塵芥収容箱2の前壁2bに固定されており、排出板18に固定されたドグ62を検知することにより、排出板18が最前方位置(所定位置)にあることを検知するようになっている。
【0019】
図2は、塵芥収集車1の背面図である。塵芥投入箱3の左右両端に配置された一対のスイングシリンダ(投入箱駆動手段)20は、上端が塵芥収容箱2側に取り付けられ(図1参照)、下端が塵芥投入箱3に取り付けられている。このスイングシリンダ20を伸長駆動させると塵芥投入箱3が上方回動(開放)され、収縮駆動させると塵芥投入箱3が下方回動(閉鎖)される。
【0020】
塵芥収集車1は、塵芥投入箱3が上方回動位置にあることを検知する上方位置検知手段である第1近接センサ51をさらに備えている。図3は第1近接センサ51の概略構成を示す図である。第1近接センサ51は、塵芥収容箱2と塵芥投入箱3とを連結しているピン15の近傍である塵芥投入箱3の上端部に固定されている。したがって、塵芥投入箱3の回動とともに近接センサ51は支点Pを中心として回動する。塵芥収容箱2の後端上部に固定されたブラケット16にはドグ52が取り付けられている。ドグ52は、円弧形状の板部材とされており、塵芥投入箱3が上方回動位置に到達すると近接センサ52により検知されるようになっている。
【0021】
図4は、プッシュシリンダ9、プレスシリンダ12、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20に関する油圧回路図である。この油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、圧力制御弁23a〜23f、プッシュシリンダ用電磁切換弁24、プレスシリンダ用電磁切換弁25、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁弁を兼用)27、切換弁28a〜28b、逆止弁29a〜29g、及びフィルタ30a〜30b、テールゲートロック(シリンダ)31、及び圧力センサ32を図示のように接続して構成されている。
【0022】
押込板8が原位置で停止しているとき、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12は共に伸長状態にあり、対応する各電磁切換弁24,25は中立位置にある。プレスシリンダ用電磁切換弁25のソレノイド25sが励磁されると「反転」、ソレノイド25eが励磁されると「二次圧縮」、プッシュシリンダ用電磁切換弁24のソレノイド24sが励磁されると「一次圧縮」、ソレノイド24eが励磁されると「押込」、の各工程動作が行われる。
【0023】
排出板18が最後方位置(図1の実線)で停止しているとき、ディスチャージシリンダ19は最も伸長した状態にあり、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26は中立位置にある。ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26のソレノイド26eが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は伸長駆動する。また、ソレノイド26sが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は収縮駆動する。この状態からソレノイド26sが消磁されると、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26は中立位置に戻し、ディスチャージシリンダ19の収縮駆動は停止する。但し、圧力制御弁23cが動作すれば、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26が中立位置であってもディスチャージシリンダ19が収縮可能となり、排出板18は前方移動可能となる。
【0024】
塵芥投入箱3が下方回動位置にあるとき(図1の実線)、スイングシリンダ20は最も収縮した状態にあり、スイングシリンダ用電磁切換弁27は中立位置にある。なお、切換弁28bは図4に示された位置にある。この状態からスイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが励磁されると、テールゲートロック31がロック解除方向に動作し、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動する。そして、スイングシリンダ20が最伸長位置まで駆動したときに、塵芥投入箱3は上方回動位置に到達する。
【0025】
スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが消磁され、かつ、切換弁28bが励磁されると、塵芥投入箱3の自重によりスイングシリンダ20内の作動油が切換弁28bおよびスイングシリンダ用電磁弁27を介してタンク21に戻される。これにより、スイングシリンダ20が収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。また、塵芥投入箱3が下方回動位置に達した後、スイングシリンダ用電磁弁27のソレノイド27sが励磁されると、テールゲートロック31がロック動作し、塵芥投入箱3がロックされる。その後、ソレノイド27sは消磁されるが、逆止弁29gによりテールゲートロック31のロック状態は維持される。
【0026】
図5は、運転室内に設けられているスイッチボックスSB1を示す平面図である。スイッチボックスSB1には、メインスイッチ34、連動スイッチ35、かき出しスイッチ37、メインランプ38、ロックランプ39、開放ランプ(上方位置報知手段)40、及び退避ランプ(前方位置報知手段)41が設けられている。
【0027】
メインスイッチ34は、「積込」、「OFF」、及び「排出」のいずれかの位置に保持することができるスイッチである。メインスイッチ34を「OFF」から「積込」に操作すると、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12の駆動が許容され、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20の駆動が規制される。また、メインスイッチ34を「OFF」から「排出」に操作すると、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20の駆動が許容され、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12の駆動が規制される。
【0028】
連動スイッチ35は、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、排出板18を前方移動させるための操作指令を出力する戻し操作手段とを兼用した操作スイッチである。具体的には、連動スイッチ35は、ディスチャージシリンダ19を伸縮駆動させるディスチャージシリンダ用電磁切換弁26の各ソレノイド26e,26s、及びスイングシリンダ20を伸縮駆動させるスイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド27e,27sをそれぞれ励磁させる操作指令を出力する。
【0029】
連動スイッチ35を排出操作手段として使用する場合は、連動スイッチ35を「OFF」から「排出」に操作する。この操作により、図8(a)〜(c)に示すように、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動した後、ディスチャージシリンダ19が自動的に伸長駆動して排出板18が最後方位置まで移動する。
【0030】
また、連動スイッチ35を戻し操作手段として使用する場合は、連動スイッチ35を「OFF」から「戻し」に操作する。この操作により、図10(a)〜(c)に示すように、ディスチャージシリンダ19が収縮駆動して排出板18が最前方位置に移動した後、スイングシリンダ20が自動的に収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。なお、連動スイッチ35は、手を離すと「OFF」の中立位置に戻るタイプのスイッチである。
【0031】
かき出しスイッチ37は、「自動」又は「手動」の選択スイッチであり、「自動」位置では、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させると自動的に積込と同様の動作が行われ、塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除くことができる。
メインランプ38は、スイッチボックスSB1の各スイッチ操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。ロックランプ39は、テールゲートロック31がロック状態のときに点灯するようになっている。
【0032】
開放ランプ40は、排出作業中に塵芥投入箱3が上方回動位置に到達したことを報知するものであり、第1近接センサ51が検知してから後述する所定時間t1が経過するまでの間に点灯するようになっている。
退避ランプ41は、戻し作業中に排出板18が最前方位置まで前方移動したことを報知するものであり、第2近接センサ61が検知してから後述する所定時間t2が経過するまでの間に点灯するようになっている。
【0033】
一方、図2において、塵芥投入箱3の左右両側壁3cの後部には、それぞれスイッチボックスSB2,SB3が設けられている。スイッチボックスSB2の側面には、押込板8の動作として「連続サイクル」又は「1サイクル」のどちらかの動作モードに選択するための動作選択スイッチ42が設けられている。スイッチボックスSB2の正面には、各動作モードで積込動作を開始させるための積込スイッチ(積込操作手段)43、連続サイクル動作を停止させるための停止スイッチ44がそれぞれ設けられている。
【0034】
積込スイッチ43は、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12をそれぞれ伸縮駆動させる操作指令を出力する操作スイッチである。なお、その他のスイッチについては、緊急時にのみ用いるスイッチ等であり、詳細な説明は省略する。また、停止スイッチ44は、右側のスイッチボックスSB3にも設けられている。
【0035】
図6は、制御装置47の構成を示すブロック図である。この制御装置47は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の一部であって、CPUやメモリ等を有する。スイッチボックスSB1のメインスイッチ34、連動スイッチ35及びかき出しスイッチ37の操作指令と、スイッチボックスSB2の動作選択スイッチ42、積込スイッチ43及び停止スイッチ44の操作指令と、スイッチボックスSB3の停止スイッチ44の操作指令とが制御装置47に入力される。また、上記第1近接センサ51及び第2近接センサ61の検知信号は、この制御装置47に入力される。
【0036】
プッシュシリンダ用電磁切換弁24、プレスシリンダ用電磁切換弁25、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26、スイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド24e〜27e,24s〜27sは、制御装置47からの出力信号により励磁・消磁される。また、メインランプ38、ロックランプ39、開放ランプ40及び退避ランプ41は、制御装置47からの出力信号により点灯・消灯する。
【0037】
また、制御装置47は、タイマ48を内蔵している。このタイマ48は、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点からカウントを開始するようになっている。これにより、制御装置47は排出作業中に塵芥投入箱3が上方回動位置に到達してから所定時間t1(例えば2秒)が経過したか否かを監視している。また、タイマ48は、第2近接センサ61がドグ62を検知したときも、当該検知した時点からカウントを開始するようになっている。これにより、制御装置47は、戻し作業中に排出板18が最前方位置に到達してから所定時間t2(例えば2秒)が経過したか否かを監視している。
【0038】
