説明

大量のコンテンツの一覧表示方法及び一覧表示装置

【課題】大量のコンテンツを出力可能なAV機器において、出力可能な大量のコンテンツの全体像(全体数など)を直観的に把握することができるAV機器を提供することを課題とする。また、前記大量のコンテンツの中から出力を希望するコンテンツを容易に検索する手段を備えたAV機器を提供することを課題とする。
【解決手段】出力可能な大量のコンテンツの全体像を直観的に把握可能であり、かつ、出力するコンテンツの決定入力を行うことができるGUIを一つの画面内に表示するAV機器を提供する。また、コンテンツの属性情報を利用した選択手段(キーワード選択など)や、GUI表示を利用したイメージ選択手段(カーソル選択など)などにより、GUI表示するコンテンツを絞り込む手段を有するAV機器を提供する。さらには、絞り込まれたコンテンツ数に応じて、画面上に表示するコンテンツの情報(題名、記録日、など)を変更するAV機器を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量のコンテンツの中から一つを選択して出力可能なAV機器に関し、より詳しくは、AV機器から出力可能な大量のコンテンツをユーザが容易に把握し、その中から希望するコンテンツを容易に検索可能なGUI(グラフィックユーザインターフェイス)を表示するAV機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、メモリの大容量化により、一つのAV機器が保存可能なコンテンツの量は膨大になってきている。また、一つのAV機器を利用して、複数の視聴ソース機器(デジタル録画機、PCなど)に保存などされているコンテンツを視聴することも可能となっている。このような大量のコンテンツを視聴可能とするAV機器などの電子機器においては、コンテンツの選択の際にユーザが短時間で希望するコンテンツを検索できるように、視認性の良いGUIを備えているのが一般的になっている。
【0003】
例えば、特許文献1においては、撮影画像(コンテンツ)をサムネイル画像として一覧表示する画像再生装置において、一覧表示している複数のサムネイル画像のそれぞれを表示枠で囲い、撮影画像(コンテンツ)の撮影日に応じて前記表示枠の色を変化させる手段が開示されている。当該手段により、ユーザは一覧表示されたサムネイル画像の中から希望する撮影画像(コンテンツ)を検索する際に、表示された画像を頼りに検索するほか、前記表示枠により識別可能な撮影日に関する情報を利用して検索することも可能となる。その結果、効率的に、希望するコンテンツを検索することが可能となっている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明の場合、複数の撮影画像(コンテンツ)をサムネイル画像として一覧表示することを前提としているため、必然的に一つの画面内に表示可能な撮影画像(コンテンツ)の数は限られる。かかる場合、ユーザはページ送りやスクロールなどの手段により画面に表示するサムネイル画像を変更しながら希望する撮影画像(コンテンツ)を検索することとなる。当該手段の場合、前記ページ送りやスクロールなどの操作が面倒であるほか、保存している撮影画像(コンテンツ)の全体像も把握しにくい。具体的には、幾つの撮影画像(コンテンツ)が保存されているのか、全体の撮影画像(コンテンツ)の中で今年撮影した撮影画像(コンテンツ)はいくつあるか、現在どの程度の数のサムネイル画像を検索したか、などを直観的に把握することは困難である。
【0005】
また、特許文献1に記載の発明はデジタルカメラなどを利用して撮影した撮影画像(コンテンツ)のみを、その撮影装置を利用して閲覧することを前提としている。しかしながら近年は、前記の通り、一つの電子機器を利用して、複数の視聴ソース機器のコンテンツを視聴することが可能となっており、GUI表示するコンテンツの量は膨大なものである。かかる場合、特許文献1に記載の発明だと、ページ送りやスクロールなどの操作をする回数が膨大となり、非常に面倒である。また、すべてのコンテンツの全体像はさらに把握しにくくなる。
【特許文献1】特開2006−140732
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明では、大量のコンテンツの中から一つを選択して出力可能なAV機器において、面倒な操作をすることなく、出力可能な大量のコンテンツの全体像(「全体数」、「全体の中の所定属性情報に該当するコンテンツ数」、など)を直観的に把握可能な視覚情報(GUI)を表示し、前記GUIを利用して出力するコンテンツの決定入力を行うことができるAV機器を提供することなどを課題とする。
【0007】
また、前記大量のコンテンツの中からユーザが希望するコンテンツを容易に検索することができる手段を備えたAV機器を提供することなどを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段として、以下のような発明などを提供する。
【0009】
出力可能な大量のコンテンツの中から、GUI操作する対象として、その全部または一部の選択を受付けると、選択されたコンテンツの全体像を直観的に把握可能で、かつ、出力するコンテンツの決定入力を行うことができるGUIを一つの画面内に表示するAV機器およびその動作方法を提供する。
【0010】
また、前記ユーザからGUI表示するコンテンツの選択を受付ける手段として、コンテンツの属性情報を利用した選択手段(キーワード選択など)や、GUI表示を利用したイメージ選択手段(カーソル選択など)などを有するAV機器およびその動作方法を提供する。
【0011】
さらには、GUI表示するように選択されたコンテンツの数に応じて、画面上に表示するコンテンツの情報(題名、記録日、など)を変更するAV機器およびその動作方法を提供する。
【0012】
具体的には、以下のような発明を提供する。
【0013】
第一発明では、ユーザの操作対象たるファイルまたはフォルダなどの情報単位の属性情報を複数保持する属性情報保持部と、GUI操作をする対象とする情報単位を、属性情報保持部が属性情報を保持している情報単位の中から選択する選択部と、選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示するために、各オブジェクトに割り当てられるべき表示領域の大きさである割当分量を算出する割当分量算出部と、割当分量に応じて、オブジェクトに表示すべき情報単位の属性情報とそのスタイルを定めたスタイルパターンを保持するスタイルパターン保持部と、割当分量算出部にて算出された割当分量に応じて、スタイルパターン保持部にて保持されているスタイルパターンに従い表示画面の一画面内に選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを表示する表示部を有するAV機器を提供する。
【0014】
第二発明では、第一発明を基本とし、さらに、スタイルパターン保持部は、 所定の割当分量に対応させて外観がカラータイルのようで、その色などの外観形態にて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるためのカラータイルスタイルパターンを保持するカラータイルスタイルパターン保持手段を有するAV機器を提供する。
【0015】
第三発明では、第一発明または第二発明を基本とし、さらに、スタイルパターン保持部は、所定の割当分量に対応させてサムネイルグラフィックにて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイルスタイルパターンを保持するサムネイルスタイルパターン保持手段を有するAV機器を提供する。
【0016】
第四発明では、第一発明から第三発明のいずれか一を基本とし、さらに、スタイルパターン保持部は、所定の割当分量に対応させてサムネイルグラフィックと文字とによって情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイル文字スタイルパターンを保持するサムネイル文字スタイルパターン保持手段を有するAV機器を提供する。
【0017】
第五発明では、第一発明から第四発明のいずれか一を基本とし、さらに、選択部は、選択のために検索条件の入力を受け付ける検索条件受付手段と、属性情報保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、検索条件受付手段で受付けた検索条件に該当する情報単位を検索する条件検索手段とを有するAV機器を提供する。
【0018】
第六発明では、第一発明から第五発明のいずれか一を基本とし、さらに、選択部は、選択のためにオブジェクトに対するGUI操作情報を取得するGUI操作情報取得手段と、属性情報保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、取得したGUI操作情報で特定される情報単位を検索するGUI操作検索手段とを有するAV機器を提供する。
【0019】
第七発明では、ユーザの操作対象たるファイルまたはフォルダなどの情報単位の属性情報を複数取得し保持する属性情報取得保持ステップと、GUI操作をする対象とする情報単位を、属性情報取得保持ステップにて属性情報を取得し保持されている情報単位の中から選択する選択ステップと、選択ステップにて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示するために、各オブジェクトに割り当てられるべき表示領域の大きさである割当分量を算出する割当分量算出ステップと、割当分量に応じてオブジェクトにて表示すべき情報単位に関連付けられている属性情報種別とそのスタイルを定めたスタイルパターンに従い、割当分量算出ステップにて算出された割当分量に応じて、表示画面の一画面内に選択ステップにて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを表示する表示ステップを有するAV機器の動作方法を提供する。
