説明

多層ミラー

多層ミラー(100)は、極端紫外線(EUV)放射を反射する一方で、EUV放射の波長よりも実質的に長い波長を有する第2のタイプの放射を吸収するように構成される。ミラーは、基板(104)上に積み重ねられた複数の層対(110、112)を含む。各層対は、第1の材料を含む第1の層(112)と第2の材料を含む第2の層(110)とを備える。第1の層(112)は、同じ厚さを有する同じ金属のシンプルな層に比べて、第2の放射の反射へのその寄与を減少するように変更される。変更には、化学結合または電子トラッピングによって電気伝導率を減少するように金属層内またはその周りに第3の材料をドープすること、および/または、絶縁層で金属層を副層に分割することが含まれ得る。スタックにおける層の数は、周知の多層ミラーより大きく、IR反射において最小値を達成すべく調整され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
[0001] 本願は、2009年11月20日に出願された米国仮出願第61/263,226号の優先権を主張し、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
【0002】
[0002] 本発明は、多層ミラー、概して、極端紫外線(EUV)を反射するための反射型光学素子に関する。本発明はさらにかかるミラーを含むリソグラフィ装置、多層ミラーを製造するための方法、EUVリソグラフィにより製品を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ以上のダイの一部を含む)に転写することができる。典型的には、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。通常、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。公知のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射するステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射するスキャナが含まれる。パターンを基板上にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
【0004】
[0004] パターンプリンティングを制限する重要な要素は、用いられる放射の波長λである。かつてないほどに小さくなってきている構造を基板上に投影可能とするために、10〜20nmの範囲内、例えば13〜14nmの範囲内の波長を有する電磁放射である極端紫外線(Extreme Ultra Violet,EUV)を使用することが提案されている。10nm未満の波長、例えば6.7nmまたは6.8nmといった5〜10nmの範囲内の波長を有するEUV放射を用いてもよいこともさらに提案されている。このようなEUV放射は、時に軟X線と呼ばれる。可能な放射源には、例えばレーザ生成プラズマ源、放電プラズマ源、または電子蓄積リングからのシンクロトロン放射が含まれる。
【0005】
[0005] EUV放射用の投影システムにおける光学素子は、概して、本質的に反射性であり(湾曲ミラー)、これは、屈折を持ってEUV放射を透過できる材料を容易に入手することができないためである。反射型光学素子であっても、EUV放射が垂直に入射するミラーは、比較的複雑な多層構造である。多層ミラー(Multilayer Mirror, MLM)の例は、例えばDE10155711(Fraunhofer Institute)に記載される。実用的であるが、理想とはかけ離れているミラーは、金属(通常、モリブデン(Mo))層と非金属(通常、シリコン(Si))層のインターリーブ対によって構成することができる。各層対における2つの層間の厚さの比率を制御することによって、各層対の全厚が制御され、また、数十の層を互いに積み重ねることによって、60〜70%程度の反射率が達成されうる。
【0006】
[0006] Snプラズマに基づいたEUV源は、所望の帯域内EUV放射のみならず、最も顕著には深UV(Deep UV, DUV)範囲(100〜400nm)内の帯域外放射も放射する。さらに、レーザ生成プラズマ(Laser Produced Plasma, LPP)EUV源の場合では、通常は10.6μmにあるレーザからの赤外線は、相当量の不所望の放射を呈しうる。EUVリソグラフィシステムの光学部品は、通常、これらの波長において相当な反射率を有するので、何も対策が採られなければこの不所望の放射は、リソグラフィツール内を相当なパワーで伝播してしまう。
【0007】
[0007] リソグラフィ装置では、帯域外放射は、いくつかの理由から最小限に抑えるべきである。第一に、レジストが帯域外波長に敏感であるため、像の品質が下がる可能性がある。第二に、不所望の放射、特にLPP源における10.6μmの放射は、マスク、ウェーハ、および光学部品の好ましくない加熱につながる。不所望の放射を特定された範囲内に収めるために、スペクトル純度フィルタ(Spectral Purity Filter, SPF)が開発されてきている。SPFの設計および製造は、困難を伴いかつ妥協だらけである。周知のフィルタは、現在、所望のEUV放射を望ましくなく減衰し、その一方で少量ではあるが有意の量の不所望の放射も通過させてしまう。また、これらのフィルタは、製造に非常に費用がかかる。
【0008】
[0008] そこで、発明者らは、従来から不所望の放射の有意の部分、時に所望のEUV放射の反射部分よりも多い部分を反射する反射(MLM)面の設計に関心を向けた。帯域外放射を減衰するためにMLM構造を変更する選択肢がある。その場合の提案としては、不所望の波長を減衰するために、EUV反射構造の上に多層構造を追加することがある。さらに、不所望として述べられる波長の範囲は、UV波長および可視波長、すなわち1μmよりも短く10.6μmよりもはるかに短い波長、および本出願でも取り扱われる同様な波長に限定されてもよい。
【0009】
[0009] 発明者らは、関心の様々な波長の反射のメカニズムを研究し、そして、金属層を含む多層ミラー(MLM)を変更して、金属層がCOレーザの放射の波長(特に10.6μm)のように長い波長の放射に対して本質的に反射性が低くなるようにすることができることを認識した。IR範囲における金属の反射性は、金属中の自由伝導性電子の存在により引き起こされるので、発明者らは、金属層の電子特性の変更によりIR反射の抑制が達成可能であるかどうかを検討した。この目的ための例示的な技術には、導電性電子との金属層のデプリーション(depletion)、または、いわゆる寸法異常表皮効果(dimensional anomalous skin-effect)による電子の有効数の制限が含まれる。
【0010】
[0010] 発明者らはさらに、EUVおよびIR波長における相対反射性へのスタック全長の影響も研究した。
【発明の概要】
【0011】
[0011] 本発明の一態様では、極端紫外線(EUV)放射を反射する一方で、EUV放射の波長よりも実質的に長い波長を有する第2のタイプの放射を吸収するように構成された多層ミラーが提供される。このミラーは、基板上に積み重ねられた複数の層対を備え、各層対は少なくとも第1の材料を含む第1の層と少なくとも第2の材料を含む第2の層とを備え、層対の少なくともサブセットにおける第1の層は、同じ厚さを有する第1の材料のシンプルな層に比べて、第2の放射の反射へのその寄与を減少するように変更される。
