説明

多重チャンバ容器

個別に配設されたチャンバを有する多重チャンバ容器、およびその使用方法を提供する。一般的な実施形態において、本開示は、第1のチャンバ(30)、第2のチャンバ(40)、および第3のチャンバ(50)を含む、多重チャンバ容器(10)を提供する。第1の剥離可能なシール(32)は、第1のチャンバと第3のチャンバとを仕切る。第1の剥離可能なシールは、第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシールは、第2のチャンバと第3のチャンバとを仕切る。第2の剥離可能なシール(42)は、第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第1のチャンバは、横開口部(54)を画定する永久シール(52)によって第2のチャンバから仕切られる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(背景)
本開示は、梱包用品を対象とする。より具体的には、本開示は、溶液の選択的混合のための多重チャンバ容器を対象とする。
【0002】
サブチャンバを有する容器は、2つ以上の成分を別個に貯蔵するために広く使用されている。成分は、容器内で混合し、容器に取付けられた管を通して患者に投与することができる。成分は粉末または液体の形態であってもよく、通常は混合されて治療用溶液を形成する。そのような溶液は、静注液、栄養液、薬液、腸内溶液、非経口溶液、透析液、遺伝子治療剤および化学療法薬剤を含む薬理学的薬剤、ならびに患者に投与することができる他の多くの液体を含んでもよい。
【0003】
多重チャンバ容器の貯蔵チャンバは、脆弱なヒートシールで仕切られていることが多い。剥離可能なシールは、容器を反対側に引っ張ることによりシールが離れ、仕切られたチャンバの内容物が混合するように使用される脆弱なシールの1つである。それにもかかわらず、現在、多重チャンバ容器は、一旦チャンバ間の剥離シールが破壊されると、各チャンバからの全内容物が混合するように設計されている。結果的に、これらの多重チャンバ容器は、貯蔵チャンバ内の成分の選択的混合をほとんど制御しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(概要)
本開示は、チャンバ内における成分の選択的混合のために使用することができる多重チャンバ容器を対象とする。一般的な実施形態において、本開示は、第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバを含む多重チャンバ容器を提供する。第1の剥離可能なシールは、第1のチャンバと第3のチャンバとを仕切り、第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシールは、第2のチャンバと第3のチャンバとを仕切り、第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第1のチャンバは、横開口部を画定する永久シールによって第2のチャンバから仕切られる。第1のチャンバおよび第2のチャンバのうちの少なくとも1つは、外圧を印加するためのチャンバの片手把持を容易にするように寸法決定される。例えば、横開口部は、ヒトの手が外圧を印加することを許容するように寸法決定することができる。
【0005】
一実施形態において、第3のチャンバは、非経口的に投与可能な基礎液を含有することができる。別の実施形態において、第3のチャンバは空であってもよく、第1のチャンバおよび第2のチャンバの全内容物を含有するようにサイズ決定することができる。
【0006】
一実施形態において、容器は、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリブタジエン、スチレンと炭化水素とのコポリマー、ポリイミド、ポリエステル−ポリエーテル、ポリアミド−ポリエーテル、またはそれらの組み合わせ等の、もう1つの材料を含むフィルムで作製される。より具体的には、フィルムは、例えば、ポリエチレンホモポリマー、エチレンα−オレフィンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、スチレンと炭化水素とのランダムコポリマー、スチレンと炭化水素とのブロックコポリマー、またはそれらの組み合わせ等の1つ以上の材料を含むことができる。
【0007】
一実施形態において、第1の剥離可能なシールおよび第2の剥離可能なシールは、約3N/15mmから約30N/15mmに及ぶ力によって作動させられる。また、第1の剥離可能なシールは、第1の作動力を有することができ、また第2の剥離可能なシールは、第2の作動力を有することができる。第2の剥離可能なシールの作動力は、第1の剥離可能なシールの作動力より大きくてもよい。第1の剥離可能なシールの作動力と第2の剥離可能なシールの作動力との間の差は、約1N/15mmよりも大きく、かつ約5N/15mm未満であってもよい。
【0008】
一実施形態において、第1の剥離可能なシールおよび第2の剥離可能なシールの少なくとも一部分は、半円形、長方形、台形、多角形、またはそれらの組み合わせ等の形状を有する。
【0009】
一実施形態において、第1のチャンバおよび第2のチャンバは、腹膜透析液の成分を含有する。あるいは、第1のチャンバおよび第2のチャンバは、非経口栄養液の成分を含有することができる。
【0010】
一実施形態において、多重チャンバ容器は、第3のチャンバと流体連通する流体出口ポートをさらに含む。剥離可能な安全シールは、出口ポートを第3のチャンバから仕切ることができる。安全シールは、第1および第2の剥離可能なシールのうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、安全シールの開放を妨害するように選択される、シール強度を有することができる。多重チャンバ容器は、第1のチャンバおよび第2のチャンバのうちの少なくとも1つと流体連通する管をさらに含むことができる。
【0011】
別の実施形態において、本開示は、重複部の間に形成される第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバを画定する、少なくとも2重の可撓性ポリマーフィルムを含む多重チャンバ容器を提供する。第1の剥離可能なシールは、第1のチャンバと第3のチャンバとを仕切り、第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシールは、第2のチャンバと第3のチャンバとを仕切り、第3のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第1のチャンバと第3のチャンバは、重複部を通る横開口部を画定する永久シールによって仕切られる。
【0012】
代替の実施形態において、本開示は、重複部の間に形成される第1のチャンバ、第2のチャンバ、第3のチャンバ、および第4のチャンバを画定する、少なくとも2重の可撓性ポリマーフィルムを含む多重チャンバ容器を提供する。第1の剥離可能なシールは、第1のチャンバと第4のチャンバとを仕切り、第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシールは、第2のチャンバと第4のチャンバとを仕切り、第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第3の剥離可能なシールは、第3のチャンバと第4のチャンバを仕切り、第3のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。重複部を通る横開口部を画定する永久シールによって、第1のチャンバは第2のチャンバから仕切られ、第2のチャンバは第3のチャンバから仕切られる。第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバのうちの少なくとも1つは、外圧を印加するためのチャンバの片手把持を容易にするように寸法決定される。例えば、横開口部は、ヒトの手が外圧を印加することを許容するように寸法決定することができる。
