説明

外部記憶装置及びデータ削除装置

【課題】手間と時間をかけずに、USBメモリ等の外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除することが可能な外部記憶装置及びデータ削除装置を提供する。
【解決手段】USBメモリ1は、データを記憶する記憶手段101と、記憶手段101に記憶されているデータを一括で削除するデータ削除手段102と、記憶手段101に記憶されているデータの量に応じて表示を行うデータ量表示手段103とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部記憶装置及び外部記憶装置に記憶されたデータを削除するデータ削除装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、以下「PC」ともいう。)等の情報処理装置同士でのデータの受け渡しや、データ保管のためにUSBメモリが普及している。USBメモリは、PCにドライバ等をインストールしなくても、PCのUSBポートにUSBメモリのコネクタを接続することで、即座に当該USBメモリへのデータの読み書きが可能となる。
【0003】
このように、USBメモリはデータの保管や受け渡しに便利であるため、個人のみならず、企業や官公庁等の団体においても利用されている。そして、USBメモリに保管しておいたデータが不要となった場合には、当該USBメモリ内のデータを全て削除すれば、情報漏えいや不正を防止しつつ、USBメモリを繰り返し別の用途に利用することができる。
【0004】
しかしながら、USBメモリに記憶されたデータを完全に削除するには、当該USBメモリをPCに接続して、PCのディスプレイにメモリ内のデータのファイル名を表示させ、表示されたファイル名を逐次選択して削除するという手間のかかる操作を行う必要があった。
また、データを削除すべきUSBメモリが複数存在する場合に、複数のUSBメモリを1つずつPCのUSBポートに差し込んでデータを消去しなければならず、手間がかかっていた。
【0005】
特許文献1には、USBメモリに電源用の電池及び表示装置を設けることで、USBメモリをPCに装着することなく、ウイルス検出を行い、USBメモリに記録されているデータファイルの一覧やウイルスに感染したファイル名を表示装置に表示し、ユーザによるファイルの選択操作及び削除スイッチボタンの操作により、選択されたファイルやフォルダを削除することが記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、USBメモリをPCに装着し、PCを再起動してUSBメモリ内に記憶された消去プログラムを実行してPC内のデータの完全消去を行い、完全消去を行った日時を示す消去日時情報をUSBメモリに記憶することで、管理者がUSBメモリに記憶された消去日時情報からデータ消去がなされたことを把握することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−218082号公報
【特許文献2】特開2006−330886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の技術を用いた場合、USBメモリの表示装置にメモリに記憶されているファイルやフォルダを表示して、USBメモリにデータが記憶されているか否かを確認する必要があり、手間と時間がかかる。また、USB内のデータを完全に削除する場合に、表示装置に表示されたファイルやフォルダを1つずつ選択して削除する操作を行う必要があり、手間と時間がかかる。
また、特許文献2に記載の技術を用いた場合、USBメモリをPCに接続したり、PCを再起動してPC内のデータ消去を行う必要があり、手間と時間がかかる。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、手間と時間をかけずに、USBメモリ等の外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除することが可能な外部記憶装置及びデータ削除装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、手間と時間をかけずに、外部記憶装置にデータが記憶されているか否かを確認することが可能な外部記憶装置及びデータ削除装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、外部記憶装置をパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に接続することなく、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されているデータ量を把握することが可能な外部記憶装置及びデータ削除装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、記憶されているデータを削除すべき外部記憶装置が複数存在する場合に、当該複数の外部記憶装置に記憶されているデータを効率よく削除することが可能なデータ削除装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明に係る外部記憶装置は、情報処理装置と電気的に接続可能な外部記憶装置であって、データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているデータを一括で削除するデータ削除手段と、前記記憶手段に記憶されているデータの量に応じた表示を行うデータ量表示手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除したり、データ量表示手段による表示により外部記憶装置に記憶されたデータ量を確認したりすることができる。
