説明

変異体タンパク質とその製造方法

安定性が増大したGタンパク質共役型受容体(GPCR)を選択するための方法であって、(a)親GPCRの一又は複数の変異体を提供する工程、(b)親GPCRが特定の立体構造を備えている際に前記GPCRに結合するリガンドを選択する工程、(c)前記選択したリガンドの結合に関する前記親GPCRの安定性と比較して、前記GPCR変異体又はその各々が前記リガンド結合に関して増大した安定性を有するか否かを測定する工程、及び(d)前記選択したリガンドの結合に関して親GPCRと比較して増大した安定性を有する変異体を選択する工程を含む、方法を開示する。β−アドレナリン受容体、アデノシン受容体、及びニューロテンシン受容体の変異体も開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを生産するための方法であって、
(a)第一の親GPCRに対して増大した安定性を有する第一の親GPCRの一又は複数の変異体のアミノ酸配列において、一又は複数の変異体が前記第一の親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する一又は複数の位置を同定すること、及び
(b)対応する一又は複数の位置で、第二のGPCRを規定するアミノ酸配列において一又は複数の変異を作製して、第二の親GPCRと比較して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること
を含む方法。
【請求項2】
親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを生産するための方法であって、
(a)第一の親GPCRに対して増大した安定性を有する第一の親GPCRの一又は複数の変異体のアミノ酸配列において、一又は複数の変異体が第一の親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する一又は複数の位置を同定すること、及び
(b)iが対応する位置であるiプラス又はマイナス5残基のウィンドウ内において第二のGPCRを定めるアミノ酸配列に一又は複数の変異を作製して、第二の親GPCRに対して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること
を含む方法。
【請求項3】
親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを生産するための方法であって、
(a)第一の親GPCRに対して増大した安定性を有する第一の親GPCRの一又は複数の変異体のアミノ酸配列中に、第一の親GPCRと比較して少なくとも一個の異なったアミノ酸残基を一又は複数の変異体が有する一又は複数の位置を同定すること、
(b)iが対応する位置であるアミノ酸残基iのCα原子から12Åの距離内、又はその任意の原子から8Åの距離内に第二のGPCRを定めるアミノ酸配列に一又は複数の変異を作製して、第二の親GPCRに対して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること
を含む方法。
【請求項4】
親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを製造するための方法であって、
a)第一の親GPCRに対して増大した安定性を有する第一の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること、
b)一又は複数の変異体が第一の親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する一又は複数の構造モチーフを構造膜タンパク質モデル中で同定すること、及び
c)第二の親GPCRにおける一又は複数の対応する構造モチーフを定めるアミノ酸配列における一又は複数の変異を作製し、第二の親GPCRに対して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異を提供すること
を含む方法。
【請求項5】
工程(a)における第一の親GPCRの一又は複数の変異体が、
(i)第一の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること、
(ii)親GPCRが特定の立体構造を備えている際に該親GPCRに結合するものであるリガンドを選択すること、
(iii)リガンドの結合に関して特定の立体構造にあるときの前記又は各変異体GPCRが、そのリガンドの結合に関して同じ特定の立体構造にあるときの親GPCRの安定性と比較して増大した安定性を有するか否かを決定すること、及び
(iv)選択したリガンドの結合に関して、第一の親GPCRと比較して増大した安定性を有する変異体を選択すること
を含む請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
工程(iii)におけるGPCRがとる特定の立体構造が、工程(ii)において選択されるリガンドのクラスに対応する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
選択されるリガンドが、リガンドのアゴニストクラスからのものであり、特定の立体構造がアゴニスト立体構造であるか、又は選択されるリガンドがリガンドのアンタゴニストクラスからのものであり、特定の立体構造がアンタゴニスト立体構造である請求項6に記載の方法。
【請求項8】
選択されるリガンドが、リガンドのアゴニストクラスからのものであり、工程(iii)においてGPCRがとる特定の立体構造がアゴニスト立体構造である請求項7に記載の方法。
【請求項9】
第一のGPCRの一又は複数の変異体の結合親和性が、選択されるリガンドに対する親の結合親和性と実質的に同じかそれより大きい請求項5から8の何れか一項に記載の方法。
