説明

増強された選択性を有するエチレンオリゴマー化触媒系

(R1)(R2)P−(R5)CHCH(R6)−P(R3)(R4)であるP−C−C−P骨格構造配位子とクロム系金属化合物を含むエチレンの選択的オリゴマー化のための触媒系をここに開示する。また、特定の立体配列構造を有するリガンドを用いて三量体化又は四量体化のようなオリゴマー化反応の活性化及び選択性を大いに向上させる方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレンの三量体化又は四量体化のような、オリゴマー化に使用される触媒系に関し、及びさらに詳しくは、遷移金属又は遷移金属前駆体、助触媒及び特異的な立体異性構造を有する配位子を含む触媒系を使用したエチレンのオリゴマー化の活性化及び選択性の増加の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1−ヘキセン及び1−オクテンは、直鎖状低密度ポリエチレンを製造するための重合プロセスにおいてモノマー又はコモノマーとして幅広く使用される工業用原料として重要あり、及びエチレンのオリゴマー化の製品を精製することによって得られる。しかしながら、従来行われてきたエチレンのオリゴマー化反応は、1−ヘキセン及び1−オクテンが著しい量のブテン、高級オリゴマー及びポリエチレンと共に生成されるという、効率の悪いものであった。このような従来のエチレンのオリゴマー化技術において、様々なアルファ−オレフィンが、シュルツ−フローリー(Schulze−Flory)又はポアソン製品分布に従い、一般的に製造されるため、所望の製品の収率が制限される。
【0003】
近年、遷移金属触媒によるエチレンの選択的三量体化によって1−ヘキセンを製造すること、又はエチレンの選択的四量体化によって1−オクテンを製造することについて焦点が当てられた研究が行われており、そしてエチレンの三量化又は四量化に使用するための、よく知られている遷移金属触媒はクロム系触媒である。
【0004】
国際公開第02/04119号パンフレットには、エチレンの三量化のための、式(R1)(R2)X−Y−X(R3)(R4)で表される配位子、式中、Xはリン、ヒ素又はアンチモンを表し、Yは、−N(R5)−のような連結基を表し、及びR1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つが極性置換基又は電子供与性置換基を有するところの配位子、を含む
クロム系触媒が開示されている。
【0005】
他の公知文献には、触媒条件下、1−ヘキセンに対して触媒活性を示さず、及びR1
2、R3及びR4の少なくとも1つに非極性置換基を有する配位子、(o−エチルフェニ
ル)2PN(Me)P(o−エチルフェニル)2の使用が開示されている(アンティー カーター(Antea Carter)ら、ケミカル コミュニケーションズ、2002年、858−859頁)。
【0006】
また、韓国特許公報第2006−0002741号明細書は、エチレンの三量化の優れた活性及び選択性が、リンに付着したフェニル環のオルト位の非極性置換基を含むPNP配位子、例えば、(o−エチルフェニル)2PN(Me)P(o−エチルフェニル)2の使用により達成可能であることを開示している。
【0007】
一方、国際公開04/056479号パンフレットは、リンに付着したフェニル環上に置換基を有しないPNP配位子を含むクロム系触媒を使用するエチレンの四量化反応によって1−オクテンの製造する工程において、強化された選択性を開示している。この文献において、エチレン四量化のための触媒に使用されているヘテロ原子配位子の例として、(o−エチルフェニル)2PN(Me)P(o−エチルフェニル)2等が含まれる。
【0008】
この先行文献は、リン原子上のヒドロカルビル基又はヘテロヒドロカルビル基上に何れの極性置換基なしに、窒素及びリンのヘテロ原子を有するヘテロ原子配位子を含む、クロム系触媒が、大抵70質量%以上の選択性で、1−オクテンを製造するための選択的エチ
レン四量化に使用できることを開示している。
【0009】
然しながら、公知文献は、1−オクテンを製造するために高選択的にエチレンを四量化できる、又は1−ヘキセンを製造するために高選択的にエチレンを三量化できる、ヘテロ原子含有の配位子構造の具体的な例を提案していない。また、これらの文献は、約70質量%の1−オクテン選択性を有する配位子である(R1)(R2)P−(R5)N−P(R3)(R4)のような、PNP型骨格構造のみを提案している。さらにそのうえ、ヘテロ原
子配位子のための可能な置換基が限定されている。
【0010】
加えて、従来のヘテロ原子を含むPNP型骨格配位子は、その活性化1−オクテン又は1−ヘキセンを製造するための反応におけるその活性が、時間と共に変化し、及びその反応速度は著しく減少する、という問題点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第02/04119号パンフレット
【特許文献2】韓国特許公報第2006−0002741号明細書
【特許文献3】国際公開04/056479号パンフレット
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】ケミカル コミュニケーションズ、2002年、858−859頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本出願人は、従来技術の触媒安定性の問題を克服するために、原子PとP間の構造のみならず、P原子上のR1、R2、R3及びR4の置換基も多様に変化させながら、エチレンオリゴマー化実験を行った。結果として、出願人は、窒素原子を含まないP−C−C−P骨格構造の配位子を有する本発明のクロム系触媒を使用した場合、1−ヘキセン又は1−オクテンが高選択的にエチレンの三量化又は四量化によって製造され、さらにその上、反応速度が一定に維持されることができる充分な時間、触媒活性が安定であるということを見出した。また、出願人はP−C−C−P骨格構造を有する本発明の配位子中の2つのリン原子間の炭素原子に隣接した構造が立体的に変化した場合、三量化及び四量化の活性及び選択性が著しく強化できることを見出した。こられの知見に基づいて、本発明は完成した。
【0014】
即ち、本発明の目的は、高選択的にエチレンのオリゴマー化によって1−ヘキセン又は1−オクテンの収率を向上でき、及び一定の反応速度を維持し続ける安定的な触媒活性を有し得る、特定の立体構造を有するP−C−C−P配位子を含む遷移金属触媒系を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明は、遷移金属又は遷移金属前駆体、助触媒及び下記式1乃至4
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

(式中、
1、R2、R3及びR4は各々独立してヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表し、
5及びR6は各々独立して、ヒドロカルビル基又は置換されたヒドロカルビル基を表し、及び
Aはヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表す。)のいずれか1つによって表される配位子を含む、エチレンの選択的オリゴマー化のための触媒系を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、エチレンオリゴマー化を、対称面に対して非対称である(S,S)−又は(R,R)−非対称P−C−C−P構造を有する線形配位子、又は(S,S)−又は(R,R)−異性体P−C−C−P構造を有するトランス環上配位子を含むクロム系触媒系を使用して実施した場合、三量体化又は四量体化の活性及び選択性は、二つのリン原子間の炭素原子に隣接した置換基の配列方向及び構造によって著しく強化され得、このようにして、1−ヘキセン又は1−オクテンが高選択性で製造される得る。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明についてさらに詳述する。
本発明は、遷移金属又は遷移金属前駆体、助触媒、立体特異性を有するP−C−C−P骨格配位子を含む、エチレンの選択的オリゴマー化のためのクロム系触媒に関する。本発明の触媒系は、安定な反応活性を維持しながら、高活性及び高選択性で1−ヘキセン又は1−オクテンを製造できる。本発明によると、三量体化及び四量体化の活性及び選択性は、特に配位子として使用するためのP−C−C−P骨格化合物における、二つのリン酸原子間の炭素原子に隣接する立体配列構造によって著しく強化される。
【0018】
式1、2及び5に示したように、PCH(R5)CH(R6)Pの構造において、夫々の炭素原子に隣接するR5及びR6の置換基が炭素原子に結合する方向によって、3種の立体異性体が存在し得る。すなわち、P−C−C−P骨格構造中に存在する炭素原子の夫々は、それへ隣接している4つの置換基が完全に異なっているので、不斉炭素原子であると考えられ、そして、この場合、各炭素原子の二つの配列方向は、置換基が炭素原子へ結合している方向によって存在し得る。置換基の配列方向によると、夫々の不斉炭素原子の置換基がカーン−インゴルド−プレローグシステムによって(R)及び(S)立体配置に分け
ることができる。
【0019】
下記式1の骨格構造において、第1炭素原子上の置換基は、最も低い優先順位を有する水素原子置換基が観察者から離された方向にされた場合、3つの置換基がその優先順位に従い反時計回方向に配列されているため、(S)立体配置である。また、優先順位の低い水素原子が観察者から離された方向にある場合、右側の炭素原子上の置換基が(S)立体配置であるように見ることができる。下記式2で表される構造は、上記と同じ方法で観察した場合、(R,R)−異性体であるようにみえる。下記式5の構造は(R,S)立体配置であり、そして二つの炭素原子がキラルであるので、メソ−異性体である。同様に、下記式6のシクロ構造において、二つの隣接したジホスフィン成分が(R,S)−立体配置である場合、ジホスフィン成分は同一の方向に位置し、そしてシス−異性体である。
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【0020】
式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立して、ヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表し、R5
及びR6は各々独立してヒドロカルビル基又は置換されたヒドロカルビル基を表し、及び
Aはヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表す。
【0021】
本発明において、キラル(S,S)−又は(R,R)−異性体は、アキラルなメソー異性体と比較して、エチレン三量体化又は四量体化の著しく良好な選択性及び活性を示すことが確認された。同様に、式3及び4に示されたように、P−C−C−Pのアキラルトランス−環状構造を部分的に含む配位子化合物は、キラルシス−環状構造と比較してエチレンの三量体化又は四量体化の著しく良好な選択性及び活性を示すことが観察された。
【化9】

【化10】

【0022】
式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立して、ヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表し、及びAはヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表す。
【0023】
すなわち、本発明は、エチレンオリゴマー化における著しく増強した選択性及び活性を有するP−C−C−P骨格構造立体異性体化合物を含む触媒系に関し、同時に、安定した反応活性を維持し、及びさらに特に、アキラルな(S,S)−又は(R,R)−異性P−C−C−P構造を有する配位子を含む触媒系に関する。
【0024】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明によるエチレンの選択的オリゴマー化のための触媒系は遷移金属又は遷移金属前駆体、助触媒及びP−C−C−P骨格構造を有する立体異性体配位子を含み、その構造において触媒系はエチレンオリゴマー化において高い活性及び高い選択性を有し得、及び安定な反応活性を維持し得る。さらに詳しくは、下記式1乃至4に示したように、対称面に対して立体的に非対称である(S,S)−又は(R,R)−非対称P−C−C−P構造を有する配位子を含む触媒系に関する。