【0020】
第八発明では、第七発明を基本とし、さらに、選択ステップは、選択のために検索条件の入力を受け付ける検索条件受付サブステップと、属性情報取得保持ステップで属性情報を取得され、保持されている情報単位の中から、検索条件受付サブステップで受付けた検索条件に該当する情報単位を検索する条件検索サブステップとを有するAV機器の動作方法を提供する。
【0021】
第九発明では、第七発明または第八発明を基本とし、さらに、選択ステップは、選択のためにオブジェクトに対するGUI操作情報を取得するGUI操作情報取得サブステップと、属性情報取得保持ステップで属性情報を取得され、保持されている情報単位の中から、取得したGUI操作情報で特定される情報単位を検索するGUI操作検索サブステップとを有するAV機器の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明のAV機器およびAV機器の動作方法により、ユーザは、AV機器内に保存されている出力可能な大量のコンテンツの全体像を容易に把握し、その中から希望するコンテンツを容易に検索して、視聴などすることができる。
【0023】
また、ユーザは、AV機器に接続されている複数の外部視聴ソース機器(デジタル録画機、PCなど)に保存などされ、AV機器を介して出力可能な大量のコンテンツの全体像を容易に把握し、その中から希望するコンテンツを容易に検索して、視聴などすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施しうる。
【0025】
なお、以下の実施形態と請求項の関係は次のとおりである。実施形態1は、主として請求項1、2、3、4、7などについて説明する。実施形態2は、主として主として請求項5、8などについて説明する。実施形態3は、主として請求項6、9などについて説明する。
<<実施形態1>>
<実施形態1の概要>
【0026】
本実施形態のAV機器は、図1の概念図に示すように、コンテンツを保存可能な内蔵HDDを備え、内蔵HDDに保存されているコンテンツをディスプレイなどを介して出力できるように構成されていてもよい。また、複数の外部視聴ソース機器(デジタル録画機、PC、デジタルカメラ、VODサーバ、など)と接続可能に構成され、外部視聴ソース機器に保存などされているコンテンツを取得して、ディスプレイなどを介して出力できるように構成されていてもよい。
【0027】
そして、本実施形態のAV機器は、ユーザからのリモコン機などによる「ディスプレイなどに出力するコンテンツを決定するためのGUIを表示する指示信号の入力」を受付けると、自己の内蔵HDDに保存されているコンテンツの属性情報や、その時点で接続されている外部視聴ソース機器が保存しているコンテンツの属性情報を取得し、コンテンツ属性情報データベースを生成して内部メモリに保存する。この際、いかなる外部視聴ソース機器にも接続されていなかった場合には、AV機器の内蔵HDDに保存されているコンテンツの属性情報のみを取得してコンテンツ属性情報データベースを生成し、内部メモリに保存してもよい。
【0028】
そして、AV機器は、コンテンツ属性情報データベースを利用して、すべてのコンテンツに対応するオブジェクトを一画面内に表示する(0101)。この際、複数の外部視聴ソース機器のコンテンツを出力可能な場合には、図に示すように、オブジェクトに色などの外観情報を付すことで、外部視聴ソース機器ごとにグループ化して表示してもよい。また、カーソル(0102)などで一つのオブジェクトを仮選択されると、そのオブジェクトに対応するコンテンツの詳細情報を、情報表示欄(0103)に表示してもよい。
【0029】
その後、カーソル(0102)などで一つのオブジェクトが仮選択されている状態で、ユーザからのリモコン機などによる「出力決定」の入力を受付けると、そのオブジェクトに対応するコンテンツを、ディスプレイなどを介して出力(再生など)する。
<実施形態1の機能的構成>
【0030】
図2は、本実施形態のAV機器の機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施形態の「AV機器」(0200)は、「属性情報保持部」(0201)と、「選択部」(0202)と、「適当分量算出部」(0203)と、「スタイルパターン保持部」(0204)と、「表示部」(0205)を有する。なお、「スタイルパターン保持部」(0204)は、「カラータイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイル文字スタイルパターン保持手段」のいずれか1以上を有してもよい。
【0031】
なお、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやRAM、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部やその外部周辺機器用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザインターフェースなどが挙げられる。
【0032】
またこれらハードウェアやソフトウェアは、RAM上に展開したプログラムをCPUで演算処理したり、メモリやハードディスク上に保持されているデータや、インターフェースを介して入力されたデータなどを加工、蓄積、出力処理したり、あるいは各ハードウェア構成部の制御を行ったりするために利用される。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記憶媒体に固定した記憶媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0033】
以下、本実施形態の「AV機器」(0200)の「属性情報保持部」(0201)と、「選択部」(0202)と、「適当分量算出部」(0203)と、「スタイルパターン保持部」(0204)と、「表示部」(0205)と、「スタイルパターン保持部」(0204)の「カラータイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイル文字スタイルパターン保持手段」の機能的構成について説明する。
【0034】
「AV機器」(0200)は、静止画像、動画像、音声情報などからなるコンテンツを出力可能に構成され、かつ、保存などしている複数のコンテンツの中から出力する一つのコンテンツを決定するためのGUIを表示することができるあらゆる電子機器が該当する。例えば、テレビやPCなどが該当する。
【0035】
「属性情報保持部」(0201)は、ユーザの操作対象たるファイルまたはフォルダなどの情報単位の属性情報を複数保持するよう構成されている。「情報単位」とは、静止画像、動画像、音声情報などからなるコンテンツの電子データを格納したファイルまたはフォルダなどである。ユーザの操作により一つの情報単位が出力するよう決定されると、AV機器は決定された情報単位の信号処理などを行った後、ディスプレイやスピーカーなどを介して情報単位を出力する。「情報単位の属性情報」とは、情報単位(コンテンツ)に関するデータ(「コンテンツ名」、「コンテンツ長」など)であり、あらゆる内容のデータが該当する。その内容は、情報単位を保存などする視聴ソース機器の種類に応じて異なってもよい。参考までに、図5(A)に、情報単位の属性情報データの一例を模式的に示す。なお、前記および図5(A)の例示は一例であり、それらの属性情報のいずれか一以上を含まなくてもよいし、その他の属性情報を含んでもよい。
【0036】
ここで、「視聴ソース機器」とは、情報単位やその属性情報などの電子データを外部機器から取得したり、または、内部メモリに保存したりなどし、その保存などしている情報単位や属性情報などの電子データをAV機器に対して通信などにより送信することが可能に構成された機器である。視聴ソース機器の概念としては、図3に示すように、番組(デジタル地上波放送、BSデジタル放送、CS放送などで放送される番組)を受信する番組受信装置、ハードディスク等の記憶媒体を有するPC(パーソナルコンピュータ)やハイビジョンレコーダーなどの各種電子機器、DVD等の記録媒体を再生する再生機器、VoD(ビデオ・オン・デマンド)などのコンテンツ配信サーバから情報を取得可能なモデム装置、AV機器自身に内蔵されているHDDなどであってもよい。これらは一つの機器が一つの視聴ソース機器を構成している。
【0037】
または、視聴ソース機器の分類は、前記(図3)のように一つの機器を一つの視聴ソース機器として捉えるのでなく、一つのメディアを一つの視聴ソース機器と捉えてもよい。具体的には、図4に示すように、「放送」(0401)というメディアの視聴ソース機器、「デジタル録画機」(0402)という分類の視聴ソース機器、「外部ネットワークサーバ」(0403)という分類での視聴ソース機器、「DLNA準拠の家庭内サーバ」(0404)という分類での視聴ソース機器などである。
【0038】
