説明

多層型組成物

【課題】 静置した時には、水性層とその上層の粉末分散層との境界が明確に層分離した多層構造となり、振盪した時には粉末の再分散性に優れ、塗布時には皮脂吸着効果や使用感触のよい多層型組成物を提供する。
【解決手段】 2層以上からなる水性相を有し、該水性相の最上層が粉末分散層からなる多層型組成物であって、粉末分散層が、(a)乾燥状態で真比重が0.01〜0.9である中空樹脂粉末と(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末とを少なくとも含ませる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多層型組成物に関し、さらに詳しくは、水性相の最上層に粉末分散層を有する、再分散性に優れた多層型組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
多層型組成物、なかでも粉末を配合した粘性のない、あるいは粘性の低い多層型組成物は、粉末による皮脂吸着効果、収斂効果、皮膚の凹凸補正効果、べたつきがない感触等が得られるため需要が高い。これらは、下層に粉末層を有する粉末沈降型の多層型組成物であり、含有させる粉末としては従来、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸、マイカ、タルク等の無機粉末、ポリエチレン、ポリメタクリルレート等の樹脂粉末、セルロース、デンプン等の有機粉末、粘土鉱物等が用いられてきた。
【0003】
しかし、これらの粉末は、凝集が起こりやすく、たとえ何らかの方法によって多層型組成物中での再分散性を向上させた場合においても、静置状態では組成物中で沈降しているために、経時や振動により再分散性が低下するという問題があった。また再分散性を考慮すると、粉末は静置状態では組成物中で上層に位置していることが望ましい。
【0004】
一方、生活様式の多様化に伴い、組成物に対して様々な機能が求められており、その中でも、軽いタッチに優れた組成物が求められている。特にスキンケア組成物の軽いタッチの感触を向上させる為には、粉体に球状粉体や表面処理粉体を使用することで、感触の改善が計られている。
【0005】
粉末を配合した粘性の低い多層型組成物としては、種々の技術が知られている。
例えば、特許文献1においては、樹脂粉末の表面を被覆した粉末を用いた二相組成物が挙げられているが、この場合においても静置状態において層状を示す場合、粉末は沈降しており、経時や振動により粉末の再分散性が低下することは否めない。
一方、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを含有させることで、シリコーン架橋弾性体を水相に安定に分散させた化粧料が得られているが(特許文献2参照)、この化粧料は層分離せず、均一分散されたものである。
【0006】
さらに、固まらない粉末相を有し、適用時には柔らかさを有する粉末性化粧料として、カオリン、酸化亜鉛等の活性粉末と、アクリル製若しくはメタクリル製のポリマー又はコポリマーに基づく中空粒子とを組み合わせて配合したものが知られている(特許文献3参照)。しかしカオリン、酸化亜鉛等の活性粉末は比重が重く、この粉末と中空樹脂粉末を単に配合しただけでは、水性相の上層でケーキング(固化)をおこして再分散性が悪くなり、粉末を水性相の上層に安定に配合することはできなかった。
【0007】
【特許文献1】特許第3273573号
【特許文献2】特開2002−226320号公報
【特許文献3】特開2000−143434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、粉末を含有した多層型組成物で、振盪した時には速やかに粉末が分散して、経時や外部からの振動等によっても粉末の再分散性を維持でき、外観上は粉末分散層が明瞭に分離した層構造を有する組成物の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、水性組成物において、粉末として特定の中空樹脂粉末とポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末を分散させることによって、粉末が下層に沈降しない多層型組成物となり、軽い感触で、且つ粉体層が液面に存在し、見た目にも軽い感触を表現できる組成物が得られ、かつ経時や外部からの振動によっても高い再分散性を維持できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0010】
すなわち、本発明は、2層以上からなる水性相を有し、該水性相の最上層が粉末分散層からなる多層型組成物であって、前記粉末分散層が、(a)乾燥状態で真比重が0.01〜0.9である中空樹脂粉末と(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末とを少なくとも含むことを特徴とする多層型組成物である。
【0011】
本発明においては、さらに低級アルコールを配合することが望ましい。
【0012】
また本発明においては、前記(a)成分と前記(b)成分の合計配合量が、多層型組成物全量に対して0.1〜15.0質量%であることが望ましい。
【0013】
さらに本発明においては、(a)成分と(b)成分の配合量が、質量比で(a):(b)=2:8〜9:1であることが望ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、静置した時には、水性層とその上層の粉末分散層との境界が明確に層分離した多層構造となり、振盪した時には粉末の再分散性に優れ、塗布時には皮脂吸着効果や使用感触のよい多層型組成物とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明に用いられる(a)中空樹脂粉末は、乾燥状態で真比重0.01〜0.9である中空樹脂粉末であり、外殻を形成する樹脂としては、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、メチルビニルエーテル等のビニル系モノマー、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリル系モノマー、スチレン、塩化ビニリデン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等ホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。
