説明

小旋回杭打機

【課題】旋回半径を小さくしたものであって作業時の安定性を高めた小旋回杭打機を提供すること。
【解決手段】下部走行体2の上に旋回可能に上部旋回体3が搭載され、その上部旋回体3には前方にリーダ5が立設され、リーダ5に沿って昇降するように作業装置50が装着可能なものであり、上部旋回体3は、そのメインフレーム30に対し、中央には横向きにしたパワーユニットが、後方にはカウンタウエイト8が搭載され、側部にはフロントジャッキ11を保持した前後方向に伸縮可能な12伸縮アームが取り付けられ、伸縮アーム12の伸張時にはフロントジャッキ11が作業装置50の位置を超えてメインフレーム前方に位置するようにした小旋回杭打機1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クローラによって走行可能な下部走行体に、リーダなどを備えた上部旋回体が設けられた杭打機に関し、特に、上部旋回体の旋回半径を小さくしつつ、作業時の安定性を図った小旋回杭打機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からの土木工事に関し、例えば軟弱地盤の改良などには作業装置を昇降させるリーダを備えた杭打機が使用される。図7及び図8は、オーガを装着した従来の杭打機を示した図であって、図7は側面図であり、図8は所定角度旋回した状態の平面図である。
この杭打機100は、クローラ111によって走行可能な下部走行体101に操縦席などを備えた上部旋回体102が旋回可能に設けられている。上部旋回体102には、その先頭部分にリーダ103が前後方向に回動可能に軸支され、そのリーダ103が後方に連結された2本のバックステー104によって3点支持の状態で起立している。そして、このリーダ103には施工に応じてオーガなどの作業装置が装着される。
【0003】
杭打機100は、旋回する場合にどの位置でも同じ安定性や許容接地圧以下となるようにクローラ111の幅や長さが決められている。こうしたクローラタイプの杭打機100では、図8に示すように、クローラ111をよけて全旋回の範囲で杭打施工や連続壁施工が行えるようにリーダ103の杭芯位置が決められている。従って、リーダ103に装着される大型オーガなどの位置Pが上部旋回体102の旋回中心Oから遠くなる。そこで、杭打機全体の安定性を保つため、後方には必要な量のカウンタウエイト105が設けられ、前方にはフロントジャッキ106が設けられている。カウンタウエイト105によって前後のバランスをとり、フロントジャッキ106で作業杭から受ける反力などを受けて安定した施工を可能にしている。
【特許文献1】特開平11−158927号公報(第2頁、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
杭打機の大きさは、施工に必要なフロント装置、すなわちリーダに装着するオーガなどの作業装置の機械重量によって決まる。従って、杭打機の選択は、大型の作業装置を使用する施工に合わせて機体が大きいものになってしまう。図7及び図8に示した杭打機100は大型のオーガを装着するためのものであり、これを使用して行う施工では旋回半径が大きいため広い作業スペースが必要であった。しかし、施工内容によって大型の作業装置が必要な場合であっても、それに応じて作業スペースが広いとは限らず、例えば都市部で行われる地下鉄用の連続壁施工では道路脇という限られたスペースで作業を行わなければならない。
【0005】
このような場所での作業は、交通への影響も大きく、居住地が隣接していて用地確保も難しい。そこで、広く作業スペースを取ることができないが、大型の作業装置を使用する必要がある施工現場で使用可能な杭打機が望まれていた。また、都市部で行う施工は、現場までの道幅が狭い場合が多く、杭打機が大型であると現場まで入ること自体が困難になる。従って、杭打機本体を分解可能にして分解重量を軽く抑えたり、組み立てや分解を容易にして輸送性を高めることへの要求も高かった。
