説明

多点同時測定データ処理装置及び方法

【課題】 金属製のキュービクルや電気室内に測定器を配置でき、しかも測定器で測定した多点同時測定データの時間誤差を補正することである。
【解決手段】 電圧変動点抽出手段28は各々の測定点17の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出し、対応表作成手段30は電圧変動点抽出手段28で抽出された各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成する。測定データ表示手段29は対応表作成手段30で作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統の異なる複数の箇所において同時に同じ電気量を測定した多点同時測定データ処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統の解析や分析を行う場合に、異なる地点での同じ時刻における同じ電気量が必要になることがある。そこで、電力系統の異なる複数の箇所において同時に同じ電気量を測定する多点同時測定が行われる。多点同時測定では、通常、電力系統の電圧や電流を検出し、電圧実効値、電流実効値さらには電力値を1サンプリング/サイクルで連続的に保存して多点同時測定データを得るようにしている。
【0003】
この場合、各々の測定箇所での測定器のタイマー誤差やAD変換器の動作誤差により各々の測定箇所で測定した多点同時測定データ間に時間ずれが生じることがある。
【0004】
この測定器のタイマー誤差やAD変換器の動作誤差による多点同時測定データ間の時間ずれ誤差をサイクル単位で補正しなければ、異なる測定箇所での測定データの正確な比較分析ができない。そこで、測定データ間の時間ずれ誤差の補正の方法の一つにGPS(Global Positioning System)を用い、測定データの一つとして時刻を書き込み、時間ずれを補正するようにしたものがある(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】電気学会電力技術研究会資料P25−P29「GPSを用いた高調波多点同時計測システムの提案」、1999−09−29、電気学会
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、GPSを用いて測定データの一つに時刻を含ませた場合には、測定データの測定時刻が正確に得られるが、GPSを用いるためにはアンテナが必要となり、また電波の受信を考慮した設備に測定器を設置しなければならない。すなわち、GPSを用いるには、アンテナなどのハード要素追加によるコストアップのみならず、通常、電力系統の電気量を測定する測定器は金属製のキュービクルや電気室内に設置されることが多いので、測定器の設置場所も考慮しなければならない。これは、測定器を金属製のキュービクルや電気室内に配置した場合にはGPSからの電波の受信が極めて困難となるからである。
【0006】
通常、電力系統の電気量を測定する測定器は金属製のキュービクルや電気室内に設置されることが多いので、GPSを用いるには、測定器の設置場所も考慮しなければならない。
【0007】
本発明の目的は、金属製のキュービクルや電気室内に測定器を配置でき、しかも多点同時測定データの時間誤差を補正できる多点同時測定データ処理装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明に係わる多点同時測定データ処理装置は、同一の電力系統内の異なる測定点で同時に電圧電流の測定を開始し所定のサイクルで電圧電流を時系列的に入力し、入力した電圧電流をAD変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換して各々の測定点での電気量の時系列測定データを求め、求めた各々の測定点の時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正を行う多点同時測定データ処理装置において、各々の測定点の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する電圧変動点抽出手段と、前記電圧変動点抽出手段で抽出された各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成する対応表作成手段と、前記対応表作成手段で作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして前記時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを表示する測定データ表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明に係わる多点同時測定データ処理装置は、請求項1の発明において、前記電圧変動点抽出手段は、各々の測定点の時系列測定データに対して、時系列測定データの最初から、所定期間内に所定値以上の変動がありその変動後の値が所定期間以上継続しているデータを探索し、そのデータがあるときは系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点として順次抽出することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