【0016】
中空樹脂粉末の分散性や、肌に使用する際の良好な使用性の点等から、中空樹脂粉末は乾燥状態で真比重が0.01〜0.9であり、さらには真比重0.3〜0.8であることが好ましく、また、アクリル酸及び又はメタクリル酸から選ばれる1種又は2種以上のモノマーからなるアクリル系ポリマーからなる中空樹脂粉末が好ましく用いられる。
【0017】
これらの重合体は、架橋されていなくても、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、トリアクリルフォルマール等の架橋剤で架橋されていても良い。また、中空粉末の表面は、無機物で被覆されていなくても、被覆されていても良いが、水性層の上層に安定に分散させるためには、無機粉末により被覆されていない中空樹脂粉末であることが好ましい。さらにシリコーン処理されていても構わない。
【0018】
本発明に用いられる(a)中空樹脂粉末の製造方法は、特に限定されないが、例えば特公昭59‐53290号公報に開示されているように、揮発性発泡剤を内包した熱可塑性樹脂粉末を加熱、発泡させる方法により得られるもの、もしくは、有機溶剤を用いて樹脂と懸濁重合をおこない、乾燥によって得られる非発泡方法により得られるものを使用することができる。
【0019】
中空樹脂粉末は、一般に市販されており、例えば、松本油脂製薬株式会社製のマツモトマイクロスフェア MFLシリーズ[MFL-50STI(粒径10〜30μm、真比重0.20)、MFL-50SCA(粒径10〜30μm、真比重0.29)、MFL-80GCA(粒径10〜30μm、真比重0.20)、MFL-80CA(粒径90〜110μm、真比重0.13)、MFL-100SCA(粒径20〜40μm、真比重0.20)、MFL-100CA(粒径90〜110μm、真比重0.13)、MFL-30STI(粒径10〜30μm、真比重0.20)]や、マツモトマイクロスフェアー F‐80ED(粒径90〜110μm、真比重0.020〜0.030)、EXPANCEL社製のエクスパンセル マイクロスフェア(EXPANCEL microsphere) 551 DE 40 d42(粒径30〜50μm、真比重0.042)、551 DE 40 d60(粒径15〜25μm、真比重0.06)、551 DE 80 d42(粒径50〜80μm、真比重0.042)、461 DE 40 d60(粒径20〜40μm、真比重0.06)、461 DE 20 d70(粒径15〜25μm、真比重0.07)、051 DE 40 d60(粒径20〜40μm、真比重0.06)、091 DE 40 d30(粒径35〜55μm、真比重0.03)、091 DE 80 d30(粒径60〜90μm、真比重0.03)、092 DE 40 d30(粒径35〜55μm、真比重0.032)、092 DE 80 d30(粒径60〜90μm、真比重0.032)、ガンツ化成株式会社製 ガンツパールGMH-0850(粒径8μm、真比重0.65)などがある。
【0020】
本発明における中空樹脂粉末の配合量は、組成物の剤型により適宜調製されるが、好ましくは0.5〜5質量%であり、さらに好ましくは1〜3質量%である。配合量が0.5質量%未満では、軽いタッチのさらさら感が十分発揮せず、一方、配合量が質量5質量%を超えると、塗布したときの白さが顕著になってしまい、使用性が悪化するなどの点から好ましくない。
【0021】
本発明においては(a)特定の中空樹脂粉末と共に、(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末を配合する。
(a)中空樹脂粉末を単独で配合すると、長期間静置した時にケーキング(固化)を起こし、振とうしても一部が凝集して再分散せず粉末を安定的に配合することができないが、(a)中空樹脂粉末と(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末とを組み合わせて配合することにより、粉末層がケーキング(固化)することなく、水性層の上層に安定に配置し、振とうすると、均一に再分散する顕著な効果を示す。
【0022】
本発明に用いられる(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末は、シリコーンゴムをシリコーン樹脂で被覆したシリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末であり、市販品としては、例えばKSP100、KSP101、KSP105(信越化学工業社製)等を挙げることができる。
【0023】
(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末の配合量は、組成物の剤型により適宜調整されるが、好ましくは0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは1〜5質量%である。配合量が0.1質量%未満では、ケーキング防止効果が低下すると共に、軽いタッチのさらさら感が十分ではなく、一方、配合量が10質量%を超えると、白さが顕著になり使用性が悪化するなどの点から好ましくない。
【0024】
