説明

媒体管理システム及び管理方法

【課題】媒体の不正持ち出しの発生時点の特定を容易に行うことができ、媒体の管理の精度を向上させ、棚卸しのための作業時間を短縮することができるようにする。
【解決手段】媒体管理用格納棚に101には、棚位置を識別するためのロケーションタグ102が設けられ、各棚には媒体を識別するための媒体タグが貼付られた複数の媒体を格納している。また、ロケーションタグ及び媒体タグの情報を読み取るリーダ107が備えられる。制御部109は、ICタグセンサー105が利用者タグ106から利用者タグの情報を読み取ったとき、利用者情報のテーブルを参照し、媒体の借り出し予約があった場合、媒体情報のテーブルとロケーション詳細情報のテーブルとを検索し、媒体の保管されている棚の位置を表示装置110に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体管理システム及び管理方法に係り、特に、データセンタ等の棚に保管管理されている媒体のロケーションを把握して媒体の位置、媒体の有無を管理することを可能にした媒体管理システム及び媒体管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
棚に保管管理されている媒体を管理し、その棚卸しを可能とした従来技術として、例えば、特許文献1等に記載された技術が知られている。この従来技術は、稼動読み取り装置付の格納棚に媒体を保管し、無線ICタグを利用して媒体の位置を管理し、自動的に棚卸しを可能にするというものである。また、無線ICタグを利用して在庫管理行うことを可能にした従来技術として、例えば、特許文献2等に記載された技術が知られている。この従来技術は、保管物品のそれぞれに無線ICタグを取り付け、その物品を棚等に保管し、無線ICタグの読み取り用のリーダを保管物品の保管場所近傍に移動させることにより、保管物品に取り付けられている無線ICタグの情報を読み取って、保管物品の棚卸し等を可能にするというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008―239290号公報
【特許文献1】特開2007−191230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した従来技術は、そのいずれも、無線ICタグの読み取り用のリーダ、または、リーダのアンテナを棚卸しのタイミングで手動で駆動しなくてはいけないものであるため、棚卸し作業に工数がかかるという問題点を有している。また、前述した従来技術は、保管管理している保管物品である媒体が、頻繁に貸出し等により持ち出され、返却されるような場合、棚等の保管されているはずの媒体が紛失しても、紛失した時期、持ち出しに関わった人の確定が難しいという問題点を有している。さらに、前述の従来技術は、無線ICタグを利用して媒体を管理するものであるが、その場合、媒体の返却、棚卸し時の棚への媒体の設置位置において、媒体に取り付けられている無線ICタグがリーダのアンテナに対して垂直な場合や、媒体に取り付けられている無線ICタグがアンテナと逆向きの場合、無線ICタグからの情報の読み取り漏れ等の読み取りエラーが発生する可能性があり、間違った棚卸しの履歴を登録してしまうことになるという問題点を生じる。
【0005】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解決し、データセンター等の棚に保管管理されている媒体の管理において、媒体の不正持ち出しの発生時点の特定を容易に行うことができ、媒体の管理の精度を向上させ、不明媒体を探す時間を短縮することができるようにすると共に、棚卸しのための作業時間を短縮することができる媒体管理システム及び管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば前記目的は、媒体管理用格納棚に保管管理されている媒体の位置、媒体の有無を管理する媒体管理システムにおいて、前記媒体管理用格納棚は、複数の棚のそれぞれに棚位置を識別するためのロケーションタグが設けられ、複数の棚のそれぞれに、媒体を識別するための媒体タグが貼付られた複数の媒体を格納しており、前記ロケーションタグ及び媒体タグの情報を読み取るリーダを有しており、前記媒体管理用格納棚の近傍には、