説明

射出圧縮成形用金型装置およびそれを用いた射出圧縮成形方法

【課題】射出圧縮成形製品を生産することができる射出圧縮成形用金型装置およびそれを用いた射出圧縮成形方法を提供する。
【解決手段】射出圧縮成形用金型装置は、第1加圧部1と、第1加圧部1に設置される第1金型3と、第1加圧部1と向き合う位置に配置され、駆動手段により移動する第2加圧部5と、第2加圧部5に提供され、第1金型3と向き合う位置に配置される第2金型7と、第2金型7の一側に位置し、第2加圧部5に設置されて第1金型3の一面に密着する間隔維持部材11と、間隔維持部材11を第1金型側3に押す支持部13と、第1金型3に提供され、第1金型3および第2金型7が互いに結合して形成されるキャビティに樹脂を充填する樹脂注入部9と、を含み、第1金型3および第2金型7を互いに密着させてキャビティに充填された樹脂を圧縮する過程において、第1金型3および第2金型7によりゲート19を切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出圧縮成形製品を生産することができる射出圧縮成形用金型装置およびそれを用いた射出圧縮成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の一般の射出成形は、金型を閉じた後に定められた空間に計量された溶融樹脂を充填する。この時、定められた空間内に高圧の樹脂が満たされながら成形圧力がかかるようになる。このような過度な成形圧力は製品に影響を与えて外形不良、曲がり、複屈折などを発生させるという問題点があった。したがって、導光板や光学製品などの薄膜成形品を生産することにおいて、一般の射出成形よりは射出圧縮成形方法が主に用いられる。
【0003】
射出圧縮成形は、実際の製品厚さよりも厚く、つまり、金型を完全に閉じていない状態でキャビティに樹脂を充填させた後、金型を閉じて圧縮する成形方法である。このような射出圧縮成形は、一般の射出成形時の射出充填圧力に比べて必要な圧力が顕著に低いため、圧力低減の効果を得ることができる。
【0004】
既存の射出圧縮成形は、キャビティに樹脂を充填して金型を圧縮した後、冷却固化または硬化して成形品を作り、別途のカッティング装置を用いてゲートを切断する過程を経る。このような既存の射出圧縮成形は、ゲートを切断する装置が別途の装置として付加されて射出圧縮成形装置の構造が複雑となるという問題点があった。また、このような射出圧縮成形装置を用いた方法は、別途のゲート切断工程を含むため、タクトタイム(Tact time)が長くなって作業工程時間が増加するため、生産性が低下するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は前記問題点を解決するために提案されたものであって、本発明の目的は、簡単な構造で構成され、既存の射出圧縮成形装置をそのまま使用して射出圧縮成形装置の製造費用を減少させることができる射出圧縮成形用金型装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、射出圧縮成形工程を簡単にしてタクトタイム(Tact time)を減少させ、生産性を増大させることができる射出圧縮成形用金型装置およびそれを用いた射出圧縮成形方法を提供することにある。
【0007】
本発明のまた他の目的は、ゲート部分は圧縮せずに自動的に分離することができるようにし、生産性を増大させることができる射出圧縮成形用金型装置およびそれを用いた射出圧縮成形方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような本発明の目的を達成するために、本発明は、第1加圧部と、前記第1加圧部に設置される第1金型と、前記第1加圧部と向き合う位置に配置され、駆動手段により移動する第2加圧部と、前記第2加圧部に提供され、前記第1金型と向き合う位置に配置される第2金型と、前記第2金型の一側に位置し、前記第2加圧部に設置されて前記第1金型の一面に密着する間隔維持部材と、前記間隔維持部材を前記第1金型側に押す支持部と、前記第1金型に提供され、前記第1金型および前記第2金型が互いに結合して形成されるキャビティに樹脂を充填する注入口を備えた樹脂注入部と、を含み、
