説明

多血小板血漿(PRP)生成のための遠心分離用容器の蓋

【課題】PRP生成で使用される遠心分離用容器(採血管)の構造に着目し、迅速な作業が可能となり、かつ衛生的な遠心分離用容器の蓋の構造を提唱するものである。
【解決手段】血液を遠心分離機を用いて多血小板血漿(PRP)を生成するために用いる遠心分離用容器の蓋において、(1)前記遠心分離用容器の蓋の中央部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器外部に突出する専用小蓋付き管状孔、(2)前記遠心分離用容器の蓋の中央部と縁部との中間部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器内外部に突出する専用小蓋付き管状孔、を備えたことを特徴とする多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯科治療や整形外科等において、採血した血液を遠心分離し、骨増殖促進や再生、組織修復に利用するPRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)を採取し、活性化PRPを生成するための遠心分離用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
血液は55%の血漿と45%の血球成分(細胞成分)とから構成されている。血漿は液状で、血漿から血漿タンパク質を除いたものが血清である。一方、血球成分は1%の血小板、3%の白血球および96%の赤血球とから構成されている。比重は血漿、血小板、白血球、赤血球の順に大きくなっているために、遠心分離機で分離すると各層に分かれるので、各成分を分離して採取することができる。
【0003】
遠心分離したとき、採血管(採血容器)の最上層に血漿が溜まり、その下の層に血小板が溜まる。血小板の中核をなすものが止血機能である。一方、活性化した血小板には種々の細胞増殖因子が存在し、創傷治癒や骨造成能に関与する成長因子が分泌されることがわかっている。
【0004】
血小板内の特殊な分泌顆粒であるα-顆粒にはPDGF(血小板内成長誘導因子)やTGF-β(形質転換成長因子-β)、IGF(インシュリン様成長因子)、EGF(上皮性成長因子)、ECGF(内皮細胞成長因子)などの成長因子が存在している。これらの因子は、勾配濃縮遠心分離法によって血小板を分離し、濃縮することによって採取される。この方法により、末梢血の338%という血小板濃度が作られ、PDGFおよびTGF-βなどが特定される。これらの血小板由来の成長因子が創傷治癒促進や骨造成促進に応用されている。この血小板を高濃度に濃縮された血漿のことをPRPという。
【0005】
歯科臨床においては、歯周欠損における歯周組織再生治療をはじめとして、顎骨欠損やインプラント治療での骨造成能に活用されている。インプラント治療では人工歯根を埋め込む処置がとられるが、治療部位の骨が不足している場合には基礎となる骨の補充が必要となる。このときPRPを用い、欠損部位に骨を埋めると同時にPRPを混ぜることによって骨の成長を促進することができる。PRPの成長因子などの放出物を製造する方法としては、『効能ある組織治療のための選択された量の血小板から放出された物』(特許文献1)がある。
【0006】
遠心分離による活性PRP生成の一例を紹介しておく。図1は、1回目の遠心分離で血漿液を分離する方法を示している。(1)採血した血液bを容器1(採血管)に入れ、黄蓋110yで閉め、遠心分離機で分離する。(2)血液は血漿b10と血球成分b20に分離される。(3)蓋110yを外し、ノンベベル針を使った5.0ml注射器で血漿b10を吸い取り、(4)2回目遠心分離用の試験管1(赤蓋110r)に移す。なお、血小板pは血漿b10より重いので、血球成分b20との境目(buffy coat)に最も多く存在する((3−1)参照)。このため、吸引は境界面よりも2〜3mm下の血球成分も含めて行う。一方、(5)使用しない血球成分は感染予防のために黄蓋110yをはめ戻し、しっかりと容器1を密封する。
【0007】
