説明

多重系モータの制御装置及び移動体

【課題】積分制御器の出力が発散しない多重系モータの制御装置及び移動体を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る多重系モータの制御装置は、速度指令と実速度との偏差に基づいて、多重系モータ51の一つの系をそれぞれ制御する、第1の制御系11と第2の制御系21とを備え、第1の制御系11は、多重系モータ51の一つの系をPI制御し、第2の制御系21は、多重系モータ51の他の一つの系をP制御する。これにより、積分制御器の出力が発散しない多重系モータの制御装置及び移動体を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重系モータの制御装置及び移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特許文献1乃至4に開示されているように、安全性等を向上させるために、多重系モータを複数の制御系で制御する技術がある。つまり、複数の制御系がそれぞれ、モータの一つの系を制御する。これにより、万が一に一つの制御系が動作不能に陥っても、他の制御系がモータを制御できる。
このような制御装置においては、定常偏差を低減するために、各々の制御系が積分制御器を備え、P(Proportional:比例)I(Integral:積分)制御又はPID(Derivative:微分)制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326288号公報
【特許文献2】特開2000−213666号公報
【特許文献3】特開平11−150986号公報
【特許文献4】特開2003−216243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の制御装置のように制御系がそれぞれ積分制御器を備える構成とした場合、制御系の相互間で誤差が生じるため、図6に示すように、上位の制御器から各々の制御系に入力される速度指令が拮抗する。そのため、図7に示すように、積分制御器の出力が発散する。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、積分制御器の出力が発散しない多重系モータの制御装置及び移動体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る多重系モータの制御装置は、多重系モータの制御装置であって、速度指令と実速度との偏差に基づいて、前記多重系モータの一つの系をそれぞれ制御する、第1の制御系と第2の制御系とを備え、前記第1の制御系は、前記多重系モータの一つの系をPI制御し、前記第2の制御系は、前記多重系モータの他の一つの系をP制御する。
【0007】
上述の多重系モータの制御装置において、前記第1の制御系は、前記偏差を比例定数倍する第1の比例制御器と、前記偏差を積分する第1の積分制御器と、前記第1の比例制御器が算出した値と前記第1の積分制御器が算出した値とを加算する第1の比較器と、を備え、前記第2の制御系は、前記偏差を比例定数倍する第2の比例制御器を備えること、が好ましい。
【0008】
上述の多重系モータの制御装置において、前記第1の制御系は、第1の電源装置から電源が供給され、前記第1の積分制御器を動作させるか否かを切り替える第1の切替器と、前記第1の電源装置の電圧値が入力され、前記第1の切替器を制御する第1の切替制御器と、をさらに備え、前記第2の制御系は、第2の電源装置から電源が供給され、前記偏差を積分する第2の積分制御器と、前記第2の比例制御器が算出した値と前記第2の積分制御器が算出した値とを加算する第2の比較器と、前記第2の積分制御器を動作させるか否かを切り替える第2の切替器と、前記第2の電源装置の電圧値が入力され、前記第2の切替器を制御する第2の切替制御器と、をさらに備え、前記第1の切替制御器と前記第2の切替制御器とは、第1の電源装置の電圧値と第2の電源装置の電圧値とを比較し、残量の多い側の電源装置から電源が供給される制御系の積分制御器を動作させること、が好ましい。
【0009】
本発明の一形態に係る移動体は、上述の多重系モータの制御装置を備える。
上述の移動体において、前記移動体は倒立制御型の同軸二輪車であって、前記同軸二輪車の姿勢を検出する姿勢検出器と、前記姿勢検出器の検出値に基づいて速度指令を生成する倒立制御器と、を備えること、が好ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上、説明したように、本発明によると、積分制御器の出力が発散しない多重系モータの制御装置及び移動体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1に係る多重系モータの制御装置のブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る多重系モータの制御装置を用いた移動体を概略的に示す図である。
