説明

媒体搬送装置及び画像形成装置

【課題】媒体と搬送部材が接触する際の騒音の発生を低減すること。
【解決手段】媒体(S)が積載される積載部(6)と、積載部(6)に積載された媒体(S)に接触する接触位置と、媒体(S)から離間する離間位置との間で移動可能に支持され、接触位置に移動した場合に媒体(S)を搬送可能な搬送部材(21)と、搬送部材(21)が離間位置から接触位置に移動する場合に、接触位置に到達する際の搬送部材(21)の移動速度が、離間位置から接触位置に移動する移動速度の平均速度よりも低速に制御する速度制御機構(36)と、を備えた媒体搬送装置(16+21+22+31〜47)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体搬送装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、媒体を搬送する搬送部材が、接触、離間する構成として、以下の特許文献1、2に記載の技術が知られている。
【0003】
特許文献1としての特開平5−301644号公報には、給紙ローラ(23)に対して、紙が積載された圧板(29)を接近、離間させるためのカム(43A)として、回転方向に行くに連れて、半径が大きくなり且つ半径の最大の位置から最小の位置に対して段差状に形成されており、給紙動作が開始されると、給紙カム(43A)の段差を圧板(29)の接触位置が通過して、半径が最大の位置から最小の位置に速やかに移動させることで、圧板(29)に積載された紙を給紙ローラ(23)に接触させる構成が記載されている。
【0004】
特許文献2としての特開平6−48588号公報には、給送ローラ(17)に対してシート(2)が積載されたシート積載台(14)を接近離間させるためのカム(C1)として、回転方向に行くに連れて、半径が連続的に大きくなって、半径が最大になる位置からも連続的に半径が小さくなるカム(C1)を使用する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−301644号公報(「0009」、図10〜図12)
【特許文献2】特開平6−48588号公報(「0026」、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、媒体と搬送部材が接触する際の騒音の発生を低減することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の媒体搬送装置は、
媒体が積載される積載部と、
前記積載部に積載された媒体に接触する接触位置と、前記媒体から離間する離間位置との間で移動可能に支持され、前記接触位置に移動した場合に前記媒体を搬送可能な搬送部材と、
前記搬送部材が前記離間位置から前記接触位置に移動する場合に、前記接触位置に到達する際の前記搬送部材の移動速度が、前記離間位置から前記接触位置に移動する移動速度の平均速度よりも低速に制御する速度制御機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の媒体搬送装置において、
前記積載部に支持され、且つ、駆動が伝達される駆動部材と、
前記駆動部材に媒体を挟んで対向する前記接触位置と、前記駆動部材から離間する前記離間位置との間で移動可能に支持され、前記接触位置に移動した場合に前記駆動部材との間で媒体を挟んで、従動回転する前記搬送部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の媒体搬送装置において、
前記積載部材に積載可能な媒体の最大量に基づいて、前記接触位置に到達する時期よりも予め設定された時間だけ手前から、前記搬送部材の移動速度が前記平均速度よりも低速に制御する前記速度制御機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の媒体搬送装置において、
回転軸を中心として回転可能に支持され且つ前記搬送部材を支持して、回転時に前記搬送部材を前記接近位置と前記離間位置との間で移動させる搬送支持部材と、
連動部を有し、前記搬送支持部材の回転軸に連結された連結部材と、
前記連動部が接触する接触面を有し、駆動源からの回転が伝達された場合に回転中心を中心として回転する回転部材により構成された前記速度制御機構であって、前記回転中心から前記接触面までの距離が回転方向に沿って大きくなる前記接触面を有し、回転に伴って前記接触面に接触する前記連動部を介して前記搬送部材を前記接近位置と前記離間位置との間で移動させる前記回転部材と、
前記搬送部材が前記接近位置に移動する時期に対応する前記接触面の位置である接近対応位置に対して、前記離間位置側から前記接近対応位置に向かう方向において、前記接近対応位置の上流側に隣接して、前記回転中心からの距離の変化量が局所的に小さい緩衝部が設けられた前記接触面と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の媒体搬送装置において、
前記回転部材の回転方向に対して、前記回転中心から前記接触面までの距離の最大の位置と、最小の位置とが、隣接して配置された前記接触面、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
前記技術的課題を解決するために、請求項6に記載の発明の画像形成装置は、
媒体に画像を記録する画像記録部と、
前記媒体を搬送する請求項1ないし5のいずれかに記載の媒体搬送装置と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1,6に記載の発明によれば、接触位置に到達する際の移動速度が平均速度よりも低速でない構成に比べて、媒体と搬送部材が接触する際の騒音の発生を低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、媒体を挟む際に発生する騒音を低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、媒体の最大量に基づいて低速に制御しない場合に比べて、媒体の量に増減があっても騒音の発生を低減できる。
請求項4に記載の発明によれば、連動部が接触する回転部材の接触面の緩衝部を使用して速度を低速に制御することができる。
請求項5に記載の発明によれば、最大の位置と最小の位置とが隣接しない場合に比べて、緩衝部を確保しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
【図3】図3は本発明の実施例1の後処理装置の拡大図であり、排出用クランプローラの上下動を示す説明図である。
【図4】図4は本発明の実施例1の後処理装置の拡大図であり、サブパドルの上下動を示す説明図である。
【図5】図5は本発明の実施例1の後処理装置の要部拡大図である。
【図6】図6は実施例1のクランプロールの昇降機構の説明図である。
【図7】図7は実施例1の回転部材の一例としてのカムの説明図であり、図7Aはクランプロールが下降位置に移動した状態のカムの回転位置の説明図、図7Bはクランプロールが上昇位置に移動した状態のカムの回転位置の説明図である。
【図8】図8は実施例1のカムの接触面の説明図であり、図8Aは横軸に位相角度を取り縦軸に半径を取ったグラフ、図8Bは横軸に位相角度を取り縦軸に速度変動を取ったグラフである。
【図9】図9は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。
【図10】図10は前記図9の続きのブロック図である。
【図11】図11は実施例1のクランプロール昇降処理のフローチャートの説明図である。
【図12】図12は実施例1のクランプロールの初期化処理のフローチャートの説明図であり、図11のST2のサブルーチンの説明図である。
【図13】図13は従来の構成のカムの説明図であり、図13Aは実施例1の図7Aに対応する下降位置に移動した状態の説明図、図13Bは実施例1の図7Bに対応する上昇位置に移動した状態の説明図である。
【図14】図14は従来のカムの接触面の説明図であり、図14Aは実施例1の図8Aに対応する横軸に位相角度を取り且つ縦軸に半径を取ったグラフ、図14Bは実施例1の図8Bに対応する横軸に位相角度を取り且つ縦軸に移動速度を取ったグラフである。
【図15】図15は実施例1の作用説明図であり、図15Aは上昇位置と下降位置の間の位置にカムが移動した状態の説明図、図15Bは段差の上昇位置側にカムフォロアが接触した状態の説明図、図15Cは段差の下降位置側にカムフォロアが接触した状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0016】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例であるプリンタUは、装置本体の一例としてのプリンタ本体U1を備えている。前記プリンタUに電気的に接続された画像情報の送信装置の一例としての情報処理装置PCから送信された画像情報は、制御部Cに入力される。前記制御部Cに入力された画像情報は、予め設定された時期に潜像形成用のイエローY、マゼンタM、シアンC、黒Kの画像情報に変換され、潜像形成回路DLに出力される。
なお、原稿画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報が潜像形成回路DLに入力される。
前記潜像形成回路DLは、図示しない各色Y,M,C,Kの各駆動回路を有し、入力された画像情報に応じた信号を、予め設定された時期に、各色毎に配置された潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHkに出力する。
【0017】
図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
図1、図2において、潜像形成装置LHy〜LHkの各潜像書込光源から出射したY,M,C,Kの潜像書込光は、それぞれ、像保持体の一例としての回転する感光体PRy,PRm,PRc,PRkに入射される。なお、実施例1では、前記潜像形成装置LHy〜LHkは、いわゆる、発光素子の一例としてのLEDが画像の幅方向に沿って線状に配列されたLEDアレイにより構成されている。
