説明

子扉付き鋼製ドア

【課題】 子扉付き鋼製ドアの親扉に対する子扉の防犯性を高度に備えるとともに子扉の使い勝手を向上する。
【解決手段】 子扉室内側のハンドル82及び室外側のキーシリンダー83の回転操作に連動して作動する上下一対のロッド87を親扉のロッド受88に係脱自在とするとともに戸先側のデッドボルト89を親扉の錠受90に係脱自在として、子扉3を親扉2に3点施錠する。また、子扉3の親扉2への吊り支持を強付勢したヒンジ5で行って子扉3を自動閉鎖する一方、子扉3設置のローラーラッチ6が反動でラッチ受61から外れないように子扉3を親扉2のマグネットキャッチ7によって受止め保持する。地震で親扉2が開閉不能のとき、子扉3を開けて緊急脱出するに際して有効な防犯性を発揮し、また、出入りに子扉3が半開きになったりするのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、集合住宅の玄関に使用する子扉付き鋼製ドアに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の子扉付き鋼製ドアとして、本発明者のうちの1名は、下記特許文献1によって、親扉と、親扉の子扉開口に開閉自在に吊り支持し且つ親扉に対して施解錠自在とした子扉を備え、該子扉を、いわゆるスプリングヒンジで閉鎖方向に付勢するようにした子扉付き鋼製ドアを提案済みである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2010−97302
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、親扉に対して子扉が開閉自在となるから、地震によってドア枠が変形して親扉の開閉が不能となっても、子扉から室外に緊急脱出することが可能となり、耐震性を有する玄関ドアとして有用なものとすることができる。
【0005】
一方、特許文献1には、親扉に対する子扉の施錠について記載されないが、子扉の施錠を行う必要があるから、室内側に配置したハンドル操作によって、例えば鎌錠によって親扉との間で、その施錠を行うものとされる。
【0006】
しかし乍ら、子扉を使用して脱出する必要があるとき、親扉は開閉不能となり、子扉のみが開閉できる状態であるところ、避難中を含めた防犯上、子扉の施錠は、これを簡易にして確実に行う必要があり、例えば、バールによるこじ開けやカッターを用いた破断等の場合にも、これに充分に耐える必要が生じることになるから、上記の例えば鎌錠による施錠によっては、防犯上の不安を残すことになる。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、高度な防犯性を有するとともに子扉の解錠時にも子扉の閉鎖とその保持をなし得るようにして、緊急脱出時の使い勝手を可及的に向上した子扉付き鋼製ドアを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に沿って本発明は、親扉に対して子扉を独立して開閉自在とするについて、親扉の子扉開口に対して、子扉を室内側ハンドル及び室外側キー操作によって、子扉開口の上下及び戸先側の3点施錠を行うようにして、こじ開けや破断等によって室外側から子扉を開けて侵入するのを防止して、高度な防犯性を確保するとともに緊急脱出に際して、子扉の空締りロックをなし得るようにして、施錠操作前の出入りに際して容易に子扉の閉鎖を行えるようにしたものであって、即ち、請求項1に記載の発明を、親扉と、親扉の子扉開口に開閉自在に吊り支持し且つ親扉に対して施解錠自在とした子扉を備え、該子扉の親扉に対する施解錠を、子扉室内側のハンドル及び室外側のキーシリンダーと、これらハンドル又はキーシリンダーの回転操作に連動して子扉に配置した親扉の子扉開口上下見込面のロッド受に係脱自在の上下一対のロッド及び該親扉の子扉開口戸先側見込面に配置した錠受に係脱自在の鎌錠又はデッドボルトの上下及び戸先の3点施錠によって行うとともに上記子扉又は子扉開口の戸先側見込面一方に、他方に向けて付勢することによって突没自在とし上記親扉の子扉開口又は子扉の戸先側見込面他方のラッチ受に係脱自在のローラーラッチを備えて子扉