【図3】実施の形態1に係る多重系モータの制御装置の移動体への適用例を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2に係る多重系モータの制御装置のブロック図である。
【図5】実施の形態2に係る多重系モータの制御装置における、一方の制御系の積分制御器に動作をさせる流れを示すフローチャート図である。
【図6】2重化された制御系夫々に入力される速度指令と実速度との関係を概略的に示す図である。
【図7】2重化された制御系夫々でPI制御した場合の、積分制御器からの出力を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0013】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る多重系モータの制御装置及び移動体を説明する。先ず、多重系モータの制御装置について説明する。
【0014】
本実施の形態の多重系モータの制御装置1は、図1に示すように、第1の制御系11、第2の制御系21、バッテリ31及び41、多重系モータ51、速度検出器61を備える。
【0015】
ここで、本実施の形態の多重系モータ51としては2重系モータを用いる。そのため、第1の制御系11は多重系モータ51の一方の系を制御し、第2の制御系21は多重系モータ51の他方の系を制御する。
【0016】
第1の制御系11は、比較器12、速度制御器13、電流制御器14、インバータ15、を備え、バッテリ31から供給される電源によって動作する。
比較器12は、上位の制御器(図示を省略)から出力された速度指令を示す信号と、速度検出器61から出力される当該多重系モータ51の実速度を示す信号と、が入力される。比較器12は、これらの速度指令から実速度を減算し、減算した値を示す信号を速度制御器13に出力する。つまり、比較器12は、所謂偏差を算出する。ちなみに、速度検出器61は、多重系モータ51に設けられたポテンショメータ等の角度検出器の検出値を微分することで、当該多重系モータ51の実速度を取得する。
【0017】
速度制御器13は、比例制御器131、積分制御器132、比較器133を備える。比例制御器131には、当該減算した値を示す信号が入力される。比例制御器131は、この減算した値を予め設定されている比例定数倍する。つまり、比例制御器131は、偏差を比例定数倍し、算出した値を示す信号を比較器133に出力する。
【0018】
積分制御器132にも、当該減算した値を示す信号が入力される。積分制御器132は、この減算した値を足し合わせていく。つまり、積分制御器132は、偏差を足し合わせ、算出した値を示す信号を比較器133に出力する。
【0019】
比較器133は、比例制御器131及び積分制御器132から、当該算出した値を示す信号が入力される。比較器133は、入力される相互の値を加算し、加算した値を示す信号を電流制御器14に出力する。
【0020】
電流制御器14には、当該加算した値を示す信号が入力される。電流制御器14は、当該加算した値に基づいて、多重系モータ51に供給する電圧値を算出する。そして、電流制御器14は、算出した電圧値を示す信号をインバータ15に出力する。
【0021】
インバータ15には、当該算出した電圧値を示す信号が入力される。インバータ15は、バッテリ31から供給される直流電圧を交流電圧に変換し、算出した電圧値を多重系モータ51の一方の系に供給する。これにより、多重系モータ51の一方の系は第1の制御系11によってPI制御される。
【0022】
第2の制御系21も、図1に示すように、第1の制御系11と略同様の構成とされており、比較器22、速度制御器23、電流制御器24、インバータ25、を備え、バッテリ41から供給される電源によって動作する。しかし、速度制御器23は、比例制御器231を備え、積分制御器や比較器が省略されている。これにより、多重系モータ51の他方の系は第2の制御系21によってP制御される。
【0023】
このように本実施の形態の制御装置1は、第1の制御系11の速度制御器13に積分制御器132を設け、第2の制御系21の速度制御器23からは積分制御器を省略した。つまり、本実施の形態の制御装置1は、第1の制御系11が多重系モータ51の一方の系をPI制御し、第2の制御系21が多重系モータ51の他方の系をP制御するので、上位の制御器から第1の制御系11及び第2の制御系21に入力される速度指令が拮抗することが無い。そのため、第1の制御系11の積分制御器132の出力が発散しない。つまり、第2の制御系21では定常偏差が残るが、第1の制御系11の定常偏差を低減することができ、全体としては定常偏差を低減することができる。
【0024】
次に、上述の多重系モータの制御装置を用いた移動体について説明する。
移動体2としては、例えば図2に示すような倒立制御型の同軸二輪車を用いることができる。つまり、移動体2は、ステッププレート3に搭乗した搭乗者が前方に荷重を移動させると、当該移動体2の倒立状態を維持しつつ前方に加速し、搭乗者が後方に荷重を移動させると、当該移動体2の倒立状態を維持しつつ後方に加速するように、左右の多重系モータを制御する。そして、移動体2は、ステッププレート3に搭乗した搭乗者が左右方向に荷重を移動させると、当該ステッププレート3が左右方向に回転し、この回転角度に基づいて移動体2がステッププレート3の回転方向に旋回するように、左右の多重系モータを制御する。
