説明

容器

【課題】管理、陳列、携帯に都合の良い形態と取り出し使用に都合の良い容器。
【解決手段】折り畳み片部22は、第一罫線Mと第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、非切り抜き部kを有する第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、周側シート部20の起立に伴って、第一罫線Mから第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に折り畳み片部22を添わせるようにして、第一片部22aの少なくとも延設片部分22a”を側部シート部21aに接着させた態様と、切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して第二片部22bを第一片部22aに添装させるように第三罫線Nで屈曲可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一枚のシートによって構成される上面開口の容器、特に、開口縁部の形状を変更できる容器の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
一枚のシートを折り付け、接着等によって各種の目的に対応する各種の容器が提案されている。
【0003】
例えば、紙材に熱融着可能な層を形成してなる方形シートを用いて、熱融着可能なガスバリヤー性に優れ、かつ、フランジ補強部を備えると共に、コーナー罫線部を折り曲げて四隅部を熱融着した食品容器が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかしながら、収納物を適切に収納できる形態の容器とし、当該容器から食品等の収納物を取り出し用いる際に、当該収納物の取り出しを容易にし得るようにした容器は見あたらなかった。
【0005】
【特許文献1】特開平11−310220
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、収納物の収納に都合の良い容器形態が、即、当該収納容器内に収納されている収納物、例えば、食品等の摂取に都合の良い容器形態であることはなく、確実な収納状態を維持し得るように構成されている容器にあっては、当該容器内からの収納物の取り出しのための利便性が考慮されていなかった。
【0007】
この結果、容器内に食品等の収納物を収納陳列したり、収納物を収納した容器の携帯等には都合が良いものの、当該容器から収納物、例えば、食品等を取り出し摂取するような場合には、容器の縁が邪魔になって、用い難い不具合があった。
【0008】
また、容器の縁部分を、収納した食品等を食べ易いように前もって拡げて構成した場合、収納物の確実な収納に難があり、また、容器を横方向に陳列した際に、多くの陳列スペースを必要とする不具合があった。
【0009】
この発明は、かかる従前における収納容器の不都合を解消し、収納物を収納して陳列したり、携帯するのに都合の良い形態の容器を、当該容器内における収納物を取り出す等に際して、容易に取り出し用い得るようにした容器を一枚のシートで構成するようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第一の発明は、前記課題を解決するために、
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して該第二片部を前記第一片部に添装させるように前記第三罫線で屈曲可能に構成してあることを特徴とする容器としてある。
【0011】
このように構成される容器にあっては、少なくとも前記延設片部分を前記側部シート部に接着させるように前記三角状折り畳み片部を前記側部シート部の外周面に添わせるようにして容器を構成してあり、当該三角状折り畳み片部は前記延設片部分が非切り抜き部で第二片部と一体とされていることから、起立される側部シート部に密着するように維持される。
【0012】
この結果、容器内に食品等を収納した際にも、容器の開口部分は初期の形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0013】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器として構成することができる。
【0014】
また、この容器内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して前記第三罫線で該第二片部を前記第一片部に添装させる向きに屈曲することで、当該容器の開口部分を外側に開き出した状態にして用いることができる。
【0015】
この結果、容器に収納する収納物を取り出し用いるのに都合のよい広がりを当該容器の開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器から摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器から食品を摂取し易い開きだし状態に維持された容器として構成することができる。
【0016】
また、かかる容器は、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0017】
第二の発明は、前記課題を解決するために、
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えていることを特徴とする容器としてある。
【0018】
このように構成される容器にあっては、少なくとも前記延設片部分を前記側部シート部に接着させるように前記三角状折り畳み片部を前記側部シート部の外周面に添わせるようにして容器を構成してあり、当該三角状折り畳み片部は前記延設片部分が非切り抜き部で第二片部と一体とされていることから、起立される側部シート部に密着するように維持される。
【0019】
この結果、容器内に食品等を収納した際にも、容器の開口部分は初期の形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0020】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器として構成することができる。
【0021】
また、この容器内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して前記第三罫線で該第二片部を前記第一片部に添装させる向きに屈曲すると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えている容器としてあることから、当該容器の開口部分を所定の開き角で外側に開き出した状態にして用いることができる。
【0022】
この結果、容器に収納した収納物を取り出し用いる際に、都合のよい広がりを当該容器の開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器から摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器から食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器として構成することができる。
【0023】
また、かかる容器は、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0024】
第三の発明は、前記課題を解決するために、
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部に設けてある掛合片を、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜の外側から内側に超えさせて前記側部シート部の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることを特徴とする容器としてある。
【0025】
このように構成される容器にあっては、少なくとも前記延設片部分を前記側部シート部に接着させるように前記三角状折り畳み片部を前記側部シート部の外周面に添わせるようにして容器を構成してあり、当該三角状折り畳み片部は前記延設片部分が非切り抜き部で第二片部と一体とされていることから、起立される側部シート部に密着するように維持される。
【0026】
この結果、容器内に食品等を収納した際にも、容器の開口部分は初期の形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0027】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器として構成することができる。
【0028】
また、この容器内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して前記第三罫線で該第二片部を前記第一片部に添装させる向きに屈曲すると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部に設けてある掛合片を、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜の外側から内側に超えさせて前記側部シート部の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることから、当該容器の開口部分を所定の開き角で外側に開き出した状態にして用いることができる。
【0029】
この結果、容器に収納した収納物を取り出し用いる際に、都合のよい広がりを当該容器の開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器から摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器から食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器として構成することができる。
【0030】
また、かかる容器は、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0031】
第四の発明は、前記課題を解決するために、