これらは、それぞれの視聴ソース機器が各情報単位に対して保持管理している属性情報が各分類内で共通であるという特徴を有する。例えば、放送というメディアを取り扱う視聴ソース機器(0401)にはBSチューナ、CSチューナ、地上デジタル放送チューナ、AMラジオチューナ、FMラジオチューナなど各種のものがあるが、放送にてコンテンツに関連付けて受信し、管理する属性情報としてはチャンネル名、チャンネルアイコン、番組名、開始時間、終了時間、パレンタルレート、番組内容(番組要約、番組概要)、入力情報、出演者、コピーガードなどがある。一方、デジタル録画番組というメディアを取り扱う視聴ソース機器(0402)には、HDD録画機、BD(ブルーレイディスク)録画機、DVD録画機であってHDMI接続を利用するものや、I.LINKを利用するものや、これらで外部接続のもの、または内部接続のものなどを挙げることができる。そして、これらの視聴機器がコンテンツに関連付けて取得し、管理する属性情報としては、チャンネル名、番組名、開始時間、終了時間、パレンタルレート、コピーガードなどがある。また、外部ネットワークサーバから提供されるVoDというサービスにて提供されるメディアを取り扱う視聴ソース機器(0403)は、インターネットを介して情報単位を出力するVoDサーバや、これから出力される情報単位を仲介する各種電子機器をあげることができる。この視聴ソース機器から配信される情報単位に関連付けて取得し、管理する属性情報としては、サービス事業者名、コンテンツ名、コンテンツ長、コンテンツの内容、おすすめ情報、キーワード、ジャンル、サムネイル用静止画、クレジット、パレンタルコード、購入情報などがある。さらにDLNAシステムで連結された各種の視聴ソース機器(0404)としては、HDDレコーダ、BDレコーダ、DVDレコーダ、汎用PC、その他のデジタル家電などを挙げることができる。これらが情報単位に関連付けて取得し、管理する属性情報としては、フォルダ名、ファイル名、コンテンツ長、作成日、更新日などがある。
【0039】
なお、以下の説明で出てくる「視聴ソース機器」の概念は、前記で説明したいずれの分類(図3または図4)に従ったものであってもよい。当該前提は、以下のすべての実施形態において同様である。
【0040】
属性情報保持部(0201)は、前記のような属性情報(例:図5(A))を、各種視聴ソース機器から取得し保持する。この時、属性情報保持部(0201)は、取得した属性情報のそれぞれに対して、図5(B)に示すような管理情報を付与し、それらも含めた情報を属性情報として保持するように構成してもよい(当該前提は、以下のすべての実施形態において同様)。「管理情報」とは、「情報単位を保存などしている視聴ソース機器(デジタル録画機、DLNA準拠の家庭内サーバ(PCなど)、VODサーバ)のID」、「情報単位の再生レジューム位置(取得して直ぐは、頭の位置。なお、放送、静止画像などの情報単位の場合、当該管理情報は除く。)」、「データ取得の時刻」、「出力中か否かを識別するマーク」などが考えられる。なお、前記は一例であり、前記以外の管理情報を付与してもよい。
【0041】
ここで、属性情報保持部(0201)が属性情報を取得するタイミングとしては、例えば、ユーザがリモコン機などを利用して入力した「ディスプレイなどを介して出力する情報単位を決定するためのGUIを表示する指示信号」を受信したのをトリガに、その時点で接続中のすべての視聴ソース機器から情報単位の属性情報を取得してもよい。なお、接続中の外部機器である視聴ソース機器が一つもなかった場合には、AV機器の内蔵HDDのみから属性情報を取得し保持してもよい。
【0042】
「選択部」(0202)は、GUI操作をする対象とする情報単位を、属性情報保持部が属性情報を保持している情報単位の中から選択するよう構成されている。ここで、「GUI操作」とは、画面上にGUI表示された情報単位のオブジェクトを介して、情報単位に対して行う所定の操作であり、例えば、「情報単位を出力(再生など)するための操作」、「出力する情報単位を検索するための操作」、「画面上に表示する情報単位のオブジェクトをある程度の数に絞り込むための操作」、などが考えられる。なお、前記は一例であり、その他の情報単位に対する操作を含んでもよい。選択部(0202)は、属性情報保持部が属性情報を保持しているすべての情報単位の中から、前記のようなGUI操作を行う対象とする情報単位を選択する。選択部(0202)で選択された情報単位は、GUI操作する対象となるオブジェクトなどを画面上に表示される。
【0043】
なお、選択部(0202)が情報単位を選択する基準としては、例えば、特段の制限がない場合には属性情報保持部が属性情報を保持しているすべての情報単位を選択してもよい。または、所定の検索条件(例:「データ取得日時:2008年3月10日」など)に該当する情報単位のみを選択してもよい。さらには、画面上に表示している情報単位のオブジェクトの中からカーソルやマウスのアイコンなどによりユーザが選択したオブジェクトに対応する情報単位のみを選択してもよい。これらの選択手段については、以下の実施形態で説明するので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0044】
「割当分量算出部」(0203)は、選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示するために、各オブジェクトに割り当てられるべき表示領域の大きさである割当分量を算出するよう構成されている。「オブジェクト」とは、GUI操作をする対象として画面上に配列などされたアイテムであり、各オブジェクトは各情報単位と対応付けられている。すなわち、一つのオブジェクトが選択されると、一つの情報単位が選択される関係となる。図6(a)から(c)に情報単位に対応するオブジェクトを画面上に表示した例を示す。図6(a)から(c)は、画面を縦線・横線で複数の区画に分割している。そして、各区画に一つのオブジェクトを表示している。図6(a)は、各オブジェクトに色を付し、色情報により各オブジェクトに対応する情報単位の所定の属性情報を示している。図6(b)は、各オブジェクトに情報単位の内容を識別するためのサムネイル画像が表示している。図6(c)は、画面を2本の太縦線と2本の太横線で9つの区画に分割している。そして、各オブジェクトに情報単位の内容を識別するためのサムネイル画像と、所定の属性情報(「コンテンツ名」、「データ取得日」など)を文字で表示している。なお、図6(a)から(c)に示すオブジェクトの形は特段制限されず、正方形でもよいし、長方形でもよい。しかし、すべての区画の大きさは均等であることが望ましい。
【0045】
割当分量算出部(0203)は、画面上に表示される図6(a)から(c)に示すような各オブジェクトの大きさ(各区画の大きさ)である割当分量を算出するように構成している。算出の仕方としては、例えば、以下のような手段であってもよい。まず、画面を複数の区画に区分するルールとしては、図8に示すように、常に、画面に同数の縦線と横線を加え(図8では、3本の縦線と3本の横線)、N×N「個」(Nは1以上の整数)の区画に分割するようにする(図8では、4×4=16「個」の区画に分割)。そして、割当分量算出部(0203)は、選択部(0202)より、選択した情報単位の数情報:M「個」(Mは1以上の整数)を取得すると、「(Nの2乗)≧M」の関係を満たす最小のNを算出する。そして、Nを算出すると、あらかじめ保持している画面の大きさを示すデータ(例:1600「ピクセル」×1200「ピクセル」)を利用し、割当分量(例:1600/N「ピクセル」×1200/N「ピクセル」)を算出する。なお、前記算出手段は一例であり、画面を、K×L「個」(K≠L:K、Lはともに1以上の整数)に分割してもよいし、その他の手段により割当分量を算出してもよい。
【0046】
ここで、本実施形態のAV機器は、図7(a)から(c)に示すように、画面の一部分(0702)に、カーソル(0701)などで仮選択されたオブジェクトに対応する情報単位の詳細情報(コンテンツの詳細情報)を表示する情報表示欄(0702)を表示してもよい。情報表示欄(0702)への詳細情報の表示は、各情報単位の属性情報を利用することで実現できる。かかる場合には、割当分量算出部(0703)は、画面上に表示される情報表示欄(0702)の大きさを示す情報を識別し、当該部分(0703)を除いた画面上にすべてのオブジェクトを表示するように、割当分量を算出する。なお、情報表示欄(0702)を表示するか否かはユーザが選択し、リモコン機などで自由に操作できるように構成してもよい。また、情報表示欄(0702)の画面上における大きさも、ユーザがリモコン機などで自由に操作できるように構成してもよい。割当分量算出部(0703)は、ユーザの前記操作に応じて、画面上のオブジェクトを表示する領域の大きさを算出し、その大きさに応じて割当分量を算出する。
【0047】
「スタイルパターン保持部」(0204)は、割当分量に応じて、オブジェクトに表示すべき情報単位の属性情報と、そのスタイルを定めたスタイルパターンを保持するように構成されている。「割当分量に応じて」とは、画面上で一つのオブジェクトを表示する領域の大きさに応じてと同等の意味である。すなわち、スタイルパターン保持部(0204)は、ユーザがGUI操作を容易かつ効率的に行うことができるようにするため、画面上に表示するオブジェクトの大きさに応じて、適切なスタイルで適切な情報量を示すことができるよう、割当分量に応じたGUIのスタイルパターンを複数保持する。
【0048】
