説明

外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法

本発明は、外付け型データ格納装置に関し、さらに詳細には、外付け型データ格納装置の保安のために、キー入力部を介して入力されるパスワードを読み取り、予め登録されたパスワードと一致するか否かに応じてデータ格納装置の駆動を行わせることによって、他人によるデータの持ち出し及び損傷を未然に防止し、ユーザのデータが確実に保護できる外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法に関する。
本発明の第1の実施の形態は、データが格納されるデータ格納部と、データを要請及び送信するデータ端末機に連結され、データを転送する高速直列バスと、ユーザの操作により入力されたパスワードを電気的な信号に変換し出力するキー入力部と、前記キー入力部から入力設定されたパスワードが格納されるメモリー部と、前記キー入力部から入力されたパスワードが印加されると、前記メモリーに設定されたパスワードと比較して前記データ格納部を駆動させ、許可されてないデータ端末機の接続時には、前記データ格納部の格納セクタを再配列させ、前記データ格納部のデータの流出を防止する制御回路部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外付け型データ格納装置に関し、さらに詳細には、外付け型データ格納装置の保安のために、キー入力部を介して入力されるパスワード(ID)を読み取り、予め登録されたパスワードと一致するか否かに応じてデータ格納装置の駆動を行わせることによって、他人によるデータの持ち出し及び損傷を未然に防止し、ユーザのデータが確実に保護できる外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に使用されている外付け型データ格納装置は、ハードディスクまたはメモリーディスクと、前記ハードディスクとメモリーなどが保管されるケース体と、外付け型データ格納装置とパソコンとを連結するインターフェースと、を含む。
【0003】
このような外付け型データ格納装置は、構造が簡単且つコンパクトで持ち運びに便利であり、パソコンに連結して直ぐにデータの格納、管理ができるという便利さから、現在広く使用されている。
【0004】
しかし、前記のように従来の外付け型データ格納装置は、パソコン及びその他のデータの入出力が可能な格納媒体への連結後、キーボードなどの操作によりデータの入出力を簡単に行えるという便利さがあるものの、小型で、誰にでも簡単にデータの入出力が可能になるため、紛失や管理ミスなどにより、他人に格納されたデータが容易に知られるという問題点があった。例えば、従来の外付け型データ格納装置は、筺体内からハードディスクを取り外しパソコン等に取り付けるだけで誰でも前記外付け型データ格納装置内のデータを読み取ることができ、また、悪意を持ったデータ損傷の恐れがあるので、個人情報のセキュリティー性に非常に乏しいという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、前記のような従来技術の問題点を解決するために案出したものであって、本発明の目的は、それぞれの装置に固有のパスワード(IDs)を設定することで、ユーザとして許可されてない他人によるデータの持ち出しまたは損傷等を未然に防止することができる外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、外付け型データ格納装置からハードディスクが取り外され、他人のコンピュータ等の端末機に取り付けられた場合でも、内部データの流出を防止することができる外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法を提供することになる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、次のような実施の形態を含む。
本発明の第1の実施の形態は、データが格納されるデータ格納部と、前記データ格納部に格納されたデータの読み書きを行うデータ端末機と前記データ格納部とを連結する高速直列バスと、ユーザの操作により入力されたパスワード(ID)を電気的な信号に変換し出力するキー入力部と、前記キー入力部から入力設定されたパスワードが格納されるメモリー部と、前記キー入力部から入力されたパスワードが印加されると、前記メモリー部に設定されたパスワードと比較して前記データ格納部を駆動させ、正しくないパスワード、またはパスワードの入力無しで連結されるデータ端末機の接続時に、前記データ格納部の格納セクタを再配列させる制御回路部と、を含む。
【0008】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態の前記制御回路部に関し、前記制御回路部は、前記キー入力部を介して印加されるパスワードと設定されたパスワードとを比較し、一致した場合、パスワード一致信号を出力する保安プロセス部と、前記保安プロセス部のパスワード一致信号が受信されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常なファイルシステム情報を書き込み、前記データ格納部を正常駆動させることを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態の前記制御回路部に関し、前記制御回路部は、前記保安プロセス部のパスワード一致信号が印加されると、前記高速直列バスと前記データ端末機との連結状態を感知し、解除状態を感知する高速直列バス制御部をさらに含む。
