説明

小型コネクタに静電気保護部を組み込むこと

【課題】ESD保護が保護される電気デバイスの構造を変更することなく追加されること。
【解決手段】ESD保護として知られる静電気放電保護は、電圧可変材料(VVM)またはVVMデバイスを有する別個のアレイの形態で提供される。アレイは、グラウンドへの接続のための共通電極と、電気部品へ接続するように構成された1以上の電極と、を有して製作される。電気部品は、ESDの発生によって損傷を受けるデバイスを含む電気回路に取り付けられるコネクタである。アレイは、コネクタのポケット部または空間内に配置され、バネ負荷によってまたはコネクタのリード線または電極にハンダ付けすることによって、機械的に所定位置に保持される。アレイは、グラウンド接続部にハンダ付けされ、またはバネからまたは外側のハウジングまたは外殻部からの圧力によって所定位置に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、静電気放電(ESD)保護及びESD保護部をコネクタ及び接続デバイスに設けることである。より詳細には、本発明は、電気回路への人及び構造物の放電に関連するESDに対する保護のための別個の小型接続デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタ及びプリント回路(PC)基板は、あらゆる種類の電気、電子機器において用途が増大している。コネクタ内にまたはプリント回路基板上に形成された電気回路は、大型の従来の電気回路と同様に、電気的な過電圧に対する保護を必要とする。この保護部は、PC基板に物理的に固定された周知のESDデバイスによって主として形成される。
【0003】
このようなデバイスの例には、シリコンダイオード及び金属酸化物バリスタ(MOV)デバイスが含まれる。しかしながら、これらデバイスには、いくつかの問題がある。第1には、周知のように、このタイプのデバイスに関連する多くのエイジングの問題がある。第2には、同様に周知のように、このタイプのデバイスは、突発的な故障にさらされる。第3には、このタイプのデバイスは、短絡モード状態中において燃焼する、または機能しなくなることがある。多くの他の欠点は、PC基板の製造中にこれらデバイスを使用する場合に想起される。
【0004】
従来、特定のタイプの材料が電子回路内における迅速な一時的な過電流パルスに対する保護をもたらすことが見出されている。これら材料は、少なくとも特許文献1〜4にあるタイプの材料を含む。しかしながら、超小型電子回路にこれら材料を組み込みかつ効率よく使用することに関連する時間及びコストは、著しい。さらに、これらデバイスでは、ESD保護部をESDが発生する原因となりうる点から遠く離して位置付ける傾向があり、したがって、過大応力が伝播することまたは過大応力がグラウンドに短絡される前に相当な距離のアークが伝播することが可能になる。過大応力材料及び短絡を応力の原因となる点に近接して配置することは、望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4097834号明細書
【特許文献2】米国特許第4726991号明細書
【特許文献3】米国特許第4977357号明細書
【特許文献4】米国特許第5262754号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これが望ましい一方、解放部及び短絡部を配置することは、物理的な寸法がさらに減少しかつ電気デバイスの寸法がさらに小さくなっているため、困難である。現在の構造は、入手可能な非常に小さい空間にできるだけ最高の性能量を組み込まなければならない。このため、ESD保護部という重要な機能でさえ小さい空間しか残っていない。ESD保護部が保護される電気デバイスの構造を変更することなく追加されることは、望ましい。すなわち、ESD保護部が保護される電気デバイスをあまり変更しないまたは全く変更せずにほとんどモジュール形態で追加されることは、望ましい。本発明は、これら及び他の問題を軽減、解消するために提供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一形態は、コネクタを製造する方法である。方法は、複数の電極を形成する工程と、ポケット部を有する絶縁性本体部内に複数の前記電極をインサート成形する工程と、を有する。また、方法は、別個の静電気放電(ESD)の保護アレイを形成する工程であって、前記保護アレイは、絶縁性キャリア、複数の接触部及びグラウンド導体部を備え、複数の前記接触部は、電圧可変材料(VVM(voltage variable material))またはVVMデバイスで充填された複数のギャップを介して前記グラウンド導体部に接続されている工程を有する。そして、方法は、保護アレイを前記ポケット部に挿入する工程と、前記保護アレイを複数の前記電極に取り付け、前記保護アレイ及び前記絶縁性本体部を導電性ハウジング内に配置することによってコネクタを形成する工程であって、前記保護アレイは、バネ負荷または押圧接続によって前記グラウンド導体部に接触保持されている工程と、を有する。
【0008】
他の形態は、アレイを形成する方法である。方法は、絶縁性ハウジングを形成する工程と、前記絶縁性ハウジングの第1部分にグラウンド導体部を形成する工程と、前記絶縁性ハウジングの第2部分に複数の接触部を形成する工程であって、複数の前記接触部は、複数のギャップによって前記グラウンド導体部から離間している工程と、を有する。また、方法は、複数の前記ギャップをVVMまたはVVMデバイスで充填する工程と、VVMが使用されている場合に、VVMを硬化する工程と、を有し、前記アレイは、電気デバイス内にモジュール式挿入してESD保護部を形成するように構成されており、複数の前記接触部は、前記電気デバイスのリード線と接触するが貫通して接触しないように構成されている。