【請求項10】
工程(i)−(iv)が一又は複数回繰り返され、工程(iv)における増大した安定性を有する第一のGPCRの選択された変異体が方法の次の回における親GPCRを表す請求項5から9の何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
リガンドがフルアゴニスト、パーシャルアゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニストの何れか一である請求項5から10の何れか一項に記載の方法。
【請求項12】
リガンドが、GPCRに結合するポリペプチドである請求項5から11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
ポリペプチドが、抗体、アンキリン、Gタンパク質、RGSタンパク質、アレスチン、GPCRキナーゼ、レセプターチロシンキナーゼ、RAMP、NSF、GPCR、NMDAレセプターサブユニットNR1又はNR2a、又はカルシオン(calcyon)、又はGPCRに結合するその断片又は誘導体の何れかである請求項12に記載の方法。
【請求項14】
工程(ii)において、二以上のリガンドが選択され、それぞれの存在がGPCRを同じ特定の立体構造になるようにさせる請求項5から13の何れか一項に記載の方法。
【請求項15】
工程(iv)において、その親と比較して、工程(ii)で選択したリガンドと異なるクラスのリガンドに結合する能力が低減した変異体GPCRを選択する請求項5から14の何れか一項に記載の方法。
【請求項16】
工程(iv)において選択された変異体GPCRがGタンパク質に共役できるかが決定される請求項5から15の何れか一項に記載の方法。
【請求項17】
工程(iv)において選択された変異体GPCRが、親GPCRに匹敵する伝播及び/又は親和性の順番で選択リガンドと同じクラスの複数のリガンドに結合できるかが決定される請求項5から16の何れか一項に記載の方法。
【請求項18】
工程(a)における第一の親GPCRの一又は複数の変異体が、
(i)請求項5から17の何れか一項に記載の工程(i)から(iv)に従って親GPCRに対して増大した安定性を有する一又は複数の変異体を選択すること、
(ii)増大した安定性について選択された一又は複数の変異体GPCR中の一又は複数の変異したアミノ酸残基の一又は複数の位置を同定すること、及び
(iii)同定した位置の一又は複数にアミノ酸置換を含む一又は複数の変異体GPCRを合成すること
を含む方法によって得ることができる請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
工程(a)における第一の親GPCRの一又は複数の変異体が、第一の親GPCRと比較して複数の変異を含んでいる請求項1から18の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
工程(a)における第一の親GPCRの一又は複数の変異体が、熱、界面活性剤、カオトロピック剤及び極端なpHの何れか一又は複数に対して増大した安定性を有している請求項1から19の何れか一項に記載の方法。
【請求項21】
一又は複数の変異体が増大した熱安定性を有している請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第一の親GPCRが、βアドレナリン受容体、アデノシン受容体及びニューロテンシン受容体の何れか一である請求項1から21の何れか一項に記載の方法。
【請求項23】
第一の親GPCRの変異体GPCRが、その対応する親受容体と比較して、図9に記載のシチメンチョウβ−アドレナリン受容体の番号付けした次の位置:Ile55、Gly67、Arg68、Val89、Met90、Gly98、Ile129、Ser151、Val160、Gln194、Gly197、Leu221、Tyr227、Arg229、Val230、Ala234、Ala282、Asp322、Phe327、Ala334、及びPhe338の何れか一又は複数に対応する位置に異なるアミノ酸を有している変異体βアドレナリン受容体である請求項1から22の何れか一項に記載の方法。
【請求項24】
変異体βアドレナリン受容体が、配列を図9に記載したシチメンチョウβアドレナリン受容体のものと少なくとも20%同一であるアミノ酸配列を有する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
第一の親GPCRの変異体GPCRが、その対応する親受容体と比較して、図10に記載のヒトアデノシンA2a受容体の番号付けした次の位置:Gly114、Gly118、Leu167、Ala184、Arg199、Ala203、Leu208、Gln210、Ser213、Glu219、Arg220、Ser223、Thr224、Gln226、Lys227、His230、Leu241、Pro260、Ser263、Leu267、Leu272、Thr279、Asn284、Gln311、Pro313、及びLys315の何れか一又は複数に対応する位置に異なるアミノ酸を有している変異体アデノシン受容体である請求項1から22の何れか一項に記載の方法。
【請求項26】
変異体アデノシン受容体が、配列を図10に記載したヒトアデノシンA2a受容体のものと少なくとも20%同一であるアミノ酸配列を有する請求項25に記載の方法。
【請求項27】