係わる多点同時測定データ処理装置は、請求項1または請求項2の発明において、前記電圧変動点抽出手段は、複数の測定点のうちいずれか一つの測定点を基準測定点(k=1)とし、その基準測定点の時系列測定データの最初から、所定期間内に所定値以上の変動がありその変動後の値が所定期間以上継続しているデータを探索し、そのデータがあるときは系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点として順次抽出し、この基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nのうち1個目の電圧変動点T1,1を基に、前記基準測定点以外の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから下記の(A1)式で示す時間幅t1の間で各々の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1を探索して抽出し、各々の測定点k(k=1、2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1および基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nを基に、各々の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから下記の(A2)式で示す時間幅t2の間で測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目の電圧変動点Tk,nを探索して系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を順次抽出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多点同時測定データ処理装置。
【0011】
1,1+Mmax1,1+ΔT0≧t1≧T1,1−Mmax1,1−ΔT0 …(A1)
1,1:基準測定点1における1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
ΔT0:タイマーの測定開始サイクルの誤差
k,n-1+(1+Mmax)(T1,n−T1,n-1
≧t2≧Tk,n-1+(1−Mmax)(T1,n−T1,n-1) …(A2)
k,n-1:測定点kにおけるn−1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
1,n-1:基準測定点1におけるn−1個目の電圧変動点の時刻
K:測定点の数
N:電圧変動点の数
請求項4の発明に係わる多点同時測定データ処理装置は、請求項1ないし請求項3のいずれか一の発明において、前記測定データ表示手段は、時系列測定データの表示対象区間の中央時刻TMが前記基準測定点の時系列測定データのどの電圧変動点間に位置するかを判定し、判定した基準測定点の電圧変動点に対応する前記基準測定点以外の測定点の電圧変動点を前記対応表作成手段から抽出し、下記の(A3)式により、基準測定点の電圧変動点間と前記基準測定点以外の測定点の電圧変動点間との比に基づいて、前記基準測定点以外の測定点における表示対象区間の中央時刻TM,kを求め、それら中央時刻を合わせ測定データの時刻合わせをして各々の測定点での時系列測定データを表示することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一記載の多点同時測定データ処理装置。
【0012】
M,k=Tk,n+{(Tk,n+1−Tk,n)/(T1,n+1−T1,k)}・(TM−T1,n) …(A3)
M,k:測定点kにおける表示対象区間の中央時刻
k,n:測定点kにおけるn個目の電圧変動点の時刻
k,n+1:測定点kにおけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n+1:基準測定点1におけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
M:基準測定点(k=1)における表示対象区間の中央時刻
請求項5の発明に係わる多点同時測定データ処理方法は、同一の電力系統内の異なる測定点で同時に電圧電流の測定を開始し所定のサイクルで電圧電流を時系列的に入力し、入力した電圧電流をAD変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換して各々の測定点での電気量の時系列測定データを求め、求めた各々の測定点の時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正を行う多点同時測定データ処理方法において、各々の測定点の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出し、抽出した各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成し、作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして前記時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電力系統の各々の測定点の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出し、抽出した各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成するので、各々の測定点の時系列測定データの時刻合わせが可能となる。
