説明

容量型物理量検出装置及び容量型物理量検出方法

【課題】加速度センサなどに用いられる、物理量検出を実施しながら容量センサ素子の異常検知を実現する容量型物理量検出装置を得る。
【解決手段】第一の期間に容量センサ素子1が有する二つの前記固定電極と前記可変電極とで構成される各々の可変容量11、12の電荷を放電する初期化手段2、第二の期間に各々の前記可変容量11、12に所定の電荷を供給する充電手段3、第三の期間に各々の前記固定電極と前記可変電極との電位差が所定の判定電位差よりも小さい場合に容量センサ素子1に異常があると判定する異常検知手段4、第四の期間に各々の前記固定電極と前記可変電極との電位差から検出信号を出力する差動演算手段5、第四の期間に前記容量センサ素子1と前記差動演算手段5との接続を短絡に切り替える切替手段6を備え、前記第一の期間と前記第二の期間と前記第三の期間と前記第四の期間と、前記第四の期間の前に設けた待機期間とを周期的に有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、加速度センサなどに用いられる、容量型物理量検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の安全システム・走行制御、モバイル機器等の様々な分野に搭載されている従来の加速度センサとして、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術にて実現される容量センサ素子を備えた容量型物理量検出装置が用いられるものがある。この容量型物理量検出装置は、容量センサ素子とその容量センサ素子からの検出信号を処理するCV変換部とを備えている。
【0003】
容量センサ素子は、所定の距離をもって並行に配置する二つの固定電極と、その二つの固定電極の中央に配置される可動電極とで構成され、可動電極は加速度など外的作用に伴って二つの固定電極の中央から変位を持つものである。従って、可動電極と一方の固定電極との間に形成される第一の可変容量および可動電極と他方の固定電極との間に形成される第二の可変容量の静電容量値は、可動電極が物理的変位を持つことによって差動的に変化する。
【0004】
一方、CV変換部は、差動オペアンプ、及びその差動オペアンプの入力端子と出力端子との間に設けられる帰還用キャパシタで構成されるものが一般的であって、容量センサを所定の電圧になるまで電荷供給する電荷供給源と接続することで前記二つの可変容量に電荷を蓄電し、可動電極が物理的変位をもつことによる二つの可変容量の静電容量値の変化量を差動オペアンプで受けることで、差動オペアンプから静電容量値の変化量に基づいた出力電圧を得て、これを検出結果として出力する。すなわち、これら容量センサとCV変換部とを備える容量型物理量検出装置における検出結果は、可動電極の物理的変位量を電圧値として検出したものであり、可変電極に物理的変位をもたらすものが加速度であればすなわち加速度を電圧値として検出加速度センサとして用いることができる。以下、本発明では可動電極に物理的変位をもたらすものを加速度として説明する。
【0005】
このような容量型物理量検出装置において、容量センサ素子の許容範囲以上の加速度を受けた際に、可動電極がいずれかの固定電極側に接触し、接触した状態で静止してしまうなどの故障を起こすことが知られている。この場合、可動電極が固定電極に接触することで固定電極が可動電極と短絡するので、差動オペアンプの非反転入力端子及び反転入力端子は同電圧となる為、差動オペアンプの出力はほぼ0Vの電圧として出力され、CV変換部の出力では加速度のない場合の結果と同様のものを出力することとなり、容量センサ素子の故障を検知することが困難であった。
【0006】
これを解決する方法として、固定電極部と可動電極部との間に静電気力を発生させて該可動電極部を強制的に変位させ、その際のCV変換部の出力が前記可動電極部の変位に見合ったものかどうかを判断する自己診断工程を実行する自己診断手段を設けることで、容量センサ素子の異常を検知する方法があった。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−075097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の方法では、自己診断工程の作動中に加速度が加わると可動電極部の変位が所望の変位とならないことから、正しく自己診断する為には加速度が生じない状況で自己診断を行なわなければならない為、加速度の加わっている状況で正しく自己診断工程を実行することが困難であった。
【0009】
