説明

宅地内地中配管埋設装置

【課題】 従来のケーシングでは土中に圧入していく際、筒内に取り込んでいく土が、締め固まり石のようになってしまいあまり効果が得られなかった。
【解決手段】 目的として、ケーシング内に、土圧の抵抗を少なくし、締め固まることなく、土などを取り込んでいく為に、ケーシング筒内壁面にベアリングを装着した。また圧入していく際の補助として、ジャッキ前部に破砕振動装置をケーシング筒内へ内蔵し装着した。その事により、ケーシング先端部に振動を伝え、筒内に石・土が取り込めるようにした。また牽引拡張管は牽引をしながら、壁面を拡張していき崩落しないように保持し、排水管の配管が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅地内配管の中で最も太い、排水管に着手した装置である。日本下水道協会の規程に則た、装置を提供する口径φ100(直径10cm)の排水管においては、配管距離12m以内に、掃除口・点検口桝を設けなければならない規程があり、これを推考した地中配管埋設装置である。
【背景技術】
【0002】
従来、上下水道管は道路より宅地内への引き込み工事及び、宅地内での配管作業においては、コンクリート床や階段などを取壊し溝穴を掘り進めて、開削配管埋設工事が行われている。
【0003】
また、大掛りな推進装置は、沢山あるが手で持ち運び出来、僅かな時間で据え付けられる装置がなっかた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特公平6−100061
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の工法では、コンクリート床、タイル張り、階段はもとより花壇の草花、家庭菜園などを摘み取り「しかたがない」の一言でかたずけ、取壊し撤去され開削堀りされ配管されてきたのが現状であった。
【0006】
また、作業者が人力手掘りで、石積・石垣の下を掘削し配管するうえにおいては、過酷な作業と同時に崩落などによる人身事故があった。
【0007】
また、住宅の狭い所でも、持ち運びをし作業が行えるコンパクトな装置が無かった。
【0008】
また、取壊したものに対して、産業廃棄物として処分せねばならず、壊したものを原形復旧補修するが、作業日数及び工事費用が掛かり過ぎ、施主から満足をえられる仕事が出来きない問題があった。
【0009】
また、(0004)特公平6−100061にあるように、給水管等においては、口径が細いため特願特公平6−100061工法で行えるが、排水管φ100(直径10cm)を推進していくには、土圧が架かりすぎる問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は以下に示す装置を当該手段として構成する。
【0011】
人が、これまで発展し生み出してきた機械または機具に人の力を添えてやるだけで、すばらしいものに変貌することを証明した装置である。たとえば、油圧ジャッキの押圧力300KNまでのものであれば、一人でも持ち運びが出来る。
【0012】
あくまでも組立・分解が容易で手作業にこだわった地中配管埋設装置である。
【0013】
すなわち請求項1に係る、地中配水管埋設装置は、宅地配管及び宅地内への下水道本管からの引き込み配管工事のものである。また、電気・ガス・その他の配管にも使用出来る。
【0014】
圧入してゆく、ケーシングに加わる土圧を軽減・排除しケーシングの中に、圧縮土を取り入れるのが難問であったがケーシング筒内壁面にベアリングを装着する手段をとった。
【0015】
また、礫混じり土や玉砂利混じり土の場合には、油圧ジャッキの前部分に破砕振動装置を据付、ケーシングの先端部分に振動を伝えることで、石を外へ押し退けたりケーシング内に、土や石を取り込むことが出来る手段をとった。
【0016】
この作業工程において、いかに挿入するジャッキの駆動力を高めて、ケーシングの中に土・石を取り込むため、ケーシング筒内壁面にベアリングを装着した手段をとった。
【発明の効果】
【0017】
本発明装置は、産業廃棄物を軽減するエコ装置として非常に効果がある。
【0018】
本発明装置は、手で持ち運びが出来、狭いスペースでも移動させ据付が容易である。
【0019】
本発明装置をもって施工することで、コンクーリート床・階段・造園外溝はもちろん、花壇の草花や家庭菜園など、手塩に育てたものを摘み取ったりせず、わずかな発信坑と受信坑をもうけるだけで、個人財産を脅かしたりしないで土中を配管できる効果がある。
【0020】
