説明

外傷性脳損傷及び脊髄損傷を検出して阻止するための能動的神経保護のシステム及び方法

【課題】 外傷の結果としての脳損傷及び/又は脊髄損傷を検出して阻止するための能動的神経保護のシステム及び方法を提供する。
【解決手段】 人に対する損傷を検出して阻止するための能動的神経保護システム及びその方法。このシステムは、ある環境内の所定の事故の発生を感知し、事故指示信号を作動的に送信するための感知手段を含む。このシステムは、神経保護薬を放出するための所定の条件が満たされているか否かを判断するために、事故指示信号を処理するためのプロセッサを含み、感知手段と作動的に通信するコントローラも含む。このシステムは、神経保護薬を放出するための投薬手段を更に含み、この投薬手段は、コントローラと作動的に通信しており、所定の条件が満たされた時に、コントローラがこれに対して薬剤放出信号を送信した場合に神経保護薬を放出する。本方法は、ある環境内の人に対して外傷性損傷を誘発すると考えられる所定の条件を感知手段を使用してモニタする段階、外傷性損傷を誘発する所定の条件がコントローラによって検出されるか否かを判断する段階、及び外傷性損傷を誘発する所定の条件が検出された場合に、コントローラと作動的に通信している投薬手段から神経保護薬を投与する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれる、2002年10月10日出願の米国特許仮出願出願番号第60/417,434号明細書の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、外傷性の中枢神経系損傷に関し、より詳細には、外傷の結果としての脳損傷及び/又は脊髄損傷を検出して阻止するための能動的神経保護のシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
外傷性脳損傷(TBI)は、急速な運動により脳組織を歪ませる力が人の脳に加わる結果として生じる。閉鎖性頭部損傷と呼ばれるものにおいては、その早期検出は、初期損傷後における更に別の損傷を阻止する上で極めて重要である。外傷性脳損傷には、瀰漫性軸索損傷(DAI)、脳挫傷、無酸素性損傷、出血性損傷、及び潅流−再潅流傷害を含む5つの主要なタイプがある。大多数の外傷性脳損傷(TBI)における主要機構は、瀰漫性軸索損傷である。軸索損傷は、損傷程度に関わりなく全てのTBIにおいて一般的であるが、人の瀰漫性軸索損傷(DAI)においては、軸索の切断が起こり、これが最終的に神経細胞間の接続を失わせる場合がある進行性の変化をもたらす。DAIにおける事故の進行は、損傷の時点から数週間後まで続き、従って、いくつかの治療介入のための好機を作り出すものである。
【0004】
米国においては、毎年新たなTBIが約50万件あり、入院を要する事故発生件数は、人口10万人当り約200から225件であると推定される。現時点で、脳損傷は、米国における全入院件数の10%を超えると推定されている。入院件数の1%よりも少ない脊髄損傷と比較した場合、TBIは、米国内において財政的に重大な影響を有する医療問題であることが明らかである。
【0005】
毎年5万人を超える人々がTBIで死亡し、その直接的な出費は、毎年約500億ドルを超える。人や家族に対する重度TBIの出費は極めて高い。全TBIの約半分は、交通に関係したものであって、これらの患者は、救急医療にリハビリテーションを加えた高額な費用の一部分を支払う。これは、高速自動車衝突事故におけるTBIの機構に関係しており、特に瀰漫性軸索損傷(DAI)の存在は、中脳及び脳幹領域において最も一般的である。高速加速−減速損傷によって起こるこの重度の脳損傷は、社会に対して極めて高い負担になることは明らかである。
【0006】
高速自動車衝突事故における損傷の主要な機構は、瀰漫性軸索損傷(DAI)であると考えられる。ベータアミロイド前駆タンパク質免疫染色に基づいて、軸索損傷は、致命的な頭部損傷の全ての事例において存在することも示されている。持続性植物状態の事例においては、磁気共鳴画像(MRI)におけるDAIの証拠が最近になって観察されている。瀰漫性軸索損傷は、頭部が強打されない場合でも起こり、しかもこれまで理解されていたよりもより一般的に起こる。瀰漫性軸索損傷は、軽い頭部損傷においてさえも、ほとんどその事例の3分の1において存在する。DAIをよく表す特徴は、数日から数週間の経過時間に亘って起こる軸索に対する形態変化、及び脳の多くの領域が損傷されるという事実である。DAIの構成要素は、鈍い外傷性損傷内又は穿通性の外傷性損傷内に存在するが、それは損傷域の周縁部にあり、損傷の主要機構よりも重大性はずっと小さい。DAIは、自動車衝突事故に関係した高速加速−減速損傷における主要な損傷機構である。TBIの4つの機構(DAI、鈍い外傷、穿通性の外傷、無酸素症)の全ては、そのような損傷に含まれるが、DAIは、この条件下における損傷の主要な機構である。
【0007】