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜から突設してある掛合片を、当該稜に重ね合わされる他の周側シート部の側縁又はスリットの内側から当該周側シート部の外側の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることを特徴とする容器としてある。
【0032】
このように構成される容器にあっては、少なくとも前記延設片部分を前記側部シート部に接着させるように前記三角状折り畳み片部を前記側部シート部の外周面に添わせるようにして容器を構成してあり、当該三角状折り畳み片部は前記延設片部分が非切り抜き部で第二片部と一体とされていることから、起立される側部シート部に密着するように維持される。
【0033】
この結果、容器内に食品等を収納した際にも、容器の開口部分は初期の形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0034】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器として構成することができる。
【0035】
また、この容器内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して前記第三罫線で該第二片部を前記第一片部に添装させる向きに屈曲すると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜から突設してある掛合片を、当該稜に重ね合わされる他の周側シート部の側縁又はスリットの内側から当該周側シート部の外側の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることから、当該容器の開口部分を所定の開き角で外側に開き出した状態にして用いることができる。
【0036】
この結果、容器に収納した収納物を取り出し用いる際に、都合のよい広がりを当該容器の開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器から摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器から食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器として構成することができる。
【0037】
また、かかる容器は、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【発明の効果】
【0038】
この発明に係る容器は、収納物を確実に収納して管理、陳列、携帯に都合の良い形態にして用い得ると共に、当該容器内に収納されている収納物を取り出すのに都合の良い形態にして容器収納物の取り出し使用をなし得る特長を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aについて具体的に説明する。
【0040】
図1〜図35は、この発明を実施するための最良の形態に係る典型的な容器Aを、図36〜図47は、この発明を実施するための最良の形態に係る他の典型的な容器Aを示している。
【0041】
図1〜図10は典型的な容器Aであって、図1は、その展開状態を、図2は、当該展開図の要部を、図3及び図4は、当該容器Aの一連の組み付け過程を斜め上方から見て、図5は、組み付け構成された容器Aを、図6は、当該容器Aの一部を破断した要部を斜め上方から見て示している。図7〜図9は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の、各工程の要部を拡大して斜め上方から見て、図10は、当該容器Aの開口側を拡げた状態に維持構成して斜め上方から見て示している。
【0042】
図11〜図20は他の典型的な容器Aであって、図11は、その展開状態を、図12は、当該展開図の要部を、図13及び図14は、当該容器Aの一連の組み付け過程を斜め上方から見て、図15は、組み付け構成された容器Aを、図16は、当該容器Aの一部を破断した要部を斜め上方から見て示している。図17〜図19は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の、各工程の要部を拡大して斜め上方から見て、図20は、当該容器Aの開口側を拡げた状態に維持構成して斜め上方から見て示している。
【0043】
図21〜図25は、更に他の典型的な容器Aであって、図21は、その展開状態を、図22は、当該展開図の要部を、図23〜図25は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の各工程の要部を拡大して斜め上方から見て示している。
【0044】
図26〜図30は、更に他の典型的な容器Aであって、図26は、その展開状態を、図27は、当該展開図の要部を、図28〜図30は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の各工程の要部を拡大して斜め上方から見て示している。
【0045】
図31〜図35は、更に他の典型的な容器Aであって、図31は、その展開状態を、図32は、当該展開図の要部を、図33〜図35は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の各工程の要部を拡大して斜め上方から見て示している。
【0046】
図36〜図45は、更に、他の典型的な容器Aであって、図36は、その展開状態を、図37は、当該展開図の要部を、図38及び図39は、当該容器Aの一連の組み付け過程を斜め上方から見て、図40は、組み付け構成された容器Aを、図41は、当該容器Aの一部を破断した要部を斜め上方から見て示している。図42〜図44は、当該容器Aの開口部分を拡げて用いる際の、各工程の要部を拡大して斜め上方から見て、図45は、当該容器Aの開口側を拡げた状態に維持構成して斜め上方から見て示している。
【0047】
図46及び図47は、更に他の典型的な容器Aであって、図46は、その展開状態を、図47は、当該展開図の要部を示している。
【0048】
まず、第一の発明を実施するための最良の形態に係る容器Aについて具体的に説明する。
【0049】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させるように前記第三罫線Nで屈曲可能に構成してある。
【0050】
かかる容器Aは、いわゆる上面開口の容器であれば、いかなる形態の容器をも構成できるものであって、例えば、平面視で三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状の容器を構成することができる。また底シート部10と周側シート部20間に備えられる罫線Gの全部又は一部を直線以外の罫線、例えば、外向き又は内向きに湾曲した罫線として構成することもできる。また、各側部シート部21、21間に備えられる三角状折り畳み片部22の面積や、第一片部22a、第二片部22bの面積を変更したり、第一罫線M、第二罫線P、第三罫線N相互がなす角度を変更するなどによって、各種形状の容器を構成することができる。また、底シート部10と周側シート部20の備える面積比を変えることによって各種の目的に対応した形態の容器を構成することができる。
【0051】
この周回罫線G等を介して底シート部10及び周側シート部20等を備えて構成される容器Aは、一枚のシートによって構成してあり、当該シートは、構成される容器の目的、すなわち、当該容器に収納すべき対象物に都合の良い曲げ強さを備える一枚のシート、例えば、耐水性をもたらす塗装膜を備える板紙、プラスチックフィルムのラミネートされている板紙、金属箔の積層されている板紙、合成樹脂の含浸されている板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の一葉からなるシートや、板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の同種又は異種類の複数葉のシートの積層シート、各種素材で構成される複合紙等の単層又は多層体からなるシート等、いかなる素材からなるシートで構成してあっても、いかなる構成からなるシートで構成してあってもよい。
【0052】
かかる一枚のシートに、折り曲げ用の罫線G、M、N、Pや、第一片部22aの延設片部分22a”を構成する非切り抜き部kを備える切り抜き線K、K’等を設けておき、当該一枚のシートの折り付けよって底シート部10から周側シート部20を起立させると共に、前記第一罫線Mを内側に、かつ、第二罫線Pを外側に位置づけるように三角状折り畳み片部22を、少なくとも延設片部分22a”を側部シート部21aの側面に接着して当該三角状折り畳み片部22を側部シート部21aの外周面に沿わせ得るようにしてあり、この三角状折り畳み片部22を側面シート部21aに近接した状態に維持させて、いわゆる収納容器Aとして用い得るようにしてあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
また、かかる状態にある容器Aにあって、前記延設片部分22a”の切り抜き線Kにある非切り抜き部kを破断するように当該容器Aに外力を付加して周側シート部20に接着されている第一片部22aを残して、前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させることで、当該容器Aの開口を所定開き状態にして用い得るように構成してあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
【0053】
このように構成される容器Aでは、少なくとも前記延設片部分22a”を前記側部シート部21aに接着させるように前記三角状折り畳み片部22を前記側部シート部21aの外周面に添わせるようにして容器Aを構成してあり、当該三角状折り畳み片部22は前記延設片部分22a”が非切り抜き部kで第二片部22bと一体とされていることから、起立される側部シート部21aに密着するように維持される。
【0054】
この結果、容器A内に食品等を収納した際にも、容器Aの開口部分は初期の開き角形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0055】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器Aとして構成することができる。