【0010】
本発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態の前記格納装置制御部に関し、前記格納装置制御部は、前記高速直列バス制御部から前記データ端末機との連結状態が解除され、または前記保安プロセス部からパスワード不一致信号が印加されると、前記データ格納部の格納セクタをリアルタイムで再配列させる格納装置制御部を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の実施の形態は、第3の実施の形態の前記格納装置制御部に関し、
前記格納装置制御部は、前記保安プロセス部のパスワード不一致信号または前記高速直列バスの連結解除感知信号が受信されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に認識することのできない仮想のデータを書き込むことを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の実施の形態は、外付け型データ格納装置の保安システムを駆動させる方法において、前記外付け型データ格納装置の制御方法は、データの入出力を要請するデータ端末機と連結しているか否かを判断する装置間連結可否判断段階と、パスワード入力設定モード信号に応じて入力されたパスワードと設定されたパスワードとを比較判断する段階と、パスワードが一致してない、または前記データ端末機との連結状態が解除されると、データが格納されるデータ格納部の格納セクタを再配列し、またはファイルシステムの正しくない情報を書き込み、許可されてないデータ端末機において、前記データ格納部に格納されたデータの読み書きが不可能になり、データの流出を防止することができるデータ格納部の駆動段階と、を含む。
【0013】
本発明の第7の実施の形態は、第6の実施の形態の前記パスワード比較判断段階に関し、前記パスワード比較判断段階は、入力された信号が、設定されたパスワードとの比較のためのパスワード入力モードと設定されたパスワードを変更するためのパスワード変更モードの何れか一つに選択されることを特徴とする。
【0014】
本発明の第8の実施の形態は、第6の実施の形態の前記データ格納部の駆動段階に関し、前記データ格納部の駆動段階は、入力されたパスワードと設定されたパスワードとが一致すると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常ファイル情報を書き込み、前記データ格納部の読み書きを可能にする段階をさらに含む。
【0015】
本発明の第9の実施の形態は、第6の実施の形態の前記データ格納部に関し、前記データ格納部の駆動段階は、前記データ駆動部のファイルシステム情報の書き込みモードと格納セクタの再配列モードの何れか一つが選択されることを判断するモード選択判断段階をさらに含む。
【0016】
本発明の第10の実施の形態は、第9の実施の形態の前記モード選択判断段階 に関し、前記モード選択判断段階は、前記書き込みモードと選択され、前記データ端末機の連結状態が解除されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に前記データ端末機で認識することのできない情報を格納するファイルシステム情報書き込み段階を含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第11の実施の形態は、第9の実施の形態の前記モード選択判断段階に関し、前記モード選択判断段階において、前記格納セクタ再配列モードと選択され、入力されたパスワードと設定されたパスワードとが一致すると、前記データ格納部の書き込み及び読取り駆動時、リアルタイムで格納セクタを再配列させる格納セクタ再配列段階を含む。
【0018】
本発明の第12の実施の形態は、第6乃至第11の実施の形態の何れか一つにおいて、前記パスワード選択モード、前記データ格納部の書き込みモード及び再配列モードの選択段階で設定されたそれぞれのモードと前記データ格納部の駆動状態を前記ディスプレイに出力するメッセージ出力段階をさらに含む。
【発明の効果】
【0019】
上述したように、本発明による外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法は、個人の重要な情報が格納された外付け型データ格納装置の紛失及び管理ミスで、他人に個人の重要な情報を知られるようなことを未然に防止することができ、パスワードを入力せず他のデータ端末機に直接取り付ける場合でも保安維持が可能であり、他人によるデータの持ち出しまたは損傷を未然に防止し、ユーザのデータを確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明による外付け型データ格納装置制御システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による外付け型データ格納装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明による外付け型データ格納装置の保安システム及びその制御方法の望ましい実施の形態を添付図面を参照してより詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明による外付け型データ格納装置の保安システムを示すブロック図である。