オブジェクトのスタイルパターンは、オブジェクトの形状などの外観を示す「スタイル」と、「各オブジェクトに表示する属性情報」などにより特定される。具体的には、以下のようなものであってもよい。例えば、オブジェクトの「スタイル」としては、図6(a)に示すような、単に画面を複数の区画に分割したもの(以下、「タイル状」という)であってもよい。そして、「各オブジェクトに表示する属性情報」は全くなくてもよい。すなわち、図6(a)では、各区画に色情報を付しているが、当該情報も付さないようにしてもよい。このように構成しても、図7(a)に示すように情報表示欄(0702)を画面に表示することで、各オブジェクトに対応する情報単位やその内容を認識することができる。なお、タイル状にオブジェクトを表示するような「割当分量」としては、例えば、画面上に表示するオブジェクトの数が数百以上になるような割当分量であってもよい。この程度の数のオブジェクトを画面上に表示すると、一般的大きさのテレビ(1600「ピクセル」×1200「ピクセル」程度)の場合、画面上に表示された一つのオブジェクトの大きさが相当小さくなってしまい、各オブジェクトにサムネイル画像や文字情報を付しても、ユーザはそれらを視認しにくく、煩雑なGUIとなってしまう。よって、オブジェクトをタイル状に表示し、何らの属性情報も付さないように表示することで、視認性の良いGUIを表示することが可能となる。具体的には、画面の大きさが1600「ピクセル」×1200「ピクセル」のAV機器に対して、図8で説明した手段により画面を各区画に分割する場合、(16×16)「個」以上の数の区画に画面を分割した際(各オブジェクトの大きさが、100「ピクセル」×75「ピクセル」以下になった際)に、オブジェクトをタイル状に表示するようにしてもよい。なお、オブジェクトの表示スタイルを定めるための前記「割当分量」は、AV機器の画面の大きさや、タイル状に表示する際の区画の分け方などに応じて、任意に定めることが可能である。
【0049】
ここで、スタイルパターン保持部(0204)は、その他の態様のスタイルパターンを保持するため、「カラータイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイルスタイルパターン保持手段」、「サムネイル文字スタイルパターン保持手段」を有してもよい。
【0050】
「カラータイルスタイルパターン保持手段」は、所定の割当分量に対応させて、外観がカラータイルのようで、その色などの外観形態にて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるためのカラータイルスタイルパターンを保持するよう構成されている。すなわち、カラータイルスタイルパターンのスタイルは、図6(a)、図7(a)に示すような「タイル状」である。そして、タイル状に表示したオブジェクトに色などの視覚情報を付して、その外観により、各オブジェクトに対応している情報単位の所定種別の属性情報を示す。「所定種別の属性情報」は、任意の設計事項であり、例えば、「データ取得日」、「視聴ソース機器」などであってもよい。具体的には、各オブジェクトに対応する情報単位の「データ取得日」を識別表示するために、各情報単位の属性情報に含まれる「データ取得日」を利用して、データを取得した日(または「月」、または「年」)に応じて各オブジェクトの色を異なる色で表示してもよい。これにより、ユーザは各オブジェクトがいつ頃取得した情報単位に対応しているのか、また、いつ頃取得した情報単位がどの程度あるのかなどを容易に把握できる。または、各オブジェクトに対応する情報単位がいずれの「視聴ソース機器」に保存されているものかを識別表示するために、各情報単位の属性情報に含まれる「視聴ソース機器ID」を利用して、各情報単位を保存している視聴ソース機器に応じて各オブジェクトの色を異なる色で表示してもよい。これにより、ユーザは各オブジェクトがどの視聴ソース機器に保存されている情報単位に対応しているのか、また、ある視聴ソース機器に保存されている情報単位がどの程度あるのかなどを容易に把握できる。
【0051】
なお、いずれの種別の属性情報を、前記のような色情報などにより識別可能に表示するかをユーザが自由に選択できてもよい。また、各オブジェクトに属性情報を識別させる情報を付与する手段としては、前記で説明した色による視覚情報のほか、オブジェクトを点滅させたり、階調表示したりする手段であってもよいし、それらを組み合わせて使用してもよい。なお、カラースタイルパターンにてオブジェクトを表示するための「割当分量」としては、例えば、一般的大きさのテレビ(1600「ピクセル」×1200「ピクセル」程度)の場合、画面上に表示するオブジェクトの数が数百以上になるような割当分量であってもよい。当該事項は、前記同様、任意の設計事項である。
【0052】
「サムネイルスタイルパターン保持手段」は、所定の割当分量に対応させて、サムネイルグラフィックにて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイルスタイルパターンを保持するよう構成されている。「サムネイルグラフィック」とは、ユーザに情報単位の内容を識別させるための静止画像である。すなわち、サムネイルスタイルパターンのスタイルは、図6(b)、図7(b)に示すように、静止画像を視認可能に表示できる程度の、やや大きめの「タイル状」である。そして、各オブジェクトにサムネイル画像を表示し、各オブジェクトが対応している情報単位の内容を示す。なお、サムネイルスタイルパターンにてオブジェクトを表示するための「割当分量」としては、例えば、一般的大きさのテレビ(1600「ピクセル」×1200「ピクセル」程度)の場合、画面上に表示するオブジェクトの数が数十から数百程度になるような割当分量であってもよい。なお、当該事項は、前記同様、任意の設計事項である。
【0053】
「サムネイル文字スタイルパターン保持手段」は、所定の割当分量に対応させて、サムネイルグラフィックと文字とによって情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイル文字スタイルパターンを保持するよう構成されている。すなわち、サムネイル文字スタイルパターンのスタイルは、図6(c)、図7(c)に示すように、静止画像と文字情報を視認可能に表示できる程度の、かなり大きめの「タイル状」である。そして、各オブジェクトにサムネイル画像と文字を表示し、各オブジェクトが対応している情報単位の内容を示す。オブジェクトに表示する文字内容としては、情報単位の属性情報に含まれる情報であれば特段制限されない。なお、サムネイル文字スタイルパターンにてオブジェクトを表示するための「割当分量」としては、例えば、一般的大きさのテレビ(1600「ピクセル」×1200「ピクセル」程度)の場合、画面上に表示するオブジェクトの数が数十以下程度になるような割当分量であってもよい。なお、当該事項は、前記同様、任意の設計事項である。
【0054】
ここで、スタイルパターン保持部(0204)が、カラータイルスタイルパターン保持手段、サムネイルスタイルパターン保持手段、サムネイル文字スタイルパターン保持手段を有するように構成した際に保持する、「割当分量に応じてスタイルパターンを定めたデータ」の一例を図21に模式的に示す。図21に示すように、割当分量(A=縦「ピクセル」×横「ピクセル」)が、100「ピクセル」×75「ピクセル」以下の場合、カラータイルスタイルパターンで表示し、割当分量が、100「ピクセル」×75「ピクセル」より大きく、320「ピクセル」×240「ピクセル」以下の場合、サムネイルスタイルパターンで表示し、割当分量が、320「ピクセル」×240「ピクセル」より大きい場合、サムネイル文字スタイルパターンで表示するように定めてもよい。なお、前記は、任意の設計事項である。
【0055】
「表示部」(0205)は、割当分量算出部にて算出された割当分量に応じて、スタイルパターン保持部にて保持されているスタイルパターンに従い、表示画面の一画面内に選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを表示するよう構成されている。すなわち、表示部(0205)は、ユーザがリモコン機などを利用して「出力する情報単位を決定などするためのGUIを表示する指示信号」を入力すると、選択部(0202)の選択に応じて割当分量算出部(0203)が算出した割当分量を取得する。そして、取得した割当分量に応じたスタイルパターンをスタイルパターン保持部(0204)より取得し、取得したスタイルパターンに従い、選択部(0202)が選択した情報単位の属性情報を利用して、GUIを表示する。GUI表示したオブジェクトと選択部(0202)が選択した情報単位とを対応させる具体的手段としては、例えば、選択部(0202)で選択された情報単位の数に応じて画面を複数の区画に分割すると、各区画に通し番号を付す。また、選択部(0202)で選択されたすべての情報単位に同様に通し番号を付す。そして、前記付した通し番号により、各区画にGUI表示されたオブジェクトと選択部(0202)が選択した情報単位とを対応させてもよい。
【0056】
ここで、参考までに、図6、7に表示部(0205)が表示したGUIの一例を示す。図6、7のGUIは、選択部(0202)が選択したすべての情報単位に対応したオブジェクトが表示されている。よって、ユーザは、操作対象の情報単位を検索するために、ページ送りやスクロールなどの操作をする必要がないほか、現在出力可能な情報単位の総数などを容易に把握することができる。また、表示部(0205)は、図7で示すような情報表示欄(0702)を表示してもよい。情報表示欄(0702)には、カーソル(0701)などにより仮選択されたオブジェクトに対応する情報単位の詳細情報が表示される。当該表示により、ユーザは各オブジェクトがどの情報単位に対応しているのか容易に把握することができる。