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkの周囲には、回転方向に沿って、帯電器CRy,CRm,CRc,CRk、潜像形成装置LHy,LHm,LHc,LHk、現像装置Gy,Gm,Gc,Gk、1次転写器T1y,T1m,T1c,T1k、清掃器の一例としての感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkが配置されている。
【0018】
図1,図2において、前記各感光体PRy,PRm,PRc,PRkはそれぞれの帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより帯電された後、画像書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、前記潜像書込光により、その表面に静電潜像が形成される。前記感光体PRy,PRm,PRc,PRk表面の静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkの現像剤保持体の一例としての現像ロールGRy,GRm,GRc,GRkに保持された現像剤により可視像の一例としてのトナー像に現像される。
その現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから予め設定された時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。
【0019】
前記各感光体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトBに1次転写される。1次転写後の感光体PRy,PRm,PRc,PRk表面の残留物、付着物は、感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkにより清掃される。清掃された前記感光体PRy,PRm,PRc,PRk表面は、帯電器CRy,CRm,CRc,CRkにより再帯電される。
前記Y色の感光体PRy、帯電器CRy、潜像形成装置LHy、現像装置Gy、1次転写器T1y、感光体クリーナCLyにより、可視像の一例としてのトナー像を形成する実施例1のY色の可視像形成装置Uyが構成されている。同様に、各感光体PRm,PRc,PRk、帯電器CRm,CRc,CRk、潜像形成装置LHm,LHc,LHk、現像装置Gm,Gc,Gk、1次転写器T1m,T1c,T1k、感光体クリーナCLm,CLc,CLkにより、前記M,C,K色の可視像形成装置Um,Uc,Ukが構成されている。
【0020】
前記感光体PRy〜PRkの上方には、上下移動可能且つ前方に引き出し可能な中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRd、張架部材の一例としてのテンションロールRt、蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRw、従動部材の一例としてのアイドラロールRfおよび2次転写対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、前記1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kとを有している。そして、前記中間転写ベルトBは、前記各ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより回転移動可能に支持されている。
【0021】
前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに対向する位置には、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されており、バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより実施例1の2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとが接触する領域により2次転写領域Q4が形成される。
前記1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kで1次転写器T1y,T1m,T1c,T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色または順次重ねて転写された多色のトナー像は、前記2次転写領域Q4に搬送される。
前記1次転写器T1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。また、前記可視像形成装置Uy〜Ukおよび転写装置T1+T2+Bとにより、実施例1の画像記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bが構成されている。
【0022】
図1において、前記可視像形成装置Uy〜Ukの下方には、ガイド部材の一例としての左右一対のガイドレールGRが4段設けられており、前記ガイドレールGRには、給紙容器の一例としての給紙トレイTR1〜TR4が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR1〜TR4に収容された媒体の一例としての記録シートSは、搬送部材の一例であって、取出部材の一例としてのピックアップロールRpにより取り出され、捌き部材の一例としてのさばきロールRsにより1枚ずつ分離される。そして、記録シートSは、媒体搬送路の一例である給紙路SH1に沿って、搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaにより搬送され、2次転写領域Q4のシート搬送方向上流側に配置された媒体搬送時期の調節部材の一例としてのレジロールRrに送られる。
前記ピックアップロールRp、さばきロールRs等により、実施例1の給紙装置Rp+Rsが構成されている。
また、前記最上段の給紙トレイTR1の右方には、手差し給紙部の一例としての手差しトレイTR0が設置されている。前記手差しトレイTR0に支持された記録シートSは、手差し給紙部材の一例としての手差し給紙ロールRp0により給紙され、手差し搬送路SH0を搬送され、レジロールRrに送られる。
【0023】
レジロールRrは、中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送されるのに時期を合わせて、前記記録シートSを前記給紙路SH1の下流側の搬送路の一例としての主搬送路SH2に搬送し、記録シートSを2次転写領域Q4に搬送する。記録シートSが前記2次転写領域Q4を通過する際、前記バックアップロールT2aは接地され、2次転写器T2bには前記制御部Cにより制御される電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加され、前記中間転写ベルトB上のトナー像は、中間転写ベルトBから記録シートSに転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
【0024】
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着装置Fの加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpの接触領域である定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に加熱定着される。なお、前記加熱ロールFh表面には、記録シートSの前記加熱ロールからの離型性を良くするための離型剤が離型剤塗布装置Faにより塗布されている。
前記定着装置Fの搬送方向下流側である上方には、記録シートSを、プリンタ本体U1の排出媒体積載部の一例としての排紙トレイTRhに向けて搬送する搬送路の一例としての排紙路SH3が配置されている。したがって、記録シートSが排紙トレイTRhに向けて搬送される場合には、定着された記録シートSは、排紙路SH3を搬送され、媒体排出口の一例としてのシート排出口SH3aから、プリンタ本体U1の排出部材の一例としての排紙ロールRhにより排出される。
【0025】
図1において、実施例1では、下側の3段分の給紙トレイTR2〜TR4の右方には、上流側開放部材の一例としての下カバーU1aが、図1の実線で示す通常位置と、図1の破線で示す開放位置との間で開閉可能に支持されている。前記下カバーU1aには、給紙トレイTR2〜TR4の右方の給紙路SH1の右側の案内、いわゆるガイドや、一対の搬送ロールRaの外側が支持されている。したがって、下カバーU1aを開放位置に移動させることで、給紙路SH1の下部、すなわち、搬送方向上流側の上流側給紙路SH1aが開放され、詰まった媒体を除去することができる。
前記各搬送路SH0〜SH3により実施例1の搬送路SHが構成されており、前記搬送路SH、給紙装置Rp+Rs、シート搬送ロールRa、レジロールRr、排紙ロールRh等により媒体搬送系SH+Ra〜Rhが構成されている。
【0026】
(シート搬送ユニットU2の説明)
図1において、実施例1の前記プリンタUは、前記排紙トレイTRhに着脱可能に装着された媒体搬送ユニットの一例としてのシート搬送ユニットU2を有する。前記シート搬送ユニットU2は、前記プリンタ本体U1のシート排出口SH3aに接続する一側面に、前記排紙ロールRhから排出された記録シートSが搬入される搬入口1が設けられている。前記搬入口1から搬入された記録シートSは、シート搬送ユニットU2内部に配置された媒体搬送部材の一例としての連絡搬送ロールRa2により、搬送路の一例としての連絡搬送路SH5を搬送される。前記連絡搬送路SH5を搬送された記録シートSは、シート搬送ユニットU2の他側面に形成された後処理装置向けの排出口2から排出される。