利用者が携帯する利用者IDを保持する利用者タグの情報を読み取るICタグセンサーと、前記リーダ及びICタグセンサーに接続されて媒体の位置、媒体の有無の管理を制御する制御部と、該制御部に接続された表示装置とが備えられており、前記制御部は、表示制御処理手段と、利用者情報、媒体情報、ロケーション詳細情報の各テーブルとを有し、前記表示制御処理手段は、前記ICタグセンサーが利用者タグから利用者タグの情報を読み取ったとき、前記利用者情報のテーブルを参照し、媒体の借り出し予約があった場合、前記媒体情報のテーブルとロケーション詳細情報のテーブルとを検索し、媒体の保管されている棚の位置を前記を表示装置に表示することにより達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、媒体の不正持ち出しの発生時点の特定を容易に行うことができ、媒体の管理の精度を向上させ、不明媒体を探す時間を短縮することができると共に、棚卸しのための作業時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による媒体管理システムの全体の構成及び媒体管理システムにより管理される媒体を格納している媒体管理用格納棚の構成を示す図である。
【図2】制御部のデータベースに格納されている本発明の実施形態で必要とするデータのデータ構成を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態での処理で表示装置に表示される表示画面の例を示す図である。
【図4A】予約情報を表示する処理動作を説明するフローチャートである。
【図4B】棚卸しの処理動作を説明するフローチャートである。
【図5】アンテナとリーダとの配置について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明による媒体管理システム及び管理方法の実施形態を図面により詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の一実施形態による媒体管理システムの全体の構成及び媒体管理システムにより管理される媒体を格納している媒体管理用格納棚の構成を示す図である。
【0011】
媒体を格納している媒体管理用格納棚は、図示していないが、データセンター等の媒体管理室等の部屋の中に設けられており、部屋への利用者の入室、退室は、出入り口に設けられる図示しない入退室管理装置により管理されており、利用者の入室、退室の情報は、後述する制御部に通知される。
【0012】
そして、媒体を格納する格納棚は、格納棚を表側から見た状態を示す図1(a)に示すように、棚部分101が複数の棚と、棚位置を識別するためのロケーションタグ102とにより構成されている。そして、複数の棚のそれぞれには、情報ファイル等が記録されている複数の媒体103が格納されて管理される。また、複数の媒体103のそれぞれには、それぞれの媒体を識別するための媒体タグ104が貼付られている。
【0013】
格納棚の棚部分101の裏面には、格納棚を裏側から見た状態を示す図1(b)に示すように、ロケーションタグ102、媒体タグ104からの情報を読み取るリーダ107に接続されたアンテナ116が移動可能に設けられている。このアンテナ116は、無線、あるいは、電気的配線113でモータ111に接続されて、本発明によるシステム全体の制御を行う制御部109により制御されてレール108に沿って移動可能とされ、また、姿勢を変えることができるようにされている。また、格納棚の周辺には、棚に近づいた人を検知するICタグセンサー105が配置され、利用者は、利用者IDを保持する利用者タグ106を名札等に貼り付けて所持している。
【0014】
前述において、ロケーションタグ102及び媒体タグ104、利用者タグ106は、リーダ116、ICタグセンサー105から送信される電波を受けて、自タグが保持している情報を送信する無線ICタグである。また、タグ102、タグ104からの情報を読み取るリーダ107、人を検知するICタグセンサー105、モータ111は、ネットワークケーブル112、LANケーブル114を経由して制御部109に接続され、制御部109との間で情報を授受を行い、制御部109により制御されている。また、制御部109は、処理した情報を表示装置110にネットワークケーブル112、LANケーブル114を経由して表示し、利用者に棚情報等を通知する。
