外観検査装置
【課題】光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることのできる外観検査装置を提供する。
【解決手段】外観検査装置10は、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10と、外・内周側第1姿勢矯正ユニットB10,B110と、外・内周側第2姿勢矯正ユニットC10,C110と、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110と、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110と、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110と、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110と、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110と、外・内周側第6撮像ユニットI10,I110と、外・内周側良品回収ユニットJ10,J110と、外・内周側不良品回収ユニットK10,K110と、制御部12とを備える。
【解決手段】外観検査装置10は、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10と、外・内周側第1姿勢矯正ユニットB10,B110と、外・内周側第2姿勢矯正ユニットC10,C110と、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110と、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110と、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110と、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110と、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110と、外・内周側第6撮像ユニットI10,I110と、外・内周側良品回収ユニットJ10,J110と、外・内周側不良品回収ユニットK10,K110と、制御部12とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、チップコンデンサやチップインダクタ等の略直方体形状の電子部品の外観を検査する外観検査装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この外観検査装置は、透明テーブルと、上下面撮像ブロックと、側面撮像ブロックと、端面撮像ブロックとを備えている。
【0003】
上下面撮像ブロックは、透明テーブルを間に置くように配置された一対の第1撮像手段(カメラ及び照明部)を有しており、透明テーブル上の電子部品の上下面を同時に撮像する。側面撮像ブロックは、一対の第2撮像手段(カメラ及び照明部)及び2つのプリズムを有し、この2つのプリズムによって2つのカメラの光軸が互いに対向するようになっており、透明テーブル上の電子部品の両側面を同時に撮像する。端面撮像ブロックは、一対のカメラを有し、この一対のカメラが、電子部品の各端面に向かうように、透明テーブルに対して所定の角度傾いた状態で配置されており、透明テーブル上の電子部品の両端面を同時に撮像する。
【0004】
この外観検査装置では、透明テーブルによって電子部品を搬送しているため、電子部品の外表面に向かういずれの方向からでも電子部品を視認することができ、電子部品の撮像にあたって電子部品を持ち替える必要がない。そのため、高速に効率よく電子部品の外観検査が行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−139516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の外観検査装置では、電子部品の上下面及び両側面をそれぞれ同時に撮像しているため、一方の撮像手段の照明部からの光が他方の撮像手段のカメラに入射してしまうことがあった。そのため、一方の撮像手段の照明部からの光と、他方の撮像手段の照明部の光が電子部品において反射した光とが、同時に他方の撮像手段のカメラに入射し、それぞれの光が互いに干渉し合い、欠陥を誤認識してしまう虞があった。また、一対の撮像手段の照明部は、電子部品の撮像面を挟んで相対する方向から、狭い投光角度で、同時に撮像面の照明を行うことから、電子部品の撮像面に陰影が生じ、欠陥の検出精度が低下してしまうことがあった。
【0007】
更に、このような外観検査装置においては、装置を大型化することなしに検査処理能力を高めることが求められているが、単に高速化しただけでは、電子部品の表面に存在する凹凸形状による陰影を欠陥と誤認識してしまうように、検査精度が低下してしまうという問題が発生する。
【0008】
そこで、本発明は、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることのできる外観検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る外観検査装置は、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、第1側面及び第3側面は、第2側面と第4側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第2側面及び第4側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第5側面及び第6側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第2側面と第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、第3側面が透明テーブルに当接すると共に第4側面が中心軸側に向くように、検査対象物を透明テーブルの表面における外周側の周縁部に配置すると共に、検査対象物を透明テーブルの表面における内周側の周縁部に配置する配置手段と、透明テーブルの上方から外周側検査対象物の第1側面を撮像する外周側第1撮像手段及び透明テーブルの上方から内周側検査対象物の第1側面を撮像する内周側第1撮像手段と、透明テーブルの径方向における外側から外周側検査対象物の第2側面を撮像する外周側第2撮像手段及び透明テーブルの径方向における外側から内周側検査対象物の第2側面を撮像する内周側第2撮像手段と、透明テーブルを通して外周側検査対象物の第3側面を撮像する外周側第3撮像手段及び透明テーブルを通して内周側検査対象物の第3側面を撮像する内周側第3撮像手段と、透明テーブルの径方向における内側から外周側検査対象物の第4側面を撮像する外周側第4撮像手段及び透明テーブルの径方向における内側から内周側検査対象物の第4側面を撮像する内周側第4撮像手段と、透明テーブルの回転方向における前方側から外周側検査対象物の第5側面を撮像する外周側第5撮像手段及び透明テーブルの回転方向における前方側から内周側検査対象物の第5側面を撮像する外周側第5撮像手段と、透明テーブルの回転方向における後方側から外周側検査対象物の第6側面を撮像する外周側第6撮像手段及び透明テーブルの回転方向における後方側から内周側検査対象物の第6側面を撮像する内周側第6撮像手段とを備え、外周側第1撮像手段及び内周側第1撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面の撮像をそれぞれ行う第1撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面の照明をそれぞれ行う第1照明部とを有し、第1照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、第1撮像部の撮像軸線を囲むように第1保持部材の内壁面において保持され、第1保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、第1撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りとなると共に、第1保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面に向かうようにそれぞれ配置され、外周側第2撮像手段及び内周側第2撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面の撮像をそれぞれ行う第2撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面の照明をそれぞれ行う一対の第2照明部とをそれぞれ有し、一対の第2照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、第2保持部材の内壁面において保持され、第2保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、第2撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平面、及び透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第3撮像手段及び内周側第3撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面の撮像をそれぞれ行う第3撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面の照明をそれぞれ行う第3照明部とを有し、第3照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、第3撮像部の撮像軸線を囲むように第3保持部材の内壁面において保持され、第3保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、第3撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りとなると共に、第3保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面に向かうようにそれぞれ配置され、外周側第4撮像手段及び内周側第4撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面の撮像をそれぞれ行う第4撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面の照明をそれぞれ行う一対の第4照明部とを有し、一対の第4照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、第4保持部材の内壁面において保持され、第4保持部材の前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、第4撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第4保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第5撮像手段及び内周側第5撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面の撮像をそれぞれ行う第5撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面の照明をそれぞれ行う一対の第5照明部とを有し、一対の第5照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、第5保持部材の内壁面において保持され、第5保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、第5撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第5保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第6撮像手段及び内周側第6撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面の撮像をそれぞれ行う第6撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面の照明をそれぞれ行う一対の第6照明部とを有し、一対の第6照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、第6保持部材の内壁面において保持され、第6保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、第6撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第6保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像手段、外周側第4撮像手段、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、透明テーブルの回転方向の順に、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、外周側第4撮像手段は、外周側第5撮像手段又は外周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段及び外周側第3撮像手段は、外周側第4撮像手段に対して外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段とは反対側において、外周側第1撮像手段及び外周側第3撮像手段が外周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されており、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段、内周側第3撮像手段、内周側第4撮像手段、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像手段、外周側第4撮像手段、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段よりも内周側において、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、透明テーブルの回転方向の順に、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、内周側第4撮像手段は、内周側第5撮像手段又は内周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段及び内周側第3撮像手段は、内周側第4撮像手段に対して内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段とは反対側において、内周側第1撮像手段及び内周側第3撮像手段が内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されていることを特徴とする。
【0010】
近年、検査対象物である電子部品等はより一層の小型化が要求されている。ところが、検査対象物が小さくなればなるほど、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段がそれぞれ有する照明部が、一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状(いわゆるドーム状)とされると共に撮像軸線を囲む内壁面を含む保持部材と、撮像軸線を囲むように保持部材の内壁面において保持され、保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の投光部材とを含んでいる。また、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第4撮像手段、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段がそれぞれ有する一対の照明部が、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む保持部材と、保持部材の内壁面において保持され、保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の投光部材とをそれぞれ含み、保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、検査対象物の各側面には様々な方向(角度)から投光部材による光が照射されることとなる。その結果、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。更に、本発明に係る外観検査装置では、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段、外周側・内周側第4撮像手段、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、電子部品の異なる面を撮像するために各々設けられた複数の撮像手段が、透明テーブル上の検査対象物の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0011】
更に、透明テーブルの周縁部においては、外周側及び内周側の両方について、透明テーブルの回転方向の順に、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、外周側・内周側第4撮像手段は、外周側・内周側第5撮像手段又は外周側・内周側第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁部に配置され、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段は、外周側・内周側第4撮像手段に対して外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段とは反対側において、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が外周側・内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルの周縁部に並んで配置されている。このように、透明テーブルの回転方向の順に、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで透明テーブルの周縁部に配置されることから、外周側・内周側第5撮像手段の照明部と外周側・内周側第6撮像手段の照明部とがそれぞれ互いに背中合わせとなる。そのため、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んでいても、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段のうち一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【0012】
また、外周側・内周側第4撮像手段が、外周側・内周側第5撮像手段又は外周側・内周側第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁部に配置されている。そのため、外周側・内周側第5撮像手段の照明部又は外周側・内周側第6撮像手段の照明部からの光が主として透明テーブルの外周の接線方向に向かい、外周側・内周側第4撮像手段の撮像部に入射し難くなっていると共に、外周側・内周側第4撮像手段の照明部からの光が主として透明テーブルの径方向に向かい、外周側・内周側第5撮像手段の撮像部又は外周側・内周側第6撮像手段の撮像部に入射し難くなっている。
【0013】
更に、外周側・内周側第4撮像手段に対して外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段とは反対側において、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が外周側・内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が透明テーブルの周縁部に並んで配置されている。そのため、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段及び外周側・内周側第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部による照明方向と当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における照明部による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段及び外周側・内周側第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部からの光が当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。以上の結果、撮像手段間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0014】
更に、配置手段で検査対象物を透明テーブルの周縁部の外周側と内周側にそれぞれ配置して二列に並べると共に、外周側検査対象物と内周側検査対象物のそれぞれに対して配置された各撮像ユニットで並列処理を行うことが可能となるため、一列で処理した場合に比して単位時間当たりの検査処理能力を向上させることが可能となる。以上によって、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【0015】
また、本発明に係る外観検査装置では、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像及び外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段、内周側第3撮像手段及び内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、透明テーブルの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置することが好ましい。あるいは、透明テーブルの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置することが好ましい。このように、外周側のグループ配列と内周側のグループ配列を互い違いにすることによって、透明テーブルの回転軸線周りの位相(角度位置)を考慮した場合に、同じ位相上に配置される撮像手段のタイプ(例えば、外周側第1撮像手段と内周側第1撮像手段を同じタイプとする)を外周側と内周側とで異なるものとすることができる。これによって、外周側の撮像手段と内周側の撮像手段同士が配置上干渉することを回避し、装置全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0016】
また、本発明に係る外観検査装置では、透明テーブルの径方向において、外周側第1撮像手段は、内周側第3撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、外周側第2撮像手段は、内周側第4撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、外周側第3撮像手段は、内周側第1撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接することが好ましい。外周側と内周側とで撮像方向が互いに対向し合う撮像手段同士が透明テーブルの径方向において隣接しない配置とすることによって、一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本実施形態に係る外観検査装置の全体を示す上面図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る外観検査装置を示すブロック図である。
【図3】図3は、素体供給ユニットを示す斜視図である。
【図4】図4は、第1姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図5】図5は、第2姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図6】図6は、第1撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図7】図7は、第2撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図8】図8は、第3撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図9】図9は、第4撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図10】図10は、第5撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図11】図11は、第6撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図12】図12は、良品回収ボックス又は不良品回収ボックスを一部破断して示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る外観検査装置の検査対象物である素体を示す斜視図である。
【図14】図14は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【図15】図15は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【図16】図16は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る外観検査装置10の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。外観検査装置10は、チップコンデンサやチップインダクタ等といった電子部品を構成する素体(外周側検査対象物)1及び素体(内周側検査対象物)101をそれぞれ円形状に二列に配列し、素体1,101の表面における欠陥の有無を検出するものである。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0020】
[素体の構成]
まず、外周側に配列される素体1及びに内周側に配列される素体101について、図13を参照して説明する。素体1,101は、素体1,101が電子部品となったときにコンデンサとして機能させるための内部電極となる電極パターンや、素体1,101が電子部品となったときにインダクタとして機能させるための内部導体となる導体パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層して圧着し、所定温度にて所定時間焼成した後、バレル研磨することで形成される。
【0021】
素体1は、略直方体形状を呈している。素体1は、X軸方向(以下、「高さ方向」という)に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、Y軸方向(以下、「幅方向」という)に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、Z軸方向(以下、「長さ方向」という)に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。そのため、側面s1,s2と側面s3,s4とは隣り合うように位置しており、側面s1,s2と側面s5,s6とは隣り合うように位置しており、側面s3,s4と側面s5,s6とは隣り合うように位置している。また、側面s1,s2は、側面s3と側面s4とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s3,s4は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s5,s6は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s3と側面s4とを連結している。
【0022】
ここで、素体1が電子部品となったときにいわゆる0402や0603と呼ばれる大きさとなるように素体1の大きさを設定することが好ましく、素体1の高さは、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の幅は、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の長さは、例えば0.4mm〜1mm程度に設定することができる。なお、素体1の稜部は、素体1を形成する際のバレル研磨工程によって面取りされており、丸みを帯びた状態となっている。
【0023】
内周側に配列される素体101は、素体1と同様の構成を有しており、高さ方向に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、幅方向に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、長さ方向に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。
【0024】
[外観検査装置の構成]
続いて、外観検査装置10の構成について、図1及び図2を参照して説明する。外観検査装置10は、図1及び図2に示されるように、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10(配置手段)と、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と、内周側第1姿勢矯正ユニットB110と、外周側第2姿勢矯正ユニットC10と、内周側第2姿勢矯正ユニットC110と、外周側第1撮像ユニットD10(外周側第1撮像手段)と、内周側第1撮像ユニットD110(内周側第1撮像手段)と、外周側第2撮像ユニットE10(外周側第2撮像手段)と、内周側第2撮像ユニットE110(内周側第2撮像手段)と、外周側第3撮像ユニットF10(外周側第3撮像手段)と、内周側第3撮像ユニットF110(内周側第3撮像手段)と、外周側第4撮像ユニットG10(外周側第4撮像手段)と、内周側第4撮像ユニットG110(内周側第4撮像手段)と、外周側第5撮像ユニットH10(外周側第5撮像手段)と、内周側第5撮像ユニットH110(内周側第5撮像手段)と、外周側第6撮像ユニットI10(外周側第6撮像手段)と、内周側第6撮像ユニットI110(内周側第6撮像手段)と、外周側良品回収ユニットJ10と、内周側良品回収ユニットJ110と、外周側不良品回収ユニットK10と、内周側不良品回収ユニットK110と、制御部12とを備える。
【0025】
透明テーブルTは、例えばガラス、合成樹脂によって構成されている。透明テーブルTは、図1に示されるように、上方から見て略円形状を呈しており、その直径は、例えば40cm〜50cm程度に設定することができる。
【0026】
透明テーブルTの下面側には、例えばサーボモータ(図示せず)が配置されている。透明テーブルTは、このサーボモータによって駆動され、自身の中心軸線Aを中心に図1の矢印R方向に回転(自転)する。
【0027】
透明テーブルTの周縁近傍には、素体供給ユニットA10が配置されており、更に透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外周側第1姿勢矯正ユニットB10、外周側第2姿勢矯正ユニットC10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10がこの順に配置されており、さらにその内周側には、内周側第1姿勢矯正ユニットB110、内周側第2姿勢矯正ユニットC110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110がこの順に配置されている(図1参照)。
【0028】
[素体供給ユニットの構成]
続いて、素体供給ユニットA10の構成について、図3を参照して説明する。素体供給ユニットA10は、ホッパA12と、第1リニアフィーダA14と、ボールフィーダA16と、外周側第2リニアフィーダA18と、内周側第2リニアフィーダA118とを有する。
【0029】
ホッパA12は、漏斗形状を呈しており、素体1,101を所定量貯蔵する。ホッパA12は、その底部が開閉可能となっており、底部が開放されると貯蔵している素体1,101を第1リニアフィーダA14に供給する。なお、ホッパA12には、人手により多数の素体1,101が供給される。
【0030】
第1リニアフィーダA14は、シュートA14a及び駆動部A14bによって構成されている。シュートA14aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1,101を案内することにより、素体1をボールフィーダ14cに向けて搬送する。駆動部A14bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A14bは、自ら振動することによりシュートA14aを振動させ、シュートA14aに形成された溝に沿ってホッパA12から供給された素体1,101をボールフィーダA16に押し出す。
【0031】
ボールフィーダA16は、ボールA16aと、駆動部A16bとを有しており、いわゆるロータリフィーダである。ボールA16aは、その内部の周方向の側面が下部に向かうのに伴い径が小さくなるすり鉢状傾斜面を呈しており、周方向の側面に螺旋状の溝が形成されている。駆動部A16bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A16bは、自ら振動することによりボールA16aを振動させ、ボールA16aに形成された螺旋状の溝に沿って素体1,101を徐々に上昇させながら素体1の姿勢を揃えて、素体1,101を外周側第2リニアフィーダA18あるいは内周側第2リニアフィーダA118に押し出す。なお、外周側第2リニアフィーダA18あるいは内周側第2リニアフィーダA118に押し出されるまでの段階では、素体1と素体101との区別はなされておらず、外周側第2リニアフィーダA18と内周側第2リニアフィーダA118とのいずれかに押し出されることによって、外周側と内周側の区別がなされる。
【0032】
外周側第2リニアフィーダA18は、シュートA18a及び駆動部A18bによって構成されている。シュートA18aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って外周側の素体1を案内することにより、素体1を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA18aは、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びており、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A18bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A18bは、自ら振動することによりシュートA18aを振動させ、シュートA18aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体1を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体1が透明テーブルTの表面における周縁部に供給されることとなる。なお、本実施形態においては、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように、素体1を第2リニアフィーダA18によって透明テーブルTに供給している。
