説明

安定化殺生物組成物

本発明は、リン含有化合物水性組成物を安定化させるための方法に関し、この方法は、アンモニア、アンモニウム塩、有機アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチドからなる群から選択される化合物の有効ヒ素安定化量を前記組成物に添加するステップを含み;場合によって金属硫化物スケールを含有しまたは金属硫化物スケールに接触している水系を処理するための、安定化された組成物の適用に関し、この方法は、安定化水性組成物の有効スケール防止スケール防止量を別々にまたは一緒に前記系に添加するステップを含み、または、微生物を死滅させまたは微生物の成長を阻害するよう水系を処理するための方法に関し、安定化水性組成物の有効阻害量を水系に適用しまたはその場で形成するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定化殺生物組成物に関する。より詳細には、本発明は、リン含有化合物(特に、ホスホニウム塩)を含有する安定化殺生物組成物、そのようなリン含有化合物の調製方法、特にトリス(ヒドロキシメチル)ホスフィンのホスホニウム塩の調製方法、微生物を死滅させまたは微生物の成長を阻害するよう水系を処理するためのおよび硫化鉄などの金属硫化物の堆積物に一般的に付随する問題を防止しまたは軽減するための、この組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
このように、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィンおよびこの塩(本明細書ではまとめて、THPと呼ぶ。)は、着色水溶性錯体を形成することによって硫化鉄を可溶化させることが可能であることが、知られている。THPをベースにした生成物、特に硫酸塩(THPS)は、一般に、殺生剤として油井に添加される。THPをベースにした生成物は、硫酸塩還元細菌の制御で非常に効果的であるが、この硫酸塩還元細菌の活性は、硫化鉄堆積物の当初の形成に関与している可能性があるものである。
【0003】
リン酸塩岩は、有機リン化合物の製造で使用されるリンの主な供給源であり、典型的にはリン酸塩岩は、ヒ素などの不純物を含有する。リン酸塩岩中のヒ素含量は、地理的に変化する。非常に低いレベル、典型的にはリン酸鉱石中10ppm未満の場合、ヒ素の存在は、処理上のいかなる問題もまたは下流配合生成物の「最終使用/適用例」に関するいかなる問題も引き起こさない。下流の処理に応じて、様々な量のヒ素が、最終的なリン化合物/生成物中に依然として存在する。しかし、当初のリン酸塩岩中の、より高いレベルのヒ素は、下流の処理を通して存続する可能性があり、生成物の不安定性および変色および/または沈殿をもたらす可能性がある。
【0004】
リン鉱石の主な供給源の1つになる、中国から供給されるリン酸塩岩は、典型的には20−60ppmのヒ素を含有し、多くの場合この量は、リン含有水溶液の許容できない変色をもたらすのに十分であり、および/または見場が悪くもあり商用として許容することもできないヒ素元素またはヒ素化合物を含む問題のある赤/褐色固体の沈殿をもたらすのに十分である。そのような沈殿物は、フィルタを詰まらせ、タンク内に蓄積し、スラッジを形成する可能性がある。リン含有化合物水性組成物中のヒ素の、1ppmよりも高い重量濃度、典型的には5ppmよりも高い重量濃度および確かに15ppmよりも高い重量濃度は、上述の問題を発生させる可能性があり、そのような重量濃度は50ppmおよびさらにそれ以上に達する可能性があることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、水性安定化リン含有化合物、より詳細には、ヒ素不純物が排除されまたは全体的にもしくは部分的に少なくとも軽減された組成物を有することが、常に求められている。
【0006】
本発明は、上記求められている内容の少なくとも1つを満足させる。
【0007】
事実、広範な研究および開発作業の後、本出願人は驚くべきことに、水性安定化ホスホニウム組成物からのヒ素またはヒ素をベースにした化合物の沈殿を、防止することができまたはせめて最小限に抑えることができる解決策を見出し、開発した。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、リン含有化合物の、より詳細にはホスホニウム塩の水性組成物に、アンモニア、アンモニウム塩、有機アミノ酸、ペプチド(−CO−NH−単位を有する化合物)およびポリペプチドからなる群から選択される化合物の有効ヒ素安定化量を添加するステップを含む、前記リン含有化合物の、より詳細にはホスホニウム塩の水性組成物を安定化させるための方法に関する。
【0009】
本発明は、リン含有化合物、より詳細にはヒ素を含有するホスホニウム塩と、アンモニア、アンモニウム塩、有機α−アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチドからなる群から選択される有効ヒ素安定化量の化合物を含む、安定化水性組成物にも関する。
【0010】
別の態様によれば、本発明は、本発明の安定化水性組成物の有効阻害量を、水系に適用しまたはその場で形成するステップを含む、微生物を死滅させまたは微生物の成長を阻害するように水系を処理するための方法に関する。水系は、例えば、油田生成水、噴射水、パイプラインの水圧試験用の掘削流体または水、製紙工場の希釈紙料または背水、生産加工または冷却水、地熱または脱塩水または供給流または消毒された面にすることができる。
