説明

多機能防寒具

【課題】 多様な防寒具の種類に応じた形に変化させて使用できるとともに、レッグウォーマ等として使用するときでも、ずれ落ちて風が内部に入り込まない多機能防寒具を提供する。
【解決手段】クッション材が空気とともに内部に入れられ、外周が略四角形に形成されたクッションにおいて、前記略四角形の左右の対向する各辺1d,1dには互いに連結可能な一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとが各々設けられ、前記略四角形の上下の対向する各辺1c,1cにはその長さを調整することができる調整部材4が配されており、このクッション1A,1Bを少なくとも2つ使用して、一方のクッションと他方のクッションとを前記一方の係止部と他方の係止部とにより連結したり、連結を解除して別々のものとして使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、綿、毛糸、羽毛、スポンジ等のクッション材が内部に入れられ、座布団やクッションの他、レッグウォーマ、ケープ(肩や背を覆う、袖のない外衣。)等にも使用可能な多機能防寒具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、羽毛等のクッション材が内部に入れられたクッションとしては、座布団や所定形状のクッション等がある。これらのクッションは、座布団やクッション以外で使用される場合には、その形状を変えて使用しなければならない。例えば、枕として使用するときは、丸めるようにしたり二重や三重に折り畳んだりして使用する。また、毛布等は、例えば、膝掛けに使用したり、冬場の寒い時期には、腰巻や腹巻として使用するなど、多機能防寒具として使用されることもある。こうした多機能防寒具は、1つの製品で様々な形態に対応できるため、複数の防寒具を併せ持たなくとも、例えば、体の冷える様々な箇所を局部的に温めてあげることが可能となり、非常に有用な製品である。
【0003】
そこで、様々な目的に使用可能な製品(多目的製品)が提案されている。例えば、特許文献1では、ベストとしても、肩掛けとしてもさらに腰巻としても使用できる防寒用の多目的シートが提案されており、上辺51の襟ぐり部6の左右に、互いに係合する少なくとも一対の襟係止部1a、1bと、左辺52及び右辺53に袖係止部2a、2b、3a、3bとを備え、各係止部を止めることによって、襟ぐり部6の下方のシート中央部7が後身頃となり胸部が開閉可能なベストを形成し、また、襟係止部1a、1bを係止し、左右夫々の袖係止部2a,2b,3a、3bを非係止とすることによって、肩当てとし、さらには、腰係止部4a,4b,4cと衿係止部2a、3aとを係止することによって、腰巻きとなる。
また、特許文献2では、防寒として体の冷える部分に応じて多形態に使用できる多目的ニット製品が提案されている。この多目的ニット製品は、両端が開口した無底筒状のニット製品で、開口端部間の長手方向の長さを装着者の腹部が隠れる程度の長さに形成するとともに、同一の目数でありながら編み目が密なハイゲージ部2とこれよりも編み目が粗いローゲージ部3とを有して、前記ハイゲージ部2が一部に編成されている。
【0004】
さらに、特許文献3では、腹部から足先までの下半身を包み込み、包み込んだまま立位がとれ自由に歩け、座面から座面への移乗が出来る膝掛け及び前掛けを含む下半身防護具が提案されている、この下半身防寒具は、腰から膝までを巻いて覆うシート状の膝掛け2と、足に着脱可能なレッグウォーマ2とから構成されることで、下半身全体を覆い使用中にずり落ちることを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−52478号公報
【特許文献2】実用新案登録第3118840号公報
【特許文献3】特開2007−314922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1〜3の製品は、いずれも当初の形状が予め定まったものであって(例えば、特許文献1ではベスト又は肩掛け、特許文献2と3では、筒状形状)、これら以外の使用目的で使用するときは、無理やりその形を崩して使用しなければならない。そして、それら防寒具は、その大きさが大きくなるように連結することは想定しておらず、できたとしても、隙間が生じて風が入り込んでしまったり(防寒性に欠けたり)、そのファッション性が損なわれたりする問題を有する。特に、冬の季節のスポーツ観戦やアウトドアでの防寒具の使用は、座布団や膝掛けの他、レッグウォーマや肩掛け等のような幅広い形態が考えられるが、これらの多種の形態の形状に全て合わせることはできない問題を有する。
そして、防寒具として使用するときには、保温性を高める必要が有り、例えば、袖口や首周りは風が入り込まないもので、その収納状態もコンパクトに折り畳まれるような構造であることが理想であり、そして製造が容易なことも望まれる。
【0007】
ここで、特許文献2では、両端が開口した無底筒状のニット製品をその長手方向に分割可能に編成して、変形させて2つの無底筒状にしてレッグウォーマとすることができると記載されている(その段落0050)。