【0057】
なお、図6、7に示すGUIにおいて、ユーザは、画面上に表示されたカーソル(0601、0701)をリモコン機に設けられた十字キーなどにより操作し、希望する一つのオブジェクトを選んで(カーソルを合わせて)、出力決定の入力を行うことができる。かかる場合、決定されたオブジェクトに対応する情報単位がディスプレイなどを介して出力されてもよい。
【0058】
ここで、表示部(0205)で表示しているオブジェクトに対応している情報単位を保存している視聴ソース機器が、オブジェクトを表示中に、AV機器との通信が不可能な状態になった場合、すなわち、GUIにて出力可能な情報単位(コンテンツ)としてオブジェクトが表示されているが実際にはその情報単位(コンテンツ)は出力できないような場合、前記のような情報単位に対応するオブジェクトに対して、ユーザが出力するための決定入力をした場合には、情報単位を出力する代わりに、「視聴ソース機器との通信が途絶えたため、決定されたコンテンツを出力できません。」、のようなメッセージを出力してもよい。
【0059】
<実施形態1のハードウェア構成>
【0060】
図9は、上記AV機器の機能的構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を表す図である。図に示すように、本実施形態のAV機器は、「属性情報保持部」、「選択部」、「適当分量算出部」、「スタイルパターン保持部」、「表示部」などを構成する「CPU」(0901)、「主記憶装置」(0902)、「プログラム記憶装置」(0903)、「2次記憶装置」(0904)、「VRAM」(0905)、「デジタルTVチューナ」(0906)、「外部機器I/F(インターフェース)」(0907)、「ネットワークI/F」(0908)、「HDD」(0909)、「スピーカー」(0910)、「ディスプレイ」(0911)、「赤外線受光部」(0912)、「ユーザI/F」(0913)などを備え、これらは「システムバス」(0914)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
【0061】
以下、図9のハードウェア図を用いて、本実施形態のAV機器の機能を実現する手段の一例を説明する。
【0062】
CPU(0901)は、主記憶装置(0902)のワーク領域に展開されたGUI表示プログラム従い、赤外線受光部(0912)またはユーザI/F(0913)を介して、GUI表示指示信号を受信すると、属性情報取得命令に従い、デジタルTVチューナ(0906)、外部機器I/F(0907)、ネットワークI/F(0908)、HDD(0909)などから、AV機器を介して出力可能な情報単位の属性情報を取得し、主記憶装置(0902)のデータ領域に格納する。そして、属性情報を取得した情報単位の中から、ディスプレイ(0911)にオブジェクトを表示する情報単位を選択すると、選択情報単位属性情報として主記憶装置(0902)のデータ領域に格納する。その後、演算処理により、前記選択した情報単位の数を求め、選択情報単位数として主記憶装置(0902)のデータ領域に格納する。その後、2次記憶装置(0904)よりディスプレイの大きさに関する情報であるディスプレイ情報を取り出すと、主記憶装置(0902)のデータ領域に格納する。そして、前記算出格納した選択情報単位数とディスプレイ情報を利用して、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一つのディスプレイ上に表示するために、ディスプレイ上で一つのオブジェクトを表示する大きさである割当分量を算出する。
【0063】
その後、2次記憶装置(0904)に格納しているオブジェクト表示スタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じて一つのスタイルパターンを取り出し、主記憶装置(0902)のデータ領域に格納する。そして、取り出したオブジェクトのスタイルパターンに従い、VRAM(0905)上にGUIデータを展開し、ディスプレイ(0911)に出力する。
【0064】
その後、主記憶装置(0902)のワーク領域に展開されたGUI操作プログラムに従い、赤外線受光部(0912)またはユーザI/F(0913)を介して、一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けると、ディスプレイ上におけるカーソル位置などを算出し、また、算出した位置情報で特定されるオブジェクトに対応する情報単位を特定する。そして、特定した情報単位の属性情報などを利用し、その情報単位を保存している視聴ソース機器を特定する。その後、主記憶装置(0902)のワーク領域に展開された情報単位出力プログラムに従い、特定した視聴ソース機器(デジタルTVチューナ(0906)、外部機器I/F(0907)、ネットワークI/F(0908)、HDD(0909)など)から、出力決定の入力を受付けた情報単位を取得する。そして、取得した情報単位をデコード処理などし、ディスプレイ(0911)やスピーカー(0910)を介して出力する。
<実施形態1の処理の流れ>
【0065】
本実施形態のAV機器の処理の流れの一例を、図10のフローチャート図を用いて説明する。
【0066】
まず、ユーザから出力する情報単位を決定するためのGUI(視聴可能コンテンツの一覧表示)を表示する指示信号の入力を受付けると(S1001)、その時点で接続しているすべての視聴ソース機器から、AV機器を利用して出力可能な情報単位の属性情報を取得する(S1002)。そして、属性情報を取得した情報単位の中から、GUIにてオブジェクトを表示する操作対象の情報単位を選択する(S1003)。その後、選択した情報単位の数を算出すると(S1004)、ディスプレイの大きさを示す情報などを利用して割当分量を算出する(S1005)。
【0067】
そして、オブジェクトの表示態様を定めた複数のスタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じたスタイルパターンを取り出し(S1006)、取り出したスタイルパターンに従い、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示する(S1007)。
【0068】
その後、GUIから、カーソルなどを用いて一つのオブジェクトに対する、出力決定の入力を受付けると(S1008)、ディスプレイのGUIを非表示にし(S1009)、出力決定の入力をされたオブジェクトに対応する情報単位を該当する視聴ソース機器から取得して、ディスプレイなどに出力する(S1010)。
【0069】
一方、ステップS1008で一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けていない場合には、GUIを非表示にする入力を受付けるまで(S1011)、ステップS1008で一つのオブジェクトに対する出力決定の入力の受付けを待つ。ステップS1011でGUIを非表示にする入力を受付けると、ディスプレイのGUIを非表示にし(S1012)、処理を終了する。
<実施形態1の効果>
【0070】
本実施形態のAV機器は、出力可能な情報単位(コンテンツ)の中から選択された情報単位に対して出力などの操作を行うためのオブジェクトを、一画面内に一覧表示する。その結果、ユーザは、スクロールやページ送りなどの面倒な操作をすることなく、一画面内で、出力する情報単位を検索・決定し、その情報単位を出力するための操作を行うことができる。
【0071】
また、本実施形態のAV機器は、一覧表示するオブジェクトの画面上における大きさに応じて、オブジェクトに色情報などを付して、各オブジェクトが対応している情報単位の所定種別の属性情報を示すことができる。また、一覧表示するオブジェクトの画面上における大きさに応じて、オブジェクトに情報単位の内容を示すサムネイルグラフィックを示すことができる。さらに、一覧表示するオブジェクトの画面上における大きさに応じて、オブジェクトに、情報単位の内容を示すサムネイルグラフィックと、所定種別の属性情報を示す文字を示すことができる。その結果、視認性のよいGUIを実現でき、ユーザは、一覧表示されている多数のオブジェクトの中から、希望する情報単位に対応するオブジェクトを効率的に見つけ出すことができる。
<<実施形態2>>
<実施形態2の概要>
【0072】
本実施形態のAV機器は、実施形態1を基本とし、さらに、AV機器を利用して出力可能な複数のコンテンツの中から、所定の検索条件に該当するコンテンツのみを選択し、選択したコンテンツに対応するオブジェクトのみを一画面に一覧表示することを特徴とする。
<実施形態2の機能的構成>
【0073】
図11は、本実施形態のAV機器の機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施形態の「AV機器」は、「属性情報保持部」(1101)と、「選択部」(1102)と、「適当分量算出部」(1103)と、「スタイルパターン保持部」(1104)と、「表示部」(1105)を有し、「選択部」(1102)は、「検索条件受付手段」と「条件検索手段」を有する。
【0074】
なお、本実施形態の「属性情報保持部」(1101)と「適当分量算出部」(1103)と「スタイルパターン保持部」(1104)と「表示部」(1105)の機能的構成については実施形態1と同様であるのでここでの詳細な説明は省略する。以下、「選択部」(1102)の「検索条件受付手段」と「条件検索手段」の機能的構成について説明する。