【0033】
内周側第2リニアフィーダA118は、シュートA118a及び駆動部A118bによって構成されている。シュートA118aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って内周側の素体101を案内することにより、素体101を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA118aは、外周側第2リニアフィーダA18のシュートA18aよりも内周側で当該シュートA18aと平行をなして配置されると共に、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A118bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A118bは、自ら振動することによりシュートA118aを振動させ、シュートA118aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体101を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体101が透明テーブルTの表面における周縁部であって素体1が供給される位置よりも内周側に供給されることとなる。径方向における素体1と素体101との間の間隔は5〜15mm程度とされている。なお、本実施形態においては、素体101の側面s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体101の側面s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように、素体101を内周側第2リニアフィーダA118によって透明テーブルTに供給している。
【0034】
この素体供給ユニットA10は、図1に示すように、透明テーブルTの外周側に並べられる素体1と内周側に並べられる素体101との間で、中心軸線A周りの位相が互いに異なる配置となるように素体1及び素体101をそれぞれ供給することができる。素体供給ユニットA10は、具体的に、中心軸線Aから径方向に延びて当該中心軸線A周りに等間隔をなす位相線PHL1上に配置されるように内周側の素体101を供給すると、素体101同士の隙間を通るように中心軸線Aから径方向に延びて当該中心軸線A周りに等間隔をなす位相線PHL2上に配置されるように外周側の素体1を供給することができる。素体供給ユニットA10は、駆動部A18b及び駆動部A118bの振動速度を調節することによって、素体1及び素体101の供給スピードを調節して互いに位相が異なる配置となるように供給する。なお、図1においては、説明の便宜上、外周側良品回収ユニットJ10、内周側良品回収ユニットJ110、外周側不良品回収ユニットK10、内周側不良品回収ユニットK110で既に回収された後の素体1,101の位置関係を仮想線で示し、それらの素体1,101に対して位相線PHL1,PHL2を付したが、回収前の素体1,101についても同様の位置関係が成り立つ。
【0035】
[第1姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、外周側第1姿勢矯正ユニットB10及び内周側第1姿勢矯正ユニットB110の構成について、図4を参照して説明する。外周側第1姿勢矯正ユニットB10は、一対の姿勢矯正アームB12,B14を有する。
【0036】
姿勢矯正アームB12は、図4に示されるように、基部B12aと、腕部B12bと、突出部B12cとを有する。基部B12aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B12bは、基部B12aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。突出部B12cは、腕部B12bの先端に接続されおり、腕部B12bの先端から下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0037】
ここで、基部B12a及び腕部B12bは、共に、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B12a及び腕部B12bと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B12a及び腕部B12bに接触しない程度(素体1の側面s1が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、突出部B12cの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0038】
姿勢矯正アームB14は、基部B14aと、腕部B14bとによって構成されている。基部B14aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B14bは、基部B14aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。腕部B14bは、基部B14aよりも下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0039】
ここで、基部B14aは、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B14aと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B14aに接触しない程度(素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、腕部B14bの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0040】
姿勢矯正アームB12の先端部(突出部B12cのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B12d及び姿勢矯正アームB14の先端部(腕部B14bのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B14cは、外周側第2リニアフィーダA18のシュートA18aの先端に向かうと共に、当該先端から僅かに離間している。また、姿勢矯正アームB12の先端部B12d(突出部B12c)と姿勢矯正アームB14の先端部B14c(腕部B14b)との離間距離は、素体1が通過可能であると共に通過する素体1の姿勢が大きく崩されない程度(素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸線A側に向く状態となる本実施形態においては、素体1の幅よりも僅かに広い程度)に設定されている。
【0041】
以上のように姿勢矯正アームB12,B14が構成されているため、突出部B12c及び腕部B14bが素体1を案内する機能を発揮することとなるから、素体1がシュートA18aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA18aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体1が通過しても、当該段差によって素体1の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体1が供給されるようになっている。また、基部B12aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体1が突出部B12cと腕部B14bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB12の基部B12aによって阻害されることなく素体1が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0042】
また、内周側第1姿勢矯正ユニットB110は、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と内周側で隣接する位置に配置されており、一対の姿勢矯正アームB112,B114を有する。内周側第1姿勢矯正ユニットB110は、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と同様の構成を備えており、姿勢矯正アームB112は、基部B112a、腕部B112b、突出部B112cを備え、姿勢矯正アームB114も、基部B114a、腕部B114b、先端部B114c(内周側第2リニアフィーダA118のシュートA118aの先端に向かう)とを備えている。以上のように姿勢矯正アームB112,B114が構成されているため、突出部B112c及び腕部B114bが素体101を案内する機能を発揮することとなるから、素体101がシュートA118aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA118aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体101が通過しても、当該段差によって素体101の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体101が供給されるようになっている。また、基部B112aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体101が突出部B112cと腕部B114bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB112の基部B112aによって阻害されることなく素体101が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0043】
[第2姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、外周側第2姿勢矯正ユニットC10及び内周側第2姿勢矯正ユニットC110の構成について、図5を参照して説明する。外周側第2姿勢矯正ユニットC10と内周側第2姿勢矯正ユニットC110とは、図5に示されるように、互いに一体に構成されており、外周側第2姿勢矯正ユニットC10は、姿勢矯正部材C12と、一対のアームC14,16と、外周側レーザ発光器C18と、外周側レーザ受光器C20とを有し、内周側第2姿勢矯正ユニットC110は、姿勢矯正部材C112と、内周側レーザ発光器C118と、内周側レーザ受光器C120とを有する。
【0044】
外周側第2姿勢矯正ユニットC10の姿勢矯正部材C12は、略直方体形状を呈する基部C12aと、基部C12aの先端に設けられた姿勢矯正部C12bとを有する。姿勢矯正部材C12は、姿勢矯正部C12bが透明テーブルTの中心軸線A側に向かうように、透明テーブルTの周縁に配置されている。
【0045】
姿勢矯正部C12bは、基部C12aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸線A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C12bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C12bの先端C12cは、透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C12cに外周側の素体1の側面s2が当接しつつ素体1が透明テーブルTによって搬送されることで、素体1の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C12によって素体1の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C12を通過する全ての素体1が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体1の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体1においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0046】
内周側第2姿勢矯正ユニットC110の姿勢矯正部材C112は、略直方体形状を呈する基部C112aと、基部C112aの先端に設けられた姿勢矯正部C112bとを有する。姿勢矯正部材C112は、姿勢矯正部C112bが透明テーブルTの中心軸線A側に向かうように、透明テーブルTの周縁部であって姿勢矯正部材C12と内周側で隣接する位置に配置されている。なお、姿勢矯正部材C12の先端C12cと姿勢矯正部材C112の外周側の端面との間には外周側の素体1が通過できる大きさの間隙が形成されている。
【0047】
姿勢矯正部C112bは、基部C112aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸線A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C112bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C112bの先端C112cは、透明テーブルTの中心軸線A側(基部C112aから姿勢矯正部C112bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C112cに内周側の素体101の側面s102が当接しつつ素体101が透明テーブルTによって搬送されることで、素体101の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C112によって素体101の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C112を通過する全ての素体101が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体101の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体101においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0048】
アームC14は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの上面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC14は、透明テーブルTの表面側に位置している。また、アームC14の略中央位置には下方へ向かって延びて先端部に姿勢矯正部材C112の基部C112aが固定される支持部C14aが形成されている。アームC14の支持部C14aと姿勢矯正部材C12との間には、外周側レーザ発光器C18が設けられている。外周側レーザ発光器C18は、レーザ光Lを、アームC14から透明テーブルT及び外周側レーザ受光器C20に向けて照射する。このレーザ光Lの照射位置は、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸線A側であって、外周側の素体1が姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部と接している場合には素体1にレーザ光Lが当たるような位置となっている。また、アームC14の他端部には、内周側レーザ発光器C118が設けられている。内周側レーザ発光器C118は、レーザ光L100を、アームC14から透明テーブルT及び内周側レーザ受光器C120に向けて照射する。このレーザ光L100の照射位置は、姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸線A側であって、内周側の素体101が姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部と接している場合には素体101にレーザ光L100が当たるような位置となっている。
【0049】
アームC16は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの下面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC16は、透明テーブルTの裏面側に位置している。アームC16における外周側レーザ発光器C18の下方位置には、外周側レーザ受光器C20が設けられている。外周側レーザ受光器C20は、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lの入射の有無によって、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部を外周側の素体1が通過したか否かを検出する。また、アームC16の他端には、内周側レーザ受光器C120が設けられている。内周側レーザ受光器C120は、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光L100の入射の有無によって、姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部を素体101が通過したか否かを検出する。
【0050】
[第1撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第1撮像ユニットD10及び内周側第1撮像ユニットD110の構成について、図6を参照して説明する。外周側第1撮像ユニットD10は、外周側の素体1の側面s1を撮像するためのものであり、内周側第1撮像ユニットD110は、内周側の素体101の側面s101を撮像するためのものである。外周側第1撮像ユニットD10による素体1の側面s1の撮像は、透明テーブルTの上方から行われ、外周側第1撮像ユニットD110による素体101の側面s101の撮像は、透明テーブルTの上方から行われる。また、内周側第1撮像ユニットD110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第1撮像ユニットD10と隣接する位置に配置されている。
【0051】
外周側第1撮像ユニットD10は、図6に示されるように、撮像が行われるカメラD12(第1撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴D14と、ドーム状照明D16(第1照明部)とを有し、ドーム状照明D16がカメラD12及び鏡胴D14よりも透明テーブルT上に位置する外周側の素体1寄りに位置するように透明テーブルTの上方に配置されている。
【0052】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16a(第1保持部材)と、複数の投光部材D16b(第1投光部材)とにより構成されている。椀状部材D16aは、開口D16c(一方の開口)が設けられた側壁部D16dと、鏡胴D14と連通する開口D16e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部D16fとを含む。側壁部D16dは、内壁面が開口D16cから開口D16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部D16fは、平板状を呈しており、開口D16cとは反対側に配置されている。
【0053】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16aの開口D16cが透明テーブルT上に位置する外周側の素体1の側面s1に向かうように、透明テーブルTの上方に配置されている。そのため、カメラD12の撮像軸線DLは、鏡胴D14、基部D16fの開口D16e、側壁部D16d及び開口D16cを通って、外周側の素体1に向かうこととなる。つまり、カメラD12の撮像軸線DLは、側壁部D16dの内壁面によって取り囲まれている。
【0054】
投光部材D16bは、例えば発光LED(LightEmitting Diode)である。投光部材D16bは、側壁部D16dの内壁面全体及び基部D16fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材D16bもカメラD12の撮像軸線DLを取り囲んでおり、基部D16fの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されると共に、側壁部D16dの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明され、素体1の側面s1からの反射光が鏡胴D14及びカメラD12に導入されて、素体1の側面s1が撮像されることとなる。
【0055】
このように、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s1から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0056】
内周側第1撮像ユニットD110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101であることを除いては外周側第1撮像ユニットD10と同様の構成を有しており、カメラD12、鏡胴D14、ドーム状照明D16、椀状部材D16a、複数の投光部材D16b、開口D16c、側壁部D16d、開口D16e、基部D16fとそれぞれ同様の構成を有するカメラD112(第1撮像部)、鏡胴D114、ドーム状照明D116(第1照明部)、椀状部材D116a(第1保持部材)、複数の投光部材D116b(第1投光部材)、開口D116c(一方の開口)、側壁部D116d、開口D116e(他方の開口)、基部D116fを備えている。
【0057】
[第2撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第2撮像ユニットE10及び内周側第2撮像ユニットE110の構成について、図7を参照して説明する。外周側第2撮像ユニットE10は、外周側の素体1の側面s2を撮像するためのものであり、内周側第2撮像ユニットE110は、内周側の素体101の側面s102を撮像するためのものである。外周側第2撮像ユニットE10による素体1の側面s2の撮像は、透明テーブルTの径方向における外方から行われ、内周側第2撮像ユニットE110による素体101の側面s102の撮像は、透明テーブルTの径方向における外側から行われる。また、内周側第2撮像ユニットE110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第2撮像ユニットE10と隣接する位置に配置されている。より具体的には、内周側第2撮像ユニットE110は、透明テーブルTの径方向における外周側の素体1の配列と内周側の素体101の配列との間に配置されている。
【0058】
外周側第2撮像ユニットE10は、図7に示されるように、撮像が行われるカメラE12(第2撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴E14と、プリズムアダプタE16と、一対の半筒状照明E18,E20(第2照明部)とを有し、一対の半筒状照明E18,E20がカメラE12、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16よりも透明テーブルT上に位置する内周側の素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。
【0059】
プリズムアダプタE16は、素体1の側面s2からの反射光が導入される開口部E16aと、開口部E16aから導入された反射光を反射する直角プリズムE16bと、鏡胴E14の先端と接続されると共に直角プリズムE16bによって反射された反射光を鏡胴E14及びカメラE12に向けて導出する開口部E16cとを含んで構成されている。
【0060】
一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ、半筒状部材E18a,E20a(第2保持部材)と、複数の投光部材E18b,E20b(第2投光部材)とにより構成されている。半筒状部材E18a,E20aは、それぞれ、側壁部E18c,E20cと、基部E18d,E20dとを含む。側壁部E18c,E20cは、内壁面が半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側から先端E18f、E20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部E18d,E20dは、平板状を呈しており、半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明E18,E20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ分割面E18g,E20gを有している。
【0061】
一対の半筒状照明E18,E20は、分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されている。そのため、カメラE12の撮像軸線ELは、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16の開口部E16cを通って直角プリズムE16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE16の開口部E16a及び半筒状照明E18と半筒状照明E20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0062】
投光部材E18b,E20bは、例えば発光LEDである。投光部材E18b,E20bは、側壁部E18c,E20cの内壁面全体及び基部E18d,E20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部E18d,E20dの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されると共に、側壁部E18c,E20cの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明され、素体1の側面s2からの反射光が鏡胴E14及びカメラE12に導入されて、素体1の側面s2が撮像されることとなる。
【0063】
このように、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s2から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0064】
内周側第2撮像ユニットE110は、配置される位置、撮像対象が内周側の素体101の側面s102であること、及び一対の半筒状照明E18,E20の配置される位置を除いては外周側第2撮像ユニットE10と同様の構成を有しており、カメラE12、鏡胴E14、プリズムアダプタE16、一対の半筒状照明E18,E20、開口部E16a、直角プリズムE16b、開口部E16c、半筒状部材E18a,E20a、複数の投光部材E18b,E20b、側壁部E18c,E20c、基部E18d,E20d、基端E18e,E20e、先端E18f、E20f、分割面E18g,E20gと同様の構成を有するカメラE112(第2撮像部)、鏡胴E114、プリズムアダプタE116、一対の半筒状照明E118,E120(第2照明部)、開口部E116a、直角プリズムE116b、開口部E116c、半筒状部材E118a,E120a(第2保持部材)、複数の投光部材E118b,E120b(第2投光部材)、側壁部E118c,E120c、基部E118d,E120d、基端E118e,E120e、先端E118f、E120f、分割面E118g,E120gを備えている。なお、内周側第2撮像ユニットE100では、カメラE112、鏡胴E114、プリズムアダプタE116、半筒状照明E118が透明テーブルTよりも上方に配置され、半筒状照明E120が透明テーブルTよりも下方に配置されている。具体的には、半筒状照明E118の分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となり、半筒状照明E120の分割面E120gが透明テーブルTの下面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体101の側面s102に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラE112の撮像軸線EL100は、鏡胴E114及びプリズムアダプタE116の開口部E116cを通って直角プリズムE116bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE116の開口部E116a及び半筒状照明E118と透明テーブルTとの間を通って、素体101に向かうこととなる。
【0065】
[第3撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第3撮像ユニットF10及び内周側第3撮像ユニットF110の構成について、図8を参照して説明する。外周側第3撮像ユニットF10は、外周側の素体1の側面s3を撮像するためのものであり、内周側第3撮像ユニットF110は、内周側の素体101の側面s103を撮像するためのものである。外周側第3撮像ユニットF10による素体1の側面s3の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行われ、内周側第3撮像ユニットF110による素体101の側面s103の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行わる。また、内周側第3撮像ユニットF110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第3撮像ユニットF10と隣接する位置に配置されている。
【0066】
外周側第3撮像ユニットF10は、図8に示されるように、撮像が行われるカメラF12(第3撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴F14と、プリズムアダプタF16と、ドーム状照明F18(第3照明部)とを有し、ドーム状照明F18がカメラF12、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの下方に配置されている。
【0067】
プリズムアダプタF16は、素体1の側面s3からの反射光が導入される開口部F16aと、開口部F16aから導入された反射光を反射する直角プリズムF16bと、鏡胴F14の先端と接続されると共に直角プリズムF16bによって反射された反射光を鏡胴F14及びカメラF12に向けて導出する開口部F16cとを含んで構成されている。
【0068】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18a(第3保持部材)と、複数の投光部材F18b(第3投光部材)とにより構成されている。椀状部材F18aは、開口F18c(一方の開口)が設けられた側壁部F18dと、開口F18e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部F18fとを含む。側壁部F18dは、内壁面が開口F18cから開口F18eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部F18fは、平板状を呈しており、開口F18cとは反対側に配置されている。
【0069】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18aの開口F18cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s3に向かうように、透明テーブルTの下方に配置されている。そのため、カメラF12の撮像軸線FLは、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16の開口部F16cを通って直角プリズムF16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタF16の開口部F16a、基部F18fの開口F18e、側壁部F18d及び開口F18cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラF12の撮像軸線FLは、側壁部F18dの内壁面によって取り囲まれている。
【0070】
投光部材F18bは、例えば発光LEDである。投光部材F18bは、側壁部F18dの内壁面全体及び基部F18fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材F18bもカメラF12の撮像軸線FLを取り囲んでおり、基部F18fの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されると共に、側壁部F18dの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されて、素体1の側面s3からの反射光が直角プリズムF16bを介して鏡胴F14及びカメラF12に導入されて、素体1の側面s3が撮像されることとなる。
【0071】
このように、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s3から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0072】
内周側第3撮像ユニットF110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101であることを除いては外周側第3撮像ユニットF10と同様の構成を有しており、カメラF12、鏡胴F14と、プリズムアダプタF16、ドーム状照明F18、開口部F16a、直角プリズムF16b、開口部F16c、椀状部材F18a、複数の投光部材F18b、開口F18c、側壁部F18d、開口F18e、基部F18fと同様の構成を有するカメラF112(第3撮像部)、鏡胴F114、プリズムアダプタF116、ドーム状照明F118(第3照明部)、開口部F116a、直角プリズムF116b、開口部F116c、椀状部材F118a(第3保持部材)、複数の投光部材F118b(第3投光部材)、開口F118c(一方の開口)、側壁部F118d、開口F118e(他方の開口)、基部F118fを備えている。
【0073】
[第4撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第4撮像ユニットG10及び内周側第4撮像ユニットG110の構成について、図9を参照して説明する。外周側第4撮像ユニットG10は、外周側の素体1の側面s4を撮像するためのものであり、内周側第4撮像ユニットG110は、内周側の素体101の側面s104を撮像するためのものである。外周側第4撮像ユニットG10による素体1の側面s4の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われ、内周側第4撮像ユニットG110による素体101の側面s104の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われる。また、内周側第4撮像ユニットG110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第4撮像ユニットG10と隣接する位置に配置されている。更に、外周側第4撮像ユニットG10は、透明テーブルTの径方向における外周側の素体1の配列と内周側の素体101の配列との間に配置されている。
【0074】