しかしながら、特許文献2では、ニット製品であるため防風性に劣り、屋外でのスポーツ観戦やキャンプなどのアウトドアでの使用では十分な保温性を有さない。また、伸縮性部材が弱すぎて、ずれ落ちる危険性が高く、風が入り込むことは必至である。また、ふくらはぎに嵌めて上端を折り返して使用すると記載されているように(その段落0050)、そもそもレッグウォーマとしての使用を予定していない形状のものを無理やりレッグウォーマとして使用するような内容である。
【0008】
そこで本発明の目的は、外観上は通常の略四角形状のクッションではあるが、多様な防寒具の種類に応じた形に変化させて使用できるとともに、防寒具としてのレッグウォーマやアームウォーマ等として使用するときでも、ずれ落ちたり、風が内部に入り込まないようにした多機能防寒具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の多機能防寒具は、綿、毛糸、羽毛、スポンジ等のクッション材が空気とともに内部に入れられ、外周が略四角形に形成されたクッションであって、前記略四角形の左右の対向する各辺には、互いに連結可能な一方の係止部と他方の係止部とが各々設けられ、記略四角形の上下の対向する各辺には、その長さを調整することができる調整部材が配されており、このクッションを少なくとも2つ使用して、一方のクッションと他方のクッションとを前記一方の係止部と他方の係止部とにより横並び方向に連結するか、重ね合わせるように連結するか、又は、筒状に連結するかして一体ものとして使用する形態と、このクッションを2つ使用して、各々のクッションを各々の前記一方の係止部と他方の係止部とにより連結して一対のものとして使用する形態と、このクッションを少なくとも2つ使用して、各々のクッションを各々の前記一方の係止部と他方の係止部とにより筒状に連結して、この筒状を内外に多重に配して使用する形態とを兼ね備えることを特徴とする。ここで、本発明の調整部材とは、調整部材が配された辺の長さを調整することができるものであり、特に、辺の長さを短くすることができるものを言う。具体的には、伸縮性のある糸、紐、ゴム等や、伸縮性を有さない紐等でもストッパー(絞り金具など)を取りつけものが挙げられる。伸縮性のある紐とストッパー等を組み合わせても良い。また、紐の端部に結び目を設け長さを調整(辺の長さを短くするように)できるようにしたものであっても良い。なお、調整部材としては、伸縮性のある糸、紐、ゴム等の伸縮性部材を用いたものが体の動きに追従して動くため、保温性や体の動きやすさの観点より好ましい。また、本願発明の多機能防寒具は、横並び方向に連結された一重のクッション、膝掛け、座布団、重ね合わせるように連結された二重のクッション、膝掛け、座布団、筒状に連結されたケープ、腹巻き、腰巻き、一対のレッグウォーマ、一対のアームウォーマ、または、筒状を内外に多重に配した多重の枕の群から選ばれる2つ以上の防寒具として使用されることができる(請求項2参照)。
【0010】
本発明によれば、少なくとも2つのクッションの対向する左右の各辺に備えられた係止部で連結することで、横並び方向に連結される膝掛けや座布団のような大きなクッションとして使用できるとともに、少なくとも二枚のクッションから構成される大きな筒状のものを2重のクッションや腰巻きや腹巻きとして使用することもでき、他方、各々のクッションを互いの係止部で筒状に連結することで、一対のレッグウォーマ(或いはアームウォーマ)等として使用することができる。一対のレッグウォーマ(或いはアームウォーマ)としての使用する場合も、少なくとも二枚のクッションから構成される大きな筒状のものを腰巻きや腹巻きとして使用する場合も、クッション材が内部に用いられており、かつ、その上下の対向する各辺に調整部材が配されているため、ずれ落ちが防止されるとともに、風が入り込むことが防止される。
【0011】
本発明としては、前記左右の対向する各辺に亘って、前記略四角形の上下の対向する各辺に対して平行な直線状の縫合部を複数配置することにより、内部のクッション材と空気を複数段で区画するとともに、前記調整部材による前記上下の対向する各辺の長さをその上下の対向する各辺近傍以外に設けられた前記複数の平行な縫合部の長さよりも短くすることが好ましい。
本発明によれば、略四角形のクッションの左右の両辺が円弧形状になり、各々を筒状に連結すると、中央がやや膨出して上下の開口部が縮径した形(正方形や長方形から太鼓形状)になるので、ふくらはぎ(膝下から足の甲よりも上の部分)の形状にマッチした形になるとともに、ずれ落ちがし難い形状になる。
【0012】