前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティに充填された樹脂を圧縮する過程において、前記第1金型および前記第2金型によりゲートを切断する射出圧縮成形用金型装置を提供する。
【0009】
前記第1金型には第1切断角部が提供され、前記第2金型には前記第1切断角部に対応する第2切断角部が提供され、前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティ内部に収容された樹脂を圧縮する過程において、前記第1切断角部および前記第2切断角部が交差して通過しながらゲートを切断しても良い。
【0010】
前記第1切断角部は前記第1金型に前記注入口と同一の面を形成する注入口面と前記キャビティの内側壁面とが提供され、前記注入口面と前記キャビティの内側壁面と接する部分に提供されても良い。
【0011】
前記第2切断角部は前記第2金型に前記キャビティに向かう加圧面と前記加圧面の側面とが提供され、前記加圧面と前記加圧面の側面とが接する部分に提供されても良い。
【0012】
前記第1金型には前記注入口と同一の面を形成する注入口面が提供され、前記注入口面で突出するダム部が提供され、前記間隔維持部材は一側が延長された延長部が提供され、前記ダム部および前記延長部の一面が密着して前記注入口で前記キャビティに樹脂を充填する通路を形成しても良い。
【0013】
前記延長部には前記第2金型に向かう面が提供され、前記延長部の前記第2金型に向かう面は前記第2金型に提供された加圧面の側面に密着しても良い。
【0014】
前記支持部は弾性部材または油圧、空圧アクチュエーターから構成されても良い。
【0015】
前記第1加圧部および第2加圧部は前記樹脂注入部を通じて前記キャビティに樹脂を注入する状態で樹脂圧縮間隔を維持し、前記第2金型の加圧面の側面には空間が提供され、
前記第1金型が移動する方向を基準として前記空間が形成する距離は前記樹脂圧縮間隔よりも大きいかまたは同一に形成されても良い。
【0016】
また、本発明は、互いに分離した第1金型および第2金型を結合してキャビティを形成する段階と、前記キャビティを形成する段階後に、樹脂注入部を通じて前記キャビティに樹脂を充填する段階と、前記キャビティに樹脂を充填する段階後に、前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティに充填された樹脂を圧縮し、前記樹脂を圧縮する過程でゲートを切断する圧縮およびゲート切断段階と、前記圧縮およびゲート切断段階後に、成形品を冷却または硬化する段階と、前記冷却または硬化段階後に、前記第1金型および前記第2金型を分離して成形品を前記キャビティから分離する段階と、を含む射出圧縮成形用金型装置を用いた射出圧縮成形方法を提供する。
【0017】
前記圧縮およびゲート切断段階において、前記第1金型および前記第2金型により前記樹脂が圧縮される過程で前記第1金型および前記第2金型により前記ゲートが切断されても良い。
【0018】
前記圧縮およびゲート切断段階において、前記第1金型に提供された第1切断角部と前記第2金型に提供された第2切断角部とが互いに交差して通過しながら前記ゲートを切断しても良い。
【発明の効果】
【0019】
前記のような本発明は、別途にゲート切断装置を付加せず、第1金型および第2金型によりキャビティに充填された樹脂を圧縮すると同時に、第1金型および第2金型によりゲートを切断することができる構造を提供し、簡単な構造で構成されながらも、既存の射出圧縮成形装置をそのまま使用することができ、射出圧縮成形装置の生産費用を減少させることができるという効果を奏する。
【0020】
また、本発明は、第1金型および第2金型によりキャビティに収容された樹脂を圧縮する工程でゲートを切断することができて圧縮工程およびゲート切断工程が同時に行なわれるため、射出圧縮成形工程のタクトタイムを減少させて生産性を増大させることができるという効果を奏する。
【0021】
また、本発明は、ゲート部分には射出圧縮成形のための圧縮力を加えずにゲートを自動的に分離することができ、生産性を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例を説明するための射出圧縮成形用金型装置の外形を示した図面である。
【図2】図1のII−II部を切断した断面図である。