【0013】
一実施形態において、第4のチャンバは、第1、第2、および第3のチャンバの任意の組み合わせの内容物の混合を容易にするようにサイズ決定される。多重チャンバ容器は、第4のチャンバと流体連通する流体出口ポートをさらに含むことができる。剥離可能な安全シールは、出口ポートを第4のチャンバから仕切ることができる。安全シールは、第1、第2、および第3の剥離可能なシールのうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、安全シールの開放を妨害するように選択される、シール強度を有することができる。容器はまた、第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバのうちの少なくとも1つと流体連通する1つ以上の管も含むことができる。
【0014】
さらに別の実施形態において、本開示は、生成物を投与する方法を提供する。方法は、第1の成分を有する第1のチャンバ、第2の成分を有する第2のチャンバ、および第3のチャンバを含む容器を提供するステップを含む。容器は、本開示の実施形態にしたがって構成および配設される。方法は、対応する圧縮されたチャンバから第3のチャンバに成分を流入させるように、第1のチャンバおよび第2のチャンバのうちの少なくとも1つを圧縮するステップをさらに含む。圧搾は、特定のチャンバを圧搾する使用者の手により行うことができる。
【0015】
方法は、残りの圧縮されたチャンバから第3のチャンバに成分を流入させて混合成分を形成するように、残りのチャンバを圧縮するステップをさらに含むことができる。第1および第2のチャンバからの成分は、第3のチャンバ内で混合し、第3のチャンバと流体連通する流体出口ポートを通して患者に投与することができる。
【0016】
本開示の利点は、容器の特定のチャンバから個別の内容物を選択的に投与するための性能を有する、改良された多重チャンバ容器を提供することである。
【0017】
本開示の別の利点は、個人に合わせて作製された溶液の再構成を可能にする、改良された多重チャンバ容器を提供することである。
【0018】
本開示のさらに別の利点は、多重チャンバ容器の成分を個人に合わせて投与する方法を提供することである。
【0019】
追加的な特徴および利点を本明細書に記載するが、それらは以下の発明を実施するための形態および図面から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本開示の一実施形態における、混合チャンバに通じる2つのチャンバを含む多重チャンバ容器の正面図である。
【図2】図2は、本開示の別の実施形態における、混合チャンバに通じる3つのチャンバを含む多重チャンバ容器の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(詳細な説明)
本開示は、個別に配設された貯蔵チャンバを有する多重チャンバ容器に関する。代替の実施形態において、多重チャンバ容器は、操作者/使用者が、各貯蔵チャンバからの特定量の1つ以上の成分(例えば溶液/濃縮物)を、成分を含有する貯蔵チャンバの下に位置する保持/混合チャンバ内で選択的に混合できるようにする。保持/混合チャンバは、混合の最初は空であってもよいか、または潜在的にそのまま(単独で)患者に注入されてもよい基礎液で充填されていてもよい。貯蔵チャンバに含有される成分の混合は、特定の成分を含有する個別の貯蔵チャンバの各々に、特定量の圧力を連続的に印加することによって行うことができる。
【0022】
図1に示される一般的な実施形態において、本開示は、フィルムによって画定される本体12を含む容器10を提供する。容器10は、第1のチャンバ30、第2のチャンバ40、および第3のチャンバ50を含む。容器10は、例えば、外側永久(密着性)シールを形成するように、容器10の周縁部の周りが端部14、16、18、および20で密封された2重のフィルムで作製することができる。例示された実施形態では、2重のフィルム(各側に1枚ずつ)が使用されているが、追加の重複するフィルムが使用されてもよい。容器10ならびにチャンバ30、40、および50のサイズおよび寸法は、用途に依存して変化してもよい。
【0023】
第1の剥離可能な(接着性)シール32は、第1のチャンバ30と第3のチャンバ50とを仕切る。第1の剥離可能なシール32は、第1のチャンバ30に外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシール42は、第2のチャンバ40と第3のチャンバ50とを仕切る。第2の剥離可能なシール42は、第2のチャンバ40に外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。したがって、第1のチャンバ30に貯蔵された成分は、第2のチャンバ40に貯蔵された成分とは別個にチャンバ50に添加されてもよいか、またその逆の場合であってもよい。さらに、第1および第2のチャンバ30および40に別個に印加される圧力の量は、そのチャンバからどのくらいの成分が除去されるかを制御することが可能である。
【0024】
第1のチャンバ30は、横開口部54を画定する永久シール52によって第2のチャンバ40から仕切られる。結果的に、第1のチャンバ30および/または第2のチャンバ40は、外圧を印加するためのチャンバ30および40の片手把持を容易にするように寸法決定することができる。例えば、個別のチャンバ30および40の間に位置する横開口部54は、他のチャンバに圧力を及ぼすことなく、個別のチャンバ30または40のうちのいずれか1つに圧力が印加されることを可能にする。
【0025】
1つずつ圧縮することにより、1つ以上の成分を含有する特定のチャンバ(30または40)が、与えられる患者の特定のニーズを満足するように混合され、使用者または介護者は、チャンバ30および40の個別に貯蔵された成分から、所定のまたは選択的な量を有する混合製剤を調製することができる。チャンバ30および40には、そのチャンバからどのくらいの成分が除去されたかを使用者に知らせるように、単位の標示(例えば、残りの体積を示す)を付けることができる。患者に注入または投与する前に、貯蔵された成分のうちの選択的な量を第3のチャンバ50内で完全に混合することができる。
【0026】
第1の剥離可能なシール32および第2の剥離可能なシール42は、正確な量の成分がチャンバ間を通過できるように構成および配設することができる。例えば、剥離可能なシール32および42の所定の部分は、チャンバ30および40にそれぞれ印加される圧力または力の量に対応するように開放することができる。また、第1の剥離可能なシール32および第2の剥離可能なシール42は、所定量の成分がそれらのそれぞれのチャンバから第3のチャンバ50内に圧搾された後で閉鎖することができる、再剥離可能/再密封可能なシールの形態であってもよい。
【0027】
一実施形態において、横開口部54は、5mmよりも大きい幅(右から左まで)を有する。横開口部54はまた、例えば、6mmよりも大きい、7mmよりも大きい、8mmよりも大きい、9mmよりも大きい、10mmよりも大きい幅等の、より大きい幅を有することもできる。別の実施形態において、横開口部54は、5cmよりも長い長さ(上から下まで)を有する。横開口部54はまた、例えば、6cmよりも長い、7cmよりも長い、8cmよりも長い、9cmよりも長い、10cmよりも長い、11cmよりも長い、12cmよりも長い、13cmよりも長い、14cmよりも長い、15cmよりも長い、16cmよりも長い、17cmよりも長い、18cmよりも長い、19cmよりも長い、20cmよりも長い幅等の、より長い長さを有することもできる。例えば、横開口部54は、ヒトの手70(例えば大人/介護者)が外圧を印加することを許容するように寸法決定することができる。
【0028】
