説明

尿素水ノズル装置

【課題】 尿素水を充分に微粒化して排気ガス中に噴出されるさせることができる尿素水ノズル装置を提供すること。
【解決手段】 エンジンの排気ガス中に尿素水を噴出する尿素水ノズル装置30であって、排気ガスが流れる排気管に取り付けられるノズル本体52を備え、ノズル本体52の先端噴出部31は排気管内に突出し、先端噴出部には3重の噴出口54,56,58が同心状に設けられている。径方向内側及び外側の噴出口54,56は圧縮空気を噴出する空気用噴出口として用いられ、これら噴出口54,58の間の中間噴出口56は尿素水を噴出する尿素水用噴出口として用いられ、中間噴出口56から噴出する尿素水に径方向内側及び外側から圧縮空気が作用して尿素水の霧化が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気ガス中に尿素水を噴出する尿素水ノズル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン(コージェネレーションシステム用ガスエンジン、車両用ディーゼルエンジンなど)の排気ガスにはNOx(窒素酸化物)が含まれており、この排気ガスのNOxの排出量を規制値内に抑えるために、エンジンの排気系に簡易脱硝装置を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この簡易脱硝装置は、エンジンの排気系に配設された尿素水ノズル装置及びNOx触媒を備えており、尿素水ノズル装置から排気ガス中に尿素水が噴出され、かく噴出された尿素水が排気ガス中で分解してアンモニアが生成され、このアンモニアと排気ガス中のNOxとをNOx触媒で反応させてNOXの排出量を抑えている。
【0003】
この尿素水噴射ノズル装置として、例えば、図3に示すものが用いられている。従来の尿素水噴射ノズルの一例を示す図3において、図示の尿素水ノズル装置2は、エンジンの排気管(図示せず)に取り付けられるノズル本体4を備え、このノズル本体4の中心部に尿素水流路6が設けられ、この尿素水流路6の外周側に空気流路8が設けられている。このノズル本体4の先端噴出部10には、その中央部に尿素水用噴出口12が、この尿素水用噴出口12の周囲に空気用噴出口14が同心状に設けられている。尿素水流路6は尿素水用噴出口12に連通され、尿素水供給源(図示せず)から尿素水流路6を通して供給される尿素水は尿素水用噴出口12から噴出され、また空気流路8は空気用噴出口14に連通され、空気供給源(図示せず)から空気流路8を通して供給される圧縮空気は空気用噴出口14から噴出され、空気用噴出口14から噴出される圧縮空気の作用によって、尿素水用噴出口12から噴出される尿素水が霧化されて気化し、気化した尿素水を含む排気ガスがNOx触媒に送給され、このNOx触媒にてアンモニアと排気ガス中のNOxガスとが反応する。
【0004】
【特許文献1】特開平9−150038号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような簡易脱硝装置では、尿素水ノズル装置の下流側のNOx触媒が配設されるが、NOx触媒での排気ガス中のNOxとアンモニアとの反応を促進するためには、尿素水噴射ノズル装置2の尿素水用噴出口12から噴出された尿素水が気化された後に排気ガスと混合された状態にてNox触媒に導入される必要がある。そのために、従来の簡易脱硝装置においては、尿素水ノズル装置からNox触媒までの間に一定距離の直線状配管が設けられ、この直線状配管を流れる間に尿素水用噴出口12から噴出された尿素水が気化されて排気ガスに所要の通りに混合されるようになっている。
【0006】
しかしながら、エンジンの排気系に適用する場合、設置スペースの都合上、尿素水ノズル装置2の下流側に所定長さの直線状配管を設置するようなレイアウトを採用することが困難なことがある。また、エンジンの排気系の配管コストは、配管長さに応じて増加するために、所定長さの直線状配管を設けるために配管レイアウトが複雑になると、配管構造が複雑になるとともに、配管コストが高くなる。このようなことから、尿素水ノズル装置2から噴出される尿素水の微粒化を図り、気化に要する時間を短くすることができる尿素水ノズル装置の実現が望まれていた。
【0007】