【0027】
(後処理装置U3の説明)
図3は本発明の実施例1の後処理装置の拡大図であり、排出用クランプローラの上下動を示す説明図である。
図4は本発明の実施例1の後処理装置の拡大図であり、サブパドルの上下動を示す説明図である。
図5は本発明の実施例1の後処理装置の要部拡大図である。
図1、図3、図4において、実施例1のプリンタUは、プリンタ本体U1の側面に着脱可能に支持され、且つ、シート搬送ユニットU2に接続され、前記シート排出口2から排出された記録シートSに、端綴じの一例としてのステープルや整合等の後処理を行う後処理装置U3を有する。
【0028】
図1、図3〜図5において、実施例1の後処理装置U3は、プリンタ本体U1の左側壁U1bに対向して配置される画像形成装置本体側壁面の一例としての右側壁U3aを有する。前記右側壁U3aの上部には、シート排出口2に接続される後処理装置搬入口の一例としてのシート搬入口3が形成されている。また、前記右側壁U3aの上下方向中央部には、右方に突出して下方に延びる引掛け部U3a1が前後一対形成されている。前記引掛け部U3a1は、プリンタ本体U1の左側壁U1bに形成された支持孔U1b1に嵌められて、プリンタ本体U1に引っ掛けられる。これにより、後処理装置U3はプリンタ本体U1に支持され、後処理装置U3の右側壁U3aが、プリンタ本体U1の左側壁U1bに沿った状態で保持されて、シート搬入口3は、シート搬送ユニットU2のシート排出口2に接続された状態で保持される。
したがって、記録シートSが、シート搬送ユニットU2のシート排出口2から排出されると、後処理装置U3のシート搬入口3に搬入される。
【0029】
(コンパイル排出ロールの説明)
図1において、シート搬入口3に搬入された記録シートSは、シート搬入口3の下流側に設けられた後処理装置U3の搬送部材の一例としての後処理搬入ロールRa3によって、後処理装置U3内の後処理搬送路SH6を搬送される。前記後処理搬送路SH6を搬送された記録シートSは、後処理搬送路SH6の下流端に設けられた第1の排出部材の一例としてのコンパイル排出ロール4によって、第1の積載部の一例としてのコンパイルトレイ6に排出される。なお、実施例1のコンパイル排出ロール4は、駆動源の一例としてのロール駆動モータMA1からの駆動が伝達されて回転、停止される。実施例1では、後処理搬入ロールRa3やコンパイル排出ロール4を駆動するロール駆動モータMA1として、予め設定された入力信号の一例としてのパルス信号が入力されるたびに予め設定された角度回転するステッピングモータが使用されているが、これに限定されず、例えば、DCモータ等、従来公知のモータを使用することも可能である。
前記コンパイル排出ロール4の上流近傍には、媒体検知部材の一例としてのコンパイル排出センサSN1が配置されており、後処理搬送路SH6内を記録シートSが検知される。
【0030】
(コンパイルトレイの説明)
図1、図3〜図5において、前記コンパイルトレイ6は、第1の積載部本体の一例としてのコンパイルトレイ本体7を有する。図1において、前記コンパイルトレイ本体7は、水平に対し傾斜し且つ左部が右部に比べて高くなるように配置されている。
図3〜図5において、前記コンパイルトレイ本体7の右端には、一端揃え部材の一例として、上方に延びるエンドウォール8が支持されている。したがって、コンパイル排出ロール4から排出されてコンパイルトレイ本体7に積載される記録シートSの一端である右端がエンドウォール8に突き当てられることで、記録シートSの束の右端が揃えられる。
前記エンドウォール8の上端には、案内部の一例として、エンドウォール8から離れるに連れてコンパイルトレイ7の積載面7aとの間隔が広くなるガイド壁9が形成されている。前記ガイド壁9は、エンドウォール8に向かって移動する記録シートSの右端、すなわち、媒体が排出される方向である媒体排出方向の上流端が、湾曲、いわゆる、カールした状態の場合に、記録シートSの前記上流端をエンドウォール8に案内する。
【0031】
(メインパドルの説明)
前記ガイド壁9の左斜め上方には、第2の揃え搬送部材の一例としてのメインパドル11が回転可能に支持されている。前記メインパドル11は、駆動源の一例としてのパドル駆動モータMA6から駆動が伝達される回転軸11aと、回転軸11aに沿って予め設定された間隔をあけて複数配置された回転体の一例としての円筒状のロール部11bと、を有する。なお、実施例1のメインパドル11は、コンパイル排出ローラ4と同様に、ステッピングモータにより駆動される。
ロール部11bの外周面には、搬送部材本体の一例として、可撓性を有する板状のパドル本体11cが、予め設定された位相間隔をあけて3つ支持されている。実施例1のパドル本体11cは、記録シートSがエンドウォール8に向けて移動する方向に対して、ロール部11bの外周面から上流側に向かう接線方向に延びており、パドル本体11cの外端がコンパイルトレイ本体7の積載面7aに接触可能な長さに形成されている。
したがって、メインパドル11が回転することで、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSの最上面にパドル本体11cが接触可能である。よって、積載された記録シートSは、メインパドル11によりエンドウォール8に向けて搬送され、記録シートSの右端がエンドウォール8に突き当てられて、揃えられる。
【0032】
(タンパの説明)
前記コンパイルトレイ6の左部には、幅端揃え部材の一例として、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSの幅方向の端に接触して記録シートSの幅方向の端を揃えるタンパ12が前後一対配置されている。実施例1のタンパ12は、コンパイルトレイ本体7の左部からコンパイルトレイ本体7の左端を超えて積載面7の延長上に延びる板状に形成されており、左端部には、コンパイルトレイ本体7の長さよりも長い大判や長尺の記録シートSに接触して整合するための下方に延びる延長整合部12aが形成されている。前後一対のタンパ12は、各タンパ12ごとに配置された後述する駆動源の一例としてのタンパ駆動モータMA7により、それぞれ幅方向である前後方向に移動可能に支持されている。なお、実施例1のタンパ12は、メインパドル11等の場合と同様に、ステッピングモータにより構成されたタンパ駆動モータMA7により、幅方向の移動が制御される。
【0033】
したがって、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSに対して、一対のタンパ12が前後方向に移動して接触することで、記録シートSの束の幅方向の位置を揃える整合を行ったり、記録シートSの幅方向の両端にタンパ12が接触して挟んだ状態で前後方向にタンパ12が移動することで、記録シートSの幅方向の位置を移動させることが可能である。
なお、このようなタンパ12に関しては、従来公知であり、例えば、特開2011−88682号公報や特開2011−88683号公報等に記載された構成等、従来公知の任意の構成を採用可能であるため、詳細な説明を省略する。
【0034】
(ステープラの説明)
図3〜図5において、前記コンパイルトレイ6の右斜め下方には、綴じ部材の一例としてのステープラ13が設置されている。ステープラ13は、駆動源の一例としてのモータ13aの駆動により、コンパイルトレイ6に積載されて整合された記録シートSの束を、綴じ針の一例としてのステープル針により綴じる。
なお、このような記録シートSの束を綴じるステープラ13については、特開平6−345319号公報や、特開2009−166908号公報等に記載されており、従来公知であるため、その詳細な説明は省略する。
【0035】
(スタッカ排出ロールの説明)
図3〜図5において、前記コンパイルトレイ本体7の媒体排出方向下流側、すなわち、左方には、駆動部材の一例であって、第2の排出部材の一例としてのスタッカ排出ロール16が配置されている。前記スタッカ排出ロール16は、駆動源の一例としての正逆回転可能なスタッカ排出モータMA2からの駆動が伝達される回転軸16aと、回転軸16aに沿って予め設定された間隔をあけて支持された回転部の一例としてのロール本体16bとを有し、スタッカ排出モータMA2の正逆回転に伴って、正逆回転する。なお、実施例1のスタッカ排出ロール16は、コンパイル排出ロール4等と同様に、ステッピングモータにより駆動される。
したがって、実施例1のスタッカ排出ロール16は、正逆回転時に、コンパイルトレイ6に積載されて整合やステープル等の後処理がされた記録シートSを、第2の積載部の一例としてのスタッカトレイTH1に排出させると共に、逆回転時に、コンパイルトレイ6に排出された記録シートSをエンドウォール8に向けて移動させる。
【0036】
(シェルフの説明)
図5において、スタッカ排出ロール16の近傍には、スタッカ排出ロール16の回転軸16aとコンパイルトレイ本体7の下面との間に、延長部材の一例としてのシェルフ17が配置されている。
図5において、前記シェルフ17は、延長部本体の一例として、円弧状に湾曲した板状のシェルフ本体17aを有し、シェルフ本体17aの下面には、被伝達部の一例としての円弧状のラックギア17bが形成されている。前記ラックギア17bには、スタッカ排出ロール16の回転軸16aの下方に配置されたシェルフ駆動ギア18に噛み合っている。前記シェルフ駆動ギア18には、後述する駆動源の一例としての正逆回転可能なシェルフ駆動モータMA3から駆動が伝達されており、モータの正逆回転に伴って、図5の実線で示す記録シートSの下面を支持可能な延長位置と、図5の破線で示す後処理装置U3内部に収納された収納位置との間でシェルフ17が移動する。
なお、前記排出ロール16やシェルフ17は、従来公知であり、例えば、特開2006−69746号公報や特開2006−69749号公報、特開2011−88682号公報や特開2011−88683号公報等に記載された従来公知の種々の構成を採用可能であるため詳細な説明は省略する。
【0037】
(クランプロール21の説明)