【0056】
また、この容器A内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させることによって容器開口部を所定の開き状態にして用いることができる。
【0057】
この結果、容器Aに収納する収納物を取り出し用いるのに都合のよい広がりを当該容器Aの開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器Aから摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器Aから食品を摂取し易い開きだし状態にして用いることができる。
【0058】
また、かかる容器Aは、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0059】
ついで、第二の発明を実施するための最良の形態に係る容器Aについて具体的に説明する。
【0060】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えた容器Aとしてある。
【0061】
かかる容器Aは、いわゆる上面開口の容器であれば、いかなる形態の容器をも構成できるものであって、例えば、平面視で三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状の容器を構成することができる。また底シート部10と周側シート部20間に備えられる罫線Gの全部又は一部を直線以外の罫線、例えば、外向き又は内向きに湾曲した罫線として構成することもできる。また、各側部シート部21、21間に備えられる三角状折り畳み片部22の面積や、第一片部22a、第二片部22bの面積を変更したり、第一罫線M、第二罫線P、第三罫線N相互がなす角度を変更するなどによって、各種形状の容器を構成することができる。また、底シート部10と周側シート部20の備える面積比を変えることによって各種の目的に対応した形態の容器を構成することができる。
【0062】
この周回罫線G等を介して底シート部10及び周側シート部20等を備えて構成される容器Aは、一枚のシートによって構成してあり、当該シートは、構成される容器の目的、すなわち、当該容器に収納すべき対象物に都合の良い曲げ強さを備える一枚のシート、例えば、耐水性をもたらす塗装膜を備える板紙、プラスチックフィルムのラミネートされている板紙、金属箔の積層されている板紙、合成樹脂の含浸されている板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の一葉からなるシートや、板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の同種又は異種類の複数葉のシートの積層シート、各種素材で構成される複合紙等の単層又は多層体からなるシート等、いかなる素材によって構成してあっても、いかなる構成からなるシートで構成してあってもよい。
【0063】
かかる一枚のシートに、折り曲げ用の罫線G、M、N、Pや、第一片部22aの延設片部分22a”を構成する非切り抜き部kを備える切り抜き線K、K’を設けておき、当該一枚のシートの折り付けよって底シート部10から周側シート部20を起立させると共に、前記第一罫線Mを内側に、かつ、第二罫線Pを外側に位置づけるように三角状折り畳み片部22を、少なくとも延設片部分22a”を側部シート部21aの側面に接着して当該三角状折り畳み片部22を側部シート部21aの外周面に沿わせ得るようにしてあり、この三角状折り畳み片部22を側面シート部21aに近接した状態に維持させて、いわゆる収納容器Aとして用い得るようにしてあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
また、かかる状態にある容器Aにあって、前記延設片部分22a”の切り抜き線Kにある非切り抜き部kを破断するように当該容器Aに外力を付加して周側シート部20に接着されている三角状折り畳み片部22を残して、前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えた容器Aとして構成してある。
【0064】
このように構成される容器Aでは、少なくとも前記延設片部分22a”を前記側部シート部21aに接着させるように前記三角状折り畳み片部22を前記側部シート部21aの外周面に添わせるようにして容器Aを構成してあり、当該三角状折り畳み片部22は前記延設片部分22a”が非切り抜き部kで第二片部22bと一体とされていることから、起立される側部シート部21aに密着するように維持される。
【0065】
この結果、容器A内に食品等を収納した際にも、容器Aの開口部分は初期の開き角形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0066】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器Aとして構成することができる。
【0067】
また、この容器A内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えた容器Aとすることで、当該容器Aの開口部を外向きに所定の開き角度にして用い得ることができ、容器A内の収納物を、もっとも、取り出し易い状態で取り出し用いることができる。
【0068】
この結果、容器Aに収納する収納物を取り出し用いるのに都合のよい広がりを当該容器Aの開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器Aから摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器Aから食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器Aとして構成、維持することができる。
【0069】
また、かかる容器Aは、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0070】
ついで、第三の発明を実施するための最良の形態に係る容器Aについて具体的に説明する。
【0071】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記側部シート部21aの面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0072】
かかる容器Aは、いわゆる上面開口の容器であれば、いかなる形態の容器をも構成できるものであって、例えば、平面視で三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状の容器を構成することができる。また底シート部10と周側シート部20間に備えられる罫線の全部又は一部を直線以外の罫線、例えば、外向き又は内向きに湾曲した罫線として構成することもできる。また、各側部シート部21、21間に備えられる三角状折り畳み片部22の面積や、第一片部22a、第二片部22bの面積を変更したり、第一罫線M、第二罫線P、第三罫線N相互がなす角度を変更するなどによって、各種形状の容器を構成することができる。また、底シート部10と周側シート部20の備える面積比を変えることによって各種の目的に対応した形態の容器を構成することができる。
【0073】
この周回罫線G等を介して底シート部10及び周側シート部20等を備えて構成される容器Aは、一枚のシートによって構成してあり、当該シートは、構成される容器の目的、すなわち、当該容器に収納すべき対象物に都合の良い曲げ強さを備える一枚のシート、例えば、耐水性をもたらす塗装膜を備える板紙、プラスチックフィルムのラミネートされている板紙、金属箔の積層されている板紙、合成樹脂の含浸されている板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の一葉からなるシートや、板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の同種又は異種類の複数葉のシートの積層シート、各種素材で構成される複合紙等の単層又は多層体からなるシート等、いかなる素材で構成してあっても、いかなる構成からなるシートで構成してあってもよい。
【0074】
かかる一枚のシートに、折り曲げ用の罫線G、M、N、Pや、第一片部22aの延設片部分22a”を構成する非切り抜き部kを備える切り抜き線K、K’を設けておき、当該一枚のシートの折り付けよって底シート部10から周側シート部20を起立させると共に、前記第一罫線Mを内側に、かつ、第二罫線Pを外側に位置づけるように三角状折り畳み片部22を、少なくとも延設片部分22a”を側部シート部21aの外周側面に接着して当該三角状折り畳み片部22を側部シート部21aの外周面に沿わせ得るようにしてあり、この三角状折り畳み片部22を側面シート部21aに近接した状態に維持させて、いわゆる収納容器として用い得るようにしてあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
また、かかる状態にある容器Aにあって、前記延設片部分22a”の切り抜き線Kにある非切り抜き部kを破断するように当該容器Aに外力を付加して周側シート部20に接着されている三角状折り畳み片部22を残して、前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記側部シート部21aの面に引っ掛かけて保持し得るように構成してあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
【0075】
このように構成される容器Aでは、少なくとも前記延設片部分22a”を前記側部シート部21aに接着させるように前記三角状折り畳み片部22を前記側部シート部21aの外周面に添わせるようにして容器Aを構成してあり、当該三角状折り畳み片部22は前記延設片部分22a”が非切り抜き部kで第二片部22bと一体とされていることから、起立される側部シート部21aに密着するように維持される。
【0076】
この結果、容器A内に食品等を収納した際にも、容器Aの開口部分は初期の開き角形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0077】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器Aとして構成することができる。