また、この尿素水ノズル装置2は、エンジンの排ガス中に常温の尿素水を噴出するが、エンジンからの排気ガスの温度は400〜500℃と高温状態にあるために、尿素水ノズル装置2から噴出された尿素水が充分に気化されずにその液滴が配管に付着すると、配管割れなどの問題が発生する。
【0008】
本発明の目的は、尿素水を充分に微粒化して排気ガス中に噴出されるさせることができる尿素水ノズル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の尿素水ノズル装置は、エンジンの排気ガス中に尿素水を噴出する尿素水ノズル装置であって、排気ガスが流れる排気管に取り付けられるノズル本体を備え、前記ノズル本体の先端噴出部は前記排気管内に突出し、前記先端噴出部には少なくとも3重の噴出口が同心状に設けられ、前記噴出口は空気を噴出する空気用噴出口と尿素水を噴出する尿素水用噴出口とが交互に配設されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2に記載の尿素水ノズル装置では、前記ノズル本体の先端噴出部には3重の噴出口が同心状に設けられ、前記空気用噴出口は径方向内側及び外側に配設され、前記尿素水用噴出口は内側空気用噴出口と外側空気用噴出口との間に配設されていることを特徴とする。
【0011】
更に、本発明の請求項3に記載の尿素水ノズル装置では、前記ノズル本体の前記内側空気用噴出口に空気を送給するための第1空気流路の流路断面積と前記外側空気用噴出口に空気を送給するための第2空気流路の流路断面積は実質上等しく、空気供給源から供給される空気は、前記第1及び第2空気流路を通して前記内側及び外側空気用噴出口に実質上均等に配分して送給されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1に記載の尿素水ノズル装置によれば、ノズル本体の先端噴出部には少なくとも3重の噴出口が同心状に配設され、これら噴出口は尿素水を噴出する尿素水用噴出口と空気を噴出する空気用噴出口とが交互に配設されているので、空気用噴出口から噴出された空気が尿素水用噴出口から噴出された尿素水に効果的に作用して霧化し、その気化を促進することができる。その結果、尿素水の気化、混合に必要な排気系の直線状配管の長さを短くすることができ、これによって、排気系のレイアウトを簡単に、また配管コストを下げることができ、更に配管への液滴をも少なく抑えることができる。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の尿素水ノズル装置によれば、ノズル本体の先端噴出部に3重の噴出口が設けられ、空気用噴出口が内側及び外側に配設され、尿素用噴出口がこれら空気用噴出口の間に配設されているので、尿素用噴出口から噴出する尿素水には径方向内側からは内側空気用噴出口から噴出される空気が作用し、また径方向外側からは外側空気用噴出口から噴出される空気が作用し、径方向両側から作用する空気によって尿素水を効果的に霧化させて短時間に気化させることができ、また液滴の発生もより少なくすることができる。
【0014】
更に、本発明の請求項3に記載の尿素水ノズル装置によれば、第1空気流路の流路断面積と第2空気流路の流路断面積とが実質上等しいので、空気供給源から供給される空気は第1及び第2空気流路に実質上均等に配分されて内側及び外側空気噴出口に送給され、これによって、尿素水噴出口から噴出される尿素水には径方向内側及び外側からほぼ同量の空気が作用し、かくして尿素水噴出口からの尿素水をより効率よく霧化し、短時間に気化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図1及び図2を参照して、本発明に従う尿素水ノズル装置の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態の尿素水ノズル装置を装備したエンジンの排気系を簡略的に示す図であり、図2は、図1の尿素水ノズル装置の一部を示す部分断面図である。
【0016】