【0025】
このような移動体2は、図3に示すような制御システムを備える。つまり、制御システムは、当該移動体2の前後方向への傾動量を検出する姿勢検出器71及び72、ステッププレート3の左右方向への回転量を検出する角度検出器81及び82、制御装置1、バッテリ31及び41、左右の多重系モータ51L及び51R、左右の多重系モータ51L、51Rの実速度をそれぞれ検出する速度検出器61L及び61R等を備える。
ここで、姿勢検出器71、72は、加速度センサやジャイロセンサ等を備える。また、角度検出器81、82は、ポテンショメータ等を備える。
【0026】
本実施の形態の制御装置1は、上述した第1の制御系11、第2の制御系21を備える。これらの制御系11、21は、上位の制御器として倒立制御器を備える。詳細には、第1の制御系11には、姿勢検出器71、速度検出器61L、61R及び角度検出器81から検出値を示す信号が入力される。第1の制御系11は、入力される検出値に基づいて、左側の多重系モータ51Lの一方の系を制御するために、上述した比較器12L、速度制御器13L、電流制御器14L、インバータ15Lに加え、倒立制御器16Lを備える。さらに第1の制御系11は、入力される検出値に基づいて、右側の多重系モータ51Rの一方の系を制御するために、上述した比較器12R、速度制御器13R、電流制御器14R、インバータ15Rに加え、倒立制御器16Rを備える。
【0027】
一方、第2の制御系21には、姿勢検出器72、速度検出器61L、61R及び角度検出器82から検出値を示す信号が入力される。第2の制御系21は、入力される検出値に基づいて、左側の多重系モータ51Lの他方の系を制御するために、上述した比較器22L、速度制御器23L、電流制御器24L、インバータ25Lに加え、倒立制御器26Lを備える。さらに第2の制御系21は、入力される検出値に基づいて、右側の多重系モータ51Rの他方の系を制御するために、上述した比較器22R、速度制御器23R、電流制御器24R、インバータ25Rに加え、倒立制御器26Rを備える。
【0028】
つまり、搭乗者が移動体2を前進又は後進させるために、移動体2を前後方向に傾動させると、当該移動体2の傾動量を姿勢検出器71及び72が検出し、検出値を示す信号が左右の倒立制御器16L、16R及び26L、26Rにそれぞれ入力される。また、搭乗者が移動体2を右側又は左側に旋回させるために、ステッププレート3を旋回方向に回転させると、当該ステッププレート3の回転量を角度検出器81及び82が検出し、検出値を示す信号が左右の倒立制御器16L、16R及び26L、26Rにそれぞれ入力される。左右の倒立制御器16L、16R及び26L、26Rは、入力される検出値に基づいて、倒立制御を維持しつつ、移動体2が前進又は後進、さらに旋回するように、左右の多重系モータ51L、51Rの速度指令を生成する。左右の倒立制御器16L、16R及び26L、26Rは、生成した速度指令を示す信号を左右の比較器12L、12R及び22L、22Rに出力する。第1の制御系11及び第2の制御系21の以後の動作は、上述したので省略するが、第1の制御系11は、倒立制御器16L(16R)が生成した速度指令と速度検出器61L(61R)から入力される多重系モータ51L(51R)の実速度とに基づいて、多重系モータ51L(51R)の一方の系をPI制御する。一方、第2の制御系21は、倒立制御器26L(26R)が生成した速度指令と速度検出器61L(61R)から入力される多重系モータ51L(51R)の実速度とに基づいて、多重系モータ51L(51R)の他方の系をP制御する。
【0029】
このような制御装置1を用いた移動体2は、所望の動作を精度良く実現することができる。
【0030】
<実施の形態2>
実施の形態1の多重系モータの制御装置1は、第1の制御系11のみに積分制御器132を搭載したので、第1の制御系11の消費電力が大きくなる。
【0031】
そこで、本実施の形態の多重系モータの制御装置10は、図4に示すように、第1の制御系11と同様に、第2の制御系21も、積分制御器232、比較器233を備える構成とし、第1の制御系11に電源を供給するバッテリ31又は第2の制御系21に電源を供給するバッテリ41のバッテリ残量の多い側のバッテリが電源を供給する制御系の積分制御器を動作させる。
【0032】
詳細には、第1の制御系11は、実施の形態1の構成に加え、さらに切替器134、バッテリ31の電圧検出器135、切替制御器136を備える。切替器134は、積分制御器132と比較器133との間に設けられている。切替器134は、切替制御器136の制御に基づいて、積分制御器132を動作させるか否かを切り替えるスイッチ素子である。切替制御器136は、第2の制御系21の切替制御器236との間で、有線又は無線によって相互に信号の入出力ができる構成とされている。切替制御器136は、電圧検出器135からバッテリ31の電圧値を示す信号が入力され、当該電圧値と第2の制御系21の切替制御器236から入力されるバッテリ41の電圧値とに基づいて、切替器134を制御する。