第1のチャンバ30および第2のチャンバ40は、溶液または濃縮物等の1つ以上の成分を保持するための貯蔵チャンバであってもよい。第3のチャンバ50は、保持/混合チャンバであってもよい。例えば、チャンバ30および40に貯蔵される成分または溶液は、使用前にチャンバ50内で混合されると再構成される治療用溶液を提供することができる。あるいは、第3のチャンバ50は、単独で注入することができるか、または第3のチャンバ50と選択的に流体連通させることができる第1のチャンバ30および/もしくは第2のチャンバ40に含有される溶液/濃縮物のうちの1つ以上と組み合わせて注入することができる基礎液で、事前に充填されてもよい。そのような溶液は、静注液、栄養液、薬液、腸内溶液、非経口溶液、透析液、および患者に投与することができる他の多くの液体を含んでもよい。
【0029】
一実施形態において、第1の剥離可能なシール32および第2の剥離可能なシール42は、約3N/15mmから約30N/15mmに及ぶ力によって作動させることができる。力は、例えば、チャンバ30または40内に貯蔵された成分が、第1の剥離可能なシール32および第2の剥離可能なシール42をそれぞれ圧迫するように、容器10の側部を圧搾する使用者により印加されてもよい。
【0030】
別の実施形態において、第1の剥離可能なシール32は、第1の作動力(例えば、シールを開放するために必要な力の量)を有し、第2の剥離可能なシール42は、第2の作動力を有する。第2の剥離可能なシールの作動力は、第1の剥離可能なシールの作動力よりも大きい。第1の剥離可能なシールの作動力と第2の剥離可能なシールの作動力との間の差は、約1N/15mmよりも大きく、かつ約5N/15mm未満であってもよい。
【0031】
剥離可能なシール32および42は、任意の好適な形状を有することができる。例えば、図1に例示されるように、剥離可能なシール32および42は、それぞれが個別のチャンバ30および40の内側に配向された先端を有する半円形シールの形態であってもよい。一実施形態において、剥離可能なシール32および42の少なくとも一部分は、半円形、長方形、台形、多角形、またはそれらの組み合わせ等の形状を有する。剥離可能なシール32および42はまた、対応するチャンバに圧力が印加されたときにそれらの開放を容易にするように、鋸歯状であってもよい。
【0032】
図1に例示されるように、容器10は、第3のチャンバ50と流体連通する投与管60および薬管67をさらに含むことができる。薬管67は、チャンバ50の内部との連絡を提供し、例えば、チャンバ30および40の内容物が混合された後で、液等の成分が多重チャンバ容器に添加されるかまたはそこから除去されることを可能にする隔壁69等のシールを備える。管60はまた、管60を密閉封鎖する膜(図示せず)を含んでもよく、膜は、例えば投与セットのカニューレまたはスパイクによって穿孔することができる。管60は、容器10の内容物を利用する時まで密封されていてもよい。
【0033】
剥離可能な安全シール62は、管60の開口部を包囲することができる。安全シール62は、第1および第2の剥離可能なシール32および42のうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、安全シール62の開放を妨害するように選択される、シール強度を有することができる。剥離可能な安全シール62は、任意の好適な形状を有することができる。
【0034】
一実施形態において、容器10は、第1のチャンバ30および/または第2のチャンバ40と流体連通する1つ以上の管64をさらに含むことができる。管64は、チャンバ30および40の内部との連絡を提供することができ、溶液/濃縮物等の成分がチャンバ30および40に添加されるか、またはそこから除去されることを可能にする。例えば、管64は、チャンバ30および40のための充填ポートとして、または、チャンバが充填および密封された後で、チャンバのうちの1つに薬物または他の添加剤を添加することを可能にする添加ポートとして、使用されてもよい。管64は、チャンバ30および40が所望の成分で充填された後で、蓋をされるかまたは密封されてもよい。充填管64、薬管67、および投与管60の数、サイズ、および寸法は、用途に依存して変化してもよい。
【0035】
容器10ならびに剥離可能なシール32および42は、本開示の実施形態にしたがって剥離シール層を作製することが可能なフィルムで構成されてもよい。剥離可能なシール層フィルムは、剥離可能なシールおよび永久シールの両方が作製されることを可能にする。したがって、側部の永久シール14、16、18、および20、ならびに剥離可能なシール32、42、および52は、同じフィルム層から作製することができる。
【0036】
例示した実施形態において、容器10の任意の部分を、1つ以上の好適なポリマー材料で作製することができる。好適なポリマー材料は、ポリエチレンホモポリマー、エチレンα−オレフィンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、スチレンと炭化水素とのランダムコポリマー、スチレンと炭化水素とのブロックコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。好適なポリマー材料のさらなる実施例は、後に記載する。
【0037】
図2に示す別の実施形態において、本開示は、重複部の間に形成される第1のチャンバ130、第2のチャンバ140、第3のチャンバ150、および第4のチャンバ160を画定する少なくとも2重の可撓性ポリマーフィルムで作製される本体112を含む、多重チャンバ容器110を提供する。容器110は、例えば、端部114、116、118、および120で容器110の周縁部が密封される2重以上のフィルムで作製することができる。
【0038】
第1の剥離可能なシール132は、第1のチャンバ130と第4のチャンバ160とを仕切る。第1の剥離可能なシール132は、第1のチャンバ130に外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第2の剥離可能なシール142は、第2のチャンバ140と第4のチャンバ160とを仕切る。第2の剥離可能なシール142は、第2のチャンバ140に外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。第3の剥離可能なシール152は、第3のチャンバ150と第4のチャンバ160とを仕切る。第3の剥離可能なシール152は、第3のチャンバ150に外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である。
【0039】
第1のチャンバ130は、重複部を通る横開口部164を画定する永久シール162によって、第2のチャンバ140から仕切られる。第2のチャンバ140は、重複部を通る横開口部168を画定する永久シール166によって、第3のチャンバ150から仕切られる。第1のチャンバ130、第2のチャンバ140、および第3のチャンバ150は、外圧を印加するためのチャンバの片手把持を容易にするように寸法決定することができる。
【0040】
一実施形態において、横開口部164および168は、5mmよりも大きい幅(右から左まで)を有する。横開口部164および168はまた、例えば、6mmよりも大きい、7mmよりも大きい、8mmよりも大きい、9mmよりも大きい、10mmよりも大きい幅等の、より大きい幅を有することもできる。別の実施形態において、開口部164および168は、5cmよりも長い長さ(上から下まで)を有する。横開口部164および168はまた、例えば、6cmよりも長い、7cmよりも長い、8cmよりも長い、9cmよりも長い、10cmよりも長い、11cmよりも長い、12cmよりも長い、13cmよりも長い、14cmよりも長い、15cmよりも長い、16cmよりも大きい、17cmよりも長い、18cmよりも長い、19cmよりも長い、20cmよりも長い幅等の、より長い長さを有することもできる。例えば、横開口部164および168は、ヒトの手70が外圧を印加することを許容するように寸法決定することができる。
