説明

小形モジュールカメラ

【課題】組み立て作業の効率化を図り、撮像素子を基板に封止するアンダーフィル材の受光部への流れ込みを阻止し、撮像素子へのゴミなどの混入を防止できる小形モジュールカメラを提供する。
【解決手段】セラミック基板の光学系収容部19内の支持部16aにIRカットフィルタ18を嵌合し、さらにレンズ11をねじ込みでセラミック基板内に取り付ける。撮像素子収容部20には受光部13を配置した撮像素子12を支持部16aの外側でフリップチップ実装する。そして、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小形薄形化を要求される携帯電話などの移動電話機,車載用カメラなどに用いられる小形モジュールカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話などの移動電話機に内蔵されるカメラモジュールは、小形化が要求されている。現在までは、XY方向(平面方向)の大きさを中心に小さくすることが検討されてきた。しかしながら、今後は携帯電話の多機能化に伴いカメラブロックの小型が要求され、表示部が液晶からEL素子を用いたものに変更され薄形化が必要となる。
【0003】
このような要求に基づき本件発明者等は、携帯電話などに搭載できる小形モジュールカメラを提案している(特願2002─029211)。
図5は、上記小形モジュールカメラの例を示す断面図である。
レンズ51を支持するレンズホルダ56がフレキシブル基板57の孔57aに嵌合し、レンズホルダ56の下面とフレキシブル基板57の上面が接着固定される。レンズホルダ56の突出部56cの先端には、受光部52が搭載された撮像素子ベアチップ55が取り付けられる。バンプ(金バンプ,半田バンプ)を含む金メッキ部54と金メッキ部60によりフリップチップ実装される。さらにこの部分にアンダフィル剤59を充填して固定されるようになっている。
【0004】
この提案によれば、高さ方向が薄くなって小形化を図ることができ、しかも0.3mm〜0.4mm程度の厚さのフレキシブル基板を用いることができ、組立時のレンズ光軸および受光部の位置合わせも一義的に簡単にできるという特徴を有する。しかしながらアンダーフィル剤を充填する際に、該アンダフィル剤が撮像素子受光部に流れ込む可能性がある。
【0005】
つぎに他の例としてカメラモジュールの厚さ方向を改善するものとして特開2001−128072が開示されている。
図6は上記カメラモジュールの従来例を示す断面図である。
レンズ71と光学フィルタ70が取り付けられた鏡筒19がホルダ68にネジ止めにより固定される。孔が形成されたフレキシブル基板74の上に同様に孔を有するメタルプレート64が接着され、その上にホルダ68が固定される。受光部65を搭載した撮像素子61は、フレキシブル基板74の下面に取り付けられる。撮像素子61の電極部の上にバンプ66が形成され圧着される。その上に封止用の樹脂(アンダーフィル材)67が塗布される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように図6の例では撮像素子の遮光のためと基板との接合強度を増すためにアンダーフィル材を使用しているが、アンダーフィル材が撮像素子の受光部に流れ込むことが考えられる。
また、上記従来例におけるレンズ,鏡筒,ホルダを含めたレンズユニットは、そのときどきに要求される仕様ごとに専用に設計されるものであり、開発効率が悪いことが考えられる。また、レンズユニット62はメタルプレート64に接着搭載される構成であるため、光学フィルタ70,レンズ71の位置決めについて精度を求められる作業が必要となる。
本発明は上記諸問題を解決するもので、その目的は、組み立て作業の効率化を図り、撮像素子を基板に封止するアンダーフィル材の受光部への流れ込みを阻止し、撮像素子へのゴミなどの混入を防止できる小形モジュールカメラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明による請求項1の小形モジュールカメラは、基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔上部側を光学フィルタおよびレンズを収容する光学系収容部、貫通孔下部側を撮像素子を収容する撮像素子収容部とし、前記光学系収容部と撮像素子収容部の間に前記光学フィルタを支持する支持部を撮像素子収容部側に突出するように設け、前記撮像素子収容部に撮像素子を収容し、前記支持部の外側の部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記支持部に前記光学フィルタを搭載し、その上からレンズを前記光学系収容部に挿入して取り付けるように構成されている。