本発明としては、前記略四角形の左右の対向する各辺の少なくとも一方に、前記一方の係止部及び他方の係止部の少なくともどちらか一方を隠すための耳部が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、一方のクッションと他方のクッションとを一方の係止部及び他方の係止部とにより連結するときには、耳部によりそれら係止部を隠すことができる。ここで、耳部は、クッションの正面視において、左右の対向する各辺に設けられた一方の係止部(他方の係止部)の前面もしくは背面に配置されており、左右の各辺端部領域に形成される。この耳部は、左右の対向する各辺のいずれか一方に設けられても良いし、両方に設けられても良い。この耳部が形成されることで、一方の係止部及び他方の係止部のどちらか一方または両方が隠されるので、連結部の繋ぎ目が分からず外観上一体ものとして美観性がよくなり、また、連結部分での防寒性も保たれる。例えば、1つの耳部で一方の係止部と他方の係止部との両方を隠してもよく、2つの耳部により各係止部をそれぞれ隠してもよい。また、一方の係止部(他方の係止部)を間に挟むようにその両面に耳部を設けることによって、それら係止部を隠すことも可能である。
【0013】
本発明としては、前記一方の係止部と他方の係止部とが、前記対向する左右の各辺を連続的に連結する分離可能な線ファスナであることが好ましい。
本発明によれば、少なくとも2つ以上のクッションの一方の係止部及び他方の係止部の各係止部に線ファスナが用いられることで、クッションの連結及び分離を容易且つ速やかに行うことができる。また、クッションの係止部間をほとんど隙間なく連結することができるので、防寒性の向上が図られる。なお、各係止部には、線ファスナ以外に、面ファスナ、ボタン、フックなど公知の係止具を用いることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、少なくとも2つ以上のクッションは、そのクッションの左右の両辺に備えられた係止部で互いに連結したり取り外したりすることで、容易且つ簡単に形状を変更することができる。連結された少なくとも2つ以上のクッションから、膝掛け、座布団、ケープ等の防寒具を容易且つ早急に組み立てて様々な防寒具へ転用することができるとともに、それら連結された防寒具を分離して、独立した2つのクッションを各々の係止部で連結して筒状に形成することで、一対のレッグウォーマやアームウォーマを組み立てることができる。また、クッションを二重や三重等の内外に配した筒状にすると、枕としての使用に好適であるが、コンパクトに持ち運べる収納状態でもある。そして、市販の冬用ジャケットやジャンパ等と組み合わせて使用すると、ファッションセンスに優れた防寒具として使用可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態の耳部を除去した状態の多機能防寒具を示す正面図であり、図1(a)は調整部材及びクッション材を配する前の状態を示す正面図であり、図1(b)は調整部材及びクッション材を配することにより左右の各辺が円弧状になった状態を示す正面図である。
【図2】本考案の第1の実施形態の耳部が設けられた状態の多機能防寒具(クッション兼用のレッグウォーマ、クッション兼用のケープ、又は、ケープ兼用のレッグウォーマ)を示す図であり、図2(a)はその正面図であり、図2(b)はその右側面図である。
【図3】上記第1の実施形態の2つのクッションが横並び方向に連結して一体となった状態を説明する図であり、図3(a)はその正面図であり、図3(b)はその背面図である。
【図4】上記第1の実施形態の多機能防寒具を膝掛けとして使用する例を説明する図であり、図4(a)はその正面図、図4(b)はその使用状態を示す斜視図である。
【図5】上記第1の実施形態の多機能防寒具をレッグウォーマとして使用する例を説明する図であり、図5(a)はその正面図であり、図5(b)はその側面図であり、図5(c)はその使用状態を示す斜視図である。
【図6】上記第1の実施形態の多機能防寒具を座布団として使用する例を説明する図であり、図6(a)はその正面図であり、図6(b)はその側面図であり、図6(c)はその使用状態を示す斜視図である。
【図7】上記第1の実施形態の多機能防寒具をケープに使用する例を説明する図であり、図7(a)はその正面図であり、図7(b)はその背面図であり、図7(c)はその使用状態を示す斜視図である。
【図8】上記第1の実施形態の多機能防寒具を枕に組み立てる手順説明する図であり、図8(a)は2つのクッションを各々筒状に連結する状態の正面図であり、図8(b)は一方の筒状のクッションに他方の筒状のクッションを収納して二重の筒状の枕を示す正面図である。
【図9】上記第1の実施形態の多機能防寒具の変形例を説明する正面図である。
【図10】図10は、上記第1の実施形態のクッションを4つ連結した状態を説明する図であって、図10(a)は耳部のボタン(中央部)を装着する前の平面図、図10(b)は耳部のボタン(中央部)を装着した後の平面図である。
【図11】上記第1の実施形態の多機能防寒具の変形例を説明する図であり、図11(a)は2つのクッションを連結してケープとして構成した正面図であり、図11(b)はその右側面図であり、図11(c)はその背面図であり、図11(d)はその平面図であり、図11(e)はその使用態様を示す斜視図である。
