説明

太陽熱パネル

【課題】意匠性を損なわず、地上のタンク設置スペースを不要にでき、なおかつ信頼性に優れた設置構造を有する太陽熱パネルを提供する。
【解決手段】第1透明体412a、内壁412b、および、凸部材412cが、透明の樹脂材料により予め一体成型により形成されている。これにより、ベース部411の凸状壁部410eおよび底面410dは、深さが浅い溝形状とすることができる。その結果、凸状壁部410eおよび底面410dの表面に対して均一に光吸収処理層を形成するためのコーティング処理を容易に行なうことが可能となり、コーティング処理に要する作業時間を大幅に短縮させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根に設置する太陽熱パネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に太陽熱パネルとは、太陽光を集熱器と呼ばれる装置で熱として吸収し、その熱を給湯や暖房に利用するものである。太陽電池と同様に自然エネルギーを利用する機器であり、地球温暖化防止のためには普及促進されるべきものである。
【0003】
現在実用化されている太陽熱パネルの多くは集熱器とタンクが分離している。「自然循環式」と呼ばれる太陽熱パネルは、集熱器の上部にタンクが設置されている。「強制循環式」と呼ばれる太陽熱パネルでは、集熱器とタンクを物理的に完全に分離し、集熱器は屋根の上に設置し、タンクは地上などに設置する。また、集熱器とタンクを一体とした「汲置式」の太陽熱パネルは古くから提案されている。特許文献1(実開昭62−130357号公報)に、「汲置式」の太陽熱パネルが開示されている。
【0004】
「自然循環式」の太陽熱パネルは、タンクが集熱器に対して上方に大きく突出しているため、意匠性(外観)に課題がある。「強制循環式」の太陽熱パネルは、屋根の上に載置するのは集熱器のみであるため、意匠性の課題は解決されているが、タンクの設置スペースを地上などの別の場所に確保する必要があるという課題がある。また、「汲置式」の太陽熱パネルは、単なる箱型形状であり、屋根への施工方法が十分に検討されていないため、施工性や長期信頼性に課題がある。
【特許文献1】実開昭62−130357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、従来の太陽熱パネルにおいては、屋根の設置する場合の意匠性に問題が生じる点、タンクを分離配置した場合に別途タンクの設置スペースを確保しなければならない点、屋根に設置する場合の施工方法に問題が生じる点にある。
【0006】
したがって、この発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、意匠性を損なわず、地上のタンク設置スペースを不要にでき、なおかつ信頼性に優れた設置構造を有する太陽熱パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に基づいた太陽熱パネルにおいては、屋根の上に設置される太陽熱パネルであって、集熱器を兼ねる貯湯タンクを内蔵する太陽熱パネル本体と、上記太陽熱パネル本体の側面を取り囲むように設けられる枠部材と、上記屋根に固定される支持部材とを備え、下記の構成を備えている。
【0008】
上記枠部材は、上記支持部材に支持され、上記貯湯タンクは、上記太陽熱パネル本体のほぼ全面にわたって設けられるとともに、上記太陽熱パネル本体の内部において上記屋根に至るまでの空間を略埋めるように設けられる。
【0009】
上記太陽熱パネル本体に設けられる上記貯湯タンクは、透明体およびタンク本体で構成され、上記透明体は、上記タンク本体の上面側の開口部を覆う第1透明体と、上記第1透明体の上に配置される複数の凸部材と、上記凸部材の上に載置され、上記第1透明体に対して所定の間隙を隔てて配置される第2透明体とを有している。
【0010】
上記タンク本体は、その内部に所定方向に延びる導管部を形成するため、複数の内壁とベース部とを有し、上記複数の内壁と上記第1透明体とは、樹脂成型により一体的に成形されている。
【0011】
上記太陽熱パネルにおいて、複数の上記内壁と、上記第1透明体と、複数の上記凸部材とは、樹脂成型により一体に成形されている。
【0012】
上記太陽熱パネルにおいて、上記ベース部は、上記導管部が延びる方向に沿って延びる湾曲状の底面を複数有するとともに、その底面の両側が上方に向かって起立する凸状壁部が設けられ、上記凸状壁部の頂部と上記内壁の下端部とが付き合わされることにより、上記導管部が形成されている。
【0013】
上記太陽熱パネルにおいて、上記ベース部は、上記第1透明体に当接するまで延びるベース部側内壁を有している。また、上記太陽熱パネルにおいて、上記タンク本体はカーボンブラックを有する。また、上記太陽熱パネルにおいて、上記タンク本体は、カーボンブラックを導電材料として、黒クロムメッキ処理が施されている。
【発明の効果】
【0014】