【0041】
一実施形態において、第4のチャンバ160は、第1、第2、および第3のチャンバ130、140、および150の任意の組み合わせの内容物の混合を容易にするようにサイズ決定される。容器110は、第4のチャンバ160と流体連通する流体出口ポート170をさらに含むことができる。剥離可能な安全シール172は、出口ポート170と第4のチャンバ160とを仕切ることができる。安全シール172は、第1、第2、および第3の剥離可能なシール132、142、および152のうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、安全シール172の開放を妨害するように選択される、シール強度を有することができる。
【0042】
容器110はまた、第1のチャンバ130、第2のチャンバ140、および第3のチャンバ150のうちの少なくとも1つと流体連通する1つ以上の管174も含むことができる。管174は、チャンバ130、140、および150のための充填ポートとしての役割を果たすことができ、充填後に永久的に密封されてもよいが、対応するチャンバに成分が添加されるかまたはそこから除去されることを可能にする再密封可能な栓を備えてもよい。同様に、容器110はまた、チャンバ160と流体連通する1つ以上の管176も含むこともできる。管176は、容器の完全性を損なうことなくチャンバ160に薬物または他の添加剤を添加することができるように、隔壁178または同様の再密封可能な栓を備えてもよい。
【0043】
3つより多くの貯蔵チャンバおよび/または1つより多くの混合チャンバを有する多重チャンバ容器は、本開示の代替の実施形態にしたがって作製することができることを認識されたい。例えば、多重チャンバ容器は、1つ以上の混合チャンバとともに、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、またはそれより多くの貯蔵チャンバを有することができる。
【0044】
なお別の実施形態において、本開示は、例えば医学的または薬学的な溶液等の生成物を投与する方法を提供する。方法は、第1の成分を有する第1の貯蔵チャンバ、第2の成分を有する第2の貯蔵チャンバ、および第3の混合チャンバを含む容器を提供するステップを含む。容器は、本開示の様々な実施形態にしたがって構成および配設される。
【0045】
上記方法は、対応する圧縮されたチャンバから所定量の成分を混合チャンバに流入させるように、第1の貯蔵チャンバおよび第2の貯蔵チャンバのうちの少なくとも1つを圧縮するステップを含む。例えば、特定の圧力で持続的に圧搾することにより、個別の剥離可能なシールを開放し、対応するチャンバの所望の量の内容物を混合チャンバに流入させることが可能である。圧搾は、特定のチャンバを圧搾する使用者の手により行うことができる。
【0046】
上記方法は、残りの圧縮されたチャンバから混合チャンバに所定量の成分を流入させて混合成分を形成するように、残りのチャンバを圧縮するステップをさらに含むことができる。第1および第2のチャンバからの成分は、第3のチャンバ内で混合し、第3のチャンバと流体連通する流体出口ポートを通して患者に投与することができる。剥離可能なシールは、混合溶液が貯蔵チャンバに戻るのを防ぐため、および/または任意の残りの成分を貯蔵チャンバ内に貯蔵するために、再閉鎖することができる。
【0047】
本開示の代替の実施形態における容器は、標準的なシーリング技術を使用して製造することができる。例えば、容器は、通常は、容器本体の第1の側壁および第2の側壁を形成する1つ以上のポリマーフィルムの重複部を、それらの周縁部で位置を合わせて配置し、外側永久シールを有する液体密封パウチを形成するようにそれらの周縁部を密封することにより、形成することができる。ポリマーフィルムの重複部は、例えば、ヒートシール、高周波シール、熱転写溶着、粘着シール、溶剤接着、および超音波溶着またはレーザー溶着によって密封することができる。
【0048】
剥離可能なシールは、永久シールを形成する前、最中、または後で形成することができ、例えば熱伝導等の適切なシーリング技術を使用して作製することができる。剥離可能なシール用の溶着金型は、所望の剥離可能なシールの構造を達成するように、その長さおよび/または端に沿って異なる温度および形状を有することができる。
【0049】
ブロー押出は、パウチを作製するために使用することができる別の方法である。ブロー押出は、押出金型を出ようとする押出剤の移動する管を提供するプロセスである。加圧された空気がその管を膨張させる。管の長手方向の端を密封してパウチを形成する。ブロー押出は、2つの周縁部表面に沿ったシールを必要とするのみであり、単一または複数シートの位置合わせ法は、パウチを形成するために3つまたは4つの周縁部表面を必要とする。
【0050】
(側壁材料および層構造)
容器10および110は、主に可撓性ポリマー材料で作製することができるが、容器は、本開示から逸脱することなく、金属箔等の非ポリマー材料を含んでもよい。数多くのポリマーフィルムが容器に使用するために開発されている。好適なフィルムは、単層構造または多層構造のフィルムであってもよい。単層構造は、単一のポリマーまたはポリマーブレンドで作製することができる。多層構造は、溶液接触層(solution contact layer)、スクラッチ防止層、気体(二酸化炭素、酸素、または水蒸気等)の透過を防止するためのバリア層、結合層、または他の層等の層を含んでもよい。1つまたは両方の側壁に1つより多くのフィルムのウェブを使用することも企図される。適切なフィルムの選択は、容器内に含有される溶液(単数または複数)に依存する。適切なポリマー材料は、いくつか実施例を挙げると、一般的に、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリブタジエン、スチレンと炭化水素とのコポリマー、ポリイミド、ポリエステル−ポリエーテル、ポリアミド−ポリエーテルの、ホモポリマーおよびコポリマーから選択される。
【0051】
多重チャンバ容器のシール層は、二方式の挙動を示すべきである。二方式の挙動が意味するところは、材料がある一連のシーリングまたは製造条件下で永久シールを形成する能力を持ち、かつ第2の一連のシーリングまたは製造条件下で剥離可能なシールを形成する能力を持つということである。シール層は、均一相(homophase)ポリマーまたはマトリックス相ポリマー系であってもよい。好適な均一相ポリマーは、参照により本明細書に援用される欧州特許第0875231号に記載されるポリオレフィン、より好ましくはポリプロピレン、最も好ましくはプロピレンおよびエチレンコポリマーを含む。
【0052】
互いに適合しない異なる材料の容器の壁を有するシール層を有することも可能である。米国特許出願第10/351,004号(参考として本明細書に援用される)は、そのような不適合性の材料で作製された容器が、ある場合には、容易には永久シールを形成できない可能性があると開示している。この問題は、一方の側壁の一部を反対側の壁の外側表面上に巻き、そこに接合することによって克服することができる。このシーリングの方法は、米国特許第6,024,220号(参考として本明細書に援用され、本明細書の一部を成す)に開示される。
【0053】
好適なマトリックス相ポリマー系は、少なくとも2つの成分を有する。2つの成分は、一緒にブレンドされてもよいか、または2段階反応器プロセスにおいて生成されてもよい。通常は、2つの成分は、異なる融点またはガラス転移温度を有する。成分のうちの1つが非晶質である場合は、そのガラス転移温度は他の成分の融点よりも低い。好適なマトリックス相ポリマー系の実施例は、ポリオレフィンのホモポリマーまたはコポリマーの成分、ならびにスチレンと炭化水素とのコポリマーの第2の成分を含む。別の好適なマトリックス相系は、ポリプロピレンとポリエチレンのブレンド、または高アイソタクチック指数(結晶質)のポリプロピレンと低アイソタクチック指数(非晶質)のポリプロピレンのブレンド、またはポリプロピレンホモポリマーとプロピレンとα−オレフィンとのコポリマーのブレンド等のポリオレフィンのブレンドを含む。
