説明

定着装置及び画像形成装置

【課題】印字不良や、記録媒体への水滴の付着といった不具合を防止し、部品点数を削減した簡単な構成で、低コストの定着装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体は、定着ローラ30と加圧ローラ40との圧接部により、加熱及び加圧され、未定着のトナー像が溶融して記録媒体上に定着される。定着ローラ30の外周面に対して隙間をおいて、ワイヤ状の分離部材50が定着ローラ30と平行に配設されている。そのため、前記圧接部を通過した記録媒体の先端部は、定着ローラ30の外周面と分離部材50との隙間に入り込まないように、分離部材50で分離される。分離された記録媒体の先端部に伴って、定着ローラ30に貼り付いた記録媒体部分も分離部材50で剥がされ、記録媒体の全体が定着ローラ30から分離されて排出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真記録装置等の画像形成装置に設けられた定着装置は、加圧部材に対して定着部材を押圧しながら回動する構成になっている。現像剤像としてのトナー画像が転写された用紙等の記録媒体は、加圧部材と定着部材とに挟持されながら搬送される。この時、記録媒体は、トナー画像が転写された面が定着部材に対向するように搬送され、定着部材から与えられる熱と加圧部材からの圧力とにより、トナー画像のトナーが溶解して記録媒体に定着される。溶融したトナーは、粘着性を有するために、定着部材に貼り付きやすい状態になる。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に記載された定着装置では、記録媒体を確実に定着部材から分離するために、分離プレートを配設して、記録媒体を定着部材から剥がしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−262228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像形成装置に設けられた定着装置では、次の(a)〜(c)のような課題があった。
【0006】
(a) 瞬間的な衝撃によって分離プレートと定着部材とが接触し、定着部材へ傷を付けてしまう可能性があり、印字不良を発生させる原因となる。
【0007】
(b) 定着部材の大部分を分離プレートで囲ってしまうために、定着動作中に記録媒体から発生する水蒸気が、分離プレートと定着部材との間の雰囲気中に留まり、結露が発生し、記録媒体への水滴の付着を完全に抑えることができない。
【0008】
(c) 従来の分離プレートは、分離を行うプレートの先端部と定着部材の表面との隙間の寸法が、複数の部材の組み合わせで決まっている。そのため、製造の寸法誤差の積み重ねを考慮する必要があり、高精度な製造が必要になるので、製造工数が増え、コストが掛かる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の内の第1の発明の定着装置は、現像剤像が付着された記録媒体が記録媒体搬送方向の上流側から送られてくると、前記記録媒体に圧接する加圧部材と、前記記録媒体を介して前記加圧部材に回転自在に圧接し、前記記録媒体に付着された前記現像剤像を定着して前記記録媒体搬送方向の下流側へ送出する定着部材と、前記定着部材の前記下流側に、前記定着部材に対して所定の間隔をおいて配設されたワイヤ状の分離部材と、を有することを特徴とする。
【0010】
第2の発明の定着装置は、前記第1の発明の定着装置において、前記定着部材及び前記分離部材を支持するフレームを有し、前記定着部材の回転軸における両端部は、前記フレームに回転自在に取り付けられ、前記分離部材は、前記定着部材の前記回転軸に対して略平行に配置され、両端部が前記フレームに取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
第3の発明の定着装置は、前記第2の発明の定着装置において、更に、前記分離部材の端部に取り付けられ、前記分離部材の長手方向に張力を与える弾性体部材を有することを特徴とする。
【0012】
第4の発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の発明のいずれか1つの定着装置と、前記現像剤像を形成して前記記録媒体に付着させ、前記現像剤像が付着された前記記録媒体を前記定着装置へ供給する現像剤像形成部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の内の第1の発明の定着装置によれば、定着部材に対して所定の間隔をおいてワイヤ状の分離部材を配設し、その分離部材によって定着部材から記録媒体を分離するようにしている。そのため、定着部材を傷つけることも無く、印字不良を的確に防止することができる。更に、記録媒体を分離するためにワイヤ状の分離部材を使用しているので、表面積が小さく、記録媒体から発生する水蒸気が抜け易くなる。これにより、水蒸気が分離部材周辺に留まらないため、結露せずに、記録媒体の排出時に水滴が付着しない。