【0023】
図1を参照すると、本発明は、データが格納されるデータ格納装置10と前記データ格納装置を内側に保管するケース体20と、ユーザのキーパッド操作に応じて入力信号を出力するキー入力部30と、前記データ格納装置のデータの入出力を制御する制御回路部40と、ディスプレイ部50と、電源を供給するバッテリー60と、前記データ格納部にデータを転送する高速直列バス70と、から構成される。
【0024】
前記データ格納部10は、ハードディスクまたはメモリーディスクに該当するもので、パソコンまたはその他のデータの入出力が可能な格納媒体(以下、データ端末機)から入力されるデータを格納し、また、前記データ格納部10へのデータの入出力が可能なデータ端末機の要請に応じてデータを出力する。
【0025】
前記ケース体(ハウジング)20の内側には、前記データ格納部10と前記制御回路部40とバッテリー60とが保管され、その外側には、前記データ格納部10と電気的に連結されるキー入力部30とディスプレイ部50とが設けられる。
【0026】
前記キー入力部30は、文字または数字からなる入力装置であり、例えば0〜9の数字キーを含み、ユーザの操作に応じてキーのそれぞれに設定された電気信号を出力する。これにより、前記キー入力部30はユーザの操作に応じて様々な入力信号を出力することができ、例えばユーザが初回に設定登録するパスワード(ID)を入力し、またはパスワードを変更するためのパスワードモード選択信号と、データ格納部がデータ端末機に直接取り付けられた場合、前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きを防止するための保安モード選択信号と、を含むことが望ましい。
【0027】
ここで、前記キー入力部30は、前記データ端末機が前記データ格納部10に格納されたデータを要請すると、前記データ格納部10の駆動モードを選択することができる。これを図1及び図2のフローチャートを参照して説明する。
前記制御回路部40は、前記高速直列バス70を介して送受信されるデータの入出力を制御する高速直列バス制御部41と、キー入力信号と設定されたパスワードとを比較し、一致した場合、前記データ格納部10のデータの入出力を許可する保安プロセス部42と、前記データ格納部10の駆動を制御する格納装置制御部43と、設定されたパスワードが格納されるメモリー部44と、から構成される。
【0028】
前記メモリー部44は、前記キー入力部30から入力されたパスワードとデータ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域を登録管理し、前記キー入力部30のパスワード変更モード選択信号に応じて入力される新規パスワードを登録する。
【0029】
前記高速直列バス制御部41は、前記高速直列バス70の状態を感知して前記外付け型データ格納装置とデータ端末機80が連結しているか否かを判断し、連結が解除されたことを感知した場合、前記保安プロセス部42に連結解除感知信号を出力して前記保安プロセス部42の制御信号に応じて前記データ格納部10のデータの入出力を遮断させる。
【0030】
前記保安プロセス部42は、前記キー入力部30を介して入力されたパスワードが予め登録されたパスワードと一致するか否かを比較し判断する。ここで、前記保安プロセス部42は、前記キー入力部30を介してパスワード入力モードかパスワード変更モードかを判断し、パスワード入力モードの場合、前記キー入力部30を介して入力されたパスワードと前記メモリー部44に設定されたパスワードとを比較し、一致した場合、パスワード一致信号を出力する。
【0031】
ここで、前記保安プロセス部42は上述したように、前記キー入力部30の保安モード選択信号に応じて前記格納装置制御部43に前記データ格納部10の駆動命令信号を出力する。また前記保安プロセス部42は、パスワードが一致した場合、前記高速直列バス制御部41に前記高速直列バス70の連結状態感知信号を出力する。
【0032】
従って、前記キー入力部30からデータ格納部10のファイルシステム書き込みモード(以下、第1モードと略称する)が選択された場合、前記格納装置制御部43に前記データ格納部10のファイルシステム情報を書き込むよう第1モード選択信号を印加する。また、前記キー入力部30から前記データ格納部10の格納セクタ再配列モード(以下、第2モードと略称する)が選択された場合は、前記データ格納部10の格納セクタを再配列するよう第2モード選択信号を出力する。
【0033】
前記格納装置制御部43は、前記保安プロセス部42からパスワード一致信号が出力されると、前記データ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常なファイルシステム情報を書き込み、前記高速直列バス70を介して前記データ端末機80で前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きができるよう前記データ格納部10を正常駆動させる。