この発明に基づいた太陽熱パネルによれば、従来と同等容量の温水を保持できる貯湯タンクを、太陽熱パネルと屋根との間の空間に収めたことから、意匠性を損なわず、地上のタンク設置スペースを不要にできる。また、屋根への設置に支持部材を用いていることから、長期信頼性に優れた設置方法を提供することが可能となる。これらに加え、施工性・保守性に優れ、低コストな太陽熱パネルを提供することが可能となる。
【0015】
さらに、第1透明体および内壁が、透明の樹脂材料により予め一体成型により成形されていることから、ベース部側の形状を凹凸の少ない簡易な形状とすることができる。その結果、ベース部表面に光吸収処理層を形成するためのコーティング処理を容易に行なうことが可能となり、コーティング処理に要する作業時間を大幅に短縮させることができる。
【0016】
特に、ベース部に凸状壁部および湾曲状の底面を設けた場合には、深さが浅い溝形状とすることができ、凸状壁部および底面の表面に対して均一に光吸収処理層を形成することが可能となり、コーティング処理に要する作業時間を大幅に短縮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
【0018】
また、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の構成を適宜組み合わせることは、当初から予定されている。
【0019】
(実施の形態1)
本発明に基づいた実施の形態1における太陽熱パネル1の構造について、図1から図4を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態1における太陽熱パネル1の全体構造の概略を示す斜視図であり、図2は本実施の形態1における太陽熱パネル1の内部構造を示す部分横断面図であり、図3は太陽熱パネル1の平面図であり、図4は、貯湯タンク8の構造を示す平面図である。
【0020】
(太陽熱パネル1)
図1を参照して、本実施の形態における太陽熱パネル1は、集熱器を兼ねる貯湯タンク108を内蔵する太陽熱パネル本体100と、この太陽熱パネル本体100の側面を取り囲むように設けられる枠部材200とを備えている。なお、本実施の形態においては、太陽熱パネル1は、後述する支持部材としての横桟25、縦桟26、および係合部材210を含むものとする。
【0021】
(太陽熱パネル本体100)
図2を参照して、太陽熱パネル本体100は、貯湯タンク108を有し、貯湯タンク108の周囲は、エラストマーを使用した緩衝材105および発泡スチロール等からなる断熱材112を介在させて枠部材200が設けられている。枠部材200には、表面にアルマイト処理を施したアルミニウム製の部材(パネルの各辺に対応する4つの部材で構成されており、組み上げた時のサイズ:1165mm×990mm×46mm)が用いられている。
【0022】
貯湯タンク108は、透明体109および集熱器一体型のタンク本体110で構成されている。透明体109は、タンク本体110の上面側の開口部110bを覆う第1透明体109aと、第1透明体109aの上の所定位置に配置される複数の凸部材109bと、凸部材109bの上に載置され、第1透明体109aに対して所定の間隙を隔てて配置される第2透明体109cとを有している。
【0023】
第1透明体109aには樹脂材料の一例として、ポリカーボネートが用いられ、第2透明体109cには強化ガラスが用いられている。また、強化ガラスの裏面側には、紫外線を遮蔽する特性を持つフィルム102が貼着されている。これにより、樹脂材料からなる構成部材の光劣化の抑制を可能とし、長期信頼性の向上に寄与させることができる。
【0024】
凸部材109bは断面形状が台形で高さが約5mmである。第1透明体109aと凸部材109bとは同一の部材からなる一体成型として形成してもよいし、別部材としてそれぞれを形成した後に、凸部材109bを第1透明体109aに固定してもかまわない。図3に示すように、凸部材109bは所定の間隔で相互に平行となるように配置されている。凸部材109bを第1透明体109aと第2透明体109cとの間に介在させることで、空気層からなる断熱層を形成することができる。凸部材109bの高さが空気の層の厚みを決定することになるが、断熱の観点からは、上述したように約5mm前後が好ましい。これにより、貯湯タンク108の断熱性能を向上させることができる。
【0025】
再び、図2を参照して、タンク本体110は、第1透明体109aと同じ樹脂材料であるポリカーボネートで一体成型されている。なお、長期信頼性の向上への寄与の観点から、ガラス繊維強化プラスチックや炭素繊維強化プラスチックを用いることで、タンク本体110の強度を増加させることも可能である。また、その内部には、内壁110cで仕切られ、熱媒である水を貯める導管部115が18列形成されている。1列の導管部115の幅は約50mm、深さは約70mmである。
【0026】
図4に示すように、導管部115の平面視におけるパターンは、サーペンタイン(serpentine)形状(蛇行形状)であり、18列の導管部115は全て直列に繋がっている。なお、この形状は一例であり、導管部115については、適宜最適な数量・形状が選択される。タンク本体110の左右両側の側面には、直径約7mmのジョイント導出管120を設けた。ジョイント導出管120の中ほどには0リング121が取り付けられている。
