説明

天然植物を模倣する繊維、その製造方法及びその繊維で作られた織物

【課題】本発明は天然植物を模倣する繊維、その製造方法及びその繊維で作られた織物を提供する。
【解決手段】複数の第1ポリオレフィ類の欠片、所定量の熱可塑性エラストマー(TPE)及び複数の内部に天然植物のエキス精油が包まれるマイクロカプセルを使用し、二軸スクリュー混練造粒工程によって前記複数の第1ポリオレフィ類の欠片、前記所定量の熱可塑性エラストマー(TPE)及び前記複数のマイクロカプセルをロールプレス、混練して複数の母粒を作った後に、前記複数の母粒と複数の第2ポリオレフィ類の欠片を使用し、前記第2ポリオレフィ類と前記第1ポリオレフィ類とは同じ材料であり、前記複数の母粒と前記複数の第2ポリオレフィ類の欠片を合成材料となるように溶融、混合することによって前記複数のマイクロカプセルの最終的な含有量を前記の合成材料の1〜32wt%となるようにし、前記合成材料をスピニング、冷卻、熱延伸、加熱定型することによって繊維を作り、繊維又はその織物に持久性ある天然植物の芳香の効果を付与させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は天然植物を模倣する繊維、その製造方法及びその繊維で作られた織物に関し、特に内部に天然植物のエキス精油が包まれるマイクロカプセル、熱可塑性エラストマー(TPE)及びポリオレフィン類を使用し、混練、スピニングすることにて繊維を作り、且つその繊維で織物を作ることができることにより、繊維又はその織物に持久性ある天然植物の芳香の効果を付与させることができる天然植物を模倣する繊維、その製造方法及びその繊維で作られた織物を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
アロマのマジックパワーは5000年前の古代文明の時代に既に現れた。植物精油を用いてこころの平穏と心身的な健康を求め、さらに美容エステが古代の“四大文明国”の歴史に既に記載された。昔の人によく利用された抽出方法と植物のエキスは少し現代と異なる。かつての芳香療法に使用される植物精油は精油の形態で現れることが少なかった。逆に、樹脂、エッセンス、ゲル、香膏等は広く使用され、植物の用途は香料、香水、医薬及び宗教の儀式等である。古代エジプト人は更に精油とフランキンセンスの樹脂をミイラに塗ることにより防腐作用を発揮させる。
【0003】
天然植物精油で作られたナノ級のマイクロカプセルの繊維は、有効的に持続性を制御する効果が得られることができ、更に空気に欠けた大自然の元素を補足し、その他の応用にも情緒と気分を補助する作用が得られる。
【0004】
従来の技術によれば、精油の製品はほとんどアロマやイソプロパノール等の人工添加物を添加することによって、精油を空気中に揮発させるものの、危険も伴い、本来精油の効果を失うことになる。精油をマイクロカプセルに包ませることにより、精油を有効的に釈放させることができ、安全性が高いだけではなく、有効的に持続性を制御することもできる。織物は現在人間の生活に欠かせないものであり、よく見かけるものでもある。例えば、エアフィルター、網戸、帽子、座布団、敷き布団及び靴などの衣料品、又はカーテン等は、ほとんど繊維から作られるものである。織物は広く人間に使用され、且つ人体の健康にも関係するものであるため、多くの機能性の織物が研究開発された。例えば、人体の健康と快適性を確保するために、一部の技術は抗菌防臭の効果を有する織物を作ることに関するものであり、使用時の快適感を向上させるために、他の一部の技術は織物に植物の芳香の効果を付与させることに関するものである。
