説明

射出成形機及び射出成形機における加熱シリンダの清掃方法

【課題】射出成形機の稼動に伴い加熱シリンダ内に付着する汚れを容易に除去できるようにする。
【解決手段】加熱シリンダ10の先端に装着した射出ノズル11から型閉された金型のキャビティに溶融樹脂を射出する射出成形機1において、筒状の加熱シリンダ10と、加熱シリンダ10内に設けられたスクリュー12と、スクリュー12を回転自在に支持する支持部材13と、支持部材13に支持されたスクリュー12を溶融樹脂の計量工程のときに回転させる回転駆動手段と、計量工程を終えた後に射出工程として、射出ノズル11からキャビティに溶融樹脂を射出するためにスクリュー12を前進させる進退駆動手段とを備え、スクリュー12の代わりに外周にワイヤーブラシ21の装着された清掃棒20を取り付け、計量工程、射出工程のときの動作によりワイヤーブラシ21を回転して加熱シリンダ10内を清掃することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、型閉された金型のキャビティに加熱シリンダで溶融された樹脂を射出する射出成形機に関し、特に熱可塑性樹脂が溶融される加熱シリンダ内の清掃を容易に行うことができる射出成形機及び射出成形機における加熱シリンダの清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から用いられている一般的な射出成形機においては、加熱シリンダ内に原料である粒状の熱可塑性樹脂を送り、加熱シリンダ内に設けられた進退可能なスクリューにより樹脂を溶融しながらスクリュー先端のノズル側に送り出し、スクリューの先端側に設けられた射出ノズルから金型装置のキャビティに溶融樹脂を射出させ、キャビティ内で溶融樹脂を冷却させ固化させた後、金型装置を開き、突出しピンなどにより金型に張り付いている成形物を金型から外すことにより、成形体が成形されている。
【0003】
このようなプラスチックなどの成形体を成形する射出成形機においては、その構成を大別すると概ね、型締ユニットと射出ユニットから構成されており、型締ユニットにおいては、一般的に固定金型と可動金型とからなる金型が備えられており、トグル機構若しくは直圧方式などの型締を可能とする可動手段によって、固定金型に対し可動金型を進退させることで、金型の型開閉が行われる。
【0004】
前述した金型の型締時に形成されるキャビティに、粒状の樹脂であるペレットを溶融樹脂として供給する際には前述した射出ユニットが用いられ、この射出ユニットには、駆動源たるモータなどの駆動手段が備えられ、モータの回転力をプーリやベルトなどを介して順次伝達させ、回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構などにより、加熱シリンダ内のスクリューを回転させることにより溶融樹脂を搬送させながら計量を行った後、スクリューが前進されることで型締された金型のキャビティに溶融樹脂が射出される。
【0005】
ところで、射出成形機で繰り返し成形体の成形を行った場合においては、加熱シリンダ内に溶融樹脂のガス焼けなどにより汚れが付着してしまうことからこれを定期的に清掃する必要がある。清掃を行うに際しては、加熱シリンダ内に挿通されているスクリューを抜き出して、長い棒の先端にワイヤーブラシをくくり付けたものを用いて手作業や電動ドリルにて清掃を行っていたという実情があり、手作業で加熱シリンダ内の清掃を行う場合には、清掃むらが生じてしまうことがあることから好適ではなく、また、電動ドリルにワイヤーブラシをくくり付けた棒を装着して、これを加熱シリンダ内に挿通して清掃する場合には、電動ドリルの回転に伴い作業者の手や衣服が巻き込まれる懸念があり安全性に問題があった。
【0006】
