説明

家庭用ドライクリーニングシステムと共に使用するための布地処理物質を販売する方法

本発明は、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて使用するための布地ケア物質を販売する方法に関する。布地ケア物質は、所望の消費者の利益、所望の主題、又は便宜のためにキットの形態であってもよい。本発明はまた、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて使用するためのドライクリーニング組成物を販売する方法に関する。ドライクリーニング組成物には、一般的洗剤組成物、添加剤組成物、前処理組成物、又はこれらの混合物が挙げられる。組成物は、一連の指示と共に消費者に提供されてもよく、その結果消費者は、様々な組成物及びそれらの組み合わせを所望の布地処理の利益に関連させる情報を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて使用するための布地ケア物質を販売する方法に関する。布地ケア物質は、所望の消費者の利益、所望の主題、又は便宜のためにキットの形態であってもよい。本発明はまた、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて使用するためのドライクリーニング組成物を販売する方法に関する。ドライクリーニング組成物には、一般的洗剤組成物、添加剤組成物、前処理組成物、又はこれらの混合物が挙げられる。組成物を、一連の指示と共に消費者に提供することが可能で、その結果消費者は、様々な組成物及びそれらの組み合わせに関連した好ましい消費者利益に関する情報を得ることができる。
【背景技術】
【0002】
環状シロキサン(特にシクロペンタシロキサン、「D5」と呼ばれることもある)のような親油性流体を利用する非水性溶媒系洗浄システムが、特に家庭用洗濯機と共に使用するために、近年開発されてきた。このようなシステムは、縮み及び移染のような湿式洗浄に付随した損傷を引き起こすことなく織物物品を洗浄するために特に望ましい。この新規溶媒系における非水性洗浄プロセス及び化学的性質は、従来の水性洗浄システムの性質とはかなり異なっている。布地処理の効果を最大にするために、非水性システムにおける洗浄、柔軟化、仕上げなどを標的にする添加剤を使用して基本的非水性洗剤の性能を強化することは望ましい。大量市場の消費者製品においては実現することが難しい、消費者の個人的好みに応じるためには、消費者が好む複数の洗浄又は布地ケアの効果を、添加剤の異なる混合物によって得ることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
消費者製品をエンドユーザーに販売又は提供するための方法は、米国特許第6,055,514号;米国特許第6,036,601号;米国特許第6,009,407号;及びEP1,205,865A1に開示されている。これらの参照文献のいずれも、家庭用ドライクリーニングシステムで使用するための布地処理組成物販売の方法について、本発明に記載及び請求された方式では開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、家庭用ドライクリーニングシステムと共に使用するための布地ケア物質を販売する方法を提供し、a)布地ケアについての消費者の所望の利益を特定する工程;b)布地処理について特定された消費者の利益に応ずる少なくとも1つの布地ケア物質を選択する工程;c)所望により少なくとも1つの布地ケア物質を販売者に配給する工程、を含む。本発明の別の態様では、選択された布地ケア物質を、消費者所望の利益を提供するために、家庭用ドライクリーニングシステムでの使用キットの中に包装できる。
【0005】
本発明の別の態様では、家庭用ドライクリーニングシステムで使用するための、特製布地ケア組成物の提供方法を備える。この方法は:(a)所望の布地処理の効果を特定する工程;(b)この所望の効果を送達するための有効量の布地処理物質を含む少なくとも1つの組成物、前記組成物を収容するための容器、及びこの容器に付随する一連の指示;(c)所望により、製品を販売者に配給する工程;を含み、その際、前記組成物が、一般的洗剤組成物、添加剤組成物、前処理組成物、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本明細書で使用する時、用語「布地物品」とは、従来の洗濯プロセス又はドライクリーニングプロセスで通例洗浄されるいかなる物品をも意味する。従って、このような用語は、衣類、亜麻布、カーテン及び衣類付属品である物品を包含する。この用語は、また、手提げバッグ、家具カバー、防水布などのような、全体又は一部が布地で作製された他の品目も包含する。
【0007】
本明細書で使用する時、用語「親油性流体」とは、本明細書の以下に、より詳細に記載されるように、皮脂を除去することができるいかなるの非水性流体をも意味する。
【0008】
本明細書で使用する時、用語「布地処理若しくは処置組成物」又は「布地ケア組成物」は、処理される布地物品と直接接触する、いかなる親油性流体含有組成物をも意味する。この用語は、リフレッシュ、柔軟化、コンディショニング、及びサイジングのような洗浄以外の用途を包含することを理解すべきである。従って、「布地処理」及び「布地ケア」は、本明細書において同義的に使用する。所望により洗浄補助剤(例えば、追加の洗浄性界面活性剤、漂白剤、香料など)及びその他の布地ケア剤を組成物に添加してもよい。
【0009】
本明細書で使用する時、用語「汚れ」とは、除去されることが望まれる、布地物品上のいかなる望ましくない物質を意味する。用語「水系」若しくは「親水性」の汚れは、汚れが最初に布地物品と接触した時に水を含んでいること、汚れが水に対する高い溶解性若しくは親和性を有すること、又は汚れが布地物品上で多量の水を保持することを意味する。水系の汚れの例としては、これらに限定されないが、飲物、多くの食品汚れ、水溶性染料、汗や尿若しくは血液などの体液、草の染み及び泥などの戸外の汚れが挙げられる。
【0010】
本明細書で使用する時、用語「親油性流体中に水を懸濁できる」とは、ある物質が、親油性流体と不混和性である水を、構成成分を初めに混合した後少なくとも5分間静置した時に、その水が目視上、懸濁、溶媒和、又は乳化したままであるようなやり方で、水を懸濁、溶媒和、又は乳化できることを意味する。
【0011】
本明細書で使用する時、用語「親油性流体に不溶性」とは、物質が、親油性流体に添加された時、添加後5分以内に親油性流体から物理的に分離(即ち、沈殿、凝縮、浮遊)することを意味し、一方、「親油性流体に可溶性」である物質は、添加後5分以内に親油性流体から物理的に分離しない。
【0012】
本明細書で使用する時、用語「加工助剤」とは、洗浄組成物を、処方、安定性、及び/又は親油性流体での希釈を、より好適にするいかなる物質をも指す。
【0013】
(家庭用ドライクリーニングシステム)
家庭用ドライクリーニングシステムは、室であって、布地物品、この室に添加され得る布地ケア物質を受け取ることができる室、及び布地ケア物質をこの室から除去するための手段を含む。好適な例は、PCT国際公開特許WO01/94675に論じられている。その他の好適な例は、EP1103646;PCT国際公開特許WO02/08510;米国特許第5,940,988号;米国特許第4,765,161号;米国特許第5,652,194号;及び米国特許第6,346,126号に論じられている。
【0014】
図1に示される家庭用ドライクリーニングシステム70の1つの好ましい実施形態は、処理される布地物品及び布地ケア物質(図示されておらず以下で論じられる)を受け取ることができる布地収容室1を具備し、その際処理される布地物品が布地収容室1の中に存在する時に、布地ケア物質が布地収容室1の中に導入されてもよい。家庭用ドライクリーニングシステム70は、好ましくは、前記布地収容室1の中に保持されない布地ケア物質を布地収容室1から受け取ることができる外部室2を更に含む。外部室2は、好ましくは布地収容室1を格納する。布地収容室1及び外部室2は、好ましくは円筒形構造であり、及び水平の作業用開口部58及び扉59をそれぞれ図2に示されるように有する。外部室2の水平中央線は、布地収容室1に関して好ましくは固定されており、外部室2内に移動可能に設置された可動の布地収容室1の回転軸100と一致する。外部室2は、好ましくは出口ポート又はドレーン7を具備し、外部室2に受け取られた布地ケア物質はこれを通って外部室2を出る。布地収容室1は、駆動軸49(図2)を用いて、好ましくは回転可能に外部室2に固定される。図2の断面図では、外部室2は外縁と共に円形形状を有する扉59を有してもよく、扉59は開閉でき、布地物品を家庭用ドライクリーニングシステム70への出し入れに使用することも可能である。布地収容室1は、布地物品を家庭用ドライクリーニングシステム70への出し入れに使用される作業用開口部58を有してもよく、好ましくは、外部室2内の扉59の外縁に関して同心円状に並ぶ。家庭用ドライクリーニングシステム70が運転中である時、扉59は閉鎖位置にあり、好ましくは、家庭用ドライクリーニングシステム70が運転中である時、施錠手段(図示されず)により施錠される。