図3において、コンパイルトレイ本体7の上方には、搬送部材の一例であって、排出従動部材の一例として、スタッカ排出ロール16に対応してクランプロール21が配置されている。前記クランプロール21は、搬送支持部材の一例であって、腕部材の一例として、回転軸22aを中心として回転可能に支持されたクランプアーム22の先端部に支持されており、クランプアーム22の回転に伴って、クランプロール21がスタッカ排出ロール16から離間する図3の実線で示す離間位置の一例としての上昇位置と、クランプロール21がスタッカ排出ロール16に接近して記録シートSに接触して記録シートSを挟む図3の破線で示す接触位置の一例としての下降位置との間で移動可能に支持されている。
なお、クランプロール21の昇降機構については、後述する。
【0038】
(サブパドル23の説明)
図4において、クランプロール21の前後方向にずれた位置には、第1の揃え搬送部材の一例としてのサブパドル23が配置されている。なお、実施例1のサブパドル23は、前後方向に対して予め設定された間隔をあけて複数配置されており、メインパドル11と同様の構成となっているため、詳細な説明は省略する。サブパドル23は、腕部材の一例として、回転軸24aを中心として回転可能に支持されたパドルアーム24の先端部に支持されており、パドルアーム24の回転に伴って、コンパイルトレイ6の積載面7aからサブパドル23が上昇して離れた図4の実線で示す待機位置と、コンパイルトレイ6の積載面7aにサブパドル23が下降して接近し、コンパイルトレイ6上の記録シートSをエンドウォール8側に引き込む図4の破線で示す引込位置と、の間で移動可能に支持されている。
なお、前記クランプロール21やサブパドル23の昇降機構や、サブパドル23の駆動機構に関しては、従来公知であり、例えば、特開2006−69727号公報や特開2006−69746号公報、特開2006−69749号公報等に記載されているような種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。また、実施例1では、サブパドル23の駆動源は、メインパドル11の駆動源であるパドル駆動モータMA6と共通化されているが、独立して設けることも可能である。
【0039】
(スタッカトレイTH1の説明)
図1、図3〜図5において、前記後処理装置U3の左側壁U3bには、第2の積載部の一例として、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSが排出されるスタッカトレイTH1が支持されている。前記スタッカトレイTH1は、昇降案内部の一例として、前記後処理装置U3の左側壁U3bに沿って上下方向に延びるトレイガイド26を有する。前記トレイガイド26には、排出移動部の一例としてのスライダ27が、トレイガイド26に沿って昇降可能に支持されている。前記スライダ27には、第2の積載部本体の一例としてのスタッカトレイ本体28が、固定支持されている。
前記スタッカトレイTH1は、スタッカトレイ本体28の上面に積載された記録シートSの束の最上面の高さに応じて、下降するように構成されている。なお、このような昇降機構は、従来公知であり、例えば、特開平7−300270号公報、特開2003−089463号公報等に記載の昇降機構等、種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
【0040】
図6は実施例1のクランプロールの昇降機構の説明図である。
図6において、実施例1のクランプロール21を支持するクランプアーム22には、付勢支持体の一例として、後処理装置U3の本体に支持された上方の支持プレート31との間に、クランプアーム22をスタッカ排出ロール16側に付勢する付勢部材の一例としてのコイルスプリング32が支持されている。
また、前記クランプアーム22の回転軸22aの軸方向端部には、連結部材の一例として、斜め上方に延びる連動レバー33が支持されている。前記連動レバー33は、基端部が回転軸22aに固定されており、回転軸22aと一体的に回転可能に支持されている。
前記連動レバー33の先端部には、連動部の一例としてのカムフォロア34が支持されている。
【0041】
図7は実施例1の回転部材の一例としてのカムの説明図であり、図7Aはクランプロールが下降位置に移動した状態のカムの回転位置の説明図、図7Bはクランプロールが上昇位置に移動した状態のカムの回転位置の説明図である。
図6、図7において、前記カムフォロア34の左方には、速度制御機構の一例であって、回転部材の一例としてのカム36が配置されており、カム36は回転中心36aを中心として回転可能に支持されている。前記カム36は、カムフォロア34に接触する接触面37aを有する回転部材本体の一例としてのカム本体37と、カム本体37と同軸且つ軸方向後方に配置された歯車部の一例としてのギア部38と、前記カム本体37とギア部38との間に配置された円板状の円板部39と、を有する。
【0042】
図8は実施例1のカムの接触面の説明図であり、図8Aは横軸に位相角度を取り縦軸に半径を取ったグラフ、図8Bは横軸に位相角度を取り縦軸に速度変動を取ったグラフである。
前記カム本体37は、回転方向に沿って半径が大きくなる接触面37aを有し、実施例1の接触面37aは、第1の回転方向の一例としての図7における時計回り方向Y1に沿っていくに連れて、半径が大きくなるように構成されている。実施例1の接触面37aは、回転中心36aからの距離である半径が最小の位置P1と、半径が最大の位置P2とが回転方向Y1に沿って隣接して配置されており、最短位置の一例としての最小の位置P1と、最長位置の一例としての最大の位置P2との間は、半径の変化が不連続な段差37bを持って接続されている。
【0043】
図8Aにおいて、実施例1の接触面37aは、半径が最小の位置P1を位相角度0°とした場合に、時計回り方向Y1に沿っていくに連れて、図8に示すように半径の増大率が一定ではない増大率で増大するように設定されている。一例として、位相0°〜60°の範囲が最小の半径の領域L1に設定され、位相60°〜300°の間の領域L2は、連続的に半径が大きくなるように設定されると共に、位相300°〜360°の範囲は、最大の半径の領域L3となるように設定されている。そして、半径が最大の領域L3にカムフォロア34が接触した場合に、クランプロール21が上昇位置に移動すると共に、半径が最小の領域L1にカムフォロア34が接触した場合に、クランプロール21が下降位置に移動する。
【0044】
なお、実施例1では、半径が最小の領域L1や最大の領域L3は、昇降モータ41停止後の慣性回転や製造誤差等に応じた余裕、いわゆるマージンを考慮して60°の幅を持って設定されているが、位相300°の位置が上昇位置に設定され、位相60°の位置が下降位置に設定されている。
なお、実施例1のクランプロール21は、下降位置に移動した状態では、コイルスプリング32の付勢力により、記録シートSの最上面またはスタッカ排出ロール16に、圧力が作用して押し当てられた状態で接触する。
【0045】
そして、実施例1の接触面37aでは、図8に示すように、中間の領域L2において、コンパイルトレイ6に記録シートSが積載されていない状態でスタッカ排出ロール16にクランプロール21が接触を開始する接近対応位置が、一例として、位相角度が90°に設定されており、位相角度90°の位置には、半径が最大の位置側に、半径の変化量が局所的に小さい緩衝部L2aが形成されている。実施例1では、接近対応位置である位相角度90°から時計回り方向Y1の下流側である位相角度120°の範囲に緩衝部L2aが形成されており、半径の変化量が局所的に小さく設定されている。したがって、実施例1のカム本体37では、回転中心36aを中心に一定の角速度で回転した場合に、図8Bに示すように、緩衝部L2aに対応する位置において、クランプロール21の下降速度が、位相60°〜300°の間で接近位置と上昇位置との間で移動する場合の移動速度の平均速度よりも低下するように構成されている。
【0046】
図6において、前記ギア部38の上方には、駆動源の一例として、正逆回転可能な昇降モータ41が配置されており、昇降モータ41は、駆動歯車の一例としての駆動ギア41aを有する。昇降モータ41の駆動力は、駆動ギア41aに噛み合う伝達部材の一例としての中間ギア42を介して、ギア部38に伝達される。したがって、昇降モータ41の正逆回転に伴って、カム36が時計回り方向Y1または第2の回転方向の一例としての反時計回り方向Y2に回転され、接触面37aに接触する連動レバー33が回転し、連動してクランプロール21が昇降する。
図6、図7において、前記円板部39の外周には、円弧状の被検知部46が支持されており、カム36の左下方には、前記被検知部46を検知可能な検知部材の一例としての光センサ47が配置されている。実施例1の光センサ47は、光を出力する出力部47aと、光を受光する受光部47bとを有し、遮光部により構成された前記被検知部46が出力部47aと受光部47bとの間に進入した場合に、光センサ47は検知状態、いわゆる「オン」の状態となるように構成されている。
【0047】
実施例1の被検知部46は、一端46aは、クランプロール21が上昇位置に移動した場合に光センサ47で検知される位置に配置され、他端46bは、クランプロール21が接近位置に移動した場合に光センサ47で検知される位置に配置されている。
なお、図7A、図7Bでは、下降位置および上昇位置に移動する際に、光センサ47で検知後に、昇降モータ41が停止されており、処理の時間遅れ、いわゆるタイムラグや停止後の慣性回転があるため、一端46aや他端46bから光センサ47がずれた位置でカム37が停止した状態を示している。
前記スタッカ排出ロール16やクランプロール21、前記クランプアーム22、符号31〜47を付した部材等により、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSを搬送する媒体搬送装置16+21+22+31〜47が構成されている。
【0048】
(実施例1の制御部の説明)