【0009】
他の形態は、電気回路保護デバイスである。電気回路保護デバイスは、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板上に配置された少なくとも1つの第1電気接触部と、前記基板上に配置された複数の第2電気接触部であって、複数の当該第2電気接触部は、少なくとも1つの前記第1電気接触部から離間して複数のギャップを形成している複数の第2電気接触部と、を有する。また、電気回路保護デバイスは、複数の前記ギャップに配置されたVVMまたはVVMデバイスであって、当該VVMまたは当該VVMデバイスは、少なくとも1つの前記第1電気接触部を複数の第2電気接触部に接触させるVVMまたはVVMデバイスと、を有し、当該電気回路保護デバイスは、電気デバイス内に取り外し可能に組み立てられるのに適した別個のユニットを形成して少なくとも1つの回路を保護し、当該電気回路保護デバイスは、少なくとも1つの前記回路と接触するが貫通して接触しないように構成されている。
【0010】
他の形態は、電気回路保護デバイスである。電気回路保護デバイスは、基板と、前記基板上に配置され、互いに離間してギャップを形成する第1及び第2電極と、前記ギャップにおいて前記基板上に配置されたVVMまたはVVMデバイスであって、当該VVMまたは当該VVMデバイスは、前記第1電極を前記第2電極に接続するVVMまたはVVMデバイスと、を有し、当該電気回路保護デバイスは、電気デバイス内に取り外し可能に組み立てられるのに適した別個のユニットを形成して少なくとも1つの回路を保護し、当該電気回路保護デバイスは、押圧接続によって、少なくとも1つの前記回路またはグラウンドに接続するように構成されている。
【0011】
他の形態は、電気回路保護デバイスに関する。デバイスは、電気的に絶縁性を有する基板と、前記基板上に配置された第1共通電極と、前記基板上に配置される複数の第2電極であって、前記第1共通電極から間隔をあけ、前記第1共通電極と向かい合わせて複数のギャップを形成するように構成された複数の第2電極と、複数の前記ギャップにおいて前記基板上に配置され、前記第1共通電極を複数の前記第2電極に接続するVVMまたはVVMデバイスと、を有し、当該電気回路保護デバイスは、複数の回路を保護する以外に電気デバイスの嵌合または機能に影響を及ぼすことなく電気部品内に挿入しかつ電気部品から取り外すための別個のデバイスとして構成されている。
【0012】
さらなる特徴及び有利点は、本明細書に記載され、以下の詳細な説明及び図面から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】電気回路保護デバイスに組み立てるように構成されたマイクロUSBコネクタを示す後面斜視図であって明確さのためにシールドが除去されている後面斜視図である。
【図1B】電気回路保護デバイスに組み立てるように構成されたマイクロUSBコネクタを示す正面斜視図であって明確さのためにシールドが除去されている正面斜視図である。
【図2A】第1の実施形態における電気回路保護デバイスを示す正面斜視図である。
【図2B】第1の実施形態における電気回路保護デバイスを示す後面斜視図である。
【図3】保護された電気デバイスのための導電性ハウジングまたはシールドを示す斜視図である。
【図4】第2の実施形態における電気回路保護デバイスを示す頂面斜視図である。
【図5】電気デバイスに組み立てられた図4の電気回路保護デバイスを示す側面図である。
【図6】第3の実施形態における電気回路保護デバイスを示す頂面斜視図である。
【図7】電気デバイスに組み立てられた図6に示す電気回路保護デバイスを示す側面図である。
【図8】第4の実施形態における電気回路保護デバイスを示す側面斜視図である。
【図9】電気デバイスに組み立てられた図8の電気回路保護デバイスを示す側面図である。
【図10】他の実施形態を示す側面図である。
【図11】図10の実施形態をより詳細に示す図である。
【図12】電極と電極にすでに結合されたESDアレイとに成形されたコネクタを示す斜視図である。
【図13】他の実施形態における保護アレイを示す図である。
【図14】さらに他の実施形態における保護アレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明には、いくつかの実施形態があり、本明細書では、少しだけ説明される。多くの実施形態は、本明細書の例を用いれば当業者に明確である。上述のように、保護が必要な電気デバイスの電気的または物理的な構造をほとんど変える必要なく、または変える必要なく、例えば後付けまたは改造としてESD保護部が電気デバイスに付加されることは、望ましい。一般に、このような構造は、ESDに遭いそうな導電体に近接してまたは接触して過大応力の保護部を配置することのみを必要とする。このような構造は、保護するデバイスを物理的に貫通する導電体または電極を必要としない。例えば米国特許第5278535号明細書において、積層体は、コネクタの一連のピンに貫通、接触して配置されている。積層体自体は、コネクタの構造を変更することを必要とし、ここで、コネクタのハウジング及びピンは、積層体の高さに適合するに十分な高さでなければならない。
【0015】