【図3】図1の主要部を示した図面である。
【図4】本発明の実施例を説明するためにキャビティに樹脂が注入された状態を示した図面である。
【図5】本発明の実施例を説明するためにキャビティの圧縮過程中にゲートが切断された状態を示した図面である。
【図6】本発明の実施例を説明するために製品が分離された過程を説明するための図面である。
【図7】本発明の実施例を説明するために射出圧縮成形方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかしながら、本発明は多様な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施例に限定されるのではない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にかけて同一または類似する構成要素については同一の図面符号を付した。
【0024】
図1は、本発明の実施例を説明するための斜視図であり、図2は、図1のII−II部を切断した断面図であって、射出圧縮成形用金型装置を示している。
【0025】
本発明の実施例の射出圧縮成形用金型装置は、第1加圧部1と、第1金型3と、第2加圧部5と、第2金型7と、樹脂注入部9と、間隔維持部材11と、支持部13と、を含む。
【0026】
そして、本発明の実施例の射出圧縮成形用金型装置は、第1金型3および第2金型7に圧縮力を提供するアクチュエーター15のような駆動手段と、アクチュエーター15を制御するコントローラーCと、樹脂注入部9に樹脂を供給する樹脂供給装置Iと、を含んでも良い。
【0027】
第1加圧部1は第1金型3を固定することができる一種の枠である。第1加圧部1は移動せずに固定された状態を維持しても良い。そして、第2加圧部5は第2金型7を固定することができる一種の枠である。第2加圧部5はアクチュエーター15のような駆動手段により第1加圧部1側に移動しても良い。
【0028】
そして、第1加圧部1には第2加圧部5に向かう第1接触面1aが提供される。また、第2加圧部5には第1加圧部1の第1接触面1aに密着することができる第2接触面5aが提供される。第1接触面1aは第1加圧部1のサイド側に沿って提供されても良い。そして、第2接触面5aも第2加圧部5のサイド側に沿って提供されても良い。第1接触面1aと第2接触面5aとは一定の距離を維持しても良く、互いに密着して接触しても良い。
【0029】
本発明の実施例では一つの例示として第1加圧部1が固定されており、第2加圧部5が移動するものと説明する。
【0030】
第2加圧部5は第1加圧部1側に移動するためにアクチュエーター15に結合されても良い。アクチュエーター15は油圧により作動するシリンダーCYとピストンロッドRを備えても良い。つまり、油圧により作動するピストンロッドRが第2加圧部5の一側に結合し、このピストンロッドRの移動により第2加圧部5が第1加圧部1側に移動することができる。そして、コントローラーCは前述のアクチュエーター15の移動距離を制御することができる。
【0031】
本発明の実施例では、アクチュエーター15が油圧により作動する油圧アクチュエーターで構成される駆動手段の例を図示して説明しているが、これに限定されるのではなく、単に第2加圧部5を第1加圧部1側に移動させることができるものであれば、他の駆動手段が適用されることも可能である。
【0032】
第1金型3と第2金型7とが互いに向き合って結合する時、射出圧縮成形で作られる製品形状のキャビティ17が作られる。本発明の実施例では一つの例示として第1金型3にキャビティ17が提供された例を図示して説明する。
【0033】
第1金型3には一部が開放された形態のキャビティ17が提供され、第2金型7には第1金型3のキャビティ17の開放された部分を閉鎖することができる加圧面7aが提供される。つまり、第1金型3のキャビティ17に第2金型の加圧面7aが収容されて閉鎖された形態のキャビティ17を形成することができる。
【0034】
前述の第1加圧部1と第1金型3には樹脂供給装置Iにより供給される樹脂が流入される樹脂注入部9が提供されても良い。樹脂注入部9はキャビティ17に樹脂を供給することができる。
【0035】
そして、第2加圧部5には第2金型7が配置された一側に間隔維持部材11が提供される。また、第2加圧部5には間隔維持部材11を支持する支持部13が提供される。