次に、上記のように構成された塵芥収集車1において、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図7のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPU(以下単にCPUという。)は、連動スイッチ35が「OFF」から「排出」に操作されるのを待つ(ステップS101)。その際、図8(a)に示すように、塵芥投入箱3は下方回動位置にあり、排出板18は最前方位置にある。連動スイッチ35が「排出」に操作されると、CPUはスイングシリンダ20を伸長駆動させ(ステップS102)、塵芥投入箱3を上方回動させる。
【0039】
次に、CPUは、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動したか否かを、第1近接センサ51の検知状態により監視する(ステップS103)。そして、塵芥投入箱3が図8(b)に示すように上方回動位置に到達し、第1近接センサ51がドグ52を検知(オン)すると(図3参照)、CPUはスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップS104)。
【0040】
また、CPUは、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS105)、開放ランプ40を点灯させる(ステップS106)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t1(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS107)、所定時間t1が経過すると、開放ランプ40を消灯させる(ステップS108)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0041】
ついで、CPUは、ディスチャージシリンダ19を伸長駆動させ(ステップS109)、排出板18を最前方位置から最後方位置に向けて後方移動させる。その際、排出板18とともにドグ62が後方移動して第2近接センサ61から離反することにより、第2近接センサ61は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。そして、ディスチャージシリンダ19が最伸長して排出板18が最後方位置まで移動すると、CPUはディスチャージシリンダ19の伸長駆動を停止させる(ステップS110)。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥は外部に排出される(図8(c)参照)。
【0042】
次に、排出作業後に排出板18を前方移動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図9のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPUは、連動スイッチ35が「OFF」から「戻し」に操作されるのを待つ(ステップS201)。その際、図10(a)に示すように、塵芥投入箱3は上方回動位置にあり、排出板18は最後方位置にある。連動スイッチ35が「戻し」に操作されると、CPUはディスチャージシリンダ19を収縮駆動させ(ステップS202)、排出板18を前方移動させる。
【0043】
次に、CPUは、排出板18が最前方位置まで移動したか否かを、第2近接センサ61の検知状態により監視する(ステップS203)。そして、排出板18が図10(b)に示すように最前方位置に到達し、第2近接センサ61がドグ62を検知(オン)すると、CPUはディスチャージシリンダ19の収縮駆動を停止させる(ステップS204)。
【0044】
また、CPUは、第2近接センサ61がドグ62を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS205)、退避ランプ41を点灯させる(ステップS206)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t2(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS207)、所定時間t2が経過すると、退避ランプ41を消灯させる(ステップS208)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0045】
ついで、CPUは、スイングシリンダ20を収縮駆動させ(ステップS209)、塵芥投入箱3を上方回動位置から下方回動位置に向けて下方回動させる。その際、塵芥投入箱3とともに第1近接センサ51が下方回動してドグ52から離反することにより、第1近接センサ51は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。また、排出板18の下先端部18aは、図10(b)に示すように、塵芥収容箱2の底部後端よりも前方へ移動しているため、塵芥投入箱3は排出板18の下先端部18aと干渉することなく下方回動位置まで下方回動させることができる。
【0046】
そして、スイングシリンダ20が最収縮して塵芥投入箱3が下方位置まで下方回動すると、CPUはスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップS210)。これにより、塵芥収集車1は、走行可能な状態となる(図10(c)参照)。
【0047】
以上のように構成された本実施形態の塵芥収集車1によれば、排出作業時に連動スイッチ35を「排出」操作するだけで、スイングシリンダ20を駆動させて塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させてから、ディスチャージシリンダ19を自動的に駆動させることができる。これにより、排出作業を行う際に、スイングシリンダ20を駆動させる操作及びディスチャージシリンダ19を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【0048】
また、排出作業時に第1近接センサ51が検知してから所定時間t1を経過した後に、ディスチャージシリンダ19を伸長駆動させるようにしたので、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動してから排出板18が後方移動を開始する前までに、作業者が排出動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥投入箱3を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合、例えばかき出しスイッチ37を操作して塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除く場合に、所定時間t1内に連動スイッチ35を「OFF」操作することにより、排出板18が後方移動するのを抑制することができる。
【0049】
また、第1近接センサ51が検知してから所定時間t1が経過するまでの間、開放ランプ40を点灯させるようにしたので、作業者は開放ランプ40により排出動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥投入箱3を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、排出動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、排出板18が後方移動するのを効果的に抑制することができる。
【0050】
また、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させた後に、ディスチャージシリンダ19により排出板18を後方移動させることができるので、塵芥投入箱3を上方回動させる前に排出板18が後方移動するのを防止することができる。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥が塵芥投入箱3内に逆流するのを防止することができるため、排出作業時に積込装置Tが損傷するのを防止することができる。
【0051】
また、排出作業後に排出板18を前方移動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に、連動スイッチ35を「戻し」操作することによって、排出板18を最前方位置まで移動させた後に、塵芥投入箱3を自動的に下方回動させるようにしたので、排出板18を前方移動させる前に塵芥投入箱3が下方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥投入箱3が排出板18と干渉するのを防止することができるため、戻し作業時に塵芥投入箱3又は排出板18が損傷するのを防止することができる。
【0052】
また、戻し作業時に、第2近接センサ61が検知してから所定時間t2を経過した後に、スイングシリンダ20を収縮駆動させるようにしたので、排出板18が最前方位置まで移動してから塵芥投入箱3が下方回動を開始する前までに、作業者が戻し動作の停止操作を行う時間を設けることができる。これにより、排出板18を前方移動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合、例えば塵芥収容箱2内において排出板18より後方に残留する塵芥を取り除きたい場合に、所定時間t2内に連動スイッチ35を「OFF」操作することにより、塵芥投入箱3が下方回動するのを抑制することができる。
【0053】
また、第2近接センサ61が検知してから所定時間t2が経過するまでの間、退避ランプ41を点灯させるようにしたので、作業者は退避ランプ41により戻し動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、排出板18を前方移動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合に、戻し動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、塵芥投入箱3が下方回動するのを効果的に抑制することができる。
【0054】
図11は、本発明の第2の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。この塵芥収集車は、積込が回転板式で、排出がダンプ式の構成であり、従って、積込装置の構成、及び排出機構の構成の一部は第1の実施形態と異なるが、投入箱駆動手段としてのスイングシリンダ20等は、第1の実施形態と同様である。なお、第1の実施形態と共通する構成については、同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0055】
図11において、塵芥投入箱3の左右の側壁3cには押込シリンダ112のシリンダ側基端部112aが軸着されており、これにより押込シリンダ112は回動可能である。また、押込板108は、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示省略)により接続して一体化したものであり、側壁3cに取り付けられた支軸113を中心として回動可能である。押込板108の上端部と押込シリンダ112のピストンロッド先端部とは、ピン114により互いに接続されており、これにより、押込シリンダ112が伸長駆動すると、当該押込シリンダ112自身が反時計回り方向に回動しながら押込板108を時計回り方向に回動させ、図の実線で示す状態となる。また、その状態から押込シリンダ112が収縮駆動すると、当該押込シリンダ112自身が時計回り方向に回動しながら押込板108を反時計回り方向に回動させ、図の二点鎖線で示す状態となる。
【0056】
一方、図示の側面形状で車幅方向に延びる回転板115は、側壁3cに対して軸周りに回転自在に取り付けられた支軸116を中心に、回転自在である(時計回り方向が通常回転方向である。)。塵芥投入箱3の内部底面3eは、回転板115の先端の回動軌跡に沿って円弧状に形成されている。
【0057】
上記のように構成された積込装置Tにおいては、塵芥投入箱3内に塵芥が投入されると、回転板115は塵芥をかき込みながら図示の位置(ほぼ9時の位置)まで上昇する。そして、回転板115が図示の位置に来たとき、押込板108が二点鎖線の位置から実線の位置まで時計回り方向に回動して、回転板115の上に載っている塵芥を塵芥収容箱2に押し込む。その後、押込板108は、回転板115が12時の位置を超える頃から反時計回り方向に回動し始め、次の押込動作開始までには元の位置に戻っている。このような周期的動作が、1サイクル又は連続サイクルで行われる。
【0058】
