説明

天然の速乾毛髪固定組成物

本発明は、直鎖状多糖、例えばプルランおよびある量の1価アルコールの組合せである。1価アルコールは、アルコールが増加するにつれて乾燥時間が減少するような、乾燥時間を向上させる量で存在する。プルランは毛髪固定剤として使用され、湿潤剤を、本発明の毛髪固定組成物に添加することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、天然に由来する直鎖状多糖およびそれらを天然のヘアケア製品に使用することに関する。特に本発明は、ケラチン表面のための毛髪固定剤としてプルランを含む速乾ヘアスタイリング組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
毛髪を特定のヘアスタイルへとスタイリングした後、ヘアスタイルを保持する能力が次に重要である。ヘアスプレーまたは毛髪固定組成物が毛髪を保持するために、有効なヘアスプレー処方物およびそれに含まれる膜形成樹脂は、ある特性を満たさなければならない。詳細には、膜形成樹脂は、湿気のある環境で非粘着性のままであるが、石鹸溶液、例えばシャンプーを使用したなら容易に除去されなければならない。膜は、高い毛髪粘着性を有し、毛髪が櫛やブラシによる圧力に供されたときに粉が落ちたり、薄片が剥がれたりすることを避けるのに十分な強度および弾力性を有していなければならない。その上、樹脂は、古くなっても明るく透明で光沢のあるままでなければならない。膜形成樹脂は、ノズルを詰まらせることなく噴霧を可能にし、なお液体としてあまり薄くない粘度範囲を有していなければならない。樹脂はまた、香料またはヘアスプレー処方物において典型的に使用される他の任意成分とほとんど相互作用しないか、または全くしないという傾向を示さなければならない。
【0003】
初期の毛髪固定組成物はセラックを含んでおり、これは、昆虫Laccifer laccaの分泌物から誘導された天然の樹脂状物質であり、毛髪上で水に不溶性の膜を形成した。かくしてセラックは、水性系で使用するために可溶化されなければならなかった。したがって、セラックは、毛髪固定剤に望まれるように、比較的容易には毛髪から洗い流されなかった。この問題点を改善するために、合成ポリマーが開発され、毛髪固定組成物に組み込まれた。詳細には、ポリビニルピロリドン(PVP)が導入された。PVPは、毛髪によく接着し、毛髪表面に透明な可撓性の膜を生成する水溶性の物質である。セラックとよく似て、純粋なホモポリマーとしてのPVPは、固定剤として欠点を有していた。その吸湿性は、それが空気中の水分を吸収し、毛髪上で粘着性になる原因となった。したがって、このことは、次の世代のPVPコポリマー、例えばPVP酢酸ビニル(PVP-VA)へと駆り立てた。合成ポリマーの開発は続くが、しかし、これに関する努力は、ヘアケア製品を含むパーソナルケア製品における天然成分の使用の高まる要求に向かわない。さらなる関心は、毛幹上に滑らかな均一膜を達成することの失敗、滑らかな膜の代わりに形成される塊による乏しいカール保持力、樹脂粒子の粉が落ちる(dusting-off)現象、およびこれらのタイプの慣用の毛髪固定剤で経験される静電荷に関する。
【0004】
膜形成樹脂の品質を改善することの他に、天然の成分および天然の製品についての高まる願望があった。膜形成剤として提案された1つの天然膜形成物質は、米国特許出願公報No. 2003/0108505 A1に開示されたキサンタンゴムである。キサンタンゴムは、細菌Xanthomonas由来の多糖ゴムであり、β-(1,4)D-グルコース単位を含む主鎖を有するものであるが、これは、他の毛髪固定剤と一緒に使用することができ、レオロジー変更特性を提供するので、毛髪組成物における固定剤として有利であると言われている。キサンタンゴムに関連して言及された他の有利な特性は、剛性、光沢、乾燥状態での櫛とき(dry comb)、湿った状態での櫛とき(wet comb)、薄片に剥がれないこと、静電気防止、手触りおよび高湿度でのカール保持力である。しかしながら、これらの特性の幾つかは、いくらか矛盾する。剛性ポリマーは、一般に可撓性に乏しく、可撓性に乏しいと、薄片に剥がれるのが増加する。キサンタンを使用することに関連するある公知の欠点があり、それは、透明性の欠如、高粘度、保持性能および脆性である。粘度が高いことはまた、噴霧の困難さに関連する。これらの欠点の幾つかは、高度に分岐した構造または側鎖の存在の結果である。