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、加速度の加わっている状況においても加速度検出を実施しながらにして容量センサ素子の異常を検知する容量型物理量検出装置を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係る容量型物理量検出装置においては、離れて並列配置される二つの固定電極と各々の前記固定電極の間に所定の間隔をもって配置された可動電極とを有する容量センサ素子、及び前記容量センサ素子に接続され各々の前記固定電極と前記可動電極とによって構成される各々の可変容量の変位量に基づく検出信号に変換するCV変換部を備える容量型物理量検出装置であって、前記CV変換部は、第一の期間に各々の前記可変容量の電荷を放電する初期化手段、第二の期間に各々の前記可変容量に所定の電荷を供給する充電手段、第三の期間に各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差が所定の判定電圧差よりも小さい場合に前記容量センサ素子に異常があると判定し判定結果を出力する異常検知手段、第四の期間に各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差の変位量から、各々の可変容量の変位量を示す検出信号を出力する差動演算手段、及び、前記第四の期間に前記容量センサ素子と前記差動演算手段との接続を短絡に切り替える切替手段を備えるものであり、前記第一の期間と前記第二の期間と前記第三の期間と前記第四の期間と、前記第四の期間の前に設けた待機期間とを周期的に有し、該当する期間を示す制御信号を生成する周期制御部を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明は、第一の期間と第二の期間と第三の期間と待機期間と第四の期間とを周期的に有する容量型物理量検出装置において、第二の期間に充電手段によって各々の前記可変容量に所定の電荷を供給し、第三の期間に異常検知手段によって各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差のうちいずれかが所定の判定電圧差よりも小さいか否かを比較することで、前記固定電極のいずれかと前記可動電極とが短絡していない状況であれば所定の判定電圧差以上であるべき電圧差が、前記判定電圧差よりも小さい場合に、前記固定電極のいずれかと前記可動電極が短絡しているとみなし、前記容量センサ素子に異常があると判定した結果を得ることが可能となる。従って、周期的に前記可動電極の変位に基づく検出信号を提供しながら前記容量センサ素子に異常があるか否かを検知できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1を示す容量型物理量検出装置の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す容量型物理量検出装置におけるタイミングチャート図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す容量型物理量検出装置の第二の例を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2を示す容量型物理量検出装置の構成図である。
【図5】この発明の実施の形態2を示す容量型物理量検出装置におけるタイミングチャート図である。
【図6】この発明の実施の形態3を示す容量型物理量検出装置の構成図である。
【図7】この発明の実施の形態4を示す容量型物理量検出装置におけるタイミングチャート図である。
【図8】この発明の実施の形態5を示す容量型物理量検出装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における容量型物理量検出装置の構成図である。図1において、容量センサ素子1は離れて並列配置される二つの固定電極と各々の前記固定電極の間に所定の間隔をもって配置された可動電極とを有するものであり、図1では一方の固定電極と可動電極による可変容量を11とし、他方の固定電極と可動電極による可変容量を12として示し、可変容量11と可変容量12との間の端子が可動電極の接続端子であり、ここでは接地されている。
【0014】
CV変換部は、初期化手段2と充電手段3と異常検知手段4と差動演算手段5と切替手段6とで構成されるものであり、本実施の形態ではCV変換部で用いるロジック極性をHレベル電圧またはLレベル電圧として説明する。
【0015】
初期化手段2は、各々の固定電極を初期化用短絡スイッチ21および22を介して接地電圧に接続されており、図1ではこの初期化用短絡スイッチ21および22を制御信号S1がHレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Lレベル電圧で開放するNMOSトランジスタで構成している。
【0016】
充電手段3は、電荷供給源として所定の電圧Vcmになるまで電荷を供給する電流源31および32を各々の固定電極に充電用短絡スイッチ33および34を介して接続されており、図1ではこの充電用短絡スイッチ33および34を制御信号S2がLレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Hレベル電圧で開放するPMOSトランジスタで構成している。Vcmの電圧はCV変換部で使用される電源電圧を5[V]とした場合、2.5[V]を所定の電圧Vcmとする。