瀰漫性軸索損傷は、外傷性脳損傷の細胞的機構の1つに過ぎない。他のものとしては、細胞に対する直接的な挫傷、脳内出血(脳血管関門を超える血液)、潅流−再潅流傷害、及び無酸素症などが含まれる。自動車事故及びその後遺症おいて持続するような高速TBIにおいては、細胞損傷のいくつかの機構を有する可能性がある。これらの機構の各々は、TBIの特異な領域及びタイプを引き起こすと思われる。これは、細胞損傷の各タイプが異なる細胞通路及び細胞チャンネルを活性化させることも示している。
【0008】
DAIにおいては、神経細胞の細胞質に十分な力が加えられた時、その物質の弾性記憶を超える。この場合、細胞質の変形量は、その力が加えられる時間に直接関係する。これは、次に、発生する細胞骨格破壊の量に関係する。ラットが規定のヘルツで傷付けられた時に起こる神経損傷の程度は、力が加えられる時間の長さに関係することが研究によって示されている。更に、脳の同一領域の多くは、自動車衝突事故で高速TBIを負った人に見られるような細胞破壊(脳梁、中脳、及び脳幹)を有する。自動車衝突事故と同様な原因でTBIを負った多くの人々は、1つよりも多い神経細胞損傷の機構を有する場合があることが理解される。本明細書において引用により組み込まれている「外傷性脳損傷を模擬するための装置及び脊髄損傷を引き起こす方法」という名称の米国特許出願出願番号第09/913,017号明細書においては、DAIの原因と脳細胞に及ぼすその後の影響が解析されており、神経細胞を損傷する他の厄介な多くの場合に隠蔽する原因を何ら含むことなく、更に別の神経細胞の死及び損傷から保護するために固有の化合物が試験されている。米国特許出願出願番号第09/913,017号明細書に説明されたモデルにおいては、細胞破壊は、脳内出血又は脳挫傷を伴っておらず、主として神経細胞に対する潅流−再潅流傷害又は無酸素症を含んでいない。損傷をただ1つのタイプに限定することにより、損傷の機構、その生化学的相互作用、及び神経細胞損傷に対して保護するための固有の化合物が研究されている。この特許の基礎は、このように単一の損傷タイプを分離したことであり、また、これに続いて得られたその単一の損傷タイプを軽減するための試験方法、調査研究の方法、及びこの一意的に分離された損傷タイプに基づく治療の方法である。これもまた重要であり、その理由は、多くの場合に、特に自動車及び他の慣性によって引き起こされる損傷においては、DAIが主要な損傷タイプであるからである。
【0009】
DAIにおいて損傷される領域の多くは、脳内の脳脊髄液(CSF)循環の領域と連続している。従って、それらは、循環のためにCSF内に送り込まれる物質の拡散及び損傷された領域内へのそのような拡散により、治療のために容易にアクセス可能である。
【0010】
霊長類(人を含む)における頭部損傷の研究に基づいて、DAIをもたらす機械的な力のいくつかが明らかになった。決定的な因子は、(1)加速/減速のタイプ(並進的よりもむしろ角度的)、(2)加速/減速の持続時間(短時間よりもむしろ長時間)、及び(3)頭部運動の方向(矢状方向よりもむしろ冠状方向)である。「衝突」に関係した角加速度又はこれに関連した急な減速は、閾値レベルを超える力を発生することになることは明らかである。同様に、全てではないがほとんどの乳児揺さぶり症候群は、急な減速によって特徴付けられる。
【0011】
最近の調査は、損傷の主要原因となる軸索内及び軸索の塑性変形に向けられていると思われる。脳の弾性組織は可塑性を有する。塑性物質にそのレベルの力が加えられた状態で、生じる変形の量は、それに力が加えられる期間に応じて決まる。その物質の弾性記憶を超えると、剪断及び断裂が起こることになる。1から3秒間より長く続く減速又は数秒間の反復的揺さぶりを伴う高速自動車事故は、剪断及び断裂を起こすのに十分な力を発生させる可能性がある。
【0012】
研究は、力の量が閾値に達した場合に、軸索内の細胞器官に細胞内損傷を引き起こす主要な因子は、関連した塑性変形を伴って力が加えられる時間の長さであるということを示唆している。従って、TBIにおけるDAIの発生に亘って連続性が存在する。塑性変形を起こすのに必要な力の閾値に達した後は、DAIの量を決めるのは、その力が加えられる時間の長さであろう。残念ながら、ほとんどのTBIは、DAIが損傷の主要な方法である可能性が高い数秒間に亘って起こる(高速交通衝突事故)。これは、多くの重症TBI患者が、自動車衝突事故後のCTスキャンで認められる最小限度の変化しか有しないという事実によって裏付けられる。
【0013】
DAIは、脳損傷の直後に始まる昏睡に関係していることが多年に亘って知られてきたが、その診断は、解剖による以外は確認できなかった。実際に、先行する意識明瞭な期間が全くない昏睡、除脳、及び自律神経機能障害の臨床症候群は、多くの場合、一次性脳幹損傷が原因であるとされた。しかし、一次性脳幹損傷は、それだけで孤立して起こるのではなくDAIと関連して起こり、脳幹に加えて大脳半球及び小脳をも巻き込むのが普通であるということが今や明らかである。損傷の機構の証拠は、高速交通損傷によって死亡した患者の病理学的研究及び紛れもなくDAIの一種である「乳児揺さぶり症候群」の病理学的研究から導出することができる。DAI損傷のこの揺さぶり機構は、成人にも当て嵌まるということが示唆されてきた。この損傷は、特殊な神経病理学的調査結果によって特徴付けられる。CT及びMRI検査によると、これは、脳梁及び上小脳脚に隣接する橋−中脳接合部の出血性点状病変と、損傷後2週間以内に萎縮し始める脳の白質、脳幹、及び小脳における瀰漫性軸索損傷とを含むのが普通である。