【0027】
なお、タンク本体110と第1透明体109aとを同じ樹脂材料で成型することで、熱膨張率が同じであることから、長期間の温度サイクルに対して部材間の応力が発生しにくく、長期信頼性の向上に寄与させることができる。
【0028】
タンク本体110の表面には、光選択吸収材料として黒クロムメッキを施してある(図14に示す光吸収処理層115m参照)。より詳細には、まず、カーボンブラックを含む塗料をタンク本体110の集熱部表面(内壁110cおよび湾曲状の底面110d)にコーティングし、加熱により塗料を乾燥させると同時にカーボンブラックを樹脂へ固着させた後、カーボンブラックを導電材料として黒クロムメッキを施した。本実施の形態におけるタンク本体110は、その表面全面により、集熱器を構成している。
【0029】
このように、タンク本体110にカーボンブラックを含有させることで、その光吸収特性から太陽光の吸収を促進しつつ紫外線によるタンク本体110の劣化を防ぐことが可能となる。また、タンク本体110の集熱部に含有されたカーボンブラックを導電材料として黒クロムメッキが施されていることにより、材料の光選択吸収特性から太陽光からの可視光線をよく吸収しつつ、自身からの赤外線放射を抑制でき、集熱部としての効率を向上させることができる。
【0030】
図3および図4に示すように、タンク本体110および第1透明体109aの外周部の全周には、それぞれ、ボルトネジ113を通す直径約3mmのボルト穴116,117が16箇所設けられている。
【0031】
再び、図2を参照して、第1透明体109aは、タンク本体110にボルトネジ113およびナット114を用いて、固定されている。また、ボルト穴116,117の内周側のタンク本体110の表面には、溝132を設けてあり、この溝132にリング状のシール材111が収められている。
【0032】
貯湯タンク108の周囲は、エラストマーを使用した緩衝材105および発泡スチロール等からなる断熱材112を介在させて枠部材200が設けられている。枠部材200は4本の部材から構成され、貯湯タンク108を四方から取り囲み、ビス(図示省略)で固定され、太陽熱パネル1が完成する。
【0033】
なお、貯湯タンク108は、太陽熱パネル本体100のほぼ全面にわたって設けられるとともに、太陽熱パネル本体100の内部において屋根28に至るまでの空間を略埋めるように設けるため、貯湯タンク108の下端面110aは、枠部材200の下端部201よりも屋根28側に位置するように設けられている。
【0034】
すなわち、貯湯タンク108の下端面110aが、枠部材200の下端部201よりも屋根28側にはみ出している。この理由は、太陽熱パネル1の厚みを薄く保ちつつ、温水器として必要なタンク容量を太陽熱パネル1と屋根28との間の空間に確保するためである。
【0035】
従来の太陽熱パネルは一般に200L程度の容量のタンクを保持しており、また集熱器の面積は4mが平均的であるが、これは太陽熱パネル1と屋根28との間に50L/mの空間を確保できれば、必要な容積を備えるタンクを太陽熱パネルの内部に保持できることを意味する。よって、本実施の形態における太陽熱パネル1においては、上記したように、導管部115を18列形成し、1列の導管部115の幅を約50mm、深さを約70mmとすることで、約50L/mの空間を確保している。
【0036】
(太陽熱パネル1の屋根28への固定)
次に、上記構成からなる太陽熱パネル1の屋根28への固定について、図5から図12を参照して説明する。図5は、屋根28に設けられる支持部材の配置を示す図であり、図6は、太陽熱パネル1を屋根28に載置する際の状態を模式的に示した分解斜視図であり、図7は、太陽熱パネル1を屋根28に載置した状態での横断面図であり、図8は、太陽熱パネル1を屋根28に載置した状態での縦断面図である。また、図9から図11は、太陽熱パネル1を支持部材に固定する場合の、第1から第3ステップを示す図であり、図12は、導水管部材23の構造を示す図である。
【0037】
図5および図6を参照して、屋根28に設けられる支持部材としては、縦方向および横方向に所定のピッチで配置される縦桟26と、縦桟26の上に固定され、横方向に伸びる横桟25とを有している。通常、太陽熱パネル1の中央部に縦桟26が配置されるように太陽熱パネル1は配置される。横桟25の両端部においては、横桟25の片持ち支持を回避するために、縦桟26が設けられている。
【0038】
最初に縦桟26を屋根28にネジ止めし、次に縦桟26の上に横桟25を、固定金具やネジで固定する。また、横桟25の上面には、太陽熱パネル1の枠部材200に設けられた係合領域部202に係合するための鉤状の係合爪211を先端に備える係合部材210が、立設されている(図8参照)。
【0039】