【0013】
上記発明において、データ削除の指示を行うための削除操作部をさらに備え、前記データ削除手段は、前記削除操作部の操作が行われたことを契機として、前記記憶手段に記憶されているデータを削除することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは削除操作部を操作することで、手間と時間をかけずに、容易にデータを一括で削除することができる。
【0014】
上記発明において、前記データ量表示手段は、前記記憶手段に記憶されているデータ量に応じて表示態様を変化させることにより、前記記憶手段に記憶されているデータ量を示すことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは、データ量表示手段により変化する表示態様によって、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータ量を容易に把握することができる。
【0015】
上記発明において、複数のランプをさらに備え、前記データ量表示手段は、前記記憶手段に記憶されているデータ量に応じて複数のランプの発光態様を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは、ランプの発光態様の変化によって、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータ量を容易に把握することができる。
【0016】
上記発明において、前記各手段に電力を供給する電力供給手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、外部記憶装置をパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に接続することなく、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除したり、データ量表示手段による表示により外部記憶装置に記憶されたデータ量を確認したりすることが可能となる。
【0017】
また、本発明に係るデータ削除装置は、外部記憶装置に記憶されたデータを削除するデータ削除装置であって、前記外部記憶装置と電気的に接続可能な複数の接続端子と、前記複数の接続端子各々と対応して設けられた複数の削除操作部と、前記削除操作部に対する操作の検知を契機として、前記削除操作部に対応する前記接続端子に接続された外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除するデータ削除手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、データ削除装置が備える複数の各接続端子に複数の各外部記憶装置を電気的に接続して、各接続端子に対応して設けられた各削除操作部を操作することで、各外部記憶装置に記憶されたデータを効率的に削除することができる。
【0018】
上記発明において、前記複数の接続端子各々に対応して設けられ、前記接続端子に電気的に接続された前記外部記憶装置に記憶されたデータ量に応じた表示を行うデータ量表示手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザは、データ量表示手段による表示によって、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータ量を容易に把握することができる。
【0019】
上記発明において、前記複数の接続端子は、並列に配列されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の接続端子は並列に配列されているため、当該複数の接続端子各々に外部記憶装置各々を容易に接続して、削除処理を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外部記憶装置をパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に接続することなく、手間と時間をかけずに、外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除したり、データ量表示手段による表示により外部記憶装置に記憶されたデータ量を確認したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係るUSBメモリの外観を示す平面図である。
【図2】同実施形態に係るUSBメモリのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係るUSBメモリの機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態に係るUSBメモリの動作手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係るデータ削除装置の外観を示す斜視図である。
【図6】同実施形態に係るデータ削除装置の機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の外部記憶装置をUSBメモリに適用した場合の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るUSBメモリ1の外観を示す平面図である。USBメモリ1は、直方体状の筐体12を有している。筐体12の側面には、USB規格に基づくコネクタ(接続端子)14が、筐体12から外側に突出した状態で設けられている。このコネクタ14は、PC等の機器が備えるUSBポート(不図示)に差し込むことができる。なお、USBメモリ1の筐体12の形状は直方体に限定されることはなく、楕円形状、球形状等、任意の形状とすることができる。