【0015】
少なくとも1つの大きな貯蔵タンク19が布地ケア物質を収容することも可能である。別の実施形態では、布地ケア物質はまた、1つの大きい貯蔵タンク20の中に存在してもよい。これは、大きい貯蔵タンク19又は20の内容物をアプリケータ26、好ましくはスプレーノズルを介して布地収容室1に送達することに先立つ、いかなる混合の必要性を排除することができる。或いは、大きい貯蔵タンク19からの布地ケア物質は、小さい貯蔵タンク27及び28に貯蔵することも可能なその他の布地ケア物質と混合されてもよい。これらの小さい貯蔵タンク27及び28は、好ましくは、家庭用ドライクリーニングシステム70の布地収容室1の中に存在する布地物品上への適用を目的とする1以上の布地ケア物質を含有する。
【0016】
ユーザーの便宜のため、大きい貯蔵タンク19及び20、並びに小さい貯蔵タンク27及び28は、所望により家庭用ドライクリーニングシステム70から取り外し可能であってもよい。その後、貯蔵タンク19、20、27、及び28は再利用されるとも可能で、詰め替えて装置に再び取り付けることができる。様々な既知の「迅速接続」装置を、図中には示されないが、当該技術分野において既知であり、並びに貯蔵タンク19、20、27、及び28の迅速又は便利な取り外し又は接続を確保するために採用してもよい。好ましい実施形態では、各貯蔵タンク19、20、27、及び28は、それが家庭用ドライクリーニングシステム70に「錠と鍵」の方式で取り付け可能且つ取り外し可能であるような物理的形状を含む。換言すれば、貯蔵タンク19、20、27、及び28は、家庭用ドライクリーニングシステム70の目的とする「受け入れポート」又は容器の中に選択的に適合する。貯蔵タンク19、20、27、及び28が、消耗品、例えば布地ケア物質を含む時にこの「錠と鍵」システムは好ましい。あるいは、貯蔵タンク19、20、27、及び28は、例えば交換可能なカートリッジとして交換可能又は使い捨て可能でもあり得る。1つの好適な作動形態では、大きな貯蔵タンク19及び20は再利用可能であり、家庭用ドライクリーニングシステム70に永久的に固定されるか、又は訓練を受けた修理者によってのみ取り外し可能であり、一方小さい貯蔵タンク27及び28は消費者が交換可能なカートリッジであり、これは個別に又は以下に論じるキットの一部として販売される。
【0017】
1つの様態では、貯蔵タンク19、20、27、及び28の内容物が消費されたら、空の貯蔵タンク19、20、27、及び28は取り外され、及び所望の布地ケア物質を含有する全く同一の貯蔵タンク19、20、27、及び28に交換されるか、又は異なる効果、例えば洗浄の効果、静電気防止の効果、家庭での耐水性などを提供するために、その中に収容される布地ケア物質が異なる貯蔵タンク19、20、27、及び28に交換される。1つの実施形態では、貯蔵タンク19、20、27、及び28は使用により処分することも、又は望ましい布地ケア物質の必要量を詰め替えるために、小売業者、卸売業者、又は製造者のような第三者に持って行くことも可能である。或いは、大きい貯蔵タンク19又は20の内の1つだけが取り外し可能であってもよく、もう1つの大きい貯蔵タンク19又は20は、家庭用ドライクリーニングシステム70に永久に取り付けられていてもよい。同様に、別の可能性のある態様は、小さい貯蔵タンク27又は28の内の1つだけが取り外し可能であり、もう1つの小さい貯蔵タンク28又は29は、家庭用ドライクリーニングシステム70に永久に取り付けられているというものである。家庭用ドライクリーニングシステム70に永久に固着されている、大きい貯蔵タンク19及び20の、又は小さい貯蔵タンク28及び29のいずれかは、再密閉可能な蓋のような閉鎖手段(図示されず)を有してもよい。
【0018】
所望の布地ケア物質は、アプリケータ26の中に、好ましくはポンプ24による汲み上げにより送達される。大きい貯蔵タンク19及び20に貯蔵された布地ケア物質は、それぞれ管路22及び21を通って汲み上げられ、バルブ23を最初に通過し、次にポンプ24を通り、そして最後に管路25をアプリケータ26まで通過する。小さい貯蔵タンク27及び28に貯蔵された布地ケア物質は、それぞれ管路29及び30を通って汲み上げられ、バルブ23を最初に通過し、次にポンプ24を通り、そして最後に管路25をアプリケータ26まで通過する。貯蔵タンク19、20、27、及び28からの布地ケア物質は、バルブ23を通過し、次にポンプ24を通り、そして最後に管路25をアプリケータ26まで、同時に、交互に、又は異なる時間で通過することも可能である。
【0019】
布地ケア物質が布地物品室1に入ると、それは外部室2の中に収集される。布地ケア物質は、ドレーン7の使用により外部室2を出て、次いで回収タンク8に入る。布地ケア物質を回収タンク8の中に送達する前に、布地ケア物質はフィルター6内で濾過される。好ましくは、空気圧縮機(図示されず)が大きい貯蔵タンク19及び20並びに小さい貯蔵タンク27及び28の各々に圧力管路により接続される。布地ケア物質を運搬するその他の手段には、重力、遠心力、ダイヤフラム、ピストン、又は蠕動ポンプを挙げることもできる。
【0020】
フィルター6は、糸屑、布地繊維、及び大きい粒子状の汚れを取り除き、そのためそれらは回収タンク8の底に沈まず且つ下流の管路を詰まらせない。また、典型的には、ポンプ10は一般に固体による損傷をより容易に受けやすい種類のより高圧のポンプであるので、フィルター6は、ポンプ10の信頼性のある動作を確保する。
【0021】
図示されない家庭用ドライクリーニングシステムの別の好ましい実施形態は、2つの様式を有する機械である。本明細書で使用する時、「2つの様式を有する」とは、布地ケア物質により、及び伝統的な水性系物質により洗浄できる家庭用ドライクリーニングシステムを意味する。そのため、2つの様式を有する機械は、布地ケア物質を使用する同じ家庭用ドライクリーニングシステム中に、水洗サイクルを有することができる。あるいは、水洗した布地物品を、前処理のために、家庭用ドライクリーニングシステムの中で使用することもできる。
【0022】
(布地ケア物質)
本発明の布地ケア物質は、いずれかの容易に分配可能な又は流動可能な形態、例えば揺変性ゲル、ずり減粘液体、液体、ゲル、粉末、顆粒、ペースト、フレーク、懸濁液、微粒子、ナノ粒子、及びこれらの混合物であってもよい。好ましくは本発明の布地ケア物質は、少なくとも1つの溶媒、少なくとも1つの界面活性剤、少なくとも1つの添加剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【0023】
(1)溶媒
本発明の溶媒は、好ましくは親油性流体である1以上の溶媒を含んでもよい。本明細書で使用する時、「親油性流体」とは、水の20重量%までは水と混和しない、いずれかの液体又は液体の混合物を意味する。一般に、好適な親油性流体は、周囲温度及び周囲圧力において完全に液体であることができ、容易に融解する固体、例えば、約0℃〜約60℃の範囲内の温度で液体になるものであることができ、又は周囲温度及び周囲圧力、例えば、25℃且つ圧力101.3kPa(1気圧)において、液相と蒸気相との混合物を含むことができる。
【0024】
本明細書の親油性流体は、不燃性であるか、又は、従来の既知のドライクリーニング流体の特性に等しい若しくは好ましくはそれを上回る、相対的に高い引火点及び/又は低いVOC特性を有することが好ましく、ここでこれらの用語は、ドライクリーニング業界で使用される従来の意味を有する。
【0025】
好適な親油性流体物質の非限定例としては、シロキサン、他のシリコーン、炭化水素、グリコールエーテル、グリセリンエーテルのようなグリセリン誘導体、ペルフルオロアミン、ペルフルオロ及びハイドロフルオロエーテル溶媒、低揮発性の非フッ素化有機溶媒、ジオール溶媒、環境に優しいその他の溶媒、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0026】