【0014】
また、各々の測定点での時系列測定データを対比して表示する際には、表示対象区間に含まれる電圧変動点を基準測定点の電圧変動点に対応付けて表示するので、GPSを用いて測定データの一つに時刻を含ませることなく、各々の測定点の時系列測定データを時刻を合わて表示できる。
【0015】
さらにGPSを用いないので、アンテナなどのハード要素を追加する必要がなく、GPSからの電波の受信も必要がないことから、従前通り、電力系統の電気量を測定する測定器を金属製のキュービクルや電気室内に設置できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる多点同時測定データ処理装置11で処理する時系列測定データを測定する電力系統の系統図である。図1では電力系統として配電系統である場合を示している。配電系統には変電所が設けられており、その変電所の変圧器12から変電所母線13を介して配電線14a、14bに電力が供給される。図1では2本の配電線14a、14bを示しているが、実際には変電所母線13には複数の配電線が接続される。
【0017】
また、変電所母線13には系統電圧調整を調整するための電圧調整装置15が設けられており、この電圧調整装置15により配電系統の負荷変動により変動する電圧を調整する。図1では電圧調整装置15として無効電力調整用のコンデンサ16を示しているが、変圧器12を負荷時タップ切換変圧器とし、負荷時タップ切換変圧器のタップを切り換えて調整することもでき、また、負荷時電圧調整器LRAを設置して調整することもできる。以下の説明では、電圧調整装置15として無効電力調整用のコンデンサ16を用いた場合で説明する。
【0018】
配電線14a、14bの所定箇所にはそれぞれ測定器17a〜17gが設けられ、測定器17a〜17gの設置場所の電気量が計測される。測定器17a〜17gは、配電線14a、14bの立ち上がり地点(変圧器12の直近)や分散型電源18の連系点、あるいは高圧需要家19a〜19dの近傍等の電力品質の影響評価に必要と考えられる箇所に設置される。その際、測定器17a〜17gは、例えば金属製のキュービクルや電気室内に設置される。
【0019】
測定器17a〜17gは、計器用変圧器20a〜20gで検出された電圧および計器用変流器21a〜21gで検出された電流を所定のサイクルで入力し、入力した電圧及び電流に基づいて、所定の電気量、例えば、有効電力や無効電力、電圧実効値や電流実効値を演算し、時系列測定データとして記憶する。そして、測定器17a〜17gに記憶された時系列測定データを収集し多点同時測定データ処理装置11に入力する。
【0020】
多点同時測定データ処理装置11への時系列測定データの入力は、例えば、測定器17a〜17gの記憶装置に記憶された時系列測定データを記憶媒体に記憶して回収し、多点同時測定データ処理装置11に入力する。
【0021】
図2は本発明の実施の形態に係わる多点同時測定データ処理装置11および測定器17のブロック構成図である。各々の測定器17a〜17gは同一構成であるので、図2では測定器17aについてのみ詳細ブロックを示している。
【0022】
測定器17aには、計器用変圧器20aで検出された配電線14aの電圧及び計器用変流器21aで検出された電流が入力される。すなわち、配電線14aのアナログ信号である電圧及び電流は測定器17aのAD変換器22a、22bに入力され、AD変換器22a、22bでアナログ信号からデジタル信号に変換されて演算装置23に入力される。一方、測定器17aはタイマー24を有しており、このタイマー24は演算装置23や発振器25a、25bに対して時刻を与えるものであり、AD変換器制御回路26a、26bは発振器25a、25bからの動作タイミングでAD変換器22a、22bの動作を制御する。従って、AD変換器22a、22bはタイマー24により動作タイミングが管理され、配電線14aの電圧及び電流を演算装置に所定のサイクルで時系列的に取り込むことになる。
【0023】
演算装置23は、所定のサイクルで取り込まれた配電線14aの電圧及び電流に基づいて、所定の電気量、例えば、電圧実効値や電流実効値、有効電力や無効電力を演算し、時系列測定データとして記憶装置27に記憶する。
【0024】
多点同時測定データ処理装置11は、各々の測定器17a〜17gの記憶装置27に記憶された各々の測定点での電気量の時系列測定データを入力し、各々の測定点の時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正を行うとともに、時刻合わせをして時系列測定データを表示する。
【0025】
まず、時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正について説明する。各々の測定器17a〜17gで測定された時系列測定データは、多点同時測定データ処理装置11の電圧変動点抽出手段28および測定データ表示手段29に入力される。電圧変動点抽出手段28は時系列測定データのうち有効電圧の時系列測定データを入力し、各々の測定器17a〜17gの測定点における時系列測定データに基づいて系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する。