図2は、図1で採取した血小板を含む血漿からPRPを採取する作業を示している。(6)図1で採取した血小板を含む血漿b10を遠心分離する。(7)遠心分離後、血漿b10は血小板の希薄な層PPPpp(Platelet Poor Plasma)、PRPを含む中間層PCpc(Platelet Concentrate)およびPRPprに分離する。PRPは最も血小板が濃厚な層である。(7−1)PPPの上澄みの約2/3を除去し、さらにPCの上の層を注射器2で吸引し、(8)PPPを使用しない場合には、吸引したPPPを図1の血球成分を納めた容器(図1の(5)の容器1)に入れ、感染防止のために黄蓋110yで密封し破棄する。(9)最終的に容器1の底に残った層がPRPとPCであり、よく撹拌した状態で手術等で使用されるまで保管する。
【0008】
図は省略するが、専用の採血管で採血後30分間静置した血液を遠心分離したのち、血漿より自己トロンビンを採取する。さらに塩化カルシウム溶液を準備し、75%の自己トロンビンと25%の塩化カルシウムとを混和し、アクチベータを作成する。このアクチベータとPRPを1対10の割合で混和するとことにより、PRPが活性化される。ゲル状の活性化PRPを手術患部に被覆・縫合しておけば、成長因子が放出され、創傷治療や骨造成の促進が可能となる。以上がPRP生成法であるが、全工程に約50分掛かる。また自己トロンビン生成も含めて3回遠心分離を行うが、遠心分離機の回転数と分離時間はそれぞれの工程で異なる。
【0009】
上記の採血管1で使用している蓋110はゴム製の栓である。容器の蓋としては、前記のゴム栓のほかにプラスチックを用いたものや、両者を併用したものがある。『血液検査用容器』(特許文献2)では、血液凝固時間が短く、フィブリンの析出がなく、管壁への血餅付着もない、収率よく血清を得ることができる血液検査容器について触れられている。『採血容器の改良方法』(特許文献3)では、採血した血液の分離精度をより一段と高める採血容器について触れられている。この発明では、採血用チューブやガス、空気、血液を抜き取るためのチューブ、輸血または血液抜き取り用チューブなどが設けられた容器になっている。『採血のための試料容器』(特許文献4)では、指先や耳朶から極めて少量の採血を行うための試料容器について触れられている。この容器では蓋部分に毛管を取り付け、毛管による採血も可能にしている。
【特許文献1】特表平05−500516号公報
【特許文献2】特開平08−094614号公報
【特許文献3】特開平08−082621号公報
【特許文献4】特表2000−506419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
背景技術でも述べたように、PRP法を歯科臨床治療に応用し、歯周欠損における歯周組織再生治療をはじめとし、顎骨欠損やインプラント治療における骨造成能に活用できる。特に本人から採取した血液が利用できるために、PRPを移植した場合に拒否反応がないのが最大の特徴である。そのためには簡単で清潔に、しかも短時間にPRP生成作業が行える必要がある。
【0011】
従来の遠心分離用容器(採血管)では、容器の蓋(栓)を捻ってかぶせる(ネジ栓)方式か、押し込み(ゴム栓)方式になっていた。このため作業のたびに蓋の開け閉めが必要となるだけでなく、血液やその成分の注入出時に針が容器の壁に触れて壁を汚したりして、不衛生であった。さらに針の先を正確に所定の位置に設置しにくく、目的とする液の吸引が難しくなっていた。
【0012】
そこで本発明では前記の問題を解決するために、PRP生成で使用される遠心分離用容器(採血管)の構造に着目し、迅速な作業が可能となり、かつ衛生的な遠心分離用容器の蓋の構造を提唱するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1に記載された発明は、血液を遠心分離機を用いて多血小板血漿(PRP)を生成するために用いる遠心分離用容器の蓋において、(1)前記遠心分離用容器の蓋の中央部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面から突出する専用小蓋付き管状孔、(2)前記遠心分離用容器の蓋の中央部と縁部との中間部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面から突出する専用小蓋付き管状孔、を備えたことを特徴とする多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋である。
【0014】