第一の親GPCRの変異体GPCRが、その対応する親受容体と比較して、図11に記載のラットニューロテンシン受容体の番号付けした次の位置:Ala69、Leu72、Ala73、Ala86、Ala90、Ser100、His103、Ser108、Leu109、Leu111、Asp113、Ile116、Ala120、Asp139、Phe147、Ala155、Val165、Glu166、Lys176、Ala177、Thr179、Met181、Ser182、Arg183、Phe189、Leu205、Thr207、Gly209、Gly215、Val229、Met250、Ile253、Leu256、Ile260、Asn262、Val268、Asn270、Thr279、Met293、Thr294、Gly306、Leu308、Val309、Leu310、Val313、Phe342、Asp345、Tyr349、Tyr351、Ala356、Phe358、Val360、Ser362、Asn370、Ser373、Phe380、Ala385、Cys386、Pro389、Gly390、Trp391、Arg392、His393、Arg395、Lys397、及びPro399の何れか一又は複数に対応する位置に異なるアミノ酸を有している変異体ニューロテンシン受容体である請求項1から22の何れか一項に記載の方法。
【請求項28】
変異体ニューロテンシン受容体が、配列を図11に記載したラットニューロテンシン受容体のものと少なくとも20%同一であるアミノ酸配列を有する請求項27に記載の方法。
【請求項29】
第一の親GPCRの変異体GPCRが、対応する野生型のムスカリン受容体と比較して、図17に記載のヒトムスカリン受容体の番号付けした次の位置:Leu65、Met145、Leu399、Ile383及びMet384の何れか一又は複数に対応する位置に異なるアミノ酸を有している変異体ムスカリン受容体である請求項1から22の何れか一項に記載の方法。
【請求項30】
変異体ムスカリン受容体が、配列を図17に記載したラットニューロテンシン受容体のものと少なくとも20%同一であるアミノ酸配列を有する請求項29に記載の方法。
【請求項31】
構造膜タンパク質モデルが完全な膜タンパク質のモデルである請求項4から30の何れか一項に記載の方法。
【請求項32】
完全な膜タンパク質が、変異体が第一の親GPCRと比較して少なくとも一つの異なるアミノ酸を有するタンパク質ドメインにわたって、工程(a)の第一の親GPCRの変異体と少なくとも20%の配列同一性を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
完全な膜タンパク質がGPCRである請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
GPCRが、第一の親GPCRと同じGPCRのクラス又はファミリーのモデルである請求項33に記載の方法。
【請求項35】
構造膜タンパク質モデルが、ヒトβアドレナリン受容体又はウシロドプシンのモデルである請求項31から34の何れか一項に記載の方法。
【請求項36】
構造モチーフが、ヘリックス界面、ヘリックスのねじれ、ヘリックスのねじれの反対側のヘリックス、脂質二重層に向いたヘリックス表面、疎水性−親水性境界層の脂質二重層を向いたヘリックス表面、ループ領域、又はタンパク質結合ポケットの何れかである請求項4から35の何れか一項に記載の方法。
【請求項37】
第二の親GPCRが第一の親GPCRである請求項1から36の何れか一項に記載の方法。
【請求項38】
第二の親GPCRが第一のGPCRではない請求項1から36の何れか一項に記載の方法。
【請求項39】
第二の親GPCRが、第一の親GPCRと少なくとも20%の配列同一性を有するGPCRである請求項1から38の何れか一項に記載の方法。
【請求項40】
第二のGPCRが、第一の親GPCRと同じGPCRのクラス又はファミリーのものである請求項1から38の何れか一項に記載の方法。
【請求項41】
その親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを製造するための方法であって、
(a)親GPCRに対して増大した安定性を有するGPCRの一又は複数の変異体の一の三次元モデルを提供するか一を越える三次元モデルを整列させること、
(b)一又は複数の変異体が親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を一又は複数の変異体が有する一又は複数の位置を一又は複数の変異体のアミノ酸配列中に同定すること、
(c)一又は複数の変異体が親GPCRと比較して異なったアミノ酸残基を有する一又は複数の位置におけるアミノ酸残基のCα原子又は任意の原子から設定距離dÅ内に、一又は複数の変異体が親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する任意の整列されたモデルからの他の位置の数を決定すること、
(d)他の位置の数が統計的に有意なクラスターを表すかどうかを決定し、もしそうなら、一又は複数の変異体が親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する一又は複数の位置のアミノ酸残基のCα原子又は任意の原子からdÅの距離内に第二のGPCRを定めるアミノ酸配列中に一又は複数の変異を作製して、第二の親GPCRに対して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること
を含む方法。
【請求項42】
その親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCRを製造するための方法であって、
(a)親GPCRに対して増大した安定性を有するGPCRの一又は複数の変異体の一の三次元モデルを提供するか一を越える三次元モデルを整列させること、
(b)一又は複数の変異体が親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を一又は複数の変異体が有する一又は複数の位置を一又は複数の変異体のアミノ酸配列中に同定すること、