の閉鎖保持を行ってなることを特徴とする子扉付き鋼製ドアとしたものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記施錠操作前の子扉の閉鎖を、個別の閉鎖動作を必要とすることなく、開ければ自ずと確実な自動の閉鎖を行うように、子扉の吊り支持を強付勢する一方、該ヒンジを用いることによって生じるローラーラッチのラッチ受けからの反動脱出を簡易且つ確実に防止して緊急脱出時の出入りに際して、子扉の半開きを防止し且つ閉鎖操作を不要として、使い勝手を更に向上したものとするように、これを、上記子扉の吊り支持を、親扉の子扉開口と子扉の吊り元側の見込面内に配置して上記ローラーラッチのラッチ受から反動脱出可能程度に閉鎖方向に強付勢したヒンジにより行って子扉を自動閉鎖自在とするとともに上記ローラーラッチの子扉閉鎖衝撃による反動脱出を防止する子扉受止め保持の措置を施してなることを特徴とする請求項1に記載の鋼製ドアとしたものである。
【0010】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、親扉に対して子扉を独立して開閉自在とするについて、親扉の子扉開口に対して、子扉を室内側ハンドル及び室外側キー操作によって、子扉開口の上下及び戸先側の3点施錠を行うようにして、こじ開けや破断等によって室外側から子扉を開けて侵入するのを防止するとともに緊急脱出に際して、子扉の空締りロックをなし得るようにして、施錠操作前の出入りに際して容易に子扉の閉鎖を行えるようにして、高度な防犯性を有するとともに子扉の解錠時にも子扉の閉鎖とその保持をなし得るようにして、緊急脱出時の使い勝手を可及的に向上した子扉付き鋼製ドアを提供することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、上記施錠操作前の子扉の閉鎖を、個別の閉鎖動作を必要とすることなく、開ければ自ずと確実な自動の閉鎖を行うように、子扉の吊り支持を強付勢する一方、該ヒンジを用いることによって生じるローラーラッチのラッチ受けからの反動脱出を簡易且つ確実に防止して緊急脱出時の出入りに際して、子扉の半開きを防止し且つ閉鎖操作を不要として、使い勝手を更に向上したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】子扉付き鋼製ドアの子扉を開けた状態を示す室内側の斜視図である。
【図2】子扉付鋼製ドアの縦断面図である。
【図3】子扉付鋼製ドアの横断面図である。
【図4】ドア鋼板からの加工の状態を示す説明図である。
【図5】ローラーラッチの設置状態を示す斜視図である。
【図6】施錠装置の概要を示す平面説明図である。
【図7】施錠装置の概要を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、Aは、親扉2と、親扉2の子扉開口23に開閉自在に吊り支持し且つ親扉2に対して施解錠自在とした、本例にあって内開きとした子扉3を備えた子扉付き鋼製ドアであり、該子扉付き鋼製ドアAは、その子扉3の親扉2に対する施解錠を、子扉室内側のハンドル82及び室外側のキーシリンダー83と、これらハンドル82又はキーシリンダー83の回転操作に連動して子扉3に配置した親扉2の子扉開口23上下見込面のロッド受88に係脱自在の上下一対のロッド87及び該親扉2の子扉開口23戸先側見込面に配置した錠受90に係脱自在の鎌錠又はデッドボルト89の上下及び戸先の3点施錠によって行うとともに上記子扉3又は子扉開口23の戸先側見込面一方、本例にあっては子扉3に、他方に向けて付勢することによって突没自在とし上記親扉2の子扉開口23又は子扉3、本例にあっては子扉開口23の戸先側見込面他方のラッチ受61に係脱自在のローラーラッチ6を備えて子扉3の閉鎖保持を行ったものとしてあり、本例にあって、上記子扉3の吊り支持は、これを、親扉2の子扉開口23と子扉3の吊り元側の見込面内に配置して上記ローラーラッチ6のラッチ受61から反動脱出可能程度に閉鎖方向に強付勢したヒンジ、本例にあってはスプリングヒンジ5により行って子扉3を自動閉鎖自在とするとともに上記ローラーラッチ6の子扉閉鎖衝撃による反動脱出を防止する子扉受止め保持の措置を施したものとしてある。
