説明

密封容器

【課題】蓋に健康に影響を与える恐れがあるポリカーボネートを使用せず、しかも、透明性と耐熱性を有して密封することができる密封容器を提供する。
【解決手段】密封容器10は、易開封性ヒートシールされたドーム蓋2を有し、ドーム蓋2は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と、ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体又はその共重合体との混合物であり、前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とテトラメチレングリコール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体であり、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とエチレングリコー成分とからなり、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分又は1.4シクロヘキサンジメタノール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封容器に係り、特に、合成樹脂製のドーム蓋を本体容器にヒートシール密封した密封容器で、本体容器内の被包装物(被包装物は、例えば、食品用密封容器であり、例えば、食品である。)がよく見える透明性に優れた密封容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポリカーボネートを使用している蓋を有した密封容器がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3130793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の密封容器にあっては、ポリカーボネートの原料であるビスフェノールAに内分泌かく乱作用の疑いがあり、該ビスフェノールAが食品に溶出し、人の健康に影響を与える恐れがあるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を除去するようにした密封容器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体であり、前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とテトラメチレングリコール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である。
【0005】
また、請求項2記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物であり、前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とテトラメチレングリコールの重合体である。
【0006】
また、請求項3記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物であり、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とエチレングリコールの重合体である。
【0007】
また、請求項4記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物であり、前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分又は1.4シクロヘキサンジメタノール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である。
【0008】
また、請求項5記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である。
【0009】
また、請求項6記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物である。
【0010】
また、請求項7記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である。
【0011】
また、請求項8記載の密封容器は、フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である。
【0012】
また、請求項9記載の密封容器は、請求項1乃至8記載の密封容器において、本体容器がポリプロピレン樹脂を主成分とする外層基材層とし、最内面層に共重合ポリエステル系樹脂層が積層された多層シートから成形されたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の密封容器によれば、従来のように蓋に健康に影響を与える恐れがあるポリカーボネートを使用せず、しかも、透明性と耐熱性(例えば、200℃に耐える耐熱性)を有して密封されているため、被包装物を良好に包装することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の密封容器の一実施例を図面を参照して説明する。
図1乃至図3において、10は密封容器で、密封容器10は、フランジ部11を有する凹状の本体容器1と、この本体容器1の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋2を有している。フランジ部11において、ヒートシールされ、かつヒートシールされたドーム蓋2と本体容器1のフランジ部11は易開封性である密封容器10となっている。なお、密封容器10内には、被包装物(図示せず)が内在し、上方に凸型部を形成するドーム蓋2は、ボリューム感でディスプレー効果が大きく、しかも、密封容器10は、従来の嵌合方式と異なり、外部からの細菌の侵入が防止でき、チルド流通に適している。更に、より望ましくは、密封容器10内をガス置換(ガスは、例えば、窒素であり、置換の量は、例えば、98%である。)し、ヒートシール密封すれば、チルドにより食品の賞味期限を長くすることができる。
【0015】
ドーム蓋2の樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂(PBT系樹脂)の共重合体である。このポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とテトラメチレングリコール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である。
多価カルボン酸を例示すれば、テレフタル酸、イソフタル酸、2.6ーナフタレンジカルボン酸、その他の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸、3価以上の多価カルボン酸であり、