(c)一又は複数の変異体が親GPCRと比較して異なったアミノ酸残基を有する一又は複数の位置におけるアミノ酸残基のCα原子又は任意の原子から設定距離dÅ内に、一又は複数の変異体が親GPCRと比較して少なくとも1個の異なるアミノ酸残基を有する任意の整列されたモデルからの他の位置の数を決定すること、
(d)他の位置の数が統計的に有意なクラスターを表すかどうかを決定すること、
(e)(d)で同定された二以上の統計的に有意なクラスターの中心を決定すること、及び
(f)二以上の統計的に有意なクラスターの中心に対応する位置からxÅの距離内に第二のGPCRを定めるアミノ酸配列中に一又は複数の変異を作製して、第二の親GPCRに対して増大した安定性を有する第二の親GPCRの一又は複数の変異体を提供すること
を含む方法。
【請求項43】
一又は複数の三次元モデルが請求項58から70の何れかに記載の変異体GPCRの何れか一又は複数のモデルである請求項41又は42に記載の方法。
【請求項44】
少なくとも2、3、4、5又は10のモデルがアラインされる請求項41から43の何れか一項に記載の方法。
【請求項45】
CI原子からの設定距離dÅが12Å以下である請求項41から44の何れか一項に記載の方法。
【請求項46】
任意の原子からの設定距離dÅが12Å以下である請求項41から44の何れか一項に記載の方法。
【請求項47】
統計的に有意なクラスターが、95%レベルで有意である(ρ<0.05)ものである請求項41から46の何れか一項に記載の方法。
【請求項48】
(I)第二の親GPCRが特定の立体構造を備える際に、前記GPCRに結合するリガンドを選択すること、
(II)そのリガンドの結合について特定の立体構造を備えている際の第二の親GPCRの安定性と比較して、第二の親GPCRの変異体が、特定の立体構造を備える際に選択したリガンドの結合について増大した安定性を有するか否かを決定すること、及び
(III)選択したリガンドの結合に関して、第二の親GPCRと比較して増大した安定性を有する変異体を選択すること
をさらに含む請求項1から47の何れか一項に記載の方法。
【請求項49】
工程(II)においてGPCRが備える特定の立体構造が、工程(I)で選択したリガンドのクラスに対応する請求項48に記載の方法。
【請求項50】
選択したリガンドがリガンドのアゴニストクラスに由来し、特定の立体構造がアゴニスト立体構造であるか、又は選択したリガンドがリガンドのアンタゴニストクラスに由来し、特定の立体構造がアンタゴニスト立体構造である請求項49に記載の方法。
【請求項51】
リガンドが請求項11から13の何れか一項に記載のものである請求項48から50の何れか一項に記載の方法。
【請求項52】
第二のGPCRの一又は複数の変異体の結合親和性が、選択したリガンドについての第二の親GPCRの結合親和性と実質的に同一であるか又はそれ以上である請求項48から51の何れか一項に記載の方法。
【請求項53】
請求項1から52の何れか一項に記載の方法によって生産されるその親GPCRに対して増大した安定性を有する変異体GPCR。
【請求項54】
変異体が、熱、界面活性剤、カオトロピック剤及び極端なpHの何れか一に対して増大した安定性を有している請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項55】
変異体が増大した熱安定性を有している請求項54に記載の変異体GPCR。
【請求項56】
変異体GPCRが、リガンドの存在下においてその親と比較して増大した熱安定性を有している請求項54に記載の変異体GPCR。
【請求項57】
変異体GPCRがその親より少なくとも1℃より安定している請求項55又は56に記載の変異体GPCR。
【請求項58】
GPCR変異体が、その親受容体と比較して、以下の(i)図9に記載のシチメンチョウβ−アドレナリン受容体の番号付けした位置:Ile55、Gly67、Arg68、Val89、Met90、Gly98、Ile129、Ser151、Val160、Gln194、Gly197、Leu221、Tyr227、Arg229、Val230、Ala234、Ala282、Asp322、Phe327、Ala334、及びPhe338、(ii)図10に記載のヒトアデノシンA2a受容体の番号付けした位置:Gly114、Gly118、Leu167、Ala184、Arg199、Ala203、Leu208、Gln210、Ser213、Glu219、Arg220、Ser223、Thr224、Gln226、Lys227、His230、Leu241、Pro260、Ser263、Leu267、Leu272、Thr279、Asn284、Gln311、Pro313、及びLys315、(iii)図11に記載のラットニューロテンシンの番号付けした位置:Ala69、Leu72、Ala73、Ala86、Ala90、Ser100、His103、Ser108、Leu109、Leu111、Asp113、Ile116、Ala120、Asp139、Phe147、Ala155、Val165、Glu166、Lys176、Ala177、Thr179、Met181、Ser182、Arg183、Phe189、Leu205、Thr207、Gly209、Gly215、Val229、Met250、Ile253、Leu256、Ile260、Asn262、Val268、Asn270、Thr279、Met293、Thr294、Gly306、Leu308、Val309、Leu310、Val313、Phe342、Asp345、Tyr349、Tyr351、Ala356、Phe358、Val360、Ser362、Asn370、Ser373、Phe380、Ala385、Cys386、Pro389、Gly390、Trp391、Arg392、His393、Arg395、Lys397、及びPro399、並びに(iv)図17に記載のムスカリン受容体の番号付けした位置:Leu65、Met145、Leu399、Ile383、及びMet384のいずれか一又は複数と対応する位置に少なくとも1つの異なるアミノ酸を有する請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項59】