【0075】
「選択部」(1102)の「検索条件受付手段」は、選択のために検索条件の入力を受付けるよう構成されている。ここでの「選択」とは、実施形態1で説明した選択部が行う選択のことであり、すなわち、属性情報保持部(1101)が属性情報を保持しているすべての情報単位の中から、GUI操作を行うためにディスプレイにオブジェクトを表示する情報単位を選択することである。
【0076】
ここで、実施形態1で説明したように、表示部(1105)は、選択部(1102)で選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを、所定のスタイルパターンに従って一画面内に一覧表示する。この時、一覧表示するオブジェクトの数が少ないほど、一つのオブジェクトの表示面積(割当分量)は大きくなり、各オブジェクトに表示される情報単位に関する情報は多くなる。その結果、ユーザはより効率的に希望する情報単位に対応するオブジェクトを見つけることができる。
【0077】
すなわち、検索条件受付手段は、選択部(1102)で選択する情報単位の数を少なくし、表示部(1105)で一覧表示するオブジェクトの数を減らして、ユーザがより効率的に希望する情報単位に対応するオブジェクトを見つけることができるようにするため、検索条件の入力を受付ける。検索条件受付手段が検索条件を受付けると、以下で説明する「条件検索手段」が、受付けた検索条件に該当する情報単位のみを検索する。そして、選択部(1102)は、条件検索手段が検索した情報単位のみをGUI操作対象として選択する。
【0078】
検索条件受付手段が入力を受付ける検索条件としては、例えば、「情報単位を保存している視聴ソース機器の種別により限定するような検索条件」、「情報単位を保存した日時により限定するような検索条件」、「情報単位の名称により限定するような検索除件」、「情報単位のジャンルの種別により限定するような検索条件」などであってもよい。前記は一例であり、その他、情報単位の属性情報を利用して検索可能なあらゆる検索条件が考えられる。なお、検索条件受付手段が前記のような検索条件を受付ける手段としては、例えば、リモコン機を利用して、トグル式に表示される検索キーワード(例:「デジタル録画機(視聴ソース機器)」、「2008年3月(データ保存日時)」)の選択入力を受付けてもよい。または、直接入力により検索キーワードの入力を受付けてもよい。
【0079】
また、検索条件の入力を受付けるタイミングとしては、図6、7などのようにGUIを既に表示している状態において、表示するオブジェクトの数を減らすために、検索条件の入力を受付けてもよい。または、GUIが表示されていない状態において、GUIを新たに表示する段階で、最初から画面に表示するオブジェクトの数を減らすために、検索条件の入力を受付けてもよい。
【0080】
「選択部」(1102)の「条件検索手段」は、属性情報保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、検索条件受付手段で受付けた検索条件に該当する情報単位を検索するよう構成されている。条件検索手段の前記検索は、属性情報保持部(1101)が保持している属性情報を利用して実現される。すなわち、条件検索手段は、検索条件受付手段で受付けた検索条件(検索キーワード)を取得すると、取得した検索条件(検索キーワード)と属性情報保持部(1101)に保持されている属性情報を比較処理し、検索条件に該当する(検索キーワードと一致する)属性情報を抽出する。このようにして、検索条件に該当する情報単位を検索することができる。
【0081】
なお、図12(a)に示すように、いずれかのスタイルパターンのGUIを表示している状態で、図12(b)に示すように、検索条件受付手段が「検索条件の入力」と「決定入力」を受付けると、それをトリガに、図12(c)に示すように、表示部(1105)は検索条件に該当する情報単位に対応するオブジェクトのみをGUI表示してもよい。
【0082】
すなわち、検索条件受付手段が「検索条件の入力」と「決定入力」を受付けると、それをトリガに、条件検索手段は検索条件に該当する情報単位を検索し、選択部(1102)は、検索した情報単位のみを新たに選択する。そして、適当分量算出部(1103)は新たに選択された情報単位の数に応じて適当分量を算出し、図12(c)に示すように、表示部(1105)は新たに選択された情報単位に対応するオブジェクトのみを、新たに算出した割当分量に応じたスタイルパターンに従ってGUI表示してもよい。
【0083】
または、図13(a)に示すように、いずれかのスタイルパターンのGUIを表示している状態で、図13(b)に示すように、検索条件受付手段が「検索条件の入力」と「結果を表示する入力」を受付けると、それをトリガに、図13(c)に示すように、表示部(1105)は、検索条件に該当する情報単位に対応するオブジェクトのみを、破線で囲んだり、点滅表示したりなどの視覚情報(1301)などにより識別可能に表示してもよい。
【0084】
そして、図13(c)のGUIを見たユーザが、その後、「検索条件の入力」と「決定入力」を行うと(条件検索手段が「検索条件の入力」と「決定入力」を受付けると)、それをトリガに、検索条件に該当する情報単位に対応するオブジェクトのみをGUI表示してもよい。
【0085】
なお、図13(c)では、検索条件に該当するオブジェクトが所定の一カ所に集まって現れているが、検索条件に該当するオブジェクトがバラバラな場所に現れた場合、ソート機能などにより並び変え表示ができるように構成してもよい。また、検索条件に該当する所定数の情報単位を選択して、選択した情報単位のみを一覧表示した後も、その前に選択され一覧表示されていた情報単位を識別するデータを保持しておくように構成してもよい。このように構成した場合、ユーザは、ディスプレイ上のGUI表示を、以前のGUI表示状態に戻すことが可能となる。具体的には、図12(a)のGUI表示から図12(c)のGUI表示に切り替えた後、「表示戻し」等の簡易な操作により、再び、図12(a)のGUI表示に戻すことができてもよい。以前の選択データは、一つのみ保持するようにしてもよいし、複数保持するようにしてもよい。当該前提は、以下の実施形態においても同様である。
【0086】
ここで、前記は、図12、13を用いて、カラータイルスタイルパターンでGUI表示している状態から検索条件を受付ける処理の流れの一例について説明したが、当然に、他のすべてのスタイルパターンでGUI表示している状態からも同様にして検索条件を受付けることが可能である。
<実施形態2のハードウェア構成>
【0087】
図14は、上記AV機器の機能的構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を表す図である。以下、図14のハードウェア図を用いて、本実施形態のAV機器の機能を実現する手段の一例を説明する。
【0088】
まず、CPU(1401)は、主記憶装置(1402)のワーク領域に展開された検索条件受付プログラムに従い、赤外線受光部(1412)またはユーザI/F(1413)を介して、検索条件の入力を受付けると、受付けた検索条件を主記憶装置(1402)のデータ領域に格納する。そして、主記憶装置(1402)のワーク領域に展開された条件検索プログラムに従い、視聴ソース機器から取得して主記憶装置(1402)のデータ領域に格納している情報単位属性情報の中から、検索条件に該当する属性情報を検索し、検索した属性情報を選択情報単位属性情報として、記憶装置(1402)のデータ領域に格納する。
【0089】
その後、演算処理により、前記選択した情報単位属性情報の数を求め、選択情報単位数として主記憶装置(1402)のデータ領域に格納する。その後、2次記憶装置(1404)よりディスプレイの大きさに関する情報であるディスプレイ情報を取り出すと、主記憶装置(1402)のデータ領域に格納する。そして、前記算出格納した情報単位の数とディスプレイ情報を利用して、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一つのディスプレイ上に表示するために、ディスプレイ上で一つのオブジェクトを表示する大きさである割当分量を算出する。
【0090】
その後、2次記憶装置(1404)に格納しているオブジェクト表示スタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じて一つのスタイルパターンを取り出し、主記憶装置(1402)のデータ領域に格納する。そして、取り出したオブジェクトのスタイルパターンに従い、VRAM(1405)上にGUIデータを展開し、ディスプレイ(1411)に出力する。
<実施形態2の処理の流れ>
【0091】
以下、本実施形態のAV機器の処理の流れの一例を図15のフローチャート図を用いて説明する。
【0092】
まず、ユーザから出力する情報単位を決定するためのGUIを表示する指示信号の入力を受付けると(S1501)、その時点で接続しているすべての視聴ソース機器から、AV機器を利用して出力可能な情報単位の属性情報を取得する(S1502)。その後、操作対象としてGUI表示する情報単位を絞り込むための検索条件の入力を受付けると(S1503)、ステップS1502で属性情報を取得したすべての情報単位の中から、検索条件に該当する情報単位を検索する(S1504)。そして、検索条件に該当する情報単位を、GUI操作対象の情報単位として選択する(S1505)。一方、ステップS1503で検索条件の入力を受付けなかった場合は、ステップS1502で属性情報を取得したすべての情報単位をGUI操作対象の情報単位として選択する(S1506)。