【図12】上記図11の2つの構成部品を説明する図であり、図12(a)は一方の構成部品1Aの正面図であり、図12(b)はその背面図であり、図12(c)はその右側面図であり、図12(d)はその平面図であり、図12(e)は他方の構成部品1Bの正面図であり、図12(f)はその背面図であり、図12(g)はその右側面図であり、図12(h)はその平面図である。
【図13】上記第1の実施形態の多機能防寒具の変形例を説明する図であり、図13(a)は2つの構成部品(クッション)を連結して二重のクッションとして組み付けた状態の正面図であり、図13(b)はその左側面図であり、図13(c)はその右側面図であり、図13(d)はその背面図であり、図13(e)はその平面図であり、図13(f)はその底面図である。
【図14】上記図13の構成部品(クッション)を説明する図であり、図14(a)はその正面図であり、図14(b)はその左側面図であり、図14(c)はその右側面図であり、図14(d)はその背面図であり、図14(e)はその平面図であり、図14(f)はその底面図である。
【図15】上記図14の構成部品をひざ掛けとして組み付けた状態の図であり、図15(a)はその正面図であり、図15(b)はその左側面図であり、図15(c)はその右側面図であり、図15(d)はその背面図であり、図15(e)はその平面図であり、図14(f)はその底面図である。
【図16】上記図14の構成部品をレッグウォーマとして組み付けた状態の図であり、図16(a)はその正面図であり、図16(b)はその左側面図であり、図16(c)はその右側面図であり、図16(d)はその背面図であり、図16(e)はその平面図であり、図16(f)はその底面図である。
【図17】上記図14の構成部品を2つ用いてケープとして組み付けた状態の図であり、図17(a)はその正面図であり、図17(b)はその左側面図であり、図17(c)はその右側面図であり、図17(d)はその背面図であり、図17(e)はその平面図であり、図17(f)はその底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態を図面を引用しながら説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態の耳部を除去した状態の多機能防寒具を示す正面図であり、図1(a)は調整部材及びクッション材を配する前の状態を示す正面図であり、図1(b)は調整部材及びクッション材を配することにより左右の各辺が円弧状になった状態を示す正面図である。なお、図1は耳部を除去した状態の図であるが、このような耳部を除去した状態の実施の形態も本発明に含まれる。図2は、本考案の第1の実施形態の耳部が設けられた状態の多機能防寒具(クッション兼用のレッグウォーマ、クッション兼用のケープ、又は、ケープ兼用のレッグウォーマ)を示す図であり、図2(a)はその正面図であり、図2(b)はその右側面図である。図3は、第1の実施形態の2つのクッションが横並び方向に連結して一体となった状態を説明する図であり、図3(a)はその正面図であり、図3(b)はその背面図である。
本実施の形態の多機能防寒具Z1は、図1及び図2に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとからなり、これらは同じ形状の大きさ(辺1cと辺1dの長さが約30cm程度のほぼ正方形状)のものである。一方のクッション1Aと他方のクッション1Bは、羽毛(ダウン)のクッション材が空気とともに内部に入れられ、外周が略四角形に形成されている。ダウンと空気の層を作ることにより暖かさを保つ(体温を逃がさない)構造である。生地は、撥水加工されたナイロン生地である。すなわち、クッション1A,1Bの生地は、ダウンジャケットやスキーウエア等の生地が使用され、表面に撥水加工が施されている。また、クッション1A,1Bの生地は、ダウンが生地から出てこないようにダウンプルーフ加工(若しくはウレタン樹脂などを用いたコーティング加工やラミネート加工による防水加工)がなされており、防風性に優れ防寒具内への寒風の侵入を防ぐ。なお、生地は、ナイロン生地の他に、ポリエステル生地など他の素材のものであっても良い。
【0018】
クッション1A,1Bは、その上下の対向する各辺1c,1c、及びその左右の対向する各辺1d,1dは共に直線状であり、図1(a)に示すように、当初は全体が四角形(平面で正方形)を呈しており、上下の対向する各辺1c,1cに伸縮性を有する糸やゴム等の調整部材4が直線状に配され、又、クッション材が配されることで、図1(b)に示すように、左右両端を円弧状にしている。
そして、左右の対向する各辺1d、1dに亘って、上下の対向する各辺1c、1cに対して平行な直線状の縫合部Nが複数配され、これにより内部のクッション材と空気が複数段で区画されている。上下の区画部K1、K1には、調整部材4が見えないように配されており、この調整部材4は、クッション1A、1B内部で、その両端部が一方の係止部2A及び他方の係止部2Bのクッション側の縁部とそれぞれ接合されて固定されている。これにより、調整部材4は、その伸縮性の機能を発揮して、クッション1A、1Bの左右両端1d、1dを円弧状にする。なお、調整部材4は、一方の係止部2A及び他方の係止部2Bの縁部のみに接合されるのに限定されず、耳部5の縁部やその他の部分に固定されてもよい。