変異体GPCRが変異体β−アドレナリン受容体である請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項60】
変異体β−アドレナリン受容体が、対応する野生型アドレナリン受容体と比較したとき、図9に記載のシチメンチョウβ−アドレナリン受容体の番号付けした次の位置:Ile55、Gly67、Arg68、Val89、Met90、Gly98、Ile129、Ser151、Val160、Gln194、Gly197、Leu221、Tyr227、Arg229、Val230、Ala234、Ala282、Asp322、Phe327、Ala334、及びPhe338の何れか一又は複数に対応する位置に異なるアミノ酸残基を有する請求項59に記載の変異体GPCR。
【請求項61】
変異体β−アドレナリン受容体が、図9に記載のシチメンチョウβ−アドレナリン受容体の番号付けした次の位置:Ile55、Gly67、Arg68、Val89、Met90、Gly98、Ile129、Ser151、Val160、Gln194、Gly197、Leu221、Tyr227、Arg229、Val230、Ala234、Ala282、Asp322、Phe327、Ala334、及びPhe338の何れかに対応する位置で、変異体受容体がその親受容体と比較して異なるアミノ酸を有する構造モチーフに少なくとも1つの異なるアミノ酸残基を有する請求項59に記載の変異体GPCR。
【請求項62】
変異体GPCRが変異体アデノシン受容体である請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項63】
変異体アデノシン受容体が、対応する野生型アデノシン受容体と比較した場合、図10に記載のヒトアデノシンA2a受容体の番号付けした以下の位置:Gly114、Gly118、Leu167、Ala184、Arg199、Ala203、Leu208、Gln210、Ser213、Glu219、Arg220、Ser223、Thr224、Gln226、Lys227、His230、Leu241、Pro260、Ser263、Leu267、Leu272、Thr279、Asn284、Gln311、Pro313、及びLys315のいずれかに対応する位置で異なったアミノ酸を有している請求項62に記載の変異体GPCR。
【請求項64】
変異体アデノシン受容体が、図10に記載のヒトアデノシンA2a受容体の番号付けした以下の位置:Gly114、Gly118、Leu167、Ala184、Arg199、Ala203、Leu208、Gln210、Ser213、Glu219、Arg220、Ser223、Thr224、Gln226、Lys227、His230、Leu241、Pro260、Ser263、Leu267、Leu272、Thr279、Asn284、Gln311、Pro313、及びLys315のいずれかに対応する位置で、前記変異体受容体がその親受容体と比較して異なるアミノ酸を有する構造モチーフに少なくとも1つの異なるアミノ酸残基を有する請求項62に記載の変異体GPCR。
【請求項65】
変異体GPCRが変異体ニューロテンシン受容体である請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項66】
ニューロテンシン受容体が、対応する野生型ニューロテンシン受容体と比較した場合、図11に記載のラットニューロテンシン受容体の番号付けした以下の位置:Ala69、Leu72、Ala73、Ala86、Ala90、Ser100、His103、Ser108、Leu109、Leu111、Asp113、Ile116、Ala120、Asp139、Phe147、Ala155、Val165、Glu166、Lys176、Ala177、Thr179、Met181、Ser182、Arg183、Phe189、Leu205、Thr207、Gly209、Gly215、Val229、Met250、Ile253、Leu256、Ile260、Asn262、Val268、Asn270、Thr279、Met293、Thr294、Gly306、Leu308、Val309、Leu310、Val313、Phe342、Asp345、Tyr349、Tyr351、Ala356、Phe358、Val360、Ser362、Asn370、Ser373、Phe380、Ala385、Cys386、Pro389、Gly390、Trp391、Arg392、His393、Arg395、Lys397、及びPro399のいずれかに対応する位置で異なったアミノ酸を有している請求項65に記載の変異体GPCR。
【請求項67】
変異体ニューロテンシン受容体が、図11に記載のラットニューロテンシン受容体の番号付けした以下の位置:Ala69、Leu72、Ala73、Ala86、Ala90、Ser100、His103、Ser108、Leu109、Leu111、Asp113、Ile116、Ala120、Asp139、Phe147、Ala155、Val165、Glu166、Lys176、Ala177、Thr179、Met181、Ser182、Arg183、Phe189、Leu205、Thr207、Gly209、Gly215、Val229、Met250、Ile253、Leu256、Ile260、Asn262、Val268、Asn270、Thr279、Met293、Thr294、Gly306、Leu308、Val309、Leu310、Val313、Phe342、Asp345、Tyr349、Tyr351、Ala356、Phe358、Val360、Ser362、Asn370、Ser373、Phe380、Ala385、Cys386、Pro389、Gly390、Trp391、Arg392、His393、Arg395、Lys397、及びPro399のいずれかに対応する位置で、前記変異体受容体がその親受容体と比較して異なるアミノ酸を有する構造モチーフに少なくとも1つの異なるアミノ酸残基を有する請求項65に記載の変異体GPCR。