【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立して、ヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表し、及びAはヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表す。
【0025】
式1乃至4において、R1、R2、R3及びR4の適した例は、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、アントラセニル基、メシチル基、キセニル基、メチル基、エチル基、エチレニル基、プロピル基、プロペニル基、プロピニル基、ブチル基、シクロヘキシル基、4−メチル基シクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、トリル基、キシリル基、4−メチル基フェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、クミル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、ジメチルアミノ基、チオメチル基、トリメチルシリル基、ジメチルヒドラジン基、2−メチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−イソプロピルシクロヘキシル基、o−メチル基フェニル基、o−エチルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、o−t−ブチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、o−イソプロポキシフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基及びアントラセニル基を含み得、そして、各々独立して選択され得る。
【0026】
更に好ましくは、、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピル基フェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−エチル基シクロヘキシル基、2−イソプロピルシクロヘキシル基、o−メチル基フェニル基、o−エチルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、o−t−ブチルフェニル基、o−メトキシフェニル基及びo−イソプロポキシフェニル基からなる群から選択され得る。
【0027】
5及びR6は、各々独立して、ヒドロカルビル基及び置換されたヒドロカルビル基か
らなる群から選択され得、さらに具体的には、アルキル基、アリーロキシ基、ハロゲン基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、カルボニロキシ基、アルコキシ基、アミノカルボニル基、カルボニルアミノ基、ジアルキルアミノ基、その誘導体、いずれかの置換基で置換されたアリール基からなる群から選択され得る。
【0028】
A基はヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基であり得、及びさらに具体的には、炭素原子数2乃至
10のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボニロキシ基、アミノカルボニル基、カルボニルアミノ基、アルキルアミノ基、及びその誘導体からなる群から選択され得る。
【0029】
本発明によるエチレンオリゴマー化において、1−ヘキセン又は1−オクテンの選択性及び反応活性を安定的に維持するためのP−C−C−P骨格構造配位子は(S,S)−又は(R,R)−異性体の線形配位子又はトランス−環状配位子であり得る。また、二つの異性体の混合物、即ち、(S,S)−又は(R,R)−(R1)(R2)P−(R5)CH
CH(R6)−P(R3)(R4)の多重結合を含む配位子が使用され得る。
【0030】
本発明によるエチレンの選択的オリゴマー化における活性、選択性、及び安定な活性を維持するためのP−C−C−P骨格構造からなる立体異性配位子の例は、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチ
ル)P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(フェ
ニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(エチル)CH(メチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メト
キシフェニル)2P−CH(エチル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(エチル)CH(エチル)−P(4−
エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(エチル)CH(エチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(
4−メトキシフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(メチル)−P(4−メトキシ
フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(メチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−
(フェニル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル
)−P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニ
ル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(フ
ェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)
−(4−エチルフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(4−エチル
フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(フェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(4−メトキシフェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2
−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−又は(R,R)−
トランス−1,2−ジ−(P(フェニル)2)シクロペンタン、(S,S)−又は(R,
R)−トランス−1,2−ジ−(P(4−メトキシフェニル)2)シクロペンタン、(S
,S)−又は(R,R)−1,2−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)シクロペンタン
、(S,S)−又は(R,R)−3,4−ジ−(P(フェニル)2)ピロール、(S,S
)−又は(R,R)−3,4−ジ−(P(4−メトキシフェニル)2)ピロール、(S,
S)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)ピロー
ル、(S,S)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)イミダゾール、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(ジメチルアミン)CH(ジメチルアミン)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又
は(R,R)−(3−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(3
−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エトキシフェニル)2P−
CH(メチル)CH(メチル)−P(o−エトキシフェニル)2、((S,S)−又は(
R,R)−(4−ジメチルアミンフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(
4−ジメチルアミンフェニル)、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルシクロヘキシル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−エチルシクロヘキシル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−
エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−イソプロピルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−イソプロピルフェニル)2、(S,S)−又は(R
,R)−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェ
ニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(エチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R
)−(2−エチルフェニル)2PCH(エチル)CH(エチル)P(2−エチルフェニル
2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(イソプロピル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチル
フェニル)2PCH(n−プロピル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(イソプロピル)CH(エチル
)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−
(P(2−エチルフェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−又は(R,R)−トラン
ス−1,2−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)シクロペンタン、(S,S)−又は(
R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)ピロール、(S,S
)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)イミダゾ
ール、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(ジメチルアミン
)CH(ジメチルアミン)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−
(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル
2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−ジメチル
アミンフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−ジメチルアミンフェニル)2、及び(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルシクロヘキシル)2PCH(メチル)
CH(メチル)P(2−エチルシクロヘキシル)2を含み、本発明の範囲はそれらに限定
されず、及び本発明による配位子は当業者によく知られている種々の方法を使用して製造することができる。
【0031】
本発明による配位子のP−C−C−P型立体異性骨格構造は、従来技術の(R)nPN
(R’)P(R)mヘテロ配位子とは異なり、及び本発明の配位子の骨格構造中のヘテロ
原子はリン(P)原子のみである。すなわち、本発明による触媒系に使用される配位子は、二つのリン原子間に、窒素原子無しに炭素−炭素骨格構造を含む。本発明によると、配位子の立体構造が炭素原子に結合した置換基の配列方向によって最適に制御され、このように、本発明の触媒系は優れた触媒活性を示し得、70質量%以上の高い1−ヘキセン選択性又は1−オクテン選択性を達成し得、及び安定した反応活性を維持し得る。