【0078】
また、この容器A内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記側部シート部21aの面に引っ掛かけて保持して、当該容器Aの開口部を外向きに所定の開き角度にして用い得ることができ、容器A内の収納物を、もっとも、取り出し易い状態で取り出し用いることができる。
【0079】
この結果、容器Aに収納する収納物を取り出し用いるのに都合のよい広がりを当該容器Aの開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器Aから摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器Aから食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器Aとして構成、維持することができる。
【0080】
また、かかる容器Aは、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0081】
ついで、第四の発明を実施するための最良の形態に係る容器Aについて具体的に説明する。
【0082】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lから突設してある掛合片23’を、当該稜Lに重ね合わされる他の周側シート部20の側縁T又はスリットの内側から当該周側シート部20の外側の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0083】
かかる容器Aは、いわゆる上面開口の容器であれば、いかなる形態の容器をも構成できるものであって、例えば、平面視で三角形状、四角形状、五角形状等の多角形状の容器を構成することができる。また底シート部10と周側シート部20間に備えられる罫線の全部又は一部を直線以外の罫線、例えば、外向き又は内向きに湾曲した罫線として構成することもできる。また、各側部シート部21、21間に備えられる三角状折り畳み片部22の面積や、第一片部22a、第二片部22bの面積を変更したり、第一罫線M、第二罫線P、第三罫線N相互がなす角度を変更するなどによって、各種形状の容器を構成することができる。また、底シート部10と周側シート部20の備える面積比を変えることによって各種の目的に対応した形態の容器を構成することができる。
【0084】
この周回罫線Gを介して底シート部10及び周側シート部20等を備えて構成される容器は、一枚のシートによって構成してあり、当該シートは、構成される容器の目的、すなわち、当該容器に収納すべき対象物に都合の良い曲げ強さを備える一枚のシート、例えば、耐水性をもたらす塗装膜を備える板紙、プラスチックフィルムのラミネートされている板紙、金属箔の積層されている板紙、合成樹脂の含浸されている板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の一葉からなるシートや、板紙、プラスチックシート、合成紙、金属シート等の同種又は異種類の複数葉のシートの積層シート、各種素材で構成される複合紙等の単層又は多層体からなるシート等、いかなる素材によって構成してあっても、いかなる構成からなるシートで構成してあってもよい。
【0085】
かかる一枚のシートに、折り曲げ用の罫線G、M、N、Pや、第一片部22aの延設片部分22a”を構成する非切り抜き部kを備える切り抜き線K、K’を設けておき、当該一枚のシートの折り付けよって底シート部10から周側シート部20を起立させると共に、前記第一罫線Mを内側に、かつ、第二罫線Pを外側に位置づけるように三角状折り畳み片部22を、少なくとも延設片部分22a”を側部シート部21aの側面に接着して当該三角状折り畳み片部22を側部シート部21aの外周面に沿わせ得るようにしてあり、この三角状折り畳み片部22を側面シート部21aに近接した状態に維持させて、いわゆる収納容器として用い得るようにしてあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
また、かかる状態にある容器Aにあって、前記延設片部分22a”の切り抜き線Kにある非切り抜き部kを破断するように当該容器Aに外力を付加して周側シート部20に接着されている三角状折り畳み片部22を残して、前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lから突設してある掛合片23’を、当該稜Lに重ね合わされる他の周側シート部20の側縁T又はスリットの内側から当該周側シート部20の外側の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してあれば、いかなる形状に構成してあってもよい。
【0086】
このように構成される容器Aでは、少なくとも前記延設片部分22a”を前記側部シート部21aに接着させるように前記三角状折り畳み片部22を前記側部シート部21aの外周面に添わせるようにして容器Aを構成してあり、当該三角状折り畳み片部22は前記延設片部分22a”が非切り抜き部kで第二片部22bと一体とされていることから、起立される側部シート部21aに密着するように維持される。
【0087】
この結果、容器A内に食品等を収納した際にも、容器Aの開口部分は初期の開き角形状を維持し、開口部分の開きだしや、変形等を生ずることがない。
【0088】
このため、食品等の収納対象物の収納管理、陳列、携帯にもっとも都合のよい形状を備える容器Aとして構成することができる。
【0089】
また、この容器A内に収納されている食品等の収納物を、適切かつ容易に取り出し得るように、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して前記第三罫線Nで該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させる向きに屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lから突設してある掛合片23’を、当該稜Lに重ね合わされる他の周側シート部20の側縁T又はスリットの内側から当該周側シート部20の外側の面に引っ掛かけて保持して、当該容器Aの開口部を外向きに所定の開き角度にして用い得ることができ、容器A内の収納物を、もっとも、取り出し易い状態で取り出し用いることができる。
【0090】
この結果、容器Aに収納する収納物を取り出し用いるのに都合のよい広がりを当該容器Aの開口部にもたらすことが可能とされ、例えば、収納物が当該容器Aから摂取する食品である場合では、箸やスプーン等を用いて当該容器Aから食品を摂取し易い開きだし角度に維持された容器Aとして構成、維持することができる。
【0091】
また、かかる容器Aは、収納対象物に適合する曲げ強さを備える一枚のシートによって構成することができ、低廉に提供できると共に、使用後は展開した一枚のシートとして処分することができる。
【0092】
(1)図1〜図10に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0093】
この、図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させるように前記第三罫線Nで屈曲可能に構成してある。
【0094】
すなわち、当該図示例に係る容器Aは、周側シート部20を起立させながら折り畳み片部22の前記第一片部22aの少なくとも延設片部分22a”を第一罫線Mに連続されている側部シート部21aに接着して構成してあると共に、当該容器Aに適宜外力を加えることで、延設片部分22a”を側部シート部21aに接着した状態で、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断して、該第二片部22bを前記第一片部22aに添装させるように前記第三罫線Nで屈曲可能に構成してあり、随時、必要に応じて、前記非切り抜き部kを破断して用い得る構成の容器A(以下、単に、第一態様の容器Aと称する。)としてある。
【0095】
また、この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記それぞれの第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22をそれぞれ添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記それぞれの切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記それぞれの第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えた構成としてある。
【0096】
すなわち、この容器Aは、前記第一態様にある容器Aにおける切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、しかも、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持させた構成の容器A(以下、単に、第二態様の容器Aと称する。)としてある。
【0097】
さらに、この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aの外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該側部シート部21aに接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記側部シート部21aの面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0098】
この図示例に係る容器Aは、前記第一態様にある容器A’を前記第二態様の容器A”として構成するために、前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記側部シート部21aと前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記側部シート部21aの面に引っ掛かけることによって、当該第二態様の容器を構成してある。
【0099】