(a)中空樹脂粉末と組み合わせる粉末として、(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末以外の粉末を用いた場合には、上下に粉末層が存在することになるとともに、ケーキングしてしまうという欠点がある。
【0025】
また、(a)中空樹脂粉末を配合せず、(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末を単独で配合すると、粉末自身が水性成分に濡れることなく、微量の乳化剤を添加しても一部が凝集したように表面に浮き、安定配置することはできない。また、アルコールを含む水相にポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末を単独で配合すると粉末は一部が上層と下層に分かれてしまい、水性層の上層に安定配置することはできない。
【0026】
本発明において、(a)中空樹脂粉末と、(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末との合計配合量は、多層型組成物全量に対して、好ましくは0.6〜15質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。配合量が、0.6質量%未満では、さらさら感が十分ではなく、一方、配合量が15質量%を超えて配合すると、塗布色が白っぽくなりすぎてしまい、使用性が悪化するなどの点から好ましくない。
【0027】
本発明において、(a)中空樹脂粉末と、(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末の配合量比(質量比)は、好ましくは(a):(b)=1:9〜9:1であり、さらに好ましくは2:8〜5.5である。(a)と(b)を特定の比率で配合することにより、中空樹脂粉末のケーキング(固化)を防ぎ、粉末層を水性層の上層に安定に配置することができる。
【0028】
本発明においては、(a)中空樹脂粉末および(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末以外の粉末を配合してもよいが、全粉末量の1.0質量%以下、特に0.3質量%以下であることが好ましい。
【0029】
本発明の多層型組成物は、さらに(c)低級アルコール配合することが好ましい。(c)低級アルコール配合することにより、粉体層を濡らすことができるほかに、液自体の比重を軽くすることができ、中空粉体の液面におけるケーキングを抑制する効果が得られる。
【0030】
(c)低級アルコールは、多層型組成物全量に対して、好ましくは1.0〜45.0質量%、さらに好ましくは20〜38質量%である。配合量が、1.0質量%未満では、粉体の濡れに充分ではなく、またケーキングの抑制にも十分ではない。一方、配合量が45.0質量%を超えて配合すると、低級アルコール自身が中空粉体に浸食してしまい、粉末相が沈降してしまうなど、安定性の面から好ましくない。
【0031】
本発明の多層型組成物は、常法に従い、シリコーン架橋弾性体を含む粉末を水性成分に分散することにより得ることができる。
【0032】
本発明の多層型組成物は、液状組成物であり、25℃における粘度が、500mPa・s以下であることが好ましい。静置すると粉末層が水性層の上層に安定に配置される。上層の粉末層の他に、他の粉末層が下層に配置された三層以上の組成物であってもよく、また水性層以外に油性層等が配置された三層以上の組成物でもよい。
【0033】
本発明の多層型組成物は、化粧水、制汗剤、クレンジングローション、フレグランス、コロン、芳香剤、消臭スプレー、入浴剤等として用いることができる。粉末が上層に位置する外観的な面白さがあり、さらに肌に塗布した際に良好なサラサラ感が得られることから、本発明の多層型組成物は、化粧料として用いられることが好ましい。
【0034】
さらに本発明の多層型組成物には、上記必須成分の他に、効果を妨げない範囲で、必要に応じ、油分、活性剤、保湿剤、薬剤、金属イオン封鎖剤、多価アルコール、酸化防止剤、防腐剤、香料等を配合することができる。
【実施例】
【0035】
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明は実施例のみに限定されない。配合量は全て質量%である。評価方法は、後述の方法を用いた。また、表中、(*1)はガンツパールGMH−0850(ガンツ化学社製)、(*2)はKSP100(信越化学工業社製)、(*3)はトスパール2000(ポリメチルシルセスキオキサン末、GE東芝シリコーン株式会社製)、(*4)はトレフィルE506−S(東レダウコーニング・シリコーン株式会社製)を用いた。
【0036】
実施例1〜13、比較例1〜4
次の表1〜表3に示す処方で、以下の方法で化粧水状の二層型組成物を調製し、静置状態での評価、ケーキング(粉末の再分散性)の評価について、以下の基準で評価した。
【0037】
[製造方法]
表1〜表3に示す処方に基づき、エタノールに粉体層を分散させ、水を加えて混合し容器に充填し、化粧水状組成物を得た。
【0038】
[評価方法]
後述する実施例が本発明の効果を発揮するか否かを、下記の方法により評価した。
【0039】
(1)静置状態での評価
容器に充填した組成物を、40℃で3時間静置後の状態を専門パネルにより、粉末分散層の配置(上層・下層)を評価した。
<評価基準>
◎:全粉末が上層に配置。
○:95%以上の粉末が上層に配置。
△:粉末の一部が下に沈降し、上層及び下層に粉末層が配置。
×:粉末が下層に沈降。
【0040】
(2)ケーキング(固化)評価
容器に充填した組成物を、25℃で3ヶ月間、静置した状態で保管した後、専門パネルにより、容器を振とうさせて粉末が再分散する状態を評価した。
<評価基準>
◎:粉末層は、素早く均一に分散した。
○:粉末層は、均一に分散した。
△:粉末層の一部がケーキング(固化)し、激しい振とうを繰り返すと、均一に分散した。
×:粉末層がケーキング(固化)し、激しい振とうをしても均一に分散しなかった。
【0041】
【表1】