【0032】
ヘキセン又はオクテンの高選択的製造のために、本発明による配位子による触媒系は、任意の手順で遷移金属化合物及びその他の活性剤を混合する工程を含む方法によって製造できる。
【0033】
本発明による本発明に関する触媒系の製造方法は、遷移金属化合物及びP−C−C−P骨格構造を有する立体異性配位子からなる配位子の配位した錯体を製造する工程を含み得る。この方法は、P−C−C−P骨格構造配位子及び遷移金属化合物から製造された配位錯体を反応性混合物に添加する工程、又は系中でP−C−C−P骨格構造配位子の配位錯体を製造するために、反応容器に、P−C−C−P骨格構造配位子及び遷移金属化合物を添加する工程を含む。
【0034】
系中におけるP−C−C−P骨格構造配位子の配位錯体を製造とは触媒活性がおきる溶媒中における錯体の製造を意味する。系中で配位錯体を製造するためには、金属:配位子の割合が例えば約0.01:1−100:1、好ましくは約0.1:1−10:1、及びさらに好ましくは0.5:1−2:1となるように、遷移金属化合物及びP−C−C−P骨格構造配位子を加えることが好ましい。
【0035】
遷移金属はクロム、モリブデン、タングステン、チタン、タンタル、バナジウム及びジルコニウムからなる群から選択された何れか1種であり得る。好ましいものはクロムである。
【0036】
本発明によるエチレンオリゴマー化を触媒する遷移金属化合物がP−C−C−P骨格構造配位子及び助触媒と混合された場合、単純な無機塩若しくは有機塩、又は配位化合物若しくは有機金属化合物であり得る。この化合物は好ましくはクロム又はクロム前駆体である。クロム又はクロム前駆体は、クロム(III)アセチルアセトネート、トリス(テトラヒドロフラン)トリクロロクロム、及びクロム(III)2−エチルヘキサノエートからなる群から選択されるのが好ましい。。
【0037】
また、P−C−C−P骨格構造配位子は、結果として生じるP−C−C−P骨格構造の配位子の配位錯体が室温以上で不溶性物質になるように、ポリマー鎖に付着され得る。さらに、P−C−C−P骨格構造配位子又は遷移金属化合物はシリカ、シリカゲル、ポリシロキサン又はアルミナ等の骨格に結合及び固定できる。
【0038】
本発明の方法に使用される助触媒は、P−C−C−P骨格構造配位子及び遷移金属化合物を混合したときに活性触媒を製造する何れの化合物でもあり得る。活性剤はまた、混合物中に使用され得る。活性剤として使用されるのに適した化合物は有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物及び有機塩を含む。
【0039】
本発明による触媒系における活性剤として使用されるのに適した有機アルミニウム化合物は、AlR3、(式中のR基は各々独立して炭素原子数1乃至12のアルキル基、酸素
原子含有アルキル基又はハロゲン化物を表す。)及びLiAlH4等の化合物を含む。こ
の助触媒の例としては、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、トリ−n−オクチルアルミニウム、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリドイソプロポキシド、エチル基アルミニウムセスキクロリド、メチル基アルミニウムセスキクロリド及びアルミノキサンを含む。
【0040】
技術的に、アルミノキサンが、一般的に水及びアルキルアルミニウム化合物、例えばトリメチルアルミニウム、を混合して製造して得られる、オリゴマー化合物であることが広く知られている。製造されたアルミノキサンオリゴマー化合物は、線形化合物、環状化合物、かご形化合物、またはそれらの混合物であり得る。
【0041】
適した有機ホウ素化合物はボロキシン、NaBH4、トリエチルボラン、トリフェニル
ボラン、トリフェニルボランアンモニア錯体、トリブチルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニルアンモニウム(テトラペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルフェニルアンモニウム(テトラペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルジフェニルアンモニウム(テトラペンタフルオロフェニル)ボレート、及びエチルジフェニル基アンモニウム(テトラペンタフルオロフェニル)ボレートを含む。これら有機ホウ素化合物は有機アルミニウム化合物との混合物として使用され得る。
【0042】
また、助触媒うち、アルミノキサンはアルキルアルミノキサン、例えば、メチルアルミノキサン(MAO)及びエチルアルミノキサン(EAO)の他、改質アルキルアルミノキサン、例えば、改質メチルアルミノキサン(MMAO)のうちから選択され得る。改質メチルアルミノキサン(アクゾノーベル(Akzo Nobel)社)はメチル基に加えて、イソブチル基又はn−オクチル基のような枝分かれアルキル基を含む。
【0043】
助触媒としては、メチルアルミノキサン(MAO)又はエチルアルミノキサン(EAO)が好ましい。遷移金属であるクロム化合物及びアルミノキサンはアルミニウム:金属の比が約1:1−10,000:1、及び好ましくは約1:1−1:1,000となるように混合され得る。
【0044】
本発明で開示された触媒系の個々の成分は、活性触媒を供給するために、溶媒の存在または不存在下で、同時に又は連続した任意の順序で混合され得る。触媒の成分の混合は−20℃乃至250℃の温度で実施され得る。触媒成分を混合している間、オレフィンの存在は、一般に保護硬化を有し、それ故、強化された触媒性能を提供する。更に好ましくは、触媒成分の混合は20℃乃至100度の温度範囲で実施される。
【0045】
本発明に開示された反応生成物は、つまりエチレンオリゴマーは、均質液体反応、触媒系が部分的に又は完全に溶解していないスラリー反応、二相液液反応、オレフィンが主溶媒として作用するバルク反応、又は気体反応によって、不活性溶媒の存在下又は不存在下において、本発明の触媒系及び触媒技術を使用して製造され得る。
【0046】
それ故、本発明による方法は不活性の溶媒中で実施され得る。
即ち、触媒化合物又は活性剤と反応しない、任意の不活性溶媒が使用され得る。これら不活性溶媒は飽和脂肪族、不飽和脂肪族、芳香族炭化水素及び炭化水素ハロゲン化物を含み得る。一般的な溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチル基シクロヘキサン、メチル基シクロペンタン、n−へキサン、1−ヘキセン、1−オクテンなどを含むが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない
【0047】
本発明によるオリゴマー化反応は、−20乃至250℃、好ましくは15乃至130℃、及びさらに好ましくは30乃至70℃の温度で行うことができる。
【0048】
また、本発明による工程は、大気圧乃至500bar、好ましくは10乃至70bar、及びさらに好ましくは30乃至50barの圧力範囲で行うことができる。
【0049】
本発明の一態様は、P−C−C−P骨格構造立体異性配位子の配位錯体及び反応条件が、エチレンからの1−ヘキセンの収率が50質量%以上、及び好ましくは70質量%以上であるように選択される。ここで、収率とは、形成された反応生成物の100グラムにつき形成された1−ヘキセンのグラム数を意味する。
【0050】
本発明の他の態様はP−C−C−P骨格構造立体異性配位子の配位錯体及び反応条件が、エチレンからの1−オクテンの収率が50質量%以上、及び好ましくは70質量%以上であるように選択される。ここで、収率とは、形成された反応生成物の100グラムにつき形成された1−オクテンのグラム数を意味する。
【0051】
P−C−C−P骨格構造配位子及び反応条件に応じて、本発明によるオリゴマー化反応は1−ヘキセン又は1−オクテンに加えて、異なる量の1−ブテン、1−ヘキセン、メチルシクロペンタン、メチルレンシクロペンタン、プロピルシクロペンタン及び高級オリゴマーの幾つか、及びポリエチレンを提供する。
【0052】
本発明による製造過程は、何れの型の反応器を含めた設備で行うことができる。この反応器の例として、バッチ式反応器、セミバッチ式反応器、及び連続反応器を含むが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。設備は、反応器、反応器中へオレフィン及び触媒系を導入するための注入器、オリゴマー化生成物を分離するための少なくとも1つの分離器の組み合わせを含み得、そこで触媒系は、ここで開示されたような、遷移金属化合物、助触媒及びP−C−C−P配位子の配位錯体を含み得る。
【0053】
本発明によると、1−ヘキセン又は1−オクテンは、本発明によるエチレンオリゴマー化触媒系を使用したオリゴマー化触媒系を使用したエチレンのオリゴマー化によって高活性及び高選択性で生成され得る。
【0054】
以下、以下の製造例及び実施例を参照して、本発明についてさらに詳述するが、本発明の範囲はこれらの例に限定されるものではない。
【実施例】
【0055】
触媒製造例1:(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェ
ニル)2配位子の製造
触媒の製造はビー.ボスニッチ(B.Bosnich)ら、J.Am.Chem.Soc.99(19)(1977)6262に開示された通りに実施した。
(2R,3R)−ブタンジオールから(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩を製造した。この製造方法は、アール.ビー.ミトラ(R.B.Mitra)ら、J.Am.Chem.Soc 84(1962)に開示された通りに実施した。
乾燥した(ピリジン)(100)ml(1.24mol)を、氷浴中で冷却した1Lのフラスコに移し、クロロ−p−トルエンスルホニル100g(0.525mol)と混合し、次に(2R,3R)−ブタンジオール22ml(0.245mol)を徐々に滴下添加した。その温度を20分間かけて室温まで昇温した後、半固体状の混合物を室温で一晩維持した。過剰量の氷片をそこへ加え、混合物を塊が形成しないように激しく振った。粉末結晶が徐々に分離された後、氷片と一緒に2時間攪拌し、壊れた氷片と濃塩酸溶液70mlを激しく攪拌しながらその混合物に添加した。抽出したスラリーをろ過し、水で完全に洗浄して乾燥し、(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩85g(86.3%)を得た(融点62乃至64℃)。
250mlの滴下漏斗、還流冷却器、及び窒素注入器を備えた1Lの3口丸底フラスコに、再結晶化されたトリフェノール95gと、乾燥したテトラヒドロフラン300mlを注入した。この溶液に、薄いリチウム片5.0gを窒素雰囲気下、25℃で攪拌しながら添加した。この溶液内で、LiPPh2がすぐさま形成され、そしてこの溶液は多くの熱
を発生しながら、濃赤黄色に変化した。この溶液の温度を1時間かけて徐々に55℃まで昇温し、そしてこの溶液をさらに25℃に冷却しながら2時間の間攪拌した。形成されたフェニルリチウムを、蒸留精製したt−ブチルクロリド33gを45分間かけて滴下添加して分解した。透明な赤黄色溶液を5分間沸かし、続いてさらに−4℃に冷却した。
この冷却した溶液に、乾燥したTHF100mlに溶解した上記で製造した(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩35gを、1時間かけて滴下添加した。この溶液を室温まで徐々に昇温し、それから30分間攪拌した。窒素パージした水30mLをそこへ加え、そしてTHFを減圧蒸留によって留去し、無色のオイル状の生成物を抽出した。生成物をエーテル150mlで2回抽出し、Na2SO4で乾燥した。エーテル抽出物を、窒素雰囲気で、エタノール50mL中の過塩素酸ニッケル六水和物15g溶液と共にろ過した。ろ過器に残ったNa2SO4をエーテルで完全に洗浄後、そのエーテル溶液をニッケル溶液に加えた。黄色結晶を有する赤褐色オイル状の生成物は、[Ni((S,S)−chiraphos)2](ClO42であった。このオイル結晶の混合物を
、熱エタノール(50mL)に溶解したチオシアン酸ナトリウム(NaNCS)15gへ
加え、そしてその溶液を[Ni((S,S)−chiraphos)2NCS]NCSの
均一な黄褐色固体が形成するまで、数時間の間激しく攪拌した。この固体生成物をエタノールで完全に洗浄し、さらにエーテルで洗浄した。