外周側第4撮像ユニットG10は、図9に示されるように、撮像が行われるカメラG12(第4撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴G14と、プリズムアダプタG16と、一対の半筒状照明G18,G20(第4照明部)とを有し、一対の半筒状照明G18,G20がカメラG12、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0075】
プリズムアダプタG16は、素体1の側面s4からの反射光が導入される開口部G16aと、開口部G16aから導入された反射光を反射する直角プリズムG16bと、鏡胴G14の先端と接続されると共に直角プリズムG16bによって反射された反射光を鏡胴G14及びカメラG12に向けて導出する開口部G16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタG16と比較して素体1が小さいことから、直角プリズムG16bは、図9に示されるように、プリズムアダプタG16内において透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっている。
【0076】
一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ、半筒状部材G18a,G20a(第4保持部材)と、複数の投光部材G18b,G20b(第4投光部材)とにより構成されている。半筒状部材G18a,G20aは、それぞれ、側壁部G18c,G20cと、基部G18d,G20dとを含む。側壁部G18c,G20cは、内壁面が半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側から先端G18f、G20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部G18d,G20dは、平板状を呈しており、半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明G18,G20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ分割面G18g,G20gを有している。
【0077】
一対の半筒状照明G18,G20は、分割面G18g,G20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明G18,G20は、半筒状部材G18a,G20aの先端G18f、G20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s4に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラG12の撮像軸線GLは、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16の開口部G16cを通って直角プリズムG16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタG16の開口部G16a及び半筒状照明G18と半筒状照明G20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0078】
投光部材G18b,G20bは、例えば発光LEDである。投光部材G18b,G20bは、側壁部G18c,G20cの内壁面全体及び基部G18d,G20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部G18d,G20dの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されると共に、側壁部G18c,G20cの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明され、素体1の側面s4からの反射光が直角プリズムG16bを介して鏡胴G14及びカメラG12に導入されて、素体1の側面s4が撮像されることとなる。
【0079】
このように、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s4から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0080】
内周側第4撮像ユニットG110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s104であることを除いては外周側第4撮像ユニットG10と同様の構成を有しており、カメラG12、鏡胴G14、プリズムアダプタG16、一対の半筒状照明G18,G20、開口部G16a、直角プリズムG16b、開口部G16c、半筒状部材G18a,G20a、複数の投光部材G18b,G20b、側壁部G18c,G20c、基部G18d,G20d、基端G18e,G20e、先端G18f、G20f、分割面G18g,G20gと同様の構成を有するカメラG112(第4撮像部)、鏡胴G114、プリズムアダプタG116、一対の半筒状照明G118,G120(第4照明部)、開口部G16a、直角プリズムG116b、開口部G116c、半筒状部材G118a,G120a(第4保持部材)、複数の投光部材G118b,G120b(第4投光部材)、側壁部G118c,G120c、基部G118d,G120d、基端G118e,G120e、先端G118f、G120f、分割面G118g,G120gを備えている。
【0081】
[第5撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第5撮像ユニットH10及び内周側第5撮像ユニットH110の構成について、図10を参照して説明する。外周側第5撮像ユニットH10は、外周側の素体1の側面s5を撮像するためのものであり、内周側第5撮像ユニットH110は、内周側の素体101の側面s105を撮像するためのものである。外周側第5撮像ユニットH10による素体1の側面s5の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われ、内周側第5撮像ユニットH110による素体101の側面s105の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われる。
【0082】
外周側第5撮像ユニットH10は、図10に示されるように、撮像が行われるカメラH12(第5撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴H14と、プリズムアダプタH16と、一対の半筒状照明H18,H20(第5照明部)とを有し、一対の半筒状照明H18,H20がカメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0083】
プリズムアダプタH16は、素体1の側面s5からの反射光が導入される開口部H16aと、開口部H16aから導入された反射光を反射する直角プリズムH16bと、鏡胴H14の先端と接続されると共に直角プリズムH16bによって反射された反射光を鏡胴H14及びカメラH12に向けて導出する開口部H16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタH16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s5の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行うことから、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタH16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0084】
一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ、半筒状部材H18a,H20a(第5保持部材)と、複数の投光部材H18b,H20b(第5投光部材)とにより構成されている。半筒状部材H18a,H20aは、それぞれ、側壁部H18c,H20cと、基部H18d,H20dとを含む。側壁部H18c,H20cは、内壁面が半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側から先端H18f、H20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部H18d,H20dは、平板状を呈しており、半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明H18,H20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ分割面H18g,H20gを有している。
【0085】
一対の半筒状照明H18,H20は、分割面H18g,H20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端H18f、H20f側が基端H18e,H20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明H18,H20は、半筒状部材H18a,H20aの先端H18f、H20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s5に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラH12の撮像軸線HLは、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16の開口部H16cを通って直角プリズムH16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタH16の開口部H16a及び半筒状照明H18と半筒状照明H20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0086】
投光部材H18b,H20bは、例えば発光LEDである。投光部材H18b,H20bは、側壁部H18c,H20cの内壁面全体及び基部H18d,H20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部H18d,H20dの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されると共に、側壁部H18c,H20cの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明され、素体1の側面s5からの反射光が直角プリズムH16bを介して鏡胴H14及びカメラH12に導入されて、素体1の側面s5が撮像されることとなる。
【0087】
このように、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s5から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0088】
内周側第5撮像ユニットH110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s105であることを除いては外周側第5撮像ユニットH10と同様の構成を有しており、カメラH12、プリズムアダプタH16、一対の半筒状照明H18,H20、開口部H16a、直角プリズムH16b、鏡胴H14、開口部H16c、半筒状部材H18a,H20a、複数の投光部材H18b,H20b、側壁部H18c,H20c、基部H18d,H20d、基端H18e,H20e、先端H18f、H20f、分割面H18g,H20gと同様の構成を有するカメラH112(第5撮像部)、プリズムアダプタH116、一対の半筒状照明H118,H120(第5照明部)、開口部H116a、直角プリズムH116b、鏡胴H114、開口部H116c、半筒状部材H118a,H120a(第5保持部材)、複数の投光部材H118b,H120b(第5投光部材)、側壁部H118c,H120c、基部H118d,H120d、基端H118e,H120e、先端H118f、H120f、分割面H118g,H120gを備えている。
【0089】
[第6撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第6撮像ユニットI10及び内周側第6撮像ユニットI110の構成について、図11を参照して説明する。外周側第6撮像ユニットI10は、素体1の側面s6を撮像するためのものであり、内周側第6撮像ユニットI110は、素体101の側面s106を撮像するためのものである。外周側第6撮像ユニットI10による素体1の側面s6の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われ、内周側第6撮像ユニットI110による素体101の側面s106の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われる。
【0090】
外周側第6撮像ユニットI10は、図11に示されるように、撮像が行われるカメラI12(第6撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴I14と、プリズムアダプタI16と、一対の半筒状照明I18,I20(第6照明部)とを有し、一対の半筒状照明I18,I20がカメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0091】
プリズムアダプタI16は、素体1の側面s6からの反射光が導入される開口部I16aと、開口部I16aから導入された反射光を反射する直角プリズムI16bと、鏡胴I14の先端と接続されると共に直角プリズムI16bによって反射された反射光を鏡胴I14及びカメラI12に向けて導出する開口部I16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタI16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s6の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行うことから、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタI16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0092】
一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ、半筒状部材I18a,I20a(第6保持部材)と、複数の投光部材I18b,I20b(第6投光部材)とにより構成されている。半筒状部材I18a,I20aは、それぞれ、側壁部I18c,I20cと、基部I18d,I20dとを含む。側壁部I18c,I20cは、内壁面が半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側から先端I18f、I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部I18d,I20dは、平板状を呈しており、半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明I18,I20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ分割面I18g,I20gを有している。
【0093】
一対の半筒状照明I18,I20は、分割面I18g,I20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端I18f、I20f側が基端I18e,I20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明I18,I20は、半筒状部材I18a,I20aの先端I18f、I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s6に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラI12の撮像軸線ILは、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16の開口部I16cを通って直角プリズムI16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタI16の開口部I16a及び半筒状照明I18と半筒状照明I20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0094】
投光部材I18b,I20bは、例えば発光LEDである。投光部材I18b,I20bは、側壁部I18c,I20cの内壁面全体及び基部I18d,I20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部I18d,I20dの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されると共に、側壁部I18c,I20cの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明され、素体1の側面s6からの反射光が直角プリズムI16bを介して鏡胴I14及びカメラI12に導入されて、素体1の側面s6が撮像されることとなる。
【0095】
このように、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s6から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0096】
内周側第6撮像ユニットI110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s106であることを除いては外周側第6撮像ユニットI10と同様の構成を有しており、カメラI12、プリズムアダプタI16、一対の半筒状照明I18,H20、開口部I16a、直角プリズムI16b、鏡胴I14、開口部I16c、半筒状部材I18a,I20a、複数の投光部材I18b,I20b、側壁部I18c,I20c、基部I18d,I20d、基端I18e,I20e、先端I18f、I20f、分割面I18g,I20gと同様の構成を有するカメラI112(第6撮像部)、プリズムアダプタI116、一対の半筒状照明I118,I120(第6照明部)、開口部I116a、直角プリズムI116b、鏡胴I114、開口部I116c、半筒状部材I118a,I120a(第6保持部材)、複数の投光部材I118b,I120b(第6投光部材)、側壁部I118c,I120c、基部I118d,I120d、基端I118e,I120e、先端I118f、I120f、分割面I118g,I120gを備えている。
【0097】
[良品回収ユニット及び不良品回収ユニットの構成]
続いて、外周側良品回収ユニットJ10、外周側不良品回収ユニットK10及び内周側良品回収ユニットJ110、内周側不良品回収ユニットK110の構成について、図12を参照して説明する。外周側良品回収ユニットJ10は、外観検査の結果、良品であると判断された外周側の素体1を回収するためのものであり、外周側不良品回収ユニットK10は、外観検査の結果、不良品であると判断された外周側の素体1を回収するためのものである。内周側良品回収ユニットJ110は、外観検査の結果、良品であると判断された内周側の素体101を回収するためのものであり、内周側不良品回収ユニットK110は、外観検査の結果、不良品であると判断された内周側の素体101を回収するためのものである。内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110は、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10よりも内周側であって回転方向Rへ位相がずれた位置に配置されている。
【0098】
外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10は、それぞれ、外周側イオナイザJ12,K12と、回収ボックスJ14,K14とを有している。外周側イオナイザJ12(K12)は、大気をイオン化して、透明テーブルTの表面に生じる電荷を中和させるためのガスを吹き付ける装置である。外周側イオナイザJ12(K12)は、透明テーブルTの周縁近傍における上方に配置されている。外周側イオナイザJ12(K12)のノズルは、回収ボックスJ14(K14)側に向けられ、やや透明テーブルTの表面に向かうようにやや傾けられている。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)のノズルからイオン化されたガスが吹き出されると、そのガスが透明テーブルの表面から回収ボックスJ14(K14)に向かうこととなる。
【0099】
回収ボックスJ14(K14)は、筐体J14a(K14a)と、筐体J14a(K14a)の内部に設けられたシュートJ14b(K14b)及び緩衝シートJ14c(K14c)とを含んで構成されている。筐体J14a(K14a)は、直方体形状を呈する中空の部材であって、導電性樹脂材料によって形成されている。筐体J14a(K14a)には、筐体J14a(K14a)の一の稜部が切り欠かれて開口J14d(K14d)が形成されている。筐体J14a(K14a)は、この開口J14d(K14d)が透明テーブルTの周縁に向かうように、透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。なお、筐体J14a(K14a)は接地(アース)されており、電荷を筐体J14a(K14a)の外部に逃すことができるようになっている。
【0100】
シュートJ14b(K14b)は、三角柱形状を呈しており、導電性樹脂材料によって形成されている。シュートJ14b(K14b)は、筐体J14a(K14a)内において透明テーブルTに近づくにつれて下方に向かうように傾斜している。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、シュートJ14b(K14b)によって筐体J14a(K14a)内の透明テーブルT寄りに集められる。この際、素体1は、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降りることとなるので、素体1が筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされることにより素体1に生じる衝撃が緩和されるようになっている。
【0101】
緩衝シートJ14c(K14c)は、導電性の柔軟な材料によってシート状に形成されたものである。緩衝シートJ14c(K14c)は、その一方の主面が筐体J14a(K14a)における透明テーブルT寄りの壁部に向かうように、筐体J14a(K14a)の天板に取り付けられている。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、まず緩衝シートJ14c(K14c)に衝突し、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降り、その後筐体J14a(K14a)内に回収される。
【0102】
内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110は、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10と同様の構成を有しており、それぞれ外周側イオナイザJ12,K12、回収ボックスJ14,K14、筐体J14a,K14a、シュートJ14b,K14b、緩衝シートJ14c,K14c、開口J14d,K14dと同様の構成を有する内周側イオナイザJ112,K112、回収ボックスJ114,K114、筐体J114a,K114a、シュートJ114b,K114b、緩衝シートJ114c,K114c、開口J114d,K114dを備えている。
【0103】
[制御部の構成]
続いて、制御部12の構成について、図2を参照して説明する。制御部12は、図2に示されるように、透明テーブルTに接続されたサーボモータ、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16、外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118、外周側レーザ発光器C18、内周側レーザ発光器C118、外周側レーザ受光器C20、内周側レーザ受光器C120、外周側第1撮像ユニットD10、内周側第1撮像ユニットD110、外周側第2撮像ユニットE10、内周側第2撮像ユニットE110、外周側第3撮像ユニットF10、内周側第3撮像ユニットF110、外周側第4撮像ユニットG10、内周側第4撮像ユニットG110、外周側第5撮像ユニットH10、内周側第5撮像ユニットH110、外周側第6撮像ユニットI10、内周側第6撮像ユニットI110及び外周側イオナイザJ12,K12、内周側イオナイザJ112,K112と接続されている。
【0104】
制御部12は、透明テーブルTのサーボモータに信号を出力して、透明テーブルTの回転及び停止を制御する。制御部12は、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118に信号を出力して、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118の駆動及び停止を制御する。
【0105】
制御部12は、外周側レーザ発光器C18に信号を出力して、外周側レーザ受光器C20に向けてレーザ光Lを照射させる。そして、外周側レーザ受光器C20では、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光している場合(外周側の素体1が外周側第2姿勢矯正ユニットC10を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光していない場合(外周側の素体1の外周側第2姿勢矯正ユニットC10の通過に伴い、レーザ光Lが素体1に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、外周側レーザ受光器C20からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、外周側の素体1が外周側第2姿勢矯正ユニットC10を通過したと判断すると共に、当該素体1が各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10及び各外周側回収ユニットJ10,K10のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0106】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体1が各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12に信号を出力して、素体1の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12によって撮像された素体1の側面s1〜s6の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体1の傷等の欠陥の有無を検査し、素体1が不良品であるか否かの判断を行う。
【0107】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が良品で且つ外周側良品回収ユニットJ10に到達したと判定すると、外周側イオナイザJ12に信号を出力して、外周側イオナイザJ12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、外周側の良品の素体1は、外周側イオナイザJ12からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ14内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ14に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が不良品で且つ外周側不良品回収ユニットK10に到達したと判定すると、外周側イオナイザK12に信号を出力して、外周側イオナイザK12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、外周側の不良品の素体1は、外周側イオナイザK12からのイオン化されたガスによって回収ボックスK14内に吹き飛ばされ、回収ボックスK14に回収される。
【0108】
制御部12は、内周側レーザ発光器C118に信号を出力して、内周側レーザ受光器C120に向けてレーザ光L100を照射させる。そして、内周側レーザ受光器C120では、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光Lを受光している場合(内周側の素体101が内周側第2姿勢矯正ユニットC110を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光Lを受光していない場合(内周側の素体101の内周側第2姿勢矯正ユニットC110の通過に伴い、レーザ光Lが素体101に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、内周側レーザ受光器C120からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、内周側の素体101が内周側第2姿勢矯正ユニットC110を通過したと判断すると共に、当該素体101が各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110及び各内周側回収ユニットJ110,K110のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0109】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体101が各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD112,E112,F112,G112,H112,I112に信号を出力して、素体101の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD112,E112,F112,G112,H112,I112によって撮像された素体101の側面s101〜s106の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体101の傷等の欠陥の有無を検査し、素体101が不良品であるか否かの判断を行う。
【0110】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体101が良品で且つ内周側良品回収ユニットJ110に到達したと判定すると、内周側イオナイザJ112に信号を出力して、内周側イオナイザJ112にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、内周側の良品の素体101は、内周側イオナイザJ112からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ114内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ114に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体101が不良品で且つ内周側不良品回収ユニットK110に到達したと判定すると、内周側イオナイザK112に信号を出力して、内周側イオナイザK112にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、内周側の不良品の素体101は、内周側イオナイザK112からのイオン化されたガスによって回収ボックスK114内に吹き飛ばされ、回収ボックスK114に回収される。
【0111】
以上のような本実施形態においては、素体供給ユニットA10によって、素体1の側面s3が透明テーブルTに当接するように素体1を透明テーブルTの周縁部に配置すると共に、素体1の内周側で素体101の側面s103が透明テーブルTに当接するように素体101を透明テーブルTの周縁部に配置する透明テーブルTによって、素体1及び素体101を搬送している。そのため、素体1の六つの側面s1〜s6に向かういずれの方向からでも素体1を視認できることから、各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10による素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたって素体1を持ち替えたりする必要がなくなっている。また、素体101の六つの側面s101〜s106に向かういずれの方向からでも素体101を視認できることから、各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110による素体101の各側面s101〜s106の撮像にあたって素体101を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく素体101の外観検査が行えるようになっている。
【0112】
ところで、近年、電子部品となる素体1,101はより一層の小型化が要求されている。ところが、素体1,101が小さくなればなるほど、素体1,101の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本実施形態においては、外周側・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外周側・内周側第3撮像ユニットF10,F110がそれぞれ有するドーム状照明D16,D116,F16,F116が、開口D16c,D116c,F16c,F116cから開口D16e,D116e,F16e,F116eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状とされた内壁面を含む椀状部材D16a,D116a,F16a,F116aと、椀状部材D16a,D116a,F16a,F116aの開口D16c,D116c,F16c,F116c側に向けて光を照射する複数の投光部材D16b,D116b,F16b,F116bとを含んでいる。また、外周側・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外周側・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外周側・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外周側・内周側第6撮像ユニットI10,I110がそれぞれ有する一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120が、半筒状を呈しており、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの基端E18e,E118e,E20e,E120e,G18e,G118e,G20e,G120e,H18e,H118e,H20e,H120e,I18e,I118e,I20e,I120e側から先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120f側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aと、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120f側に向けて光を照射する複数の投光部材E18b,E118b,E20b,E120b,G18b,G118b,G20b,G120b,H18b,H118b,H20b,H120b,I18b,I118b,I20b,I120bとをそれぞれ含み、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120fが透明テーブルT上に位置する素体1の各側面s1〜s6及び素体101の各側面s101〜s106のそれぞれに向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、素体1の各側面s1〜s6及び素体101の各側面s101〜s106には様々な方向(角度)から投光部材D16b,D116b,E18b,E118b,E20b,E120b,F16b,F116b,G18b,G118b,G20b,G120b,H18b,H118b,H20b,H120b,I18b,I118b,I20b,I120bによる光がそれぞれ照射されることとなる。その結果、素体1,101の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、素体1,101の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0113】