【0026】
系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出するのは、以下の理由による。電力系統の電気量の多点同時測定においては、電気量の測定を同時に開始しても、測定器17a〜17gのタイマー24やAD変換器22a、22bによるデータ間の時間ずれ誤差が生じる。すなわち、多点同時測定の対象となる電力系統の電気量、例えば、1サンプリング/サイクルで連続的に保存したデータ(電圧実効値、電流実効値、有効電力値、無効電力値等)には時間ずれ誤差が生じする。
【0027】
そこで、電力系統に必ず1日数回は発生する電圧調整用の電圧変動に着目し、その電圧変動点を指標として、各々の測定器17a〜17gで測定した時系列測定データの時刻を一致させるように補正する。系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点は、電圧調整装置15のコンデンサ16の入切で発生する。この場合、指標となる電圧変動の条件は、次の2つである。
【0028】
(1)全測定点において同時・同量発生
(2)最低1回/日以上発生
局所的現象の励磁突流電流などによる電圧変動では、電力系統内で電圧の低下値が異なり採用できないので、上記条件を満足する電圧調整装置15の操作による電圧変動を指標として採用する。
【0029】
電圧変動点抽出手段28は、各々の測定点の測定器17a〜17gの有効電圧の時系列測定データを入力し、電圧実効値の時系列的な連続データ内の閾値以上の電圧変動が発生している時刻のサイクル数を調べ、系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する。
【0030】
対応表作成手段30は電圧変動点抽出手段28で抽出された各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成する。すなわち、各々測定器17a〜17gは、自己が内蔵するタイマー24の時刻でAD変換器22a、22bによるデータ間の時間ずれを伴いながら時系列測定データを収集し記憶しているので、電圧変動点もそれぞれ誤差を伴った時刻で記憶している。電力系統の電圧変動点は、各々の計測器17a〜17gの時刻が異なっていても、電力系統に発生した時点は同一であるから、対応表作成手段30により、電圧変動点の対応表を作成して各々の測定点での時系列測定データの同一時刻部分を把握する。
【0031】
測定データ表示手段29は対応表作成手段30で作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして、時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを作成し、出力装置31に表示出力する。なお、時系列測定データの表示対象区間(分析区間)は入力装置32から指定することになる。
【0032】
次に、電圧変動点抽出手段28で系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する方法について説明する。電圧変動点を確実に抽出するため、下記の(a)、(b)、(c)の条件を導入する。
【0033】
(a)微小な電圧変動を除外するため、電圧変動の閾値ΔVminを指定する。
【0034】
(b)電圧調整装置15の操作が2段階で行われる場合には、電圧変動も2段階で変動するので、直前のサイクルとの電圧変動を調べてもΔVminよりも小さくなり電圧タップ切換による電圧変動が検出できない。そこで、(1)式で示される条件を採用する。すなわち、所定期間N1・Δt(Δtは1サイクル時間)内に所定値(閾値)ΔVmin以上の変動があるかどうかを判定する。
【0035】
|Vj−Vj+N1|≧ΔVmin …(1)
V:電圧実効値データ
N1:電圧値比較用サイクル差(例えば、N1≧20)
j:データサイクル数を示す。
【0036】
(c)励磁突流電流などによる電圧変動の誤検出防止のため、これらの電圧変動は数サイクルと短く、電圧調整装置15による電圧調整後の電圧は継続するので、これを確認する(2)式で示される条件を追加する。すなわち、電圧変動後の電圧値が所定期間(N2−N1)・Δt(Δtは1サイクル時間)以上継続しているかどうかを判定する。
【0037】
|Vj−Vj+N2|≧ΔVmin …(2)
N2:継続時間確認用サイクル差(例えば、N2≧3000)
上記の条件(a)、(b)、(c)はAND条件である。そして、(j+N1)が電圧調整装置15による電圧調整操作の直後サイクルとなる。ただし、次の探査の出発サイクルは(j+N2)とする。
【0038】
図3は、電圧変動点抽出手段28で系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する抽出方法の説明図である。電圧変動抽出手段28は、まず、時系列測定データの時系列測定データの最初からN1個の電圧実効値の時系列測定データを取り込み、最初からN1個までの時系列測定データの変動幅が閾値ΔVminを超えたか否かを判定する。例えば、1個目の時系列測定データV1と1+N1個目の時系列測定データVN1とを比較し、その変動幅が閾値ΔVminを超えているか否かを判定する。そして、電圧実効値の変動幅が閾値ΔVminを超えていないときは、次の1+N1個目の時系列測定データから2N1個目の時系列測定データを取り込み、1+N1個目の時系列測定データV1+N1と2N1個目の時系列測定データV2N1とを比較し、その変動幅が閾値ΔVminを超えているか否かを判定する。以下、同様に、電圧実効値の変動幅が閾値ΔVminを超えていないときは、順次、N1個の時系列測定データを取り込み、時系列測定データの変動幅が閾値ΔVminを超えたか否かを判定する。