【0034】
以後、前記格納装置制御部43は、前記高速直列バス制御部41から前記データ端末機80との連結解除感知信号が印加されると、前記保安プロセス部42から設定された第1または第2のモード選択信号に応じて正しいパスワードを入力し、前記データ格納部10への接続が許可されたデータ端末機以外の他の端末機に前記データ格納部10に格納されたデータが流出しないよう制御する。
【0035】
即ち、前記データ格納部10が前記外付け型データ格納装置から取り外され、接続が許可されてないデータ端末機に取り付けられて、内部に格納されたデータが読み取られないよう、前記第1及び第2のモードで前記データ格納部10に格納されたデータの流出を防止する。
【0036】
従って、前記格納装置制御部43は、第1モードの選択時、前記データ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域において、データ端末機(例えば、ウィンドウズ(登録商標)を基盤としたコンピュータ)で読み取られないフォーマットで前記ブート情報領域とファイルシステム情報領域へ正しくない情報を書き込むことで、前記データ格納部10を取り外し、他の端末機に取り付け、パスワードを入力せずに使用することを防止する。
【0037】
また前記格納装置制御部43は、前記第2モードの選択時において、前記データ格納部10の格納セクタをリアルタイムで再配列させ、その位置信号を出力することで、正常的に一致したパスワードを入力したデータ端末機80へのデータ格納部10の接続を可能にする。
【0038】
即ち、前記格納装置制御部43は、前記データ格納部10が正常駆動すると、まず格納セクタを再配列し、その位置信号を出力する。従って、前記データ端末機80は、前記格納装置制御部43から再配列された格納セクタの位置を認知し、該当セクタを読み取る。前記格納装置制御部43は、これをリアルタイムで行う。
【0039】
よって、前記データ格納部10が取り外され、前記データ端末機80に直接連結された場合、前記格納装置制御部43から変更された格納セクタの位置を通知されることができなくなり、前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きが不可能になる。
【0040】
前記ディスプレイ部50は、前記高速直列バス制御部41、保安プロセス部42、格納装置制御部43、メモリー部44から伝達されたメッセージを出力し、現在の高速直列バス70との連結状態及びパスワードの入力モードまたは変更モード、第1モード及び第2モードの選択有無を出力する。
【0041】
前記バッテリー60は、別途の外部電源を使用せずに、データ格納装置10及び制御回路部40を独立的に駆動できる電源を供給する。前記バッテリー60は、前記データ端末機と連結された時、高速直列バス70を介して前記データ端末機80から電源を供給し充電される。
【0042】
前記高速直列バス70は、前記外付け型データ格納装置と前記データ端末機とのデータの送受信を行い、望ましくは、USB、IEEE1394、SATAを含む。
【0043】
以下、本発明による外付け型データ格納装置の保安システムの作用について、図2のプローチャートを参考して詳細に説明する。
【0044】
図2は、本発明による外付け型データ格納装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
【0045】
図2を参照すると、本発明による外付け型データ格納装置の制御方法は、前記外付け型データ格納装置とデータ端末機80との連結状態を感知する連結状態感知段階S101と、キー入力部30が待ち状態であるキー入力部待ち段階S102と、前記データ端末機80が連結してない場合、前記キー入力部30をロック状態に保持するキー入力部ロック段階S103と、前記キー入力部待ち状態において、パスワード入力モードの選択かパスワード変更モードの選択かを判断するキー入力部モード選択段階S104と、前記モード選択段階S104において、パスワード入力モードが選択された場合、入力されたパスワードと設定されたパスワードとを比較するパスワード比較段階S108と、前記モード選択段階S104において、前記パスワード変更モードが選択された場合、入力されたパスワードを再登録するパスワード書換え段階S106、S111と、前記パスワード比較段階S108において、パスワードが一致した場合、前記データ格納部10が駆動されるデータ格納部10の駆動段階S201〜S206と、を含む。
【0046】
前記連結状態感知段階S101は、前記制御回路部40において、前記高速直列バス70が前記データ端末機の入力端子に連結されているか否かを判断する段階である。前記制御回路部40は、前記高速直列バス70が前記データ端末機80に連結された場合、前記キー入力部30をオンし、待ち状態モードに切り替える。
【0047】
前記キー入力部待ち段階S102は、前記キー入力部30が前記制御回路部40の制御に応じて前記バッテリー60から出力された電源によりオンされ、それ自体に含まれるキーボードによる入力信号に応じて駆動するための待ち状態になる段階である。