【0054】
好適なポリオレフィンは、2から20個の炭素原子、より好ましくは2から10個の炭素を含有するα−オレフィンを重合することによって得られるホモポリマーおよびコポリマーを含む。したがって、好適なポリオレフィンは、プロピレン、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、ならびにデセン−1のポリマーおよびコポリマーを含む。最も好ましくは、ポリオレフィンは、プロピレンのホモポリマーもしくはコポリマー、またはポリエチレンのホモポリマーもしくはコポリマーである。
【0055】
好適なポリプロピレンのホモポリマーは、非晶質、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック、へミアイソタクチック、またはステレオブロックの立体化学を有してもよい。本開示の好ましい一形態において、ポリプロピレンのホモポリマーは、シングルサイト触媒を使用して得られる。
【0056】
好適なプロピレンのコポリマーは、プロピレンモノマーと2から20個の炭素を有するα−オレフィンとを重合させることによって得られる。本開示のより好ましい一形態において、プロピレンは、コポリマーの約1重量%から約20重量%、より好ましくは約1重量%から約10重量%、最も好ましくは2重量%から約5重量%の量でエチレンと共重合される。プロピレンとエチレンとのコポリマーは、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーであってもよい。プロピレンコポリマーはまた、シングルサイト触媒を使用して得られてもよい。
【0057】
プロピレンコポリマーがα−オレフィン中の炭素数によって変化してもよい、ポリプロピレンとα−オレフィンとのコポリマーのブレンドを使用することも可能である。例えば、本開示は、一方のコポリマーが2炭素のα−オレフィンを有し、他方のコポリマーが4炭素のα−オレフィンを有する、プロピレンとα−オレフィンとのコポリマーのブレンドを企図する。2から20個の炭素、最も好ましくは2から8個の炭素のα−オレフィンの任意の組み合わせを使用することも可能である。したがって、本開示は、第1のα−オレフィンと第2のα−オレフィンが以下の組み合わせの炭素数を有するプロピレンとα−オレフィンとのコポリマーのブレンドを企図する:2と6、2と8、4と6、4と8。ブレンド中に2つより多いポリプロピレンおよびα−オレフィンコポリマーを使用することも企図される。好適なポリマーは、キャタロイ手順を使用して得ることができる。好適なエチレンのホモポリマーは、0.915g/ccより高い密度を有するものを含み、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。
【0058】
好適なエチレンのコポリマーは、エチレンモノマーを、3から20個の炭素、より好ましくは3〜10個の炭素、最も好ましくは4から8個の炭素を有するα−オレフィンと重合させることにより得られる。エチレンのコポリマーはまた、ASTM D−792によって測定されたときに、約0.915g/cc未満、より好ましくは約0.910g/cc未満、さらにより好ましくは約0.900g/cc未満の密度を有することも望ましい。そのようなポリマーは、しばしばVLDPE(極低密度ポリエチレン)またはULDPE(超低密度ポリエチレン)と称される。好ましくは、エチレンα−オレフィンコポリマーは、シングルサイト触媒、さらにより好ましくはメタロセン触媒系を使用して生成される。シングルサイト触媒は、触媒サイトの混合物を有することで知られるZiegler−Natta型の触媒とは対照的に、立体的および電子的に等価な単一の触媒配置を有すると考えられる。そのようなシングルサイト触媒によるエチレンα−オレフィンは、DowからAFFINITYの商標名で、DuPont DowからENGAGE(登録商標)の商標名で、Eastman KodakからMXSTENの商標名で、およびExxonからEXACTの商標名で販売されている。これらのコポリマーは、本明細書においてm−ULDPEと称されることがある。
【0059】
好適なエチレンのコポリマーはまた、エチレンと低級アクリル酸アルキルとのコポリマー、エチレンと低級アルキル置換アクリル酸アルキルとのコポリマー、およびコポリマーの約8重量%から約40重量%の酢酸ビニル含有量を有するエチレン酢酸ビニルコポリマーも含む。「低級アクリル酸アルキル」という用語は、化学式1に記載する式を有するコポリマーを意味する。
【0060】
【化1】

【0061】
R基は、1から17個の炭素を有するアルキルを意味する。したがって、「低級アクリル酸アルキル」という用語は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等を含むが、これらに限定されない。
【0062】
「アルキル置換アクリル酸アルキル」という用語は、化学式2に記載する式を有するコポリマーを意味する。
【0063】
【化2】

【0064】
およびRは、1〜17個の炭素を有するアルキルであり、同じ数の炭素を有してもよいか、または異なる数の炭素を有してもよい。したがって、「アルキル置換アクリル酸アルキル」という用語は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等を含むが、これらに限定されない。
【0065】
好適なポリブタジエンは、1,3−ブタジエンの1,2−付加生成物および1,4−付加生成物を含む(これらは集合的にポリブタジエンと称される)。本開示のより好ましい形態において、ポリマーは1,3−ブタジエンの1,2−付加生成物である(これらは1,2ポリブタジエンと称される)。本発明のさらにより好ましい形態において、該当するポリマーは、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、さらにより好ましくは低結晶性のシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンである。本開示の好ましい形態において、低結晶性のシンジオタクチック1,2−ポリブタジエンは、50%未満、より好ましくは約45%未満、さらにより好ましくは約40%未満の結晶性を有し、さらにより好ましくは、結晶性は約13%から約40%、最も好ましくは約15%から約30%である。本開示の好ましい形態において、低結晶性のシンジオタクチック1,2ポリブタジエンは、ASTM D 3418にしたがって測定されたときに、約70°Cから約120°Cの融点温度を有する。好適な樹脂は、JSR(Japan Synthetic Rubber)からJSR RB810、JSR RB820、およびJSR RB 830の等級標示で販売されるものを含む。
【0066】
好適なポリエステルは、ジカルボン酸またはポリカルボン酸と、ジヒドロキシアルコールまたはポリヒドロキシアルコールまたはアルキレンオキシドとのポリ重縮合生成物を含む。本開示の好ましい形態において、ポリエステルはポリエステルエーテルである。好適なポリエステルエーテルは、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、およびポリテトラメチレングリコールエーテルを反応させることによって得られ、一般的にPCCEと称される。好適なPCCEは、EastmanからECDELの商標名で販売されている。好適なポリエステルは、ポリブチレンテレフタレートの硬質結晶性セグメントと軟質(非晶質)ポリエステルグリコールの第2のセグメントとのブロックコポリマーである、ポリエステルエラストマーをさらに含む。そのようなポリエステルエラストマーは、DuPont Chemical CompanyからHYTREL(登録商標)の商標名で販売されている。