【0093】
その後、選択した情報単位の数を算出すると(S1507)、ディスプレイの大きさを示す情報などを利用して割当分量を算出する(S1508)。そして、オブジェクトの表示態様を定めた複数のスタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じたスタイルパターンを取り出し(S1509)、取り出したスタイルパターンに従い、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示する(S1510)。
【0094】
その後、GUIから、カーソルなどを用いて一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けると(S1511)、ディスプレイのGUIを非表示にし(S1512)、出力決定の入力をされたオブジェクトに対応する情報単位を該当する視聴ソース機器から取得して、ディスプレイなどに出力する(S1513)。
【0095】
一方、ステップS1511で一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けていない場合には、ステップS1514で、他の検索条件の入力を受付けたか判断する。ステップS1514で、他の検索条件の入力を受付けた場合には、ステップS1504に戻り、前記と同様の処理を繰り返す。ステップS1514で、他の検索条件の入力を受付けていない場合には、ステップS1515で、GUIを非表示にする入力を受付けたか判断する。ステップS1515でGUIを非表示にする入力を受付けると、ディスプレイのGUIを非表示にし(S1516)、処理を終了する。ステップS1515でGUIを非表示にする入力を受付けていない場合には、ステップS1511に戻り、一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けたか判断する。そして、前記と同様の処理を繰り返す。
<実施形態2の効果>
【0096】
本実施形態のAV機器により、ユーザは、ディスプレイに操作対象のオブジェクトを表示するコンテンツの量を、検索条件により適当な量に絞り込むことができる。その結果、ユーザは、GUI上から、効率的に希望するコンテンツに対応しているオブジェクトを見つけ出すことが可能となる。
<<実施形態3>>
<実施形態3の概要>
【0097】
本実施形態のAV機器は、実施形態1または2を基本とし、さらに、ディスプレイに操作対象のオブジェクトを表示するコンテンツを選択する手段として、コンテンツの操作対象のオブジェクトを一覧表示しているGUIにおいて、カーソルなどにより、所定数のオブジェクトを選択することで、オブジェクトを表示するコンテンツを選択することができる。
<実施形態3の機能的構成>
【0098】
図16は、本実施形態のAV機器の機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように本実施形態の「AV機器」は、「属性情報保持部」(1601)と、「選択部」(1602)と、「適当分量算出部」(1603)と、「スタイルパターン保持部」(1604)と、「表示部」(1605)を有し、「選択部」(1602)は、「GUI操作情報取得手段」と「GUI操作検索手段」を有する。
【0099】
なお、本実施形態の「属性情報保持部」(1601)と「適当分量算出部」(1603)と「スタイルパターン保持部」(1604)と「表示部」(1605)の機能的構成については実施形態1などと同様であるのでここでの詳細な説明は省略する。以下、「選択部」(1602)の「GUI操作情報取得手段」と「GUI操作検索手段」の機能的構成について説明する。
【0100】
「選択部」(1602)の「GUI操作情報取得手段」は、選択のために、オブジェクトに対するGUI操作情報を取得するよう構成されている。ここでの「選択」は、実施形態2の「検索条件受付手段」の説明の際に行ったものと同様である。よって、ここでの詳細な説明は省略する。選択部(1602)が取得するGUI操作情報としては、以下のようなものが考えられる。例えば、図17(a)のように一覧表示されているオブジェクトの中から、ユーザがリモコン機を操作して、カーソル(1701)などにより所定数のオブジェクトを選択した場合、GUI操作情報取得手段は、カーソル(1701)により選択されたオブジェクトを識別する情報をGUI操作情報として取得してもよい。この時のカーソル(1701)は、図17(b)に示すように、大きさを自由に変更できてもよいし、形を自由に変更できてもよい。また、図17(c)に示すように、複数のカーソル(1701)を一画面上に表示し、複数のカーソル(1701)によりオブジェクトの選択ができてもよい。さらに、カーソルの大きさは、所定のオブジェクトの表示スタイル(カラータイルスタイルパターン、サムネイルスタイルパターン、サムネイル文字スタイルパターン、など)、で表示可能なオブジェクト数を常に選択するように、所定の大きさを維持するようにしてもよい。例えば、「表示するオブジェクト数が10〜150の時、オブジェクトをサムネイルスタイルパターンで表示する」よう定めている場合、ユーザが「サムネイルスタイルパターンでオブジェクトを表示するために情報単位を選択する」よう操作すると、カーソルの大きさは、常に10〜150のオブジェクトを選択するような大きさを維持するように構成してもよい。この時、カーソルの形は自由に変更できてもよいし、カーソルの数も自由に変更できてもよい。また、カーソルの大きさも、前記の範囲内で自由に変更できてもよい。
【0101】
選択部(1602)が取得するその他のGUI操作情報としては、図18(a)に示すように、カラータイルスタイルパターンでオブジェクトを表示している場合には、表示されている色の中のいずれか一以上の選択を受付け、その色により表示されているオブジェクトを識別する情報をGUI操作情報として取得してもよい。その他、図18(b)に示すように、カーソル(1801)で一つのオブジェクトを仮選択し、情報表示欄(1802)に表示される仮選択されたオブジェクトに対応する情報単位の詳細情報を見ながら選択するか否かの決定をし、選択するよう決定したオブジェクトには星などのマーク(1803)を表示するようにGUIを構成している場合には、星などのマークが表示されているオブジェクトを識別する情報をGUI操作情報として取得してもよい。
【0102】
「選択部」(1602)の「GUI操作検索手段」は、情報単位保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、取得したGUI操作情報で特定される情報単位を検索するよう構成されている。すなわち、GUI操作検索手段は、一覧表示されているオブジェクトの中から、GUI操作情報にて特定されるオブジェクトを識別すると、そのオブジェクトに対応する情報単位を検索する。検索する手段としては、例えば、オブジェクトと情報単位が、実施形態1で説明したように通し番号で対応付けられている場合には、識別したオブジェクトの通し番号を識別し、同じ通し番号を付されている情報単位を検索することで実現してもよい。なお、GUI操作検索手段で検索された情報単位は、その後、選択部(1602)で選択され、表示部(1605)により対応するオブジェクトを一覧表示されることとなる。
<実施形態3のハードウェア構成>
【0103】
図19は、上記AV機器の機能的構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を表す図である。以下、図19のハードウェア図を用いて、本実施形態のAV機器の機能を実現する手段の一例を説明する。
【0104】
まず、CPU(1901)は、主記憶装置(1902)のワーク領域に展開されたGUI表示プログラムに従い、ディスプレイ(1911)を介してGUIを表示している状態で、赤外線受光部(1912)またはユーザI/F(1913)を介して、「GUI操作により、表示するオブジェクトの数を絞り込む指示の入力」を受付けると、GUI操作絞り込みプログラムに従い、前記入力時のカーソル位置を算出する。そして、カーソル位置に対応するオブジェクトを特定すると、特定したオブジェクトと対応している情報単位を識別する。そして、識別した情報単位の属性情報を、選択情報単位属性情報として、主記記憶装置(1902)のデータ領域に格納する。
【0105】
その後、演算処理により、前記選択情報単位属性情報の数を求め、選択情報単位数として主記憶装置(1902)のデータ領域に格納する。その後、2次記憶装置(1904)よりディスプレイの大きさに関する情報であるディスプレイ情報を取り出すと、主記憶装置(1902)のデータ領域に格納する。そして、前記算出格納した情報単位の数とディスプレイ情報を利用して、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一つのディスプレイ上に表示するために、ディスプレイ上で一つのオブジェクトを表示する大きさである割当分量を算出する。
【0106】
その後、2次記憶装置(1904)に格納しているオブジェクト表示スタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じて一つのスタイルパターンを取り出し、主記憶装置(1902)のデータ領域に格納する。そして、取り出したオブジェクトのスタイルパターンに従い、VRAM(1905)上にGUIデータを展開し、ディスプレイ(1911)に出力する。