請求項2に記載された発明は、血液を遠心分離機を用いて多血小板血漿(PRP)を生成するために用いる遠心分離用容器の蓋において、(1)前記遠心分離用容器の蓋の中央部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器外部に突出する専用小蓋付き管状孔、(2)前記遠心分離用容器の蓋の中央部と縁部との中間部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器内外部に突出する専用小蓋付き管状孔、を備えたことを特徴とする多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋である。
【0015】
請求項3に記載された発明は、前記専用小蓋がひも状連結部材で前記遠心分離用容器の蓋に接続されている構造を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋である。
【0016】
本発明は、遠心分離用容器の蓋に着目し、以下のようなデザインとする。すなわち、容器の蓋に液体および気体の注入出用の二つの孔を遠心分離用容器の蓋の中央部と、中央部と側面との中間点付近に設ける。各孔を蓋外部に突き出す形状の筒にする。筒の径は液注入出に使用する機器の径に合わせる。容器の壁側の孔を内部にもパイプ状に延びている構造にすると液の注入出時に注入出の機器が容器の壁により触れにくくなる。
【0017】
なお、遠心分離機にかけるときに血液やその成分が飛び出さないように、各孔を閉める専用小蓋を設け、内容物の出し入れ時以外のときは専用小蓋で孔は閉めておく。通常遠心分離用容器の蓋はプラスチック製であるから、専用小蓋もプラスチック製である。専用小蓋は小さいので、各孔を線条(これをバーと呼ぶ)のプラスチックでつなげ、バーの中央部に留め穴を用意して蓋の突起にはめ込み、専用小蓋を外してもバー全体が蓋から離れないようにしている。通常、遠心分離用の蓋はネジ式であるが、専用小蓋は筒に差し込む形の嵌合式蓋とすることもでき、開閉を容易とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の効果として以下のような点が挙げられる。
1)容器の蓋に注射針(通常の針や特注ノンベベル針)を差し込むための孔を二つ設けているために、蓋全体を外さなくても注射針が挿入でき、血液やその成分の注入出が行える。このため、迅速な作業が可能となる。
2)壁側の孔は容器の内側にもパイプ状に延ばしてあるので、注射針が容器の側壁に触れにくく、容器側壁の汚れ防止になっている。
3)孔は筒状(パイプ状)になっているために、ノンベベル針が固定でき、ノンベベル針を正確に目的の液面に当てがったり、血液等の正確な吸引がしやすくなっている。
4)2個所の孔を設けることによって、血液等の物質の注入時と吸引時に孔を替えることで、不必要な液が針に付着することを防げる。また孔が二つあることで、一方を使用しているとき、もう一方の孔に空気流入孔としての働きを持たせることもできる。
5)二つの孔には専用小蓋が用意されているので、同時に開けたり、個別に開けることもできる。専用小蓋は押し込み式なので容易に開閉ができ、また留め穴によってひも状連結部材(専用小蓋バー)が蓋に付着しているので、専用小蓋を見失うことがない。
【0019】
本発明は特に歯科臨床でPRP法を用い、歯周欠損における歯周組織の再生治療や、顎骨欠損やインプラント治療における骨造成促進に応用する場合を念頭に置いている。すなわち前記の治療を要する患者から直接採血し、ゲル状活性化PRPを生成して手術患部に埋め込むことで、創傷治療や骨造成の促進を目的にしている。このため、短時間で正確に活性化PRPが生成できなければならない。その一つの手助けになっているのが、本発明の遠心分離用容器の蓋である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明を実施するための最良の形態を図を用いて説明する。図3は、本発明のPRP生成のための遠心分離用容器の蓋の構造を示している。蓋3は中央孔320と中間孔330の2つの管状孔が設けられていて、上部に突き出た、すなわち筒状になった孔である。また側断面図からもわかるように、中間孔330は内側の方向にも筒331が延びている。これは、特注ノンベベル針を差し込んだときに、針の方向を定める働きと、針が容器の壁に触れて容器側面を汚すことの防止機能を持っている。突起310は図4で示す専用小蓋バー350を留めておくためのものである。これによって、専用小蓋352、353を孔320、330から外しても専用小蓋が蓋から外れることはない。340はネジ部であり、342は容器が嵌合するための溝になっている。この部分を上面図で見ると、環状の山341になっている。