上記技術に関連するものとして、特許文献1には、加熱シリンダたる加熱筒の内部に発生したガスを吸引して大気へ放出できるように構成し、加熱筒内でタール状物が生成され難くすることでこの加熱筒内の清掃を容易に行えるようにした射出成形機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−137114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1においては、加熱筒の内部で発生したガスを吸引して大気へ放出することで、加熱筒内に汚れが付着し難くすることは可能であるかもしれないが、繰り返し成形品を成形するとなると加熱筒内には汚れが付着してしまうことには変わりはなく、清掃する頻度は少なくできるかもしれないものの、成形不良等の不具合を防止するためには、定期的に加熱筒の内の汚れをきれいに除去する必要がる。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、射出成形機の稼動に伴い加熱シリンダ内に付着する樹脂の焦げなどに伴う汚れを確実且つ容易に除去することができる射出成形機及び射出成形機における加熱シリンダの清掃方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る射出成形機は、
加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから型閉された金型のキャビティに溶融樹脂を射出する射出成形機において、
筒状の加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に設けられたスクリューと、該スクリューを回転自在に支持する支持部材と、該支持部材に支持されたスクリューを溶融樹脂の計量工程のときに回転させる回転駆動手段と、前記計量工程を終えた後に射出工程として、前記射出ノズルから前記キャビティに前記溶融樹脂を射出するために前記スクリューを前進させる進退駆動手段とを備え、
前記スクリューの代わりに外周に洗浄ブラシの装着された清掃棒を前記支持部材に取り付けたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る射出成形機は、請求項1に記載の射出成形機において、
前記清掃棒は、分割可能に構成されており、複数本を連結して一体化したものであることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る射出成形機における加熱シリンダの清掃方法は、請求項1又は2において、
前記洗浄ブラシの装着された清掃棒は、前記計量工程のときと前記射出工程のときに前記スクリューを動作するときの回転動作と前進動作とにより動作されるようになっており、該回転動作、或いは、回転動作及び前進動作により、前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る射出成形機における加熱シリンダの清掃方法は、請求項3において、
前記清掃棒は、前記計量工程を行うときの正回転方向と、それとは逆の逆回転方向とに回転されるようになっており、該清掃棒に装着された前記洗浄ブラシを正逆に回転させることで前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る射出成形機における加熱シリンダの清掃方法は、請求項4において、
前記清掃棒により前記洗浄ブラシを正逆何れか一方に回転させている状態を維持しながら、前記清掃棒を介して前記洗浄ブラシを前進動作させ、前記洗浄ブラシの回転動作及び前進動作を並行して行う複合動作により、前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、支持部材に支持されたスクリューを取り外し、その代わりに洗浄ブラシの装着された清掃棒を取り付けることで、成形品を製造するときに用いられる、スクリューを回転するための回転駆動手段やスクリューを進退させるための進退駆動手段によって、清掃棒に装着した洗浄ブラシを動作させ、加熱シリンダの内面の汚れを除去することができる。よって、従来のように手作業や電動ドリル等を用いずに、射出成形機に有する前記手段を兼用して加熱シリンダの内面の汚れを洗浄ブラシで掻き落とすことで確実且つ容易に清掃することができると共に安全性を向上することができる。
【0016】
さらに、清掃棒は複数本を連結して一体化したものであって分割可能に構成されていることから、長尺状の清掃棒を加熱シリンダ内に挿脱するときに適宜分割したり連結したりすることで、スクリューから洗浄ブラシの装着された清掃棒へ入れ替えるときの交換作業性を向上することができ、しかも、射出工程におけるスクリューの射出ストロークは決まっているのだが、清掃棒は分割可能であるため、清掃棒の連結数を少なくしたり多くするなど適宜変更することで、加熱シリンダ内の全域に亘って清掃することができる。
【0017】