このニッケル錯体15gをエタノール150mL中に窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱し、けん濁させた。シアン化ナトリウム(NaCN)4gの溶液をそこへ素早く加えた。ニッケル錯体は徐々に溶解し、[Ni((S,S)−chiraphos)2CN3-
明赤色溶液を生成し、、さらに濁ったベージュ色溶液に変化した。この熱い溶液を黄色のスラリーが形成するまで撹拌した。このスラリー溶液を冷却し、その固体を水25mlで2回洗浄した、氷冷エタノールで素早く冷却した。この不純物を含んだベージュ色の固体を25℃で乾燥し、沸騰無水エタノール125mLに加え、フリットによってろ過した。フリットろ過を室温で12時間かけて実施し、結果としてろ過液を完全に除去し、無色の光沢のある固体のみが残った。その固体を無水エタノール60mlで再結晶化し、完全無色の純粋な(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)25.5gを得た。
【0056】
実施例1:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
反応
300mlステンレス製の反応器を減圧下において窒素で洗浄し、次にシクロヘキサン100mlををそこへ加え、MAO(4.0mmol−Al)を加えた。次に、その温度を45度まで昇温した。グローブボックス中の50mlのSchlenk容器に、トルエン10ml中のCr(III)(アセチルアセトナート)33.5mg(0.010mm
ol)を、触媒製造例1で製造した(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)24.3mg(0.010mmol)と混合した。この混合物を
室温で5分間攪拌し、反応器に加えた。反応器をエチレンで30barまで充填し、その混合物を600rpmの攪拌速度で攪拌した。30分後、反応器へのエチレンの供給を止め、攪拌を止めて反応を停止し、そして反応器を10℃以下に冷却した。
反応器内の過剰量のエチレンを排出した後、10vol%の塩酸を含んだエタノールを反応器中の液体へ加えた。GC−FIDによって液体を分析するために、内部標準物質としてノナンを添加した。少量の有機層サンプルを無水硫酸マグネシウム上を通して乾燥させ、GC−FIDで分析した。残りの有機層をろ過し、固体ワックス/高分子生成物を分離した。これらの固体生成物を100℃のオーブンで一晩乾燥した後、重量を測って、ポリエチレン1.3gを得た。GC分析は、反応混合物の全質量が38.2gであることを示した。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0057】
実施例2:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
反応
実施例1で使用したのと同種の300mlステンレス製の反応器を減圧下において窒素で洗浄し、シクロヘキサン100mlをそこへ加え、MAO(2.0mmol−Al)を加えた。次に、その反応器内の温度を45℃まで昇温した。グローブボックス中の50mlのSchlenk容器に、トルエン10ml中のCr(III)(アセチルアセトナート)30.7mg(0.002mmol)を、触媒製造例1で製造した(S,S)−(フ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)20.86mg(0.002mmol)と混合した。この混合物を室温で5分間攪拌し、反応器に加えた。反応器をエチレンで30barまで充填し、その混合物を600rpmの攪拌速度で攪拌した。30分後、反応器へのエチレンの供給を止め、攪拌を止めて反応を停止し、そして反応器を10℃以下に冷却した。
反応器内の過剰量のエチレンを排出した後、10vol%の塩酸を含んだエタノールを反応器中の液体へ加えた。GC−FIDによって液体を分析するために、内部標準物質と
してノナンを添加した。少量の有機層サンプルを無水硫酸マグネシウム上を通して乾燥させ、GC−FIDで分析した。残りの有機層をろ過し、固体ワックス/高分子生成物を分離した。これらの固体生成物を100℃のオーブンで一晩乾燥し質量測定をした。GC分析は、反応混合物の質量が18.0gであることを示した。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0058】
実施例3:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(フェニル)2PCH(
メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
実施例1で使用したのと同種の300mlステンレス製の反応器を減圧下において窒素で洗浄し、シクロヘキサン100mlをそこへ加え、MAO(2.0mmol−Al)を加えた。次に、その反応器内の温度を45℃まで昇温した。グローブボックス中の50mlのSchlenk容器に、トルエン10ml中のCrCl3(テトラヒドロフラン)33.75mg(0.01mmol)を、触媒製造例1で製造した(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)24.3mg(0.01mmol)と混合した。この混合物を室温で5分間攪拌し、反応器に加えた。反応器をエチレン30barまで充填し、その混合物を600rpmの攪拌速度で攪拌した。30分後、反応器へのエチレンの供給を止め、攪拌を止めて反応を停止し、そして反応器を10℃以下に冷却した。
反応器内の過剰量のエチレンを排出した後、10vol%の塩酸を含んだエタノールを反応器中の液体へ加えた。GC−FIDによって液体を分析するために、内部標準物質としてノナンを添加した。少量の有機層サンプルを無水硫酸マグネシウム上を通して乾燥させ、GC−FIDで分析した。残りの有機層をろ過し、固体ワックス/高分子生成物を分離した。これらの固体生成物を100℃のオーブンで一晩乾燥した。GC分析は、反応混合物の質量が30.5gであることを示した。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0059】
実施例4:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
実施例1で使用したのと同種の300mlステンレス製の反応器を減圧下において窒素で洗浄し、シクロヘキサン100mlをそこへ加え、MAO(2.0mmol−Al)を加えた。次に、その反応器内の温度を45℃まで昇温した。グローブボックス中の50mlのSchlenk容器に、トルエン10ml中のCr(エチルヘキサノエート)34.
0mg(0.01mmol)を、触媒製造例1で製造した(S,S)−(フェニル)2
CH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)24.3mg(0.01mmol)と混合
した。この混合物を室温で5分間攪拌し、反応器に加えた。反応器をエチレンで30barまで充填し、その混合物を600rpmの攪拌速度で攪拌した。30分後、反応器へのエチレンの供給を止め、攪拌を止めて反応を停止し、そして反応器を10℃以下に冷却した。
反応器内の過剰量のエチレンを排出した後、10vol%の塩酸を含んだエタノールを反応器中の液体へ加えた。GC−FIDによって液体を分析するために、内部標準物質としてノナンを添加した。少量の有機層サンプルを無水硫酸マグネシウム上を通して乾燥させ、GC−FIDで分析した。残りの有機層をろ過し、固体ワックス/高分子生成物を分離した。これらの固体生成物を100℃のオーブンで一晩乾燥し質量測定をした。GC分析は、反応混合物の質量が30.0gであることを示した。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0060】
実施例5:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
実施例1で使用したのと同種の300mlステンレス製の反応器を減圧下において窒素で洗浄し、シクロヘキサン100mlをそこへ加え、MAO(2.0mmol−Al)を
加えた。次に、その反応器内の温度を45℃まで昇温した。グローブボックス中の50mlのSchlenk容器に、トルエン10ml中のCr(2−エチルヘキサノエート)3
0.8mg(0.002mmol)を、触媒製造例1で製造した(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)20.86mg(0.002mmol)と混合した。この混合物を室温で5分間攪拌し、反応器に加えた。反応器をエチレンで30barまで充填し、その混合物を600rpmの攪拌速度で攪拌した。30分後、反応器へのエチレンの供給を止め、攪拌を止めて反応を停止し、そして反応器を10℃以下に冷却した。
反応器内の過剰量のエチレンを排出した後、10vol%の塩酸を含んだエタノールを反応器中の液体へ加えた。GC−FIDによって液体を分析するために、内部標準物質としてノナンを添加した。少量の有機層サンプルを無水硫酸マグネシウム上を通して乾燥させ、GC−FIDで分析した。残りの有機層をろ過し、固体ワックス/高分子生成物を分離した。これらの固体生成物を100℃のオーブンで一晩乾燥し質量測定をした。GC分析は、反応混合物の質量が11.2gであることを示した。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0061】
触媒製造例2:(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェ
ニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒を触媒製造例1と同様の方法で製造した。完全無色の純粋な(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)25.1gを得た。
【0062】
実施例6:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
反応
(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用した以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は43.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0063】
実施例7:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(フェニル)2PCH(
メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用した以外は、実施例3の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は25.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0064】
実施例8:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
(R,R)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用した以外は、実施例4の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は40.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0065】
触媒製造例3:(S,S)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(4−メトキシフェニル)2配位子の製造
触媒の製造はビー.ボスニッチ(B.Bosnich)ら、J.Am.Chem.Soc.99(19)(1977)に開示された通りに実施した。
(2R,3R)−ブタンジオールからの(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トル
エンスルホン酸塩の製造は、触媒製造例1の方法の従って実施した。
トリ(4−メトキシフェニル)リンの製造は、以下の方法で実施した。マグネシウム片91.1g(3.75mol)を、THF2L中の4−ブロモ−アニソール95mL(0.75mol)に徐々に添加した。激しく反応させた後、反応混合物を還流下で2時間加熱し、グリニャール試薬を得た。このグリニャール試薬を、THF2L中PCl317.