【0017】
異常検知手段4は、二つの入力電圧の大きさを比較する比較器41および42を有し、比較器41は第一の入力を一方の固定電極、第二の入力を所定の判定電圧Vchkとし、比較器42は第一の入力を他方の固定電極、第二の入力を所定の判定電圧Vchkとし、各々の第一の入力電圧が判定電圧Vchk以上の場合はLレベル電圧、判定電圧Vchkよりも低い場合はHレベル電圧を出力する。本実施の形態では比較器41および42は制御信号S3がHレベル電圧の時にアクティブ期間として比較し、制御信号S3がLレベル電圧の時は先の比較結果を保持するものとする。比較器41および42はコンパレータを用いることで実施可能であり、ここで所定の判定電圧Vchkは、所定の電圧Vcmを2.5[V]とした場合、VchkをVcmの電圧よりも低い0.1[V]などに設定する。
【0018】
差動演算手段5は、完全差動オペアンプ51、前記完全差動オペアンプの反転入力端子と非反転出力端子の間に接続される第一のキャパシタ52、および前記完全差動オペアンプの非反転入力端子と反転出力端子との間に接続される第二のキャパシタ53を有するものであり、前記反転入力端子は一方の固定電極と、前記非反転入力端子は他方の固定電極と各々接続され、前記反転出力端子及び前記非反転出力端子の出力を差動型の検出信号VopおよびVonとして出力するものである。またここでは第一のキャパシタ52及び第二のキャパシタ53の容量は同一のCfb[F]であるとする。
【0019】
切替手段6は、各々の固定電極と完全差動オペアンプ51との間に各々切替用短絡スイッチ61および62を介して接続されており、図1ではこの切替用短絡スイッチ61および62を制御信号S4がHレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Lレベル電圧で開放するNMOSトランジスタで構成している。
【0020】
CV変換部に接続される周期制御部7は、各制御信号S1、S2、S3およびS4を生成しCV変換部に供給するもので、制御信号S1は初期化手段2に、制御信号S2は充電手段3に、制御信号S3は異常検知手段4に、制御信号S4は差動演算手段5および切替手段6に接続される。制御信号S1のアクティブ期間を第一の期間、制御信号S2のアクティブ期間を第二の期間、制御信号S3のアクティブ期間を第三の期間、制御信号S4のアクティブ期間を第四の期間とし、さらに第三の期間と第四の期間との間に各制御信号すべてがアクティブでない期間を待機期間として設けて、各制御信号のアクティブ期間を周期的に行なうものである。この周期制御部7は例えば所定の発振周波数クロックを入力とするデジタル回路等で構成されるものであって、例えば当該クロックのクロックパルスを数えるカウンタとコンパレータとANDゲート等を用いて、当該カウンタの出力に応じて第一の期間、第二の期間、第三の期間、待機期間、および第四の期間を区分けして各制御信号S1、S2、S3およびS4を出力するものである。この場合、当該カウンタは第一の期間、第二の期間、第三の期間、待機期間、および第四の期間を1周期としてループするカウンタとする。
【0021】
図2は本実施の形態における周期制御部7が生成する各制御信号S1、S2、S3およびS4と、第一の期間、第二の期間、第三の期間、第四の期間および待機期間との関係を示すタイミングチャート図であり、ここでは2周期分を示す。
【0022】
次に図1と図2とを用いて動作について詳細に説明する。第一に、周期制御部7が第一の期間として制御信号S1はHレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、初期化用短絡スイッチ21および22はアクティブとなり初期化手段2によって各々の固定電極は接地電圧に収束する。これにより、各々の固定電極と可動電極とは共に接地電圧となり、各可変容量11および12は電荷を持たない状態となる。また充電手段3、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第一の期間の長さの条件は、各々の固定電極と可動電極とが共に接地電圧に収束するのに充分な時間である。
【0023】
第二に、周期制御部7が第二の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はLレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、充電用短絡スイッチ33および32はアクティブとなり充電手段3によって各々の固定電極は所定の電圧Vcmになるまで電荷が供給され所定の電圧Vcmに収束する。この時、各々の可変容量11および12は所定の電圧Vcmになるだけの電荷が充電される。但しいずれかの固定電極に可動電極が接触するような異常状態である場合は当該固定電極が可動電極を介して接地と導通となる為、所定の電圧Vcmまで充電がなされず接地電圧に近い電圧となる。また初期化手段2、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第二の期間の長さの条件は、各々の固定電極が所定の電圧Vcmに収束するのに充分な時間である。
