説明

小型基地局およびそれを用いた通信システム

【課題】移動の有無を自動的に検出可能な小型基地局を提供する。
【解決手段】GPS(GlobalPositioning System)ユニット12は、その座標を検出する。第1筐体間通信機14は、第2筐体20との間で無線通信する。第1通信ユニット22は、移動端末局2との間で無線通信する。第2通信ユニット24は、固定通信網6との間で通信する。第2筐体間通信機26は、第1筐体間通信機14との間で通信する。移動検出部28は、第2筐体20の移動距離を検出する。判定部30は、移動検出部28が検出した移動距離が所定の第1しきい値を超えると、第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26の間の無線通信にもとづき、第1筐体10と第2筐体20の筐体間距離を測定し、筐体間距離にもとづき、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたか否かを判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末の普及率の増加や、スマートフォンの普及にともない、通話量およびデータ通信量(以下、データ量と総称する)が増大している。かかる状況に対処するためは、基地局の増設が求められるが、そのコストは膨大となる。
【0003】
そこで通信事業者は、屋内での利用が前提となる一般家庭やオフィスに対して、ブロードバンド回線に接続可能な小型基地局を提供する。これにより、屋外の端末(移動端末局)に対しては従来の基地局を割り当て、屋内の端末に対しては小型基地局を割り当てることとなり、トラフィックを分散させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−324831号公報
【特許文献2】特開2010−263561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在のところ通信事業者は、小型基地局一台ごとに、個別に免許申請を行う必要がある。そして小型基地局は、許可された位置に固定的に設置する必要があり、自由に移動することが禁止される。したがって通信事業者は、小型基地局毎に、元の設置箇所から移動されていないか、継続的に監視する必要があり、これが小型基地局の普及を妨げる要因となっている。
【0006】
たとえば設置箇所と小型基地局を紐によって接続し、小型基地局が移動されると紐が外れ、それが通信事業者に通知される仕組みが提案されている。しかしながら、小型基地局にも、ある一定の範囲内において移動は許容されており、紐が外れたからといって、小型基地局が許容される範囲を超えて移動しているとは限らない。そこで通信事業者の作業員は、設置箇所を訪問し、小型基地局の移動の有無を確認する必要がある。したがってこの方式では、膨大な人件費がかかるとともに、移動にともなう異常が発生してから通信事業者が移動を知るまでにタイムラグが生ずる。
【0007】
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、移動の有無を自動的に検出可能な小型基地局の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様は、小型基地局に関する。小型基地局は、第1筐体と第2筐体を備える。第1筐体は、その位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)ユニットと、第2筐体との間で無線通信するための第1筐体間通信機と、を含む。第2筐体は、移動端末局との間で無線通信するための第1通信ユニットと、固定通信網との間で通信するための第2通信ユニットと、第1筐体間通信機との間で通信するための第2筐体間通信機と、第2筐体の移動距離を検出する移動検出部と、移動検出部が検出した移動距離が所定の第1しきい値を超えると、第1筐体間通信機と第2筐体間通信機の間の無線通信にもとづき、前記第1筐体と第2筐体の筐体間距離を測定し、筐体間距離にもとづき本小型基地局の移動にともなう異常の有無を判定する判定部と、を備える。
【0009】
この態様によると、小型基地局を、2つの筐体に分割して構成することにより、第2筐体自身の移動距離、ならびに、第1筐体と第2筐体の間の距離にもとづいて、小型基地局が移動されたか否かを、通信事業者の作業員によらずに自動検出できる。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明のある態様によれば、小型基地局の移動にともなう異常の有無を自動検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態に係る通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】小型基地局の動作を示すフローチャートである。
【図3】図3(a)〜(d)は、小型基地局が移動される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0014】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0015】
図1は、実施の形態に係る通信システム1の構成を示すブロック図である。通信システム1は、移動端末局2、小型基地局4および固定通信網6を備える。
【0016】