【0006】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、旋回半径を小さくしたものであって作業時の安定性を高めた小旋回杭打機を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の小旋回杭打機は、下部走行体の上に旋回可能に上部旋回体が搭載され、その上部旋回体には前方にリーダが立設され、当該リーダに沿って昇降するように作業装置が装着可能なものであり、前記上部旋回体は、そのメインフレームに対し、中央には横向きにしたパワーユニットが、後方にはカウンタウエイトが搭載され、側部にはフロントジャッキを保持した前後方向に伸縮可能な伸縮アームが取り付けられ、伸縮アームの伸張時にはフロントジャッキが前記作業装置の位置を超えて前記メインフレーム前方に位置するようにしたものであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の小旋回杭打機は、前記メインフレームの左右両側に設けられた前記伸縮アームは、メインフレームの前方向に間隔が広がるように傾けて取り付けられているものであることが好ましい。
また、本発明の小旋回杭打機は、前記フロントジャッキが、前記伸縮アームが収縮した場合、前記リーダに装着される前記作業装置の位置よりもメインフレーム側にあって、前記下部走行体の横幅内に収まるようにしたものであることが好ましい。
また、本発明の小旋回杭打機は、前記伸縮アームが、油圧シリンダによって伸縮可能に組み合わされたアーム部材が伸縮するようにしたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
よって、本発明の小旋回杭打機によれば、パワーユニットをメインフレーム中央に横置きにして搭載し、更にその後方にカウンタウエイトを搭載したので、前後方向の寸法を短くすることができ、機体後方側の旋回半径を小さくすることが可能になる。そして、旋回半径を小さくするため後方に突き出してカウンタウエイトを配置できないが、作業時に作用する掘削ロッドの引抜き反力など、メインフレーム前方に掛かる力を伸縮アームのフロントジャッキが作業装置よりも前方で支えるため、安定性を保った作業が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明に係る小旋回杭打機の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1乃至図3は、本実施形態の小旋回杭打機の作業状態を示した図である。図面の小旋回杭打機1は、リーダが設けられている上部旋回体3が下部旋回体2に対して横向きに旋回した状態が示されている。そして、特に図1は上部旋回体の側面側を示した図であり、図2は上部旋回体の正面側を示した図であり、更に図3は平面図である。
【0011】
小旋回杭打機1は、クローラ20を備えた下部走行体2に対し、旋回機構を介して上部旋回体3が一体に構成されている。上部旋回体3には、前方にリーダ5が固定されて起立し、そこに作業装置であるオーガ50が昇降可能に装着されている。リーダ5は、後方から2本のバックステー6が連結されて3点支持構造がとられている。上部旋回体3は、そうしたリーダ5の他にパワーユニット7やカウンタウエイト8が搭載されている。パワーユニット7は、クローラ20やオーガ50などを駆動させる動力源となるものであり、カウンタウエイト8は、前方のリーダ5やオーガ50とのバランスをとるために設けられている。
【0012】
ここで、図4は、上部旋回体3からリーダ5、パワーユニット7及びカウンタウエイト8などを取り外した状態の小旋回杭打機を示した側面図であり、図5は、その平面図である。上部旋回体3は、リーダ5、パワーユニット7及びカウンタウエイト8を搭載可能なメインフレーム30によって構成されている。メインフレーム30は、その前方にリーダ5の下端部分を構成するリーダ支持台31が構成されている。リーダ支持台31は、リーダ5と同様のサイズで形成された円筒体であって、前方の両サイドには一対のガイドパイプ32が設けられ、上端にはリーダ5をボルトで締結するためのフランジ33が形成されている。
【0013】
また、上部旋回体3のメインフレーム30には、中央部分にパワーユニット7を搭載するためのユニット台35と、その後方にカウンタウエイト8を搭載するためのウエイト台36が構成されている。ウエイト台36には、図1に示すようにカウンタウエイト8を縦置きに搭載するためユニット台35よりも低く形成され、段差が付けられている。そして、このメインフレーム30には、前後方向の寸法を短くするため、図2及び図3に示すように、パワーユニット7がユニット台35に対して横向きに配置される。また、後方のウエイト台36に搭載されるカウンタウエイト8は、図1に示すように、ウエイトブロック8a,8bが上下2段に重ねられて一体になっている。
【0014】