【0021】
図4は専用小蓋バー350の構造を示している。上記でも述べたように、孔を塞ぐ専用小蓋も二つあり、352は中央孔320用の専用小蓋であり、353は中間孔330用の専用小蓋である。専用小蓋バー350を蓋3に固定しておくために、専用小蓋バー留め穴351(略して“留め穴”)が中央に設けてあり、各パーツは線条のバー354でつながっている。バーは自由に折れ曲がり、使用時は環状の山341の内側に納まる。図5は蓋3と専用小蓋バー350の側断面図で、専用小蓋352、353が孔320、330に、留め穴351が突起310に、それぞれ嵌合した状態を表している。専用小蓋は同時に開けることも、またどちらか一方のみを開けることも可能である。通常、大量に容器内の血液やその成分を注入出するときには、両方の孔を開の状態にしておく。両方の専用小蓋を外しても、留め穴351が突起310に嵌合しているから、バー全体350が蓋3から外れることはない。図6は、専用小蓋バー350を蓋3に取り付けたときの様子を上面から見たところである。バー354は自在に折れ曲がり、環状山341の内側に納まっている。
【実施例】
【0022】
図7のPRP大容量方式の手順を用いて、本発明のPRP生成のための遠心分離用容器の使い方を説明する。手順は背景技術で述べた内容と重複する部分があるので、PRP生成に関しては簡単に説明する。(1)の第1ステップでは、遠心分離用容器1(採血管)にACDA液(6ml)を入れる。次に40ml全血を採血し、注射器2で直接中間孔330から注入する。注射針は通常の針を用いているから、血液はパイプ状331の筒を伝わって容器内に落ちることはあっても、容器を傾けなければ容器の壁面に付着することはない。なおこのとき、孔330の専用小蓋のみ開の状態(外した状態)にしておいてもよいが、孔320も開けておけば、誤って勢いよく注入したときに起きる孔を塞いだ状態による血液のこぼれの防止になる。ネジ式の蓋3は外さないで作業ができるので、従来の作業に比べて容易に作業を進められる。容器1に血液を注入したあと、専用小蓋を閉め、遠心分離器に容器をセットする。2,500回転/4分間、遠心分離する。
【0023】
(2)で示しように、血液は血漿部分b10と血球成分b20に分離される。上層(血漿)と下層(血球成分)との境界(buffy coat)の2mm下に白線を引く。中央孔320から特注ノンベベル針211を差し込み、底部から白線目盛りまでの範囲(b20の血小板を残した血球部分)を吸い上げる。これにより、血小板を含む血漿が容器に残る。背景技術で述べた、血漿部分を吸引するという処理とは逆の処理になっているが、目指す内容は同じである。なおこのとき、中央孔320の専用小蓋だけでなく、中間孔330の専用小蓋も外しておく。中間孔は空気孔になっている。
【0024】
以上の処理が終われば、専用小蓋を閉じて容器1を遠心分離機にかけ、2,300回転/8分間、遠心分離する。遠心分離が終了すると、(3)に示すように血漿はPPPとPRPに分離される。PPPおよびPRPをそれぞれ独自に同じ特注ノンベベル針211の注射器2を用いて吸引して、大きなシャーレにPPPを、中サイズのシャーレにPRPを移す。なお、このときも中央孔320を使用する。PRPは採血時の1/10程度の量4mlになる。このあと自己トロンビン溶液(アクチベーター)を作成し、PPPおよびPRPのシャーレに混ぜ、撹拌する。1〜5分でPPP、PRPに膜ができる。これがゲル化した活性化PRPである。この膜を手術患部に当てがったり、縫い合わせることによって創傷治療促進や骨造成促進とすることができ、歯科のインプラント手術、整形外科手術(床ズレ等)、整形外科(レーザー治療後の腫れた痛みの緩解)等に応用できる。被手術者本人から採取した血液を使用しているために、免疫反応などの副作用がなく、また短時間に行えることが特徴である。本発明の遠心分離用容器の蓋はこの操作の簡略化や処理時間の短縮化に貢献している。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】背景技術における活性化PRP生成手順の説明図である。