本発明による請求項2の小形モジュールカメラは、請求項1において前記撮像素子はその下面が前記セラミック基板の貫通孔下面より内側になるように前記撮像素子収容部に収容し、前記セラミック基板の周辺に半田ランドを設けて構成されている。
本発明による請求項3の小形モジュールカメラは、請求項1または2において前記セラミック基板はその内部に電気受動素子を形成できる層を有している。
本発明による請求項4の小形モジュールカメラは、基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔を光学フィルタおよびレンズを収容する光学系収容部とし、前記セラミック基板の貫通孔下面側に前記光学フィルタを支持する支持部を前記下面より突出するように設け、前記セラミック基板の貫通孔下面側に前記撮像素子を配置し、前記支持部の外側の部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記支持部に前記光学フィルタを搭載し、その上からレンズを前記光学系収容部に挿入して取り付けるように構成されている。
本発明による請求項5の小形モジュールカメラは、請求項1または4において前記光学系収容部の内壁には内面反射防止加工が施されている。
本発明による請求項6の小形モジュールカメラは、前記レンズの周面と前記光学系収容部の内壁にネジを形成し、前記レンズは螺合により前記光学系収容部に取り付けるように構成されている。
本発明による請求項7の小形モジュールカメラは、基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、セラミック基板に貫通孔を設け、前記貫通孔の上面側に光学フィルタを支持する位置決め溝を設けるとともに前記貫通孔の下面側に流れ防止突起を設け、前記流れ防止突起の外側部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記位置決め溝に前記光学フィルタを搭載し、その上にレンズ筐体を固定するように構成されている。
【0008】
【作用】
上記請求項1の構成によれば、カメラモジュールの十分な薄形を確保できるとともに組み立て工程が簡略化し、撮像素子収容部側に突出した支持部によってアンダーフィル材の流れ込みを防止できる。さらに光学フィルタで撮像素子を封止できるのでゴミの混入を防止できる。
つぎに従来の小形モジュールカメラは基板にコネクタポストを設置して携帯電話などの本体に組み込まれる他、フレキシブル基板を介して本体に組み込まれていたが、請求項2によれば、特別のコネクタポストやフレキシブル基板を用意する必要はなく、さらなるモジュールの薄形化小形化を図れることができる。
請求項3によれば、セラミック基板内に抵抗やコンデンサを形成できるため、実装部品を少なくできる。
請求項4によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項5によれば、セラミック基板内壁に梨地処理などを施し、さらに漏光防止のため黒色のものを用いれば、乱反射の影響を防止できる。
請求項6によれば、レンズをセラミック基板にねじ込む構成となるため、従来必要としたレンズ鏡筒およびホルダは不要となり、レンズをスクリュー調整することによりピント調整が可能となる。
請求項7によれば、撮像素子収容部側に突出した支持部によってアンダーフィル材の流れ込みを防止できる。さらに光学フィルタの位置決めができ、撮像素子を封止するためゴミの混入を防止できる。
なお、セラミック基板はHTCC(High Temperature Cofired Ceramic)またはLTCC(Low Temperature Cofired Ceramic)が用いられる。HTCCは高温焼成多層セラミックで、誘電率が高く,加工精度がLTCCほど良くなく,コストが安いという特徴を有する。LTCCは低温焼成多層セラミックで、低抵抗,無収縮,加工精度が良い,誘電率がHTCCより低い(高周波回路に適する)という特徴を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本発明による小形モジュールカメラの第1の実施の形態を示すブロック図である。
この実施の形態は、セラミック基板に設けた貫通孔内に光学系および撮像素子を収容した例である。