【0014】
人における瀰漫性軸索損傷は、大脳半球、小脳、及び脳幹内の軸索に対する広範囲の損傷によって特徴付けられ、TBIの一貫した特徴である。予想される身体的及び生理学的機構であってDAIの医学的及び神経生理学的合併症を招くものは、メイサラー他による論文「最新の概念:瀰漫性軸索損傷に関係のある外傷性脳損傷」、「Arch.Phys.Med.Rehabil.」第82巻、2001年10月で説明されている。DAIの組織学的特徴は、損傷の開始以来の経過時間の長さに直接関係している。損傷から約24時間後に軸索球の形をした軸索に対する損傷の証拠が存在することが示されている。DAIは、損傷時における機械的な力からの一次的アソトミーと生化学的因子からの二次的アソトミーとの両方によって引き起こされると思われる。微視的特徴は、ウォーレリアン・タイプ軸索変質に対応する。軸索腫脹から軸索球へ、また、側矢状白質、脳梁、内包、及び深部灰白質全体に亘る小神経膠細胞の小塊発生への緩慢な進行がある。この進行は、最初の損傷の後の数ヶ月から数ヵ年の間続くことがある。損傷されたニューロンの多くは生き残るであろうが、それらが活動電位伝播を含むそれらの正常な生理機能へと回復されるには長い時間が掛かるであろう。DAI後の最初の2年間においては、損傷過程の最終段階である活性髄素変質がある。軸索に対する外傷性損傷の結果、その部位における神経活動は低下され、これが、もたらされる病的状態の原因であると思われる。
【0015】
DAIに独特な特徴は、二次的事故の長期に亘る進行であり、これは、末梢部分の「degrigation」を伴う神経軸索の中断である軸索断裂を招く場合がある。ある損傷の後に、細胞小器官の破壊に起因した軸索輸送の焦点喪失を伴う脱分極がある。DAIの1つの結果は、細胞骨格及び細胞質の直接的な機械的ずれによる直接的な細胞間損傷である。TBIに続いて起こる一連の生化学的事故は、更に別の神経細胞損傷及び軸索断裂をもたらすと考えられる。この一連の事故には、アデノシン5’トリホスファターゼ(ATP)の枯渇、細胞間カルシウムの過剰、及び酸化ストレスをもたらす強い酸化体類の生成が含まれる。ミトコンドリアの損傷は、細胞内における局所的なATP生成の減少をもたらす。ATPが欠乏すると、軸索内のNa+、K+、Ca++安定性を維持するイオンポンプの作用が止まり始める。TBIの直接的影響は、細胞の死と損傷であろうが、損傷された細胞は、細胞内へのカルシウム流入を増大させる傾向がある二次的な生化学的因子により、細胞死の瀬戸際に立たされる場合がある。この一連の損傷サイクルは、隣接する細胞内におけるカルシウム−ナトリウム流入が臨界レベルに達した時に反復され、長期に亘り更に別の細胞壊死及び細胞自滅をもたらす。臨床的な知見によれば、DAIは、損傷後の初期においてはCT及びMRIスキャンのような公知の診断法を用いた時に明らかでないが、後には明瞭になる。
【0016】
神経保護薬は、脳に対する損傷の結果として脳及び/又は脊髄に起こる上述の損傷を阻止することができる薬剤である。神経保護薬は、これまで救急治療士によるか又は病院施設内というような従来的な医療過程の使用により、損傷発生後に損傷を受けた人に対して投与されてきた。神経保護薬投与の遅れは、そのような損傷の影響を阻止及び/又は低減するこのような薬剤の機能を制限するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
すなわち、細胞に対する一連の損傷サイクルの速度を低下させるか又はその影響を低減させるために、外傷性脳損傷の結果として軸索内で起こる生化学的変化を検出し、かつ神経保護薬を使用して阻止するシステム及び方法に対する必要性が当業技術に存在する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
従って、人に対する損傷を検出して阻止するための能動的神経保護システム及びその方法が提供される。このシステムは、ある環境内の所定の事故の発生を感知し、事故指示信号を作動的に送信するための感知手段を含む。このシステムは、神経保護薬を放出するための所定の条件が満たされているか否かを判断するために、事故指示信号を処理するためのプロセッサを含み、感知手段と作動的に通信するコントローラも含む。このシステムは、神経保護薬を放出するための投薬手段を更に含み、この投薬手段は、コントローラと作動的に通信しており、所定の条件が満たされた時に、コントローラがこれに対して薬剤放出信号を送信した場合に神経保護薬を放出する。
【0019】
本方法は、人に対して外傷性損傷を誘発すると考えられる所定の条件を感知機構を使用してモニタする段階と、外傷性損傷を誘発する所定の条件がコントローラによって検出されるか否かを判断する段階と、外傷性損傷を誘発する所定の条件が検出された場合に、コントローラと作動的に通信している投薬手段から神経保護薬を投与する段階とを含む。