【0014】
第2の発明の定着装置によれば、記録媒体を分離するための分離部材を、定着部材と同様にフレームにより支持しているので、部品点数が少なくなり、安価であり、定着部材と分離部材との間隔を高精度で出すことが可能となる。
【0015】
第3の発明の定着装置によれば、弾性体部材により、分離部材に張力を与えているので、分離部材が熱膨張した場合でも、分離部材と定着部材との間隔を、一定の値に安定的に維持することが可能になり、常に一定の分離性能を確保できる。
【0016】
第4の発明の画像形成装置によれば、前記第1〜第3の発明のいずれか1つの定着装置を備えているので、印字不良や、記録媒体の詰まり等の不具合が生じること無く、高精度な画像形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は本発明の実施例1における図2中の定着装置10の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は本発明の実施例1における画像形成装置の概略を示す構成図である。
【図3】図3は図1中のA部分を拡大した斜視図である。
【図4】図4は図3の右側面を示す拡大図である。
【図5】図5は図3中の定着ローラ30における端部付近の一部を切り欠いた斜視図である。
【図6】図6は図3中の加圧ローラ40における端部付近の一部を切り欠いた斜視図である。
【図7】図7は図3中の分離部材50の一部を切り欠いた斜視図である。
【図8】図8は図1中の定着ローラ30、加圧ローラ40及び分離部材50を示す側面図である。
【図9】図9は図1中の定着ローラ30、加圧ローラ40及び分離部材50を示す側面図である。
【図10】図10は図2中の記録媒体1上にトナー像が形成された平面図である。
【図11】図11は図7の分離部材50の変形例を示す図である。
【図12】図12は本発明の実施例2における定着装置の外観を示す斜視図である。
【図13】図13は図12中のB部分を拡大した斜視図である。
【図14】図14は図13中の分離部材50の端部形状を示す拡大図である。
【図15】図15は図13中の板ばね60付近を示す斜視図である。
【図16】図16は図15に示す板ばね60付近の平面図である。
【図17】図17は図16中の矢印Y1,Y2から見た分離部材50を取り付ける前の板ばね60の拡大断面図である。
【図18】図18は図16中の矢印Y1,Y2から見た分離部材50を取り付けた後の弾性力を有している状態の板ばね60の拡大断面図である。
【図19】図19は本発明の実施例2における板ばね60の変形例を示す概略の断面図である。
【図20】図20は本発明の実施例3における定着装置の構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0019】
(実施例1の構成)
図2は、本発明の実施例1における画像形成装置の概略を示す構成図である。
【0020】
この画像形成装置は、例えば、電子写真プリンタであり、下部に、用紙等の記録媒体1を収納した記録媒体カセット2が着脱自在に装着されている。記録媒体カセット2の記録媒体排出側から上部の下流側にかけて、記録媒体1を搬送するための搬送ローラ対からなる複数の記録媒体搬送部3が配設されている。複数の記録媒体搬送部3間には、記録媒体搬送順に、現像剤(例えば、トナー)像を形成する現像装置としてのトナー像形成部4と、この下流側に位置する定着装置10とが設けられている。トナー像形成部4には、これに隣接して記録光露光装置としての発光ダイオード(以下「LED」という。)ヘッド5が設けられている。
【0021】
トナー像形成部4は、LEDヘッド5から出射される記録光に応じたトナー像を記録媒体1上に転写して形成する装置である。この下流側に配置された定着装置10は、記録媒体1上に付着されたトナー像を加熱及び加圧して定着させる装置である。画像形成装置内には、内部機構を制御するための印刷制御部6等が設けられている。
【0022】
図1は、本発明の実施例1における図2中の定着装置10の外観を示す斜視図である。更に、図3は、図1中のA部分を拡大した斜視図である。
【0023】
定着装置10は、定着装置収容用の金属製のフレーム20を有している。フレーム20は、対向する2枚の側面板21,22と、この両側面板21,22間の上に固定された上面板23と、両側面板21,22間の下に固定された下面板24とにより構成されている。フレーム20は、静電気等の電荷を徐電するために、接地されていることが望ましい。両側面板21,22の対向する略中央の位置には、分離部材取り付け用の孔21a,22aがそれぞれ形成されている。
【0024】
両側面板21,22間の上部には、定着部材としての定着ローラ30が、軸受け35,36を介して回転自在に取り付けられている。両側面板21,22間の下部には、加圧部材としての加圧ローラ40が、図示しない軸受けを介して回転自在に取り付けられている。加圧ローラ40は、図示しないばね等の弾性体を利用して、定着ローラ30に押圧されている。これらの定着ローラ30又は加圧ローラ40の回転軸には、図示しないギアが取り付けられ、図示しない駆動モータからの回転が、そのギアに伝達されて、その定着ローラ30と加圧ローラ40とが回転する構造になっている。