図9は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。
図10は前記図9の続きのブロック図である。
図9、図10において、プリンタ本体U1の制御部Cおよび後処理装置U3の制御部CAは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/O、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリ、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリ、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置、ならびに発振器等を有する小型情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0049】
(プリンタ本体U1の制御部Cに接続された信号出力要素)
前記プリンタ本体U1の制御部Cは、操作部UI等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
UI:操作部
前記操作部UIは、電源投入部の一例としての電源ボタンUI1、表示部UI2、数字入力部UI3、矢印入力部UI4、等を備えている。
【0050】
(プリンタ本体U1の制御部Cに接続された被制御要素)
プリンタ本体U1の制御部Cは、主駆動源駆動回路D1、電源回路E、給紙装置駆動回路D2、搬送部材駆動回路D3、その他の図示しない制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
D1:主駆動源駆動回路
主駆動源駆動回路D1は、主駆動源M1を介して感光体PRy〜PRkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
D2:給紙装置駆動回路
給紙装置駆動回路D2は、給紙用駆動源M2を介して給紙装置Rp+Rsを駆動する。D3:搬送部材駆動回路
搬送部材駆動回路D3は、搬送用駆動源M3を介して搬送ロールRaや排紙ロールRhを駆動する。
【0051】
E:電源回路
前記電源回路Eは現像用電源回路Ea、帯電用電源回路Eb、転写用電源回路Ec、定着用電源回路Ed等を有している。
Ea:現像用電源回路
現像用電源回路Eaは、現像装置Gy〜Gkの現像ロールに現像電圧を印加する。
Eb:帯電用電源回路
帯電用電源回路Ebは、帯電器CRy〜CRkそれぞれに感光体PRy〜PRk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
Ec:転写用電源回路
転写用電源回路Ecは、1次転写器T1y〜T1kや2次転写ロールT2bに転写電圧を印加する。
Ed:定着用電源回路
定着用電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhにヒータ加熱用の電源を供給する。
【0052】
(プリンタ本体U1の制御部Cの機能)
プリンタ本体U1の制御部Cは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、制御部Cは次の機能を有している。
C1:画像形成制御手段
画像形成制御手段C1は、情報処理装置PCから入力された画像情報に応じて、プリンタUの各部材の駆動や各電圧の印加時期等を制御して、画像形成動作であるジョブを実行する。なお、実施例1の前記画像情報には、「後処理なし」、「綴じ無し(整合のみ)」、「綴じ有り」の後処理設定情報や、後処理実行枚数情報、使用するトレイTR0〜TR4についての使用給紙部情報等が含まれている。
C2:主駆動源制御手段
主駆動源制御手段C2は、主駆動源駆動回路D1を介して主駆動源M1の駆動を制御し、感光体PRy〜PRk等の駆動を制御する。
【0053】
C3:電源回路制御手段
電源回路制御手段C3は、現像用電源回路制御手段C3Aと、帯電用電源回路制御手段C3Bと、転写用電源回路制御手段C3Cと、定着用電源回路制御手段C3Dとを有し、電源回路Eの作動を制御して、各部材への電圧印加や電源供給を制御する。
C3A:現像用電源回路制御手段
現像用電源回路制御手段C3Aは、現像用電源回路Eaを制御して現像装置Gy〜Gkの現像ロールに印加する現像電圧を制御する。
C3B:帯電用電源回路制御手段
帯電用電源回路制御手段C3Bは、帯電用電源回路Ebを制御して、帯電器CRy〜CRkに印加する帯電電圧を制御する。
【0054】
C3C:転写用電源回路制御手段
転写用電源回路制御手段C3Cは、転写用電源回路Ecを制御して、1次転写器T1y〜T1kに印加する1次転写電圧や、2次転写ロールT2bに印加する2次転写電圧を制御する。
C3D:定着用電源回路制御手段
定着用電源回路制御手段C3Dは、定着用電源回路Edを制御して、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータの温度制御、すなわち、定着温度の制御を行う。
【0055】
(後処理装置U3の制御部CAに接続された信号出力要素)
前記後処理装置U3の制御部CAは、コンパイル排出センサSN1、光センサ47等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
コンパイル排出センサSN1は、コンパイルトレイ6に搬入される記録シートSを検知する。
光センサ47は、被検知部46を検出する。
【0056】
(後処理装置U3の制御部CAに接続された被制御要素)
また、前記後処理装置U3の制御部CAは、コンパイル排出ロール駆動回路DA1、スタッカ排出ロール駆動回路DA2、シェルフ作動回路DA3、クランプロール昇降回路DA4、サブパドル昇降回路DA5、パドル駆動回路DA6、タンパ駆動回路DA7、ステープル作動回路DA8、スタッカ昇降回路DA9、その他の図示しない制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
DA1:コンパイル排出ロール駆動回路
第1の排出部材の駆動回路の一例としてのコンパイル搬送ロール駆動回路DA1は、後処理装置U3のロール駆動モータMA1を制御して、コンパイル排出ロール4や後処理搬入ロールRa3を駆動する。
【0057】
DA2:スタッカ排出ロール駆動回路
第2の排出部材の駆動回路の一例としてのスタッカ排出ロール駆動回路DA2は、排出モータMA2の回転駆動を制御して、スタッカ排出ロール16を駆動する。
DA3:シェルフ作動回路
延長部材の作動回路の一例としてのシェルフ作動回路DA3は、シェルフ作動モータMA3の正逆回転駆動を制御して、シェルフ17を、収納位置と延長位置との間で移動させる。
DA4:クランプロール昇降回路
排出対向部材の昇降回路の一例としてのクランプロール昇降回路DA4は、クランプロール昇降用の昇降モータ41の正逆回転を制御して、クランプロール21を上昇位置と下降位置との間で移動させる。
【0058】
DA5:サブパドル昇降回路
第1の揃え搬送部材の昇降回路の一例としてのサブパドル昇降回路DA5は、サブパドル昇降用のソレノイドMA5のオン・オフを制御して、サブパドル23を、待機位置と引込位置との間で移動させる。
DA6:パドル駆動回路
第2の揃え搬送部材の駆動回路の一例としてのパドル駆動回路DA6は、パドル駆動モータMA6の回転駆動を制御して、メインパドル11及びサブパドル23を回転させたり、停止させたりする。
DA7:タンパ駆動回路
整合部材の駆動回路の一例としてのタンパ駆動回路DA7は、タンパ駆動モータMA7の正逆回転駆動を制御して、タンパ12を記録シートSの幅方向の端部に接触する整合位置と、幅方向の外端に退避した退避位置との間で移動させる。
【0059】
DA8:ステープル作動回路
綴じ部材の作動回路の一例としてのステープル作動回路DA8は、ステープル駆動源13aを制御して、ステープラ13を作動させる。
DA9:スタッカ昇降回路
第2の積載部の昇降回路の一例としてのスタッカ昇降回路DA9は、トレイ昇降モータMA9を制御して、スタッカトレイTH1を昇降させる。
【0060】
(後処理装置U3の制御部CAの機能)
また、前記後処理装置U3の制御部CAは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、制御部CAは次の機能を有している。
C11:後処理判別手段
後処理判別手段C11は、画像形成制御手段C1で受信された前記画像情報に基づいて、前記後処理装置U3で実行される後処理が、「後処理なし」、「綴じ無し(整合のみ)」、「綴じ有り」のいずれであるかを判別する。
C12:後処理制御手段
後処理制御手段C12は、後処理装置U3の各部材を制御して、記録シートSに対する後処理を行って、スタッカトレイTH1上に記録シートSを排出、積載する。
実施例1の後処理制御手段C12は、後処理判別手段C11により判別された後処理が、「後処理なし」であった場合、すなわち、後処理が実行されない場合には、シェルフ17を収納位置に移動させた状態でコンパイル排出ロール4およびスタッカ排出ロール16を回転駆動させて、スタッカトレイTH1上に記録シートSを排出、積載する。
また、実施例1の後処理制御手段C12は、後処理判別手段C11により判別された後処理が、「綴じ無し(整合のみ)」、「綴じ有り」であった場合には、コンパイルトレイ6上に記録シートSを積載して整合やステープル等の後処理をしてから、スタッカトレイTH1上に後処理された記録シートSの束を排出、積載する。
【0061】
C13:コンパイル排出ロールの制御手段
第1の排出部材の制御手段の一例としてのコンパイル排出ロールの制御手段C13は、コンパイル排出ロール駆動回路DA1を介して、コンパイル排出ロール4等の駆動を制御して、記録シートSをコンパイルトレイ6に排出する。
C14:シェルフ制御手段