基板はLTCCまたはHTCC(以下、両者を含めて「LTCC」という)16が用いられ、遮光色として黒色を採用する。
LTCC16は内部にC,R層を有し、この部分に電気受動素子を形成することができる。例えば、コンデンサや抵抗などである。
【0010】
LTCC16に貫通孔10が設けられ、貫通孔10の上部孔は円柱孔であり、下部孔は4角柱孔である。円柱孔はIRカットフィルタ18およびレンズ11を収容する光学系収容部19であり、4角柱孔は受光部13を搭載した撮像素子12を収容する撮像素子収容部20である。光学系収容部19の内壁にはネジ16dが形成されている。光学系収容部19と撮像素子収容部20の境界部分にはIRカットフィルタ18を支持し、かつアンダーフィル材15が撮像素子12の受光部13に流れ込むのを防止するための支持部16aが形成されている。支持部16aは撮像素子収容部20の底面16bより突き出し、突堤状に光学系収容部19を囲む形状となっている。
【0011】
撮像素子12の周辺部は金メッキ部(バンプ14を含む)12aが設けられている。一方、撮像素子収容部20の底面16bの突堤外側にも金メッキ部16cが設けられている。この撮像素子収容部20の金メッキ部16cの上に撮像素子12の金メッキ部12aを重ね合わせてフリップチップ実装する。
フリップチップ実装された撮像素子12の背面は、LTCC16の下面より内側位置となり、撮像素子12は撮像素子収容部20内に完全に収容される。フリップチップ実装した後は、アンダーフィル材15で樹脂封止される。アンダーフィル材15は支持部16aで遮られるため、撮像素子12の受光部13側に流れ込むことはない。
【0012】
光学系収容部19側において、IRカットフィルタ18を支持部16aの上に搭載することにより位置決めされ、さらに周辺にネジ11aが設けられたレンズ11を光学系収容部19の内壁のネジ16dに螺合することにより、レンズ11を光学系収容部19に取り付けることができる。押し込み量を加減することによりピント調整を行うことができる。撮像素子12の受光部13面は、IRカットフィルタ18で密閉されるためゴミなどが混入することはない。
LTCC16の背面周囲にランド17が設けられている。そのため、レンズを含めたモジュール自体を携帯電話本体内などにコネクタポストやフレキシブル基板を用いることなくそのまま実装することが可能となる。
【0013】
IRカットフィルタ18はLTCC16内に収容され、レンズ11はLTCC16内にねじ込みのため、ホルダなどの部品を省くことができ部品点数の削減が図れるとともに撮像素子もLTCC16内の下側孔に収容されるため、極めて薄い小形カメラモジュールを実現できる。
【0014】
図2は、本発明による小形モジュールカメラの第2の実施の形態を示すブロック図である。
この実施の形態は、光学系をセラミック基板内に収容し、撮像素子をセラミック基板下面に設けた例である。
基板は図1と同様LTCC26が用いられる。
LTCC26に円柱状の貫通孔が設けられ、この貫通孔は、IRカットフィルタ28およびレンズ21を収容する光学系収容部27である。光学系収容部27の内壁にはネジ26bが形成されている。LTCC26の下面の光学系収容部27境界部分にはIRカットフィルタ28を支持し、かつアンダーフィル材25が撮像素子22の受光部23に流れ込むのを防止するための支持部26aが形成されている。支持部26aはLTCC26の下面より突き出し、突堤状に光学系収容部27を囲む形状となっている。
【0015】
撮像素子22の周辺部は金メッキ部(バンプ24を含む)22aが設けられている。一方、LTCC26の下面の突堤外側にも金メッキ部26cが設けられている。このLTCC26の金メッキ部26cの上に撮像素子22の金メッキ部22aを重ね合わせてフリップチップ実装する。
フリップチップ実装した後は、アンダーフィル材25で樹脂封止される。アンダーフィル材25は支持部26aで遮られるため、撮像素子22の受光部23側に流れ込むことはない。
【0016】
光学系収容部27において、IRカットフィルタ28が支持部26aの上に搭載されて位置決めされ、さらに周辺にネジ21aが設けられたレンズ21を光学系収容部27の内壁のネジ26aに螺合することにより、レンズ21を光学系収容部27に取り付けることができる。この実施の形態も図1と同様、押し込み量を加減することによりピント調整を行うことができる。撮像素子22の受光部23面は、IRカットフィルタ28で密閉されるためゴミなどが混入することはない。IRカットフィルタ28はLTCC26内に収容され、レンズ21はLTCC26内にねじ込みのため、ホルダなどの部品を用いることがなく、部品点数が削減でき、薄い小形カメラモジュールを実現できる。