かかる図示例に係る容器Aを、さらに、具体的に説明する。
【0100】
この図示例に係る容器Aは、打ち抜かれ、かつ、必要な罫線、打ち抜き線等を備える一枚のシートによって構成してある。
【0101】
まず、容器Aを構成するシートは、当該容器Aの、それぞれの使用目的に適合する曲げ強さ、耐水性、防水性、耐薬品性や、食品衛生上要請される各種の特性等を備える各種の素材によって構成、用意される。
【0102】
かかる容器Aを構成するシートは、例えば、容器Aの内側になる面に耐熱性、耐水性、耐薬品性に優れる合成樹脂材をコーテング又はラミネートした所要厚さの板紙等を、対象容器Aが確実に形態を保持できるに必要な曲げ強さを備えたシート等として用意される。
【0103】
また、当該容器Aの典型例として、例えば、調理済み食品のテイクアウト容器、例えば、惣菜容器がある。かかる調理済み食品のテイクアウト容器を構成するシートは、盛り込まれる調理食品や電子レンジによる加熱処理等のテイクアウト容器に要請される各種の特性、例えば、耐水性、耐熱性、耐調理性、盛り込まれる調理食品等の保形性、持ち帰りの携帯性、摂食の容易性等の要請される各種特性を備え、かつ、食品容器としての保形性の約束される曲げ強さを備える各種シートで構成される。
【0104】
この図示例に係る容器Aを構成するシートは、ほぼ矩形をなす底シート部10と、この底シート部10を囲繞する周側シート部20とを備えた構成としてあり、この四辺形をなす底シート部10と前記周側シート部20とは、周回罫線Gで折り曲げ可能に連設してあり、当該底シート部10を囲繞するように当該周側シート部20を起立させることで、上面開口の容器Aを構成するようにしてある。
【0105】
この図示例の周側シート部20は、平面視で、ほぼ矩形をなす前記底シート部10を囲繞するように、ほぼ等幅の連続したものとして当該底シート部10に周回罫線Gを介して一連に設けてあり、底シート部10から起立される当該周側シート部20の上端縁20’が、ほぼ面一の状態に揃うように考慮してある。
【0106】
かかる容器Aを構成する矩形の底シート部10の各隅部h〜hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を設けると共に、当該各隅部hにある当該折り畳み片部22、22間を側部シート部21として構成してある。
【0107】
かかる周側シート部20は、前記底シート部10を囲繞する周回罫線Gの一対の罫線Gb、Gbに連続し、かつ、当該罫線Gb、Gbよりも先端側で先広がりとなる各第一罫線M、M間に備えられる側部シート部21a、21a(以下、この側部シート部21aを、側部シート部21bと識別し易いように第一側部シート部21’と称する。)と、当該第一罫線Mとの間で折り畳み片部22を構成する前記隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線P、P間にある側部シート部21b、21b(以下、この側部シート部21bを、側部シート部21aと識別し易いように第二側部シート部21”と称する。)とを備えており、この第一側部シート部21’及び第二側部シート部21”間にあって、前記第一罫線M及び第二罫線Pで折り畳み可能とされる折り畳み片部22〜22を備えて構成してある。
【0108】
なお、この図示例にあっては、前記第二罫線Pに連続して備えられている第二側部シート部21”を、当該第二罫線Pと隅部hを通る第四罫線R間に構成される三角状の重ね合わせ片部21b”、21b”と、当該重ね合わせ片部21b”、21b”間に備えられる僅かに上端縁の幅広な倒台形状をなす側部シート本体部21b’で構成してある。
【0109】
この重ね合わせ片部21b”と側部シート本体部21b’とは、前記罫線Gbと直交した向きにある罫線Ga、Gaの延長線上にあって、先端側で僅かにひろがっている一対の第四罫線R、R間に備えられる倒台形状の側部シート本体部21b’と、この側部シート本体部21b’の側方に、前記隅部hを通る当該第四罫線Rと前記第二罫線Pとの間に備えられる三角状の重ね合わせ片部21b”としてあって、前記第一罫線Mで折り畳み片部22を当該第一罫線Mに連続している第一側部シート部21’の外周側の面に添装する際に、この重ね合わせ片部21b”が第二罫線Pで屈曲されながら当該折り畳み片部22に追随して、この第一側部シート部21’に添装される折り畳み片部22を外側から覆うように機能する。
【0110】
かかる折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線Pで折り畳み得るものであれば、第一の仮想線m及び第二の仮想線pの全長にわたって第一罫線Mと第二罫線Pとが設けられている必要はなく、当該第一罫線M及び第二罫線Pで折り畳み得る構成を備えておれば、当該前記第一の仮想線m及び第二の仮想線pの一部にのみ罫線を設けるようにしてあっても、また、罫線の設けられていない部分を切り抜き線K’としてあってもよい。
【0111】
この図示例に係る折り畳み片部22は、前記周側シート部20を起立した状態で、当該折り畳み片部22を、前記第一罫線M位置で、この折り畳み片部22に連続されている第一側部シート部21’の外周面に反転するように屈曲、添装するように折りつけて、当該折り畳み片部22における第一片部22a側を第一側部シート部21’の外周の面に接着した際に、当該第一側部シート部21’の両側に起立するように備えられる第一罫線Mに沿った稜L、Lが、その上端側をやや外開きにして、都合よく、ほぼ直立状態をなすように構成してあり、第一側部シート部21’に接着するようにしてある。
【0112】
かかる折り畳み片部22は、この第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って第三罫線Nを備えており、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えた構成としてある。
【0113】
この図示例では、第一罫線Mと第二罫線Pとをほぼ等分するように隅部hを通る第三の仮想線nに沿って隅部hから途中位置まで、第三罫線Nが設けてあると共に、この第三罫線Nの上端から第二罫線Pに到る切り抜き線Kと、当該第二罫線P位置にある切り抜き線Kから折り畳み部22の縁端に開口する切り抜き線K’を設けてあり、この切り抜き線K、K’で区分される延設片部分22a”を当該折り畳み片部22の上部側を構成するように、片部部分22a’から連続するように備えており、前記切り抜き線Kに、当該延設片部分22aを第二片部22bに連設する非切り抜き部kが設けてあり、当該第一片部22aと第二片部22bとが一体とされている。
従って、この図示例では、第三の仮想線に沿った第三罫線Nは、隅部hから前記切り抜き線K迄の間にのみ備えられている。
【0114】
かかる片部部分22a’と連続して第一片部22aを構成する延設片部分22a”は、片部部分22a’の、いかなる位置から、いかなる形態に設けるかによって、前記切り抜き線K、K’、第三罫線N等の設計をなす必要がある。
【0115】
なお、この図示例に係る容器Aでは、前記第一罫線Mのなす稜Lに引っ掛かる掛合片23が、第二の仮想線pの上部位置から折り畳み片部22側に弧状に構成される切り抜き線K’で、第二の仮想線pから突き出すように当該重ね合わせ片部21b”に延設して設けてある。
従って、この図示例では、片部部分22a’から延設される延設片部分22a”と、第二側部シート部21”の重ね合わせ片部21b”に備えられる掛合片23とを、前記切り抜き線K、K’等で都合よく構成することができる。
【0116】
かかる図示例に係る容器Aを、前記罫線等の施された一枚のシートで構成する場合、まず、底シート部10から周回罫線Gを介して図4に示されるように周側シート部20を起立させると共に、第一罫線Mで折り畳み片部22を、当該折り畳み片部22に連続している第一側部シート部21’の外周面に添装させるように反転、屈曲させ、同時に、第二罫線Pに連続されている第二側部シート部21”、より具体的には、重ね合わせ片部21b”を当該折り畳み片部22上を覆うように引き寄せて、当該第一片部22aの少なくとも延設片部分22a”を当該折り畳み片部22の添装されている第一罫線Mに連続している第一側部シート部21’面に接着する。(図5参照)
【0117】
この結果、折り畳み片部22は、前記第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面に、少なくとも延設片部分22a”を接着された状態で添装状態とされ、かつ、当該折り畳み片部22に第二罫線Pで連設されている第二側部シート部21”、より具体的には、重ね合わせ片部21b”が、当該第二罫線Pで屈曲されて前記折り畳み片部22を覆うように当該折り畳み片部22に添装状態に維持される。
【0118】
この結果、折り畳み片部22は片部部分22a’に一体に延設されている延設片部分22a”を少なくとも当該折り畳み片部22の第二罫線P側で、この第一罫線Mに連続されている第一側部シート部21’の外周面に接着してあり、しかも、この延設片部分22a”を構成する切り抜き線Kにおける非切り抜き部kで当該折り畳み片部22等に連結してあることから、この折り畳み片部22の前記第一罫線Mからの折り付けに際して当該折り畳み片部22上を覆う第二罫線Pに連続されている第二側部シート部21”、より具体的には重ね合わせ片部21b”の重ね合わせ片部分と共に重ね合わされて、容器隅部の周側シート部20に所要の保形機能をもたらすことができる。
【0119】
この図示例に係る側部シート部21は、より解りやすく説明すると、底シート部10を囲繞している矩形をなす周回罫線Gにおける平行な一対の罫線Gaを介して備えられる第一側部シート部21’、21’と、当該罫線Gaに直交する向きに連続されている一対の罫線Gb、Gbを介して備えられる第二側部シート部21”、21”とを、前記各隅部にある折り畳み片部22を介して連続して備えた構成としてある。
【0120】
この周側シート部20を構成する前記第一罫線M、M間に挟まれた第一側部シート部21’は、当該第一側部シート部21’の上端縁20’が罫線Gaより、やや長目の倒台形状に構成してある。
【0121】