本明細書で使用する時、「シロキサン」は、非極性で、水中又は低級アルコール中で不溶性であるシリコーン流体を意味する。直鎖シロキサン(例えば、米国特許第5,443,747号及び同第5,977,040号参照)及び環状シロキサンは本明細書で有用であり、それには、オクタメチルシクロテトラシロキサン(テトラマー)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(ヘキサマー)、及び好ましくはデカメチルシクロペンタシロキサン(ペンタマー、一般に「D5」と呼ばれる)から成る群から選択される環状シロキサンが挙げられる。好ましいシロキサンは、約50%を超える環状シロキサンペンタマー、より好ましくは約75%を超える環状シロキサンペンタマー、最も好ましくは少なくとも約90%の環状シロキサンペンタマーを含む。また、少なくとも約90%(好ましくは少なくとも約95%)のペンタマー並びに約10%未満(好ましくは約5%未満)のテトラマー及び/又はヘキサマーを有する環状シロキサンの混合物であるシロキサンも、本明細書で使用するために好ましい。
【0027】
親油性流体には、ドライクリーニング溶媒のいずれかの部分、特にフッ素化溶媒又はペルフルオロアミンを包含するより新しい種類を挙げることができる。ペルフルオロトリブチルアミンのような一部のペルフルオロアミンは、親油性流体として使用するには適していないが、親油性流体を含有する組成物中に存在し得る多くの補助剤の1つとして存在してもよい。
【0028】
他の好適な親油性流体としては、これらに限定するものではないが、ジオール溶媒系、例えば、C若しくはC又はより高級なジオールなどの高級ジオール、環式及び非環式の両方の種類を包含するオルガノシリコーン溶媒など、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0029】
低揮発性の非フッ素化有機溶媒の非限定例としては、例えば、オレアン(OLEAN)(登録商標)及び他のポリオールエステル、又は特定の相対的に不揮発性の生分解性中鎖分枝状石油留分が挙げられる。
【0030】
グリコールエーテルの非限定例としては、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールt−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテルが挙げられる。
【0031】
シロキサンに加えて、他のシリコーン溶媒の非限定例が文献で周知であり(例えば、カーク・オスマー(Kirk Othmer)の「工業化学百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)」参照)、GEシリコーンズ(GE Silicones)、東芝シリコーン(Toshiba Silicone)、バイエル(Bayer)、及びダウ・コーニング(Dow Corning)を包含する多数の市販源から入手可能である。例えば、好適なシリコーン溶媒の1つは、GEシリコーンズ(GE Silicones)から入手可能なSF−1528である。
【0032】
グリセリン誘導体溶媒の非限定例としては、次の構造を有する物質が挙げられる:
本発明の方法及び/又は装置で使用するために好適なグリセリン誘導体溶媒の非限定例には、次の式(I)を有するグリセリン誘導体が挙げられる:
【化1】

式中、式(I)のR、R、及びRは、それぞれ独立して、H、分枝鎖又は直鎖、置換又は非置換C〜C30アルキル、C〜C30アルケニル、C〜C30アルコキシカルボニル、C〜C30アルキレンオキシアルキル、C〜C30アシルオキシ、C〜C30アルキレンアリール;C〜C30シクロアルキル;C〜C30アリール;及びこれらの混合物から選択される。式(I)のR、R、及びRの2以上が共にC〜C芳香族又は非芳香族、複素環式又は非複素環式環を形成することができる。
【0033】
好適なグリセリン誘導体溶媒の非限定例としては、2,3−ビス(1,1−ジメチルエトキシ)−1−プロパノール;2,3−ジメトキシ−1−プロパノール;3−メトキシ−2−シクロペントキシ−1−プロパノール;3−メトキシ−1−シクロペントキシ−2−プロパノール;炭酸(2−ヒドロキシ−1−メトキシメチル)エチルエステルメチルエステル;グリセロールカーボネート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0034】
環境に優しい他の溶媒の非限定例としては、オゾン生成能が約0〜約0.31の親油性流体、蒸気圧が約0〜約13.3Pa(0〜約0.1mmHg)の親油性流体、及び/又は蒸気圧が13.3Pa(0.1mmHg)より高く、ただしオゾン生成能が約0〜約0.31である親油性流体が挙げられる。これまでに以上に記載していないこのような親油性流体の非限定例としては、カーボネート溶媒(即ち、メチルカーボネート、エチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、グリセリンカーボネート)、及び/又はサクシネート溶媒(即ち、ジメチルサクシネート)が挙げられる。
【0035】
本明細書で使用する時、「オゾン反応性」は、VOCが大気中でオゾンを形成する性能の指標である。それは、揮発性有機物1グラム当たりに形成されるオゾンのグラム数として測定される。オゾン反応性を決定するための方法は、W.P.L.カーター(W.P.L.Carter)の、「揮発性有機化合物のオゾン反応性尺度の開発(Development of Ozone Reactivity Scales of Volatile Organic Compounds)」、空気及び廃棄物管理協会誌(Journal of the Air & Waste Management Association)、44巻、881〜899頁、1994年に更に論じられている。使用される「蒸気圧」は、カリフォルニア大気資源局(California Air Resources Board)の方法310で定義される技術によって測定することができる。
【0036】
好ましくは、親油性流体は、親油性流体の50重量%を超えるシクロペンタシロキサン(「D5」)、並びに/又は、ほぼ同様の揮発性を有し及び所望により他のシリコーン溶媒によって補完された直鎖類縁体を含む。
【0037】
(2)界面活性剤
本発明に使用するために好適な界面活性剤は、一般式(II)及び(III):
(II)Y−(L−X−Y’
(III)L−(X−Y−L’
並びに、これらの混合物を有する。
【0038】
ここで、式(II)及び(III)のL及びL’は、溶媒相溶化(又は親油性)部分であり、これらは独立して次のものから選択される:
(a)C〜C22アルキル若しくはC〜C12アルコキシの、直鎖又は分枝鎖、環式又は非環式、飽和又は不飽和、置換又は非置換のもの;
(b)次の式(IV)を有するシロキサン:
D’D’’
(IV)
ここで、式(IV)のaは0〜2であり;式(IV)のbは0〜1000であり;式(IV)のcは0〜50であり;式(IV)のdは0〜50であり;ただし式(IV)のa+c+dは少なくとも1であることを条件とし;
式(IV)のMは、R3−eSiO1/2であり、ここで、式(IV)のRは独立してH又はアルキル基であり、式(IV)のXはヒドロキシル基であり、及び式(IV)のeは0又は1であり;
式(IV)のDは、RSiO2/2であり、ここで、式(IV)のRは独立してH又はアルキル基であり;
式(IV)のD’は、RSiO2/2であり、ここで式(IV)のRは独立してH、アルキル基、又は(CH(CO−(CO)−(CO)(C2k−Rであり、ただし式(IV)の少なくとも1つのRが、(CH(CO−(CO)−(CO)(C2k−R(式(V))であることを条件とし、ここで式(V)のRは、独立してH、アルキル基、又はアルコキシ基であり、式(V)のfは1〜10であり、式(V)のgは0又は1であり、式(V)のhは1〜50であり、式(V)のiは0〜50であり、式(V)のjは0〜50であり、式(V)のkは4〜8であり;式(V)のCは、非置換又は置換型であり;式(V)のQは、独立してH、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、及びこれらの混合物から選択され;並びに