図7に示すように、太陽熱パネル1の貯湯タンク108の下端面110aと屋根28との間には、支持パネル29が施設され、屋根28の上に支持パネル29が載置され、支持パネル29の上に貯湯タンク108が載置される。この支持パネル29は、好ましくは断熱性能を有し、例えば、発泡断熱材料または真空断熱材料が用いられる。
【0040】
発泡断熱材料としては、発泡性樹脂が挙げられるが、より具体的には発泡スチロールや発泡ウレタンが好適である。真空断熱材料には、グラスファイバーを真空封止したものが一般的であり好適である。また、支持パネル29に変形可能な材質を用いることにより、屋根28の表面の凹凸と貯湯タンク108の下端面110aとの隙間を埋めることができる。
【0041】
このように、支持パネル29を施設することで、太陽熱パネル1とその中に導入される水の荷重を支持パネル29を介して屋根28で受けることが可能になる。支持パネル29が無ければ、太陽熱パネル1の荷重は枠部材200、横桟25、および、縦桟26を介して一部の屋根28上に掛かるが、支持パネル29を追加することにより、荷重をより広範囲な屋根28に分散できる。
【0042】
同時に、支持パネル29が貯湯タンク108と屋根28との間の空間を完全に塞げれば、空気の流れを遮断することができ、貯湯タンク108の底面からの放熱を低減することも可能となる。また、支持パネル29に、発泡性樹脂もしくは真空断熱材を用いることで、貯湯タンク108の底面から支持パネル29を介した熱伝導による放熱を低減することができる。
【0043】
なお、貯湯タンク108の下端面110aにおいて、横桟25と縦桟26とが位置する領域においては、貯湯タンク108を太陽熱パネル本体100の内部において屋根28に至るまでの空間を略埋めるように設ける必要があるため、貯湯タンク108の下端面110aには、窪み領域110e(図7参照)および窪み領域110f(図8参照)が設けられている。
【0044】
この窪み領域110e,110fは、貯湯タンク108と横桟25および縦桟26との物理的干渉を防ぐために施されている。したがって、貯湯タンク108の底面から見た窪み窪み領域110e,110fの深さは、横桟25および縦桟26と干渉しない範囲であれば、できるだけ浅い方が好ましい。
【0045】
なお、屋根28の表面が略平坦であり、また、貯湯タンク108の下端面110aの断熱が問題とならない場合には、支持パネル29を介在させることなく貯湯タンク108の下端面110aが屋根28に直接接する構成の採用も可能である。
【0046】
図8に示すように、係合部材210の先端に設けられた係合爪211が、枠部材200に設けられた係合領域部202に係合することにより、太陽熱パネル1は、係合部材210に固定されることになる。なお、図8においては、太陽熱パネル1の下端部における係合状態を図示しているが、太陽熱パネル1の上端部も同様に、係合爪211が、枠部材200に設けられた係合領域部202に係合する。
【0047】
(太陽熱パネル1の施工手順)
図9から図11を参照して、太陽熱パネル1は、下段側から施工され、図9に示す状態は、既に下段(例えば3段目)の太陽熱パネル1の施工が完了した状態を示している。図9から図11においては、図示において左側が下方であり、右側が上方である。
【0048】
次に、図10に示すように、上段側の太陽熱パネル1(例えば4段目)の下端を傾斜させた状態で、係合部材210の先端に設けられた係合爪211を枠部材200に設けられた係合領域部202に係合させながら、太陽熱パネル1の上端側を屋根28側に徐々に押し倒す。これにより、太陽熱パネル1の上端側の枠部材200に設けられた係合領域部202を係合部材210の先端に設けられた係合爪211に係合させることができる。図11は、上段側の太陽熱パネル1の施工が完了した状態を示している。
【0049】
なお、貯湯タンク108同士の連結には、貯湯タンク108に設けられたジョイント導出管120を利用して、物理的な柔軟性を持つ導水管部材23を連結する。この導水管部材23は、図12に示すように、導水管22とその両端部に固定されるアタッチメント21とを有している。
【0050】
アタッチメント21は樹脂製であり、導水管22は、金属メッシュを含んだ樹脂製である。導水管22の長さは、接続する太陽熱パネル1同士の間の距離によって自由に設定可能である。アタッチメント21と貯湯タンク108に設けられたジョイント導出管120との連結には、工具などを使用せずに脱着が可能な嵌合式のアタッチメント機構が採用されている。
【0051】
このように、太陽熱パネル1同士の接続のために導水管部材23を使用し、導水管22に柔軟性があり自由に曲げることが可能な材料を用いることで、太陽熱パネル1同士が定められた位置関係にない状態でも問題なく接続することが可能であり、施工性の改善を図ることができる。また、様々な長さの導水管22を使用することにより、近接する太陽熱パネル1だけでなく、物理的に離れた場所に設置された太陽熱パネル1同士を接続することも可能となるため、狭い屋根への施工性を向上させることもできる。
【0052】