【0019】
複数の縫合部Nは、図2(a)に示すように、クッション1A、1Bの各上下辺1c,1c側から順にその長さが異なり(L2<L3<L4)、調整部材4による対向する上下の各辺1c,1cの長さL1は、複数の縫合部Nの長さL2、L3、L4に対してL1≦L2<L3<L4の関係になっている。したがって、クッション1A,1Bの左右の各辺1d,1dは、中央がやや膨出した円弧形状になっている。ここで、L1≦L2としたのは、上記縫合部N1の位置が上下の対向する各辺1cに近いために、各長さが同じ長さになる場合があるためである(つまり、上記縫合部N1は、請求項3の「前記上下の対向する各辺の長さをその上下の対向する各辺近傍」に該当する。)。なお、複数の縫合部Nの各々の間隔は、全て等間隔であってもよいし、各々異なっていてもよく、任意に設定することができる。また、縫合部Nの縫合間隔pは、全て等間隔であってもよいし、各々異なっていてもよく、任意に設定することができる。なお、本実施の形態では、複数の縫合部Nの縫合間隔pは、図2に示すように、全て等間隔である。
【0020】
図9は、上記第1の実施形態の多機能防寒具の変形例を説明する正面図である。縫合部N1〜N3は、それぞれ異なる縫合間隔p2,p3,p4を有している。中央の縫合部N3の縫合間隔p4よりも縫合部N2の縫合間隔p3が細かく、縫合部N2の縫合間隔p3よりも縫合部N1の縫合間隔p2が細かくなっている。また、縫合部N3,N2の長さL4,L3よりも上下の対向する各辺1c,1cの長さL1が短くなっている。足の脹脛(ふくらはぎ)の形状にマッチさせるためである。また、伸縮性部材である場合の調整部材4の弾力性が弱まって、その機能を発揮しなくなった場合でも、四角形のクッション1A(或いは1B)の左右の両辺1c,1cが円弧形状になり、各々を筒状に連結すると、中央がやや膨出して上下の開口部が縮径した形(太鼓形状)になるようにするためである。
【0021】
クッション1A,1Bの略四角形の左右の対向する各辺1d,1dは、同じ長さであり、互いに連結可能な一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとが各々設けられている。一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとしては、ファスナ(線ファスナ、面ファスナ等)及びボタン等を使用できるが、本実施の形態では、線ファスナを採用した。つまり、一方の係止部2A(若しくは他方の係止部2B)は、エレメント(噛み合う部分であり、務歯頭部とも言いい、これが噛み合うことでファスナの働きをする。)Feと、スライダー(ファスナを開閉する時に、エレメントをかみ合わせたり離したりする役目をする。)Fsからなり、一方、他方の係止部2B(若しくは一方の係止部2A)では、エレメントFeのみからなる構成のファスナである。一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとしては、上述したように、線ファスナ以外でも面ファスナやボタン等でも良いが、線ファスナを用いた場合には、風の侵入の遮断効果等の他に、対向する左右の各辺1d、1dが調整部材4により円弧状であっても、スライダーFsに追従して容易に開閉作業が行なえる。なお、リバーシブル仕様の両面タイプの線ファスナを採用しても良い。
【0022】
また、左右の対向する各辺1d,1dには、図2及び図3に示すように、耳部5が形成されている。図2及び図3に示す本実施の形態では、耳部5は、一方のクッション1A及び他方のクッション1Bともに、左右の両辺1dに配置されている。具体的には、一方のクッション1Aにおいては、左辺1dで一方の係止部2Aの前面に、右辺1dで他方の係止部2Bの背面となるように配置され、また、他方のクッション1Bにおいては、耳部5は、左辺1dで一方の係止部2Aの背面に、右辺1dで他方の係止部2Bの前面となるように配置されている。すなわち、一方のクッション1A及び他方のクッション1Bの各右辺の耳部5は、図2(b)に示すように、側面視で一方の係止部2Bに対して、前面と背面とが逆に配置されている。ただし、耳部5は、一方のクッション1A(もしくは他方のクッション1B)の正面から見て、係止部2Aの背面もしくは前面のどちらに設けられてもよく、また、前面及び背面の両面に(耳部5がその間に挟まれるように)設けられてもよい。また、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bを互いに係止するときに、耳部5が邪魔にならないようにすることと、線ファスナである一方の係止部2A及び他方の係止部2BのスライダーFsに噛み込みが生じないようにするために、一方のクッション1A(もしくは他方のクッション1B)の右辺1d(もしくは左辺1d)にのみの片辺の耳部5が設けられてもよい。