【0067】
好適なポリアミドは、4〜12個の炭素を有するラクタムの開環反応から得られるものを含む。従って、この群のポリアミドは、ナイロン6、ナイロン10、およびナイロン12を含む。許容可能なポリアミドはまた、2〜13個の範囲内の炭素数を有するジアミンの縮合反応から得られる脂肪族ポリアミド、2〜13個の範囲内の炭素数を有するジ酸の縮合反応から得られる脂肪族ポリアミド、二量体脂肪酸の縮合反応から得られるポリアミド、およびアミド含有コポリマーも含む。よって、好適な脂肪族ポリアミドは、例えばナイロン6,6、ナイロン6,10、および二量体脂肪酸ポリアミドを含む。
【0068】
好適なスチレンと炭化水素とのコポリマーは、スチレンと、アルキル置換スチレンおよびハロゲン置換スチレン等の様々な置換スチレンとを含む。アルキル基は、1から約6個の炭素原子を含有してもよい。置換スチレンの具体的な実施例は、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ビニルトルエン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレン等を含む。スチレンが、最も好ましい。
【0069】
スチレンと炭化水素とのコポリマーの炭化水素部分は、共役ジエンを含む。利用されてもよい共役ジエンは、4から約10個の炭素原子、またより一般的には4から6個の炭素原子を含有するものである。実施例は、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等を含む。ブタジエンとイソプレンの混合物等のこれらの共役ジエンの混合物も使用されてもよい。好ましい共役ジエンは、イソプレンおよび1,3−ブタジエンである。
【0070】
スチレンと炭化水素とのコポリマーは、ジブロック、トリブロック、多重ブロック、星型ブロック、およびこれらの混合物を含むブロックコポリマーであってもよい。ジブロックコポリマーの具体的な実施例は、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソプレン、およびこれらの水素化誘導体を含む。トリブロックコポリマーの実施例は、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、α−メチルスチレン−ブタジエン−α−スチレン、およびα−メチルスチレン−イソプレン−α−メチルスチレン、ならびにこれらの水素化誘導体を含む。
【0071】
上記ブロックコポリマーの選択的水素化は、ラネーニッケル、白金やパラジウム等の貴金属、および可溶性遷移金属触媒等の触媒の存在下における水素化を含む、様々な周知のプロセスによって実行することができる。使用されてもよい好適な水素化プロセスは、ジエン含有ポリマーまたはコポリマーが、シクロヘキサン等の不活性な炭化水素希釈剤に溶解され、可溶性水素化触媒の存在下における水素との反応により水素化されるプロセスである。そのような手順は米国特許第3,113,986号および第4,226,952号に記載されており、それらの開示は、参照により本明細書に援用され、本明細書の一部を成す。
【0072】
特に有用な水素化ブロックコポリマーは、スチレン−(エチレン/プロピレン)−スチレンブロックポリマー等のスチレン−イソプレン−スチレンの水素化ブロックコポリマーである。ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマーが水素化される場合、得られる生成物は、エチレンと1−ブテンとの規則的なコポリマーブロック(EB)に類似する。上記のように、利用される共役ジエンがイソプレンの場合、得られる水素化生成物はエチレンとプロピレンとの規則的なコポリマー(EP)に類似する。市販されている選択的水素化コポリマーの一例は、30%のスチレン末端ブロックを有する水素化SBSトリブロックであるKRATON(登録商標)G−1652であり、中間ブロック等価物はエチレンと1−ブテンのコポリマー(EB)である。この水素化ブロックコポリマーは、しばしばSEBSと称される。他の好適なSEBSまたはSISコポリマーは、KurarayからSEPTON(登録商標)およびHYBRAR(登録商標)の商標名で販売されている。α,β−不飽和モノカルボン酸試薬またはα,β−不飽和ジカルボン酸試薬を、上記の選択的に水素化されたブロックコポリマー上にグラフトすることによりグラフト変性された、スチレンと炭化水素とのブロックコポリマーを使用することもまた、望ましい。
【0073】
共役ジエンとビニル芳香族化合物とのブロックコポリマーは、α,β−不飽和モノカルボン酸試薬またはα,β−不飽和ジカルボン酸試薬によってグラフトされる。カルボン酸試薬は、カルボン酸自体、および選択的に水素化されたブロックコポリマー上にグラフトすることができる、無水物、イミド、金属塩、エステル等の官能性誘導体を含む。グラフトされたポリマーは、通常、ブロックコポリマーおよびカルボン酸試薬の全重量に基づく約0.1から約20重量%、好ましくは約0.1から約10重量%のグラフトされたカルボン酸を含有する。有用な一塩基カルボン酸の具体的な実施例は、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、アクリル酸無水物、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カルシウム、およびアクリル酸マグネシウムを含む。ジカルボン酸およびそれらの有用な誘導体の実施例は、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、メサコン酸、イタコン酸、シトラコン酸、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノナトリウム等を含む。スチレンと炭化水素とのブロックコポリマーは、Shell Chemical CompanyからKRATON G2705の製品表示で販売されるオイル変性SEBSのように、オイルで変性されてもよい。
【0074】
本開示の容器に使用されるフィルムは、シール層、中間層、および外層を有する多層フィルムであってもよい。層は、シール層を中間層に取付けるため、および中間層を外層に取付けるために利用されてもよい。本開示の好ましい形態において、シール層は、ポリプロピレン、エチレンα−オレフィンコポリマー、およびスチレンと炭化水素とのコポリマーのブレンドである。本開示のより好ましい形態において、ポリプロピレンは、ポリプロピレンエチレンコポリマーであり、エチレンα−オレフィンコポリマーは、0.915g/cc未満の密度を有するLLDPEであり、またスチレンと炭化水素とのコポリマーは、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンのブロックコポリマー、好ましくはトリブロックコポリマーであるか、またはSEBSトリブロックと少量の成分としてSEBSジブロックとのブレンドである。成分の相対的比率は、好ましくは約55重量%から75重量%のPP、5重量%から20重量%のLLDPE、および10重量%〜20重量%のSEBSである。このシール層の3成分ブレンドは、約123〜128℃の温度で永久シールおよび剥離可能なシールを形成することができる。永久シールは145℃よりシーリング高い温度で達成される。
【0075】
中間層は、本明細書に記載する任意のポリアミドより選択されてもよく、最も好ましくは約85から98%のポリアミド6と2から15%のポリアミド6I,6Tとのブレンドである。外層は、ポリプロピレンポリマーより選択することができる。例えば、外層は、コポリマーの6重量%未満のエチレン含有量を有するプロピレンエチレンコポリマーである。
【0076】
フィルムの詳細は、1999年11月12日出願の米国特許出願第09/439,826号により完全に提示され、その全体は、参考として本明細書に援用され、本明細書の一部を成す。