【0012】
[0012] 本発明の実施形態は、第3の材料の存在によりその伝導性が変更された第1のタイプの層を。本発明の実施形態は、絶縁体として機能する第4の材料の層によって分離された、第1の材料の分割層を含む。
【0013】
[0013] 本発明の実施形態は、従来のMLM構造に比べて、比較的多数のかかる層対を含みうる。幾つかの実施形態では、サブセットにおける層対の数は、80より多く、例えば80〜150、また、例えば90より多い。
【0014】
[0014] 副層のそれぞれの厚さは、2nm未満、さらには1nm未満でありうる。任意選択的に、変更された第1の層の少なくともサブセットにおける副層の数は、2または3でありうる。好適には、第1の材料はMoであり、第2の材料はSiである。
【0015】
[0015] 本発明の一態様では、極端紫外線(EUV)放射を反射する一方で、EUV放射の波長よりも実質的に長い波長を有する第2のタイプの放射を吸収するように構成された多層ミラーが提供される。このミラーは、基板上に積み重ねられた複数の層対を備え、各層対は第1の材料を含む第1の層と第2の材料を含む第2の層とを備え、スタックにおける層対の数は、80より多く、例えば80〜150、また、例えば90より多い。
【0016】
[0016] 複数の層対の全厚は、500nmより大きくてもよい。スタックは、第1の材料または同様の特性を有する材料の層を備える基板層上に形成され、基板層における第1の材料の層は、第1の層より5倍以上厚い。任意選択的に、第1の材料はMoといった金属であり、第2の材料はSiといった半導体である。スタックの大部分における各層対の厚さは、5〜7nmまたはさらには6.5nm〜7nmの範囲でありうる。
【0017】
[0017] 本発明の一態様では、極端紫外線を含む放射を生成するように構成された放射源と、放射を放射ビームに調整するように構成された照明システムと、放射ビームにパターン付けするように構成されたパターニングデバイスを支持するように構成されたサポートと、パターン付き放射ビームをターゲット材料上に投影するように構成された投影システムとを備え、放射源、照明システム、および投影システムのうち少なくとも1つは、上述したような本発明の第1または第2の態様による多層ミラーを備える、リソグラフィ装置が提供される。
【0018】
[0018] 放射源は、燃料デリバリシステムとレーザ放射源とを備え、レーザ放射源は、赤外波長における放射を、極端紫外線の生成のために燃料デリバリシステムによってプラズマ燃料材料を含むターゲット上に運ぶように構成され、放射源は、それにより、極端紫外線(EUV)および赤外線放射の混合を多層ミラーに向けて放射し、多層ミラーは、EUV放射に対して60%より大きい反射率を有し且つ赤外線放射に対して40%未満の反射率を有する。多層ミラーは、赤外線放射の10%未満、またさらには5%未満の反射率を有しうる。
【0019】
[0019] 本発明の一態様では、極端紫外線を透過するように構成された多層ミラーを製造する方法であって、第1および第2のタイプの層を交互に堆積して基板上に層対のスタックを形成することを含み、各層対は、少なくとも第1の材料を含む第1の層と、少なくとも第2の材料を含む第2の層とを備え、層対の少なくともサブセットにおける第1の層は、同じ厚さを有する第1の材料のシンプルな層に比べて、第2の放射の反射へのその寄与を減少するように形成される。スタックにおける層対の数は、80より多く、例えば80〜150、また、例えば90より多い。
【0020】
[0020] 本発明の一態様では、スタックは上述したように多層ミラーを製造する方法に従って形成される、多層ミラーを製造する方法が提供される。
【0021】
[0021] 本発明の一態様では、リソグラフィにより製品を製造する方法が提供され、この方法は、照明システムを介してEUV放射源からのEUV放射でパターニングデバイスを照射するステップと、投影システムを介するEUV放射の投影により基板上にパターニングデバイスの像を投影するステップとを含み、照明システムまたは投影システムの少なくとも一方が、上述したような本発明の第1または第2の態様による多層ミラーを備える光学素子を備える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
[0022] 本発明の実施形態を、ほんの一例として添付概略図を参照しながら説明する。図中、対応する参照記号は対応する部分を示す。
【図1】[0023] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。
【図2】[0024] 図2は、本発明の一実施形態による実際のリソグラフィ装置の配置を示す。
【図3】[0025] 図3は、図2の装置における使用または他の目的のための多層ミラー(MLM)の全体構造およびパラメータを示す。
【図4a】[0026] 図4aは、従来の形態の層対を有する仮想多層ミラーの計算性能を示す。
【図4b】[0026] 図4bは、従来の形態の層対を有する仮想多層ミラーの計算性能を示す。
【図5】[0027] 図5は、本発明の一実施形態に従って変更された多層ミラーの一部を示す。
【図6】[0028] 図6は、従来の構造と対比させた、図5の変更された多層ミラーの計算性能を示す。
【図7】[0029] 図7は、本発明の一実施形態の異なる形態に変更された多層ミラー構造の一部を示す。
【図8a】[0030] 図8aは、図7に示された実施形態における第1の変形による例示的なミラーの計算性能を示す。
【図8b】[0030] 図8bは、図7に示された実施形態における第1の変形による例示的なミラーの計算性能を示す。
【図9a】[0031] 図9aは、図7に示された実施形態における第2の変形による例示的なミラーの計算性能を示す。
【図9b】[0031] 図9bは、図7に示された実施形態における第2の変形による例示的なミラーの計算性能を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[0032] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置の主な特徴を概略的に示す。リソグラフィ装置は、放射源SOと、放射源からの放射ビームB(例えばUV放射またはEUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILとを含む。サポートMT(例えばマスクテーブル)は、パターニングデバイスMA(例えばマスクまたはレチクル)を支持するように構成され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに接続される。基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTは、基板W(例えばレジストコート半導体ウェーハ)を保持するように構成され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに接続される。投影システムPSは、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成される。
【0024】
[0033] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するために、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、或いはそれらの任意の組み合せ等の様々なタイプの光コンポーネントを含むことができる。