一方、塵芥収容箱2の下方にはダンプシリンダ(排出駆動手段)119が設けられており、そのシリンダ側基端部119aは車体1aに軸着されている。また、ピストンロッド側先端部119bは塵芥収容箱2の下面に軸着されている。塵芥収容箱2の後端下部は、支軸120を介して車体1a上に上下回動可能に支持されており、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させることにより、塵芥収容箱2を図16cに示す傾動位置と図11に示す着床位置との間で上下回動可能である。これにより、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥は、ダンプシリンダ119を伸長駆動させて塵芥収容箱2を車体1aに対して上方回動(傾動)させることにより、自重により開口部2aから外部へ排出される。
【0059】
塵芥収集車1は、塵芥収容箱2が着床位置(所定位置)にあることを検知する下方位置検知手段である第3近接センサ161を備えている。第3近接センサ161は、図11に示すように、ダンプシリンダ119のシリンダ側基端部119aより前方の車体1aに固定されており、塵芥収容箱2の底部に固定されたドグ162を検知することにより、塵芥収容箱2が着床位置(所定位置)にあることを検知するようになっている。
【0060】
図12は、上記押込シリンダ112、ダンプシリンダ119、スイングシリンダ20及び、回転板115を回転させる油圧モータ117に関する油圧回路図である。当該油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、押込シリンダ用電磁切換弁124、油圧モータ用電磁切換弁125、ダンプシリンダ用電磁切換弁126、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁切換弁を兼用。)27、切換弁28b、テールゲートロック(シリンダ)31、圧力センサ144、その他圧力制御弁196〜199、逆止弁29g,129a〜129f、フィルタ30a等を図示のように接続して構成されている。なお、本実施形態では、押込シリンダ112と油圧モータ117とによって、積込駆動手段171が構成されている。
【0061】
塵芥収容箱2が着床位置(図11の実線)にあるとき、ダンプシリンダ119は最も収縮した状態にあり、ダンプシリンダ用電磁切換弁126は中立位置にある。ダンプシリンダ用電磁切換弁126のソレノイド126eが励磁されると、ダンプシリンダ119は伸長駆動する。また、ソレノイド126sが励磁されると、ダンプシリンダ119は収縮駆動する。この状態からソレノイド126sが消磁されると、ダンプシリンダ用電磁切換弁126は中立位置に戻り、ダンプシリンダ119の収縮駆動は停止する。
【0062】
図13は、運転室内に設けられているスイッチボックスSB1を示す平面図である。スイッチボックスSB1の構成は、連動スイッチ135及び退避ランプ(下方位置報知手段)141以外は、第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。連動スイッチ135は、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、塵芥収容箱2を下方回動させるための操作指令を出力する戻し操作手段とを兼用した操作スイッチである。具体的には、連動スイッチ135は、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させるダンプシリンダ用電磁切換弁126の各ソレノイド126e,126s、及びスイングシリンダ20を伸縮駆動させるスイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド27e,27sをそれぞれ励磁させる操作指令を出力する。
【0063】
連動スイッチ135を排出操作手段として使用する場合は、連動スイッチ135を「OFF」から「排出」に操作する。この操作により、図16(a)〜(c)に示すように、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動した後、ダンプシリンダ119が自動的に伸長駆動して塵芥収容箱2が傾動位置まで上方回動する。
【0064】
また、連動スイッチ135を戻し操作手段として使用する場合は、連動スイッチ135を「OFF」から「戻し」に操作する。この操作により、図18(a)〜(c)に示すように、ダンプシリンダ119が収縮駆動して塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動した後、スイングシリンダ20が自動的に収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。なお、連動スイッチ135は、手を離すと「OFF」の中立位置に戻るタイプのスイッチである。
【0065】
退避ランプ141は、戻し作業中に塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動したことを報知するものであり、第3近接センサ161が検知してから後述する所定時間t3が経過するまでの間に点灯するようになっている。
【0066】
図14は、制御装置47の構成を示すブロック図である。スイッチボックスSB1の連動スイッチ135の操作指令、第3近接センサ161の検知信号は、この制御装置47に入力される。押込シリンダ用電磁切換弁124の各ソレノイド124e,124s、油圧モータ用電磁切換弁125の各ソレノイド125r,125n、及びダンプシリンダ用電磁切換弁126の各ソレノイド126e,126sは、制御装置47からの出力信号により励磁・消磁される。また、退避ランプ141は、制御装置47からの出力信号により点灯・消灯する。
【0067】
次に、上記のように構成された塵芥収集車1において、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図15のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPU(以下単にCPUという。)は、連動スイッチ135が「OFF」から「排出」に操作されるのを待つ(ステップS301)。その際、図16(a)に示すように、塵芥投入箱3は下方回動位置にあり、塵芥収容箱2は着床位置にある。連動スイッチ135が「排出」に操作されると、CPUはスイングシリンダ20を伸長駆動させ(ステップS302)、塵芥投入箱3を上方回動させる。
【0068】
次に、CPUは、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動したか否かを、第1近接センサ51の検知状態により監視する(ステップS303)。そして、塵芥投入箱3が図16(b)に示すように上方回動位置に到達し、第1近接センサ51がドグ52を検知(オン)すると(図3参照)、CPUはスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップS304)。
【0069】
また、CPUは、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS305)、開放ランプ40を点灯させる(ステップS306)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t1(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS307)、所定時間t1が経過すると、開放ランプ40を消灯させる(ステップS308)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0070】
ついで、CPUは、ダンプシリンダ119を伸長駆動させ(ステップS309)、塵芥収容箱2を着床位置から傾動位置に向けて上方回動させる。その際、塵芥収容箱2とともにドグ162が上方回動して第3近接センサ161から離反することにより、第3近接センサ161は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。そして、ダンプシリンダ119が最伸長して塵芥収容箱2が傾動位置まで上方回動すると、角度センサ(図示省略)が車体1aに対する塵芥収容箱2の上方回動角度(傾動角度)を検知することにより、CPUはダンプシリンダ119の伸長駆動を停止させる(ステップS310)。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥は自重により開口部2aから外部に排出される(図16(c)参照)。
【0071】
次に、排出作業後に塵芥収容箱2を下方回動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図17のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPUは、連動スイッチ135が「OFF」から「戻し」に操作されるのを待つ(ステップS401)。その際、図18(a)に示すように、塵芥収容箱2は傾動位置にあり、塵芥投入箱3は上方回動位置にある。連動スイッチ135が「戻し」に操作されると、CPUはダンプシリンダ119を収縮駆動させ(ステップS402)、塵芥収容箱2を下方回動させる。
【0072】
次に、CPUは、塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動したか否かを、第3近接センサ161の検知状態により監視する(ステップS403)。そして、塵芥収容箱2が図18(b)に示すように着床位置に到達し、第3近接センサ161がドグ162を検知(オン)すると、CPUはダンプシリンダ119の収縮駆動を停止させる(ステップS404)。
【0073】
また、CPUは、第3近接センサ161がドグ162を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS405)、退避ランプ141を点灯させる(ステップS406)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t3(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS407)、所定時間t3が経過すると、退避ランプ141を消灯させる(ステップS408)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0074】
ついで、CPUは、スイングシリンダ20を収縮駆動させ(ステップS409)、塵芥投入箱3を上方回動位置から下方回動位置に向けて下方回動させる。その際、塵芥投入箱3とともに第1近接センサ51が下方回動してドグ52から離反することにより、第1近接センサ51は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。また、塵芥収容箱2は、図18(b)に示すように、着床位置にあるため、塵芥投入箱3は地面と干渉することなく下方回動位置まで下方回動させることができる。
【0075】
そして、スイングシリンダ20が最収縮して塵芥投入箱3が下方位置まで下方回動すると、CPUはスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップS410)。これにより、塵芥収集車1は、走行可能な状態となる(図18(c)参照)。
【0076】
以上のように構成された本実施形態の塵芥収集車1によれば、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に、連動スイッチ135を「排出」操作することによって、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させた後に、塵芥収容箱2を自動的に上方回動させるようにしたので、塵芥投入箱3を上方回動させる前に塵芥収容箱2が上方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥収容箱2を上方回動させたときに塵芥投入箱3が地面と干渉するのを防止することができるため、排出作業時に塵芥投入箱3が損傷するのを防止することができる。
【0077】