【0025】
定着ローラ30における記録媒体搬送方向の下流側には、この定着ローラ30に対して所定の間隔(即ち、隙間)をおいて略平行にワイヤ状の分離部材50が配置されている。分離部材50の長さは、定着ローラ30の回転軸方向の長さよりも大きい。更に、分離部材50の両端部50a,50bは、両側面板21,22の孔21a,22aにそれぞれ挿入され、溶接等で固定されている。
【0026】
図4は、図3の右側面を示す拡大図である。
ワイヤ状の分離部材50の両端部50a,50bは、定着ローラ30が取り付けられた両側面板21,22の孔21a,22aの形状に沿わせて、溶接等でそれぞれ固定されている。分離部材50の両端部50a,50bが固定される方向は、定着ローラ30の回転中心30aに向かうように固定されている。これは、定着ローラ30の回転軸と平行になるように、分離部材50を張設するためである。分離部材50は、定着ローラ30の外周面と接触しておらず、適当な隙間(例えば、約1mm)がある状態に保たれている。定着ローラ30の外周面の分離部材50より離れた位置に、図示しない搬送プレートが設けられている。
【0027】
図5は、図3中の定着ローラ30における端部付近の一部を切り欠いた斜視図である。
定着ローラ30は、アルミニウム、鉄等の金属製芯金31を有している。芯金31の外周には、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層32が形成されている。弾性体層32の外周には、記録媒体1の分離を容易にするために、フッ素系樹脂等からなる表面離型層33が形成されている。定着ローラ30の内部には、ハロゲンヒータ等の加熱用の熱源34が設けられている。
【0028】
図6は、図3中の加圧ローラ40における端部付近の一部を切り欠いた斜視図である。
加圧ローラ40は、アルミニウム、鉄等の金属製芯金41を有している。芯金41の外周には、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性体層42が形成されている。弾性体層42の外周には、記録媒体1の分離を容易にするために、フッ素系樹脂等からなる表面離型層43が形成されている。
【0029】
図7は、図3中の分離部材50の一部を切り欠いた斜視図である。
分離部材50は、断面円形のステンレス鋼(SUS)等の金属製芯金51を有している。芯金51の外周には、トナーの付着防止のために、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)に代表されるフッ素系樹脂等による表面剥離層52が形成されている。分離部材50は、熱による弛みを防止するために、線熱膨張係数が低いほど良い。例えば、分離部材50は、線膨張係数が300℃以下の環境中において、18.0×E−6の材料で形成されていることが望ましい。又、分離部材50は、静電気等の電荷を徐電するために、導電性の材料で形成され、フレーム20を介して接地されていることが望ましい。
【0030】
図8〜図10は、分離部材50の配置状態を説明するための図である。その内、図8及び図9は、図1中の定着ローラ30、加圧ローラ40及び分離部材50を示す側面図、図10は、図2中の記録媒体1上にトナー像が形成された平面図である。
【0031】
図8及び図9に示すように、トナー像25が付着された用紙等の記録媒体1は、矢印X1の媒体搬送方向へ送られ、矢印X2の方向に回転する定着ローラ30と、矢印X3の方向へ回転する加圧ローラ40との圧接部へ挿入される。図10に示すように、電子写真プリンタの定着装置10では、記録媒体1の先端Qと記録媒体1における印刷領域1aの前端Pとの間の先端部1bの距離cは、所定の値に設定されている。先端部1bは、余白領域(トップマージン)と呼ばれ、これよりも記録媒体1の先端Qに近い位置には、印刷を禁じている。即ち、先端部1bの余白領域には、トナー像25を転写しないようにして、記録媒体1の先端部1b付近が定着ローラ30に貼り付くことを防止している。
【0032】
分離部材50と定着ローラ30の外周面との隙間dは、定着ローラ30の外周面から離れている状態になっている記録媒体1の先端部1bの距離cより小さく設定する必要がある(d<c)。記録媒体1の先端部1bが定着ローラ30から離れる距離は、記録媒体1の種類、特に、腰の強さで異なるので、取り扱う記録媒体1の内で最も腰の弱い記録媒体1の先端部1bが定着ローラ30から離れる距離より小さく設定されている。具体的には、最も腰の弱い記録媒体1が、連量50kg(連量とは1000枚当たりの記録媒体1の重量である)であるとした場合、分離部材50と定着ローラ30の外周面との隙間dは、実測値から、約lmmに設定することが望ましい。分離部材50における媒体搬送方向の下流側には、搬送プレート26が設けられている。
【0033】
(実施例1の画像形成装置の全体の動作)