また、本実施形態においては、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外周側に外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10及び外周側第6撮像ユニットI10がこの順に配置され、内周側に内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110及び内周側第6撮像ユニットI110がこの順に配置されているそのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、透明テーブルT上の素体1,101の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、素体1,101の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0114】
特に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)の順に、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んで透明テーブルTの周縁に配置されることから、半筒状照明H18,H118,H20,H120と半筒状照明I18,I118,I20,I120とが互いに背中合わせとなる。そのため、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んでいても、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110のうち一方の撮像ユニットにおける半筒状照明からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0115】
また、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110が、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されている。そのため、半筒状照明H18,H118,H20,H120からの光が主として透明テーブルTの外周の接線方向に向かい、カメラG12,G112に入射し難くなっていると共に、半筒状照明G18,G118,G20,G120からの光が主として透明テーブルTの径方向に向かい、カメラH12,H112に入射し難くなっている。
【0116】
さらに、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110に対して外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110とは反対側において、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が外・内周側第2撮像ユニットE10,E110を間に置くと共に互いに隣り合うように、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が透明テーブルTの周縁に並んで配置されている。そのため、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110及び外・内周側第4撮像ユニットG10,G110のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向と当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110及び外・内周側第4撮像ユニットG10,G110のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明からの光が当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。以上の結果、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0117】
ここで、外観検査装置10の雰囲気における屈折率と透明テーブルTにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルTの内部を通過して素体1,101に到達する光は、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルTの内部を通過して素体1,101に到達する光と透明テーブルTの内部を通過しないで直接素体1,101に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本実施形態においては、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110がそれぞれ一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120を有しており、各一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸線Aに沿って透明テーブルT又は透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間におくように配置されている。そのため、一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、素体1,101の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0118】
更に、素体供給ユニットA10で素体1,101を透明テーブルの周縁部の外周側と内周側に配置して二列に並べると共に、素体1と素体101のそれぞれに対して配置された各撮像ユニットで並列処理を行うことが可能となるため、一列で処理した場合に比して単位時間当たりの検査処理能力を向上させることが可能となる。以上によって、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【0119】
またここで、外周側第2撮像ユニットE10が透明テーブルTの径方向における外方から素体1の側面s2を撮像し、半筒状部材E18a,E20aの先端が透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かうように一対の半筒状照明E18,E20が配置されていることから、一対の半筒状照明E18,E20は透明テーブルTの径方向における外方に位置していることになる。そして、本実施形態においては、この一対の半筒状照明E18,E20が、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されているので、透明テーブルTを取り外して外観検査装置10をメンテナンスする際に、透明テーブルTを一対の半筒状照明E18,E20間を通すことができる。そのため、外観検査装置10のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0120】
また、本実施形態においては、外・内周側良品回収ユニットJ10,J110及び外・内周側不良品回収ユニットK10,K110によって、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10,D110,E110,F110,G110,H110,I110によって各側面s1〜s6,s101〜s106の撮像が行われた後の素体1,101に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブルT上からその素体1,101を取り除き、回収ボックスJ14、K14,J114、K114に回収している。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルTに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルTの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルTの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルTの表面が帯電すると、外観検査装置10の雰囲気中のゴミや素体1,101の破片等の異物が透明テーブルTの表面に付着してしまい、透明テーブルTが汚染されたり、素体1,101自体が透明テーブルTの表面に付着してしまい、素体1,101を透明テーブルTから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本実施形態においては、素体1,101に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルTの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や素体1,101の透明テーブルTへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルTの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では外観検査装置10により素体1,101の外観を検査していたが、素体1,101の外表面に更に電極を設けて完成された各種電子部品に対しても本発明を適用することができる。
【0122】
また、本実施形態では、素体1,101の側面s3,s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿うように)、素体1,101が透明テーブルTに供給されていたが、透明テーブルTに供給される素体1,101の姿勢はこれ以外であってもよい。例えば、素体1,101の側面s3,s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s1,s101が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s1,s101が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよい。
【0123】
また、本実施形態では、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110がこの順に配置されていたが、この配置に限定されない。ここで、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110から構成されており、透明テーブルTの回転方向の順に、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んで配置される配列グループをそれぞれ外周側第2グループ及び内周側第2グループとし、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110から構成されており、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110が外・内周側第5撮像ユニットH10,H110又は外・内周側第6撮像ユニットI10,I110と隣り合うように配置され、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110は、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110に対して外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110とは反対側において、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が外・内周側第2撮像ユニットE10,E110を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置される配列グループをそれぞれ外周側第1グループ及び内周側第1グループとして説明する。まず、上述の実施形態では、透明テーブルの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置するパターン(第1配列パターンとする)であったが、これに代えて、透明テーブルTの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置するパターン(第2配列パターンとする)でもよく、あるいは、透明テーブルTの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置するパターン(第3配列パターンとする)でもよく、あるいは、透明テーブルTの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置するパターン(第4配列パターンとする)であってもよい。
【0124】
第2配列パターンについて具体的に説明する。第2配列パターンでは、図14に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10及び外周側第3撮像ユニットF10がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110及び内周側第3撮像ユニットF110がこの順に配置される。
【0125】
第3配列パターンについて具体的に説明する。第3配列パターンでは、図15に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110及び内周側第3撮像ユニットF110がこの順に配置される。
【0126】
第4配列パターンについて具体的に説明する。第4配列パターンでは、図16に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10及び外周側第3撮像ユニットF10がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110がこの順に配置される。
【0127】
特に、第3配列パターン及び第4配列パターンを採用した場合は、外周側のグループ配列と内周側のグループ配列を互い違いにすることによって、透明テーブルTの回転軸線周りの位相(角度位置)を考慮した場合に、同じ位相上に配置される撮像ユニットのタイプ(例えば、外周側第1撮像ユニットD10と内周側第1撮像ユニットD110を同じタイプとする)を外周側と内周側とで異なるものとすることができる。これによって、外周側の撮像ユニットと内周側の撮像ユニット同士が配置上干渉することを回避し、装置全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0128】
なお、第1配列パターン、第2配列パターン、第3配列パターン、第4配列パターンのいずれの場合についても、外周側第1グループ内で外周側第1撮像ユニットD10と外周側第3撮像ユニットH10とを入れ替えてもよく、更に、内周側第1グループ内で内周側第1撮像ユニットD110とに内周側第3撮像ユニットH110とを入れ替えてもよい。
【0129】
また、図1、図14〜図16の例では、何れも6個の外周側撮像ユニットと6個の内周側撮像ユニットの位相が同じであったが(回転方向の順で一番目の外周側撮像ユニットと一番目の内周側撮像ユニットとは径方向に隣接しており、二番目〜六番目の撮像ユニットについても同じ関係が成り立つ状態)、外周側と内周側で撮像ユニットの位相がずれていてもよい。更に、外周側あるいは内周側の撮像ユニットが回転方向に向かって撮像ユニット一つ分位相がずれていてもよく、二つ以上位相がずれていてもよい。例えば、内周側撮像ユニットが回転方向に向かって撮像ユニット一つ分の位相がずれる場合は、回転方向の順で一番目の内周側撮像ユニットは、二番目の外周側撮像ユニットと径方向に隣接する位置関係となる。ただし、この場合、透明テーブルTの径方向において、外周側第1撮像ユニットD10は、内周側第3撮像ユニットF110以外の内周側の撮像ユニットと隣接し、外周側第2撮像ユニットE10は、内周側第4撮像ユニットG110以外の内周側の撮像ユニットと隣接し、外周側第3撮像ユニットF10は、内周側第1撮像ユニットD10以外の内周側の撮像ユニットと隣接する位置関係としなければならない。外周側と内周側とで撮像方向が互いに対向し合う撮像ユニット同士が透明テーブルTの径方向において隣接しない配置とすることによって、一方の撮像ユニットにおける照明部からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0130】
また、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の形状によって撮像ユニット間における光の干渉を排除することに加え、隣り合う撮像ユニット同士の間に遮光板等を配置することで、更に光の干渉を排除するようにしてもよい。
【0131】
また、本実施形態では、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120がいずれも平板状の基部を有していたが、基部が平板状でなくてもよい。
【0132】
また、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の位置や角度を調整するための調整機構を設け、素体1,101の大きさ等に合わせて位置や角度を変更するようにしてもよい。特に、調整機構によって半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の位置や角度を調整することで、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において生じる光の屈折の影響を低減することが可能となる。
【0133】
また、透明テーブルTの表面を、透明な導電膜で覆うようにしてもよい。このようにすると、導電膜において電荷が移動しやすくなるので、素体1が載置される面の帯電を抑制することが可能となる。なお、透明テーブルTの表面を覆う透明な導電膜を接地(アース)しておくと、電荷を外部に逃すことができるようになるため好ましい。
【0134】
また、本実施形態では、素体1の各側面s1〜s6,s101〜106の撮像にあたり、制御部12によって各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20,D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120に対しストロボ光による照明を行わせているが、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20,D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120を常時点灯させるようにしてもよい。ただし、ストロボ光を用いた方が、より大きな光量を瞬間的に得ることができるので、素体1,101の各側面s1〜s6,s101〜s106を均一に照らすことができる。
【0135】
また、本実施形態においては、外周側と内周側の二列並列処理を行う場合について説明したが、外周側や内周側に更に列を追加し、3列以上で並列処理を行ってもよい。これによって、更に処理能力を向上させることができる。
【符号の説明】
【0136】
1…素体(検査対象物)、10…外観検査装置、12…制御部、s1…側面(第1側面)、s2…側面(第2側面)、s3…側面(第3側面)、s4…側面(第4側面)、s5…側面(第5側面)、s6…側面(第6側面)、A…中心軸、A10…素体供給ユニット(配置手段)、D10…第1撮像ユニット(第1撮像手段)、D12…カメラ(第1撮像部)、D16…ドーム状照明(第1照明部)、D16a…椀状部材(第1保持部材)、D16b…投光部材(第1投光部材)、D16c…開口(一方の開口)、D16e…開口(他方の開口)、E10…第2撮像ユニット(第2撮像手段)、E12…透明テーブルTカメラ(第2撮像部)、E18,E20…半筒状照明(第2照明部)、E18a,E20a…半筒状部材(第2保持部材)、E18b,E20b…投光部材(第2投光部材)、F10…第3撮像ユニット(第3撮像手段)、F12…カメラ(第3撮像部)、F18…ドーム状照明(第3照明部)、F18a…椀状部材(第3保持部材)、F18b…投光部材(第3投光部材)、F18c…開口(一方の開口)、F18e…開口(他方の開口)、G10…第4撮像ユニット(第4撮像手段)、G12…カメラ(第4撮像部)、G18,G20…半筒状照明(第4照明部)、G18a,G20a…半筒状部材(第4保持部材)、G18b,G20b…投光部材(第4投光部材)、H10…第5撮像ユニット(第5撮像手段)、H12…カメラ(第5撮像部)、H18,H20…半筒状照明(第5照明部)、H18a,H20a…半筒状部材(第5保持部材)、H18b,H20b…投光部材(第5投光部材)、I10…第6撮像ユニット(第6撮像手段)、I12…カメラ(第6撮像部)、I18,I20…半筒状照明(第6照明部)、I18a,I20a…半筒状部材(第6保持部材)、I18b,I20b…投光部材(第6投光部材)、J10…良品回収ユニット(除去手段)、K10…不良品回収ユニット(除去手段)、T…透明テーブル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、チップコンデンサやチップインダクタ等の略直方体形状の電子部品の外観を検査する外観検査装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この外観検査装置は、透明テーブルと、上下面撮像ブロックと、側面撮像ブロックと、端面撮像ブロックとを備えている。
【0003】
上下面撮像ブロックは、透明テーブルを間に置くように配置された一対の第1撮像手段(カメラ及び照明部)を有しており、透明テーブル上の電子部品の上下面を同時に撮像する。側面撮像ブロックは、一対の第2撮像手段(カメラ及び照明部)及び2つのプリズムを有し、この2つのプリズムによって2つのカメラの光軸が互いに対向するようになっており、透明テーブル上の電子部品の両側面を同時に撮像する。端面撮像ブロックは、一対のカメラを有し、この一対のカメラが、電子部品の各端面に向かうように、透明テーブルに対して所定の角度傾いた状態で配置されており、透明テーブル上の電子部品の両端面を同時に撮像する。
【0004】
この外観検査装置では、透明テーブルによって電子部品を搬送しているため、電子部品の外表面に向かういずれの方向からでも電子部品を視認することができ、電子部品の撮像にあたって電子部品を持ち替える必要がない。そのため、高速に効率よく電子部品の外観検査が行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−139516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の外観検査装置では、電子部品の上下面及び両側面をそれぞれ同時に撮像しているため、一方の撮像手段の照明部からの光が他方の撮像手段のカメラに入射してしまうことがあった。そのため、一方の撮像手段の照明部からの光と、他方の撮像手段の照明部の光が電子部品において反射した光とが、同時に他方の撮像手段のカメラに入射し、それぞれの光が互いに干渉し合い、欠陥を誤認識してしまう虞があった。また、一対の撮像手段の照明部は、電子部品の撮像面を挟んで相対する方向から、狭い投光角度で、同時に撮像面の照明を行うことから、電子部品の撮像面に陰影が生じ、欠陥の検出精度が低下してしまうことがあった。
【0007】
更に、このような外観検査装置においては、装置を大型化することなしに検査処理能力を高めることが求められているが、単に高速化しただけでは、電子部品の表面に存在する凹凸形状による陰影を欠陥と誤認識してしまうように、検査精度が低下してしまうという問題が発生する。
【0008】
そこで、本発明は、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることのできる外観検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る外観検査装置は、第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、第1側面及び第3側面は、第2側面と第4側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第2側面及び第4側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第5側面と第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、第5側面及び第6側面は、第1側面と第3側面とを連結し且つ第2側面と第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、第3側面が透明テーブルに当接すると共に第4側面が中心軸側に向くように、検査対象物を透明テーブルの表面における外周側の周縁部に配置すると共に、検査対象物を透明テーブルの表面における内周側の周縁部に配置する配置手段と、透明テーブルの上方から外周側検査対象物の第1側面を撮像する外周側第1撮像手段及び透明テーブルの上方から内周側検査対象物の第1側面を撮像する内周側第1撮像手段と、透明テーブルの径方向における外側から外周側検査対象物の第2側面を撮像する外周側第2撮像手段及び透明テーブルの径方向における外側から内周側検査対象物の第2側面を撮像する内周側第2撮像手段と、透明テーブルを通して外周側検査対象物の第3側面を撮像する外周側第3撮像手段及び透明テーブルを通して内周側検査対象物の第3側面を撮像する内周側第3撮像手段と、透明テーブルの径方向における内側から外周側検査対象物の第4側面を撮像する外周側第4撮像手段及び透明テーブルの径方向における内側から内周側検査対象物の第4側面を撮像する内周側第4撮像手段と、透明テーブルの回転方向における前方側から外周側検査対象物の第5側面を撮像する外周側第5撮像手段及び透明テーブルの回転方向における前方側から内周側検査対象物の第5側面を撮像する外周側第5撮像手段と、透明テーブルの回転方向における後方側から外周側検査対象物の第6側面を撮像する外周側第6撮像手段及び透明テーブルの回転方向における後方側から内周側検査対象物の第6側面を撮像する内周側第6撮像手段とを備え、外周側第1撮像手段及び内周側第1撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面の撮像をそれぞれ行う第1撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面の照明をそれぞれ行う第1照明部とを有し、第1照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、第1撮像部の撮像軸線を囲むように第1保持部材の内壁面において保持され、第1保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、第1撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りとなると共に、第1保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第1側面に向かうようにそれぞれ配置され、外周側第2撮像手段及び内周側第2撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面の撮像をそれぞれ行う第2撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面の照明をそれぞれ行う一対の第2照明部とをそれぞれ有し、一対の第2照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、第2保持部材の内壁面において保持され、第2保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、第2撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第2保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルの表面を含む仮想平面、及び透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第3撮像手段及び内周側第3撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面の撮像をそれぞれ行う第3撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面の照明をそれぞれ行う第3照明部とを有し、第3照明部は、一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、第3撮像部の撮像軸線を囲むように第3保持部材の内壁面において保持され、第3保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、第3撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りとなると共に、第3保持部材の一方の開口が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第3側面に向かうようにそれぞれ配置され、外周側第4撮像手段及び内周側第4撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面の撮像をそれぞれ行う第4撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面の照明をそれぞれ行う一対の第4照明部とを有し、一対の第4照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、第4保持部材の内壁面において保持され、第4保持部材の前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、第4撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第4保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第5撮像手段及び内周側第5撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面の撮像をそれぞれ行う第5撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面の照明をそれぞれ行う一対の第5照明部とを有し、一対の第5照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、第5保持部材の内壁面において保持され、第5保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、第5撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第5保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第6撮像手段及び内周側第6撮像手段は、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面の撮像をそれぞれ行う第6撮像部と、外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面の照明をそれぞれ行う一対の第6照明部とを有し、一対の第6照明部は、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、第6保持部材の内壁面において保持され、第6保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、第6撮像部よりも透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、第6保持部材の先端が透明テーブル上に位置する外周側検査対象物及び内周側検査対象物の第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸に沿って透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像手段、外周側第4撮像手段、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、透明テーブルの回転方向の順に、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、外周側第4撮像手段は、外周側第5撮像手段又は外周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段及び外周側第3撮像手段は、外周側第4撮像手段に対して外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段とは反対側において、外周側第1撮像手段及び外周側第3撮像手段が外周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されており、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段、内周側第3撮像手段、内周側第4撮像手段、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像手段、外周側第4撮像手段、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段よりも内周側において、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、透明テーブルの回転方向の順に、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、内周側第4撮像手段は、内周側第5撮像手段又は内周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段及び内周側第3撮像手段は、内周側第4撮像手段に対して内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段とは反対側において、内周側第1撮像手段及び内周側第3撮像手段が内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されていることを特徴とする。
【0010】