【0077】
別の好適なフィルムは、外層、中間層、およびシール層の3つの層を含有することができる。外層は、第1の成分および第2の成分を有する、反応器で作製されたポリプロピレン組成物であってもよい。第1の成分は、ポリプロピレンホモポリマーであってもよく、組成物の40重量%の量で存在することができる。第2のエチレン−プロピレンゴム(エチレン20%およびプロピレン80%)であってもよく、組成物の60重量%の量で存在することができる。外層に好適な生成物は、Mitsubishi Chemical CompanyからZelas7023の商標名で販売されている。Zelas7023は、米国特許出願公開第2001/0034416 Al号(その全体は、参考として本明細書に援用され、本明細書の一部を成す)の主題である。
【0078】
中間層は、Zelas7023 70重量%と、スチレンとブタジエンとの水素化されたランダムコポリマー30重量%とのポリマーブレンドであってもよい。スチレンとブタジエンとの好適なランダムコポリマーは、JSRからDynaron2320Pの商標名で販売されている。
【0079】
外層は、Zelas7023 60重量%と、プロピレンとエチレンとのランダムコポリマー(例えば、Novatec EG 7Cの商標名で販売されるコポリマー)40重量%とのポリマーブレンドであってもよい。フィルムはバイモーダルな挙動を示してもよく、剥離可能なシールは約125°Cの温度で形成され、また永久シールは145°Cで得られる。
【0080】
本出願に好適な他のフィルムは、米国特許第5,849,843号、5,998,019号、6,083,587号、6,297,046号、5,139,831号、5,577,369号、および米国特許出願第2003/0077466Al号に記載されるものを含み、それらの全体は参考として本明細書に援用され、本明細書の一部を成す。
【0081】
(実施例)
多重チャンバ容器は、代替の実施形態において貯蔵および混合チャンバ内に以下の成分を含有することができる。
・混合/保持チャンバは基礎の腹膜透析液を含有する。グルコース濃縮物は貯蔵チャンバのうちの1つにある。別のグルコース濃縮物は第2の貯蔵チャンバ内にある。アミノ酸濃縮物は第3の貯蔵チャンバ内にある。ポリグルコース濃縮物は第4の貯蔵チャンバ内にある。これにより、患者または介護者は、1つ以上の濃縮物を選択的に混合してすぐに使用できる溶液にすることが可能となる(最初に保持/混合チャンバに含有される基礎液上)。異なるグルコース濃縮物は、0個、1個、2個のグルコース濃縮液(複数可)を保持/混合チャンバに添加することにより、等浸透圧溶液または低浸透圧溶液または高浸透圧溶液を提供することができる。
・混合/保持チャンバは基礎の腹膜透析液を含有する。貯蔵チャンバのうちの1つは、重炭酸塩濃縮物を含有する。第2の貯蔵チャンバは、グルコースまたはポリグルコース濃縮物を含有する。2つの貯蔵チャンバの内容物を保持/混合チャンバ内で混合することにより、すぐに使用できる、重炭酸塩で緩衝した長期滞留用ポリグルコースベースの溶液を患者/介護者に提供する。
・混合/保持チャンバは、基礎の腹膜透析液を含有する。貯蔵チャンバのうちの1つは、重炭酸塩濃縮物を含有する。第2の貯蔵チャンバはアミノ酸濃縮物を含有する。2つの貯蔵チャンバの内容物を保持/混合チャンバ内で混合することにより、食事とともに注入するための、すぐに使用できる、重炭酸塩で緩衝した栄養素であるアミノ酸ベースの溶液を患者/介護者に提供する。
・混合/保持チャンバは、最初は空である。貯蔵チャンバのうちの1つはグルコースベースの溶液を含有する。第2の貯蔵チャンバはアミノ酸ベースの溶液を含有する。第3の貯蔵チャンバは脂質ベースのエマルジョンを含有する。第4のチャンバは微量元素ベースの溶液を含有する。2つ以上の貯蔵チャンバの内容物を混合することにより、従来の2チャンバまたは3チャンバ型バッグに含有される2液混合溶液または3液混合溶液に類似する栄養液(必要に応じて微量元素を補充することができる)を付与する。微量元素は、上記のように、貯蔵チャンバのうちの1つに含有されてもよい。
【0082】
当業者には、本明細書に記載した本発明の好ましい実施形態に対する様々な変更および修正が明白であることを理解されたい。そのような変更および修正は、本発明の対象の主旨および範囲から逸脱することなく、またその意図する利点を損なうことなく、行うことが可能である。したがって、そのような変更および修正は、添付する特許請求の範囲に包含されることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器であって、
第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバと、
該第1のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第1の剥離可能なシールであって、該第1の剥離可能なシールは、該第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと、
該第2のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第2の剥離可能なシールであって、該第2の剥離可能なシールは、該第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと
を備え、該第1のチャンバは、横開口部を画定する永久シールによって該第2のチャンバと仕切られる、容器。
【請求項2】
前記第1のチャンバおよび第2のチャンバのうちの少なくとも1つは、前記外圧を印加するための該チャンバの片手把持を容易にするように寸法決定される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記横開口部は、ヒトの手が前記外圧を印加することを許容するように寸法決定される、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
前記第3のチャンバは、非経口的に投与可能な基礎液を含有する、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記第3のチャンバは、空であり、前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバの全内容物を含有するようにサイズ決定される、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記容器は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリブタジエン、スチレンと炭化水素とのコポリマー、ポリイミド、ポリエステル−ポリエーテル、ポリアミド−ポリエーテル、およびそれらの組み合わせから構成される群より選択される、少なくとも1つの材料を含むフィルムで作製される、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記フィルムは、ポリエチレンホモポリマー、エチレンα−オレフィンコポリマー、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマー、スチレンと炭化水素とのランダムコポリマー、スチレンと炭化水素とのブロックコポリマー、およびそれらの組み合わせから構成される群より選択される、少なくとも1つの材料を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項8】
前記第1の剥離可能なシールおよび前記第2の剥離可能なシールは、約3N/15mmから約30N/15mmに及ぶ力によって作動させられる、請求項1に記載の容器。
【請求項9】
前記第1の剥離可能なシールは、第1の作動力を有し、前記第2の剥離可能なシールは、第2の作動力を有し、該第2の剥離可能なシールの作動力は、該第1の剥離可能なシールの作動力よりも大きい、請求項1に記載の容器。