図2に示す画像形成装置において、図示しない上位装置等から印刷制御部6が印刷指示を受けると、その印刷制御部6によって制御される記録媒体搬送部3により、画像形成のタイミングに合わせて記録媒体カセット2内の記録媒体1をトナー像形成部4へ搬送する。LEDヘッド5が印刷情報に応じた記録光をトナー像形成部4へ照射すると、そのトナー像形成部4は、照射された記録光に応じた図8中のトナー像25を記録媒体1上に形成する。トナー像25が形成された記録媒体1が、記録媒体搬送部3によって定着装置10へ搬送されると、その定着装置10の熱と圧力によって記録媒体1上のトナー像25が定着される。その後、トナー像25が定着された記録媒体1は、記録媒体搬送部3によって外部へ排出される。
【0034】
(実施例1の定着装置の動作)
図1、図3及び図8に示す定着装置10の定着動作を説明する。
【0035】
例えば、定着ローラ30が、図示しない駆動モータによって図8中の矢印X2の方向に回転する。回転が伝達された加圧ローラ40は、図8中の矢印X3の方向に回転する。未定着のトナー像25が転写された記録媒体1は、図8中の矢印X1の媒体搬送方向に搬送されてくる。この記録媒体1が、定着ローラ30と加圧ローラ40との圧接部へ挿入され、定着ローラ30内の熱源34により加熱されると共に、その圧接部により加圧されると、未定着のトナー像25が溶融して記録媒体1上に定着される。
【0036】
次に、図9及び図10において、記録媒体1の分離動作について説明する。
溶融したトナー像25は、粘着性を有し、定着ローラ30の外周面に貼り付く。そのため、定着ローラ30と加圧ローラ40との圧接部を通過した記録媒体1は、定着ローラ30の外周面に貼り付いた状態で搬送されていく。ところが、記録媒体1の先端部1bには、未定着のトナー像25が転写されておらず、しかも、記録媒体1に腰があることから、記録媒体1の先端部1bが定着ローラ30に貼り付いていない。即ち、記録媒体1の比較的腰の弱い部分が定着ローラ30の外周面に貼り付くが、記録媒体1の先端部1bは、定着ローラ30の外周面から離れている状態になっている。
【0037】
その結果、圧接部を通過して搬送されてきた記録媒体1の先端部1bは、定着ローラ30の外周面と分離部材50との隙間dに入り込まないように、分離部材50で分離される。これにより、分離された先端部1bに伴って、記録媒体1の貼り付いた部分も剥がされて、記録媒体1の全体が定着ローラ30から分離する。分離された記録媒体1は、搬送プレート26に沿って排出される。
【0038】
(実施例1の変形例)
本実施例1では、定着装置10の構成部材を次の(1)〜(3)のように変形しても良い。
【0039】
(1) 図8及び図9において、加圧ローラ40を矢印X3の方向に回転駆動し、これによって定着ローラ30を矢印X2の方向に回転させるようにしても良い。
【0040】
(2) 図6において、加圧ローラ40の内部には、定着ローラ30内の熱源34に代えて、図示しないハロゲンヒータ等の熱源を設けても良い。あるいは、部材表面の温度上昇を加速させるために、定着ローラ30の内部に熱源34を設けると共に、加圧ローラ40の内部にも、図示しない熱源を設けても良い。
【0041】
(3) 図7に示すワイヤ状の分離部材50は、断面円形の平滑形状であるが、断面が楕円形や多角形等の他の形状に変形しても良い。あるいは、図11に示すような形状に変形しても良い。
【0042】
図11は、図7の分離部材50の変形例を示す図である。
図11に示すワイヤ状の分離部材50Aは、捻り形状になっている。又、分離部材50Aは、図示しないが、複数の同一部材又は複数の別部材による編み込み形状に変形しても良い。
【0043】
(実施例1の効果)
本実施例1の定着装置10及びそれを備えた画像形成装置によれば、次の(a)〜(h)のような効果がある。
【0044】
(a) 定着ローラ30の外周面に対して隙間dをおいて分離部材50を配設し、この分離部材50によって定着ローラ30から記録媒体1を分離するようにしている。そのため、定着ローラ30を傷つけることも無く、従来のような分離プレートを含む分離部材が定着ローラに接触することが原因で発生する印字不良を、的確に防止することができる。従って、印字不良等の不具合が生じること無く、高精度な画像形成が可能になる。
【0045】
(b) 記録媒体1を分離するためにワイヤ状の分離部材50を使用しているので、表面積が小さく、従来のように定着ローラ30を囲っていないので、記録媒体1から発生する水蒸気が抜け易くなる。これにより、水蒸気が分離部材50周辺に留まらないため.結露せずに、記録媒体1の排出時に水滴が付着しない。
【0046】
(c) 記録媒体1を分離するための分離部材50を、定着ローラ30と同様にフレーム20の側面板21,22により支持しているので、従来に比べて部品点数が少なくなり、安価であり、定着ローラ30と分離部材50の外周面との隙間dを高精度で出すことが可能となる。
【0047】