例えば、貫通することまたは貫通して接触することを必要とすることは、少なくとも貫通される追加の部品の積層高さ及び積重ね許容誤差を考慮する必要がある。これは、コネクタ、小型の回路基板、小型のフレックス回路などのような小型部品の構造及び製造を著しく変更させる。部品の全体構造を変更することなく、電気的及び機械的構造に影響を最小限しか与えないで、ESD保護部の付加を達成することは、望ましい。VVMは、通常の動作電圧レベルにおいて非常に高い電気抵抗またはインピーダンスを有する。例えば、VVMが充填された典型的な1000分の2〜3インチ(数cm)のギャップは、10オーム以上のオーダーの抵抗率を有する。この抵抗は、通常の電気経路であって十分に小さい抵抗を有する閉路である電気経路と比較して大きい。一般に、ギャップがVVMで充填されたデバイスは、通常の回路動作の下で影響のないグラウンドに対して非常に小さい静電容量を有するように設計されている。ESD状態が発生すると、VVMは、短時間だけ例えば100オーム未満の非常に導電性を有し、ESDをグラウンドに安全に短絡することによってESDから解放することを可能にする。
【0016】
ESDアレイの製作
【0017】
コネクタは、電気部品の例であり、電気部品では、保護部が組み込まれ、例えば携帯電話機またはMP3プレーヤのような機器の一部分の中にある集積回路のような電気デバイスを保護する。このようなESD保護を組み込むマイクロUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)コネクタの一部は、図1A及び図1Bに示される。コネクタ10のこの部分を形成するため、電極または導電体16のアレイは、主としてインサート射出成形ツール内に配置される。射出成形は、型が閉塞され射出サイクルが実行されるようにこれら電極または導電体を正確に位置決めしかつ保持する内部機能を組み込んでいる。そのため、本体部12は、電極16の周囲に成形される。本体部12は、外殻部30と共に、完全なマイクロUSBコネクタを形成する。
【0018】
図1Aにおいて視認される電極16の後部分16Aの上面は、プリント回路基板(PCB)または他のデバイスに接続するように配置されかつ構成されている。図1Bにおいて視認される電極の前部分14及び反対側の部分16Bは、例えばマイクロUSBプラグなどのプラグへ接続するように構成されている。電極の後端部分16Aは、本体部12の後部13で終端し、本体部12は、開口している窓部またはポケット部18を有する。
【0019】
また、図1Bに示すように、電極16は、ほぼS字状をなし、後面部13から反対側の前面部14まで本体部12を通って延在する。一実施形態において、電極は、スズがメッキされた銅またはスズがメッキされた銅合金である。電極は、2つの端部を有し、端部16Aは、プリント回路基板または他のデバイスに接続する上面を有し、第2の端部16Bは、USBプラグのようなプラグに接続する面を有する。これまたは他の構造が任意の所望のコネクタに適用されてもよいことは、理解される。コネクタ10及び外殻部30がESDアレイに組み立てられると、後述のように、熱は、使用され、ハンダをリフローしてまたは別の方法によって、アレイを窓部18において視認される電極16の一部に結合する。熱は、コネクタの後部において電極16の短い部分16Aを通り、図1に示すように、窓部18において視認される電極の一部分まで移動する。図1A及び図1Bに示すように、これは、比較的短い経路である。あるいは、接続部は、圧縮端子のみとしてハンダ付けされないままとされてもよい。
【0020】
この例では、V+ライン、デジタルグラウンドライン、識別ライン及び2つのデータラインとして使用される5つのリード線または電極16がある。他の実施形態では、電極及びラインについての他の用途を有してもよい。一部の実施形態では、5つのラインすべてに対してESD保護部を設けてもよく、他の実施形態では、識別ライン及び2つのデータラインのみの保護を望んでもよい。他の実施形態では、異なる保護の必要性がある。図1Aにおいて説明された窓部18が電極16と図2A及び図2Bについて後述されるアレイとの間の接触を可能とすることは、留意すべきである。アレイは、後述するように、別個に製作され、窓部内へ組み込まれる。
【0021】
図2A及び図2Bは、電気回路保護デバイスすなわちESD保護アレイ20を示している。電気回路保護デバイス20は、図2Aに示すように上面部21と図2Bに示すように底面部29とにある銅の導電体23を有する絶縁性本体部22を有する。上及び底面部にある銅は、1以上のメッキしたスルーホール(PTH)すなわちビアホール24を通って接続されている。したがって、上面部21及び底面部29は、常に電気的に接続されている。グラウンドへの接続部は、グラウンド導体を導体面に押し付けるまたは取り付けることによって底面部29に形成されている。電気回路保護デバイス20は、全体的または部分的に別個かつ単一ではっきりと認識できるという意味で、単独、単一で別個のデバイスとして製作される。したがって、電気回路保護デバイス20が製作された後、電気回路保護デバイス20は、取り上げられ、図1Aに示すコネクタのように、任意の所望かつ適切に構成された電気デバイス内に配置され、ESD保護部を形成する。
【0022】
銅または他のメッキのほかに、グラウンドへの経路は、導電性エポキシペーストまたはフィルムのような導電性接着剤を塗布することによって達成されてもよい。他のフィルムは、異方性導電性フィルム(ACF)同様に使用される。ACFは、深さ方向で配列された小さな導電性素子の重要な配置に起因してその深さ方向のみ導電するように設計されており、このためより高抵抗であるその幅または長さにわたる方向よりも低抵抗を有する。ACFは、アメリカ合衆国セントポールにある3M社から入手可能である。充填シリコーン(filled silicone)のような他の導電体は、ESDをグラウンドに導電するために使用されてもよく、これにより電気デバイスを保護する。
【0023】