近年、検査対象物である電子部品等はより一層の小型化が要求されている。ところが、検査対象物が小さくなればなるほど、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本発明に係る外観検査装置では、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段がそれぞれ有する照明部が、一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状(いわゆるドーム状)とされると共に撮像軸線を囲む内壁面を含む保持部材と、撮像軸線を囲むように保持部材の内壁面において保持され、保持部材の一方の開口側に向けて光を照射する複数の投光部材とを含んでいる。また、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第4撮像手段、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段がそれぞれ有する一対の照明部が、半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む保持部材と、保持部材の内壁面において保持され、保持部材の先端側に向けて光を照射する複数の投光部材とをそれぞれ含み、保持部材の先端が透明テーブル上に位置する検査対象物の側面に向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、検査対象物の各側面には様々な方向(角度)から投光部材による光が照射されることとなる。その結果、検査対象物の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。更に、本発明に係る外観検査装置では、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段、外周側・内周側第4撮像手段、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が、それぞれが互いに異なる位置となるように、透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置されている。そのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、電子部品の異なる面を撮像するために各々設けられた複数の撮像手段が、透明テーブル上の検査対象物の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0011】
更に、透明テーブルの周縁部においては、外周側及び内周側の両方について、透明テーブルの回転方向の順に、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、外周側・内周側第4撮像手段は、外周側・内周側第5撮像手段又は外周側・内周側第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁部に配置され、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段は、外周側・内周側第4撮像手段に対して外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段とは反対側において、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が外周側・内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、透明テーブルの周縁部に並んで配置されている。このように、透明テーブルの回転方向の順に、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで透明テーブルの周縁部に配置されることから、外周側・内周側第5撮像手段の照明部と外周側・内周側第6撮像手段の照明部とがそれぞれ互いに背中合わせとなる。そのため、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段が隣り合うように並んでいても、外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段のうち一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【0012】
また、外周側・内周側第4撮像手段が、外周側・内周側第5撮像手段又は外周側・内周側第6撮像手段と隣り合うように、透明テーブルの周縁部に配置されている。そのため、外周側・内周側第5撮像手段の照明部又は外周側・内周側第6撮像手段の照明部からの光が主として透明テーブルの外周の接線方向に向かい、外周側・内周側第4撮像手段の撮像部に入射し難くなっていると共に、外周側・内周側第4撮像手段の照明部からの光が主として透明テーブルの径方向に向かい、外周側・内周側第5撮像手段の撮像部又は外周側・内周側第6撮像手段の撮像部に入射し難くなっている。
【0013】
更に、外周側・内周側第4撮像手段に対して外周側・内周側第5撮像手段及び外周側・内周側第6撮像手段とは反対側において、外周側・内周側第1撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が外周側・内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段及び外周側・内周側第3撮像手段が透明テーブルの周縁部に並んで配置されている。そのため、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段及び外周側・内周側第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部による照明方向と当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における照明部による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、外周側・内周側第1撮像手段、外周側・内周側第2撮像手段、外周側・内周側第3撮像手段及び外周側・内周側第4撮像手段のうち一の撮像手段における照明部からの光が当該一の撮像手段と隣り合う撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。以上の結果、撮像手段間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0014】
更に、配置手段で検査対象物を透明テーブルの周縁部の外周側と内周側にそれぞれ配置して二列に並べると共に、外周側検査対象物と内周側検査対象物のそれぞれに対して配置された各撮像ユニットで並列処理を行うことが可能となるため、一列で処理した場合に比して単位時間当たりの検査処理能力を向上させることが可能となる。以上によって、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【0015】
また、本発明に係る外観検査装置では、外周側第1撮像手段、外周側第2撮像手段、外周側第3撮像及び外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、外周側第5撮像手段及び外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、内周側第1撮像手段、内周側第2撮像手段、内周側第3撮像手段及び内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、内周側第5撮像手段及び内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、透明テーブルの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置することが好ましい。あるいは、透明テーブルの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置することが好ましい。このように、外周側のグループ配列と内周側のグループ配列を互い違いにすることによって、透明テーブルの回転軸線周りの位相(角度位置)を考慮した場合に、同じ位相上に配置される撮像手段のタイプ(例えば、外周側第1撮像手段と内周側第1撮像手段を同じタイプとする)を外周側と内周側とで異なるものとすることができる。これによって、外周側の撮像手段と内周側の撮像手段同士が配置上干渉することを回避し、装置全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0016】
また、本発明に係る外観検査装置では、透明テーブルの径方向において、外周側第1撮像手段は、内周側第3撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、外周側第2撮像手段は、内周側第4撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、外周側第3撮像手段は、内周側第1撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接することが好ましい。外周側と内周側とで撮像方向が互いに対向し合う撮像手段同士が透明テーブルの径方向において隣接しない配置とすることによって、一方の撮像手段における照明部からの光が他方の撮像手段における撮像部に入射し難くなっている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本実施形態に係る外観検査装置の全体を示す上面図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る外観検査装置を示すブロック図である。
【図3】図3は、素体供給ユニットを示す斜視図である。
【図4】図4は、第1姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図5】図5は、第2姿勢矯正ユニットを示す斜視図である。
【図6】図6は、第1撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図7】図7は、第2撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図8】図8は、第3撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図9】図9は、第4撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図10】図10は、第5撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図11】図11は、第6撮像ユニットを一部破断して示す図である。
【図12】図12は、良品回収ボックス又は不良品回収ボックスを一部破断して示す図である。
【図13】図13は、本実施形態に係る外観検査装置の検査対象物である素体を示す斜視図である。
【図14】図14は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【図15】図15は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【図16】図16は、本実施形態に係る外観検査装置の他の例の全体を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る外観検査装置10の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。外観検査装置10は、チップコンデンサやチップインダクタ等といった電子部品を構成する素体(外周側検査対象物)1及び素体(内周側検査対象物)101をそれぞれ円形状に二列に配列し、素体1,101の表面における欠陥の有無を検出するものである。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0020】
[素体の構成]
まず、外周側に配列される素体1及びに内周側に配列される素体101について、図13を参照して説明する。素体1,101は、素体1,101が電子部品となったときにコンデンサとして機能させるための内部電極となる電極パターンや、素体1,101が電子部品となったときにインダクタとして機能させるための内部導体となる導体パターンが形成されたセラミックグリーンシートを複数積層して圧着し、所定温度にて所定時間焼成した後、バレル研磨することで形成される。
【0021】
素体1は、略直方体形状を呈している。素体1は、X軸方向(以下、「高さ方向」という)に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、Y軸方向(以下、「幅方向」という)に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、Z軸方向(以下、「長さ方向」という)に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。そのため、側面s1,s2と側面s3,s4とは隣り合うように位置しており、側面s1,s2と側面s5,s6とは隣り合うように位置しており、側面s3,s4と側面s5,s6とは隣り合うように位置している。また、側面s1,s2は、側面s3と側面s4とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s3,s4は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s5と側面s6とを連結し、側面s5,s6は、側面s1と側面s2とを連結すると共に側面s3と側面s4とを連結している。
【0022】
ここで、素体1が電子部品となったときにいわゆる0402や0603と呼ばれる大きさとなるように素体1の大きさを設定することが好ましく、素体1の高さは、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の幅は、例えば0.2mm〜0.5mm程度に設定することができ、素体1の長さは、例えば0.4mm〜1mm程度に設定することができる。なお、素体1の稜部は、素体1を形成する際のバレル研磨工程によって面取りされており、丸みを帯びた状態となっている。
【0023】
内周側に配列される素体101は、素体1と同様の構成を有しており、高さ方向に対向する一対の側面s1(第1側面),s3(第3側面)と、幅方向に対向する一対の側面s2(第2側面),s4(第4側面)と、長さ方向に対向する一対の側面s5(第5側面),s6(第6側面)とを有している。
【0024】
[外観検査装置の構成]
続いて、外観検査装置10の構成について、図1及び図2を参照して説明する。外観検査装置10は、図1及び図2に示されるように、透明テーブルTと、素体供給ユニットA10(配置手段)と、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と、内周側第1姿勢矯正ユニットB110と、外周側第2姿勢矯正ユニットC10と、内周側第2姿勢矯正ユニットC110と、外周側第1撮像ユニットD10(外周側第1撮像手段)と、内周側第1撮像ユニットD110(内周側第1撮像手段)と、外周側第2撮像ユニットE10(外周側第2撮像手段)と、内周側第2撮像ユニットE110(内周側第2撮像手段)と、外周側第3撮像ユニットF10(外周側第3撮像手段)と、内周側第3撮像ユニットF110(内周側第3撮像手段)と、外周側第4撮像ユニットG10(外周側第4撮像手段)と、内周側第4撮像ユニットG110(内周側第4撮像手段)と、外周側第5撮像ユニットH10(外周側第5撮像手段)と、内周側第5撮像ユニットH110(内周側第5撮像手段)と、外周側第6撮像ユニットI10(外周側第6撮像手段)と、内周側第6撮像ユニットI110(内周側第6撮像手段)と、外周側良品回収ユニットJ10と、内周側良品回収ユニットJ110と、外周側不良品回収ユニットK10と、内周側不良品回収ユニットK110と、制御部12とを備える。
【0025】
透明テーブルTは、例えばガラス、合成樹脂によって構成されている。透明テーブルTは、図1に示されるように、上方から見て略円形状を呈しており、その直径は、例えば40cm〜50cm程度に設定することができる。
【0026】
透明テーブルTの下面側には、例えばサーボモータ(図示せず)が配置されている。透明テーブルTは、このサーボモータによって駆動され、自身の中心軸線Aを中心に図1の矢印R方向に回転(自転)する。
【0027】
透明テーブルTの周縁近傍には、素体供給ユニットA10が配置されており、更に透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外周側第1姿勢矯正ユニットB10、外周側第2姿勢矯正ユニットC10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10がこの順に配置されており、さらにその内周側には、内周側第1姿勢矯正ユニットB110、内周側第2姿勢矯正ユニットC110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110がこの順に配置されている(図1参照)。
【0028】
[素体供給ユニットの構成]
続いて、素体供給ユニットA10の構成について、図3を参照して説明する。素体供給ユニットA10は、ホッパA12と、第1リニアフィーダA14と、ボールフィーダA16と、外周側第2リニアフィーダA18と、内周側第2リニアフィーダA118とを有する。
【0029】
ホッパA12は、漏斗形状を呈しており、素体1,101を所定量貯蔵する。ホッパA12は、その底部が開閉可能となっており、底部が開放されると貯蔵している素体1,101を第1リニアフィーダA14に供給する。なお、ホッパA12には、人手により多数の素体1,101が供給される。
【0030】
第1リニアフィーダA14は、シュートA14a及び駆動部A14bによって構成されている。シュートA14aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って素体1,101を案内することにより、素体1をボールフィーダ14cに向けて搬送する。駆動部A14bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A14bは、自ら振動することによりシュートA14aを振動させ、シュートA14aに形成された溝に沿ってホッパA12から供給された素体1,101をボールフィーダA16に押し出す。
【0031】
ボールフィーダA16は、ボールA16aと、駆動部A16bとを有しており、いわゆるロータリフィーダである。ボールA16aは、その内部の周方向の側面が下部に向かうのに伴い径が小さくなるすり鉢状傾斜面を呈しており、周方向の側面に螺旋状の溝が形成されている。駆動部A16bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A16bは、自ら振動することによりボールA16aを振動させ、ボールA16aに形成された螺旋状の溝に沿って素体1,101を徐々に上昇させながら素体1の姿勢を揃えて、素体1,101を外周側第2リニアフィーダA18あるいは内周側第2リニアフィーダA118に押し出す。なお、外周側第2リニアフィーダA18あるいは内周側第2リニアフィーダA118に押し出されるまでの段階では、素体1と素体101との区別はなされておらず、外周側第2リニアフィーダA18と内周側第2リニアフィーダA118とのいずれかに押し出されることによって、外周側と内周側の区別がなされる。
【0032】
外周側第2リニアフィーダA18は、シュートA18a及び駆動部A18bによって構成されている。シュートA18aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って外周側の素体1を案内することにより、素体1を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA18aは、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びており、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A18bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A18bは、自ら振動することによりシュートA18aを振動させ、シュートA18aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体1を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体1が透明テーブルTの表面における周縁部に供給されることとなる。なお、本実施形態においては、素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように、素体1を第2リニアフィーダA18によって透明テーブルTに供給している。
【0033】
内周側第2リニアフィーダA118は、シュートA118a及び駆動部A118bによって構成されている。シュートA118aは、その長手方向に延びるU字状又はV字状の溝を有しており、この溝に沿って内周側の素体101を案内することにより、素体101を透明テーブルTに向けて搬送する。シュートA118aは、外周側第2リニアフィーダA18のシュートA18aよりも内周側で当該シュートA18aと平行をなして配置されると共に、その先端が透明テーブルTの表面上に位置している。駆動部A118bは、図示しない電磁石と板バネとを有する電磁式のものであり、電磁石の振動が板バネにより増幅されることで自ら振動する。駆動部A118bは、自ら振動することによりシュートA118aを振動させ、シュートA118aに形成された溝に沿ってボールフィーダA16から供給された素体101を透明テーブルTに押し出す。これにより、素体101が透明テーブルTの表面における周縁部であって素体1が供給される位置よりも内周側に供給されることとなる。径方向における素体1と素体101との間の間隔は5〜15mm程度とされている。なお、本実施形態においては、素体101の側面s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体101の側面s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように、素体101を内周側第2リニアフィーダA118によって透明テーブルTに供給している。
【0034】
この素体供給ユニットA10は、図1に示すように、透明テーブルTの外周側に並べられる素体1と内周側に並べられる素体101との間で、中心軸線A周りの位相が互いに異なる配置となるように素体1及び素体101をそれぞれ供給することができる。素体供給ユニットA10は、具体的に、中心軸線Aから径方向に延びて当該中心軸線A周りに等間隔をなす位相線PHL1上に配置されるように内周側の素体101を供給すると、素体101同士の隙間を通るように中心軸線Aから径方向に延びて当該中心軸線A周りに等間隔をなす位相線PHL2上に配置されるように外周側の素体1を供給することができる。素体供給ユニットA10は、駆動部A18b及び駆動部A118bの振動速度を調節することによって、素体1及び素体101の供給スピードを調節して互いに位相が異なる配置となるように供給する。なお、図1においては、説明の便宜上、外周側良品回収ユニットJ10、内周側良品回収ユニットJ110、外周側不良品回収ユニットK10、内周側不良品回収ユニットK110で既に回収された後の素体1,101の位置関係を仮想線で示し、それらの素体1,101に対して位相線PHL1,PHL2を付したが、回収前の素体1,101についても同様の位置関係が成り立つ。
【0035】
[第1姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、外周側第1姿勢矯正ユニットB10及び内周側第1姿勢矯正ユニットB110の構成について、図4を参照して説明する。外周側第1姿勢矯正ユニットB10は、一対の姿勢矯正アームB12,B14を有する。
【0036】
姿勢矯正アームB12は、図4に示されるように、基部B12aと、腕部B12bと、突出部B12cとを有する。基部B12aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B12bは、基部B12aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。突出部B12cは、腕部B12bの先端に接続されおり、腕部B12bの先端から下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0037】
ここで、基部B12a及び腕部B12bは、共に、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B12a及び腕部B12bと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B12a及び腕部B12bに接触しない程度(素体1の側面s1が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、突出部B12cの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0038】
姿勢矯正アームB14は、基部B14aと、腕部B14bとによって構成されている。基部B14aは、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外方から透明テーブルTに向けて、透明テーブルTの径方向に延びている。腕部B14bは、基部B14aの先端に接続されており、透明テーブルTの表面と略平行となるように、透明テーブルTの外周の接線方向に沿って延びている。腕部B14bは、基部B14aよりも下方(透明テーブルTの表面側)に向けて突出している。
【0039】
ここで、基部B14aは、透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間した状態で透明テーブルT上に配置されている。基部B14aと透明テーブルTの表面との離間距離は、透明テーブルT上に供給された素体1が第1姿勢矯正ユニットB10を通過する際に、素体1が基部B14aに接触しない程度(素体1の側面s3が透明テーブルTの表面に当接した状態となる本実施形態においては、少なくとも素体1の高さを超える程度)に設定されている。一方、腕部B14bの下面(透明テーブルTの表面と対向する面)は、透明テーブルTの表面から僅かに離間している。
【0040】
姿勢矯正アームB12の先端部(突出部B12cのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B12d及び姿勢矯正アームB14の先端部(腕部B14bのうち透明テーブルTの回転方向に向かう側の端部)B14cは、外周側第2リニアフィーダA18のシュートA18aの先端に向かうと共に、当該先端から僅かに離間している。また、姿勢矯正アームB12の先端部B12d(突出部B12c)と姿勢矯正アームB14の先端部B14c(腕部B14b)との離間距離は、素体1が通過可能であると共に通過する素体1の姿勢が大きく崩されない程度(素体1の側面s4が透明テーブルTの中心軸線A側に向く状態となる本実施形態においては、素体1の幅よりも僅かに広い程度)に設定されている。
【0041】
以上のように姿勢矯正アームB12,B14が構成されているため、突出部B12c及び腕部B14bが素体1を案内する機能を発揮することとなるから、素体1がシュートA18aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA18aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体1が通過しても、当該段差によって素体1の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体1が供給されるようになっている。また、基部B12aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体1が突出部B12cと腕部B14bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB12の基部B12aによって阻害されることなく素体1が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0042】
また、内周側第1姿勢矯正ユニットB110は、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と内周側で隣接する位置に配置されており、一対の姿勢矯正アームB112,B114を有する。内周側第1姿勢矯正ユニットB110は、外周側第1姿勢矯正ユニットB10と同様の構成を備えており、姿勢矯正アームB112は、基部B112a、腕部B112b、突出部B112cを備え、姿勢矯正アームB114も、基部B114a、腕部B114b、先端部B114c(内周側第2リニアフィーダA118のシュートA118aの先端に向かう)とを備えている。以上のように姿勢矯正アームB112,B114が構成されているため、突出部B112c及び腕部B114bが素体101を案内する機能を発揮することとなるから、素体101がシュートA118aから透明テーブルTに供給される際に、シュートA118aの溝と透明テーブルTの表面との間に生じている段差を素体101が通過しても、当該段差によって素体101の姿勢が崩されることなく透明テーブルTに素体101が供給されるようになっている。また、基部B112aが透明テーブルTの表面から所定の距離だけ離間しているから、素体101が突出部B112cと腕部B114bとの間を通過した後に、姿勢矯正アームB112の基部B112aによって阻害されることなく素体101が透明テーブルTによって搬送されるようになっている。
【0043】
[第2姿勢矯正ユニットの構成]
続いて、外周側第2姿勢矯正ユニットC10及び内周側第2姿勢矯正ユニットC110の構成について、図5を参照して説明する。外周側第2姿勢矯正ユニットC10と内周側第2姿勢矯正ユニットC110とは、図5に示されるように、互いに一体に構成されており、外周側第2姿勢矯正ユニットC10は、姿勢矯正部材C12と、一対のアームC14,16と、外周側レーザ発光器C18と、外周側レーザ受光器C20とを有し、内周側第2姿勢矯正ユニットC110は、姿勢矯正部材C112と、内周側レーザ発光器C118と、内周側レーザ受光器C120とを有する。
【0044】
外周側第2姿勢矯正ユニットC10の姿勢矯正部材C12は、略直方体形状を呈する基部C12aと、基部C12aの先端に設けられた姿勢矯正部C12bとを有する。姿勢矯正部材C12は、姿勢矯正部C12bが透明テーブルTの中心軸線A側に向かうように、透明テーブルTの周縁に配置されている。
【0045】
姿勢矯正部C12bは、基部C12aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸線A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C12bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C12bの先端C12cは、透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C12cに外周側の素体1の側面s2が当接しつつ素体1が透明テーブルTによって搬送されることで、素体1の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C12によって素体1の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C12を通過する全ての素体1が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体1の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体1においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0046】
内周側第2姿勢矯正ユニットC110の姿勢矯正部材C112は、略直方体形状を呈する基部C112aと、基部C112aの先端に設けられた姿勢矯正部C112bとを有する。姿勢矯正部材C112は、姿勢矯正部C112bが透明テーブルTの中心軸線A側に向かうように、透明テーブルTの周縁部であって姿勢矯正部材C12と内周側で隣接する位置に配置されている。なお、姿勢矯正部材C12の先端C12cと姿勢矯正部材C112の外周側の端面との間には外周側の素体1が通過できる大きさの間隙が形成されている。
【0047】
姿勢矯正部C112bは、基部C112aと接続されている基端部から透明テーブルTの中心軸線A側の先端部に向かうにつれて、その厚みが薄くなっている。そのため、姿勢矯正部C112bは、側方から見たときに、三角形状を呈している。また、姿勢矯正部C112bの先端C112cは、透明テーブルTの中心軸線A側(基部C112aから姿勢矯正部C112bに向かう方向)に向けて突出する円弧状を呈している。この円弧状の先端C112cに内周側の素体101の側面s102が当接しつつ素体101が透明テーブルTによって搬送されることで、素体101の傾きが矯正される。姿勢矯正部材C112によって素体101の姿勢を矯正することで、姿勢矯正部材C112を通過する全ての素体101が所望の姿勢(具体的には、透明テーブルTの径方向に対する素体101の幅方向の傾きが±5°以内)となるようにする。これにより、いずれの素体101においても、撮像条件を略均一にすることが可能となる。
【0048】
アームC14は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの上面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC14は、透明テーブルTの表面側に位置している。また、アームC14の略中央位置には下方へ向かって延びて先端部に姿勢矯正部材C112の基部C112aが固定される支持部C14aが形成されている。アームC14の支持部C14aと姿勢矯正部材C12との間には、外周側レーザ発光器C18が設けられている。外周側レーザ発光器C18は、レーザ光Lを、アームC14から透明テーブルT及び外周側レーザ受光器C20に向けて照射する。このレーザ光Lの照射位置は、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸線A側であって、外周側の素体1が姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部と接している場合には素体1にレーザ光Lが当たるような位置となっている。また、アームC14の他端部には、内周側レーザ発光器C118が設けられている。内周側レーザ発光器C118は、レーザ光L100を、アームC14から透明テーブルT及び内周側レーザ受光器C120に向けて照射する。このレーザ光L100の照射位置は、姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部よりもやや透明テーブルTの中心軸線A側であって、内周側の素体101が姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部と接している場合には素体101にレーザ光L100が当たるような位置となっている。
【0049】