(d) フレーム20を接地し、これに張設される分離部材50を導電性の材料で形成した場合には、記録媒体1に帯電した静電気等の電荷を徐電することができ、記録媒体1を的確に排出することができる。
【0048】
(e) 分離部材50を、例えば、線膨張係数が300℃以下の環境中において、18.0×E−6の材料で形成した場合には、熱による弛みを的確に防止できる。
【0049】
(f) 分離部材50の表面には、フッ素系樹脂等による表面剥離層52が形成されているので、トナーの付着を防止できる。
【0050】
(g) 分離部材50の長さは、定着ローラ30の回転軸方向の長さよりも大きいので、定着時に記録媒体1が斜めにずれても、記録媒体1を定着ローラ30から的確に分離できる。
【0051】
(h) 図11に示すように、分離部材50Aが捻り形状や編み込み形状の場合は、記録媒体1との接触面積が小さくなるので、記録媒体1に対する分離性が向上する。
【実施例2】
【0052】
(実施例2の構成)
図12は、本発明の実施例2における定着装置の外観を示す斜視図である。更に、図13は、図12中のB部分を拡大した斜視図である。この図12及び図13において、実施例1の定着装置10を示す図1及び図3中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0053】
本実施例2の定着装置10Aでは、実施例1と同様のワイヤ状の分離部材50において、その長手方向に張力を与えるための弾性体部材(例えば、板ばね)60が、フレーム20の両側面板21,22にそれぞれ取り付けられている。
【0054】
フレーム20を構成する両側面板21,22には、実施例1と同様に、分離部材50を沿わせるための孔21a,22aがそれぞれ形成されている。各孔21a,22aには、分離部材50の両端部がそれぞれ挿入されている。
【0055】
図14は、図13中の分離部材50の端部形状を示す拡大図である。
分離部材50の両端部は、フック形状50cになっている。
【0056】
図15は、図13中の板ばね60付近を示す斜視図である。
フレーム20を構成する両側面板21,22において、定着ローラ30の両端部を軸支する軸受け35,36の取り付け個所には、取り付け孔60aが形成された板ばね60がそれぞれ取り付けられている。各板ばね60は、ねじ61,62によって両側面板21,22にそれぞれ固定されている。分離部材50の両端部は、両側面板21,22の孔21a,22aにそれぞれ挿入され、その分離部材50の両端部のフック形状50cが、各板ばね60の取り付け孔60aにそれぞれ引っ掛けられている。分離部材50は、定着ローラ30が取り付けられた両側面板21,22の孔21a,22aの形状に沿うように、各板ばね60の弾性力によって両端から引っ張られている。
【0057】
図16は、図15に示す板ばね60付近の平面図である。
分離部材50が板ばね60の弾性力により引っ張られる方向は、定着ローラ30の回転中心30aに向かう方向である。これは、定着ローラ30に対して所定の隙間dをおいて、分離部材50をその定着ローラ30に平行に張設するためである。
【0058】
図17は、図16中の矢印Y1,Y2から見た分離部材50を取り付ける前の板ばね60の拡大断面図である。更に、図18は、図16中の矢印Y1,Y2から見た分離部材50を取り付けた後の弾性力を有している状態の板ばね60の拡大断面図である。
【0059】
板ばね60は、図18中の矢印Zの方向に弾性力を有し、分離部材50の両端を引っ張っている。そのため、分離部材50は、定着ローラ30の回転軸に対して平行になるように張られている。又、分離部材50は、定着ローラ30の外周面と接触しておらず、適当な隙間d(例えば、約1mm)がある状態に保たれている。定着ローラ30の外周面の分離部材50より離れた位置には、図8及び図9に示すような搬送プレート26が設けられている。
【0060】
本実施例2における定着装置10A及び画像形成装置の他の構成は、実施例1における定着装置10及び画像形成装置と同様である。
【0061】
(実施例2の定着装置の動作)
実施例1と同様に、図8、図9及び図12において、定着ローラ30が、図示しない駆動モータによって図8中の矢印X2の方向に回転すると、この回転が伝達された加圧ローラ40も、図8中の矢印X3の方向に回転する。未定着のトナー像25が転写された記録媒体1が、図8中の矢印X1の媒体搬送方向に搬送されてくる。この記録媒体1が、定着ローラ30と加圧ローラ40との圧接部へ挿入され、定着ローラ30内の熱源34により加熱されると共に、その圧接部により加圧されると、未定着のトナー像25が溶融して記録媒体1上に定着される。
【0062】
次に、記録媒体1の分離動作では、実施例1と同様に、溶融したトナー像25が、定着ローラ30の外周面に貼り付く。そのため、定着ローラ30と加圧ローラ40との圧接部を通過した記録媒体1は、定着ローラ30の外周面に貼り付いた状態で搬送されていく。ところが、記録媒体1の先端部1bには、未定着のトナー像25が転写されておらず、しかも、記録媒体1に腰があることから、記録媒体1の先端部1bが定着ローラ30に貼り付いていない。その結果、圧接部を通過して搬送されてきた記録媒体1の先端部1bは、定着ローラ30の外周面と分離部材50との隙間dに入り込まないように、分離部材50で分離される。これにより、分離された先端部1bに伴って、記録媒体1の貼り付いた部分も剥がされて、記録媒体1の全体が定着ローラ30から分離する。分離された記録媒体1は、搬送プレート26に沿って排出される。