【0015】
制御部109の構成については図示していないが、制御部109は、主メモリ、CPU、HDD等による記憶装置、通信部を備えて構成されるサーバ等の情報処理装置であり、主メモリ内には、本発明の実施形態で実行する処理機能部がプログラムによ構成されて格納され、記憶装置内には、処理に必要な各種のデータがデータベースとして格納されている。処理機能部を構成するプログラムは、CPUにより実行されることにより、本発明による実施形態での各種の処理をデータベース内のデータを利用して実現し、必要であれば処理後のデータによりデータベースを更新している。
【0016】
図2は制御部のデータベースに格納されている本発明の実施形態で必要とするデータのデータ構成を説明する図であり、次に、これについて説明する。データベースに格納されているデータとしては、利用者情報、ロケーション情報、媒体情報、棚卸し情報、ロケーション詳細情報がある。
【0017】
利用者情報は、図2(a)のテーブルに示すように、利用者ID、利用者管理番号、媒体モード(0:予約なし、1:予約あり、2:借用中)により構成されている。ロケーション情報は、図2(b)のテーブルに示すように、媒体を保管している棚のそれぞれを識別するためのロケーションID、ロケーション管理番号により構成されている。媒体情報は、図2(c)のテーブルに示すように、保管されている媒体のそれぞれを識別するための媒体ID(保管されている媒体に貼付けられている媒体タグ104が保持しているID)、媒体管理番号、媒体を保管している棚のそれぞれを識別するためのID(棚に貼り付けられているタグ102が保持しているID)を示すロケーションID、アンテナ116の読み取り結果(0:正常、1:異常)により構成されている。棚卸し情報は、図2(d)にのテーブルに示すように、媒体ID、状態(0:在り、1:貸出中、2:不正持ち出し、3:予約中)、媒体の登録日、貸し出し時の利用者ID、貸出日、返却予定日、返却日により構成されている。ロケーション詳細情報は、図2(e)のテーブルに示すように、ロケーションID、棚管理番号、棚板番号、棚板上での場所を示すエリア番号により構成されている。
【0018】
図3は本発明の実施形態での処理で表示装置に表示される表示画面の例を示す図、図4Aは予約情報を表示する処理動作を説明するフローチャート、図4Bは棚卸しの処理動作を説明するフローチャートである。
【0019】
次に、図3、図4A、図4Bを参照し、本発明の実施形態での処理動作について、利用者に無線ICタグを所持させ、無線ICタグを用いて、利用者の保管棚へのアクセスを検知するものとして説明するが、本発明は、ICタグセンサー105に代わって、赤外線や温度センサー等の人感センサーを利用したものを用いることもできる。なお、すでに説明したように、利用者は、名札等に利用者IDを保有する利用者タグ106を装着し衣服等に付けておくものとする。また、図1に示して説明した媒体の保管棚は、データセンター等の媒体保管室等に設置されているものとする。
【0020】
いま、人が媒体保管室等に入室し、入り口のICタグセンサー105に近づいてくると、利用者が衣服等に付けている利用者タグ106は、ICタグセンサー105が発信している電波を受信し、利用者タグ106が保持しているID情報をICタグセンサー105へ返信する。ICタグセンサー105に送信された利用者タグ106のID情報は、ネットワークケーブル112、LANケーブル114を経由して制御部109へ送信され、制御部109は、利用者に貸し出し予約があれば表示装置110に、予約のある媒体の予約情報を表示装置110に表示する。
【0021】
このとき、表示装置110に表示される予約情報の表示画面の例を図3(a)に示しており、この画面内に媒体の所在場所を矢印と黒丸で示すように最新の棚卸し情報を元に表示する。また、この画面内に、利用者の所在場所を現在位置として表示する。現在位置は、表示装置110が設置されている位置である。このような予約情報の表示を行う処理動作を図4Aに示すフローを参照して説明する。ここでの処理は、制御部109内に格納された表示制御処理機能部を構成するプログラムをCPUが実行することにより行われる処理である。
【0022】