【0025】
[0034] サポートMTは、パターニングデバイスを支持する。サポートは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否か等の他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポートは、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポートは、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポートは、パターニングデバイスを、例えば投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0026】
[0035] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用できるあらゆるデバイスを指していると広く解釈されるべきである。通常、放射ビームに付与されたパターンは、集積回路等のターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定の機能層に対応する。なお、放射ビームに付与されたパターンは、例えばそのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しなくてもよいことに留意されたい。
【0027】
[0036] パターニングデバイスは、透過型であっても反射型であってもよい。実用上の理由から、EUVリソグラフィに対する本提案は、図1に示すように、反射型パターニングデバイスを採用する。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは周知であり、バイナリ、レべンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフト等のマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられ、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように各小型ミラーを個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射された放射ビームにパターンを付与する。
【0028】
[0037] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、使われている露光放射に、或いは真空の使用といった他の要因に適切な屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁型、および静電型光学システム、またはそれらの任意の組合せを含むあらゆる種類の投影システムを包含すると広く解釈されるべきである。EUVまたは電子ビーム放射には真空を用いることが望ましく、というのは、他のガスは放射または電子を吸収し過ぎてしまうからである。したがって、真空環境が、真空壁および真空ポンプを用いてビーム路全体に与えられうる。EUVに固有の例を、図2を参照して以下に説明する。
【0029】
[0038] 本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な用語「投影システム」と同義であると考えてよい。EUV波長では、透過性材料は容易には入手できない。したがって、EUVシステムにおける照明および投影用の「レンズ」は、通常、反射型、つまり、湾曲ミラーである。
【0030】
[0039] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有するタイプのものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械では、追加のテーブルを並行して使うことができ、すなわち予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うことができる。
【0031】
[0040] また、リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を満たすように、例えば水といった比較的高い屈折率を有する液体によって基板の少なくとも一部を覆うことができるタイプのものであってもよい。また、例えばマスクと投影システムの間といったリソグラフィ装置内の別の空間に液浸液を加えてもよい。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させることで当技術分野において周知である。本明細書にて使用される「液浸」という用語は、基板のような構造体を液体内に沈めなければならないという意味ではなく、単に、露光中、投影システムと基板との間に液体があるということを意味するものである。
【0032】
[0041] 図1を参照すると、イルミネータILは、放射源SOから放射を受け取る。例えば放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。その場合、放射源は、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また、放射は放射源SOからイルミネータILへ、例えば適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステム(図示せず)を使って送られる。その他の場合、放射源はリソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射源SOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムとともに、放射システムと呼びうる。
【0033】
[0042] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するように構成された調節デバイス(アジャスタ)を含んでもよい。通常、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通例、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータおよびコンデンサといった様々な他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布を持たせることができる。
【0034】
[0043] 放射ビームBは、サポートMT上に保持されたパターニングデバイスMA上に入射し、パターニングデバイスによってパターンが付けられる。パターニングデバイスMAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点を合わせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使い、例えば、様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサIF1(これも干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサでありうる)を使い、パターニングデバイスMAを放射ビームBの経路に対して、例えばマスクライブラリからの機械的な取り出しの後またはスキャン中に、正確に位置決めすることもできる。