間隔維持部材11は一部が第2加圧部5の第2接触面5aで第1金型3側に突出して配置されることが好ましい。つまり、間隔維持部材11は支持部13により支持されて第1金型3の一部分に密着しても良い。
【0036】
間隔維持部材11は第1金型3と第2金型7とが互いに結合してキャビティ17を形成し、このキャビティ17に樹脂注入部9を通じて樹脂を注入することができる状態にある時、第1加圧部1の第1接触面1aと第2加圧部5の第2接触面5aとの間隔を一定に維持することができる役割を果たす。キャビティ17に樹脂注入部9を通じて樹脂を注入することができる状態にある時、第1加圧部1の第1接触面1aと第2加圧部5の第2接触面5aとの間隔を樹脂圧縮間隔(t1、図2参照)とする。
【0037】
つまり、間隔維持部材11は支持部13に支持されて第2加圧部5の第2接触面5aで一部が突出して樹脂圧縮間隔t1を維持する役割を果たす。
【0038】
そして、支持部13は圧縮コイルスプリングのような弾性部材で形成されても良く、コントローラーCにより制御される油圧アクチュエーターで形成されても良い。
【0039】
一方、前述の第1金型3にはキャビティ17を囲む部分に壁部3aが提供される。つまり、壁部3aはキャビティ17を形成するために一定の高さを有する。そして、この壁部3aには一部に溝3b(図1と図3参照)が形成されても良い。そして、この溝3bには、図3に示したように、前述の樹脂注入部9の端部である注入口9aが提供される。また、溝3b部分には注入部9aと同一の平面を形成する注入口面3cが提供される。そして、この注入口面3cの外側には前述の壁部3aの高さよりも低く形成されるダム部3dが提供される。つまり、ダム部3dは注入口面3cよりも高い面で形成されても良い(図3参照)。
【0040】
一方、図1ないし図3に示したように、間隔維持部材11には一側に延長部11aが提供される。この延長部11aは溝3bに嵌合されても良く、ダム部3bに密着して配置されても良い。このように延長部11aがダム部3bに密着した状態で配置されると、注入口面3cと延長部11aとの間に樹脂を注入することができる通路3e(図3参照)が形成される。
【0041】
そして、延長部11aは第2金型7に向かう面が第2金型7の加圧面7aの側面に密着しても良い。第2金型7の加圧面7aの側面7bは一定の空間7cが提供されることが好ましい。第2金型7の加圧面7aの側面7bは加圧面7aに対して垂直に形成されることが好ましい。
【0042】
第2金型7の加圧面7aの側面7bに提供される空間7c(図2参照)に配置された間隔維持部材11の延長部11aとこの延長部11aが向き合う第2金型7との距離t2は前述の樹脂圧縮間隔t1よりも大きいかまたは同一に形成されることが好ましい。
【0043】
一方、第1金型3には第1切断角部3fが提供され、第2金型7には第1切断角部3fに対応する第2切断角部7dが提供される。
【0044】
このような第1切断角部3fと第2切断角部7dは、第1金型3と第2金型7とが互いに密着してキャビティ17内部に充填された樹脂を圧縮する過程において、第2切断角部7dが第1切断角部3fを通過して製品の厚さに該当する位置まで移動しながら前述の通路3eにより作られ得るゲート19を切断することができる。
【0045】
第1切断角部3fは第1金型3の注入口面3cとキャビティ17の内側壁面とが接する部分に提供されても良い。また、第2切断角部7dは第2金型7の加圧面7aとこの加圧面7aの側面7bとが接する部分に提供されても良い。
【0046】
一方、第1金型3に提供された第1切断角部3fから第1金型3に提供されるキャビティ17の底面までの高さt3(図2参照)は製品の厚さである。
【0047】
このように構成される本発明の実施例の作動過程を詳細に説明する。
まず、第1加圧部1と第2加圧部5とが離隔している状態でコントローラーCの制御により駆動手段であるアクチュエーター15を駆動する。アクチュエーター15のロッドRが移動して第2加圧部5を第1加圧部1側に移動させる。そうすると、図2および図4に示したように、間隔維持部材11が第1金型3を加圧して力のバランスを取りながら樹脂圧縮間隔t1を維持する。
【0048】