【0048】
前記キー入力部ロック段階S103は、前記制御回路部40において、前記高速直列バス70の前記データ端末機への連結が感知されてない状態であり、前記バッテリー60から出力された電源が印加されてないオフ状態の段階である。
【0049】
前記キー入力部のモード選択段階S104は、前記制御回路部40において、ユーザが前記キー入力部30のキーボードを介してパスワード入力モードとパスワード変更モードの何れかを選択すると、前記キー入力部30から印加されるモード選択信号が前記パスワード入力モード選択信号かパスワード変更モード選択信号かを判断する段階である。
【0050】
前記パスワード書換え段階S111は、前記制御回路部40において、前記モード選択信号がパスワード変更モード選択信号の場合、前記メモリー部44に予め設定されたパスワードに新しく入力される入力信号を上書きすることで、パスワードを書換え登録する段階である。
【0051】
前記パスワード比較判断段階S108は、前記制御回路部40において、前記キー入力部から印加されるモード選択信号がパスワードモード選択信号の場合、印加される入力信号と前記メモリー部44に予め設定されたパスワードと比較し、前記データ格納部10に前記データ端末機への接続を許可するか否かを判断する段階である。
【0052】
前記ディスプレイ部50は、前記制御回路部40の制御に応じて前記キー入力部の選択モード及び下記のデータ格納部10の保安モードと前記キー入力部30を介して選択及び入力される命令語を表示することが望ましい。
【0053】
前記データ格納部の駆動段階S201〜S206は、前記パスワード比較判断段階S108において、パスワードが一致した場合、前記制御回路部40の保安プロセス部42からパスワード一致信号が出力され、前記格納装置制御部43において、前記データ端末機80へ接続し前記データ格納部に格納されたデータの読み書きが許可される段階である。
【0054】
また、前記データ格納部の駆動段階S201〜S206は、前記データ端末機との接続が解除されたことを感知し、前記データ格納部10に格納されたデータの流出を防ぐために第1及び第2の保安モードで前記データ格納部10を制御する段階である。
【0055】
より詳しく説明すると、一般の外付け型データ格納装置は、データ格納部10が筺体に保管され、前記のような高速直列バス70を介して前記データ端末機の入力端子(例えば、USB)に連結され使用される。しかし、このようなデータ端末機と前記外付け型データ格納装置は、高速直列バス70による連結のみならず、前記外付け型データ格納装置から前記データ格納部10を取り外し、前記データ端末機のハードウェアに直接連結して使用することも可能である。従って、本発明は、パスワードを設定し、データ端末機との連結時において、許可されているユーザのデータ端末機と接続を行い、また、許可されてないユーザがデータ格納部10を取り外し、前記データ端末機80に直接取り付けて使用することを防止するために、データ格納部10の格納セクタまたはファイルシステム情報を再配列し、データの流出を防止している。
【0056】
従って、前記データ格納部の駆動段階S201〜S206は、前記パスワード比較判断段階S108において、前記パスワードが一致した場合、前記保安プロセス部42は、前記メモリー部44に設定された保安モードを読み出し、第1モード(ファイルシステム書き込みモード)か第2モード(格納セクタ再配列モード)かを判断する保安モード選択段階S201と、前記保安モード選択段階において、第1モードが選択された場合、前記データ格納部10のファイルシステム情報を正常情報と書き込み、正常駆動させる第1モード正常駆動段階S202と、前記データ端末機との連結状態が解除されるか否かを判断する第1モード連結解除段階S203と、前記データ端末機との連結状態が解除された場合、前記データ格納部10のファイルシステム情報を認識することのできない任意の情報として書き込み、データ格納部10を遮断するファイルシステム情報書き込み段階S204と、前記第2モードが選択された場合、正常駆動される第2モード正常駆動段階S205と、前記データ駆動部の正常駆動中、前記データ格納部10の格納セクタ領域をリアルタイムで再配列する格納セクタ再配列段階S206と、を含む。
【0057】
前記モード選択段階S201は、前記キー入力部30を介して前記保安プロセス部42から入力されるモード選択信号、または前記メモリー部44に設定されたモード選択情報に基づいて第1モードか第2モードかを判断する。
【0058】
前記第1モード正常駆動段階S202は、前記モード選択段階S201において、前記保安プロセス部42が第1モード選択信号を出力すると、前記格納装置制御部43が前記データ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常情報、例えばウィンドウズ(登録商標)を基盤としたコンピュータで認識できるフォーマットのデータを書き込み、前記データ端末機で前記データ格納部10に格納されたデータが認識できるようにして、前記データ端末機と前記データ格納部10の接続を許可する段階である。
【0059】