この耳部5は、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを隠すためのもので、これら一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを図2(a)に示す矢印の方向に近づけ、図3(a)のように連結したときには、図3(b)に示すように、これら2つの係止部2A,2Bのいずれも中央の耳部5に隠れるようになる。なお、図2及び図3では、それぞれ、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bの隠れた様子を明確化するため、それら一方の係止部2Aと他方の係止部2Bを点線にて示している。
【0023】
一方の係止部1A及び他方の係止部2Bは、一方のクッション1A(もしくは他方のクッション1B)の左右辺1d,1dから外側に突出するように、その端部に取り付けているものでも良い(図1)。なお、一方の係止部1A及び他方の係止部2Bは、それに限定されず、一方のクッション1A(もしくは他方のクッション1B)の左右辺1d、1dの内側に取り付けられても良い。また、線ファスナである一方の係止部2A及び他方の係止部2Bの各近傍に、ボタンや面ファスナを係止部として更に加えて取り付けることで、複数の係止部によって、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを連結することも可能である。このとき、ボタンや面ファスナが縫合部N上に位置して配されている場合には、縫合部N上ではクッション材が配置されず生地の厚みが薄いので、その取り付けが容易で、係止作業もし易くなる。
また、複数のクッション、例えば、4つのクッション1A、1B、1A、1Bを連結して筒状にした場合には、図10(a)に示すように、耳部5にボタンB(若しくは、面ファスナ等)を係止部2A,2Bとして配置することで、向かい合う各2つのクッション1A、1Bの耳部5同士を端部だけでなく中央部でも互いに装着させることができる。これにより、空洞を大きくすることなく、安定した形状のクッションを形成することができる。図10は、上記第1の実施形態のクッションを4つ連結した状態を説明する図であって、図10(a)は耳部のボタン(中央部)を装着する前の平面図、図10(b)は耳部のボタン(中央部)を装着した後の平面図である。
【0024】
次に、本実施の形態の多機能防寒具Z1の使用例を説明する。図4〜図8は、多機能防寒具Z1の使用例を説明する図である。
まず、膝掛けHKとして使用するときは、図4(a)(b)に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを前記一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとにより連結する。線ファスナである係止部2A,2Bは、左右の各辺1d、1dの各エレメントFeで係止された後、スライダーFsを移動させると左右のエレメントFeが歯合して連結される。ここでは、横並びにするために一箇所連結する。ここで、耳部5があることで、連結された線ファスナ2A,2Bは一方の面では認識され難くなる。
そして、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを開くようにして膝の上に掛ける(図4(b))。このとき、上記係止部2A,2Bによる連結箇所が膝と膝との間になるようにすると(膝と膝との間に入り込むようにすると)、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bが各々の足を巻きつけるようになるとともに、前後は伸縮部材4により、足の前後は縮むようになり、冷風が入り込み難くする。
【0025】
次に、レッグウォーマLGとして使用するときは、図5(a)(b)(c)に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを別々にして、この2つのクッション1A,1Bを自らの持つ一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとにより各々連結して、筒状に形成する。そして、左右の足にレッグウォーマLGを装着すると、上下の対向する各辺1c,1cに調整部材4が配されているので、膝下部分と足の甲の上部分を狭めるようになり、又、クッション材を用いていることにより膝下部全体をホールドする状態となり、レッグウォーマLGがずれ落ちることと、風が入り込むことを防止する。
ここで、外面に耳部5が配されることで、一方の係止部2A及び他方の係止部2Bが外部から認識され難くなり、ファッション性が保たれる。また、耳部5を左右の各辺1d,1dの両方に取り付けると共に、この左右の耳部5を一方のクッション1A(もしくは他方のクッション1B)の側面視において、一方の係止部2A及び他方の係止部2Bに対して互いに前面及び背面、すなわち逆面になるように配置すると(図2参照)、外面だけでなく内面でも係止部2A、2Bが耳部5に隠れることで、身体(ふくらはぎ)の方も係止部2A(或いは2B)に直接接触し無くなる。
【0026】