この時、第1金型3と第2金型7とが互いに結合してキャビティ17を形成する(図7のS1および図4の状態参照)。そして、樹脂供給装置Iにより樹脂注入部9に樹脂を供給する。樹脂注入部9に供給された樹脂は注入口9aを通じて第1金型3と間隔維持部材11の延長部11aとが形成する通路3eを通じてキャビティ17に充填される(図7のS3)。
【0049】
樹脂がキャビティ17に充填されると、コントローラーCは第2加圧部5が第1加圧部1側に移動するようにアクチュエーター15を制御する。そうすると、第2加圧部5が第1加圧部1側に移動する。そして、これと同時に第2金型7が第1金型3側に移動しながらキャビティ17内に充填された樹脂が圧縮される。この時、第1金型3は間隔維持部材11を加圧して押し出す。そして、第1加圧部1の第1接触面1aと第2加圧部5の接触面5aとが互いに接触する。つまり、樹脂圧縮間隔t1がなくなったりまたは最小となっても良い。
【0050】
第2金型7が第1金型3側に移動することによって、第2金型7の第2切断角部7dが第1金型3の第1切断角部3fを通過して製品の厚さに該当する位置まで移動する。この時、通路3eにより作られるゲート19(図4参照)が第1金型3の第1切断角部3fと第2金型7の第2切断角部7dとにより切断される(図7のS5および図5参照)。
【0051】
このような状態では、キャビティ17内部に充填された樹脂は第1金型3と第2金型7とにより圧縮されるが、ゲート19は圧縮されない。したがって、本発明の実施例はキャビティ17に充填された樹脂のみを圧縮して製品を生産することができる。
【0052】
その後、継続してキャビティ17に収容された樹脂を冷却または硬化する(図7のS7)。そして、コントローラーCは第1加圧部1で第2加圧部5が分離するようにアクチュエーター15を制御する(図7のS9)。そうすると、図6に図示したように、第1金型3と第2金型7とは互いに離隔して射出圧縮成形製品Pを分離することができる。
【0053】
このように本発明の実施例は、第2金型7を第1金型3に加圧する工程でゲート19を切断することができ、作業工程時間を減少させて生産性を向上させることができる。
【0054】
また、本発明の実施例は、第1金型3と第2金型7を利用してゲート19を切断することができる構造を提供し、別途のゲート切断装置が不要であるため、構造が簡単で射出圧縮成形用金型装置を製造する費用を減少することができる。
【0055】
そして、本発明の実施例は、第1金型3と第2金型7を利用してゲート19を切断する構造を提供するため、既存の射出圧縮成形装置をそのまま使用することができ、製造費用を減少することができる。
【0056】
以上で、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明および添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属するのは当然である。
【符号の説明】
【0057】
1 第1加圧部
1a 第1接触面
3 第1金型
3a 壁部
3b 溝
3c 注入口面
3d ダム部
3e 通路
3f 第1切断角部
5 第2加圧部
5a 第2接触面
7 第2金型
7a 加圧面
7b 加圧面の側面
7c 空間
7d 第2切断角部
9 樹脂注入部
9a 注入口
11 間隔維持部材
11a 延長部
13 支持部
15 アクチュエーター
17 キャビティ
19 ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1加圧部と、
前記第1加圧部に設置される第1金型と、
前記第1加圧部と向き合う位置に配置され、駆動手段により前記第1加圧部側に移動する第2加圧部と、
前記第2加圧部に提供され、前記第1金型と向き合う位置に配置される第2金型と、
前記第2金型の一側に位置し、前記第2加圧部に設置されて前記第1金型の一面に密着する間隔維持部材と、
前記間隔維持部材を前記第1金型側に押す支持部と、
前記第1金型に提供され、前記第1金型および前記第2金型が互いに結合して形成されるキャビティに樹脂を充填する注入口を備えた樹脂注入部と、
を含み、
前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティに充填された樹脂を圧縮する過程において、前記第1金型および前記第2金型によりゲートを切断する、
射出圧縮成形用金型装置。
【請求項2】