延長部材の制御手段の一例としてのシェルフ制御手段C14は、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、シェルフ作動回路DA3を介して、シェルフ17を延長位置と収納位置との間で移動させる。実施例1のシェルフ制御手段C14は、「後処理なし」と判別された場合には、シェルフ17を収納位置に移動させる。また、実施例1のシェルフ制御手段C14は、後処理有りと判別された場合には、シェルフ17を延長位置に移動させて、コンパイル排出ロール4によって搬送された記録シートSの下面を支持させる。そして、前記シェルフ制御手段C14は、積載された記録シートSへの後処理が終了すると、スタッカトレイTH1に排出される前にシェルフ17を収納位置に移動させる。
【0062】
C15:パドルの回転制御手段
揃え搬送部材の回転制御手段の一例としてのパドルの回転制御手段C15は、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、パドル駆動回路DA6を介して、メインパドル11及びサブパドル23を回転、停止させる。実施例1のパドルの回転制御手段C15は、「後処理なし」と判別された場合には、メインパドル11及びサブパドル23の回転を停止させる。また、実施例1のパドルの回転制御手段C15は、後処理有りと判別された場合には、メインパドル11及びサブパドル23を回転させて、コンパイルトレイ6に排出された記録シートSをエンドウォール8側に引き込む。そして、実施例1のパドルの回転制御手段C15は、予め設定された枚数の記録シート束S1の積載、整合が終了すると、メインパドル11及び引き込みパドル22の回転を停止させる。
【0063】
C16:サブパドルの昇降制御手段
第1の揃え搬送部材の昇降制御手段の一例としてのサブパドルの昇降制御手段C16は、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、サブパドル昇降回路DA5を介して、コンパイルトレイ6に記録シートSが搬入される時期に対応させて、サブパドル23を待機位置と引込位置との間で移動させる。実施例1のサブパドルの昇降制御手段C16は、「後処理なし」と判別された場合には、サブパドル23を待機位置に移動させて保持する。また、実施例1のサブパドルの昇降制御手段C16は、後処理有りと判別された場合には、記録シートSがコンパイルトレイ6に搬入されて、記録シートSの後端がコンパイル排出センサSN1を通過する度に、サブパドル23を引込位置に移動させて、記録シートSをコンパイルトレイ6のエンドウォール8側に引き込み可能とする。そして、サブパドルの昇降制御手段C16は、引込位置に下降してから予め設定された時間が経過して、記録シートSのコンパイルトレイ6への引き込みが終了すると、クランプロール22を待機位置に上昇させて記録シート束S1から離間させる。
【0064】
C17:タンパ制御手段
整合制御手段の一例としてのタンパ制御手段C17は、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、タンパ駆動回路DA7を介して、タンパ12を整合位置と退避位置との間で移動させる。実施例1のタンパ制御手段C17は、画像形成動作が開始されると、初期位置としての退避位置にタンパ12を移動させ、「後処理なし」と判別された場合には、タンパ12を退避位置に保持する。また、実施例1のタンパ制御手段C17は、後処理有りと判別された場合には、記録シートSがコンパイルトレイ6に搬入される度に、タンパ12を整合位置に移動させて、記録シートSの幅方向の端部を揃えた後、退避位置に戻す。
【0065】
C18:ステープラ制御手段
綴じ制御手段の一例としてのステープラ制御手段C18は、後処理判別手段C11により判別された後処理が、「綴じ有り」であった場合に、画像情報に含まれる後処理実行枚数の記録シートSがコンパイルトレイ6上に積載されて、記録シート束S1の整合が終了すると、ステープラ13を作動させて記録シート束S1を綴じる。
【0066】
C19:スタッカ排出ロールの制御手段
第2の排出部材の制御手段の一例としてのスタッカ排出ロールの制御手段C19は、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、スタッカ排出ロール駆動回路DA2を介して、スタッカ排出ロール16の駆動を制御して、コンパイル排出ロール4から排出された記録シートSをスタッカトレイTH1に排出したり、コンパイルトレイ6で整合またはステープルされた記録シート束S1をスタッカトレイTH1に排出したりする。実施例1のスタッカ排出ロールの制御手段C19は、「後処理なし」と判別された場合には、スタッカ排出ロール16を正回転駆動させて、コンパイル排出ロール4によって搬送された記録シートSを、そのまま、スタッカトレイTH1に排出する。また、実施例1のスタッカ排出ロールの制御手段C19は、「綴じ無し(整合のみ)」又は「綴じ有り」と判別された場合、すなわち、後処理有りと判別された場合には、記録シートSの束の最初の記録シートSがコンパイルトレイ6に搬入される場合に、逆回転駆動して、記録シートSをエンドウォール8側に搬送すると共に、2枚目以降の記録シートSが積載されている間はスタッカ排出ロール16の駆動を停止する。そして、スタッカ排出ロールの制御手段C19は、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSへの後処理が終了すると、スタッカ排出ロール16を正回転駆動させて、コンパイルトレイ6上の記録シート束S1をスタッカトレイTH1に排出させる。
【0067】
C20:クランプロールの昇降制御手段
搬送部材の移動制御手段の一例としてのクランプロールの昇降制御手段C20は、位置検出手段C20Aと、駆動制御手段C20Bと、位置初期化手段C20Cと、を有し、後処理判別手段C11の判別結果に基づいて、クランプロール昇降回路DA4を介して、クランプロール21を上昇位置と下降位置との間で移動させる。実施例1のクランプロールの昇降制御手段C20は、画像形成動作が開始されると初期位置としての上昇位置にクランプロール21を移動させる初期化処理を行い、「後処理なし」と判別された場合には、クランプロール21を下降位置に移動させて、スタッカ排出ロール16と共に、コンパイル排出ロール4によって排出された記録シートSを挟んで、スタッカトレイTH1に排出させる。また、実施例1のクランプロールの昇降制御手段C20は、後処理有りと判別された場合には、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSへの後処理が終了すると、クランプロール21を下降位置に移動させて、スタッカ排出ロール16との間で後処理後の記録シート束S1を挟んで、スタッカトレイTH1に排出させる。
【0068】
C20A:位置検出手段
位置検出手段C20Aは、光センサ47の検知結果に基づいて、カム36の回転位置を検出する。すなわち、カム36の回転位置を検出することにより、間接的にクランプロール21の位置を検出する。
C20B:駆動制御手段
駆動制御手段C20Bは、クランプロール昇降回路DA4を介して、昇降モータ41の回転を制御する。
【0069】
C20C:位置初期化手段
位置初期化手段C20Cは、タイマTM1と、正回転時間の記憶手段C20C1とを有し、クランプロール21の位置を上昇位置に移動させる初期化処理を行う。実施例1の位置初期化手段C20Cは、画像形成動作の開始時に初期化処理を行う。実施例1では、時計回り方向Y1に沿って被検知部46の他端46bから一端46aの間が検知部材で検知されている場合、すなわち、光センサ47が被検知部46を非検出の場合には、駆動制御手段C20Bを制御して反時計回り方向Y2にカム36を回転させて、被検出部46が一端46aが検出された場合、すなわち、光センサ47がオンになった場合に、昇降モータ41を停止させて、クランプロール21を上昇位置に移動させる。また、位置初期化手段C20Cは、時計回り方向Y1に沿って被検知部46の一端46aから他端46bの間が検知部材で検知されている場合、すなわち、光センサ47が被検知部46を検出している場合には、駆動制御手段C20Bを制御して時計回り方向Y1にカム36を回転させ、予め設定された時間の一例としての正回転時間t1が経過した場合、および、被検知部46の他端46bが検出された場合すなわち被検知部46が非検出になった場合のいずれかの場合に、カム36を反時計回り方向Y2に回転させ、被検出部46が検出された場合に、昇降モータ41を停止させて、クランプロール21を上昇位置に移動させる。
【0070】
C20C1:正回転時間の記憶手段
回転時間の記憶手段の一例としての正回転時間の記憶手段C20C1は、前記正回転時間t1を記憶する。実施例1の正回転時間t1は、上昇位置側でカムフォロア34が段差37bの外端に接触した状態から、反時計回り方向Y2にカム36が回転した場合でも、被検知部46の一端46aが光センサ47の位置に到達可能な時間が、実験や設計等により予め設定されており、正回転時間t1は、一例として、t1=50[ms]に設定可能である。
TM1:タイマ
計時手段の一例としてのタイマTM1は、正回転時間t1を計時する。実施例1のタイマTM1は、初期化処理時に、昇降モータ41の逆回転駆動、すなわち、カム36の時計回り方向Y1の回転が開始されると正回転時間t1が入力され、正回転時間t1が経過するとタイムアップする。
【0071】
C21:スタッカ昇降制御手段
第2の積載部の昇降制御手段の一例としてのスタッカ昇降制御手段C21は、スタッカトレイTH1に積載される記録シートSの量に応じて、前記スタッカトレイTH1の昇降を制御する。
【0072】
(実施例1の流れ図の説明)
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。なお、実施例1の後処理装置U3における通常の後処理処理、すなわち、コンパイルトレイ6上に記録シートSを搬入する前記シート搬入処理、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSの媒体排出方向後端を突き当てて揃える処理、記録シート束S1を綴じる前記ステープル処理、記録シートSをコンパイルトレイ6で整合せずにスタッカトレイTH1に排出したり、記録シート束S1をコンパイルトレイ6からスタッカトレイTH1に排出したりする場合のスタッカ排出ロール16の制御処理等については、例えば、特開2006−69748号公報や、特開2006−69747号公報等に記載されており、従来公知の構成であるため、簡単のため、図示及び詳細な説明を省略する。