(1)ICタグセンサー105は、利用者タグ106から利用者タグの情報を読み取り、ネットワークケーブル112、LANケーブル114を経由して制御部109へ送信する(ステップ201)。
【0023】
(2)制御部109は、送信されてきた利用者タグの情報に対応する利用者の図2(a)に示す利用者情報のテーブルを参照し、その媒体モードが1(媒体の借り出し予約あり)であるか否かを判定し、媒体モードが1でなければ、何もせずにここでの処理を終了する(ステップ202)。
【0024】
(3)ステップ202の判定で、媒体モードが1であった場合、制御部109は、媒体用タグの番号である媒体ID(予約があることにより制御装置109内にすでに登録されている)により、図2(c)に示した媒体情報のテーブルと図2(e)に示したロケーション詳細情報のテーブルとを検索し、媒体ロケーションを表示装置に表示する(ステップ203、204)。
【0025】
媒体ロケーション情報は、図3(a)に示すように、媒体の所在を図式化して表示してもよい。また、図2(c)に示す媒体情報のテーブルから前回の棚卸し時に在庫があったはずが不正持ち出しされた媒体(読み取り結果=1)が予約されている場合、不正持ち出しされていることを表示装置110に表示するようにすることができる。不正読み取りの表示例は、図3(b)に示すようなものとなる。図3(b)には、貸し出し中でないのに存在しなかった媒体についての情報を表示した表示画面の例を示している。この画面には、不正持ち出しが確認された棚卸しの時刻、不正持ち出しされた媒体の管理番号、棚卸し直近の利用者情報(利用者ID、利用者名、入退時刻、貸し出し有無、備考)が表示される。
【0026】
利用者が退室するときには、退室口に設置したICタグセンサー105が、利用者が退出のためにICタグセンサー105に近づいたときに、発信されている電波を利用者タグ106が受信し、利用者タグ106のID情報をICタグセンサー105へ返信することにより利用者情報を取得する。利用者タグ106のID情報を取得したICタグセンサー105は、取得した利用者タグ106のID情報を制御部109へネットワークケーブル112、LANケーブル114を経由して送信する。
【0027】
制御部109は、この利用者タグ106のID情報を受信して、利用者の退出を確認して、棚卸しの処理を開始する。この棚卸しの処理を行う処理動作を図4Bを参照して説明する。ここでの処理は、制御部109内に格納された棚卸し制御処理機能部を構成するプログラムをCPUが実行することにより行われる処理である。
【0028】
(1)まず、制御部109は、退出しようとしている利用者の利用者タグ106をICタグセンサー105に読み取らせ、その情報を受け取った後、モータ111を駆動しアンテナ116を移動させて棚卸しの処理を開始する(ステップ301)。
【0029】
(2)次に、媒体タグ104からの情報を読み取るリーダ107を起動し、媒体タグ104から媒体IDの読み取りを開始させる(ステップ302)。
【0030】
(3)制御部109は、全ての媒体の媒体タグ104から情報を読み取ることを設定し、1つの媒体の媒体タグ104から媒体IDを読み取り、前回の図2(d)に示す棚卸し情報のテーブルを検索し、棚卸し情報のテーブルから読み取った媒体の状態が0(在庫あり)で、かつ、前述の媒体IDの読み取りができれば、図2(c)に示す媒体情報のテーブルの媒体の読み取り結果を0(正常)とし、媒体の読み取りができなければ媒体の読み取り結果を1(異常)として登録し、次の媒体をリーダで読み取る(ステップ303、304)。
【0031】
(4)媒体の状態が0(在庫あり)で媒体の読み取り結果が1(異常)であるか否かを判定し、媒体の状態が0(在庫あり)でなく媒体の読み取り結果が1(異常)でなかった場合、何もせず、媒体の状態が0(在庫あり)で媒体の読み取り結果が1(異常)であった場合、調整フラグを1にする。この処理は、全ての媒体の媒体タグ104から読み取った情報に対して行われる(ステップ305〜307)。
【0032】
(5)前述までの処理で在庫があるはずであるのに読み取り異常の媒体があれば、調整フラグを1にしており、調整フラグが1となっているフラグが1つでもあるか否かを判定し、1個でもあればリーダ107を再度起動して再読み取りを行わせ、読み取り結果が1(異常)の媒体のみについて、その全ての読み取りデータを更新する(ステップ308〜311)。