【0015】
子扉付き鋼製ドアAの親扉2は、新築用に新設ドア枠付きとし、また、改装用に既設ドア枠を用いてその既設ドアに交換的に配置することによって、甲種防火戸適合の玄関用としたものとしてあり、該子扉付き鋼製ドアAは、親扉2とその子扉開口23に吊り支持した子扉3を備え、子扉開口23内周と子扉3外周間に気密措置を施したものとしてある。
【0016】
本例にあって親扉2及び子扉3は、それぞれその構造材をなす鋼材屈曲加工による中空の骨材21、31と、該骨材21、31間に充填配置した断熱乃至断熱防音材の充填材22、32と、骨材21、31の全部又は一部と該充填材22を被覆するように配置したドア鋼板4を備えて、ドア厚を36mm又は42mmとした鋼製のものとしてあり、このとき親扉2と新設又は既設のドア枠1間及び上記親扉2の子扉開口23内周と子扉3外周間にそれぞれ気密措置を施したものとしてある。
【0017】
本例にあって親扉2と新設又は既設のドア枠1間の気密措置は、親扉2の室内側外周、本例にあっては親扉2下端とドア枠1の下枠間を含めて、該ドア枠1に室外側に向けて設置した気密材11に対接する骨材21による外周段部を親扉2に配置することによってその気密性を確保したものとしてあり、また、上記親扉2の子扉開口23内周と子扉3外周間の気密措置は、子扉開口23内周と子扉3外周にそれぞれ相互に部分的乃至全面的、本例にあっては部分的に対面する骨材21、31による対面段部を配置し、親扉2の子扉開口23の開口側端部に上記骨材21と一体又は一体的に気密材受条24を設置し、該気密材受条24に気密材25を室内側に向けて配置し、該気密材25を子扉3の上記骨材31の対面段部に対接することによって、子扉開口23と子扉3の見込方向中間位置で室内外に露出することなく、気密材25を配置してその気密性を確保したものとしてある。このとき、本例の上記外周段部、対面段部は、それぞれ上記骨材21、31の厚さを薄くする、例えば、ドア厚の1/2乃至1/3程度に薄くするように該当部位を扁平化することによって、これらを形成したものとしてあり、また、上記気密材受条24は、上記子扉開口23内周の骨材21に、該骨材21構成の鋼材を屈曲して該骨材21に一体に形成するとともに該骨材21に一体の該気密材受条24は、これを親扉2の見付と略面一にこれを形成したものとしてある。
【0018】
本例にあって上記ドア鋼板4は、横幅を規格寸法とし、縦長さをユーザー指定寸法とするメーカー規格の室内外2枚の鋼板を用い、図4に示すように、該ドア鋼板4に打抜き乃至打ち抜きと折曲の加工を施して親扉室外用鋼板41、子扉室外用鋼板42、親扉室内用鋼板43、子扉室内用鋼板44とし、これらによって、少なくとも見付面を含めて親扉2と子扉3を実質的に被覆したものとしてあり、このとき、上記室内外2枚のドア鋼板4の親扉室外用鋼板41、親扉室内用鋼板43は、これを、親扉2の上記子扉開口23内周の見込面被覆を除外するようにしたものを用いるとともに親扉2において室内外見付面の子扉開口23側の端部又はその近傍までとし、また、子扉室外側鋼板42は、子扉3の室外側見付面を被覆するも、これに続く見込面の被覆を省略したものとしてある。このとき、本例にあって上記子扉開口23側の端部に化粧モール5、例えばアルミ押出材による金属製の化粧モールを配置して、該子扉開口23の外周端部を被覆し、親扉2の上記子扉開口23側の端部における上記打ち抜き加工に伴なう切断端縁を被覆したものとしてある。
【0019】
即ち、上記メーカー規格のドア鋼板は、例えば両面フラッシュドア用に一般に用いられるところ、子扉付き鋼製ドアAに使用すると、該子扉付き鋼製ドアAは、親扉2の子扉開口23内周及び子扉3外周分の被覆面積が増加する結果、室内外2枚のドア鋼板4にあっては、特に横幅の規格寸法(一般に914mm)が不足する可能性を招くところ、上記のように親扉2と子扉3を実質的に被覆することによって、両面フラッシュドアの場合と同様に、上記室内外2枚のドア鋼板4によって完結的にして外観良好な被覆を行ったものとしてある。このとき、化粧モール5は、親扉2の子扉開口23にあって該開口23内に張出状、例えば1cm程度の幅に張出状に配置することによって、子扉開口23と子扉3間に存在する、例えば5mm程度の空隙を被覆し、また、本例にあって上記子扉3の室外側見付面の外周端部を被覆して、玄関ドアとして室外側から子扉3の存在を認識し得ないようにして、親扉子扉一体の外観を呈するものとして、その防犯性を向上したものとしてある。