【0063】
ここで、本実施例2では、実施例1と同様に、分離部材50と定着ローラ30との隙間dは、最も腰の弱い記録媒体1の先端部1bが定着ローラ30の外周面から離れる距離よりも小さく設定されている(例えば、dは約1mm)。加えて、分離部材50の両端が板ばね60によって引っ張られている。そのため、熱膨張分の分離部材50の撓みが吸収され、分離部材50と定着ローラ30の外周面との隙間dは、設定植を維持する。これにより、定着ローラ30から記録媒体1を的確に分離できる。
【0064】
(実施例2の変形例)
本実施例2では、定着装置10Aの構成部材を、実施例1の変形例(1)〜(3)と同様に、変形しても良い。
【0065】
更に、本実施例2では、分離部材50に張力を与える弾性体部材として、板ばね60を用いた例を説明したが、圧縮ばねや引っ張りばね等を用いて実現しても良い。
【0066】
図19は、本発明の実施例2における板ばね60の変形例を示す概略の断面図である。
この変形例では、図12中の板ばね60に代えて、圧縮コイルばね71,72が使用されている。フレーム20を構成する両側面板21,22の孔21a,22aには、ワイヤ状の分離部材50の両端部が挿入され、その両端部に、円板形の係止部材73,74が溶接等で固定されている。一方の側面板21と係止部材73との間には、圧縮コイルばね71が装着され、更に、他方の側面板22と係止部材74との間にも、圧縮コイルばね72が装着されている。
【0067】
両圧縮コイルばね71,72は、図19中の矢印Z1,Z2の方向に弾性力を有し、分離部材50の両端を引っ張っている。そのため、実施例2と同様に、熱膨張分の分離部材50の撓みが吸収され、分離部材50と定着ローラ30の外周面との隙間dは、設定植を維持する。これにより、定着ローラ30から記録媒体1を的確に分離できる。
【0068】
(実施例2の効果)
本実施例2の定着装置10A及びそれを備えた画像形成装置によれば、実施例1の(a)〜(h)の効果と同様の効果がある。更に、本実施例2によれば、板ばね60や圧縮コイルばね71,72等の弾性体部材により、分離部材50の両端を引っ張っているので、分離部材50が熱膨張した場合でも、分離部材50と定着ローラ30の外周面との隙間dを、安定的に維持することが可能になり、常に一定の分離性能を確保できる効果がある。
【実施例3】
【0069】
(実施例3の構成)
図20は、本発明の実施例3における定着装置の構成を示す断面図であり、実施例1の定着装置10を示す図1、図3、図8及び図9中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0070】
本実施例3の定着装置10Bは、トナー像25が形成された記録媒体1が矢印X1の媒体搬送方向から送られてくると、そのトナー像25を加熱及び加圧して記録媒体1に定着させるベルト式の定着装置であり、記録媒体1に熱を供給し更に搬送するための無端状の定着ベルト81を有している。
【0071】
定着ベルト81の内側には、その定着ベルト81を張架し、加熱する張架部材82と、定着ベルト81を回転駆動する定着ローラ30と、定着ベルト81における矢印X2の回転方向に対して定着ローラ30の上流側に配置され、その定着ベルト81を内周面から矢印X4の外周面方向へ加圧する加圧部材としての定着パッド83と、定着ベルト81における矢印X2の回転方向に対して定着パッド83の上流側で且つ張架部材82の下流側に配置され、定着ベルト81の回転をガイドするためのガイド部材84が設けられている。
【0072】
定着ベルト81の外側には、定着ローラ30及び定着パッド83に対向して、加圧部材としての加圧ローラ40が設けられている。加圧ローラ40は、定着ベルト81を挟んで定着パッド83を矢印X4とは反対方向へ加圧することで当接範囲である第1のニップ部N1を形成すると共に、定着ベルト81を挟んで定着ローラ30を矢印X5の方向へ加圧することで当接範囲である第2のニップ部N2を形成するものである。
【0073】
張架部材82の下方向には、ホルダ85が配設されている。ホルダ85には、ばね86を介して加圧部材87が取り付けられている。加圧部材87上には、張架部材82を加熱するための熱源の面状ヒータ88を介して、その張架部材82が取り付けられている。加圧部材87は、ばね86の付勢力により、面状ヒータ88を介して張架部材82を矢印X6の上方向へ加圧するものである。定着ベルト81、定着ローラ30、定着パッド83、及び面状ヒータ88等により、定着部材が構成されている。
【0074】