ところで、図3には、パワーユニット7とカウンタウエイト8の旋回半径が2点鎖線の円弧A,Bで示されている。この図から分かるように、カウンタウエイト8は、円弧Bの内側に収まるように、その側面が多面的に形成されている。そして、パワーユニット7は、その角部の軌跡である円弧Aの方がカウンタウエイト8の側面部の軌跡である円弧Bよりも外側にあり、旋回半径が大きくなっている。従って、本実施形態の小旋回杭打機1では、横に張り出して旋回半径が大きくなってしまうパワーユニット7を旋回中心に配置することで、機体後方側の旋回半径が杭打機全体として小さくなるように構成されている。
【0015】
上部旋回体3には、リーダ5の左右前方にフロントジャッキ11が設けられている。フロントジャッキ11は、伸縮アーム12のストロークによって、図4の波線で示す退避位置と実線で示す作用位置との間で任意に位置決めできるようになっている。
伸縮アーム12は、上部旋回体3の左右両側に対称的に配置して設けられ、上部旋回体3の側部にブラケット21などを介し、メインフレーム30から離して固定されている。その伸縮アーム12は、スライドケース22内にスライダ23が挿入され、油圧シリンダ24によって伸縮するように構成されている。
【0016】
油圧シリンダ24は、嵌め合わされたスライドケース22とスライダ23内に設けられ、それぞれに連結されている。スライダ23の先端には、油圧シリンダからなるフロントジャッキ11が垂直に固定されている。従って、油圧シリンダ24の伸縮によって、スライドケース22に対しスライダ23が出入りして伸縮アーム12の伸びが調節され、固体されたフロントジャッキ11の位置調節が行われるようになっている
【0017】
伸縮アーム12は、図5に示すように、スライドケース22がメインフレーム30の前側に向けて幅広になるようにハの字に取り付けられ、実線で示すように左右のフロントジャッキ11の距離が伸長状態でより大きくなるように構成されている。ただし、波線で示すように収縮した状態では、左右のフロントジャッキ11は、二点鎖線で示すように左右のクローラ20からなる下部旋回体2の車幅からはみ出ないようになっている。
【0018】
次に、リーダ5を支持する2本のバックステー6は、その下端がメインフレーム30に搭載されたカウンタウエイト8の上に取り付けられている。本実施形態では、こうして前後方向の寸法をコンパクトにすることによって旋回半径を小さくするように構成されている。そして、同様に前後方向の寸法を抑えるため、カウンタウエイト8の上部とリーダ5の背部とにそれぞれウインチ9,10が設けられている。
【0019】
こうした小旋回杭打機1によって掘削などを行う場合、リーダ5に作業装置であるオーガ50が装着される。そのため、リーダ5にはガイドパイプ13が長手方向に形成されており、そのガイドパイプ13に対して摺動可能に嵌合させたガイドギブ51を介してオーガ50が装着される。オーガ50は、リーダ5上端のシーブ15を介してウインチ9から送り出されたワイヤロープに吊設され、そのウインチ9の巻出し巻取り動作によって昇降するように取り付けられている。
【0020】
小旋回杭打機1に装着されたオーガ50は、横方向に配置した3本の撹拌ロッド60を連結して掘削作業を行う多軸回転駆動装置である。そして、このオーガ50に接続された撹拌ロッド60は、複数の撹拌翼61が取り付けられ、撹拌ロッド60の撹拌翼61同士は互いにずれるようにして配置されている。また、撹拌ロッド60には、下方に掘削翼や先端に掘削ビットを有する掘削ロッド63が一体的に連結され、特に中央の掘削ロッド63は、両サイドの撹拌翼と干渉しないように短く形成されている。
【0021】
続いて、オーガ50を装着した小旋回杭打機1による施工方法について説明する。小旋回杭打機1を使用した作業は、例えば施工スペースの狭い地下鉄用の連続壁の施工などに有効である。それは、施工場所が都市部であって輸送ルートとなる道の道幅が狭いような場合でも、小旋回杭打機1は図4に示すように上部旋回体3のメインフレーム30からリーダ5、パワーユニット7及びカウンタウエイト8などを取り外せ、コンパクトにした状態で分割輸送することができる。そして、フロントジャッキ11や伸縮アーム12は、メインフレーム30の横に張り出して設けられているが、下部旋回体2の車幅に収まっているため取り付けたまま輸送することができる。
【0022】
施工現場では、分割輸送されたリーダ5などが組み付けられ、図1乃至図3に示すような小旋回杭打機1となる。上部旋回体3のメインフレーム30には、ユニット台35にパワーユニット7が、ウエイト台36には、ウエイトブロック8a,8bが上下2段に重ねたカウンタウエイト8が搭載される。更に、リーダ支持台31には同軸にリーダ5が重ねられ、フランジ33同士がボルトで締結される。このときガイドパイプ13,32が連続し、そこにガイドギブ51を嵌合させたオーガ50がリーダ5に沿って昇降可能に装着される。リーダ5は、カウンタウエイト8との間で連結されたバックステー6によって後方から支持され、その伸縮によってリーダ5の前後左右方向の傾きが微調整される。そして、リーダ5にはオーガ50が昇降可能に装着され、そのオーガ50に撹拌ロッド60などが連結される。