【0017】
図3は、本発明による小形モジュールカメラの第3の実施の形態を示すブロック図である。
この実施の形態は、セラミック基板の上面に光学系を、下面に撮像素子を配置した例である。
基板は図1と同様LTCC36が用いられる。
LTCC36に貫通孔40が設けられ、LTCC36の上面の貫通孔40の境界部分に位置決め用溝41が設けられている。一方、LTCC36の下面の貫通孔40の境界部分には突堤状に貫通孔40を囲むように流れ防止突起36aが形成されている。
【0018】
撮像素子32の周辺部は金メッキ部(バンプ34を含む)32aが設けられている。一方、LTCC36の下面の流れ防止突起36a外側にも金メッキ部36aが設けられている。このLTCC36の金メッキ部36aの上に撮像素子32の金メッキ部32aを重ね合わせてフリップチップ実装する。
フリップチップ実装した後は、アンダーフィル材35で樹脂封止される。アンダーフィル材35は流れ防止突起36aで遮られるため、撮像素子32の受光部33側に流れ込むことはない。
【0019】
鏡筒39にレンズ31が組み込まれており、鏡筒39の外周にはネジ39aが設けられている。一方、レンズホルダ30の内壁にネジ30aが設けられている。レンズホルダ30はLTCC36の上面に接着剤により固定される。
IRカットフィルタ38を位置決め用溝41に嵌入して位置付けをした後、鏡筒39をレンズホルダ30に螺合して取り付ける。
この実施の形態は、図1,図2ほどモジュールを薄くはできないが、アンダーフィル材35の流れ込みを防止し、IRカットフィルタで撮像素子の受光部を密閉するためゴミなどの混入を同様に防止できる。
【0020】
図4は、本発明による小形モジュールカメラを適用した携帯電話の本体内部を示す図である。
携帯電話5本体の基板実装部分にコネクタ雌4が設置されている。本発明によるカメラモジュールを組み立てたカメラ部1はフレキシブル基板2に接続されている。フレキシブル基板2の先端部にコネクタ雄3が取り付けられている。
コネクタ雌4にコネクタ雄3を嵌入することにより電気接続され携帯電話に組み込むことができる。
この例は、第2または第3の実施の形態の適用例である。
【0021】
適用例として携帯電話に用いる例を説明したが、その他にPHSやPDAなどにも適用できる。さらにディジタルカメラ用や車載カメラ用として用いることも可能である。
【0022】
以上、説明したように構成されているので、本発明は以下のような種々の効果を奏する。
1)セラミック基板の撮像素子側に突出部を設けることにより、アンダーフィル材が撮像素子の受光部に流れ込むことを防止できる。また、セラミック基板に光学フィルタを嵌める位置決め用の溝を設けることにより、位置決め作業を単純化し製造効率を上げることができ、光学フィルタで封止することにより、ゴミの混入を防ぐことができるという効果がある。
2)また、セラミック基板の貫通孔内に収容する構成であるので、カメラモジュールのさらなる薄形化を実現できるとともにレンズ鏡筒およびレンズホルダ自体が不要となるので、部品点数を削減することができ、従来行っていたFPCとレンズホルダの圧着工程を省略できる。さらにレンズのねじ込み構成によりピント調整ができる。
なお、セラミック基板内壁は、梨地処理等をすると同時に漏光防止のために基板自体は黒色のものにすることにより、導入される光の乱反射の影響を防止することができる。
3)さらに、セラミック基板に抵抗やコンデンサを層状に形成することにより、部品実装数を削減することができる。また、セラミック基板の撮像素子をフリップチップ実装するための領域について、セラミック基板内に完全に収容する構造にし、レンズも含めたモジュール自体をそのまま実装できるようにセラミック基板にランドを設けることにより、特別にコネクタポストやフレキシブル基板を用意する必要がなくなる上にモジュール全体を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小形モジュールカメラの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明による小形モジュールカメラの第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】本発明による小形モジュールカメラの第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図4】本発明による小形モジュールカメラを組み立てる携帯電話の本体内部を示す図である。