また、太陽熱パネル1同士の接続に、工具を使用しないで脱着可能な導水管部材23を使用することにより、取り付け・取り外しが非常に簡単になり、施工性・保守性の簡易化が図れる。さらに付随的な効果として、該アタッチメント方式を採用した導水管は既に大量生産されていることから、安価な部材として容易に入手することができ、太陽熱パネルトータルとしてのコストダウンを図ることも可能となる。
【0053】
ここで、一例として、5枚の太陽熱パネル1を横方向に施工する場合の手順について説明する。まず、1枚目の太陽熱パネル1を横桟25の右端に立てかけ、1本目の導水管部材23の一方のアタッチメント21を太陽熱パネル1の右側のジョイント導出管120に取り付け、他方のアタッチメント21は上段の横桟25の上方に引き出した。
【0054】
2本目の導水管部材23の一方のアタッチメント21を1枚目の太陽熱パネル1の左のジョイント導出管120に取り付け、他方のアタッチメント21を1枚目の太陽熱パネル1の左側に引き出した。その後、1枚目の太陽熱パネル1を上述したように係合部材210を用いて固定する。
【0055】
次に、2枚目の太陽熱パネル1を1枚目の太陽熱パネル1の左側に立てかけ、1枚目の太陽熱パネルの左側から引き出しておいた導水管部材23のアタッチメント21を2枚目の太陽熱パネルの右側のジョイント導出管120に取り付けた。
【0056】
さらに、3本目の導水管部材23を2枚目の太陽熱パネル1の左側のジョイント導出管120に取り付けた。同様にして、順次3、4、5枚目の太陽熱パネル1を固定していき、横桟25の間に横方向に沿って太陽熱パネル1が5枚固定された。1枚目の太陽熱パネル1と5枚目の太陽熱パネル1の側面から、それぞれ導水管部材23が引き出されているので、これをそれぞれ水道からの給水配管60および補助加熱装置への配管61に接続する。
【0057】
このように、太陽熱パネル1は、水道からの給水配管60と直結されているため、水道の圧力だけを利用して貯湯タンク108に水を導入し、移動させられることから、ポンプが不要となり、初期コスト・ランニングコストの低減を図ることが可能になる。なお、本実施の形態では、太陽熱パネル1は、水道からの給水配管60と直結されている場合を開示しているが、水道と太陽熱パネル1との間に減圧弁を設置しても構わない。
【0058】
図13は、複数の屋根28a,28bが存在している建物への施工例を示す。一つ一つの屋根28a,28bの面積が小さく、一つの屋根では十分な枚数の太陽熱パネル1を積載できない場合を示している。この場合、屋根28aと屋根28bに、それぞれ上述した施工方法により太陽熱パネル1を固定し、屋根28aの上に施工された3枚の太陽熱パネル1からなる太陽熱パネル群Aの右側のジョイント部210と、屋根28bの上に施工された2枚の太陽熱パネル1からなる太陽熱パネル群Bの左側のジョイント部210とを、導水管22の長さが十分に長い導水管部材23を使用することにより接続している。太陽熱パネル群Aには、水道からの給水配管60が接続され、太陽熱パネル群Bには、補助加熱装置への配管61が接続されている。
【0059】
なお、最下段に位置する横桟25は、太陽熱パネル本体100では覆われずそのままでは露出した状態になるため、意匠性を向上させるために、化粧カバー400が、横桟25に設けられた係合部材210を利用して固定されている。
【0060】
以上、本実施の形態における太陽熱パネル1によれば、従来と同等容量の温水を保持できる貯湯タンク108を、太陽熱パネル1と屋根28との間の空間に収めたことから、意匠性を損なわず、地上のタンク設置スペースを不要にできる。また、屋根28への設置に支持パネル29を用いていることから、太陽熱パネル1とその中に導入される水の荷重を支持パネル29を介して屋根28で受けることが可能になる。
【0061】
同時に、支持パネル29が貯湯タンク108と屋根28との間の空間を塞ぐことで、空気の流れを遮断することができ、貯湯タンク108の底面からの放熱を低減することも可能となる。その結果、長期信頼性に優れた設置方法を提供することが可能となる。これらに加え、施工性・保守性に優れ、低コストな太陽熱パネルを提供することが可能となる。
【0062】
(実施の形態2)
次に、本発明に基づいた実施の形態2における太陽熱パネルの構造について、図14から図17を参照して説明する。なお、図14は、上記実施の形態1におい示した太陽熱パネル1に採用される太陽熱パネル本体100の断面構造を示す図であり、図15は、本実施の形態における太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体400の断面構造を示す図であり、図16は、本実施の形態における太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体400の断面構造を示す部分分解図であり、図17は、本実施の形態における太陽熱パネルに採用される他の形態の太陽熱パネル本体400Aの断面構造を示す図である。
【0063】
図14に示す実施の形態1で採用した太陽熱パネル本体100において、タンク本体110は、樹脂材料であるポリカーボネートで一体成型され、導管部115の断面はU字形状を有している。また、集熱器としての効率を高めるために、タンク本体110の導管部115の表面には、光選択吸収材料として黒クロムメッキがコーティングされた光吸収処理層115mが形成されている。