<実施形態3の処理の流れ>
【0107】
以下、本実施形態のAV機器の処理の流れの一例を図20のフローチャート図を用いて説明する。
【0108】
まず、出力する情報単位を決定するためのGUIを表示している状態で(S2001)、GUIを利用して、カーソルにより、オブジェクトを表示する情報単位を絞り込む指示信号の入力を受付けると(S2002)、前記入力を受付けた時点におけるカーソル位置を算出する(S2003)。そして、算出したカーソル位置に表示されているオブジェクトを特定すると(S2004)、特定したオブジェクトに対応する情報単位を特定し(S2005)、特定した情報単位をGUI操作対象の情報単位として選択する(S2006)。
【0109】
その後、選択した情報単位の数を算出すると(S2007)、ディスプレイの大きさを示す情報などを利用して割当分量を算出する(S2008)。そして、オブジェクトの表示態様を定めた複数のスタイルパターンの中から、算出した割当分量に応じたスタイルパターンを取り出し(S2009)、取り出したスタイルパターンに従い、選択したすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示する(S2010)。
【0110】
その後、GUIから、カーソルなどを用いて一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けると(S2011)、ディスプレイのGUIを非表示にし(S2012)、出力決定の入力をされたオブジェクトに対応する情報単位を該当する視聴ソース機器から取得して、ディスプレイなどに出力する(S2013)。
【0111】
一方、ステップS2011で一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けていない場合には、ステップS2014で、再び、GUIを利用して、カーソルにより、オブジェクトを表示する情報単位を絞り込む指示信号の入力を受付けたか判断する。ステップS2014で、他の絞り込む指示信号の入力を受付けた場合には、ステップS2003に戻り、前記と同様の処理を繰り返す。ステップS2014で、他の絞り込む指示信号の入力を受付けていない場合には、ステップS2015で、GUIを非表示にする入力を受付けたか判断する。ステップS2015でGUIを非表示にする入力を受付けると、ディスプレイのGUIを非表示にし(S2016)、処理を終了する。ステップS2015でGUIを非表示にする入力を受付けていない場合には、ステップS2011に戻り、一つのオブジェクトに対する出力決定の入力を受付けたか判断する。そして、前記と同様の処理を繰り返す。
<実施形態3の効果>
【0112】
本実施形態のAV機器により、ユーザは、ディスプレイにオブジェクトを一覧表示しているGUIを利用して、ディスプレイに一覧表示するオブジェクトの数を適当な数に絞り込むことができる。その結果、ユーザは、複数の視聴可能コンテンツの中から、効率的に希望するコンテンツを見つけ出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】実施形態1の機能を説明する概念図
【図2】実施形態1の機能ブロック図
【図3】視聴ソース機器の概念を説明する概念図1
【図4】視聴ソース機器の概念を説明する概念図2
【図5】属性情報を模式的に示した図
【図6】実施形態1のGUIの一例1
【図7】実施形態1のGUIの一例2
【図8】ディスプレイの分割方法を説明する図
【図9】実施形態1のAV機器のハードウェア構成の一例を示した概念図
【図10】実施形態1の処理の流れを示すフローチャート図
【図11】実施形態2の機能ブロック図
【図12】実施形態2のGUIの一例1
【図13】実施形態2のGUIの一例2
【図14】実施形態2のAV機器のハードウェア構成の一例を示した概念図
【図15】実施形態2の処理の流れを示すフローチャート図
【図16】実施形態3の機能ブロック図
【図17】実施形態3のGUIの一例1
【図18】実施形態3のGUIの一例2
【図19】実施形態3のAV機器のハードウェア構成の一例を示した概念図
【図20】実施形態3の処理の流れを示すフローチャート図
【図21】割当分量に応じたスタイルパターンを定めたデータの一例
【符号の説明】
【0114】
0200 AV機器
0201 属性情報保持部
0202 選択部
0203 適当分量算出部
0204 スタイルパターン保持部
0205 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作対象たるファイルまたはフォルダなどの情報単位の属性情報を複数保持する属性情報保持部と、
GUI操作をする対象とする情報単位を、属性情報保持部が属性情報を保持している情報単位の中から選択する選択部と、
選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示するために、各オブジェクトに割り当てられるべき表示領域の大きさである割当分量を算出する割当分量算出部と、
割当分量に応じて、オブジェクトに表示すべき情報単位の属性情報とそのスタイルを定めたスタイルパターンを保持するスタイルパターン保持部と、
割当分量算出部にて算出された割当分量に応じて、スタイルパターン保持部にて保持されているスタイルパターンに従い表示画面の一画面内に選択部にて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを表示する表示部と、
を有するAV機器。
【請求項2】
スタイルパターン保持部は、
所定の割当分量に対応させて外観がカラータイルのようで、その色などの外観形態にて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるためのカラータイルスタイルパターンを保持するカラータイルスタイルパターン保持手段を有する請求項1に記載のAV機器。
【請求項3】
スタイルパターン保持部は、
所定の割当分量に対応させてサムネイルグラフィックにて情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイルスタイルパターンを保持するサムネイルスタイルパターン保持手段を有する請求項1または2に記載のAV機器。
【請求項4】
スタイルパターン保持部は、
所定の割当分量に対応させてサムネイルグラフィックと文字とによって情報単位の所定種別の属性情報を識別させるサムネイル文字スタイルパターンを保持するサムネイル文字スタイルパターン保持手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載のAV機器。
【請求項5】
選択部は、
選択のために検索条件の入力を受け付ける検索条件受付手段と、
属性情報保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、検索条件受付手段で受付けた検索条件に該当する情報単位を検索する条件検索手段と、
を有する請求項1から4のいずれか一に記載のAV機器。
【請求項6】
選択部は、
選択のためにオブジェクトに対するGUI操作情報を取得するGUI操作情報取得手段と、
属性情報保持部に属性情報を保持されている情報単位の中から、取得したGUI操作情報で特定される情報単位を検索するGUI操作検索手段と、
を有する請求項1から5のいずれか一に記載のAV機器。
【請求項7】
ユーザの操作対象たるファイルまたはフォルダなどの情報単位の属性情報を複数取得し保持する属性情報取得保持ステップと、
GUI操作をする対象とする情報単位を、属性情報取得保持ステップにて属性情報を取得し保持されている情報単位の中から選択する選択ステップと、
選択ステップにて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを一画面内に表示するために、各オブジェクトに割り当てられるべき表示領域の大きさである割当分量を算出する割当分量算出ステップと、
割当分量に応じてオブジェクトにて表示すべき情報単位に関連付けられている属性情報種別とそのスタイルを定めたスタイルパターンに従い、割当分量算出ステップにて算出された割当分量に応じて、表示画面の一画面内に選択ステップにて選択されたすべての情報単位に対応するオブジェクトを表示する表示ステップと、
を有するAV機器の動作方法。
【請求項8】
選択ステップは、
選択のために検索条件の入力を受け付ける検索条件受付サブステップと、
属性情報取得保持ステップで属性情報を取得され、保持されている情報単位の中から、検索条件受付サブステップで受付けた検索条件に該当する情報単位を検索する条件検索サブステップと、
を有する請求項7に記載のAV機器の動作方法。
【請求項9】
選択ステップは、
選択のためにオブジェクトに対するGUI操作情報を取得するGUI操作情報取得サブステップと、
属性情報取得保持ステップで属性情報を取得され、保持されている情報単位の中から、取得したGUI操作情報で特定される情報単位を検索するGUI操作検索サブステップと、
を有する請求項7または8に記載のAV機器の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−267526(P2009−267526A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111709(P2008−111709)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】