次に、座布団として使用するときは、図6(a)(b)(c)に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとにより連結する。ここで、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとは、本実施の形態のように、その左右両側の2箇所を連結して筒状にした座布団、言い換えれば、重ね合わさるように連結した座布団としても良く、又、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとの左右どちらか片側の1箇所を連結して大きなシート状にした座布団として使用しても良い。2つのクッション1A、1Bを筒状にしてその上から座る座布団STとして使用するときは、上下の開口部は、伸縮性部材である場合の調整部材4の締め付け力が強いために、前後がやや盛り上がるようになり、臀部の前後を包むようになり、座り心地が良くなる。
ここで、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとの左右両側の2箇所を連結して筒状にした場合は、腰巻きや腹巻きとして使用することもできる。そして、このように2個のクッション1A,1Bで一つの筒状に連結形成するときも、円弧形状になる左右の各辺1d,1dにより、腰等の形状にフィットする形状になり、腰巻き等にも好適なものとなる。筒状にしてから装着するか、それを腰に巻き付けてから、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを係止することで、例えば冬場でのスポーツ観戦をするときに好適なものとなる。
【0027】
次に、ケープKPとして使用するときは、図7(a)(b)(c)に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとにより左右両側の2箇所で連結し、それら連結箇所が正面視において、前面及び背面の中心となるように使用する。背面の連結では、図7(b)に示すように、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを連続して全体で係止し、他方、前面の連結では、図7(a)に示すように、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを上方側のみで係止する。装着方法は、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを全部連結した状態で(身体の背中側)、肩にかけるようにして、身体(胸)の正面側で、一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとを一部連結する。このように装着すると、肩から背中にかけて覆うケープKPとしての使用が可能になる。このとき、首の付近は、上下の対向する各辺1c,1cの調整部材4の作用により首口を適度に狭めるようになり、防寒効果を発揮する(図7(c)の矢印参照)。また、袖口(肘口)も調整部材4の作用により丸め込むようになり、アーム(腕)にもフィットし、風の進入も防止する。
【0028】
また、枕MKとして使用するときは、図8(a)(b)に示すように、一方のクッション1Aと他方のクッション1Bとを各々が持つ一方の係止部2Aと他方の係止部2Bとにより連結して2つの筒状のクッションLG1、LG2とした後、一方の筒状のクッションLG1を、図8の矢印の向きに、他方の筒状のクッションLG2の中に収納することで、二重層の枕MKとしての使用が可能になる。このとき、耳部5により2つの係止部2A,2Bが隠れるようにすることで、それら2つの係止部2A,2Bが外部から認識できなくできるとともに、枕MKとしての使用するときに、線ファスナ等の2つの係止部2A,2Bが身体(頭)に接触するような事態を防止することができる。
【0029】
さらに、図11(a)〜(e)と図12(a)〜(h)に示すように、クッション1A,1Bの区画部K1,K1に切り込み口を設けて、調整部材4の両端部がクッション1A,1Bの外側に出るようにしてもよい。この場合、調整部材4として、伸縮性のあるゴム紐の両端部にプラスチック製のストッパー4sを取り付けたものを用いており、ストッパー4sを内側に寄せて上下辺1c,1cを絞って短くし、これによりクッション1A,1Bの左右辺1d,1dを円弧状にすることができる。図11に示す例では、ゴム紐の上方側の調整部材4は、両端部からストッパー4sを内側に寄せて辺1cを絞って短くしているが、下方側の方はほとんど絞っておらず長さ調節を行なっていない例である。これより、調整部材4の両端部をクッション1A,1Bの内側や耳部5に固定しなくても、クッション1A,1Bの左右辺1d,1dを円弧状にすることができる。なお、図11と図12に示す例では、線ファスナが設けられているが、ケープとしての上方側にドットボタン(金属製の凹部と凸部による連結)Kdが一対のものとして突出して取り付けられているので、ケープの正面側では、線ファスナを使用せずに、ドットボタンKdだけでも連結可能である。
【0030】