【0064】
しかし、導管部115の断面はU字形状であるために、深さに対して上部の開口部が狭くなっていることから、導管部115の表面に対して均一に光吸収処理層115mを形成するためのコーティング処理は煩雑となり、作業時間が長く必要とされることが懸念される。
【0065】
そこで、本実施の形態における太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体400は、タンク本体の内部において導管部を仕切るために用いられている内壁を、タンク本体から切離し、透明体を構成する第1透明体に内壁を設けるようにしたものである。以下、図15および図16を参照して本実施の形態における太陽熱パネル本体400の構造について説明する、なお、実施の形態1における太陽熱パネル本体100と同一または相当箇所については、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。また、太陽熱パネルとしての外観は、実施の形態1と同様の外観を有している。
【0066】
(太陽熱パネル本体400)
図15および図16を参照して、本実施の形態における太陽熱パネル本体400は、太陽熱パネル本体400は、貯湯タンク408を有し、貯湯タンク408の周囲は、エラストマーを使用した緩衝材105および発泡スチロール等からなる断熱材112を介在させて枠部材200が設けられている。枠部材200には、表面にアルマイト処理を施したアルミニウム製の部材(パネルの各辺に対応する4つの部材で構成されており、組み上げた時のサイズ:1165mm×990mm×46mm)が用いられている。
【0067】
貯湯タンク408は、透明体409および集熱器一体型のタンク本体410で構成されている。透明体409は、タンク本体410の上面側の開口部410bを覆う第1透明体412aと、第1透明体412aの上の所定位置に配置される複数の凸部材412cと、凸部材412cの上に載置され、第1透明体410bに対して所定の間隙を隔てて配置される第2透明体409cとを有している。
【0068】
第1透明体412aには樹脂材料の一例として、ポリカーボネートが用いられ、第2透明体409cには強化ガラスが用いられている。また、強化ガラスの裏面側には、紫外線を遮蔽する特性を持つフィルム402が貼着されている。これにより、樹脂材料からなる構成部材の光劣化の抑制を可能とし、長期信頼性の向上に寄与させることができる。
【0069】
第1透明体412aの下面には、タンク本体410を構成するベース部411に設けられた湾曲状の底面410dとともに、導管部415を形成するための内壁412bが設けられている。底面410dは、導管部415が延びる方向に沿って延びる湾曲面を有するとともに、湾曲面の両側に上方に向かって起立する凸状壁部410eが設けられている。この凸状壁部410eの頂部と内壁412bの下端部とが付き合わされることにより、導管部415が形成される。
【0070】
タンク本体410のベース部411は、第1透明体412aと同じ樹脂材料であるポリカーボネートで一体成型されている。なお、長期信頼性の向上への寄与の観点から、ガラス繊維強化プラスチックや炭素繊維強化プラスチックを用いることで、ベース部411の強度を増加させることも可能である。また、ベース部411には、導管部415を18列形成するため底面410dが形成されている。1列の導管部415の幅は約50mm、深さは約70mmである。
【0071】
ベース部411の底面410dの表面には、集熱器としての効率を高めるために、光選択吸収材料として黒クロムメッキがコーティングされた光吸収処理層410mが形成されている。より詳細には、まず、カーボンブラックを含む塗料をベース部411の集熱部表面(凸状壁部410eおよび湾曲状の底面410d)にコーティングし、加熱により塗料を乾燥させると同時にカーボンブラックを樹脂へ固着させた後、カーボンブラックを導電材料として黒クロムメッキを施した。本実施の形態におけるベース部411は、その表面全面により、集熱器を構成している。
【0072】
このように、ベース部411にカーボンブラックを含有させることで、その光吸収特性から太陽光の吸収を促進しつつ紫外線によるベース部411の劣化を防ぐことが可能となる。また、ベース部411の集熱部に含有されたカーボンブラックを導電材料として黒クロムメッキが施されていることにより、材料の光選択吸収特性から太陽光からの可視光線をよく吸収しつつ、自身からの赤外線放射を抑制でき、集熱部としての効率を向上させることができる。
【0073】
また、ベース部411の凸状壁部410eおよび底面410dは、深さが浅い溝形状となることから、凸状壁部410eおよび底面410dの表面に対して均一に光吸収処理層410mを形成するためのコーティング処理は容易であり、コーティング処理に要する作業時間を大幅に短縮させることができる。
【0074】