【請求項68】
変異体GPCRが変異体ムスカリン受容体である請求項53に記載の変異体GPCR。
【請求項69】
ムスカリン受容体が、図17に記載のヒトムスカリン受容体の番号付けした以下の位置:Leu65、Met145、Leu399、Ile383、及びMet384のいずれかに対応する位置で、対応する野生型ムスカリン受容体と比較して異なるアミノ酸を有する請求項68に記載の変異体GPCR。
【請求項70】
変異体ムスカリン受容体が、図17に記載のヒトムスカリン受容体の番号付けした以下の位置:Leu65、Met145、Leu399、Ile383、及びMet384のいずれかに対応する位置で、前記受容体変異体がその親受容体と比較して異なるアミノ酸を有する構造モチーフに少なくとも1つの異なるアミノ酸残基を有する、請求項68に記載の変異体GPCR。
【請求項71】
請求項53から70の何れか一項に記載の変異体GPCRをコードするポリヌクレオチド。
【請求項72】
請求項71に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
【請求項73】
可溶化形態にある請求項53から70の何れか一項に記載の変異体GPCR。
【請求項74】
他のタンパク質を実質的に含まない、請求項53から70の何れか一項に記載の変異体GPCR。
【請求項75】
固体担体に固定化された請求項53から70、73又は74の何れか一項に記載の変異体GPCR。
【請求項76】
請求項53から70、73又は74の何れか一項に記載の一又は複数の変異体GPCRを固定化した固体担体。
【請求項77】
請求項53から70、73又は74の何れか一項に記載の変異体GPCRの結晶化のための使用。
【請求項78】
請求項53から70、73又は74の何れか一項に記載の変異体GPCRの創薬における使用。
【請求項79】
変異体GPCRがリガンド結合スクリーニング又はアッセイ開発に使用される請求項78に記載の使用。
【請求項80】
請求項53から70、73又は74の何れか一項に記載の変異体受容体等の変異体GPCRのバイオセンサーとしての使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図30D】
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【図30E】
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【図30F】
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【図30G】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39A】
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【図39B】
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【図39C】
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【図39D】
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【図39E】
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【図39F】
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【図39G】
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【図39H】
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【図39I】
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【図39J】
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【図39K】
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【図39L】
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【図39M】
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【図40】
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【図41】
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【公表番号】特表2011−505800(P2011−505800A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536531(P2010−536531)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【国際出願番号】PCT/GB2008/004032
【国際公開番号】WO2009/071914
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(510159768)ヘプタレス セラピューティックス リミテッド (3)
【Fターム(参考)】