【請求項10】
前記第1の剥離可能なシールの作動力と前記第2の剥離可能なシールの作動力との間の差は、約1N/15mmよりも大きく、かつ約5N/15mm未満である、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記第1の剥離可能なシールおよび前記第2の剥離可能なシールの少なくとも一部分は、半円形、長方形、台形、多角形、およびそれらの組み合わせから構成される群より選択される、形状を備える、請求項1に記載の容器。
【請求項12】
前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバは、腹膜透析液の成分を含有する、請求項1に記載の容器。
【請求項13】
前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバは、非経口栄養液の成分を含有する、請求項1に記載の容器。
【請求項14】
前記第3のチャンバと流体連通する流体出口ポートをさらに備える、請求項1に記載の容器。
【請求項15】
前記第3のチャンバから前記出口ポートを仕切る、剥離可能な安全シールをさらに備え、該安全シールは、前記第1および第2の剥離可能なシールのうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、該安全シールの開放を妨害するように選択される、シール強度を有する、請求項14に記載の容器。
【請求項16】
前記第1のチャンバおよび前記第2のチャンバのうちの少なくとも1つと流体連通する管をさらに備える、請求項1に記載の容器。
【請求項17】
多重チャンバ容器であって、
少なくとも2重の可撓性ポリマーフィルムであって、該重複部の間に形成される、第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバを画定する、ポリマーフィルムと、
該第1のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第1の剥離可能なシールであって、該第1の剥離可能なシールは、該第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと、
該第2のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第2の剥離可能なシールであって、該第2の剥離可能なシールは、該第3のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと
を備え、該第1のチャンバおよび該第3のチャンバは、該重複部を通る横開口部を画定する永久シールによって仕切られる、多重チャンバ容器。
【請求項18】
前記第1のチャンバおよび第2のチャンバのうちの少なくとも1つは、前記外圧を印加するための該チャンバの片手把持を容易にするように寸法決定される、請求項17に記載の多重チャンバ容器。
【請求項19】
前記横開口部は、ヒトの手が前記外圧を印加することを許容するように寸法決定される、請求項17に記載の多重チャンバ容器。
【請求項20】
多重チャンバ容器であって、
少なくとも2重の可撓性ポリマーフィルムであって、該重複部の間に形成される、第1のチャンバ、第2のチャンバ、第3のチャンバ、および第4のチャンバを画定する、ポリマーフィルムと、
該第1のチャンバと該第4のチャンバとを仕切る、第1の剥離可能なシールであって、該第1の剥離可能なシールは、該第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと、
該第2のチャンバと該第4のチャンバとを仕切る、第2の剥離可能なシールであって、該第2の剥離可能なシールは、該第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと、
該第3のチャンバと該第4のチャンバとを仕切る、第3の剥離可能なシールであって、該第3の剥離可能なシールは、該第3のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと
を備え、該第1のチャンバは、該重複部を通る横開口部を画定する第1の永久シールによって該第2のチャンバと仕切られ、該第2のチャンバは、該重複部を通る横開口部を画定する第2の永久シールによって該第3のチャンバと仕切られる、多重チャンバ容器。
【請求項21】
前記第1のチャンバ、第2のチャンバ、および第3のチャンバのうちの少なくとも1つは、前記外圧を印加するための該チャンバの片手把持を容易にするように寸法決定される、請求項20に記載の多重チャンバ容器。
【請求項22】
前記横開口部は、ヒトの手が前記外圧を印加することを許容するように寸法決定される、請求項20に記載の多重チャンバ容器。
【請求項23】
前記第4のチャンバは、前記第1、第2、および第3のチャンバの任意の組み合わせの内容物の混合を容易にするようにサイズ決定される、請求項20に記載の多重チャンバ容器。
【請求項24】
前記第4のチャンバと流体連通する流体出口ポートをさらに備える、請求項20に記載の多重チャンバ容器。
【請求項25】
前記第4のチャンバから前記出口ポートを仕切る、剥離可能な安全シールをさらに備え、該安全シールは、前記第1、第2、および第3の剥離可能なシールのうちの少なくとも1つが最初に開放されない限り、該安全シールの開放を妨害するように選択される、シール強度を有する、請求項24に記載の多重チャンバ容器。
【請求項26】
前記第1のチャンバ、前記第2のチャンバ、および前記第3のチャンバのうちの少なくとも1つと流体連通する管をさらに備える、請求項20に記載の多重チャンバ容器。
【請求項27】
生成物を投与する方法であって、該方法は、
第1の成分を含む第1のチャンバ、第2の成分を含む第2のチャンバ、および第3のチャンバと、
該第1のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第1の剥離可能なシールであって、該第1の剥離可能なシールは、該第1のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと、
該第2のチャンバと該第3のチャンバとを仕切る、第2の剥離可能なシールであって、該第2の剥離可能なシールは、該第2のチャンバに外圧を選択的に印加することにより、独立して開放可能である、シールと
を備え、該第1のチャンバは、横開口部を画定する永久シールによって該第2のチャンバと仕切られる、容器を提供することと、
該第1のチャンバおよび該第2のチャンバのうちの少なくとも1つを圧縮することであって、それにより、該圧縮されたチャンバから該第3のチャンバに該成分を流入させることを可能にする、ことと
を含む、方法。
【請求項28】
前記圧搾は、前記チャンバを圧搾する使用者の手により行われる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記圧縮されたチャンバから前記第3のチャンバに前記成分を流入させて混合成分を形成することを可能にするように、残りのチャンバを圧縮することをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第3のチャンバと流体連通する流体出口ポートを通して、前記混合成分を投与することをさらに含む、請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−509218(P2011−509218A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540841(P2010−540841)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2008/088012
【国際公開番号】WO2009/086300
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】