また、当該周側シート部20を構成する前記第二罫線P、P間に挟まれている第二側部シート部21”は、当該第二罫線Pで折り畳まれた折り畳み片部22を前記第一罫線Mで周側シート部20の外周の面に折り返すように添装する際に、当該折り畳み片部22の外面を覆うように、この第一側部シート部21’に添装状態に接着される折り畳み片部22に都合よく重ね合わされる重ね合わせ片部21b”を、前記第二罫線Pに連続して備えてある。そして、この重ね合わせ片部21b”を前記折り畳み片部22に重ねた際に、前記第一側部シート部21’と折り畳み片部22の第一罫線Mにおける屈曲縁としての稜Lに沿う位置の当該第二側部シート部21”に第四罫線Rを設け、この第四罫線R、R間に挟まれた側部シート本体部21b’を、当該側部シート本体部21b’の上端縁20’が罫線Gbより、やや長目の倒台形状に構成する。
【0122】
また、この図示例にあっては、前記底シート部10に備えられている一対の罫線Gb、Gbの延長線より、僅かに外開きになるように底シート部10の隅hを通る第一の仮想線m、mに沿って、それぞれ直線状の第一罫線M、Mが設けてあり、この第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を構成してあって、この三角状折り畳み片部22は、組み付け構成される容器Aの内隅部の納まりをよくするように、第一罫線Mで当該折り畳み片部22を第一側部シート部21’の外周面に添装状態にして、少なくとも延設片部分22a”を接着した際に、当該折り畳み片部22と第一側部シート部21’間の第一罫線Mに沿った稜Lが、前記第二側部シート部21”の第四罫線Rの内側に近接される構成としてある。すなわち、前記重ね合わせ片部21b”が前記折り畳み片部22上に都合よく重ね合わされる形状となるように構成しておくことができる。
【0123】
この結果、構成される容器Aは、底シート部10から周側シート部20を直角よりも、僅かに、外側に傾斜するように起立した容器構造とすることができる。
【0124】
なお、ここで構成される容器Aを、調理済み食品のテイクアウト容器として用いる場合、かかる調理済み食品のテイクアウトに要請される各種条件、例えば、十分な耐水性等を前記切り抜き線Kから下方部分に備えさせる必要があるものの、液漏れの虞の無い部分は、例えば、第一罫線Mの上部側部分に非連続に打ち抜き部Kaを設け、良好な折り付けを当該第一罫線Mの上部側にもたらすようにしてあってもよい。
【0125】
このように構成され、かつ、食品等の収納物を納めた容器Aを、必要に応じて、前記折り畳み片部22における第二片部22bを開き出すことによって、当該容器Aにおける周側シート部20の上端縁20’を外向きに開きだして、周側シート部20に傾斜をもたらして用いることができる。
【0126】
かかる折り畳み片部22における第二片部22bの開き出しは、例えば、図5にある容器Aの第一側部シート部21’と側部シート本体部21b’を相互に引っ張ることで、前記折り畳み片部22の第三の仮想線nから片部部分22a’に連接するように延設片部分22a”を構成する切り抜き線Kにおける非切り抜き部kを破断し、この非切り抜き部kで第一片部22aの延設片部分22a”に連接されている第二片部22bを当該折り畳み片部22に対する添装状態から解放して、第三罫線Nで折り曲げ自在とすることによってなされる。(第9図参照)
【0127】
この容器Aを構成する周側シート部20の開き出しは、折り畳み片部22における第三罫線Nを基点にしてなされる関係から、第二罫線Pと第三罫線Nとの間に構成される三角状の第二片部22bの横幅の設定によって、容器開口部に必要とされる開きだし量をもたらすことができる。
【0128】
なお、折り畳み片部22の第一罫線Mと第二罫線Pの中央に隅部hを通る第三罫線Nとで当該折り畳み片部22の折り返し幅を設定し、容器Aの開口幅を自在に設定することができる。この図示例では、第一罫線Mと第二罫線Pとの中間に隅部hを通る第三罫線Nを設け、この第三罫線Nで折り返すことで第一片部22aに重ね合わされた第二片部22bの第二罫線Pが前記第一罫線Mの外側に近接して沿うように各罫線を構成してあることから、第二の仮想線pに連続している側部シート21bの重ね合わせ片部21b”から当該第二の仮想線pを越えて延設されている掛合片23が、前記非切り抜き部kを破断し、かつ、第三罫線Nで、前記第一片部22aに添装されるように屈曲された当該第二片部22bを、当該屈曲状態に維持して前記第一片部22aに密着させるように、前記稜Lの外側から当該稜Lを超えて内側にある第一側部シート部21’の面に引っ掛けられ、当該屈曲状態を保持するように機能する。
【0129】
すなわち、前記非切り抜き部kを破断されて前記第三罫線Nで屈曲するように引き戻された第二片部22bは、当該第二片部22bと共に折り曲げられた重ね合わせ片部21b”と共に外向きに開き出す癖を備えており、当該開きだし癖を、前記掛合片23を前記稜L、すなわち、折り畳み片部22の少なくとも延設片部分22a”の接着されている側部シート21aの、外側から、当該稜Lを超えて内側の面に引っ掛けることで、防いでおり、前記の第一片部22aに密着させるように屈曲された当該第二片部22bを、当該屈曲状態に効果的に維持して、当該容器を第二態様の容器として用い得るようにしてある。(図6及び図10参照)
【0130】
このように、食品等の収納物を確実に収納し、かつ、携帯等に至便な図5の形態から、当該容器Aの開口部分を図6のように拡げることで、容器A内に収納されている食品等の露出範囲を大きくすることが可能であり、視覚的な演出効果を高めて食欲をそそる盛りつけを可能とし、かつ
、容易に取り出して、摂取するなど、収納物の使用時における外観を整え易く、かつ、取り出し使用を、軽便とすることができる。
【0131】
また、必要に応じて、前記掛合片23の引っ掛け状態を解消して、すなわち、掛合片23を引っ掛けないで用いることもできる。
【0132】
(2)図11〜図20に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0133】
この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている側部シート部21aである第一側部シート部21’の外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記第一側部シート部21’の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0134】
この図示例に係る容器Aにおける折り畳み片部22は、前記第三罫線Nが第一罫線Mと第二罫線Pの中間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられており、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの一対の切り抜き線K、Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えて構成してある。
そして、この図示例に係る容器Aでは、前記第二の仮想線pから前記第二片部22bに向けて備えられる弧状の切り抜き線K’で重ね合わせ片部21b”に連続するように備えられる掛合片23を構成する当該弧状の切り抜き線K’と、前記第三の仮想線nから該第二の仮想線pにある当該弧状の切り抜き線K’の両端間を連絡する一部に非切り抜き部kを有する切り抜き線Kで突き出し延設片部分22a”を備える構成としてあり、しかも、前記稜Lの外側から当該稜Lを越えて内側にある第一側部シート部21’の面に引っ掛かる掛合片23を、前記第二罫線Pから打ち抜かれて重ね合わせ片部21b”に連続するように備えた構成とした以外の構成を前記図1〜図10に示される容器Aと同一又は実質的に同一の構成としてあり、同様に組み付け接着して前記第一態様の容器Aとして構成できると共に、容器Aの第一側部シート部21’と側部シート本体部21b’を相互に引っ張ることで切り抜き線Kにおける非切り抜き部kを破断し、この非切り抜き部kで第一片部22aの延設片部分22a”に連接されている第二片部22bを当該折り畳み片部22に対する添装状態から解放して、第三罫線Nで第二片部22bを第一片部22aに添装するように屈曲し、当該屈曲状態を、前記稜Lに掛合片23を引っ掛けることで第二態様の容器Aとして、前記図1〜図10に示される容器Aと同様に用いることができる。
【0135】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0136】
(3)図21〜図25に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0137】
この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記第一側部シート部21’の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0138】
この図示例に係る容器Aにおける折り畳み片部22は、前記第三罫線Nが第一罫線Mよりも第二罫線Pに近い側に設けてあり、前記非切り抜き部kを破断して、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って第三罫線Nで第二片部22bを第一片部22aに添装するように屈曲した際に、第一側部シート部21’と折り畳み片部22とが第一罫線Mで屈曲される稜Lが、重ね合わせ片部21b”の内側に位置され、しかも、この重ね合わせ片部21b”に第二罫線Pの側に張り出すように弧状の切り抜き線K”を設けて、この弧状の切り抜き線K”で構成される掛合片23を、当該稜Lの外側から当該稜Lを越えて内側にある第一側部シート部21’の面に引っ掛け得るようにした以外の構成を前記図1〜図10に示される容器Aと同一又は実質的に同一の構成としてあり、同様に組み付け接着して前記第一態様の容器Aとして構成できると共に、容器Aの第一側部シート部21’と第二側部シート部21”を相互に引っ張ることで切り抜き線Kにおける非切り抜き部kを破断し、この非切り抜き部kで第一片部22aの延設片部分22a”に連接されている第二片部22bを当該折り畳み片部22に対する添装状態から解放して、第三罫線Nで第二片部22bを第一片部22aに添装するように屈曲し、当該屈曲状態を、前記稜Lに掛合片23を引っ掛けることで第二態様の容器Aとして、前記図1〜図10に示される容器Aと同様に用いることができる。
【0139】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0140】