小型基地局4は、基本的には、通信事業者が認可された箇所に固定的に設置される必要があり、ユーザによって勝手に移動することは禁止されている。小型基地局4の移動が許容される範囲は、法令などによって定められるところである。本実施の形態では、小型基地局4は、同一宅内、言い換えれば同一住所内での移動は許容され、それを超えて別の住所内に移動することは禁止されているものとする。
【0017】
実施の形態に係る小型基地局4は、それ自身が、その移動距離が許容範囲を超えているか否かを判定し、超えている場合には、異常状態として、通信事業者に通知する機能を具備する。
【0018】
小型基地局4は、第1筐体10および第2筐体20に分割して構成される。
【0019】
第1筐体10は、GPSユニット12および第1筐体間通信機14を備える。GPSユニット12は、GPSシステムを利用して、第1筐体10を含む小型基地局4が設置される座標を検出する。GPSユニット12による座標検出は、定期的に、たとえば1日1回行われる。第1筐体間通信機14は、第2筐体20の第2筐体間通信機26と無線通信するために設けられる。第1筐体間通信機14は、GPSユニット12が検出した座標を示す位置データを第2筐体20に送信するために利用されるとともに、第1筐体10と第2筐体20の距離(筐体間距離という)を測定するために利用される。第1筐体10は、GPS衛星からの微弱電波を受信可能な位置に設置される。
【0020】
第2筐体20は、ADSL通信網、光回線網、電話回線網をはじめとする固定通信網6と接続される。第2筐体20は、第1通信ユニット22、第2通信ユニット24、第2筐体間通信機26、移動検出部28、判定部30を備える。
【0021】
第1通信ユニット22は、移動端末局2との間で無線通信するために設けられる。通信方式は特に限定されず、たとえばW−CDMA(Wideband-CDMA方式)、CDMA2000、GSM(Global System for Mobile Communications)などを採用しうる。
【0022】
第2通信ユニット24は、固定通信網6との間で通信するために設けられる。移動端末局2は、第1通信ユニット22および第2通信ユニット24を介して、固定通信網6に接続される別の端末もしくはサーバーとの間で、通話もしくはデータ通信を行う。
【0023】
第2筐体間通信機26は、第1筐体10の第1筐体間通信機14との間で無線通信するために設けられる。第2筐体間通信機26は第1筐体間通信機14から、たとえばGPSユニット12により取得された位置データを受信する。第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26の間の無線通信の方式は特に限定されないが、第1筐体10側の回路は、バッテリ駆動で動作するため、極力、低消費電力の無線方式を採用することが望ましい。
【0024】
移動検出部28は、第2筐体20の移動距離を検出するために設けられる。たとえば移動検出部28は、加速度センサを含んでもよい。なお移動検出部28の構成は限定されず、その他のセンサを用いてもよい。移動距離D1を示すデータは、判定部30に入力される。
【0025】
判定部30は、移動検出部28が検出した移動距離D1が所定の第1しきい値TH1を超えると、第2筐体20と第1筐体10の距離を測定する。判定部30は、第2筐体20を最初に設置した状態からの移動距離を積算し、積算値を第1しきい値TH1と比較してもよい。たとえば第1しきい値TH1は、10m程度に設定してもよい。
【0026】
第1筐体10と第2筐体20間の測距には、第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26間の無線通信が利用される。判定部30は、移動距離D1が第1しきい値TH1を超えると、第2筐体間通信機26に対して無線通信による測距を指示する。無線通信を利用した測距技術については、公知の、あるいは将来開発される技術を用いればよく、その方式は特に限定されない。たとえば、第2筐体間通信機26から第1筐体間通信機14に対して電波を送信し、第1筐体間通信機14は、第2筐体間通信機26にアクノリッジを介してもよい。この場合、第2筐体間通信機26が電波を送信してから、アクノリッジを受信するまでの時間にもとづいて、第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26の距離を測定できる。あるいは、伝送距離の増大にともなうビットエラーレートの低下などにもとづく測距方式を用いてもよい。
【0027】
判定部30は、無線通信により測定された筐体間距離D2にもとづき、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたか否かを判定し、許容範囲を超える場合、それを異常状態として検知し、通信事業者のサーバーに通知する。なお、第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26が、省電力無線を用いて測距する場合、第1筐体10と第2筐体20の距離が遠すぎると電波が届かなくなり、測距不能となる。この場合は、移動が許容範囲を超えたものと判定してもよい。
【0028】
具体的には判定部30は、第1筐体10と第2筐体20を初期設置したときの筐体間距離(初期筐体間距離D3)を不揮発的に保持している。そして判定部30は、初期筐体間距離D3と測定した筐体間距離D2の差分ΔDの差分にもとづいて、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたか否かを判定する。差分ΔDは、無線通信にもとづいて測定された筐体間距離を示す。