【0042】
実施例1、2は、粉末層が上層に安定配置し、ケーキングすることなく素早く均一分散した。粉末としてポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末(シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末)のみを配合した比較例1は、粉末が下に沈降した。粉末として中空樹脂粉末のみを配合した比較例2は、経時的にケーキングを起こした。
【0043】
【表2】

【0044】
実施例3は、粉末層の一部が沈降し上下に分離した。実施例4〜6はケーキングすることなく上層に粉体が配置した。実施例7は一部ケーキングを起こしたが、激しく振とうすると均一分散した。
【0045】
【表3】

【0046】
実施例8は一部がわずかにケーキングした。実施例9〜12はケーキングすることなく、上層に配置した。実施例13は一部沈降し上下に分離した。
【0047】
実施例14:制汗剤(ボディーローション)
エタノール 35.0 質量%
トリクロサン 0.2
スルホ石炭酸亜鉛 0.3
香料 0.2
メントール 0.2
中空樹脂粉末 1.5
(マツモトマイクロスフェアMFL−50STI 松本油脂社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 2.5
(KSP100 信越化学工業社製)
水 残余
上記制汗剤は二層化粧料であり、粉末層は上層に配置した。
【0048】
実施例15:化粧料(カーマインローション)
エタノール 20.0 質量%
酸化亜鉛 2.0
トリメチルグリシン 3.0
フェノキシエタノール 0.1
シリコーン処理中空樹脂粉末 1.5
(シリコーン表面処理ガンツパールGMH-0850 三好化成社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 2.5
(KSP105 信越化学工業製社製)
水 残余
上記化粧料(カーマインローション)は、三層化粧料であり、粉末層は最上層と最下層に配置した。
【0049】
実施例16:オーデコロン
香料 2.0 質量%
エタノール 40.0
1,3−ブチレングリコール 1.0
ヘキサメタリン酸ソーダ 0.01
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.05
POE(60)硬化ヒマシ油 0.1
中空樹脂粉末 1.5
(マツモトマイクロスフェアMFL-50SCA 松本油脂社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 2.5
(KSP101 信越化学工業製社製)
水 残余
上記オーデコロンは、二層化粧料であり、粉末層は上層に配置した。
【0050】
実施例17:さらさらクレンジングローション
エタノール 35.0 質量%
アルキルグルコシド 1.0
PEG400 5.0
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 1.0
中空樹脂粉末 0.5
(マイクロスフェア461 DE 20 d70 エクスパンセル社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 0.6
(KSP100 信越化学工業製社製)
水 残余
上記クレンジングローションは、二層化粧料であり、粉末層は上層に配置した。
【0051】
実施例18:靴専用消臭スプレー
香料 1.00 質量%
エタノール 35.00
茶乾留エキス 3.00
リンゴ酸 0.03
リンゴ酸ナトリウム 0.02
POE(40)硬化ヒマシ油 0.01
青色1号 0.001
中空樹脂粉末 1.50
(マツモトマイクロスフェアMFL-50SCA 松本油脂社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 2.50
(KSP100 信越化学工業製社製)
水 残余
【0052】
実施例19:トイレ用フレグランススプレー
香料 2.00 質量%
エタノール 30.00
POE(40)硬化ヒマシ油 0.10
イソプロピルメチルフェノール 0.20
中空樹脂粉末 1.50
(ガンツパールGMH-0850 ガンツ化成株式会社製)
シリコーン樹脂被覆シリコーンゴム粉末 2.50
(KSP100 信越化学工業製社製)
水 残余


【特許請求の範囲】
【請求項1】
2層以上からなる水性相を有し、該水性相の最上層が粉末分散層からなる多層型組成物であって、
前記粉末分散層が、(a)乾燥状態で真比重が0.01〜0.9である中空樹脂粉末と(b)ポリメチルシルセスキオキサン被覆架橋型シリコーンエラストマー粉末とを少なくとも含むことを特徴とする多層型組成物。
【請求項2】
さらに、低級アルコールを配合することを特徴とする請求項1に記載の多層型組成物。
【請求項3】
前記(a)成分と前記(b)成分の合計配合量が、多層型組成物全量に対して0.1〜15.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載の多層型組成物。
【請求項4】
前記(a)成分と前記(b)成分の配合量が、質量比で(a):(b)=1:9〜9:1であることを特徴とする請求項1に記載の多層型組成物。




【公開番号】特開2006−8547(P2006−8547A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−184650(P2004−184650)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】