【0020】
本発明の1つの利点は、TBIに由来する人体の中枢神経系内における損傷サイクルを検出し、かつ阻止又は減速する能動的神経保護システム及びその方法が提供されるということである。本発明の別の利点は、損傷の発生と同時に神経保護薬を投与するシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、所定のTBI条件を感知し、神経保護薬を直ちに投与するシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、損傷の重症度を低減させ、脳及び脊髄に対して神経保護薬を迅速に送り込むための非侵襲的方法を用いて、回復のための予後を改善するシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、初期の外傷性損傷後に起こる脳に対する二次的損傷に由来する損傷を最小化するためのシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、そのような損傷からの回復に関連して短期及び長期の治療経費を共に低減するためのシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、外傷性損傷を自動的に感知して損傷を最小化するために、損傷発生時に鼻から薬剤を送り込むためのシステム及び方法が提供されるということである。本発明の更に別の利点は、外傷性損傷を自動的に感知するためのシステムは、そのサイズ及び可搬性のためにヘッドギアのような他の保護装置又は座席等に組込み可能であるということである。
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して以下の説明を読み、本発明が一層良く理解された時に容易にわかる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1において参照符号10で示すのは、人の脳に影響を及ぼす能動的神経保護システムのブロック図である。能動的神経保護システムは、損傷が生じているような所定期間内又はその後の所定期間中に外傷性脳損傷及び/又は脊髄損傷サイクルを感知し、かつ阻止又は減速するために利用される。このシステムは、外傷性損傷の結果として脳又は脊髄内の一連の損傷サイクルを阻止する神経保護薬を受け入れるユーザ又は人18に対して有用である。
【0022】
システム10は、外傷を誘発する事故の発生を感知するための感知機構12を含む。それに限定されないが加速力や減速力を含む力が、ある期間に亘って人18の脳18aが伝達される事故を発生させ得る多くの環境が存在する。事故の一例は、乗用自動車、トラック、スポーツ用車両、航空機、列車、宇宙船、オートバイ、自転車、ボート等の乗物を含む交通に関係した損傷である。事故の別の例は、アメリカンフットボール、サッカー、ホッケー、野球等のスポーツを含むスポーツに関係した損傷である。他の事故の例には、脳18a又は脊髄18bの損傷を招く場合がある突然の又は持続的な変形力の可能性の存在を予想することができる活動が含まれる。
【0023】
環境及び測定される力に応じて、様々なタイプの感知機構12が考えられる。感知機構12の一例は、力感知機構12cである。1つのタイプの力感知機構は、歪み計である。別のタイプの力感知機構は、それに加えられる運動又は力を電気的信号又は出力に変換することができる加速計又は減速計のような運動センサである。運動センサの一例は、6ジンベル力センサである。
【0024】
感知機構12は、脳18a又は脊髄18bの特定領域の近くにおける読取り値又は測定値を確認するために環境内に置かれるのが好ましい。実際の力を周期的に測定し、実際の力のレベルを所定の規範的な力のレベルと比較することによって力のレベルを解析するために、閉ループ解析を利用することができるということを理解すべきである。更に、変形力は、周期的に測定することができ、規範的な力と比較することができる。本発明の好ましい実施形態では、脳及び脊髄に加えられる力に関する正確な情報を得るために、複数の力感知機構12が利用される。
【0025】
感知機構12の更に別の例は、神経ガス又は炭疽菌などのような生物学的因子の存在を感知するための生物学的因子センサ12bである。能動的神経保護が望ましい環境に応じて、様々な他の感知機構が考えられる。感知機構の1つの特徴は、脳挫傷又は瀰漫性軸索損傷を引き起こすと考えられる力及びエネルギのレベルを迅速に検出して識別することである。瀰漫性軸索損傷を模倣するような方法でラットを選択的に損傷するためのそのような装置の一例は、本明細書において引用により組み込まれているメイサラー他に付与された米国特許第6,588,431号明細書に開示されている。
【0026】