図2Aに示すように、上面部21は、図1Aのポケット部18内へ最初に挿入される面とすることを目的としている。アレイ20の上面部21は、5セットの隆起パッド26を有し、各セットは、上面部21の各周囲にある一対のパッド26を有する。パッドは、別個の導電体を取り付けることによって、表面に10のパッドを選択的にメッキすることによって、または選択された場所にハンダバンプを形成することによって、形成されている。パッド26は、銅メッキ23に直接接続されていない。その替わりに、銅の導電体23及び各パッド26の間には、ギャップ27がある。
【0024】
ギャップ27は、水平、垂直または双方であり、VVMからなる小部分28が充填されることを目的としている。そして、VVMは、硬化されており、絶縁保護被覆(図示略)は、VVMを覆って付与されている。絶縁保護被覆は、少なくとも米国特許第52974661号明細書に記載されており、この米国特許は、本願の譲受人に譲渡されており、本明細書でその全体が参照として組み込まれ、利用される。パッドがメッキされている場合、またはハンダバンプがリフローで接合されて強固な接続部を形成しない場合、アレイ20が図1Aの窓部18内へ取り外し可能に組み立てられていることは、留意すべきである。アレイが電極にハンダ付けされている場合、組み立ては、アレイを加熱して電極16またはコネクタ10を破壊することなくアレイをハンダ付けされた接続部から取り外すことによって解除される。
【0025】
VVMは、印加される電圧または電流が低いと非常に高い抵抗値であり、印加される電圧が高いと非常に低い抵抗値である電気特性を有する。VVMは、主としてポリマーマトリクスと1以上の充填材料とを有する複合材料であり、絶縁性、半導電性、導電性を有してもよい。VVMは、本願の譲受人に譲渡とされている複数の特許に記載されている。これら特許は、以下、米国特許第4813891号明細書、米国特許第5183698号明細書、米国特許第5278535号明細書、米国特許第5340641号明細書、米国特許第6191928号明細書、米国特許第6547597号明細書、米国特許第6693508号明細書、米国特許第7183891号明細書、及び米国特許第7202770号明細書を含み、それぞれは、そのすべてが参照として本明細書に組み込まれ、利用される。他の実施形態において、保護アレイは、SurgX(登録商標)導電材料として既知の適切なサイズの電圧可変テープを挿入することによって容易に形成され、この導電材料は、印加される電圧または電流が低いと非常に高い抵抗値であり、印加される電圧が高いと非常に低い抵抗値である電気特性を有する。テープは、金属または導電性プレートのような基材と共に使用され、アレイ20について上述したように、基材は、適切な厚さ及びグラウンド接続部を形成する。これらテープは、米国特許第5955762号明細書及び米国特許第5970321号明細書でより詳細に説明されており、これらは、そのすべてが参照として本明細書に組み込まれ、利用される。
【0026】
アレイ20は、コネクタ本体部12内へ組み立てるように構成されており、2つは、図3に示すように、導電性ハウジングすなわち外殻部30と共に組み立てることを目的としている。ハウジング30は、図示のように、スズがメッキされたステンレス鋼のような金属部31からなる単一片から打抜加工されており、穿孔され、打ち抜かれかつ形成されている。上面部は、スロットを有する部分32と、ハウジングを閉塞するために組み合わされるタブを有する第2部分33と、を有する。左及び右側部34、35は、図示のようにタブを有しており、タブは、プラグを組み合わせるための挿入案内部として機能する。裏面部36は、図示のように形成されており、2つの内側に傾いた舌部またはバネ部37であって金属部31と同一片から形成された舌部またはバネ部37を有する。バネ部37は、アレイ20を押圧してポケット部18内で電極16と接触させ、バネ部37及びタブ38を介したグラウンドへの電気回路の経路を完成させる。上部にあるタブ38は、回路基板にあるパッド(図示略)または他のデバイスに接続し、ESD保護のための電気的なグラウンドを形成する。
【0027】
ESD保護のためのアレイの第2の実施形態は、図4に示される。モジュール40は、プラスチック、FR−4、セラミック、ガラスセラミックまたは他の絶縁性本体部である絶縁性本体部42を有する。モジュール40は、2セットの隆起パッド41、49を有する。第1セットの隆起パッド41は、電気的に接続されていないが、後述のように、単にレベルトップを補償するために機能する。第2セットの隆起パッド49は、一連の導電体またはトレース部48上にある3つの個別のパッドを有する。トレース部48は、銅、アルミニウムまたは他の導電性金属である。ラップアラウンドグラウンド部44は、本体部42上にメッキされており、ESDの発生時にグラウンドとして機能する。トレース部48は、図示のように、VVM材料45のためのギャップ46によってグラウンド部44から離間している。
【0028】
本発明を実施する1つの方法において、モジュールは、絶縁性材料のブロックまたはシート42から製造される。トレース部48及びラップアラウンドグラウンド部44は、単一材料としてブロック上にメッキされ、ギャップ46は、切断、エッチングまたは金属を除去する他の方法によってブロックに形成される。そして、セットのパッド41、49は、1以上のメッキ工程によって形成される。他の方法において、ハンダバンプ、ハンダのパッドまたは他の導電性材料は、図示の領域に形成される。そして、VVM材料45は、液体またはペースト塗布機械によってギャップに配置され、硬化される。そして、絶縁保護被覆43は、VVMの上に配置される。絶縁保護被覆43は、形成後またはコネクタへの組み立て後に硬化され、コネクタは、コネクタのESD保護のためのモジュール40を受け入れるように構成されている。後述のように、バリスタのようなVVMデバイスは、VVM材料自体の適所に使用される。
【0029】