【0024】
第三に、周期制御部7が第三の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はHレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、異常検知手段4はアクティブとなり比較器41および42は各々の比較結果を更新して出力する。通常は固定電極の電圧はVcmである為、判定電圧Vchkを下回ることなく、該当する比較器の結果はLレベル電圧となる。一方、前記異常状態である場合は該当する固定電極の電圧は接地電圧に近い電圧となる為、判定電圧Vchkを下回ることから、該当する比較器の結果はHレベル電圧となる。従って、異常検知手段4の出力から前記異常状態にあることが検知できる。またこの時、初期化手段2、充電手段3、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第三の期間の長さの条件は、各々の比較器41および42が安定して比較するのに充分な時間である。
【0025】
第四に、周期制御部7は待機期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、初期化手段2、充電手段3、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。この期間に加速度が可動電極を変位させることによって、各可変容量11および12に変動を起こす。待機期間の発生がn回目であったとして、このn回目の待機期間終了時時点の非反転入力端子に接続された固定電極側の可変容量11をCsp(n)[F]とする。待機期間の長さの条件は、加速度に対応した可動電極の変位量が確保するのに充分な時間である。
【0026】
第五に、周期制御部7が第四の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はHレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、差動演算手段5はアクティブとなり、かつ切替用短絡スイッチ61および62は短絡される。これによって完全差動オペアンプ51に各可変容量11および12の電荷が転送され、完全差動オペアンプの負帰還動作により前記反転出力の出力電圧Vop及び前記非反転出力端子の出力電圧Vonの電圧が変化する。この時の完全差動オペアンプ51の出力の式を数1に示す。
【0027】
【数1】

【0028】
ΔCspは非反転入力端子に接続された固定電極側の可変容量11の増加量もしくは減少量を示し、各可変容量11および12は容量センサ1における可動電極の物理的変位によって変位するものである為、可変容量11の増加量は可変容量12の減少量となり、可変容量11の減少量は可変容量12の増加量となることは言うまでもない。第四の期間の長さの条件は、完全差動オペアンプ51の出力が安定するのに充分な時間であり、完全差動オペアンプ51のセットリング時間の2倍以上有ればよい。
【0029】
以上のように、周期制御部7によって第一の期間と第二の期間と第三の期間と待機期間と第四の期間とを周期的に有し、第二の期間に充電手段3によって各々の前記可変容量11および12に所定の電圧Vcmになるように電荷を供給し、第三の期間に異常検知手段4によって各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差のうちいずれかが所定の判定電圧差Vchkよりも小さいか否かを比較することで、前記固定電極のいずれかと前記可動電極とが短絡していない状況であれば所定の判定電圧差Vchk以上であるべき電圧差が、前記判定電圧差Vchkよりも小さい場合に、前記固定電極のいずれかと前記可動電極が短絡しているとみなし、前記容量センサ素子1に異常があると判定した結果を得ることが可能となる。従って、周期的に前記可動電極の変位に基づく検出信号を提供しながら前記容量センサ素子1に異常があるか否かを検知できるという顕著な効果を奏する。
【0030】
また、容量センサ素子1とCV変換部とを集積回路として一体化し、周期制御部7は別途前記集積回路を制御するものとして容量型物理量検出を行なうとしても良い。この場合、複数の前記集積回路と一つの周期制御部7を用いて、複数の方位における加速度を一つの周期制御部7による制御信号で検出することが可能であり、周期制御部7の回路規模を削減できるという新たな効果を奏する。
【0031】
また図3のように充電手段3は、電荷供給源として所定の電圧Vcmまで電荷を供給する電流源電流源31および32を備えずに、所定の電圧Vcmに固定された固定電圧源に接続されるノード端子を備えるものとしても、所期の目的を達成し得ることは言うまでもなく、さらに電流源電流源を持つ場合よりもCV変換部の回路規模削減ができる。
【0032】
また、内蔵する切替用短絡スイッチは、PMOSトランジスタやNMOS・PMOSトランジスタを組み合わせた相補スイッチを用いても良い。
【0033】
実施の形態2.