なお、タンク本体の内壁にコーティングされる光吸収処理層の総表面積は、実施の形態1の場合に比べると減少するが、タンク本体内部に入射する光は反射等により凸状壁部410eおよび湾曲状の底面410dに到達することから、タンク全体として見た場合には、光の集熱能力は低下しない。
【0075】
本実施の形態においては、図16に示すように、第1透明体412a、内壁412b、および、凸状壁部410eが、透明の樹脂材料により予め一体成型により形成されている。樹脂材料の一例としてはポリカーボネートが挙げられる。
【0076】
凸部材412cは断面形状が台形で高さが約5mmである。図3に示した場合と同様に、凸部材412cは所定の間隔で相互に平行となるように配置されている。凸部材412cを第1透明体412aと第2透明体409cとの間に介在させることで、空気層からなる断熱層を形成することができる。凸部材412cの高さが空気の層の厚みを決定することになるが、断熱の観点からは、上述したように約5mm前後が好ましい。これにより、貯湯タンク408の断熱性能を向上させることができる。
【0077】
なお、第1透明体412aの構成を実施の形態1において採用した第1透明体109aの構成と比較した場合、その構成は複雑な形状となっているが、第1透明体412aは射出成型により、第1透明体412a、内壁412b、および、凸部材412cを一体成型することから、製造コストが上昇するようなことはない。また、第1透明体412aおよび内壁412bを一体成型し、凸部材412cを別部材で成型した構成の採用も可能である。
【0078】
図4に示した場合と同様に、導管部415の平面視におけるパターンは、サーペンタイン形状であり、18列の導管部415は全て直列に繋がっている。なお、この形状は一例であり、導管部415については、適宜最適な数量・形状が選択される。ベース部411の左右両側の側面には、直径約7mmのジョイント導出管120を設けた。ジョイント導出管120の中ほどには0リング121が取り付けられている。
【0079】
なお、ベース部411と、第1透明体412a、内壁412b、および、凸状壁部410eとを同じ樹脂材料で成型することで、材料の熱膨張率が同じであることから、長期間の温度サイクルに対して部材間の応力が発生しにくく、長期信頼性の向上に寄与させることができる。
【0080】
なお、その他の太陽熱パネルとしての構成は、上述した実施の形態1における太陽熱パネルの構成と同一である。
【0081】
以上、本実施の形態における太陽熱パネルによれば,上述した実施の形態1における太陽熱パネルと同様に、従来と同等容量の温水を保持できる貯湯タンク408を、太陽熱パネルと屋根との間の空間に収めることができ、意匠性を損なわず、地上のタンク設置スペースを不要にできる。また、屋根への設置に支持パネルを用いていることから、太陽熱パネルとその中に導入される水の荷重を支持パネルを介して屋根で受けることが可能になる。
【0082】
同時に、支持パネルが貯湯タンク408と屋根との間の空間を塞ぐことで、空気の流れを遮断することができ、貯湯タンク408の底面からの放熱を低減することも可能となる。その結果、長期信頼性に優れた設置方法を提供することが可能となる。これらに加え、施工性・保守性に優れ、低コストな太陽熱パネルを提供することが可能となる。
【0083】
さらに、第1透明体412a、内壁412b、および、凸部材412cが、透明の樹脂材料により予め一体成型により形成されている。これにより、ベース部411の凸状壁部410eおよび底面410dは、深さが浅い溝形状とすることができる。その結果、凸状壁部410eおよび底面410dの表面に対して均一に光吸収処理層410mを形成するためのコーティング処理を容易に行なうことが可能となり、コーティング処理に要する作業時間を大幅に短縮させることができる。
【0084】
なお、タンク本体410の強度をさらに向上させる場合には、図17に示すように、部分的に、実施の形態1の場合と同様に、ベース部411と一体成型されたベース部側内壁410fを用いた、太陽熱パネル本体400Aを用いることも可能である。この場合、ベース部側内壁410fを設ける位置は、凸部材412cが設けられる位置にあわせることで、凸部材412cに加わる外力を、ベース部側内壁410fを通じてベース部411に逃がすことができる。また、図15および図16に示すように、第1透明体412aと内壁412bとが一体成形される場合において、凸部材412cが設けられる位置に対向する内壁412bの肉厚さを、他の内壁412bの肉厚さよりも厚く設ける構成の採用も可能である。
【0085】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施の形態1における太陽熱パネルの全体構造の概略を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1における太陽熱パネルの内部構造を示す部分横断面図である。
【図3】実施の形態1における太陽熱パネルの平面図である。
【図4】実施の形態1における貯湯タンクの構造を示す平面図である。
【図5】実施の形態1における屋根に設けられる支持部材の配置を示す図である。