また、排出作業後に塵芥収容箱2を下方回動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に、連動スイッチ135を「戻し」操作することによって、塵芥収容箱2を着床位置まで下方回動させた後に、塵芥投入箱3を自動的に下方回動させるようにしたので、塵芥収容箱2が着床する前に塵芥投入箱3が下方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥投入箱3が下方回動したときに地面と干渉するのを防止することができるため、戻し作業時に塵芥投入箱3が損傷するのを防止することができる。
【0078】
また、戻し作業時に、第3近接センサ161が検知してから所定時間t3を経過した後に、スイングシリンダ20を収縮駆動させるようにしたので、塵芥収容箱2が下方回動してから塵芥投入箱3が下方回動を開始する前までに、作業者が戻し動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥収容箱2を下方回動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合、例えば塵芥収容箱2内に残留する塵芥を取り除きたい場合に、所定時間t3内に連動スイッチ135を「OFF」操作することにより、塵芥投入箱3が下方回動するのを抑制することができる。
【0079】
また、第3近接センサ161が検知してから所定時間t3が経過するまでの間、退避ランプ141を点灯させるようにしたので、作業者は退避ランプ141により戻し動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥収容箱2を下方回動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合に、戻し動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、塵芥投入箱3が下方回動するのを効果的に抑制することができる。
【0080】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、連動スイッチ35(135)は、戻し操作手段として使用される場合、排出板18を前方移動(塵芥収容箱2を下方回動)させる操作指令を出力しているが、塵芥投入箱3を下方回動させる操作指令を出力してもよい。
また、単一の連動スイッチ35(135)により排出操作手段及び戻し操作手段を兼用しているが、各操作手段毎に専用の操作スイッチを設けてもよい。
【0081】
さらに、塵芥投入箱3の上方回動位置は、スイングシリンダ20が最伸長した位置としているが、スイングシリンダ20が最伸長するまでの任意の伸長位置としてもよい。要するに、第1の実施形態では排出板18を後方移動させたときに、塵芥収容箱2内の塵芥が逆流することにより積込装置Tが損傷しない位置まで塵芥投入箱3が上方回動した位置を上方回動位置として設定すればよい。また、第2の実施形態では塵芥収容箱2を上方回動させたときに、塵芥投入箱3が地面と干渉しない位置まで上方回動した位置を上方回動位置として設定すればよい。
【0082】
また、第1の実施形態において、戻し作業時における排出板18の所定位置は、最前方位置に設定されているが、上述の初期位置や、初期位置と最前方位置との間の任意の位置に設定されていてもよい。要するに、塵芥投入箱3が排出板18の下先端部18aと干渉することなく下方回動位置まで回動させることができるように、排出板18を前方へ移動させた位置を所定位置として設定すればよい。
【0083】
また、第2の実施形態において、戻し作業時における塵芥収容箱2の所定位置は、着床位置に設定されているが、着床位置と傾動位置との間の任意の位置に設定されていてもよい。要するに、塵芥投入箱3が地面と干渉することなく下方回動位置まで回動させることができるように、塵芥収容箱2を下方回動させた位置を所定位置として設定すればよい。
【0084】
また、上方位置報知手段,前方位置報知手段及び下方位置報知手段は、所定時間t1,t2及びt3内にランプ40,41及び141を点灯させているが、所定時間t1,t2及びt3以外のときにランプ40,41及び141を点灯させておき、所定時間t1,t2及びt3内のときにランプ40,41及び141を消灯させるようにしてもよい。
また、上方位置報知手段,前方位置報知手段及び下方位置報知手段は、ランプ40,41及び141に替えて又はランプ40,41及び141とともにブザーを鳴動させるようにしてもよい。
【0085】
また、所定時間t1,t2及びt3は、同一の値(2秒)に設定されているが、その設定値は適宜変更可能であり、それぞれ個別に異なる値に設定してもよい。
また、第1の実施形態における押込板式の積込装置Tは、第2の実施形態の積込装置Tとして適用することもできる。また、第2の実施形態における回転板式の積込装置Tは、第1の実施形態の積込装置Tとして適用することもできる。
また、上方位置検知手段,前方位置検知手段及び下方位置検知手段は、センサ以外にタイマを用いてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 塵芥収集車
1a 車体
2 塵芥収容箱
2a 開口部
3 塵芥投入箱
3a 投入口
18 排出板
19 ディスチャージシリンダ(排出駆動手段)
20 スイングシリンダ(投入箱駆動手段)
35 連動スイッチ(排出操作手段)
40 開放ランプ(上方位置報知手段)
47 制御装置
51 第1近接センサ(上方位置検知手段)
119 ダンプシリンダ(排出駆動手段)
135 連動スイッチ(排出操作手段)
T 積込装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を排出板により外部に排出する塵芥収集車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の塵芥収集車は、塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連設された塵芥投入箱を備えている。塵芥投入箱に投入された塵芥は、塵芥投入箱内に配置された積込装置により塵芥収容箱内に積み込まれる。また、投入箱駆動シリンダを駆動させて塵芥投入箱を上方へ回動させた状態で、例えば排出駆動シリンダを駆動させて排出板を後方移動させることにより、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出することができる(例えば、特許文献1参照)。上記投入箱駆動シリンダ及び排出駆動シリンダは、それぞれ専用の操作スイッチを操作することにより駆動するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平04−31962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の塵芥収集車にあっては、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する際に、投入箱駆動シリンダの操作スイッチと排出板駆動シリンダの操作スイッチとを個別に操作する必要があるため、排出時の操作が煩雑になり、排出作業を効率良く行うことができなかった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を効率良く行うことができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するための本発明の塵芥収集車は、車体の後部に開口部を有する塵芥収容箱と、前記塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連接され、後部に塵芥の投入口を有する塵芥投入箱と、前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、前記塵芥投入箱を、前記塵芥収容箱の前記開口部を閉鎖する下方回動位置と、当該開口部を開放する上方回動位置との間で上下回動させる投入箱駆動手段と、前記塵芥投入箱を上方回動させた状態で前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出する際に駆動する排出駆動手段と、を備えた塵芥収集車であって、前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあること検知する上方位置検知手段と、前記排出操作手段の操作指令が出力されると、前記投入箱駆動手段を駆動させて前記塵芥投入箱を上方回動させ、前記上方位置検知手段により前記塵芥投入箱が前記上方回動位置まで回動したことを検知すると、前記排出駆動手段を駆動させる制御装置と、を備えていることを特徴としている。
このような構成の塵芥収集車によれば、排出操作手段を操作するだけで、投入箱駆動手段を駆動させて塵芥投入箱を上方回動位置まで回動させてから、排出駆動手段を自動的に駆動させることができる。これにより、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に、投入箱駆動手段を駆動させる操作及び排出駆動手段を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【0006】
また、前記制御装置は、前記上方位置検知手段が検知してから所定時間が経過した後に、前記排出駆動手段を駆動させることが好ましい。
この場合は、塵芥投入箱が上方回動してから排出駆動手段が駆動を開始する前までに、作業者が排出動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥投入箱を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、上記所定時間内に排出動作を停止させることにより、排出駆動手段が駆動するのを抑制することができる。
【0007】
また、本発明の塵芥収集車は、前記上方位置検知手段が検知してから前記所定時間が経過するまでの間、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあることを報知する上方位置報知手段をさらに備えていることが好ましい。
この場合、作業者は上方位置報知手段により排出動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥投入箱を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、排出動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、排出駆動手段が駆動するのを効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の塵芥収集車によれば、塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部に排出する際に、投入箱駆動手段を駆動させる操作及び排出駆動手段を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
【図2】上記塵芥収集車の背面図である。
【図3】上記塵芥収集車の上方位置検知手段の概略構成を示す側面図である。
【図4】上記塵芥収集車の油圧回路図である。
【図5】上記塵芥収集車のスイッチボックスの正面図である。
【図6】上記塵芥収集車の制御装置のブロック図である。
【図7】上記制御装置において排出作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図8】上記排出作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図9】上記制御装置において戻し作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図10】上記戻し作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。
【図12】図11の塵芥収集車の油圧回路図である。
【図13】図11の塵芥収集車のスイッチボックスの正面図である。
【図14】図11の塵芥収集車の制御装置のブロック図である。
【図15】図14の制御装置において排出作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図16】図15の排出作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【図17】図14の制御装置において戻し作業時に実行される処理を示すフローチャートである。