【0023】
筐体12の別の側面には、削除操作部16が設けられている。削除操作部16は、例えばプッシュ式のボタンスイッチであり、当該削除操作部16が押下されると、USBメモリ1が備える後述するCPUがその旨を検知し、USBメモリ1に記憶されたデータは一括で全て削除される。なお、削除操作部16は、プッシュ式に限らず、回転スイッチやその他のスイッチであってもよい。
【0024】
筐体12のさらに別の側面には、電源スイッチボタン18が設けられている。電源スイッチボタン18は、USBメモリ1が備える後述する電源からの電力の供給をオン・オフするためのボタンである。電源からの電力の供給がオフとなっている状態で電源スイッチボタン18が押下されると、電源から電力がUSBメモリ1へ供給される。これにより、USBメモリ1をPCに接続してPCからの電力の供給を受けなくても、USBメモリ1は動作可能となる。また、電源からの電力の供給がオンとなっている状態で電源スイッチボタン18が押下されると、電源からの電力の供給がオフとなる。
【0025】
筐体12の一方の主面には、長手方向に沿って5つのランプ20が配置されている。ランプ20は、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプであってもよいし、白熱電球であっても、ハロゲンランプであっても、蛍光ランプであっても、放電ランプであってもよい。
【0026】
ランプ20は、後で詳述するが、USBメモリ1に記録されたデータ量に応じて表示態様が変化する。したがって、ユーザは、表示態様から、メモリにデータが記憶されているか否か、記憶されている場合にはどの程度データが記憶されているのかを認識することができる。
【0027】
図2は、USBメモリ1のハードウェアの構成を示すブロック図である。同図に示すように、USBメモリ1は、ハードウェアとして、コントローラLSI(Large Scale Integrated Circuit)22と、フラッシュメモリ24と、を備えている。
【0028】
コントローラLSI22は、USBインターフェース(I/F)26と、ランプコントローラ28と、CPU(Central Processing Unit)30と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)34と、フラッシュメモリインターフェース(I/F)36と、電源38を備えており、これらはバス40で接続されている。
【0029】
USBインターフェース26は、USBメモリ1のコネクタ14にPCのポートが接続された場合に、PCとUSB規格に従った通信を行う。USBインターフェース26は、PCから送信されてきたデータをバス40に出力し、バス40に出力されたデータは、フラッシュメモリインターフェース36を介してフラッシュメモリ24に転送され、フラッシュメモリ24に記憶される。また、USBインターフェース26は、フラッシュメモリ24から読み出されたデータを、フラッシュメモリインターフェース36、バス40を介して、PCに転送する。
【0030】
ランプコントローラ28は、CPUからの指令を受けて、ランプ20の発光を制御する。
CPU30は、ROM34に記憶されている各種プログラムをRAM32に展開して実行することにより、後述する各機能を実現し、バス40を介して接続される各ユニットを制御する。
【0031】
ROM34には、フラッシュメモリ24に記憶されたデータ削除用のプログラム、ランプコントローラ制御用のプログラム等の各種プログラムが予め記憶されている。
RAM32は、データを一時記憶するためのメモリである。
【0032】
フラッシュメモリインターフェース36は、フラッシュメモリ24に対するデータの読み書きを制御する。
フラッシュメモリ24は、電源がオフされてもデータが消えない不揮発性メモリであり、各種データを記憶したり、記憶されているデータを削除したりすることができる。
電源38は、充電可能な電池であり、バス40で接続された各ユニットに電力を供給する。
【0033】
次に、図3を参照して、USBメモリ1の機能構成について説明する。図3はUSBメモリ1の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、USBメモリ1は、記憶手段101と、データ削除手段102と、データ量表示手段103と、電力供給手段104と、を備えている。
記憶手段101は、図2に示すフラッシュメモリ24で構成され、データを記憶する。
【0034】
データ削除手段102は、CPU30がROM34に記憶されたデータ削除用のプログラムに従って処理を実行することにより実現される機能であり、削除操作部16が操作されたことを検知すると、これを契機として、記憶手段101に記憶されているデータを一括で削除する。
【0035】
データ量表示手段103は、ランプ20と、ランプ20の表示態様を制御するランプコントローラ28と、CPU30がROM34に記憶されたランプコントローラ制御用のプログラムに従って処理を実行することにより実現される機能と、を含んで構成され、記憶手段101に記憶されているデータの量に応じて、ランプの表示態様を変化させる。
【0036】