【0033】
一方、第2の制御系21は、実施の形態1の構成に加えて、さらに積分制御器232、比較器233、切替器234、バッテリ41の電圧検出器235、切替制御器236を備える。つまり、第1の制御系11と略同様に、切替制御器236が、電圧検出器235からバッテリ41の電圧値を示す信号が入力され、当該電圧値と第1の制御系11の切替制御器136から入力されるバッテリ31の電圧値とに基づいて、切替器234を制御する。
【0034】
つまり、第1の制御系11及び第2の制御系21は、図5に示すように動作する。先ず、第1の制御系11の切替制御器136は、電圧検出器135からバッテリ31の電圧値を取得する(S1)。同様に、第2の制御系21の切替制御器236は、電圧検出器235からバッテリ41の電圧値を取得する(S2)。そして、切替制御器136、236は、相互のバッテリの電圧値を比較して(S3)、バッテリ残量の多い側のバッテリを判定し、当該バッテリが電源を供給する側の制御系の積分制御器が動作するように切替器を制御し、他方側の制御系の積分制御器は動作しないように切替器を制御する(S4)。これにより、バッテリの片減りを軽減することができる。
【0035】
以上、本発明に係る多重系モータの制御装置及び移動体の実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
上記実施の形態の多重系モータの制御装置は、移動体に用いているが、用いる装置は特に限定されない。
上記実施の形態の多重系モータの制御装置は、2重系モータを例に説明したが、系の数は特に限定されない。
【符号の説明】
【0036】
1 多重系モータの制御装置
2 移動体
3 ステッププレート
10 制御装置
11 第1の制御系
12(12L、12R) 比較器
13(13L、13R) 速度制御器
14(14L、14R) 電流制御器
15(15L、15R) インバータ
16L、16R 倒立制御器
21 第2の制御系
22(22L、22R) 比較器
23(23L、23R) 速度制御器
24(24L、24R) 電流制御器
25(25L、25R) インバータ
26L、26R 倒立制御器
31、41 バッテリ
51(51L、51R) 多重系モータ
61(61L、61R) 速度検出器
71、72 姿勢検出器
81、82 角度検出器
131 比例制御器、132 積分制御器、133 比較器、134 切替器、135 電圧検出器、136 切替制御器
231 比例制御器、232 積分制御器、233 比較器、234 切替器、235 電圧検出器、236 切替制御器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多重系モータの制御装置であって、
速度指令と実速度との偏差に基づいて、前記多重系モータの一つの系をそれぞれ制御する、第1の制御系と第2の制御系とを備え、
前記第1の制御系は、前記多重系モータの一つの系をPI制御し、
前記第2の制御系は、前記多重系モータの他の一つの系をP制御する多重系モータの制御装置。
【請求項2】
前記第1の制御系は、前記偏差を比例定数倍する第1の比例制御器と、前記偏差を積分する第1の積分制御器と、前記第1の比例制御器が算出した値と前記第1の積分制御器が算出した値とを加算する第1の比較器と、を備え、
前記第2の制御系は、前記偏差を比例定数倍する第2の比例制御器を備える請求項1に記載の多重系モータの制御装置。
【請求項3】
前記第1の制御系は、第1の電源装置から電源が供給され、前記第1の積分制御器を動作させるか否かを切り替える第1の切替器と、前記第1の電源装置の電圧値が入力され、前記第1の切替器を制御する第1の切替制御器と、をさらに備え、
前記第2の制御系は、第2の電源装置から電源が供給され、前記偏差を積分する第2の積分制御器と、前記第2の比例制御器が算出した値と前記第2の積分制御器が算出した値とを加算する第2の比較器と、前記第2の積分制御器を動作させるか否かを切り替える第2の切替器と、前記第2の電源装置の電圧値が入力され、前記第2の切替器を制御する第2の切替制御器と、をさらに備え、
前記第1の切替制御器と前記第2の切替制御器とは、第1の電源装置の電圧値と第2の電源装置の電圧値とを比較し、残量の多い側の電源装置から電源が供給される制御系の積分制御器を動作させる請求項2に記載の多重系モータの制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多重系モータの制御装置を備える移動体。
【請求項5】
前記移動体は倒立制御型の同軸二輪車であって、
前記同軸二輪車の姿勢を検出する姿勢検出器と、
前記姿勢検出器の検出値に基づいて速度指令を生成する倒立制御器と、
を備える請求項4に記載の移動体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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