アレイ40は、図5の空間配置において示されるように、コネクタまたは他のデバイスのポケット部に配置するように構成されている。この図において、アレイ40は、コネクタ本体部50のポケット部53に配置されており、コネクタ本体部は、少なくとも1つの導電体または電極51を有する。電極は、スズがメッキされた銅またはスズがメッキされた銅合金のような導電体で形成されている。電極には、携帯電話機、MP3プレーヤまたは他の小型の携帯可能な電気または通信デバイスのプリント回路基板に接続するための短い部分52が形成されている。長い部分は、短い部分52に平行な直線部分58を有し、直線部分58は、コネクタ内への組み立てを容易にするために直線部分と角をなして形成された端部部分59であって例えばUSBプラグと結合することを目的とした端部部分59を有する。他の構成は、同様にアレイ40及び1以上の電極を有するコネクタ本体部50に使用してもよい。
【0030】
また、電極51は、短い部分52及び直線部分58に垂直な中央部分54を有する。中央部分54は、ギャップ56を有し、ギャップは、ポケット部53及びアレイ40がギャップ56を中心とするように構成されている。このようにして、動作パッド49は、電極51と接触して配置され、間隔をあけたパッド41は、アレイ40のレベルを維持しかつポケット部内でそろえる機能を果たす。アレイは、短いPCB接続部分52及びケーブル接続部分59の間において、電極の中央部分と一様に平行に配置されている。この構造におけるアレイまたはモジュールの有利点は、保護アレイがコネクタに直接配置されることである。発生したESDがコネクタ端部59に結合されると、ESDアレイは、回路基板の接続部分52に隣接して位置し、過剰電圧または電流を即座にグラウンド部44に短絡する。
【0031】
アレイ及びアレイの用途の他の実施形態は、図6及び図7に示される。ESDアレイ60は、一連の導電性パッド61を有し、パッドは、絶縁性本体部62及び一連のトレース部63上に取り付けられている。トレース部63は、トレース部にある一連のギャップ66によってグラウンドストラップ部64から離間している。グラウンドストラップ部64は、導電性を有しメッキされたビアホール65に接続されており、ビアホールは、本体部62を貫通して本体部の底部にある導電層68まで延在している。VVM材料67は、ギャップに配置されており、その後硬化されている。そして、絶縁保護被覆69は、VVM材料67の上に配置されている。一部の実施形態では、絶縁保護被覆を用いなくてもよい。この例において、導電性パッドは、本体部62の上面にあり、グラウンド接続部は、反対側の本体部の底面に形成される。
【0032】
モジュール60は、図7に示されるコネクタと共に使用されるように構成されている。この構造において、コネクタ本体部70は、モジュールの3つのパッドに対する3つの電極のように、1以上の電極71を有する。一実施形態において、これら3つの電極は、コネクタ及びコネクタの向こう側にある他のデバイス用の2つのデータライン及び識別ラインを保護する。電極71は、回路基板または他のデバイスに取り付けるための短い部分72と、短い部分72にほぼ平行な長い部分78と、長い部分と角をなすように形成された端部部分79と、を有する。中央部分74は、短い部分72及び長い部分78の間で角をなすように位置している。コネクタ本体部70は、モジュール60が挿入されるポケット部73を有する。この構成において、モジュールは、同様に電極71の適切な部分74に対して角をなしている。
【0033】
アレイ及び用途の他の実施形態は、図8及び図9に示される。アレイ80は、絶縁性本体部81と、複数の導電性を有するトレース部82と、同等の複数の導電性を有するパッドまたはハンダバンプ89であってトレース部82の上にある複数のパッドまたはバンプ89と、を有する。トレース部82は、一連のギャップ83によって、複数の導電性を有する第2のトレース部84から離間している。ギャップは、VVM材料85が充填されることを目的としており、VVM材料85にわたって絶縁保護被覆86が形成されている。トレース部84は、絶縁性本体部81の左または背面部にあるグラウンドストラップ部88に結合されている。
【0034】
この実施形態において、モジュール80は、図9に示すように、コネクタ90のポケット部93内へ挿入するように構成されている。コネクタ90は、絶縁性本体部91と、図9において1つのみ示されている複数の電極92と、を有する。電極は、平行な短い部分96及び長い部分97と、アレイ80の1つのパッド89が接触する垂直部分95と、を有する。電極の端子部分94は、ケーブルまたは他のデバイスに容易に接続するように配置されている。図9に同様に示すように、ポケット部93は、VVM85及び絶縁保護被覆86に起因して少し隆起した高さを有していても、モジュール80を収容するに十分な大きさとなっている。
【0035】
さらなる実施形態は、図10及び図11に示される。図10において、ESDアレイ100は、アレイの内面及び電極の表面の間に間隙108を形成する複数の機械的隔離部104を介して導電体すなわち電極101に接続している。アレイの底面にあるグラウンドプレート部103は、グラウンドに接続することを目的としている一方、アレイの頂面または反対側の面にある導電体106は、間隙108においてVVM110を介して電極101に接続している。また、絶縁保護被覆は、電極がVVM110に結合される電極101の領域において使用されている。上述したように、電極の短い端部102は、電極が後の工程において電気デバイスに接続されると受熱する端部である。
【0036】
電極に結合されたESDアレイの製作
【0037】
ESDアレイがモジュール形態で電極またはコネクタに加えられる上述した実施形態に加え、他の実施形態は、アレイを形成し、アレイをそして電極と共にまたはコネクタへ直接成形する。図12は、挿入または他の成形のための部品であってこの部品が成形されるコネクタの外形が破線で示された状態の部品を示す。