さらに、洗浄ブラシの装着された清掃棒は、計量工程を行うときの回転動作や射出工程を行うときの前進動作により動作されるので、成形体を成形するときに行われる回転動作と前進動作により、洗浄ブラシを用いて加熱シリンダの内面の汚れを除去することができる。
【0018】
さらに、洗浄ブラシは正逆方向に回転させることができるので、より確実に加熱シリンダの内面の汚れを除去することができる。
【0019】
さらに、正逆方向の何れかの方向に洗浄ブラシを回転動作させながら、さらに洗浄ブラシを前進動作させることができるので、回転動作及び前進動作による複合動作により、より一層確実に加熱シリンダの内面の汚れを除去できると共に、回転動作及び前進動作のそれぞれの動作を個別に行なうのではなく、これら回転動作及び前進動作を並行して行うことで汚れを除去するための所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一例の射出成形機を示す概略構成図である。
【図2】射出成形機に構成される支持部材にスクリューを装着した状態を示す構成図である。
【図3】射出成形機に構成される支持部材に清掃棒を装着した状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図1〜図3により以下に説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反しない範囲で、実施例において説明した以外の構成のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【0022】
図1に示すように、本発明の一例の射出成形機1には機台2を備え、この機台2上に射出ユニット3、型締ユニット4が配設されている。
【0023】
型締ユニット4には、固定金型5に対し可動金型6を前進後退させ型締(型閉)及び型開を行う型開閉機構を備えており、本実施形態における型開閉機構としては、モータの駆動力を駆動源としてトグルリンク機構7を屈曲作動することで、固定ダイプレート8に固定された固定金型5に対して可動ダイプレート9に固定された可動金型6を繰り返し型開閉する。
【0024】
また、射出ユニット3には、筒型の加熱シリンダ10、加熱シリンダ10の先端に設けた射出ノズル11、加熱シリンダ10の内部に設けられたスクリュー12、スクリュー12を回転自在に支持する支持部材13、原料である粒状の樹脂(ペレット)が投入されるホッパ14、ホッパ14が設けられたホッパブロック15等が構成されており、加熱シリンダ10の内部に設けられたスクリュー12が回転されると、加熱シリンダ10の後部へ供給された樹脂は射出ノズル11の設けられた加熱シリンダ10の先端側へ送り出すようになっており、加熱シリンダ10内に供給されてこの加熱シリンダ10内で加熱された溶融樹脂は、図示しない、計量用モータ等からなる回転駆動手段によりスクリュー12が回転されることにより計量された後、図示しない、射出用モータ、ボールネジ機構等からなる進退駆動手段によりスクリュー12が前進されることで金型のキャビティへ所定量の溶融樹脂が射出される。なお、加熱シリンダ10の外側には、図1に示すように加熱ヒータ16が設けられており、加熱ヒータ16が高温に加熱されることで、加熱シリンダ10の内部に供給された樹脂が溶融されるようになっている。
【0025】
また、図2に示すように、スクリュー12は、その後端に有するスプライン部17が支持部材13に嵌合されており、支持部材13からスプライン部17が抜け出すことがないよう保持するためのスクリュー固定プレート18がボルト19により支持部材13に固定されていて、支持部材13からスクリュー12を取り外す際には、ボルト19を支持部材13から螺脱し、スクリュー固定プレート18を取り外してから、図2に示す左方向にスクリュー12を引き抜くことで取り外すことができる。
【0026】
ここで、加熱シリンダ10内の汚れを除去するために、スクリュー12に代えて取り付けられた清掃棒20について図3により説明する。同図に示すように、清掃棒20の外周には洗浄ブラシとしてのワイヤーブラシ21が装着されている。清掃棒20の後部には回転シャフト22を有しており、その後端には前述したスクリュー12のスプライン部17と同形状のスプライン部23が形成されていて、スクリュー12のスプライン部17と同様、清掃棒20のスプライン部23も支持部材13に嵌合することができ、支持部材13から清掃棒20のスプライン部23が抜け出すことがないよう保持することができるスクリュー固定プレート18がボルト19により支持部材13に固定されている。そして、支持部材13から清掃棒20を取り外す際には、スクリュー12を取り外すときと同様に、ボルト19を螺脱し、スクリュー固定プレート18を取り外してから、図2に示す左方向に清掃棒20を引き抜くことで取り外すことができる。