システム10はまた、感知機構12と作動的に通信するコントローラ14を含む。コントローラ14は、感知機構12によって発生された情報を受け取って処理する。コントローラ14は、当業技術で公知のように、メモリとプロセッサとを有するマイクロプロセッサを含むことができる。コントローラ14は、好ましくは、感知機構12の近くに置かれるか又は感知機構12と一体的である。
【0027】
システム10はまた、人18に神経保護薬を投与するための非侵襲的投薬手段16を含む。投薬手段16は、コントローラ14と作動的に通信し、コントローラ14から所定の信号を受け取った時に薬剤20を投与する。人18が薬剤の神経保護効果から直ちに恩典を受けるように、人18は、外傷的事故の発生中にエアボーン薬剤を反射的に吸入することになると想定されている。
【0028】
神経保護薬20の様々な分類が考えられる。神経保護薬は、好ましくは、損傷サイクル中の所定の時点におけるそれらの機能及びその時点における人の症状に従って分類される。これらの分類には、即効性、短期性、及び長期性神経保護薬が含まれる。神経保護薬の例としては、「Hypothermia」、「Enoxaporin」、「Nrf−1」転写酵素因子、「Nrf−2」転写酵素因子、「CyclosporineA」#19、#22、#67、#84、#90、#104、#118、#68、「Creatine」#69、「CP−101、606」#81、「Dizocilpine」#134、及び「Nimodipine」#10が含まれる。神経保護薬の別の例は、本明細書において引用により組み込まれている、2002年2月11日出願の米国特許出願出願番号第10/049,328号明細書(メイサラー他)に開示された完全GABA作用薬である「GABAmide」である。
神経保護薬20は、投与手段16に応じて、蒸気、液体、又は粉末などのような様々な形で分散可能である。
【0029】
投薬手段16は、神経保護薬を貯えるための貯蔵容器22を含む。貯蔵容器22は、システムの考えられる用途に応じた薬剤20を所定の投薬量だけ貯える。投薬手段16は、再充填可能な貯蔵容器を含むことができるということも理解されるべきである。更に、貯蔵容器22は、それが神経保護薬で再充填されるべきであるか否かをユーザに示すための表示手段24も含むことができる。
【0030】
投薬手段16はまた、貯蔵容器から薬剤を投与するための非侵襲的薬剤放出手段26を含む。神経保護薬の投薬量は、好ましくは、特定の環境に合わせて調整される。薬剤放出手段26の一例は、人によって吸入される蒸気として神経保護薬を提供するためのエーロゾルのようなエアボーン投薬機構である。衝撃に反応する人体の反射作用として人が神経保護薬20を吸入するように、投薬手段16は、人の鼻の近くに置かれるのが有利である。
【0031】
人に対して迅速かつ有効に神経保護薬を強制的に投与するために、薬剤放出手段26は、噴射剤を含むことができる。噴射剤は、神経保護薬の化学的特性に影響を及ぼすことなく又は人に更なる損傷を与えることなく、液体を霧化しながら噴射させるための爆発性を含むことができるように考えられている。
【0032】
更に別の実施形態では、投薬手段16は、侵襲的な投薬手段である。例えば、投薬手段16は、人の血流内に神経保護薬を直接注射するための針である。この機構は、鼻の近くに配置できない場合又は吸入が期待できない場合又は開放的な環境において有利である。
このシステムが実施される環境に応じて、他の投薬手段16も想定されるということを認めるべきである。
【0033】
感知機構12、コントローラ14、及び投薬手段16は、有線又は無線通信手段を使用して互いに作動的に通信する。例えば、各機構は、信号40を送信及び/又は受信するための送受信機を含むことができる。そのような信号40の一例は、当業技術において理解されているような無線周波数(RF)信号である。
【0034】
別の実施形態では、システムは、人18及び人が置かれている環境30を遠隔モニタするための遠隔モニタステーション28を含む。有利な態様では、遠隔モニタステーション28は、付加的な安全措置が望ましい状況において、投薬手段16に神経保護薬20を投与させる。遠隔モニタステーション28は、コントローラ14と作動的に通信し、感知機構12からの出力をモニタする。所定の条件が発生した時には、薬剤放出手段26を活性化して貯蔵容器22から神経保護薬20を放出させるために、遠隔モニタステーション28は、コントローラ14へ信号を送る。所定条件の一例は、環境30内の力が所定値を超える場合である。所定条件の別の例は、人が置かれている環境30内において所定の化学物質が感知された場合である。所定の化学物質の一例は、神経ガス、炭疽菌又は他の生物戦因子、又はこれらに類したものである。遠隔モニタリングシステムは、上述のように、コントローラ14、感知機構12、又は投薬手段と作動的に通信することができ、又はインターネットのような他の信号送信手段を使用する。
【0035】
感知機構12、投薬手段16、及び制御手段10は、1つのハウジング内に一体的に収納することができるということを認めるべきである。以下において説明するように、システムの実装は環境30に依存する。
【0036】