また、シェルフ17を延長位置と収納位置とで移動させる処理については、実施例1では、コンパイルトレイ6に記録シートSを積載する場合には、シェルフ17を延長位置に移動させ、記録シートSや記録シート束S1をスタッカトレイTH1に排出する場合には、シェルフ17を収納位置に移動させるだけなので、簡単のため、図示及び詳細な説明を省略する。
【0073】
(クランプロール昇降処理のフローチャートの説明)
図11は実施例1のクランプロール昇降処理のフローチャートの説明図である。
図11のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記プリンタUの制御部C,CAに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図11に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
【0074】
図11のST1において、画像形成動作、いわゆる、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、後述する図12のサブルーチンで示すクランプロール21を上昇位置に移動させる初期化処理を実行して、ST3に進む。
ST3において、整合やステープル等の後処理の設定がされているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に進み、ノー(N)の場合はST9に進む。
ST4において、コンパイルトレイ6に、後処理がされる設定枚数のシートSの積載が完了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST5に進み、ノー(N)の場合はST4を繰り返す。
【0075】
ST5において、昇降モータ41を正回転駆動させて、クランプローラ21を下降位置に移動させる。そして、ST6に進む。
ST6において、スタッカ排出ロール16が駆動して、後処理がされた記録シートSの束が、コンパイルトレイ6からスタッカトレイTH1へ排出完了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST7に進み、ノー(N)の場合はST6を繰り返す。
ST7において、昇降モータ41を逆回転駆動させて、クランプロール21を上昇位置に移動させる。そして、ST8に進む。
ST8において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST4に戻り、イエス(Y)の場合はST1に戻る。
【0076】
ST9において、昇降モータ41を正回転駆動させて、クランプローラ21を下降位置に移動させる。そして、ST10に進む。
ST10において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST10を繰り返し、イエス(Y)の場合はST11に進む。
ST11において、昇降モータ41を逆回転駆動させて、クランプロール21を上昇位置に移動させる。そして、ST1に戻る。
【0077】
(初期化処理のフローチャートの説明)
図12は実施例1のクランプロールの初期化処理のフローチャートの説明図であり、図11のST2のサブルーチンの説明図である。
図12のST21において、光センサ47がオン、すなわち、被検知部46を検出しているか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST22に進み、ノー(N)の場合はST25に進む。
ST22において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST23に進む。
(1)昇降モータ41の正回転を開始し、クランプロール21を下降位置に向けて移動させる。
(2)正回転時間t1をタイマTM1にセットして、計時を開始する。
【0078】
ST23において、光センサ47がオフになったか否か、すなわち被検知部46を検出しなくなったか否かを判別する。ノー(N)の場合はST24に進み、イエス(Y)の場合はST25に進む。
ST24において、タイマTM1がタイムアップしたか否か、すなわち、正回転時間t1が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST25に進み、ノー(N)の場合はST23に進む。
ST25において、昇降モータ41の逆回転を開始し、クランプロール21を上昇位置に向けて移動させる。そして、ST26に進む。
ST26において、光センサ47がオンになったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST26を繰り返す。
ST27において、昇降モータ41を停止させる。そして、図12の初期化処理を終了して、図11のクランプロール21の昇降処理に戻る。
【0079】
(実施例1の作用)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、ジョブが開始されると、プリンタ本体U1で記録シートSに画像が形成され、整合やステープル等の後処理の設定がされている場合は、パドル11,23でコンパイルトレイ6に引き込まれ、整合、ステープル等の処理がされて、スタッカトレイTH1に排出され、後処理の設定がされていない場合は、コンパイルトレイ6に引き込まれずにスタッカトレイTH1に排出される。
このとき、スタッカトレイTH1に向けて排出される記録シートSは、スタッカ排出ロール16とクランプロール21とで挟まれ、スタッカ排出ロール16が駆動し、クランプロール21が従動回転してスタッカトレイTH1に排出される。
【0080】
図13は従来の構成のカムの説明図であり、図13Aは実施例1の図7Aに対応する下降位置に移動した状態の説明図、図13Bは実施例1の図7Bに対応する上昇位置に移動した状態の説明図である。
図14は従来のカムの接触面の説明図であり、図14Aは実施例1の図8Aに対応する横軸に位相角度を取り且つ縦軸に半径を取ったグラフ、図14Bは実施例1の図8Bに対応する横軸に位相角度を取り且つ縦軸に移動速度を取ったグラフである。
図13、図14において、特許文献2等に示す従来の構成のカム01では、接触面02は、半径が最小の位置02aと、最大の位置02bとが、位相角度で180°離れた位置に設定されており、時計回り方向に沿って、最小の位置02aから最大の位置02bまで半径が連続的且つ比例的に大きくなると共に、最大の位置02bから最小の位置02aまでの間が、半径が連続的且つ比例的に小さくなる構成が採用されている。
【0081】
この構成では、クランプロールが下降位置に向けて移動する場合、すなわち、最大の位置02bから最小の位置02aに向けて移動する場合に、最小の位置02aの手前のクランプロールが、スタッカ排出ロールや記録シートに接触する際に、図14の領域02cで示すように、移動速度が大きな状態で接触する。したがって、クランプロールが下降時に、記録シート等に大きな移動速度で衝突する形となり、騒音が発生しやすい問題がある。なお、特許文献1記載の技術では、段差を意図的に通過させており、段差を降下する際に急加速され、急加速された移動速度でローラが記録シートに衝突し、衝撃、騒音が発生する問題がある。
これに対して、実施例1では、図7、図8に示すように、緩衝部L2aが設けられており、クランプロール21が下降位置に移動する手前で、記録シートSにクランプロール21が接触を開始する場合に、クランプロール21の下降速度が低速になっている。したがって、緩衝部L2aを有しない従来の構成に比べて、クランプロール21が記録シートS等に接触する際の衝突が軽減され、騒音が低減される。特に、実施例1では、記録シートSの束の最大積載量に応じて、緩衝部L2aの幅が設定されており、コンパイルトレイ6に積載された記録シートSの束の量が多くなって、接触する時期が少ない場合よりも早くても、十分に減速されており、衝突が軽減され、騒音が低減される。
【0082】
さらに、実施例1では、速度変動も、図14Bに示すような急加速、急減速ではなく、サインカーブに沿っており、加減速時の騒音の発生や衝撃の発生等が低減されている。
また、実施例1では、カム36の接触面37aの形状のみで、クランプロール21の移動速度が自動的に制御されており、昇降モータ41の回転速度を制御する構成に比べて、構成が簡素化されており、動作が安定しやすく、費用も低減されやすくなっている。
さらに、実施例1では、カム36は、半径が最小の位置P1と半径が最大の位置P2とが隣接して配置され、半径の変化が不連続な段差37bを持って接続されており、カム36の外周の360°のほぼ全体が使用可能になっている。したがって、上昇位置と下降位置との間を移動させる場合に、180°しか使用されない図13に示す従来の構成に比べて、緩衝領域L2aを確保しやすく、記録シートSの束の量の増減への対応が容易になっている。
【0083】
図15は実施例1の作用説明図であり、図15Aは上昇位置と下降位置の間の位置にカムが移動した状態の説明図、図15Bは段差の上昇位置側にカムフォロアが接触した状態の説明図、図15Cは段差の下降位置側にカムフォロアが接触した状態の説明図である。
また、実施例1のクランプロール21は、ジョブ開始時に初期化処理が行われて、上昇位置に移動される。すなわち、紙詰まりが発生したり、後処理装置U3の保守作業が行われたり、或いは、スタッカトレイTH1からシートSの束を取り出す際に利用者が誤ってクランプロール21に触れて、クランプロール21の位置が、初期位置としての上昇位置から図15Aに示すように下降位置側に変動することがある。実施例1では、ジョブ開始時に上昇位置に移動され、クランプロール21の誤制御が低減されている。
【0084】