【0027】
また、回転シャフト22の前部には、清掃棒20を複数に分割することができるブラシシャフト25を有しており、ブラシシャフト25の各々の両端部には雄ネジ25aが形成されており、回転シャフト22に隣接するブラシシャフト25の一方は、回転シャフト22の先端の雌ネジ22aに螺合され且つナット26により回転しないよう固定されている。また、各々の端部が当接された隣り合うブラシシャフト25の雄ネジ25aは、連結ナット27に螺合されており、清掃棒20が回転される際に連結ナット27からブラシシャフト25が螺脱されることがないよう、さらに連結ナット27の前後に位置するブラシシャフト25の雄ネジ25aにはスリーブ固定ナット29が固定されている。
【0028】
また、連結ナット27の外周には、ワイヤーブラシ21が一体に設けられたブラシナット28が螺合されており、ブラシナット28が連結ナット27から螺脱しないよう、ブラシナット28の前後に位置するブラシ固定ナット30によりブラシナット28が固定されている。
【0029】
以上のように本実施形態の射出成形機1によれば、加熱シリンダ10の先端に装着された射出ノズル11から、型閉された金型のキャビティに溶融樹脂を射出する射出成形機1において、筒状の加熱シリンダ10と、この加熱シリンダ10内に設けられたスクリュー12と、このスクリュー12を回転自在に支持する支持部材13と、この支持部材13に支持されたスクリュー12を溶融樹脂の計量工程のときに回転させる回転駆動手段と、前記計量工程を終えた後に射出工程として、射出ノズル11から金型のキャビティに溶融樹脂を射出するために、スクリュー12を前進させる進退駆動手段とを備えており、加熱シリンダ10の内部を清掃するときには、スクリュー12の代わりに外周に洗浄ブラシとしてのワイヤーブラシ21の装着された清掃棒20を支持部材13に取り付けできるものである。これにより、支持部材13に支持されたスクリュー12を取り外し、その代わりにワイヤーブラシ21の装着された清掃棒20を取り付けることで、成形品を製造するときに用いられる、スクリュー12を回転するための回転駆動手段やスクリュー12を進退させるための進退駆動手段によって、清掃棒20に装着したワイヤーブラシ21を動作させ、加熱シリンダ10の内面の汚れを自動的に除去することができる。よって、射出成形機1に有する前記手段を兼用し、計量工程や射出工程で行われる動作を利用して、加熱シリンダ10の内面の汚れをワイヤーブラシ21で掻き落とすことで確実且つ容易に清掃することができ、しかも、従来のように手作業や電動ドリル等を用いずに自動的に加熱シリンダ10内を清掃することができるから、手作業による煩雑な清掃作業や、電動ドリルを用いることによる手や衣服などの巻き込みを回避でき、安全性をも向上することができる。
【0030】
さらに、清掃棒20は複数本を連結して一体化したものであって分割可能に構成されていることから、長尺状の清掃棒20を加熱シリンダ10内に挿脱するときに適宜分割したり連結したりすることで、スクリュー12からワイヤーブラシ21の装着された清掃棒20へ入れ替えるときの交換作業性を向上することができ、しかも、射出工程におけるスクリュー12の射出ストロークは決まっているのだが、清掃棒20は分割可能であるため、清掃棒20の連結数を少なくしたり多くするなど適宜変更することで、加熱シリンダ10内の全域に亘って清掃することができる。
【0031】
さらに、ワイヤーブラシ21の装着された清掃棒20は、計量工程を行うときの回転動作や射出工程を行うときの前進動作により動作させることができるので、成形体を成形するときに行われるスクリュー12の回転動作と前進動作を利用し、ワイヤーブラシ21を用いて加熱シリンダ10の内面の汚れを容易に除去することができる。
【0032】
さらに、本射出成形機1における回転駆動手段は、清掃棒20を正逆何れの方向にも回転することができるから、前記清掃棒20は、計量工程を行うときの正回転方向と、それとは逆の逆回転方向とに回転することができ、この清掃棒20に装着されたワイヤーブラシ21を正逆に回転させることで加熱シリンダ10の内面の清掃を行うことが可能であり、例えば、ワイヤーブラシ21を正方向に回転させた後、逆方向に回転させるなどして、より確実に加熱シリンダ10の内面の汚れを除去することができる。