【0011】
もう1つの態様によれば、本発明は、金属硫化物スケールを含有しまたは金属硫化物スケールに接触している水系を処理する方法に関し、この方法は、本発明の安定化水性組成物の有効スケール防止量を、別々にまたは一緒に前記系に添加し、前記スケールと前記水性組成物を接触させ、それによって前記スケールの少なくとも一部を前記水性組成物中に溶解し、前記溶解したスケールを系から引き出すステップを含む。
【0012】
好ましくは、リン含有化合物は、不純物としてヒ素を有するホスホニウム化合物であり、特にテトラキス(ヒドロキシオルガノ)ホスホニウム塩または式(I)の化合物である:
[R’R”(CHOH) (I)
(式中:
nは、Xの価数であり;
R’およびR”は、同一でありまたは異なっていてもよく、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニルまたはアリール部分から選択され、Xは陰イオンである。)。
【0013】
R’およびR”は、好ましくは1から20個の間の炭素原子を有する。
【0014】
Xは、好ましくは、塩化物、スルフェート、ホスフェート、アセテート、オキサレートおよび臭化物からなる群から選択される。
【0015】
最も好ましくは、ホスホニウム化合物は、本明細書ではTHPSとして以下に記述されるテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェートである。一般に言えば、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム塩は、本明細書ではTHP+として以下に記述される。
【0016】
あるいは、ホスホニウム化合物は、例えばテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムブロミド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムホスフェート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムアセテートまたはテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムオキサレートであってもよい。
【0017】
あるいはリン含有化合物は、アルキル置換ホスフィン、例えば式(II)に示されるトリス(ヒドロキシメチル)ホスフィンであってもよい:
(CHOHR)P (II)
(式中:
各Rは、同一でありまたは異なっていてもよく、好ましくは1から20個の間の炭素原子を有するアルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニルまたはアリール部分から選択される。)。
【0018】
典型的には、リン含有化合物中のヒ素含量は5ppmよりも高く、リン含有化合物水性組成物中のヒ素は1ppmよりも高い重量濃度をもたらすことができ、典型的には5ppmよりも高い重量濃度、確かに15ppmよりも高い重量濃度をもたらすことができ、上述のように50ppmおよびさらにそれ以上に達することができる。平均すると、リン含有化合物を含む水性組成物は、1から100ppmの間、より具体的には5から50ppmの間およびさらにそれ以上の重量濃度のヒ素を有する。
【0019】
典型的には、安定化される水性組成物中のホスホニウム化合物の重量濃度は、5から75の間、好ましくは15から70の間である。
【0020】
アンモニア、アンモニウム塩、有機アミノ酸、ペプチド(−CO−NH−単位を有する化合物)およびポリペプチドからなる群から選択される化合物の有効ヒ素安定化量は、通常、前記水性組成物中のヒ素安定化化合物が40から10,000ppmの間、好ましくは75から5000ppmの間、最も好ましくは100−1000ppmの間の濃度を示す。
【0021】
安定化される水性組成物のpHは、希無機酸(例えば、硫酸、リン酸、硝酸またはハロゲン化水素)または有機酸(例えば、ギ酸または酢酸)で、7よりも低い値、好ましくは6から3の間に設定することが推奨される。次いでヒ素安定化化合物は、前記組成物に添加されている。
【0022】
アンモニウム塩として、塩化アンモニウムまたは臭化アンモニウムを使用することが推奨される。
【0023】
有機アミノ酸として、アラニン、β−アラニン、シスタチオニン、シスチン、ヒスチジン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、リシン、メチオニン、プロリン、サルコシン、セリン、チロニン、チロシンおよびバリンを使用することが推奨される。
【0024】
ペプチドおよびポリペプチドとして、グルタチオン、アスパルテームおよびアリテームを使用することが推奨される。
【0025】
本発明は、リン含有化合物、より詳細にはヒ素を含有するホスホニウム塩と、アンモニア、アンモニウム塩、有機α−アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチドからなる群から選択される、有効ヒ素安定化量の化合物を含む、本発明の方法による安定化水性組成物にも関する。
【0026】
本発明の安定化水性組成物は、ヒ素のいかなる沈殿も示さず、例えば1000ppmの濃度のグリシンで安定化させた場合、数カ月にわたる貯蔵、さらに6カ月よりも長きにわたる貯蔵で安定である。
【0027】