また、多価アルコールを例示すれば、エチレングリコール、1.4ーブタンジオール、ネオペンチルグリコール、その他のジオール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、その他のポリアルキレングリコール、1.4ーシクロヘキサンジメタノール、単位モノマー中の炭素数が2つ以上であるポリエーテルグリコールである。
ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、例えば、ポリプラスチック株式会社製 商品名 ジュラネックス600JPである。
【0016】
なお、ドーム蓋2の組成物であるポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、結晶性ポリエステル樹脂であり、初期のシートの透明性を維持しつつ、成形加工技術で結晶化させることにより耐熱性を向上させることができる。ドーム蓋2の成形加工方法は、真空成形、圧空成形、真空圧空成形である。その結果、熱成形時の加工性が飛躍的に有利で、かつ成型品の稜辺・稜角がシャープに仕上がり、表面状態が均一できれいなドーム蓋2を得ることができる。また、ポリブチレンテレフタレート(PBT)系樹脂のようなポリエステル系樹脂層のみのシートから成形されたドーム蓋2は、例えば、熱可塑性のオレフィン系樹脂層を含む多層シートから成形されたドーム蓋よりも、透明性が良好で光沢も出る(ヘイズ10%以下)。
【0017】
また、ドーム蓋2のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、透明性、耐熱性が良好な結晶性ポリマーで、かつ成形加工性が良好である。ポリブチレンテレフタレート系樹脂のシートまたは成形品の特性値は、結晶化度20%〜60%、ガラス転位点20℃〜65℃、融点200℃〜250℃、固有粘度0.9〜1.2dl/g、ヘイズ10%以下、耐寒実用温度−20℃〜−30℃、耐熱水性115℃〜125℃、0.25mm厚さにおける酸素のガスバリア性能が酸素ガス透過度10cm3/m2.24hr.atm以下、0.25mm厚さにおける窒素のガスバリア性能が窒素ガス透過度2cm3/m2.24hr.atm以下、0.25mm厚さにおける水蒸気のガスバリア性能が水蒸気透過度3g/m2.24hr.atm以下である。
【0018】
ドーム蓋2の樹脂組成物は、上述した例の他に、上述したポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物であり、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とテトラメチレングリコールの重合体である。
2種の混合物は、
1種のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体 10〜90重量部
1種のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体 90〜10重量部
で全体として、100重量部よりなるものである。
ポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体としては、例えば、ポリプラスチック株式会社製 商品名 ジュラネックス600FPである。
【0019】
ドーム蓋2の樹脂組成物は、上述した例の他に、上述したポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂(PET系樹脂)の単独重合体の混合物であり、ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とエチレングリコールの重合体である
2種の混合物は、
1種のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体 10〜90重量部
1種のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体 90〜10重量部
で全体として、100重量部よりなるものである。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体としては、例えば、三菱レイヨン株式会社製 商品名 ダイヤナイトMA521Hである。
【0020】
ドーム蓋2の樹脂組成物は、上述した例の他に、上述したポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物であり、ポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分又は1.4シクロヘキサンジメタノール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である。
2種の混合物は、
1種のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体 10〜90重量部
1種のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体 90〜10重量部
で全体として、100重量部よりなるものである。
ポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体としては、例えば、鐘紡株式会社製 商品名 FFS30Mである。
【0021】
また、本体容器1用複合シートの最内面層11bのヒートシーラブル・イージーピーラブル樹脂層は、ドーム蓋2とヒートシール性が良好で、かつ易開封機能に優れた特性を必要とする。
そのため、本体容器1がポリプロピレン樹脂を主成分とする外層基材層11aとし、最内面層11bに共重合ポリエステル系樹脂層が積層された多層シートから成形されている。
詳述すれば、本体容器1は、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする外層基材層11aか、又はポリプロピレン主成分/エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物/ポリプロピレン主成分あるいはポリプロピレン主成分/MXD6主成分/ポリプロピレン主成分などを外層基材層11aとして、最内面層11bに共重合ポリエステル系樹脂を主成分とする最内面層11bとなっている。外層基材層11aと最内面層11bを積層する方法は、周知の共押出し法、押出しラミネート法、接着剤を用いたドライラミネート法、サーマルラミネート法である。 最内面層11bは、結晶融点をもつ共重合ポリエステル系樹脂を主成分とする組成物であり、ガラス転移点−80℃〜−40℃、融点123℃〜150℃である。成形蓋体であるドーム蓋2は、特に、耐熱性向上のために結晶化させているため、表面が不活性のポリブチレンテレフレート系組成樹脂である。このドーム蓋2にヒートシールを容易にし、確実なヒートシール強度と易開封性機能を有し、耐熱水性、耐寒性、耐油性を備えた上記シーランドが構成される。
【0022】