【0023】
小旋回杭打機1が組み上がったところで、地下鉄用の連続壁の施工が行われる。施工現場は、例えば道路脇などの狭い場所であり、道路に沿って連続壁が造成される。小旋回杭打機1は、図1乃至図3に示しように、上部旋回体3の向きが下部旋回体2のクローラ20による進行方向に対して直交方向に向けられる。従って、リーダ5に装着されたオーガ50や撹拌ロッド60は、図3に示すように一方のクローラ20の横に配置され、3本の撹拌ロッド60が小旋回作業機1の進行方向(図3上側)に並んでいる。そこで、所定の位置でその箇所の連続壁の造成作業を行った後、小旋回杭打機1は、クローラ20の駆動により上部旋回体3が横向きのまま移動し、移った隣の位置で同様に連続壁の造成作業が行われる。
【0024】
作業時の小旋回杭打機1は、図6に示すように伸縮アーム12が伸びて攪拌ロッド60よりも前方に張り出している。そして、所定の作業位置に小旋回杭打機1が移れば、図6に示すようにフロントジャッキ11が伸び、攪拌ロッド60による掘削位置を超えた位置で接地する。伸縮アーム12はメインフレーム30の側面部にブラケット21を介して固定され、更に前方に広がるように角度が付けられている。そのため、左右のフロントジャッキ11は、伸縮アーム12が伸びた状態ではメインフレーム30の横幅よりも間隔が大きくとられた位置で接地する。
【0025】
連続壁の造成は、例えば次のようにして行われる。オーガ50の駆動により3本の撹拌ロッド60に回転が与えられ、ウインチ9の巻出しによってワイヤロープが伸びてオーガ50及び掘削ロッド60が下降する。そのため、先端の掘削ビットや掘削翼によって地盤が掘削され、撹拌ロッド60の撹拌翼61によって切削された地盤の撹拌が行われる。こうして地中に溝孔を掘削しつつセメントミルクなどの固化材が供給され、掘削土と固化材とが撹拌混合されてソイルセメントが形成される。
【0026】
打ち込まれた攪拌ロッド60を引き抜く場合、ウインチ9の巻取りによってワイヤロープを介してオーガ50及び掘削ロッド60が引き上げられる。このとき、掘削ロッド60の逆回転が与えられるが、地面との抵抗が大きい場合には引抜き反力を受け、小旋回杭打機1は攪拌ロッド60によって下向きに引っ張られ、前方に傾くように力がかかる。カウンタウエイト8が設けられているが、後方へ張り出すことができないため十分なバランスがとれない場合がある。そこで、本実施形態の小旋回杭打機1では、その引抜き反力を撹拌ロッド60よりも前方の位置でフロントジャッキ11が接地して支える。そして、連続壁の一部の造成が行われると、小旋回杭打機1が移動して場所をずらし、そこで同じ作業が繰り返される。そのため、地中には円柱がオーバーラップした状態の連続壁が造成される。
【0027】
よって、本実施形態の小旋回杭打機1によれば、旋回半径を小さくするためカウンタウエイト8の配置が制限され、作業中のバランスが十分にとれない場合でも、フロントジャッキ11をオーガ50などの作業装置よりも前方に出して支えるようにしたため、安定した作業状態を保つことができる。
伸縮アーム12が前方に幅が広がるように取り付けられているため、その伸長状態では左右のフロントジャッキ11の間隔を広くとることができ、小旋回杭打機1の作業時の安定性を更に良くすることができる。
【0028】
また、伸縮アーム12を収縮させた場合には、下部走行体2の幅内にフロントジャッキ11が収まるため、メインフレーム30に取り付けたままでも輸送トラックの搭載制限内に抑えることができる。そして、伸縮アーム12の収縮状態ではリーダ5に装着したオーガ50よりもメインフレーム30側に位置するため、旋回時に安定を損なうこともない。
更に、伸縮アーム12は、油圧シリンダ24によって伸縮動作を行うため、図4の波線で示す退避位置と実線で示す作用位置との間の任意に位置でフロントジャッキ11を使用することができる。
【0029】