【0005】
しかし、現在知られている、織物に抗菌防臭の効果を付与させる、或いは織物に植物の芳香の効果を付与させる従来の技術は、ほとんど織物に抗菌防臭剤か芳香剤の層を直接覆うものである。それの揮発が早いため、最初に効果が良いが、すばやく揮発することによって効果を失ってしまう。さらに、現在抗菌剤を繊維内に含ませる技術もあるが、たいてい繊維内に包まれるため、有効的に効果を発揮させることができない。現在の従来技術には、特に植物エキスの精油を繊維の内部に混合させと共に、長時間に芳香の釈放効果を維持することができる優れる技術がなかった。そのため、本発明者は長年の繊維又は織物を研究開発する経験を以って、経済的な効果が高く、マイナスイオンを発生することができる、且つ抗菌防臭の効果を有する繊維又は織物を既に開発したほかに、本発明者は同時に持久性ある植物の芳香効果を有する繊維を積極的に研究開発している。研究開発の成果を得た後に、2004年からマイナスイオンが発生できる、且つ抗菌防臭の効果を有する繊維に関する特許出願を提出し、その技術、例えば台湾特許出願第93129156号は既に特許査定された。なお、その技術は何回も試験又は改良を重ねた上、米国特許出願第11/416,155号を出願した。天然植物を模倣する繊維の技術に関し、継続的に研究開発又は試験をし、具体的な成果が得たため、本出願を提出する。
【0006】
現在使用されている、従来の植物精油を含む熱可塑性エラストマーに関する技術、例えば、米国特許第6,673,857号は、主に熱可塑性エラストマーの材料成分に対する研究開発であり、その熱可塑性エラストマーはおもちゃ等の物品を製造するためのものである。しかし、それらの先行技術は何れも本出願と異なる。本発明は、本発明者が長年にわたった研究又は製造経験の研究開発の成果であり、且つ実用の効果を確かに有することが実験により証明され、特許査定すべきの要件を満たしており、研究開発の成果を保護するために、本出願を提出する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1目的は、天然植物を模倣する繊維の製造方法を提供することである。その製造方法は、内部に天然植物のエキス精油が包まれるマイクロカプセル、熱可塑性エラストマー(TPE)及びポリオレフィン類を使用し、適切な割合で混練、スピニングすることによって繊維を作り、繊維に植物の芳香を釈放できる効果を付与することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2目的は、持久性ある植物の芳香を発生できる繊維を提供することである。その繊維は、内部に熱可塑性エラストマーが混合され、複数のマイクロカプセルが含まれ、且つマイクロカプセル内に植物のエキス精油が包まれ、熱可塑性エラストマーにより適切に精油の釈放をコントロールすることによって、持久性ある繊維の芳香効果を付与することができることを特徴とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
I.本発明の基本的な技術特徴