5mL(0.2mol)の溶液に、−78℃で2時間かけて攪拌しながら滴下添加した。滴下添加完了後、ドライアイス/アセトン浴を取り外し、反応物を室温まで昇温した。反応物を一晩攪拌し、そして溶媒を減圧留去した。このホスフィン生成物を、除去することなく、次の工程で使用した。
250mlの滴下漏斗、還流冷却器、及び窒素注入器を備えた1Lの3口丸底フラスコに、再結晶化トリ(4−メトキシフェノール)70gと、乾燥したテトラヒドロフラン(THF)300mlを注入した。この溶液に、薄いリチウム片2.8gを窒素雰囲気下、25℃で攪拌しながら添加した。この溶液内で、LiP(4−OMe−Ph)2がすぐさ
ま形成され、そしてこの溶液は多くの熱を発生しながら、濃赤黄色に変化した。この溶液の温度を1時間かけて徐々に55℃まで昇温し、そしてこの溶液をさらに25℃に冷却しながら2時間の間攪拌した。形成された4−メトキシフェニルリチウムを、蒸留精製したt−ブチルクロリド18.5gを45分間かけて滴下添加して分解した。透明な赤黄色溶液を5分間沸かし、続いてさらに−4℃に冷却した。
この冷却した溶液に、乾燥したTHF100mlに溶解した、上記で製造した(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩19.6gを、1時間かけて滴下添加した。この溶液を室温まで徐々に昇温し、それから30分間攪拌した。窒素パージした水30mLをそこへ加え、そしてTHFを減圧蒸留によって留去し、無色のオイル状の生成物を抽出した。生成物をエーテル150mlで2回抽出し、Na2SO4で乾燥した。エーテル抽出物を、窒素雰囲気下で、エタノール50mL中過塩素酸ニッケル六水和物8.4gの溶液と共にろ過した。ろ過器に残ったNa2SO4をエーテルで完全に洗浄後、そのエーテル溶液をニッケル溶液に加えた。しばしば、黄色結晶を有する赤褐色オイル状の生成物は、[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)2](ClO42であった。このオイル結晶の混合物を、熱エタノール(50m
L)に溶解したチオシアン酸ナトリウム(NaNCS)8.4gへ加え、そしてその溶液を[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)2NCS]NCSの均一な黄褐色固体が形成するまで、数時間の間激しく攪拌した。この
固体生成物をエタノールで完全に洗浄し、さらにエーテルで洗浄した。
このニッケル錯体17gをエタノール150mL中に窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱し、けん濁させた。シアン化ナトリウム(NaCN)4gの溶液をそこへ素早く加えた。ニッケル錯体は徐々に溶解し、[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)2CN3-透明赤色溶液を生成し、、さらに濁ったベージュ
色溶液に変化した。この熱い溶液を黄色のスラリーが形成するまで撹拌した。このスラリー溶液を冷却し、その固体を水25mlで2回洗浄した、氷冷エタノールで素早く冷却した。この不純物を含んだベージュ色の固体を25℃で乾燥し、沸騰無水エタノール125mLに加え、フリットによってろ過した。フリットろ過を室温で12時間かけて実施し、結果としてろ過液を完全に除去し、無色の光沢のある固体のみが残った。その固体を無水エタノール60mlで再結晶化し、完全無色の純粋な(S,S)−(4−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)26.2gを得た。
【0066】
実施例9:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(4−メトキシ
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例3で製造した(S,S)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニ
ル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの使用した以外は、実施
例3の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は22.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0067】
実施例10:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例3で製造した(S,S)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
3の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は12.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0068】
実施例11:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(4−メトキシフェ
ニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例3で製造した(S,S)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
4の方法を繰り返した。その結果、反応生成物の全質量は24.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0069】
触媒製造例4:(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(4−メトキシフェニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒を触媒製造例3と同様の方法で製造した。完全無色の純粋な(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−
P(4−メトキシフェニル)26.2gを得た。
【0070】
実施例12:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(4−メトキ
シフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2、及びMAOを用いたエチレン四量体化反応
触媒製造例4で製造した(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(4−メトキシフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例9の方法を繰り返した。その結果、得られた反応混合物の全質量は25.7gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0071】
実施例13:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例4で製造した(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(4−メトキシフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例10の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は10.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0072】
実施例14:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(4−メトキシフェ
ニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例4で製造した(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(4−メトキシフェニル
2P−CH(メチル)CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例11の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は27.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0073】
触媒製造例5:(S,S)−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチ
ル)P(2−メトキシフェニル)2配位子の製造
触媒の製造はビー.ボスニッチ(B.Bosnich)ら、J.Am.Chem.Soc.99(19)(1977)に開示された通りに実施した。
(2R,3R)−ブタンジオールから(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩を製造した。この製造方法は、アール.ビー.ミトラ(R.B.Mitra)ら、J.Am.Chem.Soc 84(1962)に開示された通りに実施した。
乾燥した(ピリジン)(100)ml(1.24mol)を、氷浴中で冷却した1Lのフラスコに移し、クロロ−p−トルエンスルホニル100g(0.525mol)と混合し、次に(2R,3R)−ブタンジオール22ml(0.245mol)を徐々に滴下添加した。その温度を20分間かけて室温まで昇温した後、半固体状の混合物を室温で一晩維持した。過剰量の氷片をそこへ加え、混合物を塊が形成しないように激しく振った。粉末結晶が徐々に分離された後、氷片と一緒に2時間攪拌し、壊れた氷片と濃塩酸溶液70mlを激しく攪拌しながら添加した。抽出したスラリーをろ過し、水で完全に洗浄して乾燥し、(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩85g(86.3%)を得た(融点62乃至64℃)。
トリ(2−メトキシフェニル)リンの製造は、以下の方法で実施した。マグネシウム片91.1g(3.75mol)を、THF2L中の2−ブロモ−アニソール95mL(0.75mol)に徐々に添加した。激しく反応させた後、反応混合物を還流下で2時間加熱し、グリニャール試薬を得た。このグリニャール試薬を、THF2L中PCl317.
5mL(0.2mol)の溶液に、−78℃で2時間かけて攪拌しながら滴下添加した。滴下添加完了後、ドライアイス/アセトン浴を取り外し、反応物を室温まで昇温した。反応物を一晩攪拌し、そして溶媒を減圧留去した。このホスフィン生成物を、除去することなく、次の工程で使用した。
250mlの滴下漏斗、還流冷却器、及び窒素注入器を備えた1Lの3口丸底フラスコに、再結晶化トリ(2−メトキシフェノール)70gと、乾燥したテトラヒドロフラン(THF)300mlを注入した。この溶液に、薄いリチウム片2.8gを窒素雰囲気下、25℃で攪拌しながら添加した。この溶液内で、LiP(4−OMe−Ph)2がすぐさ
ま形成され、そしてこの溶液は多くの熱を発生しながら、濃赤黄色に変化した。この溶液の温度を1時間かけて徐々に55℃まで昇温し、そしてこの溶液をさらに25℃に冷却しながら2時間の間攪拌した。形成された2−メトキシフェニルリチウムを、蒸留精製したt−ブチルクロリド18.5gを45分間かけて滴下添加して分解した。透明な赤黄色溶液を5分間沸かし、続いてさらに−4℃に冷却した。
この冷却した溶液に、乾燥したTHF100mlに溶解した上記で製造した(2R,3R)−ブタンジオールジ−p−トルエンスルホン酸塩19.6gを、1時間かけて滴下添加した。この溶液を室温まで徐々に昇温し、それから30分間攪拌した。窒素パージした水30mLをそこへ加え、そしてTHFを減圧蒸留によって留去し、無色のオイル状の生成物を抽出した。生成物をエーテル150mLで2回抽出後、Na2SO4によって乾燥した。エーテル抽出物を、窒素雰囲気下で、エタノール50mL中過塩素酸ニッケル六水和物8.4gの溶液でろ過した。ろ過器に残ったNa2SO4をエーテルで完全に洗浄後、そのエーテル溶液をニッケル溶液に加えた。しばしば、黄色結晶を有する赤褐色オイル状の生成物は、[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)2](ClO42であった。このオイル結晶の混合物を、熱エタノール(50m
L)に溶解したチオシアン酸ナトリウム(NaNCS)8.4gへ加え、そしてその溶液を[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)
2NCS]NCSの均一な黄褐色固体が形成するまで、数時間の間激しく攪拌した。この
固体生成物をエタノールで完全に洗浄し、さらにエーテルで洗浄した。
このニッケル錯体17gをエタノール150mL中に窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱し、けん濁させた。シアン化ナトリウム(NaCN)4gの溶液をそこへ素早く加えた。ニッケル錯体は徐々に溶解し、[Ni((2S,3S)−ビス(ジ−p−メトキシフェニル)フォスフォラスブタン)2CN3-透明赤色溶液を生成し、さらに濁ったベージュ色
溶液に変化した。この熱い溶液を黄色のスラリーが形成するまで撹拌した。このスラリー溶液を冷却し、その固体を水25mlで2回洗浄した、氷冷エタノールで素早く冷却した。この不純物を含んだベージュ色の固体を25℃で乾燥し、沸騰無水エタノール125mLに加え、フリットによってろ過した。フリットろ過を室温で12時間かけて実施し、結果としてろ過液を完全に除去し、無色の光沢のある固体のみが残った。その固体を無水エタノール60mlで再結晶化し、完全無色の純粋な(S,S)−(4−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)26.8gを得た。
【0074】
実施例15:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(2−メトキ
シフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例5で製造した(S,S)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施
例1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0075】
実施例16:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例5で製造した(S,S)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施
例3の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0076】
実施例17:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(2−メトキシフェ
ニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例5で製造した(S,S)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施
例4の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.0gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0077】
触媒製造例6:(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(2−メトキシフェニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒を触媒製造例5と同様の方法で製造した。完全無色の純粋な(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−
P(2−メトキシフェニル)25.3gを得た。
【0078】
実施例18:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(2−メトキ
シフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びM
AOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例6で製造した(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(2−メトキシフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例15の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.7gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0079】
実施例19:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例6で製造した(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(2−メトキシフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例16の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0080】
実施例20:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(2−メトキシフェ
ニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例6で製造した(R,R)−(2−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(2−メトキシフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例17の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0081】
触媒製造例7:(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチ
ル)−P(2−エチルフェニル)2配位子の製造
2−ベンジルブロミドを、トリ(2−エチルフェニル)リンを製造するため使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)25.7gを得た。
【0082】
実施例21:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(2−エチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例7で製造した(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0083】
実施例22:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例7で製造した(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0084】
実施例23:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(2−エチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例7で製造した(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0085】
触媒製造例8:(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチ
ル)−P(2−エチルフェニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、及び2−ネジルブロミドを、トリ(2−エチルフェニル)リンを製造するために使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチ
ルフェニル)24.6gを得た。
【0086】
実施例24:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(2−エチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例8で製造した(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2の代わりの配位子として
使用した以外は、実施例21の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0087】
実施例25:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例8で製造した(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2の代わりの配位子として
使用した以外は、実施例22の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.0gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0088】
実施例26:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(2−エチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例8で製造した(R,R)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)C
H(メチル)−P(2−エチルフェニル)2を、(S,S)−(2−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−エチルフェニル)2の代わりの配位子として
使用した以外は、実施例23の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0089】
触媒製造例9:(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P
(フェニル)2配位子の製造
(1R,2R)−1,2−ジフェニルエタンジオールを出発物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1S,2S)−(フェニル)2
P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(2−フェニル)23.3gを得た。
【0090】
実施例27:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレ
ン四量体化反応
触媒製造例9で製造した(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェ
ニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は15.7gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0091】
実施例28:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(フェニル)2P−C
H(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量
体化反応
触媒製造例9で製造した(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェ
ニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は10.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0092】
実施例29:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量
体化反応
触媒製造例9で製造した(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェ
ニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は21.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0093】
触媒製造例10:(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)
−P(フェニル)2配位子の製造
(1S,2S)−1,2−ジフェニルエタンジオールを出発物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1R,2R)−(フェニル)2
P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(2−フェニル)21.5gを得た。
【0094】
実施例30:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレ
ン三量体化反応
触媒製造例10で製造した(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フ
ェニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例27の方
法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は16.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0095】
実施例31:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(フェニル)2P−C
H(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量
体化反応
触媒製造例10で製造した(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フ
ェニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例28の方
法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は9.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0096】