【0035】
[0044] 通常、マスクサポートMTの移動は、第1位置決めデバイスPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って実現することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2位置決めデバイスPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って実現することができる。ステッパの場合、スキャナとは対照的に、サポートMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2と、基板アライメントマークP1、P2を使って位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらはスクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークはダイとダイの間に置かれてもよい。
【0036】
[0045] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
【0037】
[0046] 1.ステップモードでは、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それにより別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
【0038】
[0047] 2.スキャンモードでは、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
【0039】
[0048] 3.別のモードでは、プログラマブルパターニングデバイスMAを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードでは、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述のタイプのプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用する「マスクレスリソグラフィ」と呼びうる。
【0040】
[0049] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、或いは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
【0041】
[0050] 図2は、実際のEUVリソグラフィ装置の略式側面図を示す。なお、物理的配置が、図1に示す装置のものとは異なるが、動作原理は同様であることに留意されたい。EUVリソグラフィ装置は、放射源‐コレクタ‐モジュール、すなわち放射ユニット3と、照明システムILと、投影システムPSとを含む。放射ユニット3には、XeガスまたはLi、Gd、またはSnの蒸気といったガスまたは蒸気を用いうる放射源SOが設けられている。ガスまたは蒸気内で非常に高温の放電プラズマが生成され、それにより電磁放射スペクトルのEUV範囲における放射が放射される。放電プラズマは、放電の部分的にイオン化されたプラズマを光軸O上で崩壊させることによって生成される。例えば10Pa(0.1m bar)の分圧のXe、Li、Gd、Sn蒸気または任意の他の適切なガスまたは蒸気が、放射の効率的な発生に必要となりうる。一実施形態では、Sn源がEUV源として適用される。
【0042】
[0051] このようなタイプの放射源について、一例としては、COまたは他のレーザが燃料点火領域に誘導されかつ合焦されるLPP源がある。このタイプの放射源の一部の詳細を、図の左下部分に概略的に示す。点火領域7aに、例えば燃料デリバリシステム7bから溶融Snの液滴といったプラズマ燃料が供給される。レーザビームジェネレータ7cは、例えば10.6マイクロメートルまたは9.4マイクロメートルである赤外波長を有するCOレーザでありうる。或いは、例えば1〜11マイクロメートルの範囲内の波長をそれぞれ有する他の適切なレーザを用いてもよい。レーザビームと相互作用した後、燃料液滴はプラズマ状態に移行し、プラズマ状態では、例えば6.7nmの放射、または5〜20nmの範囲から選択される任意の他のEUV放射を放射しうる。EUVは、ここでの関心の一例であるが、他の適用では異なるタイプの放射が発生されてもよい。プラズマにおいて発生された放射は、楕円形または他の適切なコレクタ7dによって集められて、それにより放射源放射ビーム7eが発生される。
【0043】
[0052] 放射源SOによって放射された放射は、放射源チャンバ7からコレクタチャンバ8内に、ガスバリアまたは「フォイルトラップ」(“foil trap”)の形態の汚染物質トラップ9を介して伝えられる。このことを以下に詳述する。図2の主要部分に戻ると、コレクタチャンバ8は、例えばいわゆるかすめ入射リフレクタのネスト状のアレイを備えるかすめ入射コレクタである放射コレクタ10を含み得る。この目的に適した放射コレクタは、従来技術から知られている。或いは、EUVリソグラフィ装置は、放射を集めるために法線入射コレクタを含むことができる。コレクタ10から放射されるEUV放射ビームは、例えば光軸Oの両側に最大10度である特定の角度広がりを有することになる。
【0044】
[0053] コレクタ10によって伝えられた放射は、スペクトル純度フィルタ11を通る。反射型格子スペクトル純度フィルタとは対照的に、透過型スペクトル純度フィルタ11は放射ビームの方向を変更しない。しかしながら、反射型フィルタは、代案として可能である。
【0045】
[0054] 放射は、コレクションチャンバ8におけるアパーチャから仮想放射源点12(すなわち中間焦点)に合焦される。チャンバ8から、放射ビーム16は、法線入射リフレクタ13、14を介して照明システムIL内で、レチクルまたはマスクテーブルMT上に位置決めされたレチクルまたはマスク上に反射される。パターン付きビーム17が形成されて、反射素子17、18を介して投影システムPSによって、ウェーハステージまたは基板テーブルWT上に取り付けられたウェーハW上に結像される。照明システムILおよび投影システムPS内には、図示するよりも多くの素子が通常存在してよい。反射素子の1つ(19)は、その前方に、アパーチャ21をその中に有するNAディスク20を有する。アパーチャ21のサイズは、パターン付き放射ビーム17が基板テーブルWTに当る際にパターン付き放射ビーム17によって範囲が決められる角度αを決定する。
【0046】
[0055] 図2は、コレクタ10の下流、かつ、仮想放射源点12の上流に位置決めされたスペクトル純度フィルタ11を示す。図示しない代替の実施形態では、スペクトル純度フィルタ11は、仮想放射源点12において、または、コレクタ10と仮想放射源点12との間の任意の位置に位置決めされてもよい。フィルタ11は、すべての所望のEUV放射を通して、不所望の(DUV、IR)放射を全く通さないことが理想的である。当然ながら、実際には、これらのパラメータの性能は完全ではない。実際のSPFは、幾分、所望の放射を減衰し、また、不所望の放射の一部も通してしまう。本発明の実施形態は、所望のEUV放射を可能な限り維持しつつ府所望の放射を減少する代替アプローチを提供する。本発明の実施形態は、ミラー13、14、18、および19を含むいずれかの反射型素子、および/またはコレクタ10に適用されることが可能である。例えばコレクタ10から出る不所望の放射の除去におけるその性能に基づいて、スペクトル純度フィルタ11は、原理上、完全に省略されることがある。或いは、新規のリフレクタとスペクトル純度フィルタの両方が、システム内の選択された位置に用いられてもよい。フィルタにおける加熱量を減少することにより、例えば本明細書に開示された新規の原理を利用するコレクタは、フィルタの設計制約を緩和し、それによりそのEUV通過性能を向上させることが可能となる。