図1において、コージェネレーションシステムのガスエンジンの如きエンジン22の排気系24に簡易脱硝装置26が配設され、この簡易脱硝装置26は、エンジン22の排気系24の排気管28に取り付けられた尿素水ノズル装置30と、この尿素水ノズル装置30の下流側に配設されたNOx触媒32とを備えており、尿素水ノズル装置30の先端噴出部31が排気管28内に突出している。尿素水ノズル装置30は、尿素タンクの如き尿素供給源32に接続されているとともに、コンプレッサの如き空気供給源34に接続されており、後述する如く、尿素供給源32からの尿素水は尿素水送給流路36を通して尿素水ノズル装置30に供給されるとともに、空気供給源34からの圧縮空気が空気送給流路38を通して尿素水ノズル装置30に送給される。また、NOx触媒32は、排気管28によって規定される排気流路40に配設され、尿素水ノズル装置30の取付部位より所定距離、例えば0.8〜1.3m程度下流側に配設される。尚、尿素水ノズル装置30については、後に詳述する。
【0017】
この簡易脱硝装置26を装備したエンジン22においては、次のようにして排気ガス中のNOxの濃度が低減される。即ち、エンジン22からの排気ガスは、矢印42で示すように排気流路40を通して外部に排出される。尿素水ノズル装置30は、排気流路40を流れる排気ガスに向けて圧縮空気とともに尿素水を噴出し、尿素水ノズル装置30から噴出される尿素水が圧縮空気によって霧化され、Nox触媒32に向けて下流側に流れる間に気化され、気化した尿素水を含む排気ガスがNOx触媒32に送給される。NOx触媒32では、尿素水の分解により生成されるアンモニアと排気ガス中のNOxガスとが反応し、かかる反応によって排気ガス中のNOxが少なくなり、NOx濃度が低減した排気ガスが外部に排出される。
【0018】
次に、図2を参照して、この簡易脱硝装置26の尿素水ノズル装置30について説明する。尿素水ノズル装置30は、排気管28に取り付けられるノズル本体52を備えており、このノズル本体52の先端噴出部31が排気管28を貫通して排気流路42に位置している。この先端噴出部31の先端面には、三つの噴出口54,56,58が同心状に設けられ、この実施形態では、内側の噴出口54及び外側の噴出口58が圧縮空気が噴出する空気用噴出口として機能し、内側及び外側の両噴出口54,58の間に位置する中間噴出口56が尿素水が噴出する尿素水用噴出口として機能する。
【0019】
上述したように噴出口54,56,58が設けられていること関連して、ノズル本体52内には、細長い内側スリーブ60が設けられ、この内側スリーブ60の先端部に接続部材62が設けられ、この接続部材62に内側ノズル64が取り付けられている。内側スリーブ60は径方向内側に第1空気流路66を規定し、内側ノズル64の先端部(径方向内側の円形状開口)に内側噴出口54が規定され、第1空気流路66が内側ノズル64を通して内側噴出口54に連通している。
【0020】
また、内側スリーブ60、接続部材62及び内側ノズル64の径方向外側には、中間スリーブ68及び中間ノズル70が配設されている。中間スリーブ68は径方向内側の内側スリーブ60との間に環状の尿素水流路72を規定し、また中間ノズル70の先端部(中間ノズル70と内側ノズル64との間の環状開口)に中間噴出口56が規定され、尿素水流路72が中間ノズル70の径方向内側を通して中間噴出口56に連通している。尚、この形態では、中間ノズル70は接続部材62の外周面に接するように装着され、この中間ノズル70の接触部材62と接する内周面には、周方向に間隔をおいて複数の連通孔74が設けられ、かかる連通孔74を通して尿素水流路72と中間噴出口56とが連通されている。
【0021】
更に、中間スリーブ68及び中間ノズル70の径方向外側には、外側スリーブ76及び外側ノズル78が配設されている。外側スリーブ76は径方向内側の中間スリーブ68との間に環状の第2空気流路80を規定し、また外側ノズル78の先端部(外側ノズル78と中間ノズル70との間の環状開口)に外側噴出口58が規定され、第2空気流路80が外側ノズル78の径方向内側を通して外側噴出口58に連通している。尚、この形態では、外側ノズル78は中間ノズル70の外周面に接するように装着され、この外側ノズル78の中間ノズル70と接する内周面には、周方向に間隔をおいて複数の連通孔82が設けられ、かかる連通孔82を通して第2空気流路80と外側噴出口58とが連通されている。
【0022】