例えば、記憶手段101にデータが全く記録されていない場合には、データ量表示手段103は、USBメモリ1の筐体12の主面に設けられた5つのランプ20を全て緑色に発光させる。記憶手段101に記憶されているデータ量の全記憶容量に対する割合が0%を超え20%未満の場合には、データ量表示手段103は、5つのランプ20のうち左端の1つのランプ20aのみ赤色に発光させ、それ以外のランプ20b,20c,20d,20eを緑色に発光させる。記憶手段101に記憶されているデータ量の全記憶容量に対する割合が20%以上40%未満の場合には、データ量表示手段103は、左端から1つ目及び2つ目に配置された2つのランプ20a,20bを赤色に発光させ、それ以外の3つのランプ20c,20d,20eを緑色に発光させる。記憶手段101に記憶されているデータ量の全記憶容量に対する割合が40%以上60%未満の場合には、データ量表示手段103は、左端から1〜3つ目に配置された3つのランプ20a,20b,20cを赤色に発光させ、それ以外の2つのランプ20d,20eを緑色に発光させる。記憶手段101に記憶されているデータ量の全記憶容量に対する割合が60%以上80%未満の場合には、データ量表示手段103は、左端から1〜4つ目に配置された4つのランプ20a,20b,20c,20dを赤色に発光させ、それ以外の1つのランプ20eを緑色に発光させる。記憶手段101に記憶されているデータ量の全記憶容量に対する割合が80%以上の場合には、データ量表示手段103は、全てのランプ20を赤色に発光させる。
【0037】
ランプ20の発光色を変化させる方法としては、各ランプ20に励起波長によって発光色が変化する蛍光体を塗布し、ランプ20には放電状態によって放射する紫外線の分光分布が変化するガスを封入する。ランプ20に与える電圧のパルス幅の時間と繰り返し周期とを調整することにより励起波長を変えて、発光色を変化させることができる。
【0038】
或いは、発光色の異なるカラーフィルタを配置した円板を回転させて、照明ランプからの照射光が通過するカラーフィルタの色を変えることによって、発光色を変化させてもよい。
また、表示態様としては、色彩を変化させるのみならず、記憶されているデータ量に応じて、点灯するランプ20の数を変化させたり、ランプ20を点滅させたりしてもよい。
【0039】
電力供給手段104は図2に示す電源38を含んで構成され、USBメモリ1に電力を供給する。USBメモリ1内に電力供給手段104を設けることにより、PCからの電力の供給を受けるためにUSBメモリ1をPCに接続しなくても、USBメモリ1を動作させることができる。
【0040】
上記のような構成のUSBメモリ1において、電源38から電力がオフされている状態でユーザがUSBメモリ1の電源スイッチボタン18を押下すると、電力供給手段104は電力をUSBメモリ1に供給する(図4のステップS101)。
データ量表示手段103は、記憶手段101に記憶されているデータ量を取得し、当該データ量に応じて5つのランプ20の発光色を変化させる(図4のステップS102)。
【0041】
5つのランプ20の色が全て緑色に発光した場合には、記憶手段101にデータが記憶されていないことを意味するため、ユーザはUSBメモリ1にデータが記憶されていないことを確認することができる。一方、1つでも赤色に発光したランプ20が存在する場合には、記憶手段101にデータが記憶されていることを意味するため、ユーザは削除操作部16を操作する(図4のステップ103のYes)。これにより、データ削除手段102は、記憶手段101に記憶されたデータを一括で削除する(図4のステップS104)。データ量表示手段103は、記憶手段101にデータが全く記憶されていない旨の情報を取得して、ランプ20を全て緑色に発光させる(図4のステップS105)。これにより、ユーザはUSBメモリ1にデータが記憶されていないことを確認することができる。
【0042】
このように、USBメモリ1をPCに接続することなく、ランプ20の表示態様によりUSBメモリに記憶されているデータ量を容易に確認することができるとともに、削除操作部16を押下することでUSBメモリ1に記憶されたデータを一括で削除することができ、手間と時間をかけずにデータ削除とデータ量確認を行うことができる。
【0043】
なお、電力供給手段104は、充電電池に限らず、乾電池であってもよいし、或いは、RFID(Radio Frequency Identification)技術を利用したタグであってもよい。この場合、電力供給手段104は、リーダからの電波を電力に変換する機能を有することとなる。
【0044】
また、電力供給手段104をUSBメモリ1に設けずに、USBメモリ1をPC等の情報処理装置に接続することで、当該情報処理装置からUSBメモリ1に電力を供給するようにしてもよい。この場合には、USBメモリ1には電源スイッチボタン18は必要ない。
また、ランプ20の代わりにディスプレイを設け、記憶されているデータ量、全記憶容量に対するデータ量の割合等を、ディスプレイに表示してもよい。
【0045】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、上述した第1実施形態に係る複数のUSBメモリ1、又は一般的な複数のUSBメモリに記憶されたデータを削除するためのデータ削除装置について説明する。
【0046】
図5は、データ削除装置50の外観を示す斜視図である。データ削除装置50は直方体形状を有しており、データ削除装置50の前面には、USBメモリのコネクタを接続可能な複数の接続端子52が並列に配列されている。並列に配置することで、データを削除すべき複数のUSBメモリが存在する場合に、当該複数のUSBメモリ各々を複数の接続端子52各々に容易に接続することができる。なお、同図では、5つの接続端子52が並列に配列されているが、並列に配列する接続端子52の数はこれに限定されることはなく、例えば、3個でも10個でもよい。また、同図では接続端子52を1列に配置しているが、2列や3列に配置してもよい。
【0047】