式(IV)のD’’は、RSiO2/2であり、ここで式(IV)のRは独立して、H、アルキル基、又は(CH(C(A)−[(T)−(A’)−]−(T’)Z(G)式(VI)であり、ここでlは1〜10であり;式(VI)のmは0又は1であり;式(VI)のnは0〜5であり;式(VI)のoは0〜3であり;式(VI)のpは0又は1であり;式(VI)のqは0〜10であり;式(VI)のrは0〜3であり;式(VI)のsは0〜3であり;式(VI)のCは非置換又は置換型であり;式(VI)のQは独立して、H、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、及びこれらの混合物であり;式(VI)のA及びA’はそれぞれ独立して、エステル、ケト、エーテル、チオ、アミド、アミノ、C1〜4フルオロアルキル、C1〜4フルオロアルケニル、分枝鎖又は直鎖ポリアルキレンオキシド、ホスフェート、スルホニル、サルフェート、アンモニウム、及びこれらの混合物を表す連結部分であり;式(VI)のT及びT’はそれぞれ独立して、C1〜30直鎖若しくは分枝鎖アルキル若しくはアルケニル又はアリールで、非置換又は置換型であり;式(VI)のZは、水素、カルボン酸、ヒドロキシ、ホスフェート(phosphato)、ホスフェートエステル、スルホニル、スルホネート、サルフェート、分枝鎖若しくは直鎖ポリアルキレンオキシド、ニトリル、グリセリル、C1〜30アルキル若しくはC2〜10アルケニルで置換されたアリール又は非置換のアリール、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニルで置換された炭水化物又は非置換の炭水化物、或いはアンモニウムであり;式(VI)のGは、H、Na、Li、K、NH、Ca+2、Mg+2、Cl、Br、I、メシラート又はトシラートのようなアニオン又はカチオンであり;及び式(IV)のD’’は、C〜Cアルキル又はヒドロキシ基で末端処理され得て;
式(II)及び(III)のY及びY’は親水性部分であり、これはヒドロキシ;ポリヒドロキシ;C〜Cアルコキシ;モノ−又はジ−アルカノールアミン、モノ−又はジ−アルカノールアミド;C〜Cアルキル置換アルカノールアミン;O、S、Nを含有する置換複素環;サルフェート;カルボキシレート;カーボネートから独立して選択され;式(II)及び(III)のY及び/又はY’がエトキシ(EO)又はプロポキシ(PO)である時には、それは式(II)及び(III)のRで末端処理されなければならず、これは次のものから成る群から選択される:
(i)1〜3個のヘテロ原子を含有する、4〜8員環、置換又は非置換の複素環式環;及び
(ii)約1〜約30個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和、置換又は非置換、環式又は非環式、脂肪族又は芳香族の炭化水素ラジカル;
式(II)及び(III)のXは、O;S;N;P;O、S、N、Pが入り込んだC〜C22アルキルの、直鎖又は分枝鎖、飽和又は不飽和、置換又は非置換、環式又は非環式、脂肪族又は芳香族のもの;グリシジル、エステル、アミド、アミノ、PO2−、HPO、PO2−、HPOから選択される架橋結合であり、これらはプロトン化又は非プロトン化しており;
式(II)及び(III)のu及びwは、0〜20から独立して選択される整数であり、ただしu+w≧1であることを条件とし;
式(II)及び(III)のtは1〜10の整数であり;
式(II)及び(III)のvは0〜10の整数であり;
式(II)及び(III)のxは1〜20の整数であり;並びに
式(II)及び(III)のy及びzは、1〜10から独立して選択される整数である。
【0039】
上式を有する界面活性剤の非限定例としては:
(1)アルカノールアミン/アルカノールアミド;
(2)ホフェート(phophate)/ホスホネートエステル;
(3)これらに限定するものではないが、ジェミニジオール、ジェミニアミドアルコキシレート、ジェミニアミノアルコキシレートを包含するジェミニ界面活性剤;
(4)末端処理された非イオン性界面活性剤;
(5)非イオン性シリコーンエトキシレート、シリコーンアミン誘導体のような末端処理されたシリコーン界面活性剤;
(6)アルキルアルコキシレート;
(7)ポリオール界面活性剤;及び
(8)これらの混合物が挙げられる。
【0040】
界面活性剤の別の部類としては、シロキサン系界面活性剤を挙げることができる。この用途におけるシロキサン系界面活性剤は、他の用途向けのシロキサンポリマーであってもよい。シロキサン系界面活性剤は、典型的には0.0008〜0.03ag(500〜20,000ダルトン)の重量平均分子量を有する。ポリ(ジメチルシロキサン)から誘導されるこのような物質は、当該技術分野において周知である。本発明では、このようなシロキサン系界面活性剤のすべてが好適であるとは限らないが、それは、そのような界面活性剤が、親油性流体自体によって提供される洗浄レベルに比べ、改善された汚れの洗浄をもたらさないからである。
【0041】
好適なシロキサン系界面活性剤は、次の式(VII)を有するポリエーテルシロキサンを含み:
D’D’’M’2−a
(VII)
ここで、式(VII)のaは0〜2であり;式(VII)のbは0〜1000であり;式(VII)のcは0〜50であり;式(VII)のdは0〜50であり;ただし式(IV)のa+c+dは少なくとも1であることを条件とし;
式(VII)のMは、R3−eSiO1/2であり、ここで、式(VII)のRは独立してH又はアルキル基であり、式(VII)のXはヒドロキシル基であり、及び式(VII)のeは0又は1であり;
式(VII)のM’は、RSiO1/2であり、ここで式(VII)のRは独立してH、アルキル基、又は(CH(CO−(CO)−(CO)(C2k−R(式(VIII))であり、ただし式(VII)の少なくとも1つのRが、(CH(CO−(CO)−(CO)(C2k−Rであることを条件とし、ここで式(VIII)のRは、独立してH、アルキル基、又はアルコキシ基であり、式(VIII)のfは1〜10であり、式(VIII)のgは0又は1であり、式(VIII)のhは1〜50であり、式(VIII)のiは0〜50であり、式(VIII)のjは0〜50であり、式(VIII)のkは4〜8であり;式(VIII)のCは、非置換又は置換型であり;式(VIII)のQは、独立してH、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、及びこれらの混合物から選択され;
式(VII)のDは、RSiO2/2であり、ここで、式(VII)のRは独立してH又はアルキル基であり;
式(VII)のD’は、RSiO2/2であり、ここで式(VII)のRは独立して式(VII)のRであり、ただし式(VII)の少なくとも1つのRは、(CH(CO−(CO)−(CO)(C2k−R(式(IX))であることを条件とし、ここで式(IX)のRは独立して、H、アルキル基、又はアルコキシ基であり、式(IX)のfは1〜10であり、式(IX)のgは0又は1であり、式(IX)のhは1〜50であり、式(IX)のiは0〜50であり、式(IX)のjは0〜50であり、式(IX)のkは4〜8であり、式(IX)のCは、非置換又は置換型であり;式(IX)のQは独立してH、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、及びこれらの混合物から選択され、並びに
式(VII)のD’’は、RSiO2/2であり、ここで式(VII)のRは独立して、H、アルキル基、又は(CH(C(A)−[(T)−(A’)−]−(T’)Z(G)(式(X))であり、ここで式(X)のlは1〜10であり;式(X)のmは0又は1であり;式(X)のnは0〜5であり;式(X)のoは0〜3であり;式(X)のpは0又は1であり;式(X)のqは0〜10であり;式(X)のrは0〜3であり;式(X)のsは0〜3であり;式(X)のCは非置換又は置換型であり;式(X)のQは独立して、H、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、及びこれらの混合物から選択され;式(X)のA及びA’はそれぞれ独立して、エステル、ケト、エーテル、チオ、アミド、アミノ、C1〜4フルオロアルキル、C1〜4フルオロアルケニル、分枝鎖又は直鎖ポリアルキレンオキシド、ホスフェート、スルホニル、サルフェート、アンモニウム、及びこれらの混合物を表す連結部分であり;式(X)のT及びT’はそれぞれ独立して、C1〜30直鎖若しくは分枝鎖アルキル若しくはアルケニル又はアリールで、非置換又は置換型であり;式(X)のZは、水素、カルボン酸、ヒドロキシ、ホスフェート(phosphato)、ホスフェートエステル、スルホニル、スルホネート、サルフェート、分枝鎖若しくは直鎖ポリアルキレンオキシド、ニトリル、グリセリル、C1〜30アルキル若しくはC2〜10アルケニルで置換されたアリール又は非置換のアリール、C1〜10アルキル若しくはC2〜10アルケニルで置換された炭水化物又は非置換の炭水化物、或いはアンモニウムであり;式(X)のGは、H、Na、Li、K、NH、Ca+2、Mg+2、Cl、Br、I、メシラート又はトシラートのようなアニオン又はカチオンである。