前記第1金型には
第1切断角部が提供され、
前記第2金型には
前記第1切断角部に対応する第2切断角部が提供され、
前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティ内部に収容された樹脂を圧縮する過程において、前記第1切断角部および前記第2切断角部が交差して通過しながらゲートを切断する、
請求項1に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項3】
前記第1切断角部は
前記第1金型に前記注入口と同一の面を形成する注入口面と前記キャビティの内側壁面とが提供され、前記注入口面と前記キャビティの内側壁面とが接する部分に提供される、請求項2に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項4】
前記第2切断角部は
前記第2金型に前記キャビティに向かう加圧面と前記加圧面の側面とが提供され、前記加圧面と前記加圧面の側面とが接する部分に提供される、請求項2に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項5】
前記第1金型には
前記注入口と同一の面を形成する注入口面が提供され、前記注入口面で突出するダム部が提供され、
前記間隔維持部材は一側が延長された延長部が提供され、
前記ダム部および前記延長部の一面が密着して前記注入口で前記キャビティに樹脂を充填する通路を形成する、請求項1に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項6】
前記延長部には
前記第2金型に向かう面が提供され、
前記延長部の前記第2金型に向かう面は
前記第2金型に提供された加圧面の側面に密着する、請求項5に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項7】
前記支持部は
弾性部材または油圧、空圧アクチュエーターから構成される、請求項1に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項8】
前記第1加圧部および第2加圧部は
前記樹脂注入部を通じて前記キャビティに樹脂を注入する状態で樹脂圧縮間隔を維持し、
前記第2金型の加圧面の側面には空間が提供され、
前記第1金型が移動する方向を基準として前記空間が形成する距離は前記樹脂圧縮間隔よりも大きいかまたは同一に形成される、請求項1に記載の射出圧縮成形用金型装置。
【請求項9】
互いに分離した第1金型および第2金型を結合してキャビティを形成する段階と、
前記キャビティを形成する段階後に、樹脂注入部を通じて前記キャビティに樹脂を充填する段階と、
前記キャビティに樹脂を充填する段階後に、前記第1金型および前記第2金型を互いに密着させて前記キャビティに充填された樹脂を圧縮し、前記樹脂を圧縮する過程でゲートを切断する圧縮およびゲート切断段階と、
前記圧縮およびゲート切断段階後に、成形品を冷却または硬化する段階と、
前記冷却または硬化段階後に、前記第1金型および前記第2金型を分離して成形品を前記キャビティから分離する段階と、
を含む、射出圧縮成形用金型装置を用いた射出圧縮成形方法。
【請求項10】
前記圧縮およびゲート切断段階において、
前記第1金型および前記第2金型により前記樹脂が圧縮される過程で前記第1金型および前記第2金型により前記ゲートが切断される、請求項9に記載の射出圧縮成形用金型装置を用いた射出圧縮成形方法。
【請求項11】
前記圧縮およびゲート切断段階において、
前記第1金型に提供された第1切断角部と前記第2金型に提供された第2切断角部とが互いに交差して通過しながら前記ゲートを切断する、請求項10に記載の射出圧縮成形用金型装置を用いた射出圧縮成形方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−81725(P2012−81725A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−264967(P2010−264967)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(595103599)株式会社エルジ化学 (3)
【Fターム(参考)】