次に、上記第1の実施形態の多機能防寒具の他の変形例を説明する。図13は、2つの構成部品(クッション)を連結して二重のクッションとして構成した図であり、図14は、上記図13の構成部品(クッション)を説明する図であり、図15は、上記図14の構成部品をひざ掛けとして組み付けた状態の図であり、図16は、上記図14の構成部品をレッグウォーマとして組み付けた状態の図であり、図17は、上記図14の構成部品をケープとして組み付けた状態の図である。これらは2つの構成部品(クッション)を連結して二重のクッション等として構成したものを実物に沿って図面化したものあり、構成部品(クッション)を組み付けて多用途に変化する多用途防寒具であり、統一性が保たれた正確な図である。
【0031】
以上、上述した本発明の実施の形態では、クッション(一方のクッション及び他方のクッション)1A,1Bを2個使用した多機能防寒具Z1を例に説明したが、クッション1A,1Bを3個以上連結して使用して大きな座布団STや大きな膝掛けHKとして使用し、また、自動車等の座席シートのクッション等としても使用することも可能である。また、クッション1A,1Bを4個使用して、左右一対のレッグウォーマLG,LGと左右一対のアームウォーマとし足とアームとで使用したり、上述のケープKPとしての使用と左右のアームウォーマとして肩とアームとで使用したりするなど、一度に複数個所で使用し、身体の防寒性を高めることも可能である。さらに、本実施の形態のクッション1A,1Bを各々2〜3倍程度の大きさとすることで、腰部と上半身部分とを各々防寒する防寒具として使用することも可能である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0032】
Z1 多機能防寒具、
1A 一方のクッション、
1B 他方のクッション、
1c 上下の対向する辺、
1d 左右の対向する辺、
2A 一方の係止部(ファスナ)、
2B 他方の係止部(ファスナ)、
4 調整部材、
5 耳部、
K1 上下の区画部、
N,N1,N2,N3 縫合部、
HK 膝掛け、
KP ケープ、
ST 座布団、
MK 枕、
LG レッグウォーマ(アームウォーマ)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
綿、毛糸、羽毛、スポンジ等のクッション材が空気とともに内部に入れられ、外周が略四角形に形成されたクッションであって、
前記略四角形の左右の対向する各辺には、互いに連結可能な一方の係止部と他方の係止部とが各々設けられ、
前記略四角形の上下の対向する各辺には、その長さを調整することができる調整部材が配されており、
このクッションを少なくとも2つ使用して、一方のクッションと他方のクッションとを前記一方の係止部と他方の係止部とにより横並び方向に連結するか、重ね合わせるように連結するか、又は、筒状に連結するかして一体ものとして使用する形態と、
このクッションを2つ使用して、各々のクッションを各々の前記一方の係止部と他方の係止部とにより筒状に連結して一対のものとして使用する形態と、
このクッションを少なくとも2つ使用して、各々のクッションを各々の前記一方の係止部と他方の係止部とにより筒状に連結して、この筒状を内外に多重に配して使用する形態とを兼ね備えることを特徴とする多機能防寒具。
【請求項2】
横並び方向に連結された一重のクッション、膝掛け、座布団、重ね合わせるように連結された二重のクッション、膝掛け、座布団、筒状に連結されたケープ、腹巻き、腰巻き、一対のレッグウォーマ、一対のアームウォーマ、または、筒状を内外に多重に配した多重の枕の群から選ばれる2つ以上の防寒具として使用されることを特徴とする請求項1記載の多機能防寒具。
【請求項3】
前記左右の対向する各辺に亘って、前記略四角形の上下の対向する各辺に対して平行な直線状の縫合部を複数配置することにより、内部のクッション材と空気を複数段で区画するとともに、前記調整部材による前記上下の対向する各辺の長さをその上下の対向する各辺近傍以外に設けられた前記複数の平行な縫合部の長さよりも短くすることを特徴とする請求項1記載の多機能防寒具。
【請求項4】
前記略四角形の左右の対向する各辺の少なくとも一方に、前記一方の係止部及び他方の係止部の少なくともどちらか一方を隠すための耳部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の多機能防寒具。
【請求項5】
前記一方の係止部と他方の係止部とが、前記対向する左右の各辺を連続的に連結する分離可能な線ファスナであることを特徴とする請求項1記載の多機能防寒具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−47071(P2011−47071A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195842(P2009−195842)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000184687)小松精練株式会社 (110)
【Fターム(参考)】