【図18】図17の戻し作業時の動作順序を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。図において、この塵芥収集車1は、車体1a上に搭載された塵芥収容箱2と、塵芥収容箱2の後方に連設して設けられた塵芥投入箱3とを備えている。塵芥収容箱2の後面には、開口部2aが形成されている。塵芥投入箱3の後部には、塵芥が投入される投入口3aが形成されており、この投入口3aを上下にスライドして開閉する蓋3bが設けられている。塵芥投入箱3の前方下部には、塵芥投入箱3に投入された塵芥を塵芥収容箱2に収容するための開口3dが設けられている。
【0011】
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点Pを中心に上下回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能である。塵芥投入箱3は、図の実線で示すように塵芥収容箱2の開口部2aを閉鎖する下方回動位置と、図の二点鎖線で示すように上方回動により上記開口部2aを開放して塵芥を排出することができる上方回動位置との間で回動するようになっている。
【0012】
次に、塵芥投入箱3内に設けられている積込装置Tについて説明する。まず、塵芥投入箱3の左右の側壁3cには斜め上下に延びるガイドレール4が設けられており、スライダ5に取り付けられた左右一対二組のローラ6は、このガイドレール4内を斜め上下に移動することができる。スライダ5は、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示せず)により接続して一体化したものである。また、スライダ5の下端部には、ピン7を介して押込板8が回動自在に取り付けられている。押込板8もまた、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示せず)により接続して一体化したものである。
【0013】
一方、プッシュシリンダ9のシリンダ側端部はピン10により左右両側壁3cに取り付けられており、ピストン側端部はピン11により、スライダ5の上端部に接続されている。他方、プレスシリンダ12のシリンダ側端部はピン13により押込板8に接続されており、ピストン側端部は上記ピン11により、スライダ5の上端部に接続されている。スライダ5は押込板8とともに、プッシュシリンダ9の伸長駆動により斜めに上昇し、収縮駆動により斜めに下降する。また、押込板8は、プレスシリンダ12の伸長駆動によりピン7を中心として時計回り方向に回動し、収縮駆動により反時計回り方向に回動する。
【0014】
これにより、押込板8は、図の実線で示す原位置から、プレスシリンダ12の収縮駆動によりピン7を中心として反時計回り方向に回動する「反転」の行程を行う。また、押込板8は、反転工程後に、プッシュシリンダ9の収縮駆動により「一次圧縮」の行程を行い、続いてプレスシリンダ12の伸長駆動により時計回り方向に回動する「二次圧縮」の行程を行う。さらに、押込板8は、プッシュシリンダ9の伸長駆動により「押込」の行程を行い、原位置に戻る。なお、本実施形態では、プッシュシリンダ9とプレスシリンダ12とによって、積込駆動手段71が構成されている。
【0015】
図1において、塵芥収容箱2の内部には、車両の前後方向に移動可能に排出板18が設けられている。テレスコ式のディスチャージシリンダ (排出駆動手段)19の一端部19aは排出板18に接続され、他端部19bは塵芥収容箱2の前壁2b側に接続されている。排出板18は、ディスチャージシリンダ19の伸縮駆動により、図1の実線で示す最後方位置と二点鎖線で示す最前方位置との間で移動可能である。
【0016】
塵芥収容箱2内が空のとき、排出板18は最後方位置より少し前方に位置する初期位置にあり、押込板8により塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を、押込板8と排出板18との間で圧縮するようになっている。そして、塵芥の積み込み量が増加すると、後述する圧力制御弁23cが動作してディスチャージシリンダ19を徐々に収縮させて排出板18を前方へ移動させる。また、ディスチャージシリンダ19を伸長させて排出板18を後方へ移動させることにより、塵芥収容箱2に収容された塵芥を、開口部2aから外部へ排出できるようになっている。
【0017】
排出板18の下先端部18aは、図1に示すように、最後方位置において塵芥収容箱2の底部後端よりも少し後方に突出する。これにより、排出板18を最後方位置まで移動させたとき、排出板18の下先端部18aと塵芥収容箱2の底部後端との間に生じる隙間から、塵芥収容箱2内の排出板18より前方に溜まる汚水を外部に容易に排出することができる。また、排出板18が上記初期位置にあるときは、下先端部18aは塵芥収容箱2の底部後端よりも前方に位置している。なお、上記汚水は、押込板8と排出板18との間で圧縮された塵芥から絞り出されて塵芥収容箱2内に溜まるものである。
【0018】
塵芥収集車1は、排出板18が最後方位置よりも前方の所定位置にあることを検知する前方位置検知手段である第2近接センサ61を備えている。この第2近接センサ61は、図1に示すように塵芥収容箱2の前壁2bに固定されており、排出板18に固定されたドグ62を検知することにより、排出板18が最前方位置(所定位置)にあることを検知するようになっている。
【0019】
図2は、塵芥収集車1の背面図である。塵芥投入箱3の左右両端に配置された一対のスイングシリンダ(投入箱駆動手段)20は、上端が塵芥収容箱2側に取り付けられ(図1参照)、下端が塵芥投入箱3に取り付けられている。このスイングシリンダ20を伸長駆動させると塵芥投入箱3が上方回動(開放)され、収縮駆動させると塵芥投入箱3が下方回動(閉鎖)される。
【0020】
塵芥収集車1は、塵芥投入箱3が上方回動位置にあることを検知する上方位置検知手段である第1近接センサ51をさらに備えている。図3は第1近接センサ51の概略構成を示す図である。第1近接センサ51は、塵芥収容箱2と塵芥投入箱3とを連結しているピン15の近傍である塵芥投入箱3の上端部に固定されている。したがって、塵芥投入箱3の回動とともに近接センサ51は支点Pを中心として回動する。塵芥収容箱2の後端上部に固定されたブラケット16にはドグ52が取り付けられている。ドグ52は、円弧形状の板部材とされており、塵芥投入箱3が上方回動位置に到達すると近接センサ52により検知されるようになっている。
【0021】
図4は、プッシュシリンダ9、プレスシリンダ12、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20に関する油圧回路図である。この油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、圧力制御弁23a〜23f、プッシュシリンダ用電磁切換弁24、プレスシリンダ用電磁切換弁25、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁弁を兼用)27、切換弁28a〜28b、逆止弁29a〜29g、及びフィルタ30a〜30b、テールゲートロック(シリンダ)31、及び圧力センサ32を図示のように接続して構成されている。
【0022】
押込板8が原位置で停止しているとき、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12は共に伸長状態にあり、対応する各電磁切換弁24,25は中立位置にある。プレスシリンダ用電磁切換弁25のソレノイド25sが励磁されると「反転」、ソレノイド25eが励磁されると「二次圧縮」、プッシュシリンダ用電磁切換弁24のソレノイド24sが励磁されると「一次圧縮」、ソレノイド24eが励磁されると「押込」、の各工程動作が行われる。
【0023】
排出板18が最後方位置(図1の実線)で停止しているとき、ディスチャージシリンダ19は最も伸長した状態にあり、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26は中立位置にある。ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26のソレノイド26eが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は伸長駆動する。また、ソレノイド26sが励磁されると、ディスチャージシリンダ19は収縮駆動する。この状態からソレノイド26sが消磁されると、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26は中立位置に戻し、ディスチャージシリンダ19の収縮駆動は停止する。但し、圧力制御弁23cが動作すれば、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26が中立位置であってもディスチャージシリンダ19が収縮可能となり、排出板18は前方移動可能となる。
【0024】
塵芥投入箱3が下方回動位置にあるとき(図1の実線)、スイングシリンダ20は最も収縮した状態にあり、スイングシリンダ用電磁切換弁27は中立位置にある。なお、切換弁28bは図4に示された位置にある。この状態からスイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが励磁されると、テールゲートロック31がロック解除方向に動作し、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動する。そして、スイングシリンダ20が最伸長位置まで駆動したときに、塵芥投入箱3は上方回動位置に到達する。
【0025】
スイングシリンダ用電磁切換弁27のソレノイド27eが消磁され、かつ、切換弁28bが励磁されると、塵芥投入箱3の自重によりスイングシリンダ20内の作動油が切換弁28bおよびスイングシリンダ用電磁弁27を介してタンク21に戻される。これにより、スイングシリンダ20が収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。また、塵芥投入箱3が下方回動位置に達した後、スイングシリンダ用電磁弁27のソレノイド27sが励磁されると、テールゲートロック31がロック動作し、塵芥投入箱3がロックされる。その後、ソレノイド27sは消磁されるが、逆止弁29gによりテールゲートロック31のロック状態は維持される。
【0026】
図5は、運転室内に設けられているスイッチボックスSB1を示す平面図である。スイッチボックスSB1には、メインスイッチ34、連動スイッチ35、かき出しスイッチ37、メインランプ38、ロックランプ39、開放ランプ(上方位置報知手段)40、及び退避ランプ(前方位置報知手段)41が設けられている。
【0027】
メインスイッチ34は、「積込」、「OFF」、及び「排出」のいずれかの位置に保持することができるスイッチである。メインスイッチ34を「OFF」から「積込」に操作すると、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12の駆動が許容され、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20の駆動が規制される。また、メインスイッチ34を「OFF」から「排出」に操作すると、ディスチャージシリンダ19及びスイングシリンダ20の駆動が許容され、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12の駆動が規制される。
【0028】
連動スイッチ35は、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、排出板18を前方移動させるための操作指令を出力する戻し操作手段とを兼用した操作スイッチである。具体的には、連動スイッチ35は、ディスチャージシリンダ19を伸縮駆動させるディスチャージシリンダ用電磁切換弁26の各ソレノイド26e,26s、及びスイングシリンダ20を伸縮駆動させるスイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド27e,27sをそれぞれ励磁させる操作指令を出力する。
【0029】
連動スイッチ35を排出操作手段として使用する場合は、連動スイッチ35を「OFF」から「排出」に操作する。この操作により、図8(a)〜(c)に示すように、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動した後、ディスチャージシリンダ19が自動的に伸長駆動して排出板18が最後方位置まで移動する。
【0030】