実施の形態1では、異常検知手段4は比較器41および42を備えていたが、本実施の形態2では図4に示すように比較器41の前に切り替えスイッチ43を設けて第三の期間に一つずつ比較する容量型物理量検出装置を示す。図4は本実施の形態における容量型物理量検出装置を示す構成図であり、本実施の形態の特徴である異常検知手段4以外の容量センサ素子1、初期化手段2、充電手段3、差動演算手段5、切替手段6に関しては各々実施の形態1の同一の符号のものに相当するものであるので、その説明を省略する。
【0034】
図4における切り替えスイッチ43は、各々の固定電極を入力し、切り替え制御信号S31の極性に基づいて入力を切り替えるものである。比較器41は切り替えスイッチ43によって切り替えられた当該固定電極の電圧と判定電圧Vchkとを比較するものであり、切り替えスイッチ43によって切り替えられた当該固定電極の電圧が判定電圧Vchk以上の場合はLレベル電圧、判定電圧Vchkよりも低い場合はHレベル電圧を出力するものである。
【0035】
図5は本実施の形態における切り替え制御信号S31と第三の期間との関係を示すものであり、本実施の形態の周期制御部7は、図5のようにある周期の第三の期間を分割して比較器41に入力する固定電極を切り替える制御信号S31であり、本実施の形態の周期制御部7が生成するものである。
【0036】
この時の第三の期間の長さの条件は、各々の固定電極の比較を比較器41が安定して比較するのに充分な時間をもつことが条件となる為、1周期で各々の固定電極から異常検知を行なうには比較器41を独立して持つ実施の形態1よりも2倍の長さの時間が必要となる。
【0037】
このように切り替えスイッチ43を設け、切り替え制御信号S31によって比較対象となる固定電極を切り替えることで比較器が一つ有ればよい為、切り替えスイッチよりも回路規模の大きい比較器が一つ削減できることとなり、CV変換部の回路削減という新たな効果を奏する。
【0038】
周期制御部7が生成する切り替え制御信号S31は、1周期単位で切り替えて2周期で両方の固定電極の比較を行ない容量センサ素子1の異常状態を検知するとしても構わない。この場合、第三の期間の長さの条件が、比較器41が安定して比較するのに充分な時間を2倍持つ必要がなくなる為、1周期にかかる時間の短縮が可能となるという新たな効果を奏する。
【0039】
実施の形態3.
図6は、本実施の形態3の容量型物理量検出装置を示す構成図であり、本実施の形態の特徴である異常検知手段4以外の容量センサ素子1、初期化手段2、充電手段3、差動演算手段5、切替手段6に関しては各々実施の形態1の同一の符号のものに相当するものであるので、その説明を省略する。
【0040】
本実施の形態の特徴である異常検知手段4は、比較器41および42と各固定電極との間に異常検知用短絡スイッチ44および45を設ける。図6ではこの異常検知用短絡スイッチ44および45は共に制御信号S3がHレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Lレベル電圧で開放するNMOSトランジスタで構成している。
【0041】
このように比較器41および42と各固定電極との間に異常検知用短絡スイッチ44および45を設ける構成にして第三の期間のみ比較器41および42との接続を行なうことで、第四の期間で各固定電極と差動演算手段5とにのみ接続されることになることで、差動演算手段5が可動電極の変位量を検出するのに不要な回路との接続を開放できるので、検出時の不要な雑音成分を除去することが可能となり、検出精度が向上するという格別な効果を奏する。
【0042】
実施の形態4.
図7は、本実施の形態4の容量型物理量検出装置での周期制御部7における1周期に有する各期間の組み合わせを示すタイミングチャート図である。図7にある第一の周期期間は、一つの周期に第一の期間、第二の期間、第三の期間、待機期間、第四の期間の順に1回ずつ有するものである。第二の周期期間は、一つの周期に第一の期間、待機期間、第四の期間の順に1回ずつ有するものであり第二の期間及び第三の期間を持たない。第三の周期期間は、一つの周期に待機期間、第四の期間の順に1回ずつ有するものであり第一の期間、第二の期間、及び第三の期間を持たない。
【0043】
このような3種類の周期期間のパターンを周期制御部7が制御することによって、初期化手段2による各可変容量11および12の初期化を行なう頻度と、充電手段3および異常検知手段4による容量センサ素子1の異常検知を行なう頻度と、差動演算手段5による可動電極の変位量検出を行なう頻度とを周期制御部7の周期設計によって調整することができるので、容量型物理量検出装置を使用する状況に応じて各可変容量11および12の初期化を行なう頻度と、容量センサ素子1の故障検知を行なう頻度と、可動電極の変位量検出を行なう頻度とを調整した容量型物理量検出装置が実現できる。
【0044】
また、周期制御部7は容量型物理量検出装置を使用する状況及び当該CV変換部からの異常検知結果をみて3種類の周期期間のパターンをリアルタイムに調整するものとしても構わない。
また、切替用短絡スイッチは、PMOSトランジスタやNMOS・PMOSトランジスタを組み合わせた相補スイッチを用いても良い。
【0045】
実施の形態5.