【0047】
[0056] ガスバリアは、例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,614,505号および第6,359,969号に詳述されるようなチャネル構造を含む。この汚染物質トラップの目的は、光学システムの素子上に燃料物質が入射しまたは副産物が衝突し、時間と共にそれらの性能を劣化させることを阻止するまたは少なくとも低減することである。これらの素子には、コレクタ10、及びまたコレクタを含む。左下において詳述されるLPP源の場合、汚染物質トラップは、楕円形コレクタ7dを保護する第1のトラップ配置9aと、任意選択的に9bに示すようなさらなるトラップ配置とを含む。ガスバリアは、汚染物質との化学的相互作用によって、および/または、帯電粒子の静電または電磁偏向によって(流体向流による)物理バリアとしての機能を果たしてもよい。
【0048】
[0057] 多層ミラーの例
【0049】
[0058] 図3は、多層ミラー(MLM)反射素子100の基本構造を示す。これは、上記リソグラフィ装置におけるどの反射型素子としても用いてよい。多層ミラー反射素子は、赤外線が減衰されるべき任意の他のEUVシステムにおける反射型素子としても用いてもよい。さらに、説明される原理は、所望波長と不所望波長の他の組み合わせに適応されてよく、同じ物理的原理が適用される。例示目的として、図示されるミラーは平面であり、また、厚さは、ミラーの面積に比べて非常に誇張されている。実際の適用では、平面リフレクタ、湾曲(凹面/凸面)リフレクタ、および/または多面リフレクタが望まれる場合があるが、ここでは便宜上、あらゆるそのような反射型素子を含むべく、「ミラー」と言う用語を用いる。
【0050】
[0059] MLM100は、前面102および後面104を有する。入射放射EUV IおよびIR Iは、ある入射角において前面102上に衝突する。入射角は、周知であるように、前面102に対して垂直であっても、前面102に対して斜めであっても、または、様々な入射角の混合であってもよい。ミラー100の材料との1以上の相互作用メカニズムによって、入射放射の一部が、図示されるように反射放射EUV RおよびIR Rとして再放射される。
【0051】
[0060] ミラー100の構造は、基板108上に配置された、層状にされた対106のスタックを含む。各層状対において、第1の材料の層110の上に、第2の材料の層112が被せられる。説明のために、これらは、非金属またはシリコン(Si)層110と、金属またはモリブデン(Mo)層112と呼ぶことにする。これらの材料は、現在考えられる適用(applications)のためのEUVミラーに通常選択される。正確に制御された厚さと均一性を有する堆積のための様々な技術を含むそれらの製造方法は周知である。他の材料を、適用および環境に応じて選択してもよい。本明細書において記載する例におけるMo層およびSi層への言及は、純粋に例示目的であり、かつ、理解を容易にするためのものである。
【0052】
[0061] 図3には、様々なMLM構造の議論および特徴化に有用な様々なパラメータも示される。スタックを形成する周期構造の周期とも呼ばれうる1つの層状対の高さには、ラベルhが付けられ、通常、ナノメートルで表現される。1層状対において、hは、金属層112の高さであり、その一方で、hは、非金属層110の高さである。パラメータα(アルファ)は、金属層厚さの周期hに対する比率として定義される。構造の全高Hは、当然ながら、1つの層対の高さhと、スタック内の層状対の数Nから求められる。この議論のために、層状対106はすべて同一であると仮定する。しかしながら、導入部分において言及した従来技術の文書において述べられているように、垂直方向に(前面に対して垂直に)またはミラーの面積全体で層状対の組成を変化させることに特に利点がありうる。これらの利点には、例えば波長、入射角等の変動下でも反射強度の均一性を向上させることが含まれる。これらの技術は、本明細書にはさらに詳細には説明しないが、これから説明する新規の層構造との組み合わせにおいてすべて適用して、上述した利点を得ることができる。
【0053】
[0062] さらに、一番最後の金属層114を「通常」の層よりも厚くする可能性が図示される。前面102も、スタック内の他の周期と同一であるのではなく、例えば保護コーティングといった特定の構成を有しうる。さらに、各周期において、新規のMLMデバイスでは、追加の層および分割層が用いられてもよいことが分かるであろう。また、「層対」との用語は、厳密に2層ではなく、包括的な周期単位を対象とすることを意図している。
【0054】
[0063] MLM(計算)の例
【0055】
[0064] 本発明に従って行われるべき変更の説明のための基準ケースとして、周期数N=400を用いて、法線入射のMo/Si多層ミラーに対して計算が行われた。計算は、以下に式(1)として示すドルーデ(Drude)式誘電体誘電率に基づく。
【0056】
[0065] 図4(a)では、相対Mo含量αに依存する、帯域内EUV反射係数(点線)およびIR反射係数(実線)のグラフを示す。EUV放射は、所与のαについて周期hに対して最適化された。最適周期(最大EUV Rをもたらすα値)の依存を、図4(b)に与える。同じ結果を表1にまとめる。
【0057】
[0066]
【表1】

【0058】
[0067] なお、このスタックにおける周期の数は、従来の例(N=30〜60)に比べて非常に高い(N=400)ことに留意されたい。これは、400が実際の実施形態において適した層数であることを示すものではないが、このことは、基準のケースから、ミラーの後面および層からの干渉を排除する。この効果は、後ほど別途説明する。以上から、スタックのEUV反射率は、理想的なまとまった数字に決して近づくことはないが、αが上昇するにつれて顕著に上昇し、70%を少し超えたところで飽和する(平らになる)。不都合なことに、最初は比較的低い(しかし決してゼロではない)IR反射率が合わせて上昇し、αが0.3を超えるとEUV Rを越えるというトレードオフがある。これは、実際のEUVミラーの観察された挙動であり、上述した加熱および結像問題が最小限にされるまたはさらには回避されるには、ミラーと、ミラーの上流および下流のスペクトル純度フィルタに対する要求が高くなる。
【0059】
[0068] 本願は、依然として帯域内放射(EUV)に対して適度に反射性であるが、その一方でCOレーザの波長(特に10.6μm)といった長波長のIR放射に対してはるかに反射性が低い、変更された多層ミラー(MLM)を生成するよう、単独でも組み合わせても採用可能ないくつかの手段を説明する。IR範囲における金属の反射性は、金属中の自由伝導性電子の存在によって引き起こされるので、発明者は、金属層の電子特性の変更によってIR反射の抑制が達成されうることを認識した。金属層からの伝導性電子のデプリーション、または、いわゆる寸法異常表皮効果による電子の有効数の制限といった様々な技術が説明される。
【0060】