【0038】
(破線状態の)コネクタ120は、上述のように、まず一連の電極121を製作し、同様にアレイ127を製作することによって製作される。そして、アレイ127は、電極121、すなわちこの実施形態において3つの電極に結合される。そして、ハンダ付けまたは他の技術によって結合された電極121及びアレイ127は、インサート成形される。これは、射出成形ツールに結合された電極及びアレイを配置することによって実行される。あるいは、これは、結合された部品を熱成形ツールまたは圧縮成形ツール内に配置することによって実行されてもよい。
【0039】
当業者が理解するように、これら部品は、主として必然的ではないが、非常に小さく、ネットシェイプにすること(net shaping)またはニアネットシェイプにすること(near net shaping)は、任意のこのような工程における望ましい経済的な特徴である。したがって、電極121の端部を成形プラスチックから保護する必要があり、端部は、他の部品にハンダ付けまたは別の方法で結合される前に洗浄される必要がない。また、アレイ127のグラウンド接続面は、射出成形または他の成形に使用されるツールの表面に隣り合って配置され、接続面は、上述のようにコネクタが導電性ハウジングまたは外殻部に組み立てられる前に過剰な洗浄を必要としない。他の実施形態において、離型または他の容易な取り外し可能な保護被覆は、表面を保護するために使用され、必要とする追加の洗浄は、最小になる。
【0040】
VVMデバイスまたはバリスタを有するさらなるアレイの実施形態
【0041】
上述したアレイに加えて、厳密にVVM材料ではなくVVMデバイスを使用する他の実施形態は、製作されかつ使用されてもよい。図13には、チップオンボードの半導体の実施形態が示されている。チップオンボードの保護アレイ130は、同様の原理であり、本明細書で述べられたバリスタのような半導体保護デバイスを除く他のアレイは、VVM液体またはペーストではなく使用される。保護アレイ130は、基板131と、保護されるデバイスにハンダバンプ133を介して接続するための複数のトレース部132と、を有する。トレース部132は、結合バリスタ135に接続され、バリスタ135は、1つがトレース部132及びハンダバンプ133を介して接続される保護デバイスそれぞれのための3つの保護バリスタユニットを有する。
【0042】
トレース部132及び結合バリスタ135の間の接続は、結合ワイヤ139によって形成される。バリスタは、通常の動作状態で電圧に対して高い抵抗を有するが、ESDが発生すると非常に低い抵抗を有する電子デバイスである。例えば、米国特許第5973588号明細書、米国特許第6214685号明細書、米国特許第6334964号明細書、米国特許第6522515号明細書、米国特許第6547597号明細書を参照されたく、これらは、そのすべてが参照として本明細書に組み込まれ、利用される。そして、結合バリスタ135は、導電体136を介して接続されビアホール137まで及び基板131の下面にある導電面138まで接続される。下面にある導電面は、図3に示すように、いったんアレイ130がデバイスまたはコネクタのポケット部に挿入されると、外殻部そしてグラウンドに接続することを目的としている。この例において、導電体136及び結合ワイヤ139の間のギャップは、結合バリスタ135で充填されている。
【0043】
バリスタに加え、他の半導体デバイスは、本明細書で述べられたように、アレイの用途に適している。これら部品は、ガス放電管(GDT)、ツェナーダイオード、サイリスタ、双方向サイリスタ、tranzorb(登録商標)及び半導体アバランシェダイオード(SAD)を含むが、これらに限定されない。
【0044】
他の実施形態は、図14に示される。バリスタ保護アレイ140は、この例においてFR−4繊維ガラス、セラミックまたは他の絶縁性材料からなる5層の多層基板141を有する。層の2つは、金属メッキのような導電面142を有し、導電面は、基板141の底面に沿ってグラウンド接続部146と接触している。アレイ140は、保護を必要とする信号回路のような回路に接続するための信号ライン接触部のような3つの導電接触部143を有している。各信号ライン接続部は、バリスタ145に電気的に接続されている。バリスタは、導電面142または底面のグラウンド層146に物理的に接触していない。替わりに、バリスタ145は、導電面142、146に近接して配置されており、各バリスタの導電端面147と容量接続であってこれにより形成されるキャパシタの誘電体層を形成する非常に狭い空間を有する容量接続を形成する。通常動作中において、キャパシタは、導電性を有さないが、ESDが発生すると、キャパシタは、導電性を有してESDを開放し、これらが導入されて保護する回路の損傷を防ぐ。この例において、接触部143及びグラウンド導電体の間のギャップは、バリスタ145をグラウンド導電体に十分に近接して配置して容量接続を形成することによって、バリスタが充填されている。
【0045】
本明細書で説明された現在好ましい実施形態へのさまざまな変更及び改良が当業者に明確であることは理解すべきである。このような変更及び改良は、本願の精神及び範囲から逸脱することなくかつその目的とする有利点を減少させることなくなされる。このため、このような変更及び改良は、添付の特許請求の範囲にわたることを目的としている。
【符号の説明】
【0046】