石積・石垣・無鉄筋ブロック塀の下を、人力手掘り配管で崩落人身事故を回避することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1実施例 道路側に設けられた発信坑から、宅地内公共桝が設けられている所に掘削された受信坑にケーシング(横引き管)が到達した、概略構成図である。
【図2】第2実施例 家屋の下、土中(横引き管)推進配管、概略構成図である。
【図3】ケーシング(横引き管)の実寸断面図である。
【図4】複数のケーシング(横引き管)の分解構成図である。
【図5】ジャッキに破砕振動装置を据え付けたケーシングに内臓した構成図である。
【図6】牽引拡張管の取り付け、概略構成図である。
【図7】受信坑から排水パイプを牽引拡張管、ケーシングと繋ぎケーシングを発信坑へ引き戻す状態の概略構成図である。
【図8】圧入してゆく、ケーシングの先端部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施するための装置形態を実施例を用いて説明する。
従来のケーシング(横引き管)先端部図8−24では圧入していった際、ケーシングの中に30cm〜50cmくらいまでは土を取り込むことが出来るが、取り込まれた土が岩のように締め固まり抜き直しては掃除し、また入れ直して押し進めての繰り返しが現状であった。
また、図8−25でもケーシングに架かる土圧が大きく、期待する効果が得られなかった。図8−26では、図5−5破砕振動装置を併用しながら圧入したところ見事に一度も掃除することなく9m先の受信坑にケーシング(横引き管)が到達した。
【0023】
図1、図2において外ケーシング7(鞘管)を角度、通りを決め土中に設置し土圧固定することが第一である。
その後、設置した外ケーシング7内をオーガなどを使用し土を除去しケーシング9に焼入れ先端部9Bを取り付けジャッキ3によって圧入してゆき図4−9ケーシングを繋ぎ5破砕振動装置可動させながら押し進めてゆく。
【0024】
当該装置ケーシング9が受信坑10に到達した時点でケーシング9の焼入れ先端部9Bを、取り外しケーシング9に取り込んだ土を除去するが、驚いたことに9Aベアリングが装着してあるため歯磨きチューブを押し出すがごとく、いとも簡単にケーシング9内の土を除去することが出来た。
【0025】
その後牽引棒19を繋ぎケーシング9の中へ送り込み発信坑2から受信坑10まで繋ぎ出し、牽引拡張装置・接続金具20と連結させ、牽引拡張装置18にバルブソケット21と排水管22を接続し到達した推進路を逆引きし、牽引拡張装置18で推進穴(横穴)壁面が崩落しないように締固め保持しながら発信坑2まで、排水管22に排水継手23を連結配管を終了させ、その後推進路と排水管との僅かな隙間にけい砂(微粒子砂)を入れ、水締め(水を流し込む)をして推進配管を完了した。
【符号の説明】
【0026】
1. 道路
2. 発信坑(縦80cm〜90cm、横70cm〜80cm)
3. ハンド油圧ジャッキ本体
3a.油圧ホース
3b.油圧ハンドポンプ
4. 下水道本管
5. 破砕振動装置
5a.油圧ホース、耐圧エアーホース
5b.油圧コンプレッサー、エアーコンプレッサー
6. 側溝
7. 外ケーシング(鞘管)
8. 境界線
9. ケーシング(横引き管)
9. ベアリング(筒内壁面全体)
9B.焼入れ先端部
9C.挿入片ニップルジョイント
10.受信坑(縦80cm〜90cm、横60cm〜70cm)
11.石積、石垣
12.植木
13.コンクリート(大理石、敷石、インターロッキングなど)
14.家屋
15.破砕振動装置スペース保持鉄板
16.振動装置が前後に打ち9B先端部に伝える所
17.バネ(振動補助保持)
18.牽引拡張管装置
19.牽引棒
20.牽引拡張管装置支持接続金具
21.バルブソケットφ100
22.排水管VUφ100
23.排水管継手φ100(ソケット)
24.従来のケーシング先端部
25.片面削りのケーシング先端部
26.両面削りのケーシング先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
宅地内に給排水管を横引き埋設するための装置であって、土中に横孔を掘るための接続可能な短筒において該筒内壁面にベアリングを装着したことを特徴とする掘削装置
【請求項2】
請求項1に記載の短筒に脱着可能な破砕振動装置を内臓したことを特徴とする装置
【請求項3】
配管路の壁面を締め固めながら拡張する拡張管を備えたことを特徴とする短筒

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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