【0020】
上記子扉3を吊支持するヒンジ、本例にあってはスプリングヒンジ5は、親扉2の子扉開口23と子扉3外周の吊り元側の端部、本例にあっては、子扉開口23と子扉3の上記骨材21、31による対面段部間に配置して、これらの対面段部の見込面間に納まって位置するように配置してある。
【0021】
このとき、本例のスプリングヒンジ5は、これを、上記閉鎖方向に強付勢して子扉を自動閉鎖自在とするようにしてあり、該スプリングヒンジは、これを、親扉2の子扉開口23と子扉3の吊り元側の見込面内に上下複数、特に2ヶ所配置することが可能であるところ、市販のスプリングヒンジは、一般に、その付勢力の調整が必ずしも容易でないことがあり、この場合、子扉3を確実に自動閉鎖するについて充分な付勢力を得られないことがあり、更に付勢力の強いものとすることが可能であるが、本例にあって、該スプリングヒンジ5は、上記市販のものを、複数、特に上下方向に3ヶ所配置してあり、これによって、子扉3を開くのに可及的に過大な負荷を与えることなく、自動閉鎖を確実に行うに適した、この種の子扉3には幾分強めの上記強付勢のものとしてある。このため、本例の子扉3は、該付勢力の反動衝撃によって、親扉2の子扉開口23と子扉3間のローラーラッチ6が、ラッチ受61から反動脱出するに至るケースが見られるように、反動脱出可能程度の付勢力としてある。
【0022】
このため、本例の子扉付き鋼製ドアAにあっては、該ローラーラッチ6の子扉閉鎖衝撃による反動脱出を防止する上記子扉受止め保持の措置を施してある。
【0023】
本例にあって該子扉保持措置は、これを、マグネットキャッチ、マグネットシート等の磁性材料の吸着によるもの、本例にあってはマグネットキャッチ7によるものとしてあり、該マグネットキャッチ7は、これを親扉2の子扉開口23又は子扉3、本例にあっては子扉3の上記骨材31による対面段部の、例えば上方位置を部分的に切欠いて、そのマグネットを子扉開口23における気密材25に並列する骨材21の対面段部に向け、子扉3の閉鎖状態で該対面段部に直接又はこれに固定した吸着板に接触することによって、該子扉3を吸着保持するように、その配置を行ってある。該マグネットキャッチ7は、上記子扉3における骨材31の切欠き部分に、例えば、図示省略の裏板を配置し、該裏板にネジ止めすることによって、該子扉3に対する配置を行ったものとしてある。
【0024】
本例にあって、子扉の親扉に対する上記3点施錠による施解錠は、施錠装置8によってこれを行うものとしてあり、該施錠装置8は、子扉室内側のハンドル82、室外側のキーシリンダー83、上下一対のロッド87、鎌錠乃至デッドボルト、本例にあってはデッドボルト89及びロッド87を受けるロッド受88、デッドボルト89を受ける錠受90を備えたものとしてあり、このとき、本例にあって子扉3に配置した上記ローラーラッチ6を受けるラッチ受61は、これを上記錠受の上下一方、本例にあっては錠受90の下位に、これを配置したものとしてある。
【0025】
本例の施錠装置8における上記上下一対のロッド87は、ハンドル82又はキーシリンダー83の操作による回転動を、例えばクランク機構、ラックピニオン機構等、本例にあっては、クランク機構85によって上下動に変換し、子扉開口23の上下の見込面、即ち、対面段部の室内側見込面に埋め込み状に設置したロッド受88に対して突没自在とし、該ロッド受88に係脱自在の施解錠を行うものとしてある。本例のクランク機構85は、上記ハンドル82又はキーシリンダー83の操作によってこれに連動して回転する回転板86と、該回転板86の回転に応じてロッド87を上下動する、該回転板86とロッド87間にそれぞれ回動自在に介設したリンクを備えて形成することによって、上記ロッド87の子扉開口23上下2ヶ所の施解錠を自在とするようにしてある。
【0026】