【0039】
一方、図3に示すように、j個目の時系列測定データVjとj+N1個目の時系列測定データVj+N1との比較で、jサイクル目からj+N1サイクル目までのN1個の時系列測定データの変動幅が閾値ΔVminを超えているときは、さらに、それ以降の(N2−N1)個の時系列測定データを取り込み、その時系列測定データ(実効電圧の電圧値)が所定期間(N2−N1)・Δt(Δtは1サイクル時間)以上継続しているかどうかを判定する。例えば、j+N1個目の時系列測定データVj+N1とj+N2個目の時系列測定データVj+N2とを比較し、その値がほぼ同一であるかどうか否かを判定する。時系列測定データが所定期間(N2−N1)・Δt以上継続しているときは、直後サイクル(1+N1)を電圧変動点として抽出する。そして、次の探査の出発サイクルを(1+N2)として次の探査を行う。
【0040】
このように、電圧変動点抽出手段28は、各々の測定器17a〜17gで得られた時系列測定データに対して、順次、N1個の時系列測定データを取り出し、閾値ΔVminを超えたか否かを判定して電圧変動があったか否かを判定し、電圧変動があったときは、さらに(N2−N1)個の時系列測定データを取り出して電圧変動が継続したか否かを判定し、電圧変動が継続しているときに、系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動であるとして、電圧変動を判定した直後のサイクルを電圧変動点として抽出する。
【0041】
電圧変動点抽出手段28で抽出された各々の測定点における複数の電圧変動点は対応表作成手段29に入力され、電圧変動点の対応表が作成される。図4は電圧変動点の対応表の一例を示す説明図である。図4では、K個の測定点で計測された時系列測定データからぞれぞれN個の電圧変動点を抽出した場合を示している。
【0042】
すなわち、対応表作成手段29は、電圧変動点抽出手段28で抽出された各測定点1〜Kでの電圧変動点T1,1〜T1,N〜電圧変動点TK,1〜TK,Nを入力し、各測定点1〜Kの1個目の変動点T1,1〜Tk,1、2個目の変動点T1,2〜TK,2、3個目の変動点T1,3〜TK,3、以下同様に順次N個目の変動点T1,N〜TK,Nをそれぞれ対応付けて対応表を作成する。1個〜N個目のそれぞれ電圧変動点T1,1〜Tk,1にはそれぞれ時刻のずれがあるが、対応表で対応付けることにより電圧変動点での時刻合わせが可能となる。
【0043】
以上の説明では、電圧変動点抽出手段28で電圧変動点を抽出するにあたり、各々の測定点1〜Kの時系列測定データに対し、順次、N1個の時系列測定データを取り出し、閾値ΔVminを超えたときは、さらに(N2−N1)個の時系列測定データを取り出して電圧変動が継続したか否かを判定して、系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点Tk,nを抽出するようにしたが、電圧変動点Tk,nの抽出を高速化するために、以下の抽出方法で抽出することも可能である。
【0044】
まず、複数の測定点のうちいずれか一つの測定点を基準測定点とする。いま、測定点1(k=1)を基準測定点とすると、その基準測定点の時系列測定データから電圧変動点T1,1〜T1,nを抽出する。この電圧変動点の抽出は図3で述べた抽出方法で抽出する。すなわち、基準測定点の時系列測定データの最初から、所定期間内に所定値以上の変動がありその変動後の値が所定期間以上継続しているデータを探索し、そのデータがあるときは系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点であるとして順次抽出する。
【0045】
この基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nのうち1個目の電圧変動点T1,1を基に、基準測定点以外の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから、下記の(A1)式で示す時間幅t1の間で各々の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1を探索して抽出する。
【0046】
1,1+Mmax1,1+ΔT0≧t1≧T1,1−Mmax1,1−ΔT0 …(A1)
1,1:基準測定点1における1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
ΔT0:タイマーの測定開始サイクルの誤差
これは、各々の計測点1〜Kでの計測器17は同時に時系列測定データの測定を開始するので、基準測定点1の1個目の電圧変動点T1,1に対して、他の測定点2〜Kの1個目の電圧変動点Tk,1の時間ずれは、時間幅t1の範囲に収まるからである。すなわち、測定開始時には、AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する誤差±Mmax1,1(最大誤差幅=2Mmax1,1)に加え、タイマーの測定開始サイクルの誤差±ΔT0(最大誤差幅=2ΔT0)が時刻のずれとして生じるので、時間幅t1(t1=2Mmax1,1+2ΔT0)の範囲内に他の測定点2〜Kの1個目の電圧変動点Tk,1は必ず存在することになるからである。