本発明の安定化水性組成物は、微生物で汚染されたまたは微生物で汚染され易い好気性または嫌気性の水系を処理するのに有用である。例えば、この組成物は、油田水系、冷却水系、工業プロセス水、紙加工システム、地熱水、セントラルヒーティングおよびエアコンディショニングシステムにおける一般的な従属栄養細菌などの問題のある生物に対して効果的であり、工業用水系、湖、河川、運河および貯水池で藻類を制御するのに効果的であり、発電所および船舶用機関で冷却水を処理するのに効果的である。安定化水性組成物は、上記系において、特に油田生成水、噴射水、水圧試験用の掘削流体または水において、硫酸塩還元細菌を死滅させるのに特に有用である。この組成物は、ビチューメンおよびタールエマルジョン、紙サイズ剤、接着剤、塗料、パルプ希釈紙料を含むセルロース系パルプおよび逆水再循環溶液など、水をベースにした配合物中の防腐剤としても有用である。安定化水性組成物は、農場、家庭および外科用の消毒剤を含めた消毒剤として有用である。この組成物は、穀物用サイロ、作物および作物貯蔵領域の燻蒸で使用してもよい。安定化水性組成物は、植物におよび/または植物が成長しておりもしくは成長することになる土壌に付着させることによって、真菌、細菌、ウイルスおよびその他の微生物植物病原菌から植物を保護するのに有用であり、または種子粉衣で使用される。安定化水性組成物は、約5から75重量%濃度の重量濃度の濃縮物として供給され、消泡剤、界面活性剤および共殺生物化合物、例えばアルデヒドなどの、その他の機能的添加剤と場合によってブレンドすることができる。安定化水性組成物は、必要に応じて水系に連続投与してもよくまたはバッチ投与してもよい。あるいは、適用前に、0.001から10重量%の濃度、好ましくは0.01から0.1重量%の濃度に希釈してもよい。
【0028】
別の態様によれば、本発明は、金属硫化物スケールを含有しまたは金属硫化物スケールに接触している水系を処理する方法に関し、この方法は、本発明の安定化水性組成物の有効スケール防止量を、別々にまたは一緒に前記系に添加し、前記スケールと前記水性組成物を接触させ、それによって前記スケールの少なくとも一部を前記水性組成物中に溶解し、前記溶解したスケールを系から引き出すステップを含む。
【0029】
特定の適用例では、ホスホニウム化合物の安定化水性組成物は、必要に応じて水系への連続処理として使用してもよくまたはバッチ投与してもよい。あるいは、適用前に、0.001から10重量%の濃度、好ましくは0.01から0.1重量%の濃度に希釈してもよい。
【0030】
硫化鉄の堆積物は、石油産業における経済的損失の主な源である。これらの堆積物は、主に、硫酸塩還元細菌により代謝副産物としてしばしば生成される硫化水素、鉄金属油田設備および/または形成中の鉄化合物の間の反応の結果である。これらの堆積物は、坑井を通り、隣接する地層内にあり、およびパイプライン内にもあり、処理および精製プラント内の油の流れを遮断する。また硫化鉄粒子は、特に石油の2次回収中にしばしば形成される油水エマルジョンを安定化させる傾向があり、石油生産者にとって大きな問題となる。
【0031】
特定の適用例では、本発明の安定化水性組成物は、陰イオン、陽イオン、両性および非イオン性界面活性剤ならびに湿潤剤などのその他の水処理生成物を含んでいてもよい。配合物はさらに、殺生物剤(例えば、ホルムアルデヒドまたはグルタルアルデヒド)、分散剤、解乳化剤、消泡剤、溶媒、スケール防止剤、腐食防止剤、ガス水和物防止剤、アスファルテン防止剤、ナフテネート防止剤、酸素スカベンジャおよび/または凝集剤を含有していてもよい。
【0032】
組成物は、WO99/33345に記載されるもののいずれかを含む非界面活性生物浸透剤を含んでいてもよい。
【0033】
本発明はさらに、下記の実施例により例示する。
【発明を実施するための形態】
【0034】
実施例1−4および比較例5
全ての実施例において、ホスホニウム化合物がテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェート(THPS)である同じリン含有化合物水性組成物は、種々のヒ素安定化化合物によって安定化される。
【0035】
その水性組成物は、THPS濃度が50重量%であり、ヒ素濃度が30重量ppmである。
【0036】
4つのサンプル(実施例1−4)は、種々の濃度の安定化化合物により安定化され、最後の1つは全く安定化されない。
【0037】
ヒ素安定化化合物の効率は、ヒ素化合物沈殿物が見られ得る時間の測定によって決定される。
【0038】
その沈殿物は、周囲温度(25℃)での経時的な目視観測により評価される。
【0039】
処理なしで、50%のTHPS配合物が5日以内に赤色沈殿物を発生させる。
【0040】
結果を下記の表1にまとめる:
【0041】
【表1】

【0042】
処理なしで、50%のTHPS配合物である比較例5は、5日以内に赤色沈殿物を発生させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リン含有化合物水性組成物に、アンモニア、アンモニウム塩、有機アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチドからなる群から選択される化合物の有効ヒ素安定化量を添加するステップを含む、前記リン含有化合物水性組成物を安定化させるための方法。
【請求項2】
リン含有化合物が、ヒ素を不純物として有するホスホニウム化合物であり、特にテトラキス(ヒドロキシオルガノ)ホスホニウム塩または式(I)の化合物である、請求項1に記載の方法:
[R’R”(CHOH) (I)
(式中:
nはXの価数であり;
R’およびR”は、同一でありまたは異なっていてもよく、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニルまたはアリール部分から選択され、Xは陰イオンである。)。