アームC16は、側方から見てL字形状を呈しており、その一端が姿勢矯正部材C12の基部C12aの下面側に接続され、その他端が透明テーブルTの中心軸線A側(基部C12aから姿勢矯正部C12bに向かう方向)に向けて延びている。そのため、アームC16は、透明テーブルTの裏面側に位置している。アームC16における外周側レーザ発光器C18の下方位置には、外周側レーザ受光器C20が設けられている。外周側レーザ受光器C20は、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lの入射の有無によって、姿勢矯正部C12bの先端C12cにおける頂部を外周側の素体1が通過したか否かを検出する。また、アームC16の他端には、内周側レーザ受光器C120が設けられている。内周側レーザ受光器C120は、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光L100の入射の有無によって、姿勢矯正部C112bの先端C112cにおける頂部を素体101が通過したか否かを検出する。
【0050】
[第1撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第1撮像ユニットD10及び内周側第1撮像ユニットD110の構成について、図6を参照して説明する。外周側第1撮像ユニットD10は、外周側の素体1の側面s1を撮像するためのものであり、内周側第1撮像ユニットD110は、内周側の素体101の側面s101を撮像するためのものである。外周側第1撮像ユニットD10による素体1の側面s1の撮像は、透明テーブルTの上方から行われ、外周側第1撮像ユニットD110による素体101の側面s101の撮像は、透明テーブルTの上方から行われる。また、内周側第1撮像ユニットD110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第1撮像ユニットD10と隣接する位置に配置されている。
【0051】
外周側第1撮像ユニットD10は、図6に示されるように、撮像が行われるカメラD12(第1撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴D14と、ドーム状照明D16(第1照明部)とを有し、ドーム状照明D16がカメラD12及び鏡胴D14よりも透明テーブルT上に位置する外周側の素体1寄りに位置するように透明テーブルTの上方に配置されている。
【0052】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16a(第1保持部材)と、複数の投光部材D16b(第1投光部材)とにより構成されている。椀状部材D16aは、開口D16c(一方の開口)が設けられた側壁部D16dと、鏡胴D14と連通する開口D16e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部D16fとを含む。側壁部D16dは、内壁面が開口D16cから開口D16eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部D16fは、平板状を呈しており、開口D16cとは反対側に配置されている。
【0053】
ドーム状照明D16は、椀状部材D16aの開口D16cが透明テーブルT上に位置する外周側の素体1の側面s1に向かうように、透明テーブルTの上方に配置されている。そのため、カメラD12の撮像軸線DLは、鏡胴D14、基部D16fの開口D16e、側壁部D16d及び開口D16cを通って、外周側の素体1に向かうこととなる。つまり、カメラD12の撮像軸線DLは、側壁部D16dの内壁面によって取り囲まれている。
【0054】
投光部材D16bは、例えば発光LED(LightEmitting Diode)である。投光部材D16bは、側壁部D16dの内壁面全体及び基部D16fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材D16bもカメラD12の撮像軸線DLを取り囲んでおり、基部D16fの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されると共に、側壁部D16dの内壁面に配置されている投光部材D16bによって、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明され、素体1の側面s1からの反射光が鏡胴D14及びカメラD12に導入されて、素体1の側面s1が撮像されることとなる。
【0055】
このように、素体1の側面s1の垂線に沿った方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s1の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s1が照明されることで、素体1の側面s1が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s1から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0056】
内周側第1撮像ユニットD110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101であることを除いては外周側第1撮像ユニットD10と同様の構成を有しており、カメラD12、鏡胴D14、ドーム状照明D16、椀状部材D16a、複数の投光部材D16b、開口D16c、側壁部D16d、開口D16e、基部D16fとそれぞれ同様の構成を有するカメラD112(第1撮像部)、鏡胴D114、ドーム状照明D116(第1照明部)、椀状部材D116a(第1保持部材)、複数の投光部材D116b(第1投光部材)、開口D116c(一方の開口)、側壁部D116d、開口D116e(他方の開口)、基部D116fを備えている。
【0057】
[第2撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第2撮像ユニットE10及び内周側第2撮像ユニットE110の構成について、図7を参照して説明する。外周側第2撮像ユニットE10は、外周側の素体1の側面s2を撮像するためのものであり、内周側第2撮像ユニットE110は、内周側の素体101の側面s102を撮像するためのものである。外周側第2撮像ユニットE10による素体1の側面s2の撮像は、透明テーブルTの径方向における外方から行われ、内周側第2撮像ユニットE110による素体101の側面s102の撮像は、透明テーブルTの径方向における外側から行われる。また、内周側第2撮像ユニットE110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第2撮像ユニットE10と隣接する位置に配置されている。より具体的には、内周側第2撮像ユニットE110は、透明テーブルTの径方向における外周側の素体1の配列と内周側の素体101の配列との間に配置されている。
【0058】
外周側第2撮像ユニットE10は、図7に示されるように、撮像が行われるカメラE12(第2撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴E14と、プリズムアダプタE16と、一対の半筒状照明E18,E20(第2照明部)とを有し、一対の半筒状照明E18,E20がカメラE12、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16よりも透明テーブルT上に位置する内周側の素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。
【0059】
プリズムアダプタE16は、素体1の側面s2からの反射光が導入される開口部E16aと、開口部E16aから導入された反射光を反射する直角プリズムE16bと、鏡胴E14の先端と接続されると共に直角プリズムE16bによって反射された反射光を鏡胴E14及びカメラE12に向けて導出する開口部E16cとを含んで構成されている。
【0060】
一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ、半筒状部材E18a,E20a(第2保持部材)と、複数の投光部材E18b,E20b(第2投光部材)とにより構成されている。半筒状部材E18a,E20aは、それぞれ、側壁部E18c,E20cと、基部E18d,E20dとを含む。側壁部E18c,E20cは、内壁面が半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側から先端E18f、E20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部E18d,E20dは、平板状を呈しており、半筒状部材E18a,E20aの基端E18e,E20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明E18,E20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明E18,E20は、それぞれ分割面E18g,E20gを有している。
【0061】
一対の半筒状照明E18,E20は、分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されている。そのため、カメラE12の撮像軸線ELは、鏡胴E14及びプリズムアダプタE16の開口部E16cを通って直角プリズムE16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE16の開口部E16a及び半筒状照明E18と半筒状照明E20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0062】
投光部材E18b,E20bは、例えば発光LEDである。投光部材E18b,E20bは、側壁部E18c,E20cの内壁面全体及び基部E18d,E20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部E18d,E20dの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されると共に、側壁部E18c,E20cの内壁面に配置されている投光部材E18b,E20bによって、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明され、素体1の側面s2からの反射光が鏡胴E14及びカメラE12に導入されて、素体1の側面s2が撮像されることとなる。
【0063】
このように、素体1の側面s2の垂線に沿った方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s2の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s2が照明されることで、素体1の側面s2が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s2から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0064】
内周側第2撮像ユニットE110は、配置される位置、撮像対象が内周側の素体101の側面s102であること、及び一対の半筒状照明E18,E20の配置される位置を除いては外周側第2撮像ユニットE10と同様の構成を有しており、カメラE12、鏡胴E14、プリズムアダプタE16、一対の半筒状照明E18,E20、開口部E16a、直角プリズムE16b、開口部E16c、半筒状部材E18a,E20a、複数の投光部材E18b,E20b、側壁部E18c,E20c、基部E18d,E20d、基端E18e,E20e、先端E18f、E20f、分割面E18g,E20gと同様の構成を有するカメラE112(第2撮像部)、鏡胴E114、プリズムアダプタE116、一対の半筒状照明E118,E120(第2照明部)、開口部E116a、直角プリズムE116b、開口部E116c、半筒状部材E118a,E120a(第2保持部材)、複数の投光部材E118b,E120b(第2投光部材)、側壁部E118c,E120c、基部E118d,E120d、基端E118e,E120e、先端E118f、E120f、分割面E118g,E120gを備えている。なお、内周側第2撮像ユニットE100では、カメラE112、鏡胴E114、プリズムアダプタE116、半筒状照明E118が透明テーブルTよりも上方に配置され、半筒状照明E120が透明テーブルTよりも下方に配置されている。具体的には、半筒状照明E118の分割面E18g,E20gが透明テーブルTの表面と略平行となり、半筒状照明E120の分割面E120gが透明テーブルTの下面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明E18,E20は、半筒状部材E18a,E20aの先端E18f、E20fが透明テーブルT上に位置する素体101の側面s102に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラE112の撮像軸線EL100は、鏡胴E114及びプリズムアダプタE116の開口部E116cを通って直角プリズムE116bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタE116の開口部E116a及び半筒状照明E118と透明テーブルTとの間を通って、素体101に向かうこととなる。
【0065】
[第3撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第3撮像ユニットF10及び内周側第3撮像ユニットF110の構成について、図8を参照して説明する。外周側第3撮像ユニットF10は、外周側の素体1の側面s3を撮像するためのものであり、内周側第3撮像ユニットF110は、内周側の素体101の側面s103を撮像するためのものである。外周側第3撮像ユニットF10による素体1の側面s3の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行われ、内周側第3撮像ユニットF110による素体101の側面s103の撮像は、透明テーブルTの下方から透明テーブルTを通して行わる。また、内周側第3撮像ユニットF110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第3撮像ユニットF10と隣接する位置に配置されている。
【0066】
外周側第3撮像ユニットF10は、図8に示されるように、撮像が行われるカメラF12(第3撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴F14と、プリズムアダプタF16と、ドーム状照明F18(第3照明部)とを有し、ドーム状照明F18がカメラF12、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの下方に配置されている。
【0067】
プリズムアダプタF16は、素体1の側面s3からの反射光が導入される開口部F16aと、開口部F16aから導入された反射光を反射する直角プリズムF16bと、鏡胴F14の先端と接続されると共に直角プリズムF16bによって反射された反射光を鏡胴F14及びカメラF12に向けて導出する開口部F16cとを含んで構成されている。
【0068】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18a(第3保持部材)と、複数の投光部材F18b(第3投光部材)とにより構成されている。椀状部材F18aは、開口F18c(一方の開口)が設けられた側壁部F18dと、開口F18e(他方の開口)が中央部分に設けられた基部F18fとを含む。側壁部F18dは、内壁面が開口F18cから開口F18eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部F18fは、平板状を呈しており、開口F18cとは反対側に配置されている。
【0069】
ドーム状照明F18は、椀状部材F18aの開口F18cが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s3に向かうように、透明テーブルTの下方に配置されている。そのため、カメラF12の撮像軸線FLは、鏡胴F14及びプリズムアダプタF16の開口部F16cを通って直角プリズムF16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタF16の開口部F16a、基部F18fの開口F18e、側壁部F18d及び開口F18cを通って、素体1に向かうこととなる。つまり、カメラF12の撮像軸線FLは、側壁部F18dの内壁面によって取り囲まれている。
【0070】
投光部材F18bは、例えば発光LEDである。投光部材F18bは、側壁部F18dの内壁面全体及び基部F18fの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、投光部材F18bもカメラF12の撮像軸線FLを取り囲んでおり、基部F18fの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されると共に、側壁部F18dの内壁面に配置されている投光部材F18bによって、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されて、素体1の側面s3からの反射光が直角プリズムF16bを介して鏡胴F14及びカメラF12に導入されて、素体1の側面s3が撮像されることとなる。
【0071】
このように、素体1の側面s3の垂線に沿った方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s3の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s3が照明されることで、素体1の側面s3が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s3から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0072】
内周側第3撮像ユニットF110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101であることを除いては外周側第3撮像ユニットF10と同様の構成を有しており、カメラF12、鏡胴F14と、プリズムアダプタF16、ドーム状照明F18、開口部F16a、直角プリズムF16b、開口部F16c、椀状部材F18a、複数の投光部材F18b、開口F18c、側壁部F18d、開口F18e、基部F18fと同様の構成を有するカメラF112(第3撮像部)、鏡胴F114、プリズムアダプタF116、ドーム状照明F118(第3照明部)、開口部F116a、直角プリズムF116b、開口部F116c、椀状部材F118a(第3保持部材)、複数の投光部材F118b(第3投光部材)、開口F118c(一方の開口)、側壁部F118d、開口F118e(他方の開口)、基部F118fを備えている。
【0073】
[第4撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第4撮像ユニットG10及び内周側第4撮像ユニットG110の構成について、図9を参照して説明する。外周側第4撮像ユニットG10は、外周側の素体1の側面s4を撮像するためのものであり、内周側第4撮像ユニットG110は、内周側の素体101の側面s104を撮像するためのものである。外周側第4撮像ユニットG10による素体1の側面s4の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われ、内周側第4撮像ユニットG110による素体101の側面s104の撮像は、透明テーブルTの径方向における内方から行われる。また、内周側第4撮像ユニットG110は、透明テーブルTにおける内周側で外周側第4撮像ユニットG10と隣接する位置に配置されている。更に、外周側第4撮像ユニットG10は、透明テーブルTの径方向における外周側の素体1の配列と内周側の素体101の配列との間に配置されている。
【0074】
外周側第4撮像ユニットG10は、図9に示されるように、撮像が行われるカメラG12(第4撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴G14と、プリズムアダプタG16と、一対の半筒状照明G18,G20(第4照明部)とを有し、一対の半筒状照明G18,G20がカメラG12、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0075】
プリズムアダプタG16は、素体1の側面s4からの反射光が導入される開口部G16aと、開口部G16aから導入された反射光を反射する直角プリズムG16bと、鏡胴G14の先端と接続されると共に直角プリズムG16bによって反射された反射光を鏡胴G14及びカメラG12に向けて導出する開口部G16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタG16と比較して素体1が小さいことから、直角プリズムG16bは、図9に示されるように、プリズムアダプタG16内において透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっている。
【0076】
一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ、半筒状部材G18a,G20a(第4保持部材)と、複数の投光部材G18b,G20b(第4投光部材)とにより構成されている。半筒状部材G18a,G20aは、それぞれ、側壁部G18c,G20cと、基部G18d,G20dとを含む。側壁部G18c,G20cは、内壁面が半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側から先端G18f、G20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部G18d,G20dは、平板状を呈しており、半筒状部材G18a,G20aの基端G18e,G20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明G18,G20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明G18,G20は、それぞれ分割面G18g,G20gを有している。
【0077】
一対の半筒状照明G18,G20は、分割面G18g,G20gが透明テーブルTの表面と略平行となるように配置されている。また、一対の半筒状照明G18,G20は、半筒状部材G18a,G20aの先端G18f、G20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s4に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラG12の撮像軸線GLは、鏡胴G14及びプリズムアダプタG16の開口部G16cを通って直角プリズムG16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタG16の開口部G16a及び半筒状照明G18と半筒状照明G20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0078】
投光部材G18b,G20bは、例えば発光LEDである。投光部材G18b,G20bは、側壁部G18c,G20cの内壁面全体及び基部G18d,G20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部G18d,G20dの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されると共に、側壁部G18c,G20cの内壁面に配置されている投光部材G18b,G20bによって、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明され、素体1の側面s4からの反射光が直角プリズムG16bを介して鏡胴G14及びカメラG12に導入されて、素体1の側面s4が撮像されることとなる。
【0079】
このように、素体1の側面s4の垂線に沿った方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s4の垂線に対して0°を超え且つ90°未満の方向から素体1の側面s4が照明されることで、素体1の側面s4が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s4から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0080】
内周側第4撮像ユニットG110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s104であることを除いては外周側第4撮像ユニットG10と同様の構成を有しており、カメラG12、鏡胴G14、プリズムアダプタG16、一対の半筒状照明G18,G20、開口部G16a、直角プリズムG16b、開口部G16c、半筒状部材G18a,G20a、複数の投光部材G18b,G20b、側壁部G18c,G20c、基部G18d,G20d、基端G18e,G20e、先端G18f、G20f、分割面G18g,G20gと同様の構成を有するカメラG112(第4撮像部)、鏡胴G114、プリズムアダプタG116、一対の半筒状照明G118,G120(第4照明部)、開口部G16a、直角プリズムG116b、開口部G116c、半筒状部材G118a,G120a(第4保持部材)、複数の投光部材G118b,G120b(第4投光部材)、側壁部G118c,G120c、基部G118d,G120d、基端G118e,G120e、先端G118f、G120f、分割面G118g,G120gを備えている。
【0081】
[第5撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第5撮像ユニットH10及び内周側第5撮像ユニットH110の構成について、図10を参照して説明する。外周側第5撮像ユニットH10は、外周側の素体1の側面s5を撮像するためのものであり、内周側第5撮像ユニットH110は、内周側の素体101の側面s105を撮像するためのものである。外周側第5撮像ユニットH10による素体1の側面s5の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われ、内周側第5撮像ユニットH110による素体101の側面s105の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行われる。
【0082】
外周側第5撮像ユニットH10は、図10に示されるように、撮像が行われるカメラH12(第5撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴H14と、プリズムアダプタH16と、一対の半筒状照明H18,H20(第5照明部)とを有し、一対の半筒状照明H18,H20がカメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0083】
プリズムアダプタH16は、素体1の側面s5からの反射光が導入される開口部H16aと、開口部H16aから導入された反射光を反射する直角プリズムH16bと、鏡胴H14の先端と接続されると共に直角プリズムH16bによって反射された反射光を鏡胴H14及びカメラH12に向けて導出する開口部H16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタH16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s5の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける前方側から行うことから、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラH12、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタH16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタH16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0084】
一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ、半筒状部材H18a,H20a(第5保持部材)と、複数の投光部材H18b,H20b(第5投光部材)とにより構成されている。半筒状部材H18a,H20aは、それぞれ、側壁部H18c,H20cと、基部H18d,H20dとを含む。側壁部H18c,H20cは、内壁面が半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側から先端H18f、H20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部H18d,H20dは、平板状を呈しており、半筒状部材H18a,H20aの基端H18e,H20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明H18,H20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明H18,H20は、それぞれ分割面H18g,H20gを有している。
【0085】
一対の半筒状照明H18,H20は、分割面H18g,H20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端H18f、H20f側が基端H18e,H20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明H18,H20は、半筒状部材H18a,H20aの先端H18f、H20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s5に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラH12の撮像軸線HLは、鏡胴H14及びプリズムアダプタH16の開口部H16cを通って直角プリズムH16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタH16の開口部H16a及び半筒状照明H18と半筒状照明H20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0086】
投光部材H18b,H20bは、例えば発光LEDである。投光部材H18b,H20bは、側壁部H18c,H20cの内壁面全体及び基部H18d,H20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部H18d,H20dの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されると共に、側壁部H18c,H20cの内壁面に配置されている投光部材H18b,H20bによって、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明され、素体1の側面s5からの反射光が直角プリズムH16bを介して鏡胴H14及びカメラH12に導入されて、素体1の側面s5が撮像されることとなる。
【0087】
このように、素体1の側面s5の垂線に沿った方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s5の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s5が照明されることで、素体1の側面s5が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s5から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0088】
内周側第5撮像ユニットH110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s105であることを除いては外周側第5撮像ユニットH10と同様の構成を有しており、カメラH12、プリズムアダプタH16、一対の半筒状照明H18,H20、開口部H16a、直角プリズムH16b、鏡胴H14、開口部H16c、半筒状部材H18a,H20a、複数の投光部材H18b,H20b、側壁部H18c,H20c、基部H18d,H20d、基端H18e,H20e、先端H18f、H20f、分割面H18g,H20gと同様の構成を有するカメラH112(第5撮像部)、プリズムアダプタH116、一対の半筒状照明H118,H120(第5照明部)、開口部H116a、直角プリズムH116b、鏡胴H114、開口部H116c、半筒状部材H118a,H120a(第5保持部材)、複数の投光部材H118b,H120b(第5投光部材)、側壁部H118c,H120c、基部H118d,H120d、基端H118e,H120e、先端H118f、H120f、分割面H118g,H120gを備えている。
【0089】
[第6撮像ユニットの構成]
続いて、外周側第6撮像ユニットI10及び内周側第6撮像ユニットI110の構成について、図11を参照して説明する。外周側第6撮像ユニットI10は、素体1の側面s6を撮像するためのものであり、内周側第6撮像ユニットI110は、素体101の側面s106を撮像するためのものである。外周側第6撮像ユニットI10による素体1の側面s6の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われ、内周側第6撮像ユニットI110による素体101の側面s106の撮像は、透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行われる。
【0090】
外周側第6撮像ユニットI10は、図11に示されるように、撮像が行われるカメラI12(第6撮像部)と、図示しないレンズを収容する鏡胴I14と、プリズムアダプタI16と、一対の半筒状照明I18,I20(第6照明部)とを有し、一対の半筒状照明I18,I20がカメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16よりも透明テーブルT上に位置する素体1寄りに位置するように透明テーブルTの周縁近傍に配置されている。
【0091】
プリズムアダプタI16は、素体1の側面s6からの反射光が導入される開口部I16aと、開口部I16aから導入された反射光を反射する直角プリズムI16bと、鏡胴I14の先端と接続されると共に直角プリズムI16bによって反射された反射光を鏡胴I14及びカメラI12に向けて導出する開口部I16cとを含んで構成されている。なお、プリズムアダプタI16と比較して素体1が小さく、また、素体1の側面s6の撮像を透明テーブルTの回転方向Rにおける後方側から行うことから、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面側に向かうようにやや傾けられた状態となっていると共に、カメラI12、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16のうち最も透明テーブルT側に位置するプリズムアダプタI16が透明テーブルTの表面から所定の距離(具体的には、素体1がプリズムアダプタI16と透明テーブルTの表面との間を通過可能な距離)だけ離間した状態となっている。
【0092】
一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ、半筒状部材I18a,I20a(第6保持部材)と、複数の投光部材I18b,I20b(第6投光部材)とにより構成されている。半筒状部材I18a,I20aは、それぞれ、側壁部I18c,I20cと、基部I18d,I20dとを含む。側壁部I18c,I20cは、内壁面が半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側から先端I18f、I20f側に向かうにつれて拡径された曲面状(例えば、球面状や放物面状)とされている。基部I18d,I20dは、平板状を呈しており、半筒状部材I18a,I20aの基端I18e,I20e側に配置されている。つまり、一対の半筒状照明I18,I20は、ドーム状照明D16が開口D16c及び開口D16eの双方と交差する平面にて2つに分割されたものとなっている。そのため、一対の半筒状照明I18,I20は、それぞれ分割面I18g,I20gを有している。