本発明は、主に天然植物を模倣する繊維に対して研究開発と試験を行うものである。その基本的な技術特徴について、本発明は、内部に天然植物のエキス精油が包まれるマイクロカプセル、熱可塑性エラストマー及びポリオレフィン類を使用し、混練することによって繊維を作り、該繊維に持久性ある植物の芳香を釈放できる効果を付与し、且つ該繊維で各種の織物を作ることができることを特徴とする。前記織物は、エアフィルター、靴マット、帽子、網戸、マスク、敷き布団、背もたれクッション、座布団、カーテン又はびテレビ用光学フィルターであっても良い。
【0010】
II.本発明に係る繊維に関し
本発明に係る繊維は、主に内部に天然植物のエキス精油が包まれるマイクロカプセル、所定量の熱可塑性エラストマー(TPE)及び所定量のポリオレフィン類(polyolefine)(例えば、ポリプロピレンかポリエチレン)を使用し、混練、スピニングすることによって繊維を作る。熱可塑性エラストマーの作用により、本発明に係る繊維に安定的で長時間に植物の芳香を釈放できる効果を付与し、さらに該繊維の織物に実用の効果を付与する。
【0011】
本発明に係る第1具体的な実施例において、作られた繊維の線径は0.005mm〜5mm(0.01mm〜3mmが好ましい)である。添加されたマイクロカプセルの含有量は繊維の全体の1〜32wt%を占める。
【0012】
本発明に係る天然植物を模倣する繊維の製造方法は下記の工程を含む。
(a)下記の材料を用意する工程と、
(al)基材とする10wt%〜80wt%の複数の第1ポリオレフィ類(polyolefine)(第1ポリオレフィ類は分子量が3.15×105g/moleのポリプロピレンで良く、或いは分子量が1.5〜2.5×105g/moleのポリエチレンの欠片であっても良い。本発明に係る下記各項のテストはポリプロピレンを具体的な実施例として説明する。)の欠片と、
(a2)各マイクロカプセル内に植物精油(好適な実施例として、植物精油は天然植物から抽出されるものである)が包まれる5wt%〜40wt%の複数のマイクロカプセルと、
(a3)1〜80wt%の熱可塑性エラストマー(TPE又はEPDM)、
(b)前記複数の第1ポリオレフィ類の欠片、前記複数のマイクロカプセル及び所定量の前記熱可塑性エラストマーから二軸スクリュー混練造粒工程によって、複数の母粒を作る工程と、
(c)前記複数の母粒と複数の第2ポリオレフィ類の欠片を使用し、前記第2ポリオレフィ類と前記第1ポリオレフィ類とは同じ材料であり、前記複数の母粒と前記複数の第2ポリオレフィ類の欠片を混練することによって合成材料となり、マイクロカプセルの最終含有量を前記合成材料の1〜32wt%となるようにする工程と、
(d)前記合成材料をスピニング、冷卻、熱延伸、加熱定型することによって繊維を作る。
【0013】
スピニングの温度は200℃〜300℃の範囲内であり(本発明に係る具体的な実施例において、ポリプロピレンのスピニング温度は、200℃〜250℃、ポリエチレンのスピニング温度は、250℃〜300℃と増温)、延伸率は、3〜8倍(本発明に係る具体的な実施例において、延伸率は6倍である)であり、熱延伸の温度は、130〜160℃(本発明に係る具体的な実施例において、100℃の熱湯で延伸する)であり、加熱定型の温度は70℃〜100℃である。
【0014】
上記のような溶融、スピニングは、合成材料を加熱溶融し、溶融された基材が大気に入るように紡系孔から押し出され、大気中に冷却されると共に、所定のスピードで巻きまわる。この段階で合成材料の溶体が微細化されると同時に凝固され、繊維となった後に、熱延伸を行うことにより、繊維の機械的な強度を向上させる。溶融スピニングの工程は、重合工程により得られた紡系可能な重合体を溶点以上の温度で紡系板の孔から押し出し、糸状の固体に冷却させると共に、巻き回しを行う。