【請求項3】
式(I)において、R’およびR”が1から20個の間の炭素原子を有し、
Xが、塩化物、スルフェート、ホスフェート、アセテート、オキサレートおよび臭化物からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ホスホニウム化合物がテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム塩である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
ホスホニウム化合物が、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムブロミド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムホスフェート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムアセテート、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムオキサレートまたはテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルフェートである、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
ホスホニウム化合物が、安定化される水性組成物中で5から75%の間の重量濃度、好ましくは20から70%の間の重量濃度を有する、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
リン含有化合物水性組成物が、上述のように、1から100ppmの間、より具体的には5から50ppmの間およびさらにそれ以上のヒ素の重量濃度を示す、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
安定化される水性組成物中のホスホニウム化合物の重量濃度が、5から75%の間、好ましくは20から70%の間である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
有効ヒ素安定化化合物が、アンモニア、アンモニウム塩、有機アミノ酸、ペプチドおよびポリペプチドからなる群から選択され、前記水性組成物中に40から10000ppmの間、好ましくは75から5000ppmの間の濃度で存在する、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
安定化される水性組成物のpHを、7よりも低い値、好ましくは6から3の間に設定し、その後、ヒ素安定化化合物を前記組成物に添加するステップをさらに含む、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
ヒ素安定化化合物が、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、アラニン、β−アラニン、シスタチオニン、シスチン、ヒスチジン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、リシン、メチオニン、プロリン、サルコシン、セリン、チロニン、チロシン、バリン、グルタチオン、アスパルテームまたはアリテームである、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に定義された方法によって安定化された、リン含有化合物水性組成物。
【請求項13】
請求項12に定義された安定化水性組成物の有効スケール防止量を、別々にまたは一緒に水系に添加し、金属硫化物スケールと前記水性組成物を接触させ、それによって前記スケールの少なくとも一部を前記水性組成物中に溶解し、前記溶解したスケールを前記系から引き出すステップを含む、前記金属硫化物スケールを含有しまたは前記金属硫化物スケールに接触している前記水系を処理するための方法。
【請求項14】
請求項12に定義された安定化水性組成物の有効阻害量を水系に適用しまたはその場で形成するステップを含む、微生物を死滅させまたは微生物の成長を阻害するよう水系を処理するための方法。
【請求項15】
ホスホニウム化合物の安定化水性組成物が、必要に応じて水系に連続的に投与されまたはバッチ投与される、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
ホスホニウム化合物の安定化水性組成物も、適用前に、0.001から10重量%の濃度、好ましくは0.01から0.1重量%の濃度に希釈される、請求項13または14に記載の方法。
【請求項17】
ヒ素安定化化合物がグリシンである、請求項1から16のいずれかに記載の方法。

【公表番号】特表2012−520336(P2012−520336A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500162(P2012−500162)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【国際出願番号】PCT/EP2010/051194
【国際公開番号】WO2010/105872
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(508183151)ロデイア・オペラシヨン (70)
【Fターム(参考)】