【0042】
本明細書において上述されたシロキサン系界面活性剤の種類の例は、EP−1,043,443A1、EP−1,041,189、及びPCT国際公開特許WO01/34,706(すべてGEシリコーンズ(GE Silicones))、並びに米国特許第5,676,705号、米国特許第5,683,977号、米国特許第5,683,473号、及びEP1,092,803A1(すべてリーバー・ブラザーズ(Lever Brothers)に譲渡)に見出される場合がある。
【0043】
好適なシロキサン系界面活性剤の非限定市販例は、TSF4446(ゼネラル・エレクトリック・シリコーンズ(General Electric Silicones)から)、XS69−B5476(ゼネラル・エレクトリック・シリコーンズ(General Electric Silicones)から);ジェナミン(Jenamine)HSX(デルコン(DelCon)から)及びY12147(オーシースペシャリティーズ(OSi Specialties)から)である。
【0044】
界面活性剤構成成分に好適な更に別の好ましい部類の物質は、有機物の性質をもつ。好ましい物質は、約6〜約20個の炭素原子の炭素鎖を有する、オルガノスルホサクシネート界面活性剤である。最も好ましいのは、各々約6〜約20個の炭素原子の炭素鎖を有する、ジアルキル鎖を含有するオルガノスルホサクシネートである。また好ましいのは、アリール又はアルキルアリールの置換又は非置換、分枝鎖又は直鎖、飽和又は不飽和の基を含有する鎖である。好適なオルガノスルホサクシネート界面活性剤の非限定市販例は、商標名エアゾールOT(AEROSOL OT)(登録商標)及びエアゾールTR−70(AEROSOL TR-70)(登録商標)(サイテック(Cytec)から)として入手可能である。
【0045】
界面活性剤構成成分は、布地ケア組成物中に存在する時、組成物の好ましくは約1重量%〜約99重量%、より好ましくは2重量%〜約75重量%、更により好ましくは約5重量%〜約60重量%含まれる。
【0046】
布地ケア組成物が親油性流体により希釈されて洗浄溶液を調製する時には、界面活性剤は、好ましくは、洗浄溶液の約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.02重量%〜約5重量%、更により好ましくは約0.05重量%〜約2重量%含まれる。
【0047】
(3)極性溶媒
追加の布地ケア物質は、1以上の極性溶媒を含んでもよい。極性溶媒の非限定例としては:水、アルコール、グリコール、ポリグリコール、エーテル、カーボネート、二塩基性エステル、ケトン、他の酸素化溶媒、及びこれらの混合物が挙げられる。アルコールの更なる例としては:プロパノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのようなC〜C30アルコール、ベンジルアルコール、及び1,2−ヘキサンジオールのようなジオールが挙げられる。ダウ・ケミカル(Dow Chemical)によるドワノール(DOWANOL)(登録商標)シリーズ、例えばドワノール(DOWANOL)(登録商標)TPM、TPnP、DPnB、DPnP、TPnB、PPh、DPM、DPMA、DB、及びその他のものは、極性溶媒として有用なグリコール及びポリグリコールの例である。更なる例としては、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール、及びより疎水性のグリコールが挙げられる。カーボネート溶媒の例は、エチレン、プロピレン、及びブチレンカーボネート、例えば、ジェフソル(JEFFSOL)(登録商標)の商標名で入手可能なものである。極性溶媒は、分散性(δ)、極性(δ)及び水素結合(δ)ハンセン溶解度パラメータによって更に識別することができる。好ましい極性溶媒又は極性溶媒混合物は、部分極性(f)及び部分水素結合(f)値が、f>0.02及びf>0.10であり、ここでf=δ/(δ+δ+δ)及びf=δ/(δ+δ+δ)であり、より好ましくはf>0.05及びf>0.20、最も好ましくはf>0.07及びf>0.30である。
【0048】
布地ケア組成物中で、極性溶媒の濃度は、布地ケア組成物の約0重量%〜約70重量%、好ましくは約1重量%〜約50重量%、更により好ましくは約1重量%〜約30重量%であり得る。
【0049】
布地ケア組成物が、唯一の乳化剤としてアミノ官能シリコーンを含む時、極性溶媒の好ましい濃度は、布地ケア組成物の約0.01重量%〜約2重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.8重量%、更により好ましくは約0.1重量%〜約0.5重量%である。
【0050】
布地ケア組成物がより高濃度の極性溶媒を含む時、布地ケア組成物は、布地ケア組成物の好ましくは約2重量%〜約25重量%、より好ましくは約5重量%〜約20重量%、更により好ましくは約8重量%〜約15重量%を含む。
【0051】
(4)布地ケア補助剤
幾つかの好適な布地ケア補助剤又は添加剤には、ビルダー、酵素、漂白活性化剤、漂白触媒、漂白増進剤、漂白剤、アルカリ性供給源、抗菌剤、着色剤、香料、プロ香料、仕上げ助剤、石灰石鹸分散剤、臭気抑制剤、臭気中和剤、着色ケア剤、ポリマー移染防止剤、結晶成長抑制剤、光漂白剤、重金属イオン封止剤、変色防止剤、抗微生物剤、酸化防止剤、再付着防止剤、汚れ放出ポリマー、電解質、pH調節剤、増粘剤、研磨剤、二価又は三価イオン、金属イオン塩、酵素安定化剤、腐食防止剤、ジアミン又はポリアミン及び/又はそのアルコキシレート、石鹸泡安定化ポリマー、溶媒、加工助剤、布地柔軟化剤、しわ解除剤、デンプン、再生剤、形状剤(body agent)、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、石鹸泡又は気泡抑制剤、石鹸泡又は気泡促進剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
所望により、布地ケア補助剤は加工助剤を含んでもよい。加工助剤は、洗浄組成物の流動性及び/又は均質性を維持し、及び/又は希釈プロセスを援助することによって、洗浄組成物の形成を促進する。溶媒、好ましくは上記のもの以外の溶媒として好適な加工助剤には、ヒドロトロープ、及び/又は界面活性剤、好ましくは界面活性剤構成成分に関して述されたもの以外の界面活性剤が挙げられる。特に好ましい加工助剤は、脂肪族アルコール、ジオール、トリオールなどのようなプロトン性溶媒、及びエトキシル化脂肪族アルコールのような非イオン性界面活性剤である。
【0053】
加工助剤は、洗浄組成物中に存在する時には、洗浄組成物の好ましくは約0.02重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、更により好ましくは約0.1重量%〜約10重量%含まれる。加工助剤は、洗浄組成物が親油性流体により希釈されて洗浄溶液を調製する時には、好ましくは洗浄溶液の約1重量%〜約75重量%、より好ましくは約5重量%〜約50重量%含まれる。
【0054】
仕上げ剤として所望により使用してもよい好適な臭気抑制剤としては、シクロデキストリン、臭気中和剤、臭気遮断剤及びこれらの混合物を包含する剤が挙げられる。好適な臭気中和剤としては、アルデヒド、フラバノイド、金属性塩、水溶性ポリマー、ゼオライト、活性炭、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0055】
有用な香料及び香料的成分は、多種多様な天然の及び合成の化学成分を含み、これにはアルデヒド、ケトン、エステルなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、様々な天然抽出物及び天然エキスも挙げられ、これらは、オレンジ油、レモン油、バラ抽出物、ラベンダー、ムスク、パチョリ、バルサムエキス、ビャクダン油、松根油、シーダーなどのような成分の複雑な混合物を含むことができる。完成した香料が、このような成分の極めて複雑な混合物を含むことも可能である。また、本発明ではプロ香料も有用である。このような物質は、例えば加水分解によって化学的に反応して香料を放出することができるそれらの前駆体又はその混合物である。