次に、被包装物(例えば、食品)を入れて密封する状態について説明する。従来の調理法、新しい過熱蒸気調理法等で調理した惣菜類をドーム形状成形蓋であるドーム蓋2と本体容器1を用いて、本体容器1に惣菜(被包装物)を盛りつけた後、ドーム蓋2を被せながら、容器施蓋内の空気を窒素ガスで97%置換し、ヒートシール密封することにより、チルド惣菜類のロングライフ化が可能になり、トータル的な流通コストが削減でき、しかも電子レンジで温めると、作りたてのふっくらした食感が楽しめる効果が実現できる。
【0023】
1、 複数の調理器で、異なる食材を別々にスチームコンベクションオーブン方式に より、常圧で調理と殺菌を同時に行った野菜類の煮物をクリーンな冷風冷却器で 急速に20℃の品温まで下げ、本実施例で得られた本体容器1に150g充填し 、ドーム形状成形蓋であるドーム蓋2を被せながら、図示しない移動式挿入ノズ ルから窒素ガスをフラッシュし、包装内の空気を窒素ガスで97%置換し、ヒー トシールを行って密封した。
2、 従来の調理方式で調理された畜肉と根菜類の煮物を120g、本実施例の本体 容器1に品温45℃でホット充填し、ドーム蓋2を被せながら包装内の空気を窒 素ガスで95.5%置換し、ヒートシール密封した。この後シャワー式含気レト ルト殺菌装置(図示せず)を用いて加圧状態で98℃、10分間加熱した。
【0024】
上述の1、2のヒートシール条件は、シール機:2連機、エアーシリンダφ125mm、受圧面積123cm2、シリンダ力(負荷率90%)、バネ常数(容器1個当たり)50kgf/10mm×4本=200kgf
上述の1の実施例 使用圧力(ゲージ圧) 3kg/cm2
力/容器 1個当たり 166kgf/個
温度 第1シール170℃、第2シール170℃、時間2秒 2度打ち
上述の2の実施例 使用圧力(ゲージ圧) 4kg/cm2
力/容器 1個当たり 200kgf/個
温度 第1シール175℃、第2シール175℃、時間2秒 2度打ち

ヒートシールにより良好な密封性を保ち、ピンホールチェッカーで、試験したらシール抜けが無かった。
上述2の加熱殺菌したドーム蓋2と本体容器1の耐収縮性は良好で、縦0.67%、横0.54%(一辺が0.67%、他の辺が0.54%)であった。
また、冷蔵で10日間保存後、手で開封しピールオープン性と味覚調査を行ったが、手で滑らかに開封することが出来た。また、風味・テクスチュアー共に良好な状態が保たれていることが判明した。
特に、ドーム蓋2の樹脂は、透明性を維持して成形加工技術により結晶化させることにより、耐熱性、防湿性、酸素ガスバリア性が向上し、170℃〜200℃のヒートシール熱盤に溶融ブロッキング、溶融破断を防止してヒートシール密封することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の一実施例の密封容器の概略的斜視図である。
【図2】図2は、図1の密封容器の概略的正面図である。
【図3】図3は、図1の密封容器の本体容器の一部を拡大して示す概略的断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 本体容器
2 ドーム蓋
10 密封容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体であり、
前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とテトラメチレングリコール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項2】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物であり、
前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とテトラメチレングリコールの重合体である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項3】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物であり、
前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体は、テレフタル酸とエチレングリコールの重合体である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項4】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体とポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物であり、
前記ポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体は、テレフタル酸成分とエチレングリコール成分又は1.4シクロヘキサンジメタノール成分と多価カルボン酸成分と多価アルコール成分との共重合体である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項5】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項6】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体の混合物である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項7】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項8】
フランジ部を有する凹状の本体容器と、この本体容器の開口部を覆い、上方に凸型部を形成するドーム蓋を有し、前記フランジ部において、ヒートシールされ、かつヒートシールされた前記ドーム蓋と前記本体容器の前記フランジ部は易開封性である密封容器であって、
この密封容器内には、被包装物が内在し、前記ドーム蓋は、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の共重合体と請求項2記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項3記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の単独重合体と請求項4記載のポリエチレンテレフタレート系樹脂の共重合体の混合物である
ことを特徴とする密封容器。
【請求項9】
本体容器がポリプロピレン樹脂を主成分とする外層基材層とし、最内面層に共重合ポリエステル系樹脂層が積層された多層シートから成形されたことを特徴とする請求項1乃至8記載の密封容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−168794(P2007−168794A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342170(P2005−342170)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(000106151)株式会社サンエー化研 (13)
【Fターム(参考)】