上述する各実施の形態の容量型物理量検出装置では、完全差動オペアンプ51を用いた二相でのCV変換部を備える容量型物理量検出装置を示したが、単相でのCV変換部を備える容量型物理量検出装置であっても実現可能であり、所期の目的を達成し得る。図8は、実施の形態5の容量型物理量検出装置を示す構成図であり、周期制御部7に関しては実施の形態4のものに相当するので、その説明を省略する。
【0046】
図8において、容量センサ素子1は離れて並列配置される二つの固定電極と各々の前記固定電極の間に所定の間隔をもって配置された可動電極とを有するものであり、図1では一方の固定電極と可動電極による可変容量を11とし、他方の固定電極と可動電極による可変容量を12として示し、可変容量11の端子が第一のバイアス電圧Vb1と、可変容量12の端子が第二のバイアス電圧Vb2と接続されている。ここで第一のバイアス電圧Vb1は例えば本実施の形態でのCV変換部で用いる電源電圧に近い電圧であり、第二のバイアス電圧Vb2は接地電圧に近い電圧である。
【0047】
CV変換部は、初期化手段2、充電手段3、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6で構成されるものであり、初期化手段2は、可動電極を初期化用短絡スイッチ21を介して接地電圧に接続されており、図8ではこの初期化用短絡スイッチ21を制御信号S1がHレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Lレベル電圧で開放するNMOSトランジスタで構成している。
【0048】
充電手段3は、電荷供給源として所定の電圧Vcmになるまで電荷を供給する電流源31を可動電極に充電用短絡スイッチ34を介して接続されており、図8ではこの充電用短絡スイッチ34を制御信号S2がLレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Hレベル電圧で開放するPMOSトランジスタで構成している。
【0049】
異常検知手段4は、二つの入力電圧に対して、第一の入力電圧が第二の入力電圧以上の場合はLレベル電圧、第二の入力電圧よりも低い場合はHレベル電圧を出力する比較器41および42を有し、比較器41は第一の入力を可動電極、第二の入力を第二の所定の判定電圧Vchk2とし、比較器42は第一の入力を第三の所定の判定電圧Vchk3、第二の入力を可動電極と接続する。本実施の形態では比較器41および42は制御信号S3がHレベル電圧の時にアクティブ期間として比較し、制御信号S3がLレベル電圧の時は先の比較結果を保持するものとする。比較器41および42はコンパレータを用いることで実施可能であり、ここで第二の所定の判定電圧Vchk2は第一のバイアス電圧Vb1を5.0[V]とした場合4.9[V]などとし、第三の所定の判定電圧Vchk3は第二のバイアス電圧Vb2を0.0[V]とした場合0.1[V]などに設定する。
【0050】
差動演算手段5は、差動オペアンプ54、前記差動オペアンプ54の非反転入力端子と出力端子の間に接続される第三のキャパシタ55を有するものであり、前記非反転入力端子は可動電極と、反転入力端子はVcmの電荷供給源と接続され、前記出力端子の出力を検出信号Voとして出力するものである。またここでは第三のキャパシタ55の容量は同一のCfb[F]であるとする。
【0051】
切替手段6は、可動電極と差動オペアンプ54との間に切替用短絡スイッチ61を介して接続されており、図8ではこの切替用短絡スイッチ61を制御信号S4がHレベル電圧の際にアクティブ期間として短絡し、Lレベル電圧で開放するNMOSトランジスタで構成している。
【0052】
次に動作について詳細に説明する。ここで周期制御部7が実施の形態4における第一の周期期間を出力している場合として説明を行なう。第一に、周期制御部7が第一の期間として制御信号S1はHレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、初期化用短絡スイッチ21はアクティブとなり初期化手段2によって可動電極は接地電圧に収束する。これにより、各々の固定電極と可動電極との電圧差は第一のバイアス電圧Vb1もしくは第二のバイアス電圧Vb2となる。また充電手段3、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第一の期間の長さの条件は、各々の固定電極と可動電極とが共に接地電圧と収束するのに充分な時間である。
【0053】
第二に、周期制御部7が第二の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はLレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、充電用短絡スイッチ33および32はアクティブとなり充電手段3によって可動電極は所定の電圧Vcmになるまで電荷が供給され所定の電圧Vcmに収束する。この時、各々の可変容量11および12は各々第一のバイアス電圧Vb1とVcmとの電圧差、Vcmと第二のバイアス電圧Vb2との電圧差となるだけの電荷が充電される。但しいずれかの固定電極に可動電極が接触するような異常状態である場合は当該固定電極と可動電極が接地と導通となる為、可動電極は当該電極に接続されるバイアス電圧Vb1またはVb2に近い電圧となる。また初期化手段2、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第二の期間の長さの条件は、各々の固定電極が所定の電圧Vcmに収束する充分な時間である。