また、連動スイッチ35を戻し操作手段として使用する場合は、連動スイッチ35を「OFF」から「戻し」に操作する。この操作により、図10(a)〜(c)に示すように、ディスチャージシリンダ19が収縮駆動して排出板18が最前方位置に移動した後、スイングシリンダ20が自動的に収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。なお、連動スイッチ35は、手を離すと「OFF」の中立位置に戻るタイプのスイッチである。
【0031】
かき出しスイッチ37は、「自動」又は「手動」の選択スイッチであり、「自動」位置では、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させると自動的に積込と同様の動作が行われ、塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除くことができる。
メインランプ38は、スイッチボックスSB1の各スイッチ操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。ロックランプ39は、テールゲートロック31がロック状態のときに点灯するようになっている。
【0032】
開放ランプ40は、排出作業中に塵芥投入箱3が上方回動位置に到達したことを報知するものであり、第1近接センサ51が検知してから後述する所定時間t1が経過するまでの間に点灯するようになっている。
退避ランプ41は、戻し作業中に排出板18が最前方位置まで前方移動したことを報知するものであり、第2近接センサ61が検知してから後述する所定時間t2が経過するまでの間に点灯するようになっている。
【0033】
一方、図2において、塵芥投入箱3の左右両側壁3cの後部には、それぞれスイッチボックスSB2,SB3が設けられている。スイッチボックスSB2の側面には、押込板8の動作として「連続サイクル」又は「1サイクル」のどちらかの動作モードに選択するための動作選択スイッチ42が設けられている。スイッチボックスSB2の正面には、各動作モードで積込動作を開始させるための積込スイッチ(積込操作手段)43、連続サイクル動作を停止させるための停止スイッチ44がそれぞれ設けられている。
【0034】
積込スイッチ43は、プッシュシリンダ9及びプレスシリンダ12をそれぞれ伸縮駆動させる操作指令を出力する操作スイッチである。なお、その他のスイッチについては、緊急時にのみ用いるスイッチ等であり、詳細な説明は省略する。また、停止スイッチ44は、右側のスイッチボックスSB3にも設けられている。
【0035】
図6は、制御装置47の構成を示すブロック図である。この制御装置47は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)の一部であって、CPUやメモリ等を有する。スイッチボックスSB1のメインスイッチ34、連動スイッチ35及びかき出しスイッチ37の操作指令と、スイッチボックスSB2の動作選択スイッチ42、積込スイッチ43及び停止スイッチ44の操作指令と、スイッチボックスSB3の停止スイッチ44の操作指令とが制御装置47に入力される。また、上記第1近接センサ51及び第2近接センサ61の検知信号は、この制御装置47に入力される。
【0036】
プッシュシリンダ用電磁切換弁24、プレスシリンダ用電磁切換弁25、ディスチャージシリンダ用電磁切換弁26、スイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド24e〜27e,24s〜27sは、制御装置47からの出力信号により励磁・消磁される。また、メインランプ38、ロックランプ39、開放ランプ40及び退避ランプ41は、制御装置47からの出力信号により点灯・消灯する。
【0037】
また、制御装置47は、タイマ48を内蔵している。このタイマ48は、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点からカウントを開始するようになっている。これにより、制御装置47は排出作業中に塵芥投入箱3が上方回動位置に到達してから所定時間t1(例えば2秒)が経過したか否かを監視している。また、タイマ48は、第2近接センサ61がドグ62を検知したときも、当該検知した時点からカウントを開始するようになっている。これにより、制御装置47は、戻し作業中に排出板18が最前方位置に到達してから所定時間t2(例えば2秒)が経過したか否かを監視している。
【0038】
次に、上記のように構成された塵芥収集車1において、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図7のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPU(以下単にCPUという。)は、連動スイッチ35が「OFF」から「排出」に操作されるのを待つ(ステップS101)。その際、図8(a)に示すように、塵芥投入箱3は下方回動位置にあり、排出板18は最前方位置にある。連動スイッチ35が「排出」に操作されると、CPUはスイングシリンダ20を伸長駆動させ(ステップS102)、塵芥投入箱3を上方回動させる。
【0039】
次に、CPUは、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動したか否かを、第1近接センサ51の検知状態により監視する(ステップS103)。そして、塵芥投入箱3が図8(b)に示すように上方回動位置に到達し、第1近接センサ51がドグ52を検知(オン)すると(図3参照)、CPUはスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップS104)。
【0040】
また、CPUは、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS105)、開放ランプ40を点灯させる(ステップS106)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t1(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS107)、所定時間t1が経過すると、開放ランプ40を消灯させる(ステップS108)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0041】
ついで、CPUは、ディスチャージシリンダ19を伸長駆動させ(ステップS109)、排出板18を最前方位置から最後方位置に向けて後方移動させる。その際、排出板18とともにドグ62が後方移動して第2近接センサ61から離反することにより、第2近接センサ61は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。そして、ディスチャージシリンダ19が最伸長して排出板18が最後方位置まで移動すると、CPUはディスチャージシリンダ19の伸長駆動を停止させる(ステップS110)。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥は外部に排出される(図8(c)参照)。
【0042】
次に、排出作業後に排出板18を前方移動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図9のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPUは、連動スイッチ35が「OFF」から「戻し」に操作されるのを待つ(ステップS201)。その際、図10(a)に示すように、塵芥投入箱3は上方回動位置にあり、排出板18は最後方位置にある。連動スイッチ35が「戻し」に操作されると、CPUはディスチャージシリンダ19を収縮駆動させ(ステップS202)、排出板18を前方移動させる。
【0043】
次に、CPUは、排出板18が最前方位置まで移動したか否かを、第2近接センサ61の検知状態により監視する(ステップS203)。そして、排出板18が図10(b)に示すように最前方位置に到達し、第2近接センサ61がドグ62を検知(オン)すると、CPUはディスチャージシリンダ19の収縮駆動を停止させる(ステップS204)。
【0044】
また、CPUは、第2近接センサ61がドグ62を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS205)、退避ランプ41を点灯させる(ステップS206)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t2(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS207)、所定時間t2が経過すると、退避ランプ41を消灯させる(ステップS208)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0045】
ついで、CPUは、スイングシリンダ20を収縮駆動させ(ステップS209)、塵芥投入箱3を上方回動位置から下方回動位置に向けて下方回動させる。その際、塵芥投入箱3とともに第1近接センサ51が下方回動してドグ52から離反することにより、第1近接センサ51は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。また、排出板18の下先端部18aは、図10(b)に示すように、塵芥収容箱2の底部後端よりも前方へ移動しているため、塵芥投入箱3は排出板18の下先端部18aと干渉することなく下方回動位置まで下方回動させることができる。
【0046】
そして、スイングシリンダ20が最収縮して塵芥投入箱3が下方位置まで下方回動すると、CPUはスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップS210)。これにより、塵芥収集車1は、走行可能な状態となる(図10(c)参照)。
【0047】
以上のように構成された本実施形態の塵芥収集車1によれば、排出作業時に連動スイッチ35を「排出」操作するだけで、スイングシリンダ20を駆動させて塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させてから、ディスチャージシリンダ19を自動的に駆動させることができる。これにより、排出作業を行う際に、スイングシリンダ20を駆動させる操作及びディスチャージシリンダ19を駆動させる操作を個別に行う必要がないため、排出作業を効率良く行うことができる。
【0048】
また、排出作業時に第1近接センサ51が検知してから所定時間t1を経過した後に、ディスチャージシリンダ19を伸長駆動させるようにしたので、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動してから排出板18が後方移動を開始する前までに、作業者が排出動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥投入箱3を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合、例えばかき出しスイッチ37を操作して塵芥投入箱3内に残留している塵芥を取り除く場合に、所定時間t1内に連動スイッチ35を「OFF」操作することにより、排出板18が後方移動するのを抑制することができる。
【0049】
また、第1近接センサ51が検知してから所定時間t1が経過するまでの間、開放ランプ40を点灯させるようにしたので、作業者は開放ランプ40により排出動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥投入箱3を上方回動させた状態で排出作業を一時的に中断する場合に、排出動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、排出板18が後方移動するのを効果的に抑制することができる。
【0050】
また、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させた後に、ディスチャージシリンダ19により排出板18を後方移動させることができるので、塵芥投入箱3を上方回動させる前に排出板18が後方移動するのを防止することができる。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥が塵芥投入箱3内に逆流するのを防止することができるため、排出作業時に積込装置Tが損傷するのを防止することができる。
【0051】