【0047】
図5は、基準測定点以外の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから時間幅t1の間で各々の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1を探索して抽出する場合の説明図である。基準測定点1の1個目の電圧変動点T1,1を中心にして、必ず他の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1が存在する時間幅t1の範囲で他の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1を探索する。
【0048】
これにより、各々の測定点1〜Kの時系列測定データに対して、個別に、順次、N1個の時系列測定データを取り出し、さらに(N2−N1)個の時系列測定データを取り出して、電圧変動点Tk,1を抽出する必要がなくなるので、高速に1個目の電圧変動点Tk,1を抽出できる。
【0049】
次に、測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目の電圧変動点Tk,nを探索し抽出する方法を説明する。各々の測定点k(k=1、2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1および基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nを基に、各々の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから下記の(A2)式で示す時間幅t2の間で測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目の電圧変動点Tk,nを探索して系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を順次抽出する。
【0050】
k,n-1+(1+Mmax)(T1,n−T1,n-1
≧t2≧Tk,n-1+(1−Mmax)(T1,n−T1,n-1) …(A2)
k,n-1:測定点kにおけるn−1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
1,n-1:基準測定点1におけるn−1個目の電圧変動点の時刻
K:測定点の数
N:電圧変動点の数
これは、他の測定点2〜Kの2個目以降の電圧変動点Tk,n(n=2、3、…N)の時刻ずれは、時間幅t2の範囲に収まるからである。すなわち、他の測定点kの2個目以降の電圧変動点Tk,n(n=2、3、…N)の時刻ずれは、AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する誤差だけであり、他の測定点kのn−1個目の電圧変動点Tk,n-1とn個目の電圧変動点Tk,nとの間に生じるAD変換器の測定中に時間に比例して拡大する誤差の最大誤差は、±Mmax(T1,n+T1,n-1){最大誤差幅=2Mmax(T1,n+T1,n-1)}であり、他の測定点kの電圧変動点Tk,n(n=2、3、…N)の時刻ずれは、n−1個目の電圧変動点Tk,n-1を基準にして、その時間幅t2{t2=2Mmax(T1,n+T1,n-1)}内に収まるからである。
【0051】
図6は、基準測定点以外の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから時間幅t2の間で各々の測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目(n=2、3、…N)の電圧変動点Tk,nを探索して抽出する場合の説明図である。
【0052】
各々の測定点kにおけるn−1個目のTk,n-1を基準にして、その時間幅t2{t2=2Mmax(T1,n+T1,n-1)}の範囲で電圧変動点Tk,nを探索する。
【0053】
これにより、各々の測定点1〜Kの時系列測定データに対して、個別に、順次、N1個の時系列測定データを取り出し、さらに(N2−N1)個の時系列測定データを取り出して、電圧変動点Tk,nを抽出する必要がなくなるので、高速に他の測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目の電圧変動点Tk,nを抽出できる。
【0054】
次に、測定データ表示手段29での時系列測定データの表示方法について説明する。測定データ表示手段29は 入力装置32から時系列測定データの表示対象区間(分析区間)の表示要求があると、対応表作成手段30で作成された対応表の電圧変動点に基づいて、その表示要求のあった表示対象区間に対応する各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして、その時系列測定データを出力装置31に表示出力する。
【0055】