【0054】
第三に、周期制御部7が第三の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はHレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、異常検知手段4はアクティブとなり比較器41および42は各々の比較結果を更新して出力する。通常は可動電極の電圧は、第三の判定電圧Vchk3から第二の判定電圧Vchk2の間に存在するため、各々の比較器41または42の結果は共にLレベル電圧となる。一方、前記異常状態である場合は可動電極の電圧が、第三の判定電圧Vchk2以上かまたは第三の判定電圧Vchk3以下であるので、比較器41または42のいずれかがHレベル電圧となる。従って、異常検知手段4の出力位から前記異常状態にあることが検知できる。またこの時、また初期化手段2、充電手段3、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。第三の期間の長さの条件は、各々の比較器41および42が安定して比較するのに充分な時間である。
【0055】
第四に、周期制御部7は待機期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はLレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、初期化手段2、充電手段3、異常検知手段4、差動演算手段5、および切替手段6はアクティブではないので動作しない。この期間に加速度が可動電極を変位させることによって、各可変容量11および12に変動を起こす。待機期間の発生がn回目であったとして、このn回目の待機期間終了時時点の非反転入力端子に接続された固定電極側の可変容量11をCsp(n)[F]とする。待機期間の長さの条件は、加速度に対応した可動電極の変位量が確保するのに充分な時間である。
【0056】
第五に、周期制御部7が第四の期間として制御信号S1はLレベル電圧を、制御信号S2はHレベル電圧を、制御信号S3はLレベル電圧を、制御信号S4はHレベル電圧を生成しCV変換部に供給する。この時、差動演算手段5はアクティブとなり、かつ切替用短絡スイッチ61および62は短絡される。これによって差動オペアンプ54に各可変容量11および12の電荷が転送され、その仮想接地電圧を維持できるように出力電圧Voの電圧が変化する。この時の差動オペアンプ54の出力の式を数2に示す。
【0057】
【数2】

【0058】
ΔCspは非反転入力端子に接続された固定電極側の可変容量11の増加量もしくは減少量を示し、各可変容量11および12は容量センサ1における可動電極の物理的変位によって変位するものである為、これは他方の可変容量12の減少量もしくは増加量となることは言うまでもない。第四の期間の長さの条件は、差動オペアンプ54に各可変容量11および12の電荷が転送されるのに充分な時間である。
【0059】
このように構成および接続することで単相でのCV変換部であっても上述の実施の形態1、実施の形態3、および実施の形態4と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0060】
1:容量センサ素子
2:初期化手段
3:充電手段
4:異常検知手段
5:差動演算手段
6:切替手段
7:周期制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
離れて並列配置される二つの固定電極と各々の前記固定電極の間に所定の間隔をもって配置された可動電極とを有する容量センサ素子、前記容量センサ素子に接続され各々の前記固定電極と前記可動電極とによって構成される各々の可変容量の変位量に基づく検出信号に変換するCV変換部、及び周期制御部を備える容量型物理量検出装置であって、
前記CV変換部は、
第一の期間に各々の前記可変容量の電荷を放電する初期化手段、
第二の期間に各々の前記可変容量に所定の電荷を供給する充電手段、
第三の期間に各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差が所定の判定電圧差よりも小さい場合に前記容量センサ素子に異常があると判定し判定結果を出力する異常検知手段、
第四の期間に各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差の変位量から、各々の可変容量の変位量を示す検出信号を出力する差動演算手段、
及び、前記第四の期間に前記容量センサ素子と前記差動演算手段との接続を短絡に切り替える切替手段を備えるものであり、
前記周期制御部は、
前記第一の期間と前記第二の期間と前記第三の期間と前記第四の期間と、前記第四の期間の前に設けた待機期間とを周期的に有し、該当する期間を示す制御信号を生成するものである