ここで、実施例1では、初期化処理時に、図15Aに示すように、被検知部46が非検知の場合、すなわち、図12のST21でノーの場合には、ST25〜ST27の処理が行われて、反時計回り方向Y2に回転して、光センサ47が被検知部46を検知すると、図7Bに示すように、上昇位置で停止する。
図7Bに示す上昇位置から移動していない場合には、図12のST22が実行されて、カム36が時計回り方向Y1に回転を開始すると、被検知部46の一端46aが光センサ47の位置を通過して、ST23でイエスの場合となり、ST25〜ST27が実行されて、上昇位置に戻る。
図15Bにおいて、初期化処理が開始される際に、段差37bの上昇位置側にカムフォロア34が接触していた場合では、図12のST21でイエスとなり、ST22が実行されて、カム36が時計回り方向Y1に回転を開始する。実施例1では、正回時間t1が経過する前に、被検知部46の一端46aが光センサ47の位置を通過するように設定されており、ST23でイエスの場合となり、ST25〜ST27が実行されて、上昇位置に戻る。
【0085】
初期化処理が開始される際に、図7Aに示す下降位置に移動していた場合には、図12のST21でイエスとなり、ST22が実行されて、カム36が時計回り方向Y1に回転を開始する。この場合、カムフォロア34が段差37aに接触して段差37aを越えられない状況となり、光センサ47がオンの状態のまま正回転時間t1が経過する。したがって、図12のST24でイエスとなり、ST25〜ST27が実行されて、上昇位置に戻る。
初期化処理が開始される際に、図15Cに示す段差37bの下降位置側にカムフォロア34が接触していた場合には、同様に、カム36が時計回り方向Y1に回転して、段差37aを乗り越えられず、正回転時間t1経過後に、反時計回り方向Y2に回転して、上昇位置に移動する。
【0086】
ここで、特許文献2や図13に記載の従来の構成では、カム01の接触面02の半径の変化が連続的になっており、特許文献1や実施例1のカム本体37のように段差37bが設けられておらず、カム01が同じ方向に360°以上回転しても、段差を降りたり越えることはない。したがって、従来の技術では、初期化処理時に、同一の方向に回転させることで初期位置に移動させることが可能であった。これに対して、特許文献1や実施例1のカム本体37では、360°以上回転させると、段差を降りた場合には、段差を通過する際に騒音が発生する問題があり、段差を越える場合には、段差が越えられないか、段差を越える際の負荷、いわゆる負荷トルクが大きくなる問題がある。
これに対して、実施例1では、通常の昇降処理では、カムフォロア34が段差37bを越えることなく制御されると共に、初期化処理時は、開始時に図15Cや図7Aに示す状態の場合、段差37bを越えることなく上昇位置に移動する。また、初期化処理の開始時に図7Bに示す状態や図15Bに示す状態でも、一度、時計回り方向Y1に回転して、被検知部46の一端46aが光センサ47で検知されるように設定されており、段差37bを越えることなく上昇位置に移動する。したがって、実施例1では、カム36の回転時に、カムフォロア34が段差を降りたり越えたりせず、衝撃、騒音の発生や負荷トルクの増大が抑制されている。
【0087】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H09)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。
(H02)前記実施例において、例示した具体的な数値等は、設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。
【0088】
(H03)前記実施例において、後処理装置U3のクランプローラ21の昇降に使用するカム36に関して適用した構成を例示したが、これに限定されず、媒体や対向する部材に対して接触、離間する任意の構成、例えば、ピックアップロールやメインパドル11等の媒体を搬送する装置に適用可能であり、この他にも、中間転写体に接近離間可能に支持されたクリーナや、二次転写器等の構成にも適用可能である。
(H04)前記実施例において、カム本体37の接触面37aの形状により、クランプローラ21の移動速度を制御する構成を例示したが、これに限定されず、図8Bの速度プロファイルとなるように昇降モータ41を回転制御してクランプローラ21の移動速度の制御する構成とすることも可能である。
【0089】
(H05)前記実施例において、クランプローラ21を昇降させるクランプアーム22や連動レバー33、カムフォロア34等の構成は、実施例に例示した構成に限定されず、具体的な形状等は、設計等に応じて任意に変更可能である。
(H06)前記実施例において、コンパイルトレイ6に積載される媒体の量に応じて、緩衝部L2aに幅を持たせる構成とすることが望ましいが、緩衝部L2aの幅は持たせず、積載量の最小または最大に対応する領域にのみ緩衝部L2aを設定することも可能である。また、緩衝部L2aの間は、図8Bに示すように移動速度が一定となる構成を例示したが、これに限定されず、緩衝部L2aの幅内で徐々に減速、または、増速するように変更することも可能である。
【0090】
(H07)前記実施例において、円弧状の被検知部46は、クランプロール21が上昇位置と下降位置との間で移動する際には、光センサ47がオフになるように配置されたが、これに限定されず、上昇位置と下降位置との間で移動する際には、光センサ47がオンになるように配置する構成とすることも可能である。また、1枚の円弧状の板状の構成を例示したが、これに限定されず、複数枚の円弧が隙間をあけて断続的に配置された構成とすることも可能である。
(H08)前記実施例において、タンパ12やパドル11,23、コンパイルトレイ6等の形状については、実施例の構成に限定されず、従来公知の任意の形状に変更可能である。
(H09)前記実施例において、初期化時に、騒音の発生を低減する初期化処理を実行することが望ましいが、従来通りの一定の方向に回転させることで初期位置である上昇位置に移動させる構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0091】
6…積載部、
16…駆動部材、
16+21+22+31〜47…媒体搬送装置、
21…搬送部材、
22…搬送支持部材、
22a…回転軸、
33…連結部材、
34…連動部、
36…速度制御機構,回転部材、
36a…回転中心、
37a…接触面、
41…駆動源、
L2a…緩衝部、
P1…最小の位置、
P2…最大の位置、
S…媒体、
U…画像形成装置、
Uy〜Uk+T1+T2+B…画像記録部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体が積載される積載部と、
前記積載部に積載された媒体に接触する接触位置と、前記媒体から離間する離間位置との間で移動可能に支持され、前記接触位置に移動した場合に前記媒体を搬送可能な搬送部材と、
前記搬送部材が前記離間位置から前記接触位置に移動する場合に、前記接触位置に到達する際の前記搬送部材の移動速度が、前記離間位置から前記接触位置に移動する移動速度の平均速度よりも低速に制御する速度制御機構と、
を備えたことを特徴とする媒体搬送装置。
【請求項2】
前記積載部に支持され、且つ、駆動が伝達される駆動部材と、
前記駆動部材に媒体を挟んで対向する前記接触位置と、前記駆動部材から離間する前記離間位置との間で移動可能に支持され、前記接触位置に移動した場合に前記駆動部材との間で媒体を挟んで、従動回転する前記搬送部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
【請求項3】
前記積載部材に積載可能な媒体の最大量に基づいて、前記接触位置に到達する時期よりも予め設定された時間だけ手前から、前記搬送部材の移動速度が前記平均速度よりも低速に制御する前記速度制御機構と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の媒体搬送装置。
【請求項4】
回転軸を中心として回転可能に支持され且つ前記搬送部材を支持して、回転時に前記搬送部材を前記接近位置と前記離間位置との間で移動させる搬送支持部材と、
連動部を有し、前記搬送支持部材の回転軸に連結された連結部材と、
前記連動部が接触する接触面を有し、駆動源からの回転が伝達された場合に回転中心を中心として回転する回転部材により構成された前記速度制御機構であって、前記回転中心から前記接触面までの距離が回転方向に沿って大きくなる前記接触面を有し、回転に伴って前記接触面に接触する前記連動部を介して前記搬送部材を前記接近位置と前記離間位置との間で移動させる前記回転部材と、
前記搬送部材が前記接近位置に移動する時期に対応する前記接触面の位置である接近対応位置に対して、前記離間位置側から前記接近対応位置に向かう方向において、前記接近対応位置の上流側に隣接して、前記回転中心からの距離の変化量が局所的に小さい緩衝部が設けられた前記接触面と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の媒体搬送装置。
【請求項5】
前記回転部材の回転方向に対して、前記回転中心から前記接触面までの距離の最大の位置と、最小の位置とが、隣接して配置された前記接触面、
を備えたことを特徴とする請求項4に記載の媒体搬送装置。
【請求項6】
媒体に画像を記録する画像記録部と、
前記媒体を搬送する請求項1ないし5のいずれかに記載の媒体搬送装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図8】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−63833(P2013−63833A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204194(P2011−204194)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】