前記第1モード連結解除感知段階S203は、前記高速直列バス制御部41から前記保安プロセス部42のパスワード一致信号が印加されると、前記高速直列バス70のデータ端末機との連結状態を感知し、前記格納装置制御部43にその感知信号を出力する段階である。従って、前記格納装置制御部43は、前記高速直列バス制御部41から前記データ端末機80と前記高速直列バス70との連結状態解除が感知されると、以下のファイルシステム情報書き込み段階を行う。
【0060】
前記ファイルシステム情報書き込み段階S204は、前記格納装置制御部43から前記高速直列バス制御部41の前記高速直列バス70の連結解除感知信号が印加されると、前記データ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域へデータ端末機80で認識することのできない任意のファイル情報を書き込むことで、パスワードが入力されなく接続が許可されてないデータ端末機80へのデータの流出が遮断される。従って、許可されてないユーザが前記データ格納部10を取り外し、自分のデータ端末機80に取り付け、パスワードを入力せずに使用しようとしても、前記許可されてないユーザのデータ端末機80は、前記のようなファイルシステム情報領域の正しくないファイル情報の書き込みによって前記データ格納部10に格納されたデータを認識することができなくなる。
【0061】
前記第2モード駆動段階S205は、前記保安モード選択段階において、前記保安プロセス部42から第2モード選択信号とパスワード一致信号が印加されると、前記格納装置制御部43の制御に従って、前記データ格納部10と前記データ端末機とのデータの入出力が行われる段階である。
【0062】
ここで、前記第2モード正常駆動段階S205は、前記第1モード正常駆動段階S202と同様、前記データ格納部10のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常情報を書き込み、前記データ格納部10に格納されたデータが前記データ端末機で認識されるようにすることも可能である。また、前記のようなデータ格納部10にファイルシステム情報を書き込まず、前記高速直列バス70の開放によって前記データ端末機の接続を許可することも可能である。これは、ユーザの応用によって様々な実施例が適用できる。
【0063】
前記格納セクタ再配列段階S206は、前記第2モード正常駆動段階S205が開始されると、前記格納装置制御部43は、格納セクタ領域をリアルタイムで再配列させ、その変更された位置を前記データ端末機に送信し、一致したパスワードを入力したデータ端末機で前記データ格納部に格納されたデータの読み書きが行われるようにする段階である。
【0064】
即ち、前記データ端末機80は、前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きに当たって、前記データ格納部10のセクタの指定が必要となり、前記格納装置制御部によりリアルタイムで再配列され送信される変更されたセクタの位置信号を受信し、該当セクタの位置を認知することで、前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きが可能になる。
【0065】
しかし、例えば前記格納セクタ再配列段階S206において、前記データ格納部10を取り外し、前記データ端末機80の内部に直接連結した場合、前記格納装置制御部43と前記データ格納部10との連結関係が遮断され、前記格納セクタの再配列された位置が通知できなくなる。従って、前記のように非正常的な方法で接続されるデータ端末機80では、前記データ格納部10に格納されたデータの読み書きが不可能になる。
【符号の説明】
【0066】
10 データ格納部
20 ケース体
30 キー入力部
40 制御回路部
41 高速直列バス制御部
42 保安プロセス部
43 格納装置制御部
44 メモリー部
50 ディスプレイ部
60 バッテリー
70 高速直列バス
80 データ端末機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データが格納されるデータ格納部と、
前記データ格納部に格納されたデータの読み書きを行うデータ端末機と前記データ格納部とを連結する高速直列バスと、
ユーザの操作により入力されたパスワード(ID)を電気的な信号に変換し出力するキー入力部と、
前記キー入力部から入力設定されたパスワードが格納されるメモリー部と、
前記キー入力部から入力されたパスワードが印加されると、前記メモリー部に設定されたパスワードと比較して前記データ格納部を駆動させ、正しくないパスワード、またはパスワードの入力無しで連結されるデータ端末機の接続時には、前記データ格納部の格納セクタを再配列させる制御回路部と、を含むことを特徴とする外付け型データ格納装置の保安システム。
【請求項2】
前記制御回路部は、
前記キー入力部を介して印加されるパスワードと設定されたパスワードとを比較し、一致した場合、パスワード一致信号を出力する保安プロセス部と、
前記保安プロセス部のパスワード一致信号が受信されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常なファイルシステム情報を書き込み、前記データ格納部を正常駆動させることを特徴とする請求項1に記載の外付け型データ格納装置の保安システム。