他のもっと一般的な天然ポリマーの例は、キトサン(多糖のキチンに由来する)、アルギネート、ゼラチン、ペクチンであり、多糖、例えばセルロース誘導体、デンプンまたはガーゴムが知られているが、ポリマーの包装特性を大きく制限し得る高度に分岐した構造または側鎖を含む。天然の固定剤の別の例はプルランである。キサンタン(特許2003/0108505に開示されたポリマーである)と違って、プルランは、独特の結合パターンを有するグルコースの直鎖状高分子量ホモ多糖である。特定の理論に束縛されることを望まないが、その直鎖状構造が、多くのその好ましい特性の原因であると思われる。プルランおよびそのグルコース単位は、キトサン、デンプン、セルロース、アミロース、セルロースおよび同様の多糖または誘導体(またグルコース誘導体である)とは分子構造が全く異なる。プルランと他のポリマーとの間の分子構造の違いは、プルランと他のグルコース単位含有ポリマーとの間の異なる特性によって示される。
【0005】
プルランは、多形菌、例えばAureobasidium pullulansまたはDematium pullulansのある菌株によって、水溶性の細胞外多糖として製造され、その接着特性のためによく知られるようになり、匂い消し片(breath mint strip)から圧縮成形にわたる範囲の種々の製品に使用される。プルランは、優れた膜形成剤であることが知られており、透明であることができる強い膜へと加工することができる。毛髪製品、例えばセッティングローションおよびヘアラッカーにおけるその使用は、米国特許No. 3,972,997に、透明膜形成能を有する粘着性成分として開示されている。膜は、プルラン溶液を放ち、乾燥することによって作られる。プルラン膜は、水(冷水を含む)に可溶性であり、光沢があり、透明で、強靭であり、かつ熱封止性がある。プルランの接着性は、水を加えることにより発現される。
【0006】
毛髪組成物において膜固定剤の特性を達成することは、すばらしい仕事を提供することができる。毛髪固定組成物への水の導入は、組成物の性能に悪影響を及ぼし得る。水はまた、より高い濃度のVOCを含むヘアスタイリング組成物と比べたときに、毛髪に施用した後のヘアスタイリング組成物の乾燥時間を増加させるという不都合を有する。水はまた、毛髪固定剤樹脂の特性に悪影響を及ぼし得る。例えば、毛髪固定剤樹脂が水溶性であるなら、水は、組成物が高い粘度(15センチポイズより上)を有する原因となり得、ヘアスタイリング組成物の噴霧性を低下させ、噴霧ノズルを詰まらせる。したがって、本発明の目的は、適用性、保持力、接着性、透明性および洗浄性の所望の特性を満たし、かつ速乾毛髪固定組成物の処方における挑戦を克服するヘアケア製品に、天然の水性毛髪固定剤としてプルランを組み込むことである。
【発明の開示】
【0007】
発明の概要
本発明は、固定剤として、分子量5,000〜5,000,000を有する、直鎖状多糖であるプルランを含む毛髪固定組成物に関する。プルランは、直鎖状でかつ非分岐の多糖である。すなわち、この多糖は側鎖を有していない。固定剤は、毛髪組成物中に組成物の約0.5〜15重量%の量で存在する。この毛髪組成物は、減じられた乾燥時間を有する。プルランは、毛髪固定組成物の乾燥時間を減じるのに有効な量の1価アルコールを含む水性アルコール溶媒系中に存在する。詳細には、1価アルコールは、組成物の約15〜35重量%の量で存在する。直鎖状多糖であるプルランは、多くの慣用の性能の欠点を有さない、毛髪固定剤として作用する強くなお薄い膜を毛髪上に提供する。その上、毛髪固定剤としてプルランを含む本発明の毛髪組成物は、速乾であるという利益を有する。このことは、水性アルコール系において増加された量のエタノールを用いて観察された、驚くべき、かつ予想されない結果である。
【0008】
例えば、本発明の水/アルコールの組合せは、他の毛髪固定組成物と比べて、毛髪固定組成物の乾燥時間ならびに噴霧性の問題を減じる効果を有する。プルランの固有の化学的および機械的特性の故に、追加の可塑剤が必要とされない。さらには、プルラン膜は、それらの酸素および他の気体に対する限られた透過性のために、環境要因、例えば紙巻きたばこの煙、一酸化炭素、酸素フリーラジカルおよび他のプルランの空気伝送源に対して高められた毛髪保護を与える。本発明はまた、プルランを含む組成物の製造方法および、毛髪をセットし、毛髪固定組成物の乾燥時間を減じる方法に関する。
【0009】
発明の詳細な説明