(4)図26〜図30に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0141】
この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記第一側部シート部21’の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0142】
この図示例に係る容器Aにおける折り畳み片部22は、前記第三の仮想線nから非切り抜き部kを備えて片部部分22a’に連続される延設片部分22a”が構成する切り抜き線Kが、第二罫線Pに届かず、第二罫線Pから第二片部22b側に弧状に張り出すように切り込み線K”で前記重ね合わせ片部21b”から延設された掛合片23を、第一側部シート部21’と折り畳み片部22とが第一罫線Mで屈曲される稜Lの外側から当該稜Lを越えて内側にある第一側部シート部21’の面に引っ掛け得るようにした以外の構成を前記図1〜図10に示される容器Aと同一又は実質的に同一の構成としてあり、同様に組み付け接着して前記第一態様の容器Aとして構成できると共に、容器Aの第一側部シート部21’と第二側部シート部21”を相互に引っ張ることで切り抜き線Kにおける非切り抜き部kを破断し、この非切り抜き部kで第一片部22aの延設片部分22a”に連接されている第二片部22bを当該折り畳み片部22に対する添装状態から解放して、第三罫線Nで第二片部22bを第一片部22aに添装するように屈曲し、当該屈曲状態を、前記稜Lに掛合片23を引っ掛けることで第二態様の容器Aとして、前記図1〜図10に示される容器Aと同様に用いることができる。
【0143】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0144】
(5)図31〜図35に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0145】
この図示例に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで折り畳まれる三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面に前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部20に設けてある掛合片23を、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lの外側から内側に超えさせて前記第一側部シート部21’の面に引っ掛かけて保持し得るように構成してある。
【0146】
この図示例に係る容器Aにおける折り畳み片部22は、前記第三罫線Nから非切り抜き部kを備えて片部部分22a’に連続される延設片部分22a”を構成する切り抜き線Kが、第二罫線Pに届かず、しかも、第一罫線Mで折り返されて第一側部シート部21’に添装される第二片部22bが当該第一片部22aと側部シート部間にある稜Lを越えるように、第二片部22bが第一片部22aよりも大きな形状としてあり、この結果、第一片部22aと第一側部シート部21’間にある稜Lに引っ掛けられる掛合片23を、当該稜Lの外側に重ね合わせ状態に添装される第二片部22bにおける当該稜Lに沿った位置に、第三の仮想線nに向けて張り出すように設けられる弧状の切り込み線K”で前記第二罫線P側から延設されるように設け、この掛合片23を第一側部シート部21’と折り畳み片部22とが第一罫線Mで屈曲される稜Lの外側から当該稜Lを越えて内側にある第一側部シート部21’の面に引っ掛け得るようにした以外の構成を前記図1〜図10に示される容器Aと同一又は実質的に同一の構成としてあり、同様に組み付け接着して前記第一態様の容器Aとして構成できると共に、容器Aの周側シート部21を相互に引っ張ることで切り抜き線Kにおける非切り抜き部kを破断し、この非切り抜き部kで第一片部22aの延設片部分22a”に連接されている第二片部22bを当該折り畳み片部22に対する添装状態から解放して、第三罫線Nで第二片部22bを第一片部22aに添装するように屈曲し、当該屈曲状態を、前記稜Lに掛合片23を引っ掛けることで第二態様の容器Aとして、前記図1〜図10に示される容器Aと同様に用いることができる。
【0147】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0148】
(5)図36〜図45に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0149】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面にそれぞれの前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させて第一態様の容器Aとし、
また、必要に応じて、前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lから突設してある掛合片23を、当該稜Lに重ね合わされる他の周側シート部20の側縁Tの内側から当該周側シート部20の外側の面に引っ掛かけ保持して、第二態様の容器Aとして用い得る構成としてある。
【0150】
この図示例に係る容器Aは、折り畳み片部22に備えられる第三罫線Nが第一罫線Mと第二罫線Pの中央にあって、底シート部10の隅部hを通るように設けてあり、折り畳み片部22を第一罫線Mで当該第一罫線Mに連続している第一側部シート部21’の外周の面に添装状態に折り返すと共に、当該折り畳み片部22における第一片部22aの、少なくとも延設片部分22a”を当該第一側部シート部21’面に接着する構成としてあり、この第一片部22aを構成する延設片部分22a”を、第三罫線Nから第二罫線Pに到る非切り抜き部kを備える切り抜き線Kと、第二の仮想線pに沿って当該切り抜き線Kに連続して折り畳み片部22の外周に連続される切り抜き線K’とによって区分される前記片部部分22a’に連続するように延設してあると共に、前記第一の仮想線mに沿った上部側に第一罫線Mを設けることなく、当該部分に第一の仮想線mから折り畳み片部22の側に備えられる切り抜き線K”で区分される掛合片23を当該第一側部シート部21’に連続するように延設してある。
【0151】
この結果、各隅部hにある第二片部22bを第三罫線Nに沿って折り曲げ、当該第二片部22bを第一片部22aに添装状態になした際に、第一罫線Mに沿った稜Lが、この外側に位置づけられる周側シート部20の第二の仮想線pに沿う態様とされる。
【0152】
この図示例では、前記延設片部分22a”を構成する切り抜き線K’によって、第二側部シート部21”、より具体的には重ね合わせ片部21b”の第二の仮想線pに沿って側縁Tが設けられており、前記第一側部シート部21’の上部の両側方に第一の仮想線mから突設するように設けられている掛合片23が、当該第二側部シート部21”の内側の面から当該側縁Tを越えて外側の面に引っ掛けられて、前記第一片部22aに添装するように屈曲された第二片部22bを、当該屈曲状態に維持させて、第二態様の容器Aとして用い得るようにしてあり、前記以外の構成を前記図1〜図10に示される容器と同様に構成され、かつ、同様に用いうるようにしてある。
【0153】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【0154】
(6)図46〜図47に示される典型的な容器Aについて具体的に説明する。
【0155】
この発明を実施するための最良の形態に係る容器Aは、
一枚のシートからなる容器Aであって、
底シート部10と当該底シート部10を囲繞するように周回罫線Gを介して備えられる周側シート部20とを備えており、
前記周側シート部20が前記底シート部10から前記周回罫線Gで折り曲げ起立されて容器Aを構成するようにしてあると共に、
この周側シート部20は、前記底シート部10の各隅部hの外側に、それぞれの隅部hを通る第一の仮想線mに沿って備えられる第一罫線Mと、該第一の仮想線mとの間に鋭角をつくる当該隅部hを通る第二の仮想線pに沿って備えられる第二罫線Pとで区分される三角状折り畳み片部22を備えており、当該折り畳み片部22間を側部シート部21としてあり、
しかも、前記折り畳み片部22は、前記第一罫線M及び第二罫線P間にあって、前記隅部hを通る第三の仮想線nに沿って備えられる第三罫線Nを有すると共に、
この折り畳み片部22は、前記第一罫線Mと前記第三罫線Nとの間にある片部部分22a’と、当該片部部分22a’に連続し、かつ、非切り抜き部kを有する前記第三の仮想線nからの切り抜き線Kで区分される突き出し延設片部分22a”とで構成される第一片部22aと、当該第一片部22aを除く第二片部22bとを備えており、
前記周側シート部20の起立に伴って、前記第一罫線Mから当該第一罫線Mに連設されている第一側部シート部21’の外周面にそれぞれの前記折り畳み片部22を添わせるようにして、前記第一片部22aの少なくとも前記延設片部分22a”を該第一側部シート部21’に接着させて第一態様の容器Aとし、
また、必要に応じて、前記態様から前記切り抜き線Kの非切り抜き部kを破断し、かつ、前記第二片部22bを前記第三罫線Nで前記第一片部22aに添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線Mで屈曲されている前記第一側部シート部21’と前記第一片部22a間にある稜Lから突設してある掛合片23を、当該稜Lに重ね合わされる他の周側シート部20のスリット状の側縁Tの内側から当該周側シート部20の外側の面に引っ掛かけ保持して、第二態様の容器Aとして用い得る構成としてある。
【0156】
この図示例に係る容器Aは、折り畳み片部22に備えられる第三罫線Nが第一罫線Mと第二罫線Pの中央にあって、底シート部10の隅部hを通るように設けてあり、折り畳み片部22を第一罫線Mで当該第一罫線Mに連続している第一側部シート部21’の外周の面に添装状態に折り返すと共に、当該折り畳み片部22における第一片部22aの、少なくとも延設片部分22a”を当該第一側部シート部21’面に接着して構成してあり、しかも、第三罫線Nから第二罫線Pに到る非切り抜き部kを備える一対の切り抜き線Kと、第二の仮想線pに沿って当該切り抜き線K間を連続する切り抜き線K’で区分される延設片部分22a”を第一片部22aに連続して備えており、しかも、この一対の切り抜き線K、K間を連続させる第二の仮想線pに沿った切り抜き線K’に引っ掛かる掛合片23を前記第一の仮想線mから第二の仮想線p側に弧状に張り出すように設けられる切り抜き線K”で第一側部シート部21’に延設状態に設けてある。