実施例32:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量
体化反応
触媒製造例10で製造した(R,R)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フ
ェニル)−P(フェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例29の方
法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0097】
触媒製造例11:(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1R,2R)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン3.6gを得た。
【0098】
実施例33:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1S,2S)−トランス
−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例11で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は77.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0099】
実施例34:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例11で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は52.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表1に要約する。
【0100】
実施例35:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1S,2S)−トランス−ビス
(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例11で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は74.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0101】
触媒製造例12:(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1S,2S)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン3.9gを得た。
【0102】
実施例36:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1R,2R)−トランス
−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例12で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は83.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0103】
実施例37:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例12で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は56.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0104】
実施例38:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1R,2R)−トランス−ビス
(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例12で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フ
ェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を繰り返した。その
結果、得られた反応生成物の全質量は75.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0105】
触媒製造例13:(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1R,2R)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン3.8gを得た。
【0106】
実施例39:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1S,2S)−トランス
−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン、及びMAOを用いたエチレン四量体化反応
触媒製造例13で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は124gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0107】
実施例40:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例13で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は82.7gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0108】
実施例41:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1S,2S)−トランス−ビス
(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例13で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は110.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0109】
触媒製造例14:(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1S,2S)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン3.9gを得た。
【0110】
実施例42:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1R,2R)−トランス
−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例14で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は123.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0111】
実施例43:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例14で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は90.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0112】
実施例44:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1R,2R)−トランス−ビス
(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例14で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は134gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0113】
触媒製造例15:(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(4−メチルフェニル)2配位子の製造
4−トリルブロミドを、トリ(4−メチルフェニル)リンを製造するため使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)23.9gを得た。
【0114】
実施例45:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(4−メチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例15で製造した(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は55.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0115】
実施例46:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例15で製造した(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
3の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は24.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0116】
実施例47:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(4−メチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例15で製造した(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
4の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は42.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0117】
触媒製造例16:(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(4−メチルフェニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例15の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メ
チルフェニル)24.5gを得た。
【0118】
実施例48:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(4−メチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例16で製造した(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例45の方法を繰り返した。その結果、得られた反応混合物の全質量は50.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0119】
実施例49:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例16で製造した(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例46の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は22.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0120】
実施例50:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(4−メチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例16で製造した(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2を、(S,S)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例47の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は46.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0121】
触媒製造例17:(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1R,2R)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン3.3gを得た。
【0122】
実施例51:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1S,2S)−トランス
−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例17で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は63.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0123】
実施例52:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例17で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は26.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0124】
実施例53:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1S,2S)−トランス−ビス
(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例17で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応混合物の全質量は43.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0125】
触媒製造例18:(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1S,2S)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン2.5gを得た。
【0126】
実施例54:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1R,2R)−トランス
−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例18で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は75.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0127】
実施例55:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例18で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は20.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0128】
実施例56:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1R,2R)−トランス−ビス
(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例18で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は38.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0129】
触媒製造例19:(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1R,2R)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、及び2−ベンジルブロミドを、トリ(2−エチルフェニル)リンを製造するために使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン4.1gを得た。
【0130】
実施例57:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1S,2S)−トランス
−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例19で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は43.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0131】
実施例58:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例19で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は16.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0132】
実施例59:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1S,2S)−トランス−ビス
(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例19で製造した(1S,2S)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は28.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0133】
触媒製造例20:(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
(1S,2S)−トランス−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、及び2−ベンジルブロミドを、トリ(2−エチルフェニル)リンを製造するために使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン2.9gを得た。
【0134】
実施例60:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(1R,2R)−トランス
−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例20で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例1の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は50.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0135】
実施例61:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例20で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例3の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は21.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0136】
実施例62:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(1R,2R)−トランス−ビス
(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン三量体化反応
触媒製造例20で製造した(1R,2R)−トランス−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例4の方法を繰
り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は23.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0137】
触媒製造例21:(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(2−メチルフェニル)2配位子の製造
3−トリルブロミドを、トリ(2−メチルフェニル)リンを製造するため使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)23.6gを得た。
【0138】
実施例63:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(S,S)−(2−メチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例21で製造した(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.0gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0139】
実施例64:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例21で製造した(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
3の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0140】
実施例65:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(S,S)−(2−メチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例21で製造した(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用した以外は、実施例
4の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0141】
触媒製造例22:(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メ
チル)−P(2−メチルフェニル)2配位子の製造
(2S,3S)−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例21の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メ
チルフェニル)24.0gを得た。
【0142】
実施例66:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(R,R)−(2−メチル
フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例22で製造した(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例63の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.0gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0143】
実施例67:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用し
たエチレン四量体化反応
触媒製造例22で製造した(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例64の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0144】
実施例68:Cr(2−エチルヘキサノエート)3、(R,R)−(2−メチルフェニ
ル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化反応
触媒製造例22で製造した(R,R)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)
CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2を、(S,S)−(2−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(2−メチルフェニル)2の代わりの配位子とし
て使用した以外は、実施例65の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.0gであった。本実施例の生成物分布を下記表2に要約する。
【0145】
比較触媒製造例1:メソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニ
ル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2を5.7g得た。
【0146】
比較実施例1:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例1で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は7.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0147】
比較実施例2:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(フェニル)2PCH(メ
チル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例1で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返した。そ
の結果、得られた反応生成物の全質量は4.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0148】
比較実施例3:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2及びMAO