【0056】
漂白剤、特に酸素漂白剤は、本発明の洗浄補助剤として使用するために好適な別の種類の布地ケア物質である。これは特に、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート及び/又はその直鎖若しくは分枝鎖高級若しくは低級同族体のいずれか、及び/又はテトラアセチルエチレンジアミン及び/若しくはその誘導体のいずれか、又はフタロイルイミドペルオキシカプロン酸(PAP;オージモント(Ausimont)SpAから商標名ユーロコ(Euroco)として入手可能)の誘導体、又はラクタム型を包含する他のイミド−若しくはアミド−置換漂白活性化剤、又はより一般的に、親水性及び/若しくは疎水性漂白活性化剤のいずれかの混合物(特に、C〜C16置換オキシベンゼンスルホネートのものを包含するアシル誘導体)のような漂白活性化剤により活性化された及び触媒化された形態についての場合である。
【0057】
また好適なのは、PAP及びPAP以外の両方のものを包含する、有機又は無機過酸である。好適な有機又は無機過酸としては、過カルボン酸及び塩;過炭酸及び塩;過イミド酸及び塩;ペルオキシモノ硫酸及び塩;モノペルサルフェートのようなペルサルフェート;ジペルオキシドデカン二酸(DPDA)のようなペルオキシ酸;ペルオキシフタル酸マグネシウム;過ラウリン酸;過安息香酸及びアルキル過安息香酸;並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
洗浄酵素は布地ケア補助剤として利用されてもよい。プロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼなど、並びにマンガン又は同様の遷移金属を有する大環状型を包含する漂白触媒が非常に低い濃度、又はそれほど一般的ではないがより高い濃度で使用されてもよい。触媒作用の布地ケア補助剤、例えば酵素が「正方向」又は「逆方向」の作動形態において使用できる。脂肪酸をエステルに転換し、それによって親油性流体中での酵素の溶解度を増加させるために、補助剤として所望によりアルコールの存在下で例えばリポラーゼ又はその他の加水分解酵素を使用してもよい。
【0059】
仕上げポリマーもまた布地ケア補助剤として使用されてもよい。市販されている仕上げポリマーの非限定例は、GAFケミカルズ社(GAF Chemicals Corporation)から入手可能な重量平均分子量約0.16ag(100,000ダルトン)のコポリマー958(Copolymer 958)(登録商標)及び重量平均分子量約1.6ag(1,000,000ダルトン)のコポリマー937のようなポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;サンドケミカルズ社(Sandoz Chemicals Corporation)から入手可能なカーテアチンF−4(CARTARETIN F-4)(登録商標)及びF−23のようなアジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー;三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemicals Corporation)から入手可能なジアフォーマーZ−SM(DIAFORMER Z-SM)(登録商標)のようなメタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー;エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)から入手可能なビネックス(Vinex)2019(登録商標)又はクラリアント(Clariant)から入手可能なモウェオ1(MOWEO1)(登録商標)のようなポリビニルアルコールコポリマー樹脂;ハーキュレス社(Hercules Incorporated)から入手可能なデルセット101(DELSETTE 101)(登録商標)のようなアジピン酸/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー;サイテックインダストリーズ(Cytec Industries)から入手可能なサイプロ515(CYPRO 515)(登録商標)のようなポリアミン樹脂;ハーキュレス社(Hercules Incorporated)から入手可能なキメン557H(KYMENE 557H)(登録商標)のようなポリ第四級アミン樹脂;並びにBASFから入手可能なソカランEG310(SOKALAN EG 310)(登録商標)のようなポリビニルピロリドン/アクリル酸である。
【0060】
布地ケア補助剤はまた、静電気防止剤であってもよい。従来の洗濯及びドライクリーニングにおいて使用されるいずれかの好適な周知の静電気防止剤が、本発明の布地ケア補助剤として好適である。静電気防止剤として特に好適なのは、静電気防止の効果を提供することが既知の布地柔軟仕上げ剤の一部である。例えば、N,N−ジ(タローイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートのような、ヨウ素価が20を超える脂肪族アシル基を有する布地柔軟仕上げ剤である。しかしながら、静電気防止剤という用語がこの一部の布地柔軟仕上げ剤だけに限定されず、すべての静電気防止剤を包含することを理解すべきである。
【0061】
虫及び蛾の忌避もまた布地ケア補助剤として使用されてもよい。好ましい虫及び蛾の忌避剤は、シトロネロール、シトロネラール、シトラール、リナロール、シーダー抽出物、ゼラニウム油、ビャクダン油、2−(ジエチルフェノキシ)エタノール、1−ドデセンなどのような香料成分である。虫及び/又は蛾の忌避剤の他の例は、米国特許第4,449,987号、第4,693,890号、第4,696,676号、第4,933,371号、第5,030,660号、第5,196,200号、及びB.D.ムックハージー(B.D.Mookherjee)らの「様々な昆虫種に対する風味及び芳香分子の情報活動(Semio Activity of Flavor and Fragrance molecules on various Insect Species)」、植物由来の生物活性揮発性化合物(Bioactive Volatile Compounds from Plants)、ASCシンポジウムシリーズ(ASC Symposium Series)525、R.テラニシ(R.Teranishi)、R.G.バテリィ(R.G.Buttery)、及びH.スギサワ(H.Sugisawa)、1993年により出版され、35〜48頁に開示されている。
【0062】
(5)追加の布地ケア物質
本明細書に使用するために好適な追加の布地ケア物質には、従来の水系洗浄システムに典型的に使用されるこうした消費者製品に見出される伝統的な布地ケア物質を挙げてもよく、こうした製品は洗濯洗剤製品により例示され、これらに限定されないがタイド(TIDE)(登録商標)、アリエール(ARIEL)(登録商標)、ゲイン(GAIN)(登録商標)、チア(CHEER)(登録商標)、アイボリー・スノウ(IVORY SNOW)(登録商標)、ボールド(BOLD)(登録商標)、ボーナズ(BONUZ)(登録商標)、ダッシュ(DASH)(登録商標)、ダッシュ・2イン1(DASH 2-IN-1)(登録商標)、ミス(MYTH)(登録商標)、ポップ(POP)(登録商標)、リンデックス(RINDEX)(登録商標)、ビジア(VIZIR)(登録商標)、ウォッシュ・アンド・ゴー(WASH&GO)(登録商標)が挙げられ;布地柔軟化製品では、これらに限定されないが、ダウニー(DOWNY)(登録商標)、レノア(LENOR)(登録商標)、及びバウンス(BOUNCE)(登録商標)が挙げられ;布地リフレッシュ製品では、これに限定されないがファブリーズ(FEBREZE)(登録商標)が挙げられ;前処理製品では、これに限定されないがエラ(ERA)(登録商標)が挙げられ;漂白剤製品では、これに限定されないが、エース(ACE)(登録商標)が挙げられ、家庭用布地ケア製品では例えばドライエール(DRYEL)(登録商標)、並びにここでは具体的に言及しないその他の洗濯関連製品が挙げられる。
【0063】
(家庭用ドライクリーニングシステム交換材料)