本発明の毛髪組成物における直鎖状多糖の存在は、固定剤として作用することができる、強くなお薄い膜を提供する。強い膜を形成することのほかに、直鎖状多糖であるプルランは、高い接着強度および良好な水溶性を有する。プルランの繰り返し単位におけるヒドロキシル基は、優れた水溶性を提供し、したがって、可溶化を達成するために塩を形成する必要がない。このポリマーは水に完全に溶けるので、毛幹の表面に形成される膜は、石鹸、特にシャンプーで容易に除去される。毛幹上に得られた膜はまた、櫛けずる力が施用されたときに、薄片に剥がれたり、または粉となって降り落とされることはない。その上、本発明の毛髪固定組成物は、重金属または架橋成分、触媒または錯体を含まない。単独の毛髪固定剤として、プルランは、毛髪上に強くなお可撓性の膜を形成し、かくして本発明の組成物は、100%天然の毛髪固定組成物として展開することができる。さらには、プルランは、ラッカー(例えば、天然の製品、例えばセラック)を使用しない毛髪固定剤として、本発明において使用することができる。
【0010】
プルランは、完全に水溶性であるが、ほとんどの有機化合物に不溶性であるといわれる。驚くべきことに、約15〜35%の1価アルコールおよび約50%より多い量で水を含む、種々の水/アルコール溶媒の組合せを含む安定なプルラン処方物が作られた。これは、上記した負の効果を最小にするだけでなく、1価アルコールの量が増加されるにつれて毛髪固定組成物の乾燥時間を改善する。したがって、1価アルコールの量の増加で観察され、組成物は安定であるので、乾燥時間の有益な減少は、驚くべきことである。実施例IIIに示されるように、プルランを含む組成物中のエタノールの量が増加されるときに乾燥時間は減少する。乾燥時間は、測定可能なパラメータ、パーセント重量損失に基づいて約10〜40%の範囲内で向上される。さらに、本発明の毛髪固定組成物は、少なくとも2ヶ月後にプルランの沈殿が見出されないので、安定である。
【0011】
本発明の組成物を製造するために、粉末形態のプルランが水に溶解される。プルランは、Hayashibara Biochemical Laboratories, Inc.(日本、岡山)から粉末形態で入手可能である。他の形態のプルランをなお、本発明において使用することができる。本発明の組成物において使用されるプルランは、疎水性の部分を有しておらず、約5,000〜5,000,000、好ましくは約275,000〜1,000,000の分子量を有する。プルランは、α-(1,6)グリコシド結合によって直線的に結合された繰り返し単位として主にマルトトリオースを含むアルファグルカンである。プルランは分岐しておらず、本発明において使用されるように、誘導体、例えばトリメチルシロキシシリルカルバモイルプルラン、コレステロール/HDI/プルランコポリマー、コレステリルヘキシルジカルバメートプルランを包含することができる。本発明において使用されるプルランの量は、組成物の約0.5〜15重量%、より好ましくは5〜10重量%である。最終的な組成物は水性アルコール溶媒系を含むが、プルランは最初は水性溶液で製造される。任意選択成分または追加の毛髪固定成分が水性プルラン溶液に添加され、およそ少なくとも30分間混合される。1価アルコールは、最終成分として添加される。1価アルコールは、100℃未満の沸点を有するものである。アルコールは好ましくは1〜4個の炭素原子を有し、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2-ブタノール等を包含する。より好ましくは、1価アルコールはエタノールである。
【0012】
毛髪固定組成物を製造後、手に噴霧し、その後毛髪に施用することができ、または毛髪に直接施用することができる。毛髪は櫛でとかされて、被覆すら保証し、通常のように乾燥され、スタイリングされることができる。本発明の毛髪固定組成物の施用は、毛髪を特定のスタイルにセットし、そのヘアスタイルを保持する。本発明の毛髪固定組成物は、水だけで、または石鹸もしくはシャンプーを用いて、すすぐことによって除去することができる。
【0013】