【図6】実施の形態1における太陽熱パネルを屋根に載置する際の状態を模式的に示した分解斜視図である。
【図7】実施の形態1における太陽熱パネルを屋根に載置した状態での横断面図である。
【図8】実施の形態1における太陽熱パネルを屋根に載置した状態での縦断面図である。
【図9】実施の形態1における太陽熱パネルを支持部材に固定する状態を示す、第1ステップを示す図である。
【図10】実施の形態1における太陽熱パネルを支持部材に固定する状態を示す、第2ステップを示す図である。
【図11】実施の形態1における太陽熱パネルを支持部材に固定する状態を示す、第3ステップを示す図である。
【図12】実施の形態1における導水管部材の構造を示す図である。
【図13】実施の形態1における複数の屋根が存在している建物への施工例を示す図である。
【図14】実施の形態1におい示した太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体の断面構造を示す図である。
【図15】実施の形態2における太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体の断面構造を示す図である。
【図16】実施の形態2における太陽熱パネルに採用される太陽熱パネル本体の断面構造を示す部分分解図である。
【図17】実施の形態2における太陽熱パネルに採用される他の形態の太陽熱パネル本体の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
1 太陽熱パネル、21 アタッチメント、22 導水管、23 導水管部材、25 横桟、26 縦桟、29 支持パネル、60 給水配管、61 配管、100,400,400A 太陽熱パネル本体、102,402 フィルム,105,305 緩衝材、108,408 貯湯タンク、109,409 透明体、109a,412a 第1透明体、109b,412c 凸部材、109c,409c 第2透明体、110,410 タンク本体、110a 下端面、110b,410b 開口部、110c,412b 内壁、110d,410d 底面、110e,110f 窪み領域、111 シール材、112 断熱材、113 ボルトネジ、114 ナット、115,415 導管部、115m,410m 光吸収処理層、116,117 ボルト穴、120 ジョイント導出管、121 0リング、132 溝、200 枠部材、201 下端部、202 係合領域部、210 係合部材、211 係合爪、410e 凸状壁部、410f 内壁、411 ベース部側内壁。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根の上に設置される太陽熱パネルであって、
集熱器を兼ねる貯湯タンクを内蔵する太陽熱パネル本体と、
前記太陽熱パネル本体の側面を取り囲むように設けられる枠部材と、
前記屋根に固定される支持部材と、を備え、
前記枠部材は、前記支持部材に支持され、
前記貯湯タンクは、前記太陽熱パネル本体のほぼ全面にわたって設けられるとともに、前記太陽熱パネル本体の内部において前記屋根に至るまでの空間を略埋めるように設けられ、
前記太陽熱パネル本体に設けられる前記貯湯タンクは、透明体およびタンク本体で構成され、
前記透明体は、前記タンク本体の上面側の開口部を覆う第1透明体と、前記第1透明体の上に配置される複数の凸部材と、前記凸部材の上に載置され、前記第1透明体に対して所定の間隙を隔てて配置される第2透明体とを有し、
前記タンク本体は、その内部に所定方向に延びる導管部を形成するため、複数の内壁とベース部とを有し、
前記複数の内壁と前記第1透明体とは、樹脂成型により一体的に成形されている、太陽熱パネル。
【請求項2】
複数の前記内壁と、前記第1透明体と、複数の前記凸部材とは、樹脂成型により一体に成形されている、請求項1に記載の太陽熱パネル。
【請求項3】
前記ベース部は、前記導管部が延びる方向に沿って延びる湾曲状の底面を複数有するとともに、その底面の両側が上方に向かって起立する凸状壁部が設けられ、
前記凸状壁部の頂部と前記内壁の下端部とが付き合わされることにより、前記導管部が形成される、請求項1または2に記載の太陽熱パネル。
【請求項4】
前記ベース部は、前記第1透明体に当接するまで延びるベース部側内壁を有する、請求項1から3のいずれかに記載の太陽熱パネル。
【請求項5】
前記タンク本体はカーボンブラックを有する、請求項1から4のいずれかに記載の太陽熱パネル。
【請求項6】
前記タンク本体は、カーボンブラックを導電材料として、黒クロムメッキ処理が施されている、請求項5に記載の太陽熱パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−107118(P2010−107118A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279846(P2008−279846)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】