ことを特徴とする容量型物理量検出装置。
【請求項2】
前記CV変換部は、
前記可動電極を接地電圧に接続し、
前記初期化手段は、各々の前記固定電極を接地電圧と接続し、前記第一の期間に接地電圧まで放電するものであり、
前記充電手段は、前記第二の期間に電荷供給源を各々の前記固定電極に接続し、各々の前記固定電極が所定の電圧になるまで電荷を供給するものであり、
前記異常検知手段は、前記二つの固定電極に接続され、前記第三の期間に各々の前記固定電極の電圧が所定の判定電圧よりも小さい場合に前記容量センサ素子に異常があると判定し前記判定結果を出力するものであり、
前記差動演算手段は、完全差動オペアンプ、前記完全差動オペアンプの反転入力端子と非反転出力端子の間に接続される第一のキャパシタ、および前記完全差動オペアンプの非反転入力端子と反転出力端子との間に接続される第二のキャパシタを有し、前記反転入力端子は一方の固定電極と、前記非反転入力端子は他方の固定電極と各々接続され、前記反転出力端子及び前記非反転出力端子の出力を差動型の検出信号として出力するものであり、
前記切替手段は、前記二つの固定電極と前記差動演算手段との接続を前記第四の期間のみ短絡に切り替えるものである
ことを特徴とする請求項1に記載の容量型物理量検出装置。
【請求項3】
前記異常検知手段は、各々の前記固定電極を入力として入力を切り替える切り替えスイッチ、及び前記切り替えスイッチで切り替えられた当該固定電極の出力電圧と所定の判定電圧とを比較する比較器を有するものであって、
前記切り替えスイッチは、前記第三の期間を分割して切り替える
ことを特徴とする請求項2に記載の容量型物理量検出装置。
【請求項4】
前記CV変換部は、一方の前記固定電極と第一のバイアス電圧供給源とを、他方の前記固定電極と第二のバイアス電圧供給源とを接続し、
前記初期化手段は、前記第一の期間に前記可動電極を接地電圧に接続し、前記可動電極が接地電圧になるまで放電するものであり、
前記充電手段は、前記第二の期間に電荷供給源を前記可動電極に接続し、前記可動電極が第二の所定の電圧になるまで電荷を供給するものであり、
前記異常検知手段は、前記可動電極に接続され、前記第三の期間に前記可動電極の電圧が第二の所定の判定電圧よりも大きいかまたは第三の所定の判定電圧よりも小さい場合に前記容量センサ素子に異常があると判定し前記判定結果を出力するものであり、
前記差動演算手段は、差動オペアンプ、前記差動オペアンプの非反転入力端子と出力端子との間に接続される第三のキャパシタを有し、前記反転入力端子と前記第二の所定の電圧を供給する電圧源とを、前記非反転入力端子と前記可動電極とを各々接続し、前記出力端子の出力を検出信号として出力するものであり、
前記切替手段は、前記可動電極と前記第二の差動演算手段との接続を前記第四の期間にのみ短絡に切り替えるものである
ことを特徴とする請求項1に記載の容量型物理量検出装置。
【請求項5】
前記異常検知手段は、前記容量センサ素子との接続の前に短絡スイッチを設け、前記第三の期間のみ短絡する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の容量型物理量検出装置。
【請求項6】
前記周期制御部は、
前記第一の期間、前記第二の期間、前記第三の期間、前記待機期間、前記第四の期間の順で構成される第一の周期期間と、
前記第一の期間、前記待機期間、前記第四の期間の順で構成される第二の周期期間と、
前記待機期間、前記第四の期間の順で構成される第三の周期期間と
のいずれかを周期単位で設定するものである
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の容量型物理量検出装置。
【請求項7】
離れて並列配置される二つの固定電極と各々の前記固定電極の間に所定の間隔をもって配置された可動電極とを有する容量センサ素子、及び前記容量センサ素子に接続され各々の前記固定電極と前記可動電極とによって構成される各々の可変容量の変位量に基づく検出信号に変換するCV変換部を備える容量型物理量検出装置の容量型物理量検出方法であって、
各々の前記可変容量の電荷を放電する初期化ステップ、
各々の前記可変容量に所定の電荷を供給する充電ステップ、
各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差が所定の判定電圧差よりも小さい場合に前記容量センサ素子に異常があると判定し判定結果を出力する異常検知ステップ、
及び、各々の前記固定電極と前記可動電極との電圧差の変位量から、各々の可変容量の変位量を示す検出信号を出力する差動演算ステップ
を周期的に実行する
ことを特徴とする容量型物理量検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−127997(P2011−127997A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286453(P2009−286453)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】