10,90,120 コネクタ、16,51,71,92,101,121 電極,導電体、18,53,73,93 ポケット部,窓部、20,100,127,130 保護アレイ,アレイ,電気回路保護デバイス、22,42,62,81,91 絶縁性本体部,本体部、23,68,106,138,142 導電体,導電面,導電層,銅メッキ(グラウンド導体部)、26,41,49,61,89,133 動作パッド,隆起パッド,導電性パッド,パッド,ハンダバンプ,バンプ(接触部)、27,46,56,66,83 ギャップ、28 小部分(VVM)、30 ハウジング,外殻部、40,60,80 モジュール,アレイ、43,69,86 絶縁保護被覆、44 ラップアラウンドグラウンド部,グラウンド部(グラウンド導体部)、45,67,85 VVM材料、64,88 グラウンドストラップ部(グラウンド導体部)、103 グラウンドプレート部(グラウンド導体部)、135,145 結合バリスタ,バリスタ(VVMデバイス)、140 バリスタ保護アレイ,アレイ、143 導電接触部,接触部、146 グラウンド接続部,グラウンド層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタを製造する方法であって、当該方法は、
複数の電極を形成する工程と、
ポケット部を有する絶縁性本体部内に複数の前記電極をインサート成形する工程と、
別個の静電気放電(ESD)の保護アレイを形成する工程であって、前記保護アレイは、絶縁性キャリア、複数の接触部及びグラウンド導体部を備え、複数の前記接触部は、電圧可変材料(VVM)またはVVMデバイスで充填された複数のギャップを介して前記グラウンド導体部に接続されている工程と、
前記保護アレイを前記ポケット部に挿入する工程と、
前記保護アレイを複数の前記電極に取り付け、前記保護アレイ及び前記絶縁性本体部を導電性ハウジング内に配置することによってコネクタを形成する工程であって、前記保護アレイは、バネ負荷または押圧接続によって前記グラウンド導体部に接触保持されている工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記コネクタの前記電極は、前記保護アレイの複数の前記接触部と接触するが貫通接触しないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記保護アレイの第1面部は、前記導電性ハウジング内でハンダ接続によって電気的に接続されており、
前記保護アレイの第2面部は、前記導電性ハウジング内で押圧によって電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
複数の前記接触部は、厚みをメッキする工程とハンダバンプを塗布する工程とで構成されるグループから選択された方法によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
絶縁保護被覆を有する前記保護アレイを被覆する工程と、前記絶縁保護被覆を硬化する工程と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コネクタを熱にさらして、ハンダをリフロー接合し、VVMを硬化しまたは絶縁保護被覆を硬化する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
アレイを形成する方法であって、当該方法は、
絶縁性ハウジングを形成する工程と、
前記絶縁性ハウジングの第1部分にグラウンド導体部を形成する工程と、
前記絶縁性ハウジングの第2部分に複数の接触部を形成する工程であって、複数の前記接触部は、複数のギャップによって前記グラウンド導体部から離間している工程と、
複数の前記ギャップをVVMまたはVVMデバイスで充填する工程と、
VVMが使用されている場合に、VVMを硬化する工程と、
を備え、
前記アレイは、電気デバイス内にモジュール式挿入してESD保護部を形成するように構成されており、
複数の前記接触部は、前記電気デバイスのリード線と接触するが貫通接触しないように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記第2部分の複数の前記接触部は、メッキによって、ハンダバンプを取り付けることによって、または接触部を取り付けることによって、形成されていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項9】
複数の前記接触部は、前記絶縁性ハウジングの第1面部に形成されており、
前記グラウンド導体部は、前記絶縁性ハウジングの第2面部に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記アレイを前記電気デバイスに挿入する工程と、
押圧接触による前記グラウンド導体部と電気的に接触する状態で前記アレイを接触保持する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記アレイを複数の導体部に結合する工程と、
結合された前記アレイ及び複数の前記導体部をハウジング内に成形する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記アレイを複数の導体部に結合する工程と、
結合された前記アレイ及び複数の前記導体部をマイクロUSBコネクタのハウジング内に成形する工程と、
をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項13】
電気回路保護デバイスであって、
電気的に絶縁性を有する基板と、
前記基板上に配置された少なくとも1つの第1電気接触部と、
前記基板上に配置された複数の第2電気接触部であって、複数の当該第2電気接触部は、少なくとも1つの前記第1電気接触部から離間して複数のギャップを形成している複数の第2電気接触部と、
複数の前記ギャップに配置されたVVMまたはVVMデバイスであって、当該VVMまたは当該VVMデバイスは、少なくとも1つの前記第1電気接触部を複数の第2電気接触部に接触させるVVMまたはVVMデバイスと、