図2から図5を参照すると、ここに示すのは、上述のシステムを利用する環境30の様々な例である。環境30のこれらの例は、本発明のシステム10から利益を得ることのできる環境30のタイプを例示したものに過ぎず、他の環境30も考えられるということを理解すべきである。図2は、車両50の環境30を示しており、この車両は、本実施例においてはバンのような自動車である。車両50は、1つ又はそれ以上の能動的神経保護システム10を搭載することができると考えられる。例えば、車両50は、これに対する前方衝突による力を感知する感知機構12を車両バンパー50a内に含むことができ、この感知機構12は、コントローラ14と通信する。前方衝突が感知された場合、コントローラ14は、エアバッグシステム32を活性化させる。投薬手段16は、エアバッグ32と一体的であってもよく、エアバッグ32が拡がる時に神経保護薬20を蒸気として放出する。人18は、神経保護薬20を含む蒸気を吸入する。
【0037】
別の例においては、感知機構12は、車両50の座席34内に置かれ、投薬手段16は、人18が薬剤を無意識的に吸入するように、人の鼻の近くに位置するよう車内に配置される。投薬手段16は、例えば、車両50のヘッドライナ又は座席34内に配置される。
【0038】
更に別の例においては、感知機構12、投薬手段16、及びコントローラ14は、チャイルドシート36内に一体的に収納される。投薬手段16は、シート内にベルト固定された幼児38の鼻の近くに配置されるのが好ましい。
【0039】
図3を参照すると、環境30は、パイロット、レーシングカードライバ、オートバイライダー、アメリカンフットボール又は他のスポーツの選手、又は宇宙飛行士等により着用されるような保護用ヘッドギア70である。投薬手段16、感知機構12、及びコントローラ14は、一体的に保護用ヘッドギア70内に収納されるのが好ましい。投薬手段16は、人の鼻に近い位置に置かれるのが有利である。作動時には、感知機構12は、頭部に加えられる力のような所定条件を感知し、コントローラ14は、人の脳18a内の神経細胞に対する損傷を阻止するために、神経保護薬20を投与することを投薬手段16に命令する。
【0040】
図4を参照すると、ここに示すのは、宇宙船80内という別の環境30の例である。能動的神経保護システム10は、宇宙飛行士の宇宙服の一部分として着用される保護用ヘッドギア70内に収納される。別の構成では、能動的神経保護システム10、すなわち、感知機構12、コントローラ14、及び投薬手段16は、宇宙船内に配置される。
【0041】
別の実施形態では、遠隔モニタステーション28は、感知機構12からの信号をモニタし、この信号に基づいて所定条件が満たされた場合には、投薬手段16を活性化させるためにコントローラ14へ信号を自動的に送る。投薬手段16は、非侵襲的又は侵襲的タイプとすることができると考えられる。
【0042】
図5を参照すると、ここに示すのは、環境30の更に別の例である。この例においては、環境30は、戦場などのような開放区域であり、人18は、その環境内の兵士又は他のこの種の人である。環境30は、感知機構12を使用して局所的又は遠隔的にモニタすることができる。遠隔モニタ28は、人体装着式投薬機構92と通信するコントローラ14へ信号40を自動的に送信する。この例においては、人体装着式投薬機構92は、腕時計内に配置される。所定の条件が満たされた場合には、神経保護薬20は、人18の血流内へ自動的に注射される。所定の条件の一例は、神経ガス又は炭疽菌のような有毒化学物質又は生物物質が検出されるか否かということである。代替的に、感知機構及び投薬機構は、両方とも人体に支持された装置に配置される。人体に支持された装置92、センサ12、又は遠隔モニタステーションを含むシステムは、信号40を送信及び/又は受信するための送受信機を含むことができる。そのような信号40の一例は、当業技術において理解されているような無線周波数(RF)信号である。
【0043】
図6を参照すると、ここに示すのは、上述のシステム10と共に使用するための能動的神経保護の方法の一例である。本方法は、ブロック100から始まり、ブロック105へ続く。ブロック105において、感知機構12は、所定条件の発生を感知するために、環境30をリアルタイムにモニタする。外傷的事故が発生した時にシステム10が迅速に応答するために、モニタリングは続行されるのが好ましい。所定条件の一例は、人18の脳18a及び/又は脊髄18bを含む中枢神経系に向けられた所定レベルの力である。所定条件の別の例は、有毒化学物質又は生物物質のような所定の環境物質の存在である。環境30及び検出機構の様々な例については、図1から図5に関連して上述したが、他の例も考えられる。方法は、次に、菱形110へと進む。
【0044】
菱形110において、本方法は、所定の条件が検出されたか否かを判断する。例えば、事故信号40が、感知機構12からコントローラ14へ送信される。コントローラ14は、事故を表す信号を所定の閾値条件と比較する。上述のように、閾値条件は、力のレベル又は環境の質のレベル等としてもよい。所定の条件が検出されない場合には、方法は、ブロック115へ進み、環境30のモニタリングを続行する。方法は、次に、ブロック105へ進み、上述のサイクルが続行される。