比較触媒製造例1で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返した。そ
の結果、得られた反応生成物の全質量は6.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0149】
比較触媒製造例2:メソ−(4−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル
)P(4−メトキシフェニル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色のメソ−(フェニル)
2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2を3.3g得た。
【0150】
比較実施例4:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(4−メトキシフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例2で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。そ
の結果、得られた反応生成物の全質量は2.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0151】
比較実施例5:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(4−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例2で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返した。そ
の結果、得られた反応生成物の全質量は3.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0152】
比較実施例6:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(4−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチ
レン四量体化
比較触媒製造例2で製造したメソ−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P
(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返した。そ
の結果、得られた反応生成物の全質量は3.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0153】
比較触媒製造例3:メソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル
)P(2−メトキシフェニル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)2を4.5g得た。
【0154】
比較実施例7:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(2−メトキシフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例3で製造したメソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例
1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0155】
比較実施例8:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例3で製造したメソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2
CH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例
3の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0156】
比較実施例9:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチ
レン四量体化
比較触媒製造例3で製造したメソ−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例
4の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0157】
比較触媒製造例4:メソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)
P(2−エチルフェニル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、2−ベンジルブロミドをトリ(2−エチルフェニル)リンの製造のために使用したこと以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2を4.4g得た。
【0158】
比較実施例10:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(2−エチルフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例4で製造したメソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(2−エチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の
方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は10.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0159】
比較実施例11:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例4で製造したメソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(2−エチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の
方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0160】
比較実施例12:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレ
ン四量体化
比較触媒製造例4で製造したメソ−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(
メチル)P(2−エチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の
方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0161】
比較触媒製造例5:メソ−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)P(
フェニル)2配位子の製造
(1R,2S)−1,2−ジフェニルエタンジオールを、出発物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(フェニル)2P−CH
(メチル)CH(メチル)P(2−メトキシフェニル)2を2.6g得た。
【0162】
比較実施例13:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン
四量体化
比較触媒製造例5で製造したメソ−(フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)
P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を
繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は8.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0163】
比較実施例14:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(フェニル)2P−CH
(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体

比較触媒製造例5で製造したメソ−(フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)
−P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法
を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0164】
比較実施例15:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(フェニル)2P−CH(フェニル)CH(フェニル)−P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例5で製造したメソ−(フェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)
−P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法
を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0165】
比較触媒製造例6:シス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
シス−1,2−シクロヘキサンジオールを、出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例1の方法を繰り返した。完全無色の純粋なシス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを4.3g得た。
【0166】
比較実施例16:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、シス−1,2−ビス(
ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例6で製造したシス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(
フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、
得られた反応生成物の全質量は15.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0167】
比較実施例17:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、シス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例6で製造したシス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(
フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返した。その結果、
得られた反応生成物の全質量は7gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約す
る。
【0168】
比較実施例18:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、シス−1,2−ビス(ジフェニル
ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例6で製造したシス−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(
フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返した。その結果、
得られた反応生成物の全質量は10.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0169】
比較触媒製造例7:シス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
シス−1,2−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋なシス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを3.0g得た。
【0170】
比較実施例19:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、シス−1,2−ビス(
ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例7で製造したシス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0171】
比較実施例20:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、シス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例7で製造したシス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.4gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0172】
比較実施例21:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、シス−1,2−ビス(ジ(4−メ
トキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例7で製造したシス−1,2−ビス(ジ(4−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.8gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0173】
比較触媒製造例8:シス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
シス−1,2−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋なシス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを3.9g得た。
【0174】
比較実施例22:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、シス−1,2−ビス(
ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例8で製造したシス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は7.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0175】
比較実施例23:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、シス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例8で製造したシス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0176】
比較実施例24:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、シス−1,2−ビス(ジ(2−メ
トキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例8で製造したシス−1,2−ビス(ジ(2−メトキシフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)C
H(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返
した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.7gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0177】
比較触媒製造例9:シス−1,2−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子の製造
シス−1,2−シクロヘキサンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、2−ベンジルブロミドをトリ(2−エチルフェニル)リンの製造のために使用したこと以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋なシス−1,2−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを3.0g得た。
【0178】
比較実施例25:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、シス−1,2−ビス(
ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例9で製造したシス−1,2−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は7.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0179】
比較実施例26:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、シス−1,2−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例9で製造したシス−1,2−ビス−ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.3gであった。本実施例の生成物分布
を下記表3に要約する。
【0180】
比較実施例27:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、シス−1,2−ビス(ジ(2−エ
チルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサン配位子及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例9で製造したシス−1,2−ビス(ジ(2−エチルフェニル)ホスフィノ)シクロヘキサンを、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4の方法を繰り返し
た。その結果、得られた反応生成物の全質量は3.1gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0181】
比較触媒製造例10:メソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル
)P(4−メチルフェニル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,2R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例15の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メチルフェニル)2を4.5g得た。
【0182】
比較実施例28:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(4−メチルフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例10で製造したメソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(4−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は12.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0183】
比較実施例29:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例10で製造したメソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(4−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は4.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0184】
比較実施例30:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレ
ン四量体化
比較触媒製造例10で製造したメソ−(4−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(4−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は6.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0185】
比較触媒製造例11:メソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル
)P(2−メチルフェニル)2配位子の製造
メソ−ブタンジオールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例21の方法を繰り返した。完全無色の純粋なメソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェニル)2を3.
6g得た。
【0186】
比較実施例31:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、メソ−(2−メチルフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化
比較触媒製造例11で製造したメソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は2.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0187】
比較実施例32:CrCl3(テトラヒドロフラン)3、メソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン三量体化
比較触媒製造例11で製造したメソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例3
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0188】
比較実施例33:Cr(2−エチルヘキサン酸)3、メソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレ
ン三量体化
比較触媒製造例11で製造したメソ−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH
(メチル)P(2−メチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例4
の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.6gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0189】
比較触媒製造例12:(フェニル)2PCH2CH2P(フェニル)2配位子の製造
アール.エヌ.サルバトーレら,テトラへドロンレター44(2003)に開示され方法に従って、配位子を、ジメチルホルムアミド(DMF)及び水酸化セシウムの存在下、ジフェニルホスフィンと2当量のジブロモアルキルと反応させることによって製造した。具体的には、水酸化セシウム一水和物360mg(2.14mmol)を、4Åの径を有する活性化したモレキュラーシーブ粉体1.0gを含む無水N,N−ジメチルホルムアミド16.6ml懸濁液に添加し、その混合物を窒素雰囲気下で攪拌した。ジメチルホスフィン0.38ml(2.14mmol)をそこへ添加し、そしてその混合物を室温で1時間撹拌して、深オレンジ色溶液を得た。1,2−ジブロモエタン0.11ml(1.29mmol)をその溶液へ滴下添加したところ、白色に変化した。その混合物を室温で36時間反応させた後、蒸留水60mlを反応生成物へ加え、次にDMC60mlで3回抽出した。有機層を蒸留水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次に、その溶媒を減圧除去し、残渣をベンゼン溶媒下で再結晶し、空気に敏感な白色の結晶333mg(収率78%)を得た。
【0190】
比較実施例34:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(フェニル)2PCH2
CH2P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例12で製造した(フェニル)2PCH2CH2P(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は5.5gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0191】
比較実施例35:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(フェニル)2PCH2
CH2P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例12で製造した(フェニル)2PCH2CH2P(フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用し、反応圧力を45barとする以外には、実施例1と同様な方法で実施した結果、得られた反応生成物の全質量は17.9gであり、本実施例の生成物分布を表4に要約した。
【0192】
比較触媒製造例13:(4−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェ
ニル)2配位子の製造