図7は、測定データ表示手段29での時系列測定データの表示処理内容の説明図である。測定データ表示手段29は、表示対象区間Lの表示要求があると、時系列測定データの表示対象区間Lの中央時刻TMが基準測定点1の時系列測定データのどの電圧変動点間に位置するかを判定する。図7では、表示対象区間Lの中央時刻TMが電圧変動点T1,nと電圧変動点T1,n-1との間にある場合を示している。
【0056】
次に、判定した基準測定点の電圧変動点T1,nと電圧変動点T1,n-1とに対応する基準測定点以外の測定点kの電圧変動点Tk,nと電圧変動点Tk,n-1とを対応表作成手段30から抽出し、下記の(A3)式により、基準測定点の電圧変動点間と前記基準測定点以外の測定点の電圧変動点間との比に基づいて、基準測定点以外の測定点kにおける表示対象区間の中央時刻TM,kを求める。
【0057】
M,k=Tk,n+{(Tk,n+1−Tk,n)/(T1,n+1−T1,k)}・(TM−T1,n) …(A3)
M,k:測定点kにおける表示対象区間の中央時刻
k,n:測定点kにおけるn個目の電圧変動点の時刻
k,n+1:測定点kにおけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n+1:基準測定点1におけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
M:基準測定点(k=1)における表示対象区間の中央時刻
そして、測定データ表示手段29は、表示対象区間の表示データを取り込み、基準測定点1の中央時刻TMとその他の測定点kの中央時刻TM,kとを合わせ、時系列測定データの時刻合わせをして各々の測定点1〜Kでの時系列測定データを表示する。
【0058】
図8は、基準測定点1と測定点2との時系列測定データを並べて表示した場合の説明図であり、図8(a)は時刻合わせをしない場合の表示例の説明図、図8(b)は時刻合わせをした場合の表示例の説明図である。
【0059】
このように、時系列測定データの表示は、表示対象区間(分析区間)の中央で誤差=0となる補正を行うので、複数個の測定点kでの時系列測定データを精度よく対比して表示できる。電圧変動点の対応表は電圧実効値を用いて行うが、時系列測定データの表示は、測定データ表示手段29により(A3)式を用いて行うので、時系列測定データの表示は、電圧実効値だけでなく、電流実効値、有効電力、無効電力の表示も行える。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係わる多点同時測定データ処理装置で処理する時系列測定データを測定する電力系統の系統図。
【図2】本発明の実施の形態に係わる多点同時測定データ処理装置および測定器のブロック構成図。
【図3】本発明の実施の形態における電圧変動点抽出手段で系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する抽出方法の説明図。
【図4】本発明の実施の形態における電圧変動点の対応表の一例を示す説明図。
【図5】本発明の実施の形態における電圧変動点抽出手段で基準測定点以外の測定点の時系列測定データから各々の測定点における1個目の電圧変動点を探索して抽出する場合の説明図。
【図6】本発明の実施の形態における電圧変動点抽出手段で基準測定点以外の測定点の時系列測定データから各々の測定点におけるn個目の電圧変動点を探索して抽出する場合の説明図。
【図7】本発明の実施の形態における測定データ表示手段での時系列測定データの表示処理内容の説明図。
【図8】本発明の実施の形態における測定データ表示手段で基準測定点1と測定点2との時系列測定データを並べて表示した場合の説明図。
【符号の説明】
【0061】
11…多点同時測定データ処理装置、12…変圧器、13…変電所母線、14…配電線、15…電圧調整装置、16…コンデンサ、17…測定器、18…分散型電源、19…高圧需要家、20…計器用変圧器、21…計器用変流器、22…AD変換器、23…演算装置、24…タイマー、25…発振器、26…AD変換器制御回路、27…記憶装置、28…電圧変動点抽出手段、29…測定データ表示手段、30…対応表作成手段、31…出力装置、32…入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の電力系統内の異なる測定点で同時に電圧電流の測定を開始し所定のサイクルで電圧電流を時系列的に入力し、入力した電圧電流をAD変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換して各々の測定点での電気量の時系列測定データを求め、求めた各々の測定点の時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正を行う多点同時測定データ処理装置において、
各々の測定点の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出する電圧変動点抽出手段と、
前記電圧変動点抽出手段で抽出された各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成する対応表作成手段と、
前記対応表作成手段で作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして前記時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを表示する測定データ表示手段と、
を備えたことを特徴とする多点同時測定データ処理装置。