本発明の水性アルコールのプルラン組成物に、任意成分として湿潤剤を添加することができる。湿潤剤(または乳化剤)は、ポリソルベート80または任意のタイプのアニオン、カチオン、両性もしくは非イオンの界面活性化合物であることができ、特に脂肪アルコールサルフェート、脂肪アルコールエーテルサルフェート、アルキル-スルホネート、アルキルベンゼンサルフェート、4級アンモニウム塩、アルキルベタイン、エトキシル化アルキルフェノール、脂肪酸アルカノールアミドまたはエトキシル化脂肪酸エステルであることができる。US2003/008221 A1に開示されているように、組成物を安定化し、組成物の皮膚への展開性を改善するために、界面活性剤/乳化剤をプルラン含有組成物に添加することが知られている。しかしながら、これまで、湿潤剤を、毛髪固定組成物として改善された乾燥時間を有する本発明のプルランおよび水性アルコール溶媒系に添加することは知られていなかった。湿潤剤は、組成物の約0.5〜5.0重量%の量で存在する。
【0014】
プルランだけが十分な毛髪固定特性を与えるが、他の追加的な毛髪固定剤と組合せて使用することができ、それは、限定されないが、他の多糖、セラック、PVP、PVP/酢酸ビニルコポリマー、PVP/アクリレートコポリマー、PVP/DMAPAアクリレートコポリマー、PVP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、PVP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、VA/ブチルマレート/イソボルニルアクリレートコポリマー、VA/クロトネートコポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、VA/クロトネート/ビニルプロピオネートコポリマーおよびポリマーのセルロースを包含する。他の成分としては、粘度調節剤、湿潤剤、吸蔵剤(occulusive)、日焼け止め剤およびUV吸収剤、皮膚軟化剤、静電防止剤、芳香剤等を包含し得る。他の添加剤としては、シリコーンおよびその誘導体、加湿剤、滑剤および浸透剤、例えばラノリン化合物、芳香剤および香料、酸化防止剤、粘着防止剤、櫛促進剤(combing aid)およびコンディショニング剤、中和剤、着色料、光沢修正剤、ふけ防止剤、可塑剤、抗菌剤、光沢形成剤、防腐剤、タンパク質およびそれらの誘導体、アミノ酸、ビタミン、乳化剤、界面活性剤、増粘剤およびレオロジー変更剤、ゲル化剤、不透明化剤、安定剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、審美向上剤、脂肪酸、脂肪アルコールおよびトリグリセリド、植物抽出物、植物由来の活性成分、酸化防止剤、浄化剤ならびに、ヘアケアまたは化粧料組成物において一般に使用される任意の他の添加剤を包含する。
【0015】
さらには、プルランはまた、カチオンのコンディショニング剤、例えば塩化セトリモニウム、ポリクオーターニウム10、脂肪アミン、エトキシル化脂肪アミンと相溶性であるが、慣用の合成の固定剤は相溶性ではない。これらの同じコンディショニング剤が慣用の固定剤と一緒に使用されるときには、沈殿が形成される。
【0016】
毛髪固定組成物を製造後、手に噴霧し、その後毛髪に施用することができ、または毛髪に直接施用することができる。毛髪は櫛でとかされて、被覆すら保証し、通常のように乾燥され、スタイリングされることができる。スタイリングされた毛髪は、約5〜8時間の期間、本発明の毛髪固定組成物を用いて保持することができる。
【0017】
以下の限定されない実施例によって、本発明をさらに説明する。
【0018】
実施例1
セッティングローション
【表1】

【0019】
プルランを水に溶かすことによって、プルランおよび水の水性溶液を製造する。エタノールを添加する。得られたセッティングローションは、すばやく乾燥し、透明でかつ安定であり、自然の感触であり、うまく噴霧できる。
【0020】
実施例2
セッティングローション
【表2】

【0021】
プルランを水に溶かすことによって、プルランおよび水の水性溶液を製造する。エタノールを添加する。得られたセッティングローションは、すばやく乾燥し、透明でかつ安定であり、自然の感触であり、うまく噴霧できる。
【0022】
実施例3
比較研究
高濃度の1価アルコール(例えば25および30%エタノール)およびプルランを含む本発明の組成物が、1価アルコールの量の増加と共に改善された乾燥時間を示すことを証明する。0、5および10%の1価アルコールを含む組成物を用いて、比較が行なわれる。各濃度のエタノール(すなわち、0、5、10、25および30%)の試料が、1、5および10%プルランについて製造される。かくして、全部で15個の試料が製造される。適当な量のプルランを水に溶かすことによって、プルランの水性溶液が作られる。その後、適当な量のエタノールが添加される。各試料について、40℃での1gの試料のパーセント重量損失が10分毎に測定される。