エチレングリコールを、(2R,2R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(4−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェニル)2を4.1g得た。
【0193】
比較実施例36:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(4−メトキシフェニ
ル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例13の(4−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェ
ニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果
、得られた反応生成物の全質量は6.3gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0194】
比較実施例37:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(4−メトキシフェニ
ル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例13の(4−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(4−メトキシフェ
ニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の
方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は12.9gであった。本実施例の生成物分布を下記表3に要約する。
【0195】
比較触媒製造例14:(2−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(2−メトキシフェ
ニル)2配位子の製造
エチレングリコールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(2−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(2−メトキシフェニル)2を3.5g得た。
【0196】
比較実施例38:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−メトキシフェニ
ル)2PCH2CH2P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例14で製造した(2−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(2−メト
キシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。
その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0197】
比較実施例39:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−メトキシフェニ
ル)2PCH2CH2P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例14の(2−メトキシフェニル)2PCH2CH2P(2−メトキシフェ
ニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の
方法を繰り返した。その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0198】
比較触媒製造例15:(2−エチルフェニル)2PCH2CH2P(2−エチルフェニル
2配位子の製造
エチレングリコールを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用し、及び2−ベンジルブロミドを、トリ(2−エチルフェニル)リンの製造のため使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(2−エチルフェニル)2PCH2CH2P(2−エチルフェニル)2を2.9g得た。
【0199】
比較実施例40:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−エチルフェニル
2PCH2CH2P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例15で製造した(2−エチルフェニル)2PCH2CH2P(2−エチル
フェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その
結果、反応生成物は生成しなかった。
【0200】
比較実施例41:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−エチルフェニル
2PCH2CH2P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例15の(2−エチルフェニル)2PCH2CH2P(2−エチルフェニル
2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2
代わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0201】
比較触媒製造例16:(フェニル)2PCH2P(フェニル)2配位子の製造
ジブロモメタンを、1,2−ジブロモエタンの代わりの反応物質として使用した以外は、比較触媒製造例10の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(フェニル)2PCH2P(フェニル)2390mgを得た。
【0202】
比較実施例42:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(フェニル)2PCH2
P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例16で製造した(フェニル)2PCH2P(フェニル)2を、配位子とし
て(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.2gであった。本実施例の生成物分布を下記表4に要約する。
【0203】
比較実施例43:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(フェニル)2PCH2
P(フェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例16の(フェニル)2PCH2P(フェニル)2を、(S,S)−(フェ
ニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、得られた反応生成物の全質量は1.7gであり、本実施例の生成物分布を表4に要約した。
【0204】
比較触媒製造例17:(4−メトキシフェニル)2PCH2P(4−メトキシフェニル)2配位子の製造
ジヨードメタンを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例3の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(4−メトキシフェニル)2PCH2P(4−メトキシフェニル)2を4.7g得た。
【0205】
比較実施例44:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(4−メトキシフェニ
ル)2PCH2P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例17で製造した(4−メトキシフェニル)2PCH2P(4−メトキシフ
ェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結
果、反応生成物は生成しなかった。
【0206】
比較実施例45:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(4−メトキシフェニ
ル)2PCH2P(4−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例17の(4−メトキシフェニル)2PCH2P(4−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代
わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0207】
比較触媒製造例18:(2−メトキシフェニル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2配位子の製造
ジヨードメタンを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例5の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(2−メトキシフェニル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2を1.6g得た。
【0208】
比較実施例46:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−メトキシフェニ
ル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例18で製造した(2−メトキシフェニル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結
果、反応生成物は生成しなかった。
【0209】
比較実施例47:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−メトキシフェニ
ル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例18の(2−メトキシフェニル)2PCH2P(2−メトキシフェニル)2を、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(メチル)2の代わ
りの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0210】
比較触媒製造例19:(2−エチルフェニル)2PCH2P(2−エチルフェニル)2
位子の製造
ジヨードメタンを、(2R,3R)−ブタンジオールの代わりの出発反応物質として使用した以外は、触媒製造例7の方法を繰り返した。完全無色の純粋な(2−エチルフェニル)2PCH2P(2−エチルフェニル)2を5.5g得た。
【0211】
比較実施例48:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−エチルフェニル
2PCH2P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例19で製造した(2−エチルフェニル)2PCH2P(2−エチルフェニル)2を、配位子として(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりに使用したこと以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、
反応生成物は生成しなかった。
【0212】
比較実施例49:Cr(III)(アセチルアセトナート)3、(2−エチルフェニル
2PCH2P(2−エチルフェニル)2及びMAOを使用したエチレン四量体化
比較触媒製造例19の(2−エチルフェニル)2PCH2P(2−エチルフェニル)2
、(S,S)−(フェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2の代わりの配位子として使用し、及び反応圧力を45barとした以外は、実施例1の方法を繰り返した。その結果、反応生成物は生成しなかった。
【0213】
【表1】

【0214】
【表2】

【0215】
【表3】

【0216】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遷移金属又は遷移金属前駆体、助触媒及び下記式1乃至4
【化1】

【化2】

【化3】

【化4】

(式中、
1、R2、R3及びR4は各々独立して、ヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表し、
5及びR6は各々独立して、ヒドロカルビル基又は置換されたヒドロカルビル基を表し、及び
Aはヒドロカルビル基、置換されたヒドロカルビル基、ヘテロヒドロカルビル基又は置換されたヘテロヒドロカルビル基を表す。)のいずれか1つで表される配位子を含む、エチレンの選択的オリゴマー化のための触媒系。
【請求項2】
前記配位子が対称面に対して立体的に非対称である、請求項1に記載の触媒系
【請求項3】
前記配位子中のR1、R2、R3及びR4は各々独立して、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、アントラセニル基、メシチル基、キセニル基、メチル基、エチル基、エチレニル基、プロピル基、プロペニル基、プロピニル基、ブチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、トリル基、キシリル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピ
ルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、クミル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、ジメチルアミノ基、チオメチル基、トリメチルシリル基、ジメチルヒドラジン基、2−メチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−イソプロピルシクロヘキシル基、o−メチルフェニル基、o−エチルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、o−t−ブチルフェニル基、o−メトキシフェニル基、o−イソプロポキシフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基及びアントラセニル基からなる群から選択される、請求項1に記載の触媒系
【請求項4】
前記配位子中のR1、R2、R3及びR4は各々独立して、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、2−メチルシクロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−イソプロピルシクロヘキシル基、o−メチルフェニル基、o−エチルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、o−t−ブチルフェニル基、o−メトキシフェニル基及びo−イソプロポキシフェニル基からなる群から選択される、請求項3に記載の触媒系。
【請求項5】
前記配位子中のR5及びR6は各々独立して、アルキル基、置換されたアルキル基、アリール基、置換されたアリール基、アリーロキシ基、置換されたアリーロキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボニロキシ基、アルコキシ基、アミノカルボニル基、カルボニルアミノ基、ジアルキルアミノ基、シリル基、その誘導体、及びこれら置換基の1種以上で置換されたアリール基からなる群から選択される、請求項1に記載の触媒系。
【請求項6】
前記配位子中のAはアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボニロキシ基、アミノカルボニル基、カルボニルアミノ基、アルキルアミノ基、その誘導体、及びそれら置換基の1種以上で置換されたアルキル基からなる群から選択される、請求項1に記載の触媒系。
【請求項7】
前記配位子は、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(メチル)CH(
メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は
(R,R)−(4−メチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(4−メ
チルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチル
フェニル)2P−CH(エチル)CH(メチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(エチル)CH(メチル)−
P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(エチル)CH(エチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(
フェニル)2P−CH(エチル)CH(エチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(メチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(イソプロピル)C
H(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エ
チルフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(メチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル
)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メトキシフェニル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル)−P(4−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は
(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(n−プロピル)CH(メチル)−P(
4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(フェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(4−メト
キシフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(4−メトキシフェニル
2、(S,S)−又は(R,R)−(4−エチルフェニル)2P−CH(イソプロピル)CH(エチル)−P(4−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−トランス
−1,2−ジ−(P(フェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−又は(R,R)−ト
ランス−1,2−ジ−(P(4−メトキシフェニル)2)シクロヘキサン、(S,S)−
又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)シクロヘキサ
ン、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(フェニル)2)シクロ
ペンタン、(S,S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(4−エチルフェニル)2)シクロペンタン、(S,S)−又は(R,R)−1,2−ジ−(P(4−エチ
ルフェニル)2)シクロペンタン、(S,S)−又は(R,R)−3,4−ジ−(P(フ
ェニル)2)ピロール、(S,S)−又は(R,R)−3,4−ジ−(P(4−メトキシ
フェニル)2)ピロール、(S,S)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(
4−エチルフェニル)2)ピロール、(S,S)−又は(R,R)−トランス−3,4−
ジ−(P(4−エチルフェニル)2)イミダゾール、(S,S)−又は(R,R)−(4
−エチルフェニル)2P−CH(ジメチルアミン)CH(ジメチルアミン)−P(4−エ
チルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(3−メトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(3−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)
−(4−エトキシフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)−P(o−エトキシフ
ェニル)2、((S,S)−又は(R,R)−4−ジメチルアミンフェニル)2P−CH(メチル)CH(メチル)P(4−ジメチルアミンフェニル)2、(S,S)−又は(R,
R)−(4−エチルシクロヘキシル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(4−エチル
シクロヘキシル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2
−イソプロピルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−イソプロピルフェ
ニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−メチルフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−メチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフ
ェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(フェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(エチル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル
2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(エチル)CH(エチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニ
ル)2PCH(イソプロピル)CH(メチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(n−プロピル)CH(メチル)P(
2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニル)2PCH(イソプロピル)CH(エチル)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,
R)−トランス−1,2−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)シクロヘキサン、(S,
S)−又は(R,R)−トランス−1,2−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)シクロ
ペンタン、(S,S)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(2−エチルフェニル)2)ピロール、(S,S)−又は(R,R)−トランス−3,4−ジ−(P(2−
エチルフェニル)2)イミダゾール、(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルフェニ
ル)2PCH(ジメチルアミン)CH(ジメチルアミン)P(2−エチルフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−メトキシフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル
)P(2−メトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−エトキシフェニ
ル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エトキシフェニル)2、(S,S)−又は(R,R)−(2−ジメチルアミンフェニル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2
−ジメチルアミンフェニル)2、及び(S,S)−又は(R,R)−(2−エチルシクロ
ヘキシル)2PCH(メチル)CH(メチル)P(2−エチルシクロヘキシル)2からなる群から選択された請求項1記載の触媒系。
【請求項8】
前記遷移金属又は遷移金属前駆体はクロム又はクロム前駆体である、請求項1乃至7の何れか一項に記載の触媒系。
【請求項9】
前記クロム又はクロム前駆体は、クロム(III)アセチルアセトネート、トリス(テトラヒドロフラン)トリクロロクロム、及びクロム(III)2−エチルヘキサノエートからなる群から選択される、請求項8に記載の触媒系。
【請求項10】
前記助触媒はメチルアルミノキサン(MAO)又はエチルアルミノキサン(EAO)である、請求項1乃至7の何れか一項に記載の触媒系。
【請求項11】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の触媒系を使用して、エチレンを選択的三量体化することによる、1−ヘキセンの製造方法。
【請求項12】
請求項1乃至7の何れか一項に記載の触媒系を使用して、エチレンを選択的四量体化することによる、1−オクテンの製造方法。

【公表番号】特表2010−536538(P2010−536538A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520919(P2010−520919)
【出願日】平成19年12月24日(2007.12.24)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006797
【国際公開番号】WO2009/022770
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(507268341)エスケー エナジー 株式会社 (57)
【氏名又は名称原語表記】SK ENERGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】99, Seorin−dong, Jongro−gu, Seoul, 110−110 Republic of Korea
【Fターム(参考)】