定着ローラ30は、図示しないフレームに、図示しない軸受けを介して回転自在に取り付けられている。定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所における記録媒体搬送方向の下流側には、実施例1と略同様に、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所に対して所定の隙間dをおいて略平行にワイヤ状の分離部材50が配設されている。定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所の分離部材50より離れた位置に、搬送プレート26が設けられている。
【0075】
定着パッド83は、レバー89に保持されている。この定着パッド83は、図示しないフレームに保持されているホルダ90に支持されたばね91により、レバー89の支点89aを軸として、加圧ローラ40へ圧接する矢印X4の方向に押し付けられている。加圧ローラ40は、図示しない軸受けを介してレバー92に回転自在に取り付けられている。この加圧ローラ40は、図示しないばね等の弾性体部材により、レバー92の支点92aを軸として、定着ローラ30に圧接する矢印X5の方向に押し付けられ、定着ベルト81を介して、定着パッド83と定着ローラ30に対向する位置で、それぞれに当接している。
【0076】
ガイド部材84は、図示しないフレームに保持されているホルダ90に固定されており、定着ベルト81の回転を安定させるため、一部が円弧状の形状を有している。
【0077】
ホルダ90には、定着ベルト81の幅方向(即ち、定着ベルト81の回転方向に対して直交する方向)における両端部の移動を規制するために、一対のフランジ93が固定されている。各フランジ93は、定着ベルト81の両端部の回転を安定させるために、定着ベルト81の内側の形状の一部が円弧状の形状を有している。更に、各フランジ93における定着ベルト81の外側は、定着ベルト81の幅方向の移動を規制するために、定着ベルト81の内径よりも大きい形状を有している。
【0078】
なお、定着ローラ30の内部又は加圧ローラ40の内部には、実施例1と同様に、ローラ表面の温度上昇を加速させるために、図示しないハロゲンヒータ等の熱源を有していても良い。
【0079】
(実施例3の動作)
本実施例3の定着装置10Bにおいて、定着ローラ30は、図示しないギアを介して図2中の媒体搬送部3から回転駆動される。これにより、定着ベルト81が定着ローラ30に従動し、加圧ローラ40が定着ベルト81との摩擦力によって従動することで、定着ベルト81は、図1中の矢印X2の方向に回転駆動される。なお、記録媒体搬送部3から回転駆動されるのは、加圧ローラ40でも良い。定着ローラ30が図20中の矢印X2の方向へ回転すると、定着ベルト81は、第1のニップ部N1で引っ張られる。又、定着ベルト81は、張架部材82によって図20中の矢印X6の方向に張架されているので、定着ベルト81がガイド部材84に対して摺動しながら回転する。
【0080】
印刷動作時に、定着ローラ30によって定着ベルト81が図20中の矢印X2の方向に回転駆動されると、定着ベルト81は、定着パッド83と加圧ローラ40の第1のニップ部N1と、張架部材82で張架され、ガイド部材84に対して摺動しながら回転する。この際、電力が供給され発熱している状態の面状ヒータ88により、張架部材82が加熱され、定着ベルト81が加熱される。
【0081】
図示しない温度センサによって定着ベルト81の表面温度が検出され、その検出結果に基づき、図2中の印刷制御部6によって面状ヒータ88への供給電力が制御され、定着ベルト81の表面が適正温度に維持される。トナー像25が形成された記録媒体1は、定着ベルト81に形成されたニップ部N1,N2を通過して搬送され、記録媒体1上のトナー像25が、定着ベルト81及び加圧ローラ40による加熱及び加圧により、記録媒体1上に定着される。
【0082】
次に、記録媒体1の分離動作では、実施例1と略同様に、溶融したトナー像25が、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所の外周面に貼り付く。そのため、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所と加圧ローラ40との圧接部を通過した記録媒体1は、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所の外周面に貼り付いた状態で搬送されていく。ところが、記録媒体1の先端部1bには、未定着のトナー像25が転写されておらず、しかも、記録媒体1に腰があることから、記録媒体1の先端部1bが定着ベルト81に貼り付いていない。その結果、圧接部を通過して搬送されてきた記録媒体1の先端部1bは、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所の外周面と分離部材50との隙間dに入り込まないように、分離部材50で分離される。これにより、分離された先端部1bに伴って、記録媒体1の貼り付いた部分も剥がされて、記録媒体1の全体が定着ベルト81から分離する。分離された記録媒体1は、搬送プレート26に沿って排出される。