各接続端子52の近傍には、削除操作部56とランプ60が接続端子52と対応付けられて配置されている。各ランプ60は、5つのランプ60a,60b,60c,60d,60eから構成されている。第2実施形態に係る削除操作部56とランプ60は、第1実施形態に係る削除操作部16とランプ20と同様の構成であり、5つのランプ60a,60b,60c,60d,60eは第1実施形態に係るランプ20a,20b,20c,20d,20eに対応している。
【0048】
データ削除装置50は、ハードウェア構成として、図示せぬ、CPUと、ROMと、RAMと、ランプコントローラと、電源とを備えている。
ROMには、装着されたUSBメモリに記憶されたデータを削除するためのプログラムや、USBメモリに記憶されたデータの量に応じてランプ60の表示態様を制御するためのプログラムが予め記憶されている。
【0049】
CPUがROMに記憶されたプログラムに従って処理を実行することにより、図6に示すデータ削除手段502とデータ量表示手段503とがデータ削除装置50に実現される。
データ削除手段502は、削除操作部56に対する操作の検知を契機として、当該操作された削除操作部56に対応する接続端子52に接続されたUSBメモリに記憶されたデータを一括で削除する。
【0050】
データ量表示手段503は、複数の接続端子52各々に対応して設けられ、接続端子52に接続されたUSBメモリに記憶されたデータ量に応じてランプ60の表示態様を変化させる。ランプ60の表示態様の変化のさせ方は、第1実施形態で説明したランプ20の表示態様と同様である。
【0051】
このようなデータ削除装置50を用いることにより、データ削除装置50が備える複数の各接続端子52に複数のUSBメモリのコネクタ各々を接続して、各接続端子52に対応する、近傍に配置された各削除操作部56を操作することで、各USBメモリに記憶されたデータを効率的に削除することができる。
【0052】
そして、各接続端子52に対応する、近傍に配置されたランプ60の表示態様により、各接続端子52に接続された各USBメモリにデータが記憶されているか否か、データが全て削除されたか否か等をユーザは容易に把握することができる。
【0053】
なお、上述した実施形態では、外部記憶装置がUSBメモリであり、通信インターフェースがUSBインターフェースであるとして説明したが、外部記憶装置としてUSBメモリ以外の記憶装置を用いてもよく、その場合には通信インターフェースは、IEEE1304、シリアルインターフェース、赤外線等を用いてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1………USBメモリ、12………筐体、14………コネクタ、16………削除操作部、18………電源スイッチボタン、20………ランプ、22………コントローラLSI、24………フラッシュメモリ、26………USBインターフェース、28………ランプコントローラ、30………CPU、32………RAM、34………ROM、36………フラッシュメモリインターフェース、38………電源、40………バス、101………記憶手段、102………データ削除手段、103………データ量表示手段、104………電力供給手段、50………データ削除装置、52………接続端子、56………削除操作部、60………ランプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と電気的に接続可能な外部記憶装置であって、
データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているデータを一括で削除するデータ削除手段と、
前記記憶手段に記憶されているデータの量に応じた表示を行うデータ量表示手段と
を備えたことを特徴とする外部記憶装置。
【請求項2】
データ削除の指示を行うための削除操作部をさらに備え、
前記データ削除手段は、前記削除操作部に対する操作の検知を契機として、前記記憶手段に記憶されているデータを削除することを特徴とする請求項1に記載の外部記憶装置。
【請求項3】
前記データ量表示手段は、前記記憶手段に記憶されているデータ量に応じて表示態様を変化させることにより、前記記憶手段に記憶されているデータ量を示すことを特徴とする請求項1又は2に記載の外部記憶装置。
【請求項4】
複数のランプをさらに備え、
前記データ量表示手段は、前記記憶手段に記憶されているデータ量に応じて複数のランプの発光態様を変化させることを特徴とする請求項3に記載の外部記憶装置。
【請求項5】
前記各手段に電力を供給する電力供給手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の外部記憶装置。
【請求項6】
外部記憶装置に記憶されたデータを削除するデータ削除装置であって、
前記外部記憶装置と電気的に接続可能な複数の接続端子と、
前記複数の接続端子各々と対応して設けられた複数の削除操作部と、
前記削除操作部に対する操作の検知を契機として、前記削除操作部に対応する前記接続端子に接続された外部記憶装置に記憶されたデータを一括で削除するデータ削除手段と
を備えたことを特徴とするデータ削除装置。
【請求項7】
前記複数の接続端子各々に対応して設けられ、前記接続端子に電気的に接続された前記外部記憶装置に記憶されたデータ量に応じた表示を行うデータ量表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載のデータ削除装置。
【請求項8】
前記複数の接続端子は、並列に配置されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のデータ削除装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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