【0023】
得られたデータを図1、2および3に示す。各試料についてのパーセント重量損失は、パーセント重量損失が、乾燥時間に逆比例するので、乾燥時間の減少を示す。したがって、パーセント重量損失が増加するにつれて、乾燥時間は減少する。25および30%エタノールを含む試料についてのプロファイルは、0、5、および10%エタノールを含む試料についてのプロファイルより短い乾燥時間を証明し、後者はより長い乾燥時間を有することがわかる。25および30%エタノールについての曲線は、0、5、および10%エタノールについての群生した曲線とは異なって、一緒に群生する。改善された乾燥時間の範囲は、10〜40分間のパーセント重量損失の測定値に基づき約10〜40%である。25および30%エタノールについての群生した曲線の同じ現象は、全ての3個の百分率のプルラン(すなわち、1、5および10%)についてみられ、高濃度の1価アルコールを含む試料は、低濃度の1価アルコールより改善された乾燥時間を示すことを示す。さらには、プルランの沈殿が見出されないので、長期間(8週)促進された安定貯蔵研究(45℃)に基づいて、高濃度のエタノール(すなわち25および30%)を含む組成物が安定である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、パーセント重量損失に関して、1%のプルランと組合せて種々の百分率のエタノール:詳細には0、5、10、25および30%エタノールを含む組成物の乾燥時間を示す線図である。
【図2】図2は、パーセント重量損失に関して、5%のプルランと組合せて種々の百分率のエタノール:詳細には0、5、10、25および30%エタノールを含む組成物の乾燥時間を示す線図である。
【図3】図3は、パーセント重量損失に関して、10%のプルランと組合せて種々の百分率のエタノール:詳細には0、5、10、25および30%エタノールを含む組成物の乾燥時間を示す線図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物の約15〜35重量%の1価アルコールを含む水性アルコール溶媒中に、直鎖状非分岐で側鎖を有しない多糖を組成物の約0.5〜15重量%の量で含む、向上された乾燥時間を有する毛髪組成物。
【請求項2】
該多糖が、5,000〜5,000,000の分子量を有し、疎水性部分を含まないプルランである請求項1記載の組成物。
【請求項3】
該プルランが、275,000〜1,000,000の分子量を有する請求項1記載の組成物。
【請求項4】
該1価アルコールが、100℃未満の沸点を有する請求項1記載の組成物。
【請求項5】
該1価アルコールがエタノールである請求項4記載の組成物。
【請求項6】
湿潤剤をさらに含む請求項1記載の組成物。
【請求項7】
該湿潤剤がポリソルベート80である請求項6記載の組成物。
【請求項8】
カチオンのコンディショニング剤をさらに含む請求項1記載の組成物。
【請求項9】
該コンディショニング剤が塩化セトリモニウムである請求項8記載の組成物。
【請求項10】
請求項1記載の組成物を製造する方法であって、プルランを水に溶かすこと、追加の毛髪固定成分を添加すること、プルラン溶液を混合すること、および1価アルコールを添加することを含む方法。
【請求項11】
請求項1記載の組成物を毛髪に施用することを含む、毛髪をセットする方法。
【請求項12】
毛髪固定組成物の乾燥時間を向上させる方法であって、請求項1記載の組成物を用意し該組成物を毛髪に施用することを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−535543(P2007−535543A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510918(P2007−510918)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/014401
【国際公開番号】WO2005/110341
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(501316998)アヴェダ コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】