【0045】
ブロック110に戻ると、所定の条件が検出された場合には、方法は、ブロック120へ進む。ブロック120において、コントローラは、投薬手段16へ薬剤放出信号40を送信し、投薬手段16は、人の中枢神経系に対する損傷を阻止するために、人に対して所定の神経保護薬20を能動的に投与する。脳18a及び/又は脊髄18bへの損傷を最小にするために、損傷が発生した時又はその短時間後に人18が薬の恩典を受けるように、神経保護薬20は、迅速に放出されることがわかる。有利な態様では、薬剤20の投与は、人18によって制御されることなく自動的であり、人18は、その身体の状態に関わりなく神経保護薬を摂取する。
方法は、次に、円125に進んで終了する。
【0046】
本方法は、患者の包括的治療プログラムの一部分として、他の神経保護薬手法と共に使用することができるということを認めるべきである。また、神経保護薬は、救急処置の一部分として損傷の直後に投与してもよく、又は臨床治療プログラムの一部分として病院内で投与することができるように想定されている。
【0047】
本発明を例示的に説明したが、使用した用語は、本発明を限定するものではなく、説明する性質のものであるように意図したことは理解されるものとする。
上述の教示に鑑みて、本発明の多くの修正及び変形が可能である。従って、特許請求の範囲内で本発明を具体的に上述したもの以外で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による外傷性脳損傷及び脊髄損傷を阻止するための能動的神経保護システムのブロック図である。
【図2】本発明により図1のシステムを使用するための環境の一例である。
【図3】本発明により図1のシステムを使用するための環境の一例である。
【図4】本発明により図1のシステムを使用するための環境の一例である。
【図5】本発明により図1のシステムを使用するための環境の一例である。
【図6】本発明により図1のシステムを使用して外傷性脳損傷及び脊髄損傷を阻止するための能動的神経保護方法のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人に対する損傷を検出して阻止するための能動的神経保護のシステムであって、
環境内の所定事故の発生を感知し、事故指示信号を作動的に送信するための感知手段と、
神経保護薬を放出するための所定の条件が満たされているかを判断するために前記事故指示信号を処理するためのプロセッサを含み、前記感知手段と作動的に通信するコントローラと、
神経保護薬を放出するための投薬手段と、を含み、
前記投薬手段は、前記コントローラと作動的に通信し、前記所定の条件が満たされた時に該コントローラが該投薬手段に薬剤放出信号を送信した場合には、前記神経保護薬を放出する、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記感知機構からの事故指示信号を受信することにより前記環境内の人を遠隔モニタし、前記所定の条件が満たされた場合に前記神経保護薬を放出するための薬剤放出信号を前記投薬手段へ送信するために、遠隔に位置するコンピュータモニタリングシステムと作動的に通信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記信号は、無線周波数信号であり、
前記遠隔に位置するコンピュータシステム、前記コントローラ、前記感知手段、及び前記投薬手段の各々は、前記無線周波数信号を送受信するための送受信機を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記投薬手段は、人によって自動的に吸入される霧化された蒸気で前記神経保護薬を放出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記投薬手段は、前記神経保護薬を人の血流内に自動的に注射することにより該神経保護薬を放出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記投薬手段は、人体装着式投薬機構内に収納される、
ことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記感知手段、コントローラ、及び投薬手段は、ハウジング内に一体的に収納される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記所定の条件は、人の脳及び/又は脊髄に損傷を引き起こすと考えられる所定のレベルを超える力が人に作用したか否かである、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記所定の条件は、人の脳及び/又は脊髄に損傷を引き起こすと考えられる所定のレベルを超える化学物質が該人のいる環境内に存在することである、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記環境は、車両であり、