また、排出作業後に排出板18を前方移動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に、連動スイッチ35を「戻し」操作することによって、排出板18を最前方位置まで移動させた後に、塵芥投入箱3を自動的に下方回動させるようにしたので、排出板18を前方移動させる前に塵芥投入箱3が下方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥投入箱3が排出板18と干渉するのを防止することができるため、戻し作業時に塵芥投入箱3又は排出板18が損傷するのを防止することができる。
【0052】
また、戻し作業時に、第2近接センサ61が検知してから所定時間t2を経過した後に、スイングシリンダ20を収縮駆動させるようにしたので、排出板18が最前方位置まで移動してから塵芥投入箱3が下方回動を開始する前までに、作業者が戻し動作の停止操作を行う時間を設けることができる。これにより、排出板18を前方移動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合、例えば塵芥収容箱2内において排出板18より後方に残留する塵芥を取り除きたい場合に、所定時間t2内に連動スイッチ35を「OFF」操作することにより、塵芥投入箱3が下方回動するのを抑制することができる。
【0053】
また、第2近接センサ61が検知してから所定時間t2が経過するまでの間、退避ランプ41を点灯させるようにしたので、作業者は退避ランプ41により戻し動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、排出板18を前方移動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合に、戻し動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、塵芥投入箱3が下方回動するのを効果的に抑制することができる。
【0054】
図11は、本発明の第2の実施形態に係る塵芥収集車の側断面図である。この塵芥収集車は、積込が回転板式で、排出がダンプ式の構成であり、従って、積込装置の構成、及び排出機構の構成の一部は第1の実施形態と異なるが、投入箱駆動手段としてのスイングシリンダ20等は、第1の実施形態と同様である。なお、第1の実施形態と共通する構成については、同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0055】
図11において、塵芥投入箱3の左右の側壁3cには押込シリンダ112のシリンダ側基端部112aが軸着されており、これにより押込シリンダ112は回動可能である。また、押込板108は、図示のような側面形状の左右の部材間を車幅方向に延びるプレート等(図示省略)により接続して一体化したものであり、側壁3cに取り付けられた支軸113を中心として回動可能である。押込板108の上端部と押込シリンダ112のピストンロッド先端部とは、ピン114により互いに接続されており、これにより、押込シリンダ112が伸長駆動すると、当該押込シリンダ112自身が反時計回り方向に回動しながら押込板108を時計回り方向に回動させ、図の実線で示す状態となる。また、その状態から押込シリンダ112が収縮駆動すると、当該押込シリンダ112自身が時計回り方向に回動しながら押込板108を反時計回り方向に回動させ、図の二点鎖線で示す状態となる。
【0056】
一方、図示の側面形状で車幅方向に延びる回転板115は、側壁3cに対して軸周りに回転自在に取り付けられた支軸116を中心に、回転自在である(時計回り方向が通常回転方向である。)。塵芥投入箱3の内部底面3eは、回転板115の先端の回動軌跡に沿って円弧状に形成されている。
【0057】
上記のように構成された積込装置Tにおいては、塵芥投入箱3内に塵芥が投入されると、回転板115は塵芥をかき込みながら図示の位置(ほぼ9時の位置)まで上昇する。そして、回転板115が図示の位置に来たとき、押込板108が二点鎖線の位置から実線の位置まで時計回り方向に回動して、回転板115の上に載っている塵芥を塵芥収容箱2に押し込む。その後、押込板108は、回転板115が12時の位置を超える頃から反時計回り方向に回動し始め、次の押込動作開始までには元の位置に戻っている。このような周期的動作が、1サイクル又は連続サイクルで行われる。
【0058】
一方、塵芥収容箱2の下方にはダンプシリンダ(排出駆動手段)119が設けられており、そのシリンダ側基端部119aは車体1aに軸着されている。また、ピストンロッド側先端部119bは塵芥収容箱2の下面に軸着されている。塵芥収容箱2の後端下部は、支軸120を介して車体1a上に上下回動可能に支持されており、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させることにより、塵芥収容箱2を図16cに示す傾動位置と図11に示す着床位置との間で上下回動可能である。これにより、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥は、ダンプシリンダ119を伸長駆動させて塵芥収容箱2を車体1aに対して上方回動(傾動)させることにより、自重により開口部2aから外部へ排出される。
【0059】
塵芥収集車1は、塵芥収容箱2が着床位置(所定位置)にあることを検知する下方位置検知手段である第3近接センサ161を備えている。第3近接センサ161は、図11に示すように、ダンプシリンダ119のシリンダ側基端部119aより前方の車体1aに固定されており、塵芥収容箱2の底部に固定されたドグ162を検知することにより、塵芥収容箱2が着床位置(所定位置)にあることを検知するようになっている。
【0060】
図12は、上記押込シリンダ112、ダンプシリンダ119、スイングシリンダ20及び、回転板115を回転させる油圧モータ117に関する油圧回路図である。当該油圧回路は、オイルタンク21、油圧ポンプ22、押込シリンダ用電磁切換弁124、油圧モータ用電磁切換弁125、ダンプシリンダ用電磁切換弁126、スイングシリンダ用電磁切換弁(テールゲートロック用電磁切換弁を兼用。)27、切換弁28b、テールゲートロック(シリンダ)31、圧力センサ144、その他圧力制御弁196〜199、逆止弁29g,129a〜129f、フィルタ30a等を図示のように接続して構成されている。なお、本実施形態では、押込シリンダ112と油圧モータ117とによって、積込駆動手段171が構成されている。
【0061】
塵芥収容箱2が着床位置(図11の実線)にあるとき、ダンプシリンダ119は最も収縮した状態にあり、ダンプシリンダ用電磁切換弁126は中立位置にある。ダンプシリンダ用電磁切換弁126のソレノイド126eが励磁されると、ダンプシリンダ119は伸長駆動する。また、ソレノイド126sが励磁されると、ダンプシリンダ119は収縮駆動する。この状態からソレノイド126sが消磁されると、ダンプシリンダ用電磁切換弁126は中立位置に戻り、ダンプシリンダ119の収縮駆動は停止する。
【0062】
図13は、運転室内に設けられているスイッチボックスSB1を示す平面図である。スイッチボックスSB1の構成は、連動スイッチ135及び退避ランプ(下方位置報知手段)141以外は、第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。連動スイッチ135は、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、塵芥収容箱2を下方回動させるための操作指令を出力する戻し操作手段とを兼用した操作スイッチである。具体的には、連動スイッチ135は、ダンプシリンダ119を伸縮駆動させるダンプシリンダ用電磁切換弁126の各ソレノイド126e,126s、及びスイングシリンダ20を伸縮駆動させるスイングシリンダ用電磁切換弁27の各ソレノイド27e,27sをそれぞれ励磁させる操作指令を出力する。
【0063】
連動スイッチ135を排出操作手段として使用する場合は、連動スイッチ135を「OFF」から「排出」に操作する。この操作により、図16(a)〜(c)に示すように、スイングシリンダ20が伸長駆動して塵芥投入箱3が上方回動した後、ダンプシリンダ119が自動的に伸長駆動して塵芥収容箱2が傾動位置まで上方回動する。
【0064】
また、連動スイッチ135を戻し操作手段として使用する場合は、連動スイッチ135を「OFF」から「戻し」に操作する。この操作により、図18(a)〜(c)に示すように、ダンプシリンダ119が収縮駆動して塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動した後、スイングシリンダ20が自動的に収縮駆動して塵芥投入箱3が下方回動する。なお、連動スイッチ135は、手を離すと「OFF」の中立位置に戻るタイプのスイッチである。
【0065】
退避ランプ141は、戻し作業中に塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動したことを報知するものであり、第3近接センサ161が検知してから後述する所定時間t3が経過するまでの間に点灯するようになっている。
【0066】
図14は、制御装置47の構成を示すブロック図である。スイッチボックスSB1の連動スイッチ135の操作指令、第3近接センサ161の検知信号は、この制御装置47に入力される。押込シリンダ用電磁切換弁124の各ソレノイド124e,124s、油圧モータ用電磁切換弁125の各ソレノイド125r,125n、及びダンプシリンダ用電磁切換弁126の各ソレノイド126e,126sは、制御装置47からの出力信号により励磁・消磁される。また、退避ランプ141は、制御装置47からの出力信号により点灯・消灯する。
【0067】
次に、上記のように構成された塵芥収集車1において、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図15のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPU(以下単にCPUという。)は、連動スイッチ135が「OFF」から「排出」に操作されるのを待つ(ステップS301)。その際、図16(a)に示すように、塵芥投入箱3は下方回動位置にあり、塵芥収容箱2は着床位置にある。連動スイッチ135が「排出」に操作されると、CPUはスイングシリンダ20を伸長駆動させ(ステップS302)、塵芥投入箱3を上方回動させる。
【0068】
次に、CPUは、塵芥投入箱3が上方回動位置まで上方回動したか否かを、第1近接センサ51の検知状態により監視する(ステップS303)。そして、塵芥投入箱3が図16(b)に示すように上方回動位置に到達し、第1近接センサ51がドグ52を検知(オン)すると(図3参照)、CPUはスイングシリンダ20の伸長駆動を停止させる(ステップS304)。
【0069】
また、CPUは、第1近接センサ51がドグ52を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS305)、開放ランプ40を点灯させる(ステップS306)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t1(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS307)、所定時間t1が経過すると、開放ランプ40を消灯させる(ステップS308)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0070】
ついで、CPUは、ダンプシリンダ119を伸長駆動させ(ステップS309)、塵芥収容箱2を着床位置から傾動位置に向けて上方回動させる。その際、塵芥収容箱2とともにドグ162が上方回動して第3近接センサ161から離反することにより、第3近接センサ161は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。そして、ダンプシリンダ119が最伸長して塵芥収容箱2が傾動位置まで上方回動すると、角度センサ(図示省略)が車体1aに対する塵芥収容箱2の上方回動角度(傾動角度)を検知することにより、CPUはダンプシリンダ119の伸長駆動を停止させる(ステップS310)。これにより、塵芥収容箱2内の塵芥は自重により開口部2aから外部に排出される(図16(c)参照)。
【0071】