【請求項2】
前記電圧変動点抽出手段は、各々の測定点の時系列測定データに対して、時系列測定データの最初から、所定期間内に所定値以上の変動がありその変動後の値が所定期間以上継続しているデータを探索し、そのデータがあるときは系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点として順次抽出することを特徴とする請求項1記載の多点同時測定データ処理装置。
【請求項3】
前記電圧変動点抽出手段は、複数の測定点のうちいずれか一つの測定点を基準測定点(k=1)とし、その基準測定点の時系列測定データの最初から、所定期間内に所定値以上の変動がありその変動後の値が所定期間以上継続しているデータを探索し、そのデータがあるときは系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点として順次抽出し、
この基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nのうち1個目の電圧変動点T1,1を基に、前記基準測定点以外の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから下記の(A1)式で示す時間幅t1の間で各々の測定点k(k=2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1を探索して抽出し、
各々の測定点k(k=1、2、3、…K)における1個目の電圧変動点Tk,1および基準測定点における電圧変動点T1,1〜T1,nを基に、各々の測定点k(k=2、3、…K)の時系列測定データから下記の(A2)式で示す時間幅t2の間で測定点k(k=2、3、…K)におけるn個目の電圧変動点Tk,nを探索して系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を順次抽出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の多点同時測定データ処理装置。
1,1+Mmax1,1+ΔT0≧t1≧T1,1−Mmax1,1−ΔT0 …(A1)
1,1:基準測定点1における1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
ΔT0:タイマーの測定開始サイクルの誤差
k,n-1+(1+Mmax)(T1,n−T1,n-1
≧t2≧Tk,n-1+(1−Mmax)(T1,n−T1,n-1) …(A2)
k,n-1:測定点kにおけるn−1個目の電圧変動点の時刻
max:AD変換器の測定中に時間に比例して拡大する単位時間あたりの誤差の最大値
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
1,n-1:基準測定点1におけるn−1個目の電圧変動点の時刻
K:測定点の数
N:電圧変動点の数
【請求項4】
前記測定データ表示手段は、時系列測定データの表示対象区間の中央時刻TMが前記基準測定点の時系列測定データのどの電圧変動点間に位置するかを判定し、
判定した基準測定点の電圧変動点に対応する前記基準測定点以外の測定点の電圧変動点を前記対応表作成手段から抽出し、
下記の(A3)式により、基準測定点の電圧変動点間と前記基準測定点以外の測定点の電圧変動点間との比に基づいて、前記基準測定点以外の測定点における表示対象区間の中央時刻TM,kを求め、
それら中央時刻を合わせ測定データの時刻合わせをして各々の測定点での時系列測定データを表示することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一記載の多点同時測定データ処理装置。
M,k=Tk,n+{(Tk,n+1−Tk,n)/(T1,n+1−T1,k)}・(TM−T1,n) …(A3)
M,k:測定点kにおける表示対象区間の中央時刻
k,n:測定点kにおけるn個目の電圧変動点の時刻
k,n+1:測定点kにおけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n+1:基準測定点1におけるn+1個目の電圧変動点の時刻
1,n:基準測定点1におけるn個目の電圧変動点の時刻
M:基準測定点(k=1)における表示対象区間の中央時刻
【請求項5】
同一の電力系統内の異なる測定点で同時に電圧電流の測定を開始し所定のサイクルで電圧電流を時系列的に入力し、入力した電圧電流をAD変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換して各々の測定点での電気量の時系列測定データを求め、求めた各々の測定点の時系列測定データ間に生じる測定時間誤差の補正を行う多点同時測定データ処理方法において、
各々の測定点の時系列測定データから系統電圧調整に伴う電力系統の電圧変動点を抽出し、
抽出した各々の測定点における複数の電圧変動点の対応表を作成し、
作成された対応表の電圧変動点に基づいて各々の測定点での時系列測定データの時刻合わせをして前記時系列測定データの表示対象区間における各々の測定点での時系列測定データを表示することを特徴とする多点同時測定データ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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