【0033】
(6)読み取り結果が1(異常)の媒体について、その全ての読み取りデータの更新処理が終了した後、調整フラグを0に戻す(ステップ312、313)。
【0034】
(7)前述した再度読み取りにより存在が確認できた媒体については、読み取ったデータが制御部109に送信され記録される。また、再度読み取りにより読み取ることができなかった媒体については、存在が確認できなかったので、制御部109は、不正に持ち出されたとして、不正持出しの情報を表示装置110へ送信し表示する(ステップ314、315)。
【0035】
前述したステップ315での不正持出しの情報を表示装置110へ送信して表示させる処理は、この処理に代わって、音声、ブザー音等による警報を行う処理であってもよい。
【0036】
図5はアンテナとリーダとの配置について説明する図であり、次に、アンテナとリーダとの配置について説明すると共に、再読み取り時のアンテナの調整について説明する。
【0037】
図5(a)に示すように、リーダ107とアンテナ116との間及びアンテナ116とモータとの間は、電気的配線113で接続されており、アンテナ116は、棚101の背面に対し電波の照射面が平行になるように設置されている。そして、アンテナ116は、レール108に止め具118とアーム117とにより移動可能な状態で設置されている。アンテナ116は、制御部109により制御されるモータ111により、レール108に沿って駆動制御され、リーダ107が媒体103に添付されている媒体タグ104の読み取りを行う。読み取りの開始は、制御部107が読み取り開始の信号を受け取ったときであり、読み取り開始の信号は、利用者が所持している利用者タグを、棚101を設置した部屋の退室側のICタグセンサー105が読み取ったとき(ステップ301)と、棚の読み取りが全て終了し、かつ、調整フラグ=1となっているフラグが1つでもあったとき(ステップ309)である。
【0038】
通常、媒体タグの読み取り漏れが発生するのは、その媒体103に添付されている媒体タグ104がアンテナ116の読み取り面に対して垂直の場合、あるいは、電波間で干渉が発生し電波が弱くなった場合等である。この場合、読み取り角度を垂直からずらせば読み取れる可能性がでてくるので、図5(b)に示しているように、アンテナ116を前傾する等して姿勢を調整をする。これにより、初回読み取り時のアンテナ116と媒体タグとの角度が変更されることになる。すなわち、アーム117を調整して前傾させることにより媒体103に添付された媒体タグ104とアンテナ116の読み取り面との角度を変更することができ、再度読み取ろうとしたときに、媒体タグ104の読み取りを行うことができるようになる。また、再読み取りのときに、アンテナ116の移動速度を初回の読み取り時にくらべ遅くすることにより読み取り漏れが発生する可能性を低くするようにすることができる。
【0039】
前述したような本発明の実施形態によれば、人が近づき退去したときに自動的に棚卸し行うため、不正持ち出しが発生した場合、棚卸し履歴を確認すれば持ち出された媒体の追跡を行うことができる。
【0040】
前述したような本発明の実施形態は、データセンタの媒体の持ち出しだけでなく、書類、本、薬品等の持ち出し管理が必要な物品の管理のために利用することができる。
【符号の説明】
【0041】
101 棚
102 ロケーションタグ
103 媒体
104 媒体タグ
105 ICタグセンサー
106 利用者タグ
107 リーダ
108 レール
109 制御部
110 表示装置
111 モータ
112 ネットワークケーブル
113 電気的配線
114 LANケーブル
115 表示装置
116 アンテナ
117 アーム
118 止め具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体管理用格納棚に保管管理されている媒体の位置、媒体の有無を管理する媒体管理システムにおいて、
前記媒体管理用格納棚は、複数の棚のそれぞれに棚位置を識別するためのロケーションタグが設けられ、複数の棚のそれぞれに、媒体を識別するための媒体タグが貼付られた複数の媒体を格納しており、前記ロケーションタグ及び媒体タグの情報を読み取るリーダを有しており、