を備え、
当該電気回路保護デバイスは、電気デバイス内に取り外し可能に組み立てられるのに適した別個のユニットを形成して少なくとも1つの回路を保護し、
当該電気回路保護デバイスは、少なくとも1つの前記回路と接触するが貫通接触しないように構成されていることを特徴とする電気回路保護デバイス。
【請求項14】
当該電気回路保護デバイスを挿入するためのポケット部を有する絶縁性ハウジングを有する電気デバイスをさらに備え、
複数の前記第2電気接触部は、前記電気デバイス内にある複数の電極と電気的に接続され、
前記絶縁性ハウジングの周囲にある導電性ハウジングをさらに備え、
前記第1電気接触部は、押圧によって前記導電性ハウジングに電気的に接続されていることを特徴とする請求項13に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項15】
前記電気デバイスは、小型コネクタまたはマイクロUSBコネクタであり、
前記小型コネクタまたは前記マイクロUSBコネクタをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項16】
当該電気回路保護デバイスは、少なくとも1つの前記回路を保護すること以外に前記電気デバイスの機能に影響を及ぼすことなく当該電気回路保護デバイスが前記電気デバイスから取り外されるように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項17】
少なくとも1つの前記第1電気接触部及び複数の前記第2電気接触部は、前記基板の同一面または反対側の面に位置することを特徴とする請求項13に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項18】
電気回路保護デバイスであって、
基板と、
前記基板上に配置され、互いに離間してギャップを形成する第1及び第2電極と、
前記ギャップにおいて前記基板上に配置されたVVMまたはVVMデバイスであって、当該VVMまたは当該VVMデバイスは、前記第1電極を前記第2電極に接続するVVMまたはVVMデバイスと、
を備え、
当該電気回路保護デバイスは、電気デバイス内に取り外し可能に組み立てられるのに適した別個のユニットを形成して少なくとも1つの回路を保護し、
当該電気回路保護デバイスは、押圧接続によって、少なくとも1つの前記回路またはグラウンドに接続するように構成されていることを特徴とする電気回路保護デバイス。
【請求項19】
前記電気回路をさらに備え、
当該電気回路保護デバイスは、ハンダ付けによって少なくとも1つの前記回路に、かつ押圧接続によってグラウンドに接続されていることを特徴とする請求項18に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項20】
当該電気回路保護デバイスは、少なくとも1つの前記回路のリード線に接触するが貫通接触しないように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項21】
前記第1電極は、グラウンドに接続するように構成され、
前記第2電極は、少なくとも2つの第2電極を備え、
少なくとも2つの前記第2電極は、前記基板の上面の両側に間隔をあけており、前記電気回路の少なくとも2つの前記回路と接続するように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項22】
電気回路保護デバイスであって、
電気的に絶縁性を有する基板と、
前記基板上に配置された第1共通電極と、
前記基板上に配置される複数の第2電極であって、前記第1共通電極から間隔をあけ、前記第1共通電極と向かい合わせて複数のギャップを形成するように構成された複数の第2電極と、
複数の前記ギャップにおいて前記基板上に配置され、前記第1共通電極を複数の前記第2電極に接続するVVMまたはVVMデバイスと、
を備え、
当該電気回路保護デバイスは、複数の回路を保護する以外に電気デバイスの嵌合または機能に影響を及ぼすことなく電気部品内に挿入しかつ電気部品から取り外すための別個のデバイスとして構成されていることを特徴とする電気回路保護デバイス。
【請求項23】
電気部品をさらに備え、
複数の前記第2電極は、ハンダ付けによって複数の前記回路に接続され、
前記第1共通電極は、押圧またはバネ負荷接続によってグラウンドに接続されていることを特徴とする請求項22に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項24】
当該電気回路保護デバイスと協働するコネクタをさらに備え、
前記コネクタは、当該電気回路保護デバイスを複数の第3電極にハンダ付けし、ハンダ付けされた当該電気回路保護デバイス及び複数の前記第3電極を当該コネクタ内に成形することによって形成されていることを特徴とする請求項22に記載の電気回路保護デバイス。
【請求項25】
前記VVMは、ポリマー及び複数の粒子を含む液体またはペーストであり、
前記VVMデバイスは、VVMテープまたはバリスタまたは半導電性保護デバイスであることを特徴とする請求項22に記載の電気回路保護デバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−272488(P2010−272488A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−125722(P2009−125722)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(501246662)リッテルフューズ,インコーポレイティド (26)
【Fターム(参考)】