【0093】
一対の半筒状照明I18,I20は、分割面I18g,I20gが透明テーブルTの表面に対して所定の角度で傾いた状態、具体的には、先端I18f、I20f側が基端I18e,I20e側よりも透明テーブルTに近づいた状態となるように配置されている。また、一対の半筒状照明I18,I20は、半筒状部材I18a,I20aの先端I18f、I20fが透明テーブルT上に位置する素体1の側面s6に向かい、互いの内壁面が向かい合い、且つ、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTを間に置くように配置されている。そのため、カメラI12の撮像軸線ILは、鏡胴I14及びプリズムアダプタI16の開口部I16cを通って直角プリズムI16bによりその向きが変えられ、その後プリズムアダプタI16の開口部I16a及び半筒状照明I18と半筒状照明I20との間を通って、素体1に向かうこととなる。
【0094】
投光部材I18b,I20bは、例えば発光LEDである。投光部材I18b,I20bは、側壁部I18c,I20cの内壁面全体及び基部I18d,I20dの内壁面全体にわたって配置されている。そのため、基部I18d,I20dの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されると共に、側壁部I18c,I20cの内壁面に配置されている投光部材I18b,I20bによって、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明され、素体1の側面s6からの反射光が直角プリズムI16bを介して鏡胴I14及びカメラI12に導入されて、素体1の側面s6が撮像されることとなる。
【0095】
このように、素体1の側面s6の垂線に沿った方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6における傷、凹凸、欠け等を明瞭に映し出すことができる。また、素体1の側面s6の垂線に対して0°を超え且つ略90°の方向から素体1の側面s6が照明されることで、素体1の側面s6が様々な方向(角度)から照明され、クラックやチッピングといった素体1の側面s6から内部へと繋がる欠陥を明瞭に映し出すことができる。
【0096】
内周側第6撮像ユニットI110は、配置される位置及び撮像対象が内周側の素体101の側面s106であることを除いては外周側第6撮像ユニットI10と同様の構成を有しており、カメラI12、プリズムアダプタI16、一対の半筒状照明I18,H20、開口部I16a、直角プリズムI16b、鏡胴I14、開口部I16c、半筒状部材I18a,I20a、複数の投光部材I18b,I20b、側壁部I18c,I20c、基部I18d,I20d、基端I18e,I20e、先端I18f、I20f、分割面I18g,I20gと同様の構成を有するカメラI112(第6撮像部)、プリズムアダプタI116、一対の半筒状照明I118,I120(第6照明部)、開口部I116a、直角プリズムI116b、鏡胴I114、開口部I116c、半筒状部材I118a,I120a(第6保持部材)、複数の投光部材I118b,I120b(第6投光部材)、側壁部I118c,I120c、基部I118d,I120d、基端I118e,I120e、先端I118f、I120f、分割面I118g,I120gを備えている。
【0097】
[良品回収ユニット及び不良品回収ユニットの構成]
続いて、外周側良品回収ユニットJ10、外周側不良品回収ユニットK10及び内周側良品回収ユニットJ110、内周側不良品回収ユニットK110の構成について、図12を参照して説明する。外周側良品回収ユニットJ10は、外観検査の結果、良品であると判断された外周側の素体1を回収するためのものであり、外周側不良品回収ユニットK10は、外観検査の結果、不良品であると判断された外周側の素体1を回収するためのものである。内周側良品回収ユニットJ110は、外観検査の結果、良品であると判断された内周側の素体101を回収するためのものであり、内周側不良品回収ユニットK110は、外観検査の結果、不良品であると判断された内周側の素体101を回収するためのものである。内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110は、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10よりも内周側であって回転方向Rへ位相がずれた位置に配置されている。
【0098】
外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10は、それぞれ、外周側イオナイザJ12,K12と、回収ボックスJ14,K14とを有している。外周側イオナイザJ12(K12)は、大気をイオン化して、透明テーブルTの表面に生じる電荷を中和させるためのガスを吹き付ける装置である。外周側イオナイザJ12(K12)は、透明テーブルTの周縁近傍における上方に配置されている。外周側イオナイザJ12(K12)のノズルは、回収ボックスJ14(K14)側に向けられ、やや透明テーブルTの表面に向かうようにやや傾けられている。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)のノズルからイオン化されたガスが吹き出されると、そのガスが透明テーブルの表面から回収ボックスJ14(K14)に向かうこととなる。
【0099】
回収ボックスJ14(K14)は、筐体J14a(K14a)と、筐体J14a(K14a)の内部に設けられたシュートJ14b(K14b)及び緩衝シートJ14c(K14c)とを含んで構成されている。筐体J14a(K14a)は、直方体形状を呈する中空の部材であって、導電性樹脂材料によって形成されている。筐体J14a(K14a)には、筐体J14a(K14a)の一の稜部が切り欠かれて開口J14d(K14d)が形成されている。筐体J14a(K14a)は、この開口J14d(K14d)が透明テーブルTの周縁に向かうように、透明テーブルTの周縁よりも外方に配置されている。なお、筐体J14a(K14a)は接地(アース)されており、電荷を筐体J14a(K14a)の外部に逃すことができるようになっている。
【0100】
シュートJ14b(K14b)は、三角柱形状を呈しており、導電性樹脂材料によって形成されている。シュートJ14b(K14b)は、筐体J14a(K14a)内において透明テーブルTに近づくにつれて下方に向かうように傾斜している。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、シュートJ14b(K14b)によって筐体J14a(K14a)内の透明テーブルT寄りに集められる。この際、素体1は、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降りることとなるので、素体1が筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされることにより素体1に生じる衝撃が緩和されるようになっている。
【0101】
緩衝シートJ14c(K14c)は、導電性の柔軟な材料によってシート状に形成されたものである。緩衝シートJ14c(K14c)は、その一方の主面が筐体J14a(K14a)における透明テーブルT寄りの壁部に向かうように、筐体J14a(K14a)の天板に取り付けられている。そのため、外周側イオナイザJ12(K12)によって筐体J14a(K14a)内に吹き飛ばされた素体1は、まず緩衝シートJ14c(K14c)に衝突し、シュートJ14b(K14b)の斜面を滑り降り、その後筐体J14a(K14a)内に回収される。
【0102】
内周側良品回収ユニットJ110及び内周側不良品回収ユニットK110は、外周側良品回収ユニットJ10及び外周側不良品回収ユニットK10と同様の構成を有しており、それぞれ外周側イオナイザJ12,K12、回収ボックスJ14,K14、筐体J14a,K14a、シュートJ14b,K14b、緩衝シートJ14c,K14c、開口J14d,K14dと同様の構成を有する内周側イオナイザJ112,K112、回収ボックスJ114,K114、筐体J114a,K114a、シュートJ114b,K114b、緩衝シートJ114c,K114c、開口J114d,K114dを備えている。
【0103】
[制御部の構成]
続いて、制御部12の構成について、図2を参照して説明する。制御部12は、図2に示されるように、透明テーブルTに接続されたサーボモータ、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16、外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118、外周側レーザ発光器C18、内周側レーザ発光器C118、外周側レーザ受光器C20、内周側レーザ受光器C120、外周側第1撮像ユニットD10、内周側第1撮像ユニットD110、外周側第2撮像ユニットE10、内周側第2撮像ユニットE110、外周側第3撮像ユニットF10、内周側第3撮像ユニットF110、外周側第4撮像ユニットG10、内周側第4撮像ユニットG110、外周側第5撮像ユニットH10、内周側第5撮像ユニットH110、外周側第6撮像ユニットI10、内周側第6撮像ユニットI110及び外周側イオナイザJ12,K12、内周側イオナイザJ112,K112と接続されている。
【0104】
制御部12は、透明テーブルTのサーボモータに信号を出力して、透明テーブルTの回転及び停止を制御する。制御部12は、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118に信号を出力して、第1リニアフィーダA14、ボールフィーダA16及び外周側第2リニアフィーダA18、内周側第2リニアフィーダA118の駆動及び停止を制御する。
【0105】
制御部12は、外周側レーザ発光器C18に信号を出力して、外周側レーザ受光器C20に向けてレーザ光Lを照射させる。そして、外周側レーザ受光器C20では、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光している場合(外周側の素体1が外周側第2姿勢矯正ユニットC10を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、外周側レーザ発光器C18からのレーザ光Lを受光していない場合(外周側の素体1の外周側第2姿勢矯正ユニットC10の通過に伴い、レーザ光Lが素体1に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、外周側レーザ受光器C20からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、外周側の素体1が外周側第2姿勢矯正ユニットC10を通過したと判断すると共に、当該素体1が各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10及び各外周側回収ユニットJ10,K10のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0106】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体1が各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12に信号を出力して、素体1の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD12,E12,F12,G12,H12,I12によって撮像された素体1の側面s1〜s6の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体1の傷等の欠陥の有無を検査し、素体1が不良品であるか否かの判断を行う。
【0107】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が良品で且つ外周側良品回収ユニットJ10に到達したと判定すると、外周側イオナイザJ12に信号を出力して、外周側イオナイザJ12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、外周側の良品の素体1は、外周側イオナイザJ12からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ14内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ14に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体1が不良品で且つ外周側不良品回収ユニットK10に到達したと判定すると、外周側イオナイザK12に信号を出力して、外周側イオナイザK12にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、外周側の不良品の素体1は、外周側イオナイザK12からのイオン化されたガスによって回収ボックスK14内に吹き飛ばされ、回収ボックスK14に回収される。
【0108】
制御部12は、内周側レーザ発光器C118に信号を出力して、内周側レーザ受光器C120に向けてレーザ光L100を照射させる。そして、内周側レーザ受光器C120では、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光Lを受光している場合(内周側の素体101が内周側第2姿勢矯正ユニットC110を通過していない場合)には制御部12に信号を出力して、内周側レーザ発光器C118からのレーザ光Lを受光していない場合(内周側の素体101の内周側第2姿勢矯正ユニットC110の通過に伴い、レーザ光Lが素体101に照射された場合)には制御部12への信号出力を停止する。ここで、制御部12では、内周側レーザ受光器C120からの信号出力が停止されたことを契機(トリガ)として、内周側の素体101が内周側第2姿勢矯正ユニットC110を通過したと判断すると共に、当該素体101が各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110及び各内周側回収ユニットJ110,K110のそれぞれに到達するのにどのくらい透明テーブルTを回転させることが必要であるのかを算出する。
【0109】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量に基づいて、当該素体101が各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110のそれぞれに到達したと判定すると、各照明D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120に信号を出力して、ストロボ光による照明を行わせると共に、各カメラD112,E112,F112,G112,H112,I112に信号を出力して、素体101の各側面s1〜s6を撮像させる。そして、制御部12は、各カメラD112,E112,F112,G112,H112,I112によって撮像された素体101の側面s101〜s106の撮像画像データに基づいて画像処理を行い、素体101の傷等の欠陥の有無を検査し、素体101が不良品であるか否かの判断を行う。
【0110】
制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体101が良品で且つ内周側良品回収ユニットJ110に到達したと判定すると、内周側イオナイザJ112に信号を出力して、内周側イオナイザJ112にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、内周側の良品の素体101は、内周側イオナイザJ112からのイオン化されたガスによって回収ボックスJ114内に吹き飛ばされ、回収ボックスJ114に回収される。一方、制御部12は、算出された透明テーブルTの回転量及び外観検査結果に基づいて、当該素体101が不良品で且つ内周側不良品回収ユニットK110に到達したと判定すると、内周側イオナイザK112に信号を出力して、内周側イオナイザK112にイオン化されたガスを噴射させる。これにより、内周側の不良品の素体101は、内周側イオナイザK112からのイオン化されたガスによって回収ボックスK114内に吹き飛ばされ、回収ボックスK114に回収される。
【0111】
以上のような本実施形態においては、素体供給ユニットA10によって、素体1の側面s3が透明テーブルTに当接するように素体1を透明テーブルTの周縁部に配置すると共に、素体1の内周側で素体101の側面s103が透明テーブルTに当接するように素体101を透明テーブルTの周縁部に配置する透明テーブルTによって、素体1及び素体101を搬送している。そのため、素体1の六つの側面s1〜s6に向かういずれの方向からでも素体1を視認できることから、各外周側撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10による素体1の各側面s1〜s6の撮像にあたって素体1を持ち替えたりする必要がなくなっている。また、素体101の六つの側面s101〜s106に向かういずれの方向からでも素体101を視認できることから、各内周側撮像ユニットD110,E110,F110,G110,H110,I110による素体101の各側面s101〜s106の撮像にあたって素体101を持ち替えたりする必要がなくなっている。その結果、高速に効率よく素体101の外観検査が行えるようになっている。
【0112】
ところで、近年、電子部品となる素体1,101はより一層の小型化が要求されている。ところが、素体1,101が小さくなればなるほど、素体1,101の表面の凹凸によって生じる陰影の割合が相対的に多くなってしまい、欠陥によって生じる陰影の識別が困難となる傾向にある。しかしながら、本実施形態においては、外周側・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外周側・内周側第3撮像ユニットF10,F110がそれぞれ有するドーム状照明D16,D116,F16,F116が、開口D16c,D116c,F16c,F116cから開口D16e,D116e,F16e,F116eに向かう側に向けて窪んだ凹曲面状とされた内壁面を含む椀状部材D16a,D116a,F16a,F116aと、椀状部材D16a,D116a,F16a,F116aの開口D16c,D116c,F16c,F116c側に向けて光を照射する複数の投光部材D16b,D116b,F16b,F116bとを含んでいる。また、外周側・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外周側・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外周側・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外周側・内周側第6撮像ユニットI10,I110がそれぞれ有する一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120が、半筒状を呈しており、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの基端E18e,E118e,E20e,E120e,G18e,G118e,G20e,G120e,H18e,H118e,H20e,H120e,I18e,I118e,I20e,I120e側から先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120f側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aと、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120f側に向けて光を照射する複数の投光部材E18b,E118b,E20b,E120b,G18b,G118b,G20b,G120b,H18b,H118b,H20b,H120b,I18b,I118b,I20b,I120bとをそれぞれ含み、半筒状部材E18a,E118a,E20a,E120a,G18a,G118a,G20a,G120a,H18a,H118a,H20a,H120a,I18a,I118a,I20a,I120aの先端E18f,E118f,E20f,E120f,G18f,G118f,G20f,G120f,H18f,H118f,H20f,H120f,I18f,I118f,I20f,I120fが透明テーブルT上に位置する素体1の各側面s1〜s6及び素体101の各側面s101〜s106のそれぞれに向かうと共に、互いの内壁面が向かい合うように配置されている。そのため、素体1の各側面s1〜s6及び素体101の各側面s101〜s106には様々な方向(角度)から投光部材D16b,D116b,E18b,E118b,E20b,E120b,F16b,F116b,G18b,G118b,G20b,G120b,H18b,H118b,H20b,H120b,I18b,I118b,I20b,I120bによる光がそれぞれ照射されることとなる。その結果、素体1,101の表面の凹凸によって生じる陰影の影響が低減されるので、素体1,101の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となる。
【0113】
また、本実施形態においては、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外周側に外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10及び外周側第6撮像ユニットI10がこの順に配置され、内周側に内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110及び内周側第6撮像ユニットI110がこの順に配置されているそのため、上記特許文献1に記載されているような従来の外観検査装置のように、透明テーブルT上の素体1,101の対向する一対の側面を同時に撮像することがない。その結果、光の干渉による影響を大幅に抑制し、素体1,101の外観検査を極めて高精度に行うことが可能となっている。
【0114】
特に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)の順に、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んで透明テーブルTの周縁に配置されることから、半筒状照明H18,H118,H20,H120と半筒状照明I18,I118,I20,I120とが互いに背中合わせとなる。そのため、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んでいても、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110のうち一方の撮像ユニットにおける半筒状照明からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0115】
また、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110が、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110と隣り合うように、透明テーブルTの周縁に配置されている。そのため、半筒状照明H18,H118,H20,H120からの光が主として透明テーブルTの外周の接線方向に向かい、カメラG12,G112に入射し難くなっていると共に、半筒状照明G18,G118,G20,G120からの光が主として透明テーブルTの径方向に向かい、カメラH12,H112に入射し難くなっている。
【0116】
さらに、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110に対して外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110とは反対側において、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が外・内周側第2撮像ユニットE10,E110を間に置くと共に互いに隣り合うように、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が透明テーブルTの周縁に並んで配置されている。そのため、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110及び外・内周側第4撮像ユニットG10,G110のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向と当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明による照明方向とは、互いに空間的にねじれの位置の関係にある。従って、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110及び外・内周側第4撮像ユニットG10,G110のうち一の撮像ユニットにおけるドーム状照明又は半筒状照明からの光が当該一の撮像ユニットと隣り合う撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。以上の結果、撮像ユニット間における光の干渉をより一層排除することが可能となっている。
【0117】
ここで、外観検査装置10の雰囲気における屈折率と透明テーブルTにおける屈折率とは一般に異なっているため、透明テーブルTの内部を通過して素体1,101に到達する光は、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において屈折する。そのため、透明テーブルTの内部を通過して素体1,101に到達する光と透明テーブルTの内部を通過しないで直接素体1,101に到達する光との間の照明条件が異なってしまうことが起こり得る。しかしながら、本実施形態においては、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110がそれぞれ一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120を有しており、各一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120が、互いの内壁面が向かい合い且つ中心軸線Aに沿って透明テーブルT又は透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間におくように配置されている。そのため、一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120のうち一方又は両方の角度、位置等を調整しながら一対の半筒状照明E18,E118,E20,E120,G18,G118,G20,G120,H18,H118,H20,H120,I18,I118,I20,I120を配置することで、光の干渉による影響を抑制しつつ、素体1,101の照明条件を均一に近づけることが可能となる。
【0118】
更に、素体供給ユニットA10で素体1,101を透明テーブルの周縁部の外周側と内周側に配置して二列に並べると共に、素体1と素体101のそれぞれに対して配置された各撮像ユニットで並列処理を行うことが可能となるため、一列で処理した場合に比して単位時間当たりの検査処理能力を向上させることが可能となる。以上によって、光の干渉による影響を大幅に抑制し、検査対象物の外観検査を極めて高精度に行うことを可能とすると共に、高い検査精度を確保しながら検査処理能力を向上させることができる。
【0119】
またここで、外周側第2撮像ユニットE10が透明テーブルTの径方向における外方から素体1の側面s2を撮像し、半筒状部材E18a,E20aの先端が透明テーブルT上に位置する素体1の側面s2に向かうように一対の半筒状照明E18,E20が配置されていることから、一対の半筒状照明E18,E20は透明テーブルTの径方向における外方に位置していることになる。そして、本実施形態においては、この一対の半筒状照明E18,E20が、透明テーブルTの中心軸線Aに沿って透明テーブルTの表面を含む仮想平面Vを間に置くように配置されているので、透明テーブルTを取り外して外観検査装置10をメンテナンスする際に、透明テーブルTを一対の半筒状照明E18,E20間を通すことができる。そのため、外観検査装置10のメンテナンスを容易に行えるようになる。
【0120】
また、本実施形態においては、外・内周側良品回収ユニットJ10,J110及び外・内周側不良品回収ユニットK10,K110によって、各撮像ユニットD10,E10,F10,G10,H10,I10,D110,E110,F110,G110,H110,I110によって各側面s1〜s6,s101〜s106の撮像が行われた後の素体1,101に対してイオン化されたガスを吹き付け、透明テーブルT上からその素体1,101を取り除き、回収ボックスJ14、K14,J114、K114に回収している。ここで、イオン化されていないガスを透明テーブルTに吹き付けると、吹き付けられたガスと透明テーブルTの表面との間に摩擦が生じ、透明テーブルTの表面が帯電することがある。このように、透明テーブルTの表面が帯電すると、外観検査装置10の雰囲気中のゴミや素体1,101の破片等の異物が透明テーブルTの表面に付着してしまい、透明テーブルTが汚染されたり、素体1,101自体が透明テーブルTの表面に付着してしまい、素体1,101を透明テーブルTから除去することが困難となるという懸念がある。しかしながら、本実施形態においては、素体1,101に対してイオン化されたガスを吹き付けるようにしているので、透明テーブルTの表面の帯電を除去(除電)でき、異物や素体1,101の透明テーブルTへの付着を抑制することが可能となると共に、透明テーブルTの表面の帯電自体を防止することが可能となる。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では外観検査装置10により素体1,101の外観を検査していたが、素体1,101の外表面に更に電極を設けて完成された各種電子部品に対しても本発明を適用することができる。
【0122】
また、本実施形態では、素体1,101の側面s3,s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向くように(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿うように)、素体1,101が透明テーブルTに供給されていたが、透明テーブルTに供給される素体1,101の姿勢はこれ以外であってもよい。例えば、素体1,101の側面s3,s103が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s1,s101が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の幅方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s1,s101が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の高さ方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよく、素体1,101の側面s6,s106が透明テーブルTの表面に当接すると共に素体1,101の側面s4,s104が透明テーブルTの中心軸線A側に向いて(素体1,101の幅方向が透明テーブルTの径方向に沿うと共に素体1,101の長さ方向が透明テーブルTの表面の垂線に沿って)いてもよい。
【0123】
また、本実施形態では、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向(矢印R方向)に沿って、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110がこの順に配置されていたが、この配置に限定されない。ここで、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110から構成されており、透明テーブルTの回転方向の順に、外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110が隣り合うように並んで配置される配列グループをそれぞれ外周側第2グループ及び内周側第2グループとし、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110、外・内周側第3撮像ユニットF10,F110、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110から構成されており、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110が外・内周側第5撮像ユニットH10,H110又は外・内周側第6撮像ユニットI10,I110と隣り合うように配置され、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110、外・内周側第2撮像ユニットE10,E110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110は、外・内周側第4撮像ユニットG10,G110に対して外・内周側第5撮像ユニットH10,H110及び外・内周側第6撮像ユニットI10,I110とは反対側において、外・内周側第1撮像ユニットD10,D110及び外・内周側第3撮像ユニットF10,F110が外・内周側第2撮像ユニットE10,E110を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置される配列グループをそれぞれ外周側第1グループ及び内周側第1グループとして説明する。まず、上述の実施形態では、透明テーブルの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置するパターン(第1配列パターンとする)であったが、これに代えて、透明テーブルTの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置するパターン(第2配列パターンとする)でもよく、あるいは、透明テーブルTの回転方向に、外周側第1グループ及び外周側第2グループの順に配置すると共に、内周側第2グループ及び内周側第1グループの順に配置するパターン(第3配列パターンとする)でもよく、あるいは、透明テーブルTの回転方向に、外周側第2グループ及び外周側第1グループの順に配置すると共に、内周側第1グループ及び内周側第2グループの順に配置するパターン(第4配列パターンとする)であってもよい。
【0124】
第2配列パターンについて具体的に説明する。第2配列パターンでは、図14に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10及び外周側第3撮像ユニットF10がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110及び内周側第3撮像ユニットF110がこの順に配置される。
【0125】