家庭用ドライクリーニングシステム交換材料には、所望の性能レベルで機能し続けるためには交換が必要であるような家庭用ドライクリーニングシステムの部品、例えば、以上に論じたものが挙げられる。これは、家庭用ドライクリーニングシステムのより丈夫な部分、例えば布地物品室1、ドア59、又は家庭用ドライクリーニングシステムの他の同様な部品とは対照的である。
【0064】
家庭用ドライクリーニングシステム交換材料は、頻繁な交換を必要とすることもある。本明細書で使用する時、「頻繁」とは、家庭用ドライクリーニングシステムの毎使用後の交換を指してもよいし、又はこれらに限定されないが、5年ごと、3年ごと、毎年、6ヶ月ごと、毎月を含む定期的交換を指してもよく、又は交換は布地ケア物質が交換される時でもよい。
【0065】
フィルター−フィルターはいかなる材料であってもよく、及び家庭用ドライクリーニングシステムにおいて機能するいかなる形態であってもよい。フィルターは、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて使用される固体、液体、又は気体物質の除去に関連することもある。フィルターは、交換が推奨されるまで、一定期間の間再生可能であり得る。
【0066】
家庭用ドライクリーニングシステム70において以上に論じたように、好ましくはフィルター6は、従来使用されたいかなるフィルターであってもよく、並びにこれらに限定されないが、フルフォ(FULFO)(登録商標)バスケットストレーナー、又はパーカー・フィルトレーション(Parker Filtration)により製造されたもののようなひだカートリッジ、例えばUSメッシュ20〜100(840ミクロン〜149ミクロンフィルター)カートリッジフィルターが挙げられる。1つの実施形態では、フィルター6は、新しい全く同じであるが未使用のフィルター6に交換することができ、及び除去されたフィルター6は廃棄、又は第三者により再販売若しくは再使用のために再利用できる。別の実施形態では、フィルター6は、これらに限定されないが毎月又は3〜5年ごとの交換を推奨されるまで、自浄式であり得る。
【0067】
スクリーン−家庭用ドライクリーニングシステムにおいて利用され得るスクリーンも同様に交換の必要があり得る。スクリーンは、家庭用ドライクリーニングシステムにおいて固形廃棄物を抑制するために使用することも可能である。
【0068】
貯蔵タンク−貯蔵タンクは、大きいものも又は小さいものも、1回の使用後に廃棄及び交換されてもよく、又は交換が推奨される前に貯蔵タンクの詰め替えが数回行われるようであってもよい。貯蔵タンクは、いずれかの既知の材料を含んでもよいが、好ましくは再利用の又は環境に優しくあり得る材料である。こうした材料には、これらに限定されないが、プラスチック、金属、コーティング紙、又はこれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。貯蔵タンクは、空になるまで使用され得るカートリッジの形態を取ることも可能で、次に、同様のカートリッジで交換することも可能である。より少量の物質、例えば洗浄補助剤はカートリッジを利用してもよく、一方より多量の物質、例えば溶媒は貯蔵タンクを利用する。
【0069】
(消費者の所望利益の特定)
消費者製品を有効に販売するために、消費者の特定の要求又は所望の利益を認め、次いでそれを対処していかなければならない。消費者の要求又は所望の利益の特定は、いずれかの既知の手段、例えば調査、アンケート、インターネットによる応答、試供品、消費者から送られた意見、消費者パネル試験などによって達成することも可能である。消費者の要求又は所望の利益が特定されたら、次にその要求又は所望の利益に対処するために、適切な消費者製品を開発することも可能である。
【0070】
(布地処理についての消費者の所望利益)
伝統的に、洗濯分野において所望される消費者の要求又は利益は、主として布地物品の洗浄に関する。本明細書で使用する時、「洗浄」とは、汚れの除去、布地物品の色及び品質を保つための布地の強化を意味する。別の消費者の所望利益は、布地のリフレッシュに関する。本明細書で使用する時、「リフレッシュ」とは、布地の臭いに、並びに柔軟性、しわ、及び静電気防止特性といった布地の感触に、対処する。消費者の所望利益は、さらに、布地のサイジング又はコンディショニングに関し、これは磨耗防止、汚れ防止若しくは防水、毛玉防止特性について対処する。
【0071】
消費者洗濯製品において送達できる様々な消費者の利益は、多様な及び様々な部類の布地処理物質の使用を必要とする。
【0072】
(キット及び/又は製品)
特定された消費者製品は、布地ケア物質を組み合わせたものの使用を必要とする、又は布地ケア物質を組み合わせたものの使用により、より有効に対処できる場合がある。布地ケア物質は、別個に包装されてもよく、次いで共に組み合わされてキットを構成してもよい。本明細書で使用する時、「キット」とは、共に包装された2以上の布地ケア物質を意味する。キットは、布地ケア物質、家庭用ドライクリーニングシステム交換材料、水性の伝統的布地ケア物質、及びこれらのいずれかの組み合わせを包含してもよい。
【0073】
本発明の1つの実施形態では、キットは特定の消費者の問題に対処することを主題とすることも可能である。非限定例には、家庭用ドライクリーニングシステムの使用を開始するために必要な布地ケア物質及び家庭用ドライクリーニングシステム交換材料のような基本的材料を提供する新規ユーザーキット;乳児による染みを洗浄するための布地ケア製品を提供する乳児を主題とするキット;草及び泥汚れの洗浄を提供する布地ケア物質を提供するスポーツを主題とするキット;例えば特定の香りを好む場合がある男性消費者のための又は特定された男性消費者の所望の利益を標的とする布地ケア製品を提供する男性を主題とするキット;例えば特定の香りを好む場合がある女性消費者のための又は特定された女性消費者の所望の利益を標的とする布地ケア製品を提供する女性を主題とするキット;ペットの臭いを標的とする布地ケア物質を提供するペットを主題とするキット;及び喫煙に関連する臭いを標的とする喫煙者を主題とするキットが挙げられる。
【0074】
本発明の別の実施形態では、キットは、消費者の便宜のために、本発明のシステムの主要材料、又はしばしば交換又は補給される必要がある消耗品材料を共に包装することにより組み立てられてもよい。例えば、キットは、一般洗剤組成物;フィルター;所望により1以上の布地ケア添加剤、例えば界面活性剤;及び所望により1以上の家庭用ドライクリーニングシステム交換材料を包含してもよい。
【0075】
本発明の更なる実施形態では、1以上の布地処理物質及び/又は添加剤を含有する布地処理組成物が、容器に付随する一連の指示を有する容器の中で提供される。本発明に使用するために好適な布地処理組成物の例には、これらに限定されないが、米国特許第6,670,317号;米国特許第6,706,677号;米国特許第6,746,617号;米国特許第6,660,703号;米国特許第6,734,153号;米国特許出願公開第2003/0087793A1;米国特許出願公開第2003/00603969A1;米国特許出願公開第2003/0119699A1;米国特許出願公開第2003/0119711A1;及び米国特許出願公開第2003/0119709A1に開示される組成物が挙げられる。組成物、補助剤、又は添加剤が、販売者及び/又は消費者に親油性流体含有量なしに配給されてもよく;親油性流体を含有する布地処理組成物が、親油性流体と、配給された組成物、補助剤、又は添加剤を共に、家庭の洗濯プロセスの前又はその間に組み合わせることにより生成されてもよいことは理解される。
【0076】
本明細書で使用する時、「付随する」とは、指示を消費者に伝達するために、指示が容器自体若しくは容器に貼り付けられた印刷ラベルに印刷されるか、又は、冊子、印刷広告、電子若しくはインターネットの広告、及び/若しくは口頭での実演が挙げられるがこれらに限定されない異なる方式で表示されるかのどちらかを意味する。
【0077】
一連の指示には、これらに限定されないが、特定の電話番号をダイアルするようにユーザーを導く指示であって、所望の効果に基づいて選択された1以上の組成物への指示が口頭でのやりとりにより与えられるもの;特定のコンピュータのウェブサイトにユーザーを導く指示であって、所望の効果に基づいて選択された1以上の組成物への指示が電子通信により表示されるもの、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0078】
一連の指示は、絵、文字、英数字、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0079】