【0157】
この結果、各隅部にある第二片部22bを第三罫線Nに沿って折り曲げ、当該第二片部22bを第一片部22aに添装状態になした際に、第一罫線Mに沿った稜Lが、この外側に位置づけられる周側シート部20の第二の仮想線pに沿う態様とされる。
【0158】
この図示例では、前記第一の仮想線mに沿った稜Lから突設されている掛合片23を、前記延設片部分22a”を構成するために第二の仮想線pに沿って設けた切り抜き線K’で当該第二側部シート部21”に備えられている側縁Tの内側から当該第二側部シート部21”の外側の面に引っ掛かけ保持して、第二態様の容器Aとして用い得る構成としてある。
【0159】
なお、前記折り畳み片部22に備えられる第三罫線Nを第一罫線Mと第二罫線Pのなす角を二分する位置でなく、当該第一罫線M又は第二罫線Pのいずれかの側に近づけて設けた場合、前記掛合片23は、前記側部シート部21の側縁でなく、当該掛合片23を備える稜Lに近接されている側部シート部21又は第二片部22bに、当該稜Lに沿って当該掛合片23を受け入れ得る位置にスリットを設け、当該スリットの内側から外側の面に当該スリットを越えさせるように引っ掛け保持して、第二態様の容器Aとして用いるように構成した以外の構成を前記図1〜図10に示される容器と同様に構成され、かつ、同様に用いうるようにしてある。
【0160】
従って、前記図1〜図10に示される容器Aの構成と同一又は実質的に同一の構成部分には、同一の番号を付して、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図2】同要部拡大平面図
【図3】同組み付け前のシートの斜視図
【図4】同組み付け途中における容器の斜視図
【図5】同組み付けられて第一の態様に構成された容器の斜視図
【図6】同一部を破断して示した要部の斜視図
【図7】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図8】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図9】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図10】同第二の態様に構成された容器の斜視図
【図11】他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図12】同要部拡大平面図
【図13】同組み付け前のシートの斜視図
【図14】同組み付け途中における容器の斜視図
【図15】同組み付けられて第一の態様に構成された容器の斜視図
【図16】同一部を破断して示した要部の斜視図
【図17】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図18】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図19】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図20】同第二の態様に構成された容器の斜視図
【図21】更に他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図22】同要部拡大平面図
【図23】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図24】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図25】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図26】更に他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図27】同要部拡大平面図
【図28】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図29】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図30】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図31】更に他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図32】同要部拡大平面図
【図33】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図34】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図35】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図36】更に他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図37】同要部拡大平面図
【図38】同組み付け前のシートの斜視図
【図39】同組み付け途中における容器の斜視図
【図40】同組み付けられて第一の態様に構成された容器の斜視図
【図41】同一部を破断して示した要部の斜視図
【図42】同第一の態様に構成された容器を第二の態様の容器に変更する一過程を示す要部斜視図
【図43】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図44】同過程の更に他の一過程を示す要部斜視図
【図45】同第二の態様に構成された容器の斜視図
【図46】更に他の典型的な容器の展開状態を示す平面図
【図47】同要部拡大平面図
【符号の説明】
【0162】
A 容器
G 周回罫線
M 第一罫線
P 第二罫線
N 第三罫線
R 第四罫線
K 切り抜き線
L 稜
T 側縁
10 底シート部
20 周側シート部
21 側部シート部
22 折り畳み片部
22a 第一片部
22a’ 片部部分
22a” 延設片部分
22b 第二片部
23 掛合片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断して該第二片部を前記第一片部に添装させるように前記第三罫線で屈曲可能に構成してあることを特徴とする容器。
【請求項2】
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、当該屈曲状態を維持し得る構成を備えていることを特徴とする容器。
【請求項3】
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記周側シート部に設けてある掛合片を、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜の外側から内側に超えさせて前記側部シート部の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることを特徴とする容器。
【請求項4】
一枚のシートからなる容器であって、
底シート部と当該底シート部を囲繞するように周回罫線を介して備えられる周側シート部とを備えており、
前記周側シート部が前記底シート部から前記周回罫線で折り曲げ起立されて容器を構成するようにしてあると共に、
この周側シート部は、前記底シート部の各隅部の外側に、それぞれの隅部を通る第一の仮想線に沿って備えられる第一罫線と、該第一の仮想線との間に鋭角をつくる当該隅部を通る第二の仮想線に沿って備えられる第二罫線とで折り畳まれる三角状折り畳み片部を備えており、当該折り畳み片部間を側部シート部としてあり、
しかも、前記折り畳み片部は、前記第一罫線及び第二罫線間にあって、前記隅部を通る第三の仮想線に沿って備えられる第三罫線を有すると共に、
この折り畳み片部は、前記第一罫線と前記第三罫線との間にある片部部分と、当該片部部分に連続し、かつ、非切り抜き部を有する前記第三の仮想線からの切り抜き線で区分される突き出し延設片部分とで構成される第一片部と、当該第一片部を除く第二片部とを備えており、
前記周側シート部の起立に伴って、前記第一罫線から当該第一罫線に連設されている側部シート部の外周面に前記折り畳み片部を添わせるようにして、前記第一片部の少なくとも前記延設片部分を該側部シート部に接着させた態様と、
前記態様から前記切り抜き線の非切り抜き部を破断し、かつ、前記第二片部を前記第三罫線で前記第一片部に添装させるように屈曲させると共に、この屈曲状態に、前記第一罫線で屈曲されている前記側部シート部と前記第一片部間にある稜から突設してある掛合片を、当該稜に重ね合わされる他の周側シート部の側縁又はスリットの内側から当該周側シート部の外側の面に引っ掛かけて保持し得るようにしてあることを特徴とする容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2009−286467(P2009−286467A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143291(P2008−143291)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 1、博覧会名 HOTERES JAPAN 2008(第36回国際ホテル・レストラン・ショー) 主催者 社団法人日本能率協会 社団法人日本ホテル協会 社団法人国際観光旅館連盟 社団法人日本観光旅館連盟 社団法人国際観光日本レストラン協会 社団法人国際観光施設協会 開催日 平成20年3月11日から3月14日「4日間」 2、博覧会名 第5回デザート・スイーツ&ドリンク展 主催者 株式会社日本食糧新聞社 開催日 平成20年4月9日から4月11日「3日間」 3、頒布者 ペーパークラフト株式会社 刊行物名 パンフレット 該当ページ パンフレット表頁 頒布日 第一回頒布日 平成20年3月11日から同年3月14日 第二回頒布日 平成20年4月9日から同年4月11日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 
【出願人】(500213454)ペーパークラフト株式会社 (5)
【Fターム(参考)】