第3配列パターンについて具体的に説明する。第3配列パターンでは、図15に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10、外周側第3撮像ユニットF10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110及び内周側第3撮像ユニットF110がこの順に配置される。
【0126】
第4配列パターンについて具体的に説明する。第4配列パターンでは、図16に示されるように、透明テーブルTの周縁近傍に、透明テーブルTの回転方向に沿って、外周側第5撮像ユニットH10、外周側第6撮像ユニットI10、外周側第4撮像ユニットG10、外周側第1撮像ユニットD10、外周側第2撮像ユニットE10及び外周側第3撮像ユニットF10がこの順に配置されると共に、それより内周側に内周側第1撮像ユニットD110、内周側第2撮像ユニットE110、内周側第3撮像ユニットF110、内周側第4撮像ユニットG110、内周側第5撮像ユニットH110、内周側第6撮像ユニットI110がこの順に配置される。
【0127】
特に、第3配列パターン及び第4配列パターンを採用した場合は、外周側のグループ配列と内周側のグループ配列を互い違いにすることによって、透明テーブルTの回転軸線周りの位相(角度位置)を考慮した場合に、同じ位相上に配置される撮像ユニットのタイプ(例えば、外周側第1撮像ユニットD10と内周側第1撮像ユニットD110を同じタイプとする)を外周側と内周側とで異なるものとすることができる。これによって、外周側の撮像ユニットと内周側の撮像ユニット同士が配置上干渉することを回避し、装置全体をコンパクトな構成とすることができる。
【0128】
なお、第1配列パターン、第2配列パターン、第3配列パターン、第4配列パターンのいずれの場合についても、外周側第1グループ内で外周側第1撮像ユニットD10と外周側第3撮像ユニットH10とを入れ替えてもよく、更に、内周側第1グループ内で内周側第1撮像ユニットD110とに内周側第3撮像ユニットH110とを入れ替えてもよい。
【0129】
また、図1、図14〜図16の例では、何れも6個の外周側撮像ユニットと6個の内周側撮像ユニットの位相が同じであったが(回転方向の順で一番目の外周側撮像ユニットと一番目の内周側撮像ユニットとは径方向に隣接しており、二番目〜六番目の撮像ユニットについても同じ関係が成り立つ状態)、外周側と内周側で撮像ユニットの位相がずれていてもよい。更に、外周側あるいは内周側の撮像ユニットが回転方向に向かって撮像ユニット一つ分位相がずれていてもよく、二つ以上位相がずれていてもよい。例えば、内周側撮像ユニットが回転方向に向かって撮像ユニット一つ分の位相がずれる場合は、回転方向の順で一番目の内周側撮像ユニットは、二番目の外周側撮像ユニットと径方向に隣接する位置関係となる。ただし、この場合、透明テーブルTの径方向において、外周側第1撮像ユニットD10は、内周側第3撮像ユニットF110以外の内周側の撮像ユニットと隣接し、外周側第2撮像ユニットE10は、内周側第4撮像ユニットG110以外の内周側の撮像ユニットと隣接し、外周側第3撮像ユニットF10は、内周側第1撮像ユニットD10以外の内周側の撮像ユニットと隣接する位置関係としなければならない。外周側と内周側とで撮像方向が互いに対向し合う撮像ユニット同士が透明テーブルTの径方向において隣接しない配置とすることによって、一方の撮像ユニットにおける照明部からの光が他方の撮像ユニットにおけるカメラに入射し難くなっている。
【0130】
また、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の形状によって撮像ユニット間における光の干渉を排除することに加え、隣り合う撮像ユニット同士の間に遮光板等を配置することで、更に光の干渉を排除するようにしてもよい。
【0131】
また、本実施形態では、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120がいずれも平板状の基部を有していたが、基部が平板状でなくてもよい。
【0132】
また、ドーム状照明D16,F16,D116,F116及び半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の位置や角度を調整するための調整機構を設け、素体1,101の大きさ等に合わせて位置や角度を変更するようにしてもよい。特に、調整機構によって半筒状照明E18,E20,G18,G20,H18,H20,I18,I20,E118,E120,G118,G120,H118,H120,I118,I120の位置や角度を調整することで、外観検査装置10の雰囲気と透明テーブルTとの境界面において生じる光の屈折の影響を低減することが可能となる。
【0133】
また、透明テーブルTの表面を、透明な導電膜で覆うようにしてもよい。このようにすると、導電膜において電荷が移動しやすくなるので、素体1が載置される面の帯電を抑制することが可能となる。なお、透明テーブルTの表面を覆う透明な導電膜を接地(アース)しておくと、電荷を外部に逃すことができるようになるため好ましい。
【0134】
また、本実施形態では、素体1の各側面s1〜s6,s101〜106の撮像にあたり、制御部12によって各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20,D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120に対しストロボ光による照明を行わせているが、各照明D16,E18,E20,F16,G18,G20,H18,H20,I18,I20,D116,E118,E120,F116,G118,G120,H118,H120,I118,I120を常時点灯させるようにしてもよい。ただし、ストロボ光を用いた方が、より大きな光量を瞬間的に得ることができるので、素体1,101の各側面s1〜s6,s101〜s106を均一に照らすことができる。
【0135】
また、本実施形態においては、外周側と内周側の二列並列処理を行う場合について説明したが、外周側や内周側に更に列を追加し、3列以上で並列処理を行ってもよい。これによって、更に処理能力を向上させることができる。
【符号の説明】
【0136】
1…素体(検査対象物)、10…外観検査装置、12…制御部、s1…側面(第1側面)、s2…側面(第2側面)、s3…側面(第3側面)、s4…側面(第4側面)、s5…側面(第5側面)、s6…側面(第6側面)、A…中心軸、A10…素体供給ユニット(配置手段)、D10…第1撮像ユニット(第1撮像手段)、D12…カメラ(第1撮像部)、D16…ドーム状照明(第1照明部)、D16a…椀状部材(第1保持部材)、D16b…投光部材(第1投光部材)、D16c…開口(一方の開口)、D16e…開口(他方の開口)、E10…第2撮像ユニット(第2撮像手段)、E12…透明テーブルTカメラ(第2撮像部)、E18,E20…半筒状照明(第2照明部)、E18a,E20a…半筒状部材(第2保持部材)、E18b,E20b…投光部材(第2投光部材)、F10…第3撮像ユニット(第3撮像手段)、F12…カメラ(第3撮像部)、F18…ドーム状照明(第3照明部)、F18a…椀状部材(第3保持部材)、F18b…投光部材(第3投光部材)、F18c…開口(一方の開口)、F18e…開口(他方の開口)、G10…第4撮像ユニット(第4撮像手段)、G12…カメラ(第4撮像部)、G18,G20…半筒状照明(第4照明部)、G18a,G20a…半筒状部材(第4保持部材)、G18b,G20b…投光部材(第4投光部材)、H10…第5撮像ユニット(第5撮像手段)、H12…カメラ(第5撮像部)、H18,H20…半筒状照明(第5照明部)、H18a,H20a…半筒状部材(第5保持部材)、H18b,H20b…投光部材(第5投光部材)、I10…第6撮像ユニット(第6撮像手段)、I12…カメラ(第6撮像部)、I18,I20…半筒状照明(第6照明部)、I18a,I20a…半筒状部材(第6保持部材)、I18b,I20b…投光部材(第6投光部材)、J10…良品回収ユニット(除去手段)、K10…不良品回収ユニット(除去手段)、T…透明テーブル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、前記第1側面及び前記第3側面は、前記第2側面と前記第4側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第2側面及び前記第4側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第5側面及び前記第6側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第2側面と前記第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、
自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、
前記第3側面が前記透明テーブルに当接すると共に前記第4側面が前記中心軸側に向くように、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における外周側の周縁部に配置すると共に、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における内周側の周縁部に配置する配置手段と、
前記透明テーブルの上方から外周側検査対象物の前記第1側面を撮像する外周側第1撮像手段及び前記透明テーブルの上方から内周側検査対象物の前記第1側面を撮像する内周側第1撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における外側から前記外周側検査対象物の前記第2側面を撮像する外周側第2撮像手段及び前記透明テーブルの径方向における外側から前記内周側検査対象物の前記第2側面を撮像する内周側第2撮像手段と、
前記透明テーブルを通して前記外周側検査対象物の前記第3側面を撮像する外周側第3撮像手段及び前記透明テーブルを通して前記内周側検査対象物の前記第3側面を撮像する内周側第3撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における内側から前記外周側検査対象物の前記第4側面を撮像する外周側第4撮像手段及び前記透明テーブルの径方向における内側から前記内周側検査対象物の前記第4側面を撮像する内周側第4撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記外周側検査対象物の前記第5側面を撮像する外周側第5撮像手段及び前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記内周側検査対象物の前記第5側面を撮像する外周側第5撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記外周側検査対象物の前記第6側面を撮像する外周側第6撮像手段及び前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記内周側検査対象物の前記第6側面を撮像する内周側第6撮像手段とを備え、
前記外周側第1撮像手段及び前記内周側第1撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面の撮像をそれぞれ行う第1撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面の照明をそれぞれ行う第1照明部とを有し、
前記第1照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、
前記第1撮像部の撮像軸線を囲むように前記第1保持部材の内壁面において保持され、前記第1保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、
前記第1撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りとなると共に、前記第1保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面に向かうようにそれぞれ配置され、
前記外周側第2撮像手段及び前記内周側第2撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面の撮像をそれぞれ行う第2撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面の照明をそれぞれ行う一対の第2照明部とを有し、
前記一対の第2照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、
前記第2保持部材の内壁面において保持され、前記第2保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、
前記第2撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第2保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルの表面を含む仮想平面、及び前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第3撮像手段及び前記内周側第3撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面の撮像をそれぞれ行う第3撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面の照明をそれぞれ行う第3照明部とを有し、
前記第3照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、
前記第3撮像部の撮像軸線を囲むように前記第3保持部材の内壁面において保持され、前記第3保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、
前記第3撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りとなると共に、前記第3保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面に向かうようにそれぞれ配置され、
前記外周側第4撮像手段及び前記内周側第4撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面の撮像をそれぞれ行う第4撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面の照明をそれぞれ行う一対の第4照明部とを有し、
前記一対の第4照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、
前記第4保持部材の内壁面において保持され、前記第4保持部材の前記前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、
前記第4撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第4保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第5撮像手段及び前記内周側第5撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面の撮像をそれぞれ行う第5撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面の照明をそれぞれ行う一対の第5照明部とを有し、
前記一対の第5照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、
前記第5保持部材の内壁面において保持され、前記第5保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、
前記第5撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第5保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第6撮像手段及び前記内周側第6撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面の撮像をそれぞれ行う第6撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面の照明をそれぞれ行う一対の第6照明部とを有し、
前記一対の第6照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、
前記第6保持部材の内壁面において保持され、前記第6保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、
前記第6撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第6保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像手段、前記外周側第4撮像手段、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、
前記透明テーブルの回転方向の順に、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記外周側第4撮像手段は、前記外周側第5撮像手段又は前記外周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段及び前記外周側第3撮像手段は、前記外周側第4撮像手段に対して前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段とは反対側において、前記外周側第1撮像手段及び前記外周側第3撮像手段が前記外周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されており、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段、前記内周側第4撮像手段、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像手段、前記外周側第4撮像手段、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段よりも内周側において、前記透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、
前記透明テーブルの回転方向の順に、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記内周側第4撮像手段は、前記内周側第5撮像手段又は前記内周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段及び前記内周側第3撮像手段は、前記内周側第4撮像手段に対して前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段とは反対側において、前記内周側第1撮像手段及び前記内周側第3撮像手段が前記内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像及び前記外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段及び前記内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、
前記透明テーブルの回転方向に、前記外周側第1グループ及び前記外周側第2グループの順に配置すると共に、前記内周側第2グループ及び前記内周側第1グループの順に配置することを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
【請求項3】
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像及び前記外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段及び前記内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、
前記透明テーブルの回転方向に、前記外周側第2グループ及び前記外周側第1グループの順に配置すると共に、前記内周側第1グループ及び前記内周側第2グループの順に配置することを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
【請求項4】
前記透明テーブルの径方向において、
前記外周側第1撮像手段は、前記内周側第3撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、
前記外周側第2撮像手段は、前記内周側第4撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、
前記外周側第3撮像手段は、前記内周側第1撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の外観検査装置。
【請求項1】
第1側面、第2側面、第3側面、第4側面、第5側面及び第6側面を有し、前記第1側面及び前記第3側面は、前記第2側面と前記第4側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第2側面及び前記第4側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第5側面と前記第6側面とを連結すると共に互いに対向しており、前記第5側面及び前記第6側面は、前記第1側面と前記第3側面とを連結し且つ前記第2側面と前記第4側面とを連結すると共に互いに対向している、略直方体形状の検査対象物の外観検査を行うための外観検査装置であって、
自身の中心軸を中心として一定方向に回転可能な略円形状の透明テーブルと、
前記第3側面が前記透明テーブルに当接すると共に前記第4側面が前記中心軸側に向くように、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における外周側の周縁部に配置すると共に、前記検査対象物を前記透明テーブルの表面における内周側の周縁部に配置する配置手段と、
前記透明テーブルの上方から外周側検査対象物の前記第1側面を撮像する外周側第1撮像手段及び前記透明テーブルの上方から内周側検査対象物の前記第1側面を撮像する内周側第1撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における外側から前記外周側検査対象物の前記第2側面を撮像する外周側第2撮像手段及び前記透明テーブルの径方向における外側から前記内周側検査対象物の前記第2側面を撮像する内周側第2撮像手段と、
前記透明テーブルを通して前記外周側検査対象物の前記第3側面を撮像する外周側第3撮像手段及び前記透明テーブルを通して前記内周側検査対象物の前記第3側面を撮像する内周側第3撮像手段と、
前記透明テーブルの径方向における内側から前記外周側検査対象物の前記第4側面を撮像する外周側第4撮像手段及び前記透明テーブルの径方向における内側から前記内周側検査対象物の前記第4側面を撮像する内周側第4撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記外周側検査対象物の前記第5側面を撮像する外周側第5撮像手段及び前記透明テーブルの回転方向における前方側から前記内周側検査対象物の前記第5側面を撮像する外周側第5撮像手段と、
前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記外周側検査対象物の前記第6側面を撮像する外周側第6撮像手段及び前記透明テーブルの回転方向における後方側から前記内周側検査対象物の前記第6側面を撮像する内周側第6撮像手段とを備え、
前記外周側第1撮像手段及び前記内周側第1撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面の撮像をそれぞれ行う第1撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面の照明をそれぞれ行う第1照明部とを有し、
前記第1照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第1撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第1保持部材と、
前記第1撮像部の撮像軸線を囲むように前記第1保持部材の内壁面において保持され、前記第1保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第1投光部材とを含み、
前記第1撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りとなると共に、前記第1保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第1側面に向かうようにそれぞれ配置され、
前記外周側第2撮像手段及び前記内周側第2撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面の撮像をそれぞれ行う第2撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面の照明をそれぞれ行う一対の第2照明部とを有し、
前記一対の第2照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第2保持部材と、
前記第2保持部材の内壁面において保持され、前記第2保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第2投光部材とをそれぞれ含み、
前記第2撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第2保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第2側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルの表面を含む仮想平面、及び前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第3撮像手段及び前記内周側第3撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面の撮像をそれぞれ行う第3撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面の照明をそれぞれ行う第3照明部とを有し、
前記第3照明部は、
一対の開口が設けられており、該一対の開口のうち一方の開口から他方の開口に向かう側に窪む凹曲面状とされると共に前記第3撮像部の撮像軸線を囲む内壁面を含む第3保持部材と、
前記第3撮像部の撮像軸線を囲むように前記第3保持部材の内壁面において保持され、前記第3保持部材の前記一方の開口側に向けて光を照射する複数の第3投光部材とを含み、
前記第3撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りとなると共に、前記第3保持部材の前記一方の開口が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第3側面に向かうようにそれぞれ配置され、
前記外周側第4撮像手段及び前記内周側第4撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面の撮像をそれぞれ行う第4撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面の照明をそれぞれ行う一対の第4照明部とを有し、
前記一対の第4照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第4保持部材と、
前記第4保持部材の内壁面において保持され、前記第4保持部材の前記前端側に向けて光を照射する複数の第4投光部材とをそれぞれ含み、
前記第4撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第4保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第4側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第5撮像手段及び前記内周側第5撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面の撮像をそれぞれ行う第5撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面の照明をそれぞれ行う一対の第5照明部とを有し、
前記一対の第5照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第5保持部材と、
前記第5保持部材の内壁面において保持され、前記第5保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第5投光部材とをそれぞれ含み、
前記第5撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第5保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第5側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第6撮像手段及び前記内周側第6撮像手段は、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面の撮像をそれぞれ行う第6撮像部と、
前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面の照明をそれぞれ行う一対の第6照明部とを有し、
前記一対の第6照明部は、
半筒状を呈しており、基端側から先端側に向かうにつれて拡径された曲面状の内壁面を含む第6保持部材と、
前記第6保持部材の内壁面において保持され、前記第6保持部材の前記先端側に向けて光を照射する複数の第6投光部材とをそれぞれ含み、
前記第6撮像部よりも前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物寄りにそれぞれ配置されていると共に、前記第6保持部材の前記先端が前記透明テーブル上に位置する前記外周側検査対象物及び前記内周側検査対象物の前記第6側面に向かい、互いの内壁面が向かい合い且つ前記中心軸に沿って前記透明テーブルを間に置くようにそれぞれ配置されており、
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像手段、前記外周側第4撮像手段、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、
前記透明テーブルの回転方向の順に、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記外周側第4撮像手段は、前記外周側第5撮像手段又は前記外周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段及び前記外周側第3撮像手段は、前記外周側第4撮像手段に対して前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段とは反対側において、前記外周側第1撮像手段及び前記外周側第3撮像手段が前記外周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されており、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段、前記内周側第4撮像手段、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段は、それぞれが互いに異なる位置となるように、前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像手段、前記外周側第4撮像手段、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段よりも内周側において、前記透明テーブルの周縁部に沿って並んで配置され、
前記透明テーブルの回転方向の順に、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段が隣り合うように並んで配置され、
前記内周側第4撮像手段は、前記内周側第5撮像手段又は前記内周側第6撮像手段と隣り合うように配置され、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段及び前記内周側第3撮像手段は、前記内周側第4撮像手段に対して前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段とは反対側において、前記内周側第1撮像手段及び前記内周側第3撮像手段が前記内周側第2撮像手段を間に置くと共に互いに隣り合うように並んで配置されていることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像及び前記外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段及び前記内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、
前記透明テーブルの回転方向に、前記外周側第1グループ及び前記外周側第2グループの順に配置すると共に、前記内周側第2グループ及び前記内周側第1グループの順に配置することを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
【請求項3】
前記外周側第1撮像手段、前記外周側第2撮像手段、前記外周側第3撮像及び前記外周側第4撮像から構成されるグループを外周側第1グループとし、前記外周側第5撮像手段及び前記外周側第6撮像手段から構成されるグループを外周側第2グループとし、
前記内周側第1撮像手段、前記内周側第2撮像手段、前記内周側第3撮像手段及び前記内周側第4撮像から構成されるグループを内周側第1グループとし、前記内周側第5撮像手段及び前記内周側第6撮像手段から構成されるグループを内周側第2グループとした場合に、
前記透明テーブルの回転方向に、前記外周側第2グループ及び前記外周側第1グループの順に配置すると共に、前記内周側第1グループ及び前記内周側第2グループの順に配置することを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
【請求項4】
前記透明テーブルの径方向において、
前記外周側第1撮像手段は、前記内周側第3撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、
前記外周側第2撮像手段は、前記内周側第4撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接し、
前記外周側第3撮像手段は、前記内周側第1撮像手段以外の内周側の撮像手段と隣接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の外観検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−249513(P2010−249513A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95778(P2009−95778)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】
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