【図2】背景技術における活性化PRP生成手順の説明図である。
【図3】本発明のPRP生成のための遠心分離用容器の蓋構造の説明図である。
【図4】本発明のPRP生成のための遠心分離用容器の蓋に取り付ける専用小蓋バー構造の説明図である。
【図5】蓋の孔とそれに取り付けた専用小蓋バーの側断面図である。
【図6】蓋の孔に取り付けた専用小蓋バーの様子を説明するための上面図である。
【図7】本発明のPRP生成のための遠心分離用容器を用いてPRPを生成する手順の説明図である。
【符号の説明】
【0026】
1 採血容器本体部(採血管)。
本発明のPRP生成のための遠心分離用容器と基本的に同じ構造。
110 蓋
110y 蓋。色が黄色。
110r 蓋。色が赤。
2 注射器(シリンジ)
210 ノンベベル針(先端に刃面のない注射針)
211 特注ノンベベル針(本発明の容器に合わせて作られた注射針)
3 蓋(本発明の遠心分離用容器に対応したネジ式の蓋)
310 専用小蓋バー留め突起
320 中央孔(蓋の中心部に設けた孔、筒形の孔)
330 中間孔(中央孔の側面に設けた孔で、容器の壁側の筒形の孔)
331 内部パイプ(孔の筒が容器内部に延びた部分)
340 ネジ部(容器のネジ部とかみ合う部分)
341 環状の山(溝342に対応した膨らみ部分)
342 溝(容器のネジ部と嵌合する部分)
350 専用小蓋バー
351 専用小蓋バー留め穴
(専用小蓋バーを蓋3に留めるための穴)
352 中央孔用専用小蓋
353 中間孔用専用小蓋
354 バー(各パーツのつなぎ部分)
b 血液(全血)
b10 血漿
b20 血球成分
p 血小板(platelet)
pp PPP(Platelet Poor Plasma:血小板の希薄な層)
pr PRP(Platelet Rich Plasma:血小板の濃厚な層、多血小板血漿)
pc PC(Platelet Concentrate:PRPを含む中間部分)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液を遠心分離機を用いて多血小板血漿(PRP)を生成するために用いる遠心分離用容器の蓋において、
(1)前記遠心分離用容器の蓋の中央部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面から突出する専用小蓋付き管状孔、
(2)前記遠心分離用容器の蓋の中央部と縁部との中間部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面から突出する専用小蓋付き管状孔、
を備えたことを特徴とする多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋。
【請求項2】
血液を遠心分離機を用いて多血小板血漿(PRP)を生成するために用いる遠心分離用容器の蓋において、
(1)前記遠心分離用容器の蓋の中央部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器外部に突出する専用小蓋付き管状孔、
(2)前記遠心分離用容器の蓋の中央部と縁部との中間部に、径を液注入出用機器に合わせた管側面が前記遠心分離用容器の蓋面の容器内外部に突出する専用小蓋付き管状孔、
を備えたことを特徴とする多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋。
【請求項3】
前記専用小蓋がひも状連結部材で前記遠心分離用容器の蓋に接続されている構造を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の多血小板血漿(PRP)生成用遠心分離用容器の蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−185264(P2007−185264A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4298(P2006−4298)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(506013450)
【出願人】(506013461)日本パラメディック株式会社 (3)
【Fターム(参考)】