【0015】
III.本発明に係るマイクロカプセル及び植物エキス精油の実施例
本発明は、繊維に持久性ある植物の芳香を発生させるために、使用されたマイクロカプセルの内部に植物エキス精油が包まれている。該マイクロカプセルは、キチン、ポリエレタンエラストマー、熱可塑性エラストマー及び電気石から選ばれた一種か多種の材料である。植物精油が包まれるマイクロカプセルと熱可塑性エラストマーとを組み合わせる技術により、本発明に持久性ある芳香を発生できる効果を付与する。後述の測定結果で示すように、本発明は確かに持久性ある芳香を発生できる効果を有する。また、一つの好適な実施例として、各マイクロカプセルに2種以上の植物精油が包まれ、異なる2種の植物精油の交互作用により芳香の持久性をさらに良くする。
【0016】
該植物精油は天然植物から抽出され、天然植物はラベンダー、レモン、ヒノキ、ローズマリー、ユーカリ、ティートゥリー、サンダルウッド、ベルガモット、松の木、ジャスミン、ローズ、カモミール、アラン イラン、バジル、ゲラニウム、ニアウリ、カルダモン、ムスク、ミルラ、シナモン、フェンネル、フランキンセンス、シトラス、ペパーミント、シダーウッド、パチョリ、パルマローザ、クローブ、グレープフルーツ、ベンゾイン、ジンジャー、シトロネラ及びマジョラムから選ばれた一種か多種のエキス精油で良い。
【0017】
IV.本発明に係る実験例
本発明に係る実験例は、分子量が3.15×105g/moleの複数のポリプロピレンの欠片を基材とし、該複数のポリプロピレンの欠片は、全体の20wt%を占め、用意するマイクロカプセルは全体の50wt%を占め、各マイクロカプセル内に包まれる植物精油は天然植物から抽出され、用意する熱可塑性エラストマー(TPE)は全体の30wt%を占める。この実験例において、本発明の技術特徴は、マイクロカプセルをポリプロピレンと熱可塑性エラストマーと容易に混合するために、ポリプロピレン(20%)と熱可塑性エラストマー(30%)(ポリプロピレンより多い)とを使用することである。
【0018】
製造時に、前記20wt%のポリプロピレンの欠片と、50wt%のマイクロカプセルと、30wt%の熱可塑性エラストマーとから、二軸スクリュー混練造粒工程によって複数の母粒を作った後に、該複数の母粒と他に複数のポリプロピレンの欠片を使用し、該複数の母粒と他に使用された該ポリプロピレンの欠片を混練することによって合成材料となり、該マイクロカプセルの最終含有量を該合成材料の20wt%であることにする。そして、該合成材料をスピニング、冷卻、熱延伸、加熱定型することによって繊維を作る。スピニングの温度は、240℃の範囲内であり、延伸率は、6倍であり、熱延伸の温度は、100℃である。
【0019】
具体的な実験をするために、本発明はさらに上記の繊維を織物に織製し、即ち経方向に伸びる複数の繊維と緯方向に伸びる複数の繊維から織物を織製する。
【0020】
本発明に係る天然植物を模倣する繊維の織物に関する清浄能力及び芳香の持久性の測定結果は下記の通り。
【0021】
(i)清浄能力の分析
本発明のサンプルの寸法は101.6mm×203.2mm(4in×8in)であり、経方向に伸びる繊維の分布の数量は、インチ毎に42条であり、緯方向に伸びる繊維の分布の数量は、インチ毎に34条である。表1から分かるように、本発明の網体は有効的に天然精油の成分の清浄能力を有する。
【0022】
【表1】