ノズル本体52の第1及び第2空気流路66,80は、空気送給流路38を介して空気供給源34(図1参照)に接続され、その尿素水流路72は尿素水流路36を介して尿素水供給源32(図1参照)に接続されている。
【0023】
上述した尿素水ノズル装置30においては、尿素水供給源32から尿素水送給流路36を通して送給される尿素水は、ノズル本体52内の尿素水流路80及び連通孔74を通して中間噴出口56に供給され、この中間噴出口56から排気流路40を流れる排気ガスに向けて噴出される。また、空気供給源34から空気送給流路38を通して送給される圧縮空気は、ノズル本体52内の第1空気流路66を通して内側噴出口54に供給されるとともに、その第2空気流路80及び連通孔82を通して外側噴出口58に供給され、これら内側及び外側噴出口54,58から排気ガスに向けて噴出される。このとき、内側噴出口54から噴出される圧縮空気の噴出量と外側噴出口58から噴出される圧縮空気の噴出量がほぼ等しくなるように、第1空気流路66の一部の流路断面積と第2空気流路80の一部の流路断面積とが実質上等しくなるように構成するのが好ましい。
【0024】
このように尿素水及び圧縮空気が噴出するので、中間噴出口56から噴出する尿素水に、内側噴出口54から噴出する圧縮空気が径方向内側から、また外側噴出口58から噴出する圧縮空気が径方向外側から外側から作用するので、噴出する尿素水に対する圧縮空気による霧化が効果的に行われ、これによって尿素水の気化が促進される。そして、気化した尿素水を含む排気ガスが矢印42で示す方向にNOx触媒32に流れ、NOx触媒32にて上述したように処理される。
【0025】
上述した実施形態では、尿素水及び圧縮空気を噴出する噴出口54,56,58を径方向に同心状に3重に設けているが、これに限定されず、これら噴出口を径方向に同心状に4重以上設けるようにしてよく、この場合、圧縮空気によって尿素水の霧化、気化を促進するために、尿素水を噴出する尿素水用噴出口と空気(圧縮空気)を噴出する空気用噴出口とを径方向に交互に配設することが重要である。
【0026】
また、上述した実施形態では、空気送給路38を通して送給される圧縮空気を第1及び第2空気流路66,80に分配して内側及び外側噴出口54,58に供給しているが、このような構成に代えて、空気供給源34からの圧縮空気を第1空気送給流路を介してノズル本体52の第1空気流路66に送給するとともに、第1空気送給流路と別個の第2空気送給流路を介してノズル本体52の第2空気流路80に送給するようにしてもよい。
【実施例】
【0027】
本発明に従う尿素水ノズル装置の効果を確認するために、次の通りの評価実験を行った。実施例1として図2に示す形態の尿素水ノズル装置を用い、この尿素水ノズル装置を500kWクラスのコージェネレーションシステムに採用されたガスエンジンの排気管に取り付け、その取付位置を排気管内のNOx触媒の配設部位の上流側3.0mとし、このように取り付けた尿素水ノズル装置からガスエンジンの排気ガスに向けて尿素水を噴霧した。第1空気流路の流路断面積と第2空気流路の流路断面積とが実質上等しくなるように設定し(内側スリーブ及び外側スリーブの内径を設定する)、内側及び外側噴出口から圧縮空気を噴出させ、また中間噴出口から尿素水を噴出させた。ガスエンジンの排気管は直径400mmで、ガスエンジンからの排気ガスの流量は3500m/hで、この排気ガスの温度が500℃で、この排気ガス中に含まれたNOxの濃度は300ppmであった。
【0028】
評価実験においては、尿素水ノズル装置の中間噴出口から50cc/minの割合で尿素水を噴出させ、その内側及び外側噴出口から5気圧の圧縮空気を噴出させて、尿素水を霧化させ、このような運転状態における液滴の有無及びNOx触媒通過後の排気ガス中のNOx濃度を計測した。尚、液滴については、排気管中にレーザーシートを照射して行った。
【0029】
比較例として、実施例1の尿素水ノズル装置に代えて、図3に示す従来の尿素水ノズル装置を用い、この尿素水ノズル装置を実施例1と同様のコージェネレーションシステムのガスエンジンの排気管に取り付け、実施例1と同様の条件でガスエンジンを運転し、実施例1と同様の条件で尿素水ノズル装置の内側噴出口から尿素水を噴出させ、その外側噴出口から圧縮空気を噴出させ、このような運転状態における液的の有無及びNOx触媒通過後の排ガス中のNox濃度を測定した。