【0029】
判定部30は、初期筐体間距離D3と測定された筐体間距離D2の差分ΔDが、移動検出部28が検出した移動距離D1を超えたとき、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたものと判定してもよい。
【0030】
また判定部30は、移動検出部28が検出した移動距離D1が、第1しきい値TH1より長い所定の第2しきい値TH2を超えたとき、差分ΔDに関わらず、無条件に小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたものと判定する。第2しきい値TH2は、第1しきい値TH1より長く、たとえば数十m〜100m程度に設定することが好ましい。
【0031】
判定部30は、小型基地局4の移動にともなう異常を検出すると、第2通信ユニット24から、固定通信網6に接続される通信事業者のサーバー(不図示)等に対して、小型基地局4が移動された可能性を示唆するデータを送信する。
【0032】
以上が通信システム1の構成である。続いて、小型基地局4による移動の有無の検出動作を説明する。
図2は、小型基地局4の動作を示すフローチャートである。小型基地局4の初期設置時(S100)に、第1筐体10と第2筐体20の間の初期筐体間距離D3が測定され、それが第2筐体20に保持される(S101)。
【0033】
移動検出部28によって、第2筐体20の移動距離D1が測定される(S102)。移動距離D1が、所定の第2しきい値TH2を超えると(S104のY)、無線通信による筐体間の測距の結果を待たずに、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたものと判定する(S114)。この判定がなされると、第2通信ユニット24は、通信事業者のサーバーに対して、移動を検出したことを通知する(S116)。
【0034】
移動距離D1が第2しきい値TH2を超えない場合に(S104のN)、移動距離D1は、第1しきい値TH1とも比較される(S106)。そして、D1<TH1のとき(S106のN)、ステップS102に戻り、移動距離D1の監視が継続される。移動距離D1が第1しきい値TH1を超えると(S106のY)、無線通信により筐体間距離D2が測定される(S108)。
【0035】
判定部30は、移動検出部28により測定された移動距離D1と、筐体間距離D2と初期筐体間距離D3の差分ΔDを比較する(S110)。比較の結果、ΔD>D1のとき(S110のY)、判定部30は、小型基地局4が許容範囲を超えて移動されたものと判定する(S114)。ΔD<D1のとき(S110のN)、判定部30は、小型基地局4の移動が許容範囲内と判定する(S112)。
【0036】
以上が小型基地局4による移動検出の動作である。
【0037】
図3(a)〜(d)は、小型基地局4が移動される様子を示す図である。
図3(a)を参照する。第2筐体20が、同一宅内(同一住所内)で、実線で示す位置から、破線で示す位置20aもしくは20bに移動したとする。このときの移動距離D1は、いずれも第1しきい値TH1より短いため、正常と判定される。
【0038】
図3(b)を参照する。第2筐体20が、同一宅内で、あるフロアから別のフロアの位置20aに移動されたとする。このとき、移動距離D1は、第1しきい値TH1を超えている。移動後の筐体間距離D2と初期筐体間距離D3の差分ΔDは、移動距離D1より短いため、正常と判定される。
【0039】
図3(c)を参照する。第2筐体20が、歩行ではなく台車や車両に搭載して、ある住所から別の住所内の位置20aに移動される。第2筐体20を、歩行ではなく台車や車両に搭載して移動させた場合、移動検出部28によって測定される移動距離D1は、実際の移動距離よりも短くなり得る。本当の移動距離が第2しきい値TH2より長いにもかかわらず、TH1<D1<TH2が成り立つ場合、図2のフローチャートのステップS104の判定によっては異常を検出できない。かかる状況であっても、測定された移動距離D1が差分ΔDより短い場合には、ステップS110によって異常と判定することができる。
【0040】
図3(d)を参照する。図3(d)では、第2筐体20が別住所内の位置20aに、第1筐体10が別住所内の位置10aに、伴って移動される。この場合、第2筐体20と第1筐体10の筐体間距離はほとんど変化しないため、ΔDは小さいが、移動距離D1が第2しきい値TH2を超えるため、異常と判定できる。第1筐体10がもとの位置から移動されず、第2筐体20のみが移動される場合も、D1>TH2となるため、異常と判定できる。
【0041】
実施の形態に係る小型基地局4によれば、移動が許容範囲を超えているか否かを、小型基地局4において自動的に判定し、判定結果を直ちに通信事業者に通知することができる。通信事業者は、小型基地局4の設置箇所に作業員を派遣して確認作業を行う必要がない。
移動距離D1が、ある程度長い場合には、小型基地局4が許容範囲を超えて移動された可能性が高い。そこでD1>TH2のときには、異常状態と判定する。
移動距離D1が、中程度の場合には、許容範囲内での移動である可能性もある。たとえば、第2筐体20を、往復移動させた場合には、実質的な移動距離はゼロであるが、移動検出部28が検出する移動距離D1はある程度長くなる。この場合、移動距離D1のみによって判定せずに、無線通信により筐体間距離D2を測定することにより、小型基地局4の移動が許容範囲を超えているか否かを、確実に検出できる。