【0023】
(ii)持久性の分析
本発明は下記の八つのダイナミックの持久性の分析を行った。実験の結果から長時間に持久性を有することが証明された。その測定方法は測定の対象となるサンプル(寸法は23.5cm×36.5cm)を空気清浄機内(風速は3.3m3/min)に置き、電源を入れてから所定の時間を実験した後に、本発明の網体を適当な面積で切り取り、空気捕集袋に入れ、6時間安定させた後に、空気の捕集を行う。サンプルを熱脱着装置と接続するガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)で分析する。
【0024】
(1)0時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0025】


(2)600時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0026】


(3)800時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0027】


(4)1200時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0028】


(5)2500時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0029】


(6)3000時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0030】


(7)3500時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0031】


(8)4500時間の持久性の分析、結果は下記の通りである。
測定結果:
【0032】

【0033】
(iii)保存時効の分析
表2の結果から分かるように、本発明は一般の環境下に置いて2年が経っても有効的に芳香を発生する効果を有することから、本発明に係る製造方法又はその方法で作られた繊維は、精油が添加されたマイクルカプセルの芳香の持久性を確保できる。
【0034】
【表2】

【0035】
(iv)本発明の物理的な条件の分析
分析結果は下記の通りである。
【0036】

【0037】
V.結論
本発明は、精油が含まれるマイクロカプセルを添加する時に、同時に熱可塑性エラストマーを添加しているため、エラストマーの作用により精油が早く揮発することを防止でき、精油がほぼ定量の方式で釈放され、浪費を避けるとともに耐久性を向上させることができる。さらに、各成分の割合を配合すると共に、二回混練のプロセスを経ることにより、本発明を具体的に実施することができ、且つ確実に予測の効果を得ることができる。
【0038】
上述したものは、本発明に係る実行可能な実施例であるが、本発明の特許請求の範囲を限定するためのものではない。特許請求の範囲に記載される内容、特徴及びその精神に基いたその他の変形例は、本発明の特許請求の範囲に含まれるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)下記の材料を用意する工程と、
(al)基材とする70wt%〜95wt%の複数の第1ポリオレフィ類(polyolefine)の欠片と、
(a2)各マイクロカプセル内に少なくとも一種の植物精油が包まれる5wt%〜30wt%の複数のマイクロカプセルと、
(a3)1〜60wt%の熱可塑性エラストマー(TPE)、
(b)前記第1ポリオレフィ類の欠片、前記複数の機能性微粒及び前記熱可塑性エラストマーから混練することにより、複数の母粒を製作する工程と、
(c)前記複数の母粒と複数の第2ポリオレフィ類の欠片を使用し、前記第2ポリオレフィ類と前記第1ポリオレフィ類とは同じ材料であり、前記複数の母粒と前記複数の第2ポリオレフィ類の欠片を溶融、混合することによって合成材料となり、前記複数のマイクロカプセルの含有量を前記合成材料の1〜32wt%であることにする工程と、
(d)前記合成材料を使用して繊維を作る工程と、を含むことを特徴とする天然植物を模倣する繊維の製造方法。
【請求項2】
前記第1ポリオレフィ類と前記第2ポリオレフィ類は、いずれもポリプロピレンであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記ポリプロピレンの分子量は、3.15×105g/moleであることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第1ポリオレフィ類と前記第2ポリオレフィ類は、いずれもポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ポリエチレンの分子量は、1.5〜2.5×105g/moleであることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記マイクロカプセルの材料は、キチン、ポリエレタンエラストマー、熱可塑性エラストマー及び電気石から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記工程(d)は、前記合成材料からスピニング、熱延伸及び加熱定型することによって繊維を作ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
前記スピニングの温度は240℃であり、前記熱延伸の温度は100℃であり、前記加熱定型の温度は90℃であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記植物精油は天然植物から抽出されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
前記天然植物は、ラベンダー、レモン、ヒノキ、ローズマリー、ユーカリ、ティートゥリー、サンダルウッド、ベルガモット、松の木、ジャスミン、ローズ、カモミール、アラン イラン、バジル、ゲラニウム、ニアウリ、カルダモン、ムスク、ミルラ、シナモン、フェンネル、フランキンセンス、シトラス、ペパーミント、シダーウッド、パチョリ、パルマローザ、クローブ、グレープフルーツ、ベンゾイン、ジンジャー、シトロネラ及びマジョラムから選ばれた少なくとも一種のエキス精油であることを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記工程(a)における前記熱可塑性エラストマーの含有量は前記第1ポリオレフィ類の含有量より多いことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記工程(a)中における前記熱可塑性エラストマーの含有量は30wt%であり、前記第1ポリオレフィ類の含有量は20wt%であり、前記マイクロカプセルの含有量は50wt%であることを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
【請求項13】
請求項1に記載の製造方法で作られ、線径は0.005mm〜5mmであり、内部に前記複数のマイクロカプセルが含まれており、各マイクロカプセル内に前記植物精油が包まれることを特徴とする繊維。
【請求項14】
請求項13に記載の繊維から作られ、経方向に伸びる複数の前記繊維と緯方向に伸びる複数の前記繊維が含まれることを特徴とする織物。
【請求項15】
前記織物は、エアフィルター、靴マット、帽子、網戸、カーテン、マスク、敷き布団、背もたれクッション、座布団及びテレビ用光学フィルターから選ばれた一つであることを特徴とする請求項14に記載の織物。

【公表番号】特表2011−504209(P2011−504209A)
【公表日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533408(P2010−533408)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【国際出願番号】PCT/CN2007/003339
【国際公開番号】WO2009/067840
【国際公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【出願人】(509254100)ノベコ トレーディング 2008 エルエルシー (3)
【Fターム(参考)】