【図5】小形モジュールカメラの一例を示す断面図である。
【図6】小形モジュールカメラの従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カメラ部
2 フレキシブル基板
3 コネクタ雄
4 コネクタ雌
5 携帯電話
11,21,31 レンズ
12,22,32 撮像素子
13,23,33 受光部
14,24,34 バンプ
15,25,35 アンダーフィル材
16,26,36 LTCC(低温焼成多層セラミック)
17 半田ランド
18,28,38 IRカットフィルタ
39 鏡筒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、
セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔上部側を光学フィルタおよびレンズを収容する光学系収容部、貫通孔下部側を撮像素子を収容する撮像素子収容部とし、
前記光学系収容部と撮像素子収容部の間に前記光学フィルタを支持する支持部を撮像素子収容部側に突出するように設け、
前記撮像素子収容部に撮像素子を収容し、前記支持部の外側の部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記支持部に前記光学フィルタを搭載し、その上からレンズを前記光学系収容部に挿入して取り付けることを特徴とする小形モジュールカメラ。
【請求項2】
前記撮像素子はその下面が前記セラミック基板の貫通孔下面より内側になるように前記撮像素子収容部に収容し、
前記セラミック基板の周辺に半田ランドを設けたことを特徴とする請求項1記載の小形モジュールカメラ。
【請求項3】
前記セラミック基板はその内部に電気受動素子を形成できる層を有することを特徴とする請求項1または2記載の小形モジュールカメラ。
【請求項4】
基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、
セラミック基板に貫通孔を設け、該貫通孔を光学フィルタおよびレンズを収容する光学系収容部とし、
前記セラミック基板の貫通孔下面側に前記光学フィルタを支持する支持部を前記下面より突出するように設け、
前記セラミック基板の貫通孔下面側に前記撮像素子を配置し、前記支持部の外側の部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記支持部に前記光学フィルタを搭載し、その上からレンズを前記光学系収容部に挿入して取り付けることを特徴とする小形モジュールカメラ。
【請求項5】
前記光学系収容部の内壁には内面反射防止加工を施したことを特徴とする請求項1または4記載の小形モジュールカメラ。
【請求項6】
前記レンズの周面と前記光学系収容部の内壁にネジを形成し、前記レンズは螺合により前記光学系収容部に取り付けることを特徴とする請求項1または4記載の小形モジュールカメラ。
【請求項7】
基板上面側にレンズを搭載し、該レンズで撮像される像を受光する撮像素子を基板裏面側に取り付けて構成される小形モジュールカメラにおいて、
セラミック基板に貫通孔を設け、前記貫通孔の上面側に光学フィルタを支持する位置決め溝を設けるとともに前記貫通孔の下面側に流れ防止突起を設け、
前記流れ防止突起の外側部分で撮像素子とセラミック基板のランド部分をフリップチップ実装し、該フリップチップ実装部付近を樹脂封止した後、前記位置決め溝に前記光学フィルタを搭載し、その上にレンズ筐体を固定するように構成したことを特徴とする小形モジュールカメラ。

【図1】
image rotate



【図2】
image rotate



【図3】
image rotate



【図4】
image rotate



【図5】
image rotate



【図6】
image rotate


【公開番号】特開2004−29590(P2004−29590A)
【公開日】平成16年1月29日(2004.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−188942(P2002−188942)
【出願日】平成14年6月28日(2002.6.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】