前記媒体管理用格納棚の近傍には、利用者が携帯する利用者IDを保持する利用者タグの情報を読み取るICタグセンサーと、前記リーダ及びICタグセンサーに接続されて媒体の位置、媒体の有無の管理を制御する制御部と、該制御部に接続された表示装置とが備えられており、
前記制御部は、表示制御処理手段と、利用者情報、媒体情報、ロケーション詳細情報の各テーブルとを有し、前記表示制御処理手段は、前記ICタグセンサーが利用者タグから利用者タグの情報を読み取ったとき、前記利用者情報のテーブルを参照し、媒体の借り出し予約があった場合、前記媒体情報のテーブルとロケーション詳細情報のテーブルとを検索し、媒体の保管されている棚の位置を前記を表示装置に表示することを特徴とする媒体管理システム。
【請求項2】
前記制御部は、棚卸し制御処理手段と、棚卸し情報のテーブルとをさらに有し、前記棚卸し制御処理手段は、利用者の退室が通知されると、前記リーダを起動し、棚に格納されている全ての媒体の媒体タグから媒体IDの読み取りを開始させ、読み取った媒体の媒体IDに基づいて、前回の棚卸し情報を格納している前記棚卸し情報のテーブルを検索し、棚卸し情報のテーブルから読み取った媒体の状態が在庫ありで、かつ、媒体IDの読み取りができれば、前記媒体情報のテーブルの媒体の読み取り結果を正常とし、媒体の読み取りができなければ媒体の読み取り結果を異常として、前記棚卸し情報のテーブルを更新することを特徴とする請求項1記載の媒体管理システム。
【請求項3】
前記棚卸し制御処理手段は、前記媒体の読み取り結果が異常であった媒体について、その媒体タグの情報の再読み取りを前記リーダに行わせ、前記度読み取りにより情報を読み取ることができなかった媒体については存在が確認できなかったとして、不正持出しの情報を前記表示装置に表示することを特徴とする請求項2記載の媒体管理システム。
【請求項4】
前記ロケーションタグ及び媒体タグの情報を読み取るリーダには、アンテナが接続されており、該アンテナは、前記媒体管理用格納棚の背面に前記制御部からの指令により移動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1、2または3記載の媒体管理システム。
【請求項5】
前記アンテナの移動は、利用者の入退室時に前記ICタグセンサーが利用者タグの情報を読み取ったことをトリガーとして開始させられることを特徴とする請求項4記載の媒体管理システム。
【請求項6】
前記ロケーションタグ及び媒体タグは、無線ICタグであることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1記載の媒体管理システム。
【請求項7】
媒体管理用格納棚に保管管理されている媒体の位置、媒体の有無を管理する媒体管理方法において、
前記媒体管理用格納棚は、複数の棚のそれぞれに棚位置を識別するためのロケーションタグが設けられ、複数の棚のそれぞれに、媒体を識別するための媒体タグが貼付られた複数の媒体を格納しており、前記ロケーションタグ及び媒体タグの情報を読み取るリーダを有しており、
前記媒体管理用格納棚の近傍には、利用者が携帯する利用者IDを保持する利用者タグの情報を読み取るICタグセンサーと、前記リーダ及びICタグセンサーに接続されて媒体の位置、媒体の有無の管理を制御する制御部と、該制御部に接続された表示装置とが備えられており、
前記制御部は、表示制御処理手段と、利用者情報、媒体情報、ロケーション詳細情報の各テーブルとを有し、前記表示制御処理手段は、前記ICタグセンサーが利用者タグから利用者タグの情報を読み取ったとき、前記利用者情報のテーブルを参照し、媒体の借り出し予約があった場合、前記媒体情報のテーブルとロケーション詳細情報のテーブルとを検索し、媒体の保管されている棚の位置を前記を表示装置に表示することを特徴とする媒体管理方法。

【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−63380(P2011−63380A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215647(P2009−215647)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000152985)株式会社日立情報システムズ (409)
【Fターム(参考)】