【請求項3】
前記制御回路部は、
前記保安プロセス部のパスワード一致信号が印加されると、前記高速直列バスと前記データ端末機との連結状態を感知し、解除状態を感知する高速直列バス制御部をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の外付け型データ格納装置の保安システム。
【請求項4】
前記格納装置制御部は、
前記高速直列バス制御部から前記データ端末機との連結状態が解除され、または前記保安プロセス部からパスワード不一致信号が印加されると、前記データ格納部の格納セクタをリアルタイムで再配列させる格納装置制御部を含むことを特徴とする請求項3に記載の外付け型データ格納装置の保安システム。
【請求項5】
前記格納装置制御部は、
前記保安プロセス部のパスワード不一致信号または前記高速直列バスの連結解除感知信号が受信されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に認識することのできない仮想のデータを書き込むことを特徴とする請求項3に記載の外付け型データ格納装置の保安システム。
【請求項6】
外付け型データ格納装置の保安システムを駆動させる方法において、前記外付け型データ格納装置の制御方法は、
データの入出力を要請するデータ端末機と連結しているか否かを判断する装置間連結可否判断段階と、
パスワード入力設定モード信号に応じて入力されたパスワードと設定されたパスワードとを比較判断する段階と、
パスワードが一致してない、または前記データ端末機との連結状態が解除されると、データが格納されるデータ格納部の格納セクタを再配列し、またはファイルシステムの正しくない情報を書き込み、許可されてないデータ端末機において、前記データ格納部に格納されたデータの読み書きが不可能になり、データの流出を防止することができるデータ格納部の駆動段階と、を含むことを特徴とする外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項7】
前記パスワード比較判断段階は、
入力された信号が、設定されたパスワードとの比較のためのパスワード入力モードと設定されたパスワードを変更するためのパスワード変更モードの何れか一つに選択されることを特徴とする請求項6に記載の外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項8】
前記データ格納部の駆動段階は、
入力されたパスワードと設定されたパスワードとが一致すると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に正常ファイル情報を書き込み、前記データ格納部の読み書きを可能にする段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項9】
前記データ格納部の駆動段階は、
前記データ駆動部のファイルシステム情報の書き込みモードと格納セクタの再配列モードの何れか一つが選択されることを判断するモード選択判断段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項10】
前記モード選択判断段階において、
前記書き込みモードと選択され、前記データ端末機の連結状態が解除されると、前記データ格納部のブート情報領域とファイルシステム情報領域に前記データ端末機で認識することのできない情報を格納するファイルシステム情報書き込み段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項11】
前記モード選択判断段階において、
前記格納セクタ再配列モードと選択され、入力されたパスワードと設定されたパスワードとが一致すると、前記データ格納部の書き込み及び読取り駆動時、リアルタイムで格納セクタを再配列させる格納セクタ再配列段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の外付け型データ格納装置の制御方法。
【請求項12】
前記パスワード選択モード、前記データ格納部の書き込みモード及び再配列モードの選択段階で設定されたそれぞれのモードと前記データ格納部の駆動状態を前記ディスプレイに出力するメッセージ出力段階をさらに含むことを特徴とする請求項6乃至11の何れか一つに記載の外付け型データ格納装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−506327(P2010−506327A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532283(P2009−532283)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【国際出願番号】PCT/KR2007/004811
【国際公開番号】WO2008/044837
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(509101918)データ ロッカー インターナショナル エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】