【0033】
さらに、本射出成形機1においては、正逆方向の何れかの方向にワイヤーブラシ21を回転動作させている状態で、ワイヤーブラシ21を前進動作させることができるので、回転動作及び前進動作による並行複合動作により、より一層確実に加熱シリンダ10の内面の汚れを除去できると共に、回転動作及び前進動作のそれぞれの動作を個別に行なうのではなく、これら回転動作及び前進動作を並行して行うことで汚れを除去するための所要時間を短縮することができる。
【0034】
以上、本実施形態の一例を詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、加熱シリンダ10内を清掃するに際し、射出工程を行うときの前進動作を利用する点を前述したが、清掃棒20を前進させる進退駆動手段には、ボールネジ機構等を備えており、射出用モータを射出工程のときの回転方向とは逆の方向に回転させることで、清掃棒20を後退動作させることもできる。よって、ワイヤーブラシ21を回転させながら、このワイヤーブラシ21を前進動作だけでなく後退動作させてもよいし、また、加熱シリンダ10内の汚れの付着状況に応じて、前進動作と後退動作を繰り返し行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 射出成形機
5 固定金型(金型)
6 可動金型(金型)
10 加熱シリンダ
11 射出ノズル
12 スクリュー
13 支持部材
20 清掃棒
21 ワイヤーブラシ(洗浄ブラシ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱シリンダの先端に装着した射出ノズルから型閉された金型のキャビティに溶融樹脂を射出する射出成形機において、
筒状の加熱シリンダと、該加熱シリンダ内に設けられたスクリューと、該スクリューを回転自在に支持する支持部材と、該支持部材に支持されたスクリューを溶融樹脂の計量工程のときに回転させる回転駆動手段と、前記計量工程を終えた後に射出工程として、前記射出ノズルから前記キャビティに前記溶融樹脂を射出するために前記スクリューを前進させる進退駆動手段とを備え、
前記スクリューの代わりに外周に洗浄ブラシの装着された清掃棒を前記支持部材に取り付けたことを特徴とする射出成形機。
【請求項2】
前記清掃棒は、分割可能に構成されており、複数本を連結して一体化したものであることを特徴とする請求項1記載の射出成形機。
【請求項3】
前記洗浄ブラシの装着された清掃棒は、前記計量工程のときと前記射出工程のときに前記スクリューを動作するときの回転動作と前進動作とにより動作されるようになっており、該回転動作、或いは、回転動作及び前進動作により、前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形機における加熱シリンダの清掃方法。
【請求項4】
前記清掃棒は、前記計量工程を行うときの正回転方向と、それとは逆の逆回転方向とに回転されるようになっており、該清掃棒に装着された前記洗浄ブラシを正逆に回転させることで前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする請求項3に記載の射出成形機における加熱シリンダの清掃方法。
【請求項5】
前記清掃棒により前記洗浄ブラシを正逆何れか一方に回転させている状態を維持しながら、前記清掃棒を介して前記洗浄ブラシを前進動作させ、前記洗浄ブラシの回転動作及び前進動作を並行して行う複合動作により、前記加熱シリンダの内面の清掃を行うことを特徴とする請求項4に記載の射出成形機における加熱シリンダの清掃方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−218635(P2011−218635A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89136(P2010−89136)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000222587)東洋機械金属株式会社 (299)
【Fターム(参考)】