また、上記ハンドル82又は室外側のキーシリンダー83の操作によって、上記上下一対のロッド87の施解錠とともに、子扉3の戸先側見込面に設置した鎌錠又はデッドボルト、本例にあってはデッドボルト89を、親扉2の子扉開口23戸先側見込面の錠受90に対して係脱自在として、上記ロッド87の2ヶ所の施解錠に加えて戸先側見込面1ヶ所の施解錠を行うようにしてある。
【0027】
このようにロッド87による上下2ヶ所、鎌錠又はデッドボルト89による1ヶ所の、合計3ヶ所の3点施錠を行うことによって、子扉3は親扉2に対して強固且つ確実な施錠をなし得て、子扉3の防犯性を高度に確保することができる。
【0028】
図中10は、ドア枠1と親扉2の見込面に設置して、日常的な施解錠を行うようにした親扉施錠装置、45は、上記ドア鋼板の加工段階における子扉の開口、46は、本例にあって見込面の被覆を省略した子扉室外側鋼板42を除いて、ドア鋼板4の加工段階で各鋼板に形成し、見付面に続く見込面を被覆する見込面被覆片、84は子扉3の施錠装置のクランク機構85等の機構部分を収容する錠ケースを示す。
【0029】
図示した例は以上のとおりとしたが、子扉付き鋼製ドア、親扉、子扉開口、子扉、室外側及び室内側被覆用のドア鋼板、ハンドル、キーシリンダー、ロッド受、ロッド、錠受、鎌錠又はデッドボルト、ラッチ受、ローラーラッチ、必要に応じて用いる強付勢したヒンジ、子扉受止め保持の措置等の各具体的構造、形状、材質、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【符号の説明】
【0030】
A 子扉付き鋼製ドア
1 ドア枠
11 気密材
2 親扉
21 骨材
22 充填材
23 子扉開口
24 気密材受条
25 気密材
26 化粧モール
3 子扉
31 骨材
32 充填材
4 ドア鋼板
41 親扉室外用鋼板
42 子扉室外用鋼板
43 親扉室内用鋼板
44 子扉室内用鋼板
45 子扉の開口
46 見込面被覆片
5 スプリングヒンジ
6 ローラーラッチ
61 ラッチ受
7 マグネットキャッチ
8 施錠装置
81 ハンドルケース
82 ハンドル
83 シリンダー
84 錠ケース
85 クランク
86 回転板
87 ロッド
88 ロッド受
89 デッドボルト
90 錠受
10 親扉施錠装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親扉と、親扉の子扉開口に開閉自在に吊り支持し且つ親扉に対して施解錠自在とした子扉を備え、該子扉の親扉に対する施解錠を、子扉室内側のハンドル及び室外側のキーシリンダーと、これらハンドル又はキーシリンダーの回転操作に連動して子扉に配置した親扉の子扉開口上下見込面のロッド受に係脱自在の上下一対のロッド及び該親扉の子扉開口戸先側見込面に配置した錠受に係脱自在の鎌錠又はデッドボルトの上下及び戸先の3点施錠によって行うとともに上記子扉又は子扉開口の戸先側見込面一方に、他方に向けて付勢することによって突没自在とし上記親扉の子扉開口又は子扉の戸先側見込面他方のラッチ受に係脱自在のローラーラッチを備えて子扉の閉鎖保持を行ってなることを特徴とする子扉付き鋼製ドア。
【請求項2】
上記子扉の吊り支持を、親扉の子扉開口と子扉の吊り元側の見込面内に配置して上記ローラーラッチのラッチ受から反動脱出可能程度に閉鎖方向に強付勢したヒンジにより行って子扉を自動閉鎖自在とするとともに上記ローラーラッチの子扉閉鎖衝撃による反動脱出を防止する子扉受止め保持の措置を施してなることを特徴とする請求項1に記載の鋼製ドア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−108344(P2013−108344A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−198191(P2012−198191)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【出願人】(598081045)フジメタル株式会社 (23)
【出願人】(511257104)東海ドア株式会社 (4)
【出願人】(596108977)株式会社アイ・エス (12)
【Fターム(参考)】