[0069] 提案するMLMの別の新規の特徴は、スタックにおける多数の層対である。従来では、対の最適数Nは、例えば30〜60対といった数十にあることが見出されていたが、これは、EUV反射率は、これらの値を超えたNでは増加する傾向がないという理由によるものである。しかしながら、発明者らは、層の数を増加することによって、特に長いIR放射が反射されるのではなく抑制される、Nに対してさらなる最適値を明らかにする技術の配置が可能になることを計算している。このことがなぜ起きるかについての1つのメカニズムは、幾分、「4分の1波長」(‘quater wave’)反射防止コーティングのように、スタックの前部分と後部分から反射されたIR波間の相殺的干渉でありうる。これらの手段について以下に詳述する。
【0061】
[0070] 第1のタイプの変更(変更された金属層特性)は、それだけでまたは第2のタイプ(スタック高)と組み合わせて適用されることが可能であり、その逆の場合も可能である。発明者らは、各改良点につき理論的基礎を提供するよう努める一方で、本態様および他の態様のそれぞれにおける発明は、任意の特定の理論またはメカニズムによって限定されない。2つの技術が組み合わされると、その効果は、個々の寄与を合わせたものよりも大きくなりうる。例えば変更された金属層では、IR放射は、公知の構造におけるよりも多くの数の層対に浸透することができ、このことは、スタックのより深いところにおけるその吸収と、スタックの前部と後部とから反射された部分間の相殺的干渉に関与するその能力にも寄与する。
【0062】
[0071] 異常表皮効果の背景
【0063】
[0072] 金属の光学特性は、金属における電磁波と「電子ガス」との相互作用によって説明される。金属面(例えば前面102またはスタックにおけるいずれかの金属面)に入射する波は電流を誘導する。場から移動電子に伝達されたエネルギーの主要部分は、反射波および屈折波(transmitted wave)を生成する二次波の形態で放射される。このエネルギーの別の部分は、光子および不純物上への電子の散乱により、電子からイオン格子に伝達される。これらの2つのメカニズムは、金属における電磁波の減衰を引き起こす。減衰長δは多くの場合、浸透厚(skin depth)(Moについては10.6μmで35nm)と呼ばれる。金属の薄い表面領域における電磁界の浸透は、表皮効果と呼ばれる。金属の光学特性は、浸透厚δと、電子の平均自由工程Lとの比率に著しく依存する。δ>>Lである場合は、いわゆる通常表皮効果(マイクロ波領域)である。赤外領域では、減衰長は強く減少し、ある明確な瞬間に、平均自由行程Lよりも小さくなる。これが、いわゆる異常表皮効果である。このような条件は、伝導性に関与する電子の数を減少する。特に、この数は、δ/Lに比例して減少する。この効果は、薄膜において、その厚さdが浸透厚より小さいときにより顕著になる。この条件(d<δ)下では、伝導性電子の有効数は、より強く減少する。IR領域における金属膜の光学特性は、膜厚に強く依存する傾向がある。このような特性を有する膜は、バルク金属の光学特性を有するものよりもより透過的である。膜のEUV特性は厚さに依存しない。これは、EUV放射の相互作用のメカニズムは、IR領域のそれとは十分に異なるからである。
【0064】
[0073] 上記の観察は、高EUV反射率を維持しつつ、多層ミラーの長波長領域における反射係数の減少を可能にする。金属層の厚さ(d=h)を減少すると、赤外線放射は、MLM内に十分に深く浸透するが同時に、赤外線放射は、多数の金属層によって吸収される、および/または、多層のバルク基板108に到達する。したがって、IRにおける反射率が際立って減少するようにMLMにおける金属と誘電体の部分容量(fractional content)を異ならせる可能性がある。MLMにおける金属および誘電体の部分容量は、金属層の厚さdの周期厚さhに対する比率(α)により説明される。
【0065】
[0074] EUV反射およびIR抑制が最適化される、αおよびhの範囲を推定するために、金属膜の光学特性を記述する単純なモデルを提案する。このモデルは、条件(d<δ)に対する誘電体誘電率のドルーデ式(1)の変更に基づく。
【数1】


ここで、Pは残留比誘電率であり、ε(ω)およびε(ω)は角周波数ωにおけるバルク誘電関数の実数部と虚数部である。
【0066】
[0075] 化学結合または電子トラップによる伝導性の低減
【0067】
[0076] 図5は、第1のアプローチによる変更を示す。金属層112が、金属Moと化学結合を形成するかまたは低いアクセプタエネルギー準位を含む材料120に囲まれる場合、この環境は、Mo層からの伝導電子の一部を無効にする(自由伝導電子は、図5では白い丸として概略的に示され、トラップされたものは網掛けの丸として示される)。Mo層は非常に薄いことを考えると、化学結合によって取られる伝導性電子の一部は十分に大きい場合がある。このことが金属の誘電率の減少をもたらす。
【0068】
[0077] 一例として、鉄(Fe)の原子が、Moまたは他の金属層から自由電子をトラップ可能である適切な「深い中心」(‘deep centers’)を提供しうる。これらのトラップサイトは、MLM構造の機能層の確立された特性へのそれらの影響を最小限にするために、Si層とMo層との界面においてのみ組成を変更することによって配置することができる。したがって、材料120は、完全に別個の層ではなくて、Si層110の変更された界面部分を含みうる。伝導率を低減するためのこの変更は、或いは、金属層を囲むシリコン層にドーピングすることによって、または、金属層自体の化学的変更(chemical modification)によって達成可能である。
【0069】
[0078] このような変更の結果は、計算によってモデル化されており、その結果を図6に示す。すべての伝導電子がアクティブの状態でEUVおよびIRの波長の反射をモデリングすることによって、トレースEUV RおよびIR R1は、シミュレートされたMLM構造についてのαに伴う反射係数(垂直軸)の変動を示す。例えば半分の伝導電子しか参与していない図5の変更の効果を組み込むようにモデルを変更すると、トレースIR R2がもたらされる。これは、曲線IR R2は、増加されたIR反射率における厳しいペナルティを生じさせることなく、設計パラメータαが0.3をはるかに超えて増加してEUV反射率を70%超に改善することを可能にするので、IR反射率を著しく減少する可能性を示す。
【0070】
[0079] 金属層112の両側に変更材料120を設けることは、1つの可能な構成に過ぎない。材料120は、金属層内に混合されても、2以上の副層を分割する中心層であってもよい。
【0071】
[0080] 金属層分割
【0072】
[0081] 図7は、MLM100における金属層112からの赤外線反射を抑制する別の方法を示す。構造106は、周期hを有する、上述した従来の層110、112の対である。構造106’は、金属層112が、薄い絶縁バリア140の挿入によって2つの部分112a、112bに分割されている変更された層対を含む。この絶縁バリアは、例えばBC、Si、または、Moまたは用いられる他の金属の層間に好都合にかつ適合して堆積可能である他の材料でありうる。金属層を3つの別個のコンポーネントに分割する2つのバリア層が設けられている別の変更された層対が構造106’’として示される。
【0073】