【0030】
実施例1及び比較例の評価実験の結果は表1に示す通りであった。表1に示す通り、比較例では尿素水ノズル装置の先端噴出部から150mm下流まで液滴による散乱光が観察されたが、実施例1では、尿素水ノズル装置の先端噴出部から100mm下流までしか液滴による散乱光が観察されず、実施例1の方が噴出した尿素水の霧化が促進され、気化に要する時間が短縮されることが確認できた。また、比較例においては、NOx触媒通過後の排気ガス中のNOx濃度が150ppmであったのに対し、実施例1においては、Nox触媒通過後の排気ガス中のNOx濃度が120ppmであった。この結果から、排気ガス中に添加する尿素水の気化を促進することによって、気化された尿素水と排気ガスとの混合も促進され、NOx触媒中での脱硝能力が向上することも確認できた。
【0031】
【表1】

実施例2として、実施例1と同様の形態の尿素水ノズル装置を用い、この尿素水ノズル装置を500kWクラスのコージェネレーションシステムに採用されたガスエンジンの排気管に取り付け、その取付位置を変化させながら排気ガス中のNOx濃度が150ppmとなるときのその取付位置を計測した。この実施例2においても、実施例1と同様の条件でガスエンジンを運転し、実施例1と同様の条件で尿素水ノズル装置の中間噴出口から尿素水を噴出させ、その外側及び内側噴出口から圧縮空気を噴出させ、このような運転状態において従来の尿素水ノズル装置を用いたときのNOx濃度(150ppm)と等しい値となる取付位置を計測した。
【0032】
この実施例2の測定結果は、表1に示すように、NOx触媒の配設部位の上流側1.5mの位置であった。このことから、排ガス中のNOx濃度が300ppmである条件においては、その濃度が150ppmまで脱硝できる直線状配管の長さは1.5mまで短縮できることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に従う一実施形態の尿素水ノズル装置を装備したエンジンの排気系を簡略的に示す図。
【図2】図1の尿素水ノズル装置の一部を示す部分断面図。
【図3】従来の尿素水ノズル装置の一部を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0034】
22 エンジン
24 排気系
26 簡易脱硝装置
28 排気管
30 尿素水ノズル装置
31 先端噴出部
32 NOx触媒
52 ノズル本体
54,58 空気用噴出口(内側噴出口、外側噴出口)
56 尿素水用噴出口(中間噴出口)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの排気ガス中に尿素水を噴出する尿素水ノズル装置であって、排気ガスが流れる排気管に取り付けられるノズル本体を備え、前記ノズル本体の先端噴出部は前記排気管内に突出し、前記先端噴出部には少なくとも3重の噴出口が同心状に設けられ、前記噴出口は空気を噴出する空気用噴出口と尿素水を噴出する尿素水用噴出口とが交互に配設されていることを特徴とする尿素水ノズル装置。
【請求項2】
前記ノズル本体の先端噴出部には3重の噴出口が同心状に設けられ、前記空気用噴出口は径方向内側及び外側に配設され、前記尿素水用噴出口は内側空気用噴出口と外側空気用噴出口との間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の尿素水ノズル装置。
【請求項3】
前記ノズル本体の前記内側空気用噴出口に空気を送給するための第1空気流路の流路断面積と前記外側空気用噴出口に空気を送給するための第2空気流路の流路断面積は実質上等しく、空気供給源から供給される空気は、前記第1及び第2空気流路を通して前記内側及び外側空気用噴出口に実質上均等に配分して送給されることを特徴とする請求項2に記載の尿素水ノズル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−40118(P2007−40118A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−222679(P2005−222679)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】