1つの実施形態では、一連の指示は、所望の利益を実現するために、ユーザーが1以上の布地処理組成物又は添加剤を選択し及び/又は組み合わせるように導く。例えば、基本的な又は一般的な洗剤組成物が、本発明の家庭用ドライクリーニングシステムにおける汎用の洗浄のために有用である場合がある。幾つかの除去するのが大変な汚れ(例えば、草、コーヒー、又は血液の染み)については、一般的な洗剤組成物が、特定の添加剤又は特定の添加剤を含有する組成物の1以上の投与量と、システムの染み除去性能を強化するために組み合わされてもよい。指示は、様々な種類の染み、対応する添加剤、及び所望の利益を強化する又は送達するために推奨される特定の添加剤の有効量(これは1以上の投与量単位で与えられてもよい)を包含してもよい。添加剤又は添加剤含有組成物は、1回用量の包み又は多回用量のディスペンサー内に包装されてもよい。ディスペンサーは、分配手段、例えば噴出口、ポンプ、スプレーノズル、及び正確な投与のための測定手段、例えば精密な、目盛り付き、又は刻み入りカップ、点滴器、注射器などを含むことも可能である。分配手段は測定手段として役立つためにまた、精密、目盛り付き、又は刻み入りであることができる。指示はまた、所望の利益を強化又は送達するために、家庭用ドライクリーニングシステムの洗濯プロセスの前に布地物品に適用される前処理組成物を、装置内の洗濯プロセスの間に適用される一般的な洗剤組成物及び/又は添加剤との組み合わせにおいて選択するようにユーザーを導いてもよい。
【0080】
別の実施形態では、一連の指示は、ペットの臭いを標的とする主題、喫煙の臭いを標的とする主題、男性又は女性が好む主題などの、主題に焦点を合わせた組み合わせを生成するために、様々な組成物及び添加物を選択及び/又は組み合わせるようにユーザーを導いてもよい。
【0081】
(販売者)
本発明の布地ケア物質又はキットは次に販売者に配給される。本明細書で使用する時、「販売者」とは、いずれかの配給業者、店、インターネット販売の提供者、又はこうした布地ケア物質若しくはキットを直接若しくは間接に消費者に提供するいずれかのその他の存在を意味する。
【0082】
本発明の特定の実施形態を例示し説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなくその他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0083】
引用されるすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、本発明に関する先行技術であることの容認として解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明にした使用するための家庭用ドライクリーニングシステムの概略図。
【図2】本発明に使用するための家庭用ドライクリーニングシステムの切欠側面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程を含む、家庭用非水性洗濯システムに使用するための特製の布地ケア組成物を提供するための方法であって:
(a)所望の布地処理の効果を特定する工程;
(b)次のものを含む製品を提供する工程:
前記所望の効果を送達するための有効量の布地処理物質を含む少なくとも1つの組成物、
前記組成物を収容するための容器、及び
前記容器に付随する一連の指示;
(c)所望により、前記製品を販売者に配給する工程;
その際、前記組成物が、一般的洗剤組成物、添加剤組成物、前処理組成物、及びこれらの混合物から成る群から選択される方法。
【請求項2】
前記一連の指示が、前記所望の効果を非水性洗濯プロセスにおいて処理される布地物品に送達する1以上の要素を使用するようにユーザーを導く、請求項1に記載の方法であって、前記要素が:
(1)一般的洗剤組成物;
(2)所望の効果を送達するための添加剤組成物;
(3)前記所望の効果を強化するために有効量の1以上の添加剤組成物と混合された一般的洗剤組成物;
(4)前記非水性洗濯プロセス前に布地物品に適用される前処理組成物と、前記非水性洗濯プロセスにおいて布地物品に適用される上記の(1)、(2)、又は(3)から選択される組成物との組み合わせ
を含む、方法。
【請求項3】
前記一連の指示が:
前記所望の効果に基づいて選択された1以上の要素への指示;
特定の電話番号をダイアルするように前記ユーザーを導く指示であって、前記所望の効果に基づいて選択された1以上の要素への前記指示が口頭でのやりとりにより与えられるもの;
特定のコンピュータのウェブサイトに前記ユーザーを導く指示であって、前記所望の効果に基づいて選択された1以上の要素への前記指示が電子通信により表示されるもの;又は
これらの組み合わせを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記一連の指示が、絵、文字、英数字、又はこれらの組み合わせである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記一連の指示が、前記容器に貼り付けられた印刷ラベル、前記容器上に印刷された印刷物、冊子、印刷広告、電子又はインターネットの広告、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される方式により提供される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記選択された布地処理物質が、次のもの:
a)布地ケア物質;
b)家庭用ドライクリーニングシステム交換材料;及び
c)これらの混合物
から成る群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記布地ケア物質が、溶媒、界面活性剤、布地ケア補助剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記布地ケア物質が、親油性流体である溶媒を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記布地ケア物質が、次のもの:
(1)シロキサン系界面活性剤;
(2)オルガノスルホサクシネート界面活性剤;
(3)アルカノールアミン/アルカノールアミド;
(4)ホスフェート/ホスホネートエステル;
(5)ジェミニ界面活性剤;
(6)末端処理された非イオン性界面活性剤;
(7)末端処理されたシリコーン界面活性剤;
(8)アルキルアルコキシラート;
(9)ポリオール界面活性剤;及び
(10)これらの混合物
から成る群から選択される界面活性剤を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記布地ケア物質が、ビルダー、酵素、漂白活性化剤、漂白触媒、漂白促進剤、漂白剤、アルカリ性供給源、抗菌剤、着色剤、香料、プロ香料、仕上げ助剤、石灰石鹸分散剤、臭気抑制剤、臭気中和剤、ポリマー移染防止剤、結晶成長抑制剤、光漂白剤、重金属イオン封鎖剤、変色防止剤、抗微生物剤、酸化防止剤、再付着防止剤、汚れ放出ポリマー、電解質、pH調節剤、増粘剤、研磨剤、二価又は三価イオン、金属イオン塩、酵素安定剤、腐食防止剤、ジアミン若しくはポリアミン及び/又はそれらのアルコキシラート、石鹸泡安定化ポリマー、溶媒、加工助剤、布地柔軟化剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、石鹸泡又は泡抑制剤、石鹸泡又は泡促進剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される布地ケア補助剤を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記家庭用ドライクリーニングシステム交換材料が、フィルター、スクリーン、貯蔵タンク、及びこれらの混合物から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−527789(P2006−527789A)
【公表日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517771(P2006−517771)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/020878
【国際公開番号】WO2005/003279
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】