[0082] モデリングは、金属(Mo)層112を、非常に薄い絶縁体バリアによって副層に分割することが、MLM100のEUV反射率を著しく悪化することにならないことを示している。しかし、IR波長では、Mo副層の光学定数は、分割されていないMo層のそれとは異なることになる。特に、副層の誘電率εは、厚いMo層の誘電率よりも低くなる。Si基板上の構造106、106’、106’’を有するSi/Moミラーについての計算の結果を、以下の表2に示す(前と同様にN=400)。
【0074】
[0083]
【表2】

【0075】
[0084] 以上のように、金属層を分割することによって、EUV Rが適度に一定してかつ70%超に維持され、その一方でIR Rは80%超から40%未満にまで著しく削減される。3以上の副層に分割すること、非等化の副層に分割すること等もすべて可能ではあるが、より単純な構造の方が、制御が楽で製造工程に費用がかからない。
【0076】
[0085] 一実施形態では、構造106’または構造106’’が排他的に用いられうる。より多くの分割を考えてもよいし、また変更されていない層対106が、スタックの一部に含まれてもよい。様々な構造が、スタック全体に亘ってインターリーブされても、スタックの別個の領域に適用されてもよい。パラメータを、ミラーに対して垂直におよびミラーの平面において段階的に異ならせることが可能である。副層における金属の伝導率は、図5および図6を参照して述べたように変更することができる。これらの手段は、従来技術から来るものとして上述した帯域幅、入射角等に応じて反射率を制御するための様々な手段に加えて適用することができる。
【0077】
[0086] 基板の役割
【0078】
[0087] 低αを有するMLM100は、赤外線放射が基板108、または、より正確には、基板108の前部または後部に配置された任意の金属または他の特殊な層114に到達することを可能にするよう十分に透過的であることが予想される。したがって、MLM100全体のIR反射が、その基板または後部層に敏感となる。適切な屈折率を有する基板(または厚い基板層114)は、そこに到達する実質的にすべてのIR放射を反射することができる。慎重な設計により、この反射された成分は、4分の1波長反射防止コーティングの挙動と同様に、スタックのより高いところにある界面から反射されたビームと相殺的干渉を生成しうる。従来のMLM構造は、この効果の恩恵を受けるには、長いIR波長に関連して、薄すぎでかつ反射性が高すぎる。以下に示す結果は、パラメータの単純な最適化によって、本発明の実施形態に従って作られたMLMにおけるIR反射率の非常に深い抑制を得ることが可能であろうことを示す。定量的に、抑制の効果は、金属基板の厚さと基板の材料とに依存する。良好な結果が、約20nm以上のMo層114を用いて達成することができる。しかしながら、基板層は、同じ金属である必要はない。
【0079】
[0088] 図8(a)および図8(b)は、上述したような分割されたMo層を有するSi/Mo MLMの、Nに応じた計算性能を示す。周期の数Nは、1から500の間で変更された。各Mo層112はBCバリア140によって2つの副層112a、112bに分割されている、20nmのMo基板層114上のMo/Si MLM(図7中の構造106’)について計算が行われた。周期hは、(a)6.83nmおよび(b)6.84nmであった。
【0080】
[0089] 図9(a)および図9(b)は、(a)周期6.86nmおよび(b)周期6.90nmを有するMLMに対する同様の結果を示すが、ここでは各Mo層112は、3つの副層への分割(構造106’’)及び2回のMo伝導性の(化学的)還元(β=0.25)、並びに基板上の20nmのMo膜114がある。
【0081】
[0090] 以上のように、図8および図9に示すSi/Mo MLMの例は、約100の周期数においてIR反射の深い最小値(deep minimum)を有し、その一方でEUV反射は、40〜60周期において飽和状態になる。IR反射率のこの最小値付近の低反射係数は、薄いMo層における放射の吸収と、部分反射波の相殺的干渉によって引き起こされうる。どのようなメカニズムに基づいていようとも、モデリングされた結果に基づいて所与の適用に最適な構成に到達するためには一連の決められた実験の問題である。厳しい環境におけるミラーの性能寿命を最大限にするためには、層の数は、最初は、最適値よりも僅かに多くてもよい(例えば図8(a)のグラフ上では、N=110)。それにより、前面層が腐食しても性能はすぐには悪化しない。最適性能から離れていても、素子は、不所望の放射から所望の放射を選択する点において周知のSPF設計よりも良好に機能する。
【0082】
[0091] 結論および新規のMLMの利点
【0083】
[0092] 上で紹介したすべての手段を組み合わせても、それらのサブセットであっても、提案された解決策は、不所望の長波長IRの問題を非常に強力に取り扱うが、多層ミラーは既に機械の一部であるので、当該機械には依然として新しい素子を追加することはない。このような解決策では、提案されたタイプのSPFとは異なって、潜在的に、冷却には問題がない。
【0084】
[0093] 既に述べたように、実際の実施形態では、ここで始めて紹介した手段と、従来技術から周知である手段とを含む幾つかの異なる手段を組み合わせることができる。例えば、典型的なMLMは、0.1〜0.4のMo/Si比α、例えば0.2の比率を有する多層スタックから構成されうる。このとき、10.6μm放射抑制が約3倍であり、その一方でEUV反射が0.85倍である。MLM100の最適バージョンは、最大のEUV反射率と最大のIR抑制とを可能にする、深さ段階によるαパラメータを含みうる。
【0085】
[0094] 上に示した例示的な値および性能計算は、13.6nmのEUV波長と10.6μmのIR波長、並びに法線入射反射の例に基づいている。当業者であれば、入射角と波長が変化するにつれて、どのように適切な寸法および材料の選択が変化するかは容易に理解できよう。6.8〜7.0nmの範囲内の周期h、および、約100〜110の層の数では、スタックの全高Hは、650〜800nmの範囲内となることは容易に計算される。対照的に、この波長のEUV放射に対する周知のMLMは、70より少ない数の層、例えばたった40〜60層と、600nm未満、例えば500nm未満の厚さ(法線入射に対して)を有しうる。ある構造が4分の1波長(反射防止)または2分の1波長(反射型)層の寸法を満たすか否かを評価するためには、光線の経路長を、層対の屈折率によって乗算して、放射波長との比較のための光路長が得るべきである。0.5〜0.7の範囲の周期に、EUV波長を掛けたものが適切と見なされうる。
【0086】
[0095] 製造方法
【0087】
[0096] 基板上に金属コーティングを塗布する1つの方法は、原子層堆積法(Atomic Layer Deposition, ALD)である。ALDは、原子層を1層ずつ堆積するために自己限定の表面反応の交互のステップを用いる。堆積される材料は、前駆体を通して提供される。ALD方法は、例えばMo、Ti、Ru、Pd、Ir、Pt、Rh、Co、Cu、FeおよびNiといった幾つかの金属について知られている。ALDではなく、ガルバニック(galvanic)成長(電着)を用いて金属を堆積してもよいし、金属はさらに、例えば蒸発またはスパッタ堆積により堆積されてもよい。かかる方法の例は、導入部分に記載した従来技術の参考文献に与えられている。
【0088】
[0097] これらのプロセスは、単独でまたは互いに組み合わされて用いられてよい。
【0089】