前記投薬機構は、前記車両に座っている人の鼻の近くに置かれる
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記環境は、車両であり、
前記感知手段は、車両本体構成要素上に置かれ、
前記投薬手段は、車両座席内に置かれる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記環境は、車両であり、
前記感知手段及び前記投薬手段は、車両座席内に一体的に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記神経保護薬は、人の中枢神経系に対する損傷を機能的に阻止する薬剤の部類から得られる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記感知手段、前記コントローラ、及び前記投薬手段は、保護用ヘッドギア内に配置され、
前記神経保護薬は、人によって吸入される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
人の脳及び/又は脊髄に対する外傷性損傷を検出して阻止するための能動的神経保護の方法であって、
ある環境内の人に外傷性損傷を誘発すると考えられる所定の条件を感知手段を使用してモニタする段階と、
前記所定の外傷性損傷誘発条件が、前記感知手段からの信号を受信するコントローラによって検出されたか否かを判断する段階と、
前記所定の外傷性損傷誘発条件が検出された場合に、前記コントローラと作動的に通信している投薬手段から神経保護薬を投与する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記所定の外傷性損傷誘発条件が検出されない場合に、前記環境のモニタリングを続行する段階を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記神経保護薬は、人の中枢神経系に対する損傷を機能的に阻止する薬剤の部類から得られる、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記感知機構から事故指示信号を受信し、前記所定の条件が満たされた場合に前記神経保護薬を放出するための薬剤放出信号を前記投薬手段に送信することにより、環境内の人を遠隔モニタするための遠隔に位置するコンピュータモニタリングシステムを使用して該環境内の該人を遠隔モニタする段階を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記人が前記放出された神経保護薬を自動的に吸入するように、前記投薬機構を該人の鼻の近くに配置する段階を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記放出された神経保護薬が前記人の体内に自動的に注入されるように、人体装着式投薬機構を該人の体に配置する段階を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項21】
人の脳及び/又は脊髄に対する外傷性損傷を検出して阻止するための能動的神経保護の方法であって、
人の中枢神経系に対する損傷を機能的に阻止する薬剤の部類から得られる神経保護薬を包含した人体装着式投薬機構を該人の体に配置する段階と、
ある環境内の人に外傷性損傷を誘発すると考えられる所定の条件を感知手段を使用してモニタする段階と、
前記所定の外傷性損傷誘発条件が前記感知手段からの信号を受信するコントローラによって検出されたか否かを判断する段階と、
前記所定の外傷性損傷誘発の条件が検出された場合に、前記コントローラと作動的に通信している前記人体装着式投薬機構から前記神経保護薬を投与する段階と、
前記所定の外傷性損傷誘発条件が検出されない場合に、前記環境のモニタリングを続行する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記環境内の前記人を遠隔モニタする段階を更に含む、
ことを特徴とする請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−515523(P2006−515523A)
【公表日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−543728(P2004−543728)
【出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【国際出願番号】PCT/US2003/032325
【国際公開番号】WO2004/032723
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(504168260)ユーエービー リサーチ ファウンデーション (12)
【出願人】(505133685)ニューロリカヴァリー インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】