次に、排出作業後に塵芥収容箱2を下方回動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に処理される制御装置47の制御について、図17のフローチャートを参照して説明する。処理開始により制御装置47のCPUは、連動スイッチ135が「OFF」から「戻し」に操作されるのを待つ(ステップS401)。その際、図18(a)に示すように、塵芥収容箱2は傾動位置にあり、塵芥投入箱3は上方回動位置にある。連動スイッチ135が「戻し」に操作されると、CPUはダンプシリンダ119を収縮駆動させ(ステップS402)、塵芥収容箱2を下方回動させる。
【0072】
次に、CPUは、塵芥収容箱2が着床位置まで下方回動したか否かを、第3近接センサ161の検知状態により監視する(ステップS403)。そして、塵芥収容箱2が図18(b)に示すように着床位置に到達し、第3近接センサ161がドグ162を検知(オン)すると、CPUはダンプシリンダ119の収縮駆動を停止させる(ステップS404)。
【0073】
また、CPUは、第3近接センサ161がドグ162を検知した時点から、タイマ48のカウントを開始させるとともに(ステップS405)、退避ランプ141を点灯させる(ステップS406)。そして、CPUは、タイマ48が所定時間t3(2秒)が経過したか否かを監視し(ステップS407)、所定時間t3が経過すると、退避ランプ141を消灯させる(ステップS408)。その際、タイマ48はCPUによりリセットされる。
【0074】
ついで、CPUは、スイングシリンダ20を収縮駆動させ(ステップS409)、塵芥投入箱3を上方回動位置から下方回動位置に向けて下方回動させる。その際、塵芥投入箱3とともに第1近接センサ51が下方回動してドグ52から離反することにより、第1近接センサ51は検知(オン)状態から非検知(オフ)状態となる。また、塵芥収容箱2は、図18(b)に示すように、着床位置にあるため、塵芥投入箱3は地面と干渉することなく下方回動位置まで下方回動させることができる。
【0075】
そして、スイングシリンダ20が最収縮して塵芥投入箱3が下方位置まで下方回動すると、CPUはスイングシリンダ20の収縮駆動を停止させる(ステップS410)。これにより、塵芥収集車1は、走行可能な状態となる(図18(c)参照)。
【0076】
以上のように構成された本実施形態の塵芥収集車1によれば、塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を外部に排出する排出作業を行う際に、連動スイッチ135を「排出」操作することによって、塵芥投入箱3を上方回動位置まで回動させた後に、塵芥収容箱2を自動的に上方回動させるようにしたので、塵芥投入箱3を上方回動させる前に塵芥収容箱2が上方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥収容箱2を上方回動させたときに塵芥投入箱3が地面と干渉するのを防止することができるため、排出作業時に塵芥投入箱3が損傷するのを防止することができる。
【0077】
また、排出作業後に塵芥収容箱2を下方回動させるとともに塵芥投入箱3を下方回動させる戻し作業を行う際に、連動スイッチ135を「戻し」操作することによって、塵芥収容箱2を着床位置まで下方回動させた後に、塵芥投入箱3を自動的に下方回動させるようにしたので、塵芥収容箱2が着床する前に塵芥投入箱3が下方回動するのを防止することができる。これにより、塵芥投入箱3が下方回動したときに地面と干渉するのを防止することができるため、戻し作業時に塵芥投入箱3が損傷するのを防止することができる。
【0078】
また、戻し作業時に、第3近接センサ161が検知してから所定時間t3を経過した後に、スイングシリンダ20を収縮駆動させるようにしたので、塵芥収容箱2が下方回動してから塵芥投入箱3が下方回動を開始する前までに、作業者が戻し動作の停止操作を行うための時間を設けることができる。これにより、塵芥収容箱2を下方回動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合、例えば塵芥収容箱2内に残留する塵芥を取り除きたい場合に、所定時間t3内に連動スイッチ135を「OFF」操作することにより、塵芥投入箱3が下方回動するのを抑制することができる。
【0079】
また、第3近接センサ161が検知してから所定時間t3が経過するまでの間、退避ランプ141を点灯させるようにしたので、作業者は退避ランプ141により戻し動作の停止操作を行うタイミングを容易に認識することができる。これにより、塵芥収容箱2を下方回動させた状態で戻し作業を一時的に中断する場合に、戻し動作の停止操作が遅れるのを抑制することができるため、塵芥投入箱3が下方回動するのを効果的に抑制することができる。
【0080】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、連動スイッチ35(135)は、戻し操作手段として使用される場合、排出板18を前方移動(塵芥収容箱2を下方回動)させる操作指令を出力しているが、塵芥投入箱3を下方回動させる操作指令を出力してもよい。
また、単一の連動スイッチ35(135)により排出操作手段及び戻し操作手段を兼用しているが、各操作手段毎に専用の操作スイッチを設けてもよい。
【0081】
さらに、塵芥投入箱3の上方回動位置は、スイングシリンダ20が最伸長した位置としているが、スイングシリンダ20が最伸長するまでの任意の伸長位置としてもよい。要するに、第1の実施形態では排出板18を後方移動させたときに、塵芥収容箱2内の塵芥が逆流することにより積込装置Tが損傷しない位置まで塵芥投入箱3が上方回動した位置を上方回動位置として設定すればよい。また、第2の実施形態では塵芥収容箱2を上方回動させたときに、塵芥投入箱3が地面と干渉しない位置まで上方回動した位置を上方回動位置として設定すればよい。
【0082】
また、第1の実施形態において、戻し作業時における排出板18の所定位置は、最前方位置に設定されているが、上述の初期位置や、初期位置と最前方位置との間の任意の位置に設定されていてもよい。要するに、塵芥投入箱3が排出板18の下先端部18aと干渉することなく下方回動位置まで回動させることができるように、排出板18を前方へ移動させた位置を所定位置として設定すればよい。
【0083】
また、第2の実施形態において、戻し作業時における塵芥収容箱2の所定位置は、着床位置に設定されているが、着床位置と傾動位置との間の任意の位置に設定されていてもよい。要するに、塵芥投入箱3が地面と干渉することなく下方回動位置まで回動させることができるように、塵芥収容箱2を下方回動させた位置を所定位置として設定すればよい。
【0084】
また、上方位置報知手段,前方位置報知手段及び下方位置報知手段は、所定時間t1,t2及びt3内にランプ40,41及び141を点灯させているが、所定時間t1,t2及びt3以外のときにランプ40,41及び141を点灯させておき、所定時間t1,t2及びt3内のときにランプ40,41及び141を消灯させるようにしてもよい。
また、上方位置報知手段,前方位置報知手段及び下方位置報知手段は、ランプ40,41及び141に替えて又はランプ40,41及び141とともにブザーを鳴動させるようにしてもよい。
【0085】
また、所定時間t1,t2及びt3は、同一の値(2秒)に設定されているが、その設定値は適宜変更可能であり、それぞれ個別に異なる値に設定してもよい。
また、第1の実施形態における押込板式の積込装置Tは、第2の実施形態の積込装置Tとして適用することもできる。また、第2の実施形態における回転板式の積込装置Tは、第1の実施形態の積込装置Tとして適用することもできる。
また、上方位置検知手段,前方位置検知手段及び下方位置検知手段は、センサ以外にタイマを用いてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 塵芥収集車
1a 車体
2 塵芥収容箱
2a 開口部
3 塵芥投入箱
3a 投入口
18 排出板
19 ディスチャージシリンダ(排出駆動手段)
20 スイングシリンダ(投入箱駆動手段)
35 連動スイッチ(排出操作手段)
40 開放ランプ(上方位置報知手段)
47 制御装置
51 第1近接センサ(上方位置検知手段)
119 ダンプシリンダ(排出駆動手段)
135 連動スイッチ(排出操作手段)
T 積込装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の後部に開口部を有する塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連接され、後部に塵芥の投入口を有する塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、
前記塵芥投入箱を、前記塵芥収容箱の前記開口部を閉鎖する下方回動位置と、当該開口部を開放する上方回動位置との間で上下回動させる投入箱駆動手段と、
前記塵芥投入箱を上方回動させた状態で前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出する際に駆動する排出駆動手段と、を備えた塵芥収集車であって、
前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、
前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあること検知する上方位置検知手段と、
前記排出操作手段の操作指令が出力されると、前記投入箱駆動手段を駆動させて前記塵芥投入箱を上方回動させ、前記上方位置検知手段により前記塵芥投入箱が前記上方回動位置まで回動したことを検知すると、前記排出駆動手段を駆動させる制御装置と、を備えていることを特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
前記制御装置は、前記上方位置検知手段が検知してから所定時間が経過した後に、前記排出駆動手段を駆動させる請求項1に記載の塵芥収集車。
【請求項3】
前記上方位置検知手段が検知してから前記所定時間が経過するまでの間、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあることを報知する上方位置報知手段をさらに備えている請求項2に記載の塵芥収集車。
【請求項1】
車体の後部に開口部を有する塵芥収容箱と、
前記塵芥収容箱の後部に上下回動可能に連接され、後部に塵芥の投入口を有する塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、
前記塵芥投入箱を、前記塵芥収容箱の前記開口部を閉鎖する下方回動位置と、当該開口部を開放する上方回動位置との間で上下回動させる投入箱駆動手段と、
前記塵芥投入箱を上方回動させた状態で前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出する際に駆動する排出駆動手段と、を備えた塵芥収集車であって、
前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を外部へ排出するための操作指令を出力する排出操作手段と、
前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあること検知する上方位置検知手段と、
前記排出操作手段の操作指令が出力されると、前記投入箱駆動手段を駆動させて前記塵芥投入箱を上方回動させ、前記上方位置検知手段により前記塵芥投入箱が前記上方回動位置まで回動したことを検知すると、前記排出駆動手段を駆動させる制御装置と、を備えていることを特徴とする塵芥収集車。
【請求項2】
前記制御装置は、前記上方位置検知手段が検知してから所定時間が経過した後に、前記排出駆動手段を駆動させる請求項1に記載の塵芥収集車。
【請求項3】
前記上方位置検知手段が検知してから前記所定時間が経過するまでの間、前記塵芥投入箱が前記上方回動位置にあることを報知する上方位置報知手段をさらに備えている請求項2に記載の塵芥収集車。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−230888(P2011−230888A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102272(P2010−102272)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)
【Fターム(参考)】
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