【0042】
なお、小型基地局4の移動が許容範囲内であっても、D1>TH2となる状況は起こりえる。この場合、異常状態が誤検出されることになるが、それほど高い頻度で発生する訳ではなく大きな問題とはならないと考えられる。
【0043】
実施の形態に係る小型基地局4によれば、その移動が許容範囲を超えているかを確実に判定できる。作業員による確認作業を必要とする従来の小型基地局の場合、通信事業者は、基地局ごとに、免許申請を行う必要があったが、実施の形態に係る小型基地局4によれば、同一モデルの小型基地局4を、一括申請することが可能となり、手続を大幅に簡略化できる。
【0044】
第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26の間の通信および測距には、省電力無線を用いるため、低消費電力化が実現できる。
【0045】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0046】
第2筐体間通信機26には、指向性を有する複数のアンテナを設けてもよい。これにより、第1筐体間通信機14との距離に加えて、第1筐体10の方向を測定することができる。判定部30は、筐体間距離D2に加えて、方向を加味することにより、より正確に、小型基地局4の移動の有無を判定することが可能となる。
【0047】
第1筐体間通信機14と第2筐体間通信機26の間の通信方式が、移動端末局2と第1通信ユニット22の間の通信方式と共通である場合、第1通信ユニット22を、第2筐体間通信機26として動作させてもよい。この場合、装置を簡略化でき、コストを低減できる。
【0048】
実施の形態では、初期筐体間距離D3と測定された筐体間距離D2の差分ΔDを、移動距離D1と比較することにより移動距離を判定したが、本発明はそれに限定されない。たとえば判定部30は、図2のフローチャートのステップS110において、差分ΔDを、固定された所定のしきい値TH3と比較することにより、移動距離が許容範囲を超えたか否かを判定してもよい。
【0049】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0050】
1…通信システム、2…移動端末局、4…小型基地局、6…固定通信網、10…第1筐体、12…GPSユニット、14…第1筐体間通信機、20…第2筐体、22…第1通信ユニット、24…第2通信ユニット、26…第2筐体間通信機、28…移動検出部、30…判定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体と第2筐体を備え、
前記第1筐体は、
その位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)ユニットと、
前記第2筐体との間で無線通信するための第1筐体間通信機と、
を含み、
前記第2筐体は、
移動端末局との間で無線通信するための第1通信ユニットと、
固定通信網との間で通信するための第2通信ユニットと、
前記第1筐体間通信機との間で通信するための第2筐体間通信機と、
前記第2筐体の移動距離を検出する移動検出部と、
前記移動検出部が検出した移動距離が所定の第1しきい値を超えると、前記第1筐体間通信機と前記第2筐体間通信機の間の無線通信にもとづき、前記第1筐体と第2筐体の筐体間距離を測定し、当該筐体間距離にもとづき、本小型基地局が許容範囲を超えて移動されたか否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする小型基地局。
【請求項2】
前記判定部は、前記第1筐体と前記第2筐体を初期設置したときの初期筐体間距離を保持しており、前記初期筐体間距離と測定した筐体間距離の差分にもとづき、本小型基地局が許容範囲を超えて移動されたか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の小型基地局。
【請求項3】
前記判定部は、前記初期筐体間距離と測定された筐体間距離の差分が、前記移動検出部が検出した移動距離を超えたとき、本小型基地局が許容範囲を超えて移動されたものと判定することを特徴とする請求項2に記載の小型基地局。
【請求項4】
前記判定部は、前記移動検出部が検出した移動距離が、前記第1しきい値より長い所定の第2しきい値を超えたとき、本小型基地局が許容範囲を超えて移動されたものと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の小型基地局。
【請求項5】
前記移動検出部は、加速度センサを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の小型基地局。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の小型基地局と、
前記小型基地局と通信する移動端末局と、
を備えることを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−249177(P2012−249177A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120813(P2011−120813)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】