また、横向きにしてパワーユニット7を搭載したり、カウンタウエイト8を縦置きにして搭載したり、更にはカウンタウエイト8上にバックステー6を取り付ける構成としたので、前後方向の寸法を小さくすることができ、しかも図3に示すように旋回時の軌跡が外側になるパワーユニット7を機体中央に置くことで、機体後方側の旋回範囲を小さくすることができた。そのため、横向きにして作業をした場合、図1及び図3に示すようにクローラ20の側部近傍で作業を行うことができ、反対側ではクローラ20からほとんど上部旋回体3が突き出ることがない。従って、都市部の狭い施工場所、例えば歩道分程のスペースしかないような場所でも十分に作業を行うことができるようになった。
また、小旋回杭打機1は、上部旋回体3のメインフレーム30に対するリーダ5、パワーユニット7及びカウンタウエイト8などの組み立て及び取り外しが容易に行えるよう構成されている。そのため、図4に示すようにメインフレーム30からパワーユニット7などを取り外し、コンパクトな状態にして分割輸送することが可能である。
【0030】
以上、本発明に係る小旋回杭打機の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】一実施形態の小旋回杭打機の作業状態を示した図であり、リーダが設けられた上部旋回体が下部旋回体に対して横向きに旋回した状態の側面図である。
【図2】一実施形態の小旋回杭打機の作業状態を示した図であり、リーダが設けられた上部旋回体が下部旋回体に対して横向きに旋回した状態の正面図である。
【図3】一実施形態の小旋回杭打機の作業状態を示した図であり、リーダが設けられた上部旋回体が下部旋回体に対して横向きに旋回した状態の平面図である。
【図4】上部旋回体からリーダ、パワーユニット及びカウンタウエイトなどを取り外した状態の杭打機を示した側面図である。
【図5】上部旋回体からリーダ、パワーユニット及びカウンタウエイトなどを取り外した状態の杭打機を示した平面図である。
【図6】一実施形態の小旋回杭打機の作業状態を示した図であり、リーダが設けられた上部旋回体が下部旋回体に対して横向きに旋回した状態での作業時の側面図である。
【図7】オーガを装着した従来の杭打機を示した側面図である。
【図8】オーガを装着した従来の杭打機について所定角度旋回した状態を示した平面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 小旋回杭打機
2 下部走行体
3 上部旋回体
5 リーダ
6 バックステー
7 パワーユニット
8 カウンタウエイト
9,10 ウインチ
11 フロントジャッキ
12 伸縮アーム
20 クローラ
21 ブラケット
22 スライドケース
23 スライダ
24 油圧シリンダ
30 本体
50 オーガ
60 撹拌ロッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体の上に旋回可能に上部旋回体が搭載され、その上部旋回体には前方にリーダが立設され、当該リーダに沿って昇降するように作業装置が装着可能な小旋回杭打機において、
前記上部旋回体は、そのメインフレームに対し、中央には横向きにしたパワーユニットが、後方にはカウンタウエイトが搭載され、側部にはフロントジャッキを保持した前後方向に伸縮可能な伸縮アームが取り付けられ、伸縮アームの伸張時にはフロントジャッキが前記作業装置の位置を超えて前記メインフレーム前方に位置するようにしたものであることを特徴とする小旋回杭打機。
【請求項2】
請求項1に記載する小旋回杭打機において、
前記メインフレームの左右両側に設けられた前記伸縮アームは、メインフレームの前方向に間隔が広がるように傾けて取り付けられているものであることを特徴とする小旋回杭打機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する小旋回杭打機において、
前記フロントジャッキは、前記伸縮アームが収縮した場合、前記リーダに装着される前記作業装置の位置よりもメインフレーム側にあって、前記下部走行体の横幅内に収まるようにしたものであることを特徴とする小旋回杭打機。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する小旋回杭打機において、
前記伸縮アームは、油圧シリンダによって伸縮可能に組み合わされたアーム部材が伸縮するようにしたものであることを特徴とする小旋回杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−303202(P2007−303202A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−133803(P2006−133803)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】