【0083】
(実施例3の変形例)
本実施例3では、定着装置10Bを次の(i)〜(iii)のように変形しても良い。
【0084】
(i) 定着装置10Bの構成部材を、実施例1の変形例(1)〜(3)と同様に変形しても良い。
【0085】
(ii) 実施例2やその変形例のように、板ばね60、圧縮ばね、引っ張りばね等の弾性体部材を設けて、分離部材50に張力を与える構成にしても良い。
【0086】
(iii) 図20において、定着ベルト81、定着パッド83、及び面状ヒータ88等を、定着ローラ30側ではなく、加圧ローラ40側に設けても良い。
【0087】
(実施例3の効果)
本実施例3の定着装置10B及びそれを備えた画像形成装置によれば、定着ローラ30に接触する定着ベルト81個所の外周面に対して隙間dをおいてワイヤ状の分離部材50を配設し、この分離部材50によって定着ベルト81から記録媒体1を分離するようにしているので、実施例1や実施例2と略同様の効果がある。
【0088】
(他の変形例)
本発明は、上記実施例1〜3やその変形例に限定されず、その他、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(I)、(II)のようなものがある。
【0089】
(I) 定着ローラ30等で構成される定着部材や、加圧ローラ40等で構成される加圧部材は、図示以外の構成に変形しても良い。
【0090】
(II) 実施例1〜3では、画像形成装置として、電子写真プリンタを例に挙げて説明したが、本発明の画像形成装置は、これに限定されるものではなく、ファクシミリ装置、複写機、複合機(MFP)等にも適用が可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 記録媒体
4 トナー像形成部
5 LEDヘッド
10,10A,10B 定着装置
20 フレーム
25 トナー像
30 定着ローラ
40 加圧ローラ
50,50A 分離部材
60 板ばね
72,73 圧縮コイルばね
81 定着ベルト
88 面状ヒータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤像が付着された記録媒体が記録媒体搬送方向の上流側から送られてくると、前記記録媒体に圧接する加圧部材と、
前記記録媒体を介して前記加圧部材に回転自在に圧接し、前記記録媒体に付着された前記現像剤像を定着して前記記録媒体搬送方向の下流側へ送出する定着部材と、
前記定着部材の前記下流側に、前記定着部材に対して所定の間隔をおいて配設されたワイヤ状の分離部材と、
を有することを特徴とする定着装置。
【請求項2】
請求項1記載の定着装置は、更に、
前記定着部材及び前記分離部材を支持するフレームを有し、
前記定着部材の回転軸における両端部は、前記フレームに回転自在に取り付けられ、
前記分離部材は、前記定着部材の前記回転軸に対して略平行に配置され、両端部が前記フレームに取り付けられていることを特徴とする定着装置。
【請求項3】
請求項2記載の定着装置は、更に、
前記分離部材の端部に取り付けられ、前記分離部材の長手方向に張力を与える弾性体部材を有することを特徴とする定着装置。
【請求項4】
前記分離部材は、導電性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
前記分離部材は、線膨張係数が300°C以下の環境中において、18.0×E−6の材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項6】
前記分離部材は、表面に表面剥離層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項7】
前記分離部材は、捻り形状になっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項8】
前記分離部材は、複数の同一部材又は複数の別部材による編み込み形状になっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項9】
前記分離部材の長さは、前記定着部材における回転軸方向の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項10】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の定着装置と、
前記現像剤像を形成して前記記録媒体に付着させ、前記現像剤像が付着された前記記録媒体を前記定着装置へ供給する現像剤像形成部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2013−7765(P2013−7765A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138354(P2011−138354)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】