[0098] 幾つかの異なる金属を用いてもよいが、モリブデンはその高い融点と立証された真空適合性により魅力的な候補である。しかしながら、特に異なる波長の所望の放射および/または不所望の放射が関与する場合に、他の材料をそれらの際立った特性によって選択することもできる。
【0090】
[0099] 上述した変更された多層構造を有する1以上の反射素子を組み込んだ図1および図2の装置は、リソグラフィ製造プロセスに用いうることは理解できよう。このようなリソグラフィ装置は、IC、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられうる。なお、このような代替の適用の文脈では、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0091】
[00100] 上記の説明は、限定ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。
【0092】
[00101] 本発明の実施形態は、次に限定されないが、放電生成プラズマ源(DPP源)、またはレーザ生成プラズマ源(LPP源)を含む任意のタイプのEUV源に用いうることは理解されよう。しかし、本発明の実施形態は、レーザ生成プラズマ源の一部を通常形成するレーザ源からの放射を抑制することに特に適しうる。これは、このようなプラズマ源は、多くの場合、レーザを起因とする二次放射を出力するからである。
【0093】
[00102] 新規の反射素子は、放射経路の事実上どこに設置されてもよい。一実施形態では、新規の多層構造は、EUV放射源からのEUV含有放射を受取り、適切な下流のEUV放射光学システム、つまり、コレクタにEUV放射を運ぶ第1の反射面に適用される。或いはまたは追加的に、新規の多層素子は、投影システム内の1以上のミラーにおいて適用されてもよい。
【0094】
[00103] 本発明の具体的な実施形態を上述したが、本発明はそれ以外にも実施可能であることは理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
極端紫外線(EUV)放射を反射する一方で、前記EUV放射の波長よりも実質的に長い波長を有する第2のタイプの放射を吸収するように構成された多層ミラーであって、
各層対が第1の材料を含む第1の層と第2の材料を含む第2の層とを備える、基板上に積み重ねられた複数の層対を備え、
前記層対の少なくともサブセットにおける前記第1の層は、同じ厚さを有する前記第1の材料のシンプルな層に比べて、前記第2の放射の反射へのその寄与を減少するように変更される、多層ミラー。
【請求項2】
前記変更された第1の層は、前記第1の材料における伝導電子の有効性を減少するのに効果的である第3の材料に隣接するかまたはそれと混合される前記第1の材料を含む、請求項1に記載のミラー。
【請求項3】
前記変更された第1の層のそれぞれは、相対的に絶縁性の第4の材料のバリア層によって互いから分割された複数の副層における前記第1の材料を含む、請求項1に記載のミラー。
【請求項4】
前記副層の少なくともサブセットが、前記第1の材料における伝導電子の有効性を減少するのに効果的である第3の材料に隣接するかまたはそれと混合される前記第1を含む、請求項3に記載のミラー。
【請求項5】
前記第1の材料は金属であり、前記第2の材料は半導体である、請求項1から4のいずれかに記載のミラー。
【請求項6】
前記スタックの大部分における各層対の厚さは、5〜7nmの範囲内である、請求項1から5のいずれかに記載のミラー。
【請求項7】
前記スタックの大部分における各層対の厚さは、6.5〜7nmの範囲内である、請求項6に記載のミラー。
【請求項8】
前記複数の層対の全厚は、500nmより大きい、請求項1から7のいずれかに記載のミラー。
【請求項9】
前記スタックは、基板層の上に形成され、該基板層は、前記スタックの前記層対における前記第1のタイプの層より5倍以上厚い前記第1の材料の層を備え、該基板層は、該基板層に到達する実質的にすべての第2の放射を前記スタック内に反射するように構成される、請求項1から8のいずれかに記載のミラー。
【請求項10】
極端紫外線を含む放射を生成するように構成された放射源と、
前記放射を放射ビームに調整するように構成された照明システムと、
前記放射ビームにパターン付けするように構成されるパターニングデバイスを支持するように構成されたサポートと、
パターン付き放射ビームをターゲット材料上に投影するように構成された投影システムと、を備え、
前記放射源、前記照明システム、および前記投影システムのうち少なくとも1つは、請求項1から9のいずれかに記載の多層ミラーを備える、リソグラフィ装置。
【請求項11】
前記放射源は、燃料デリバリシステムとレーザ放射源とを備え、該レーザ放射源は、赤外波長における放射を、前記極端紫外線の生成のために前記燃料デリバリシステムによってプラズマ燃料材料を含むターゲット上に運ぶように構成され、前記放射源は、それにより、極端紫外線(EUV)および赤外線放射の混合を前記多層ミラーに向けて放射し、前記多層ミラーは、前記EUV放射に対して60%より大きい反射率を有し且つ前記赤外線放射に対して40%未満の反射率を有する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記多層ミラーは、前記生成されたEUV放射によって遭遇される最初の反射素子である、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
極端紫外線を透過するように構成された多層ミラーを製造する方法であって、
第1および第2のタイプの層を交互に堆積して基板上に層対のスタックを形成することを含み、各層対は、少なくとも第1の材料を含む第1の層と、少なくとも第2の材料を含む第2の層とを備え、前記層対の少なくともサブセットにおける前記第1の層は、同じ厚さを有する前記第1の材料のシンプルな層に比べて、前記第2の放射の反射へのその寄与を減少するように形成される、方法。
【請求項14】
前記層対のサブセットにおいて、前記第1の層は、前記第1の材料における伝導電子の有効性を減少するのに効果的である第3の材料に隣接するかまたはそれと混合されて形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記層対のサブセットにおいて、前記第1の層は、相対的に絶縁性の第4の材料のバリア層によって互いから分割された、前記第1の材料の複数の副層によって形成される、請求項13または14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図9(a)】
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【図9(b)】
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【公表番号】特表2013−511827(P2013−511827A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539247(P2012−539247)
【出願日】平成22年10月11日(2010.10.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/065155
【国際公開番号】WO2011/061007
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】