巡回訪問介護支援システム
【課題】介護支援事務所等の管理所のサーバ装置により訪問介護者の被介護者宅への到着をミスなく管理できるようにし、予定の変更の有無に関わらず、訪問介護者が訪問の漏れなく各被介護者宅を巡回訪問し得るようにする。
【解決手段】訪問介護者が車両3に乗車して各被介護者宅を巡回訪問して介護する際に、管理所1のサーバ装置2により、少なくとも各被介護者宅の位置情報を車両3の端末装置4に送信し、端末装置4により、各被介護者宅の位置及び車両3の現在位置を画面表示して巡回訪問を支援するとともに、サーバ装置2からの各被介護者宅の位置情報と、車両3の現在位置の情報とにより、訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出し、かつ、車両3の走行動力源がオフ操作されたときにのみ、到着通知情報をサーバ装置2に自動的に発信し、被介護者宅への到着を誤操作等による誤りなく通知する。
【解決手段】訪問介護者が車両3に乗車して各被介護者宅を巡回訪問して介護する際に、管理所1のサーバ装置2により、少なくとも各被介護者宅の位置情報を車両3の端末装置4に送信し、端末装置4により、各被介護者宅の位置及び車両3の現在位置を画面表示して巡回訪問を支援するとともに、サーバ装置2からの各被介護者宅の位置情報と、車両3の現在位置の情報とにより、訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出し、かつ、車両3の走行動力源がオフ操作されたときにのみ、到着通知情報をサーバ装置2に自動的に発信し、被介護者宅への到着を誤操作等による誤りなく通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、介護支援事務所等のサーバ装置により、ホームヘルパ等の訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、老人介護や障害者介護の分野においては、介護支援事務所等のホームヘルパ等の訪問介護者が、その日の計画(予定)にしたがって受け持ちの各被介護者宅を巡回訪問し、各被介護者宅で身体介護や家事支援等の介護を行なう。その際、訪問介護者は、介護機材の運搬が必要になること等から、自動車、自動二輪車等の走行動力源(エンジン、電池等)で自走する車両に乗って各被介護者宅を巡回訪問することが多いが、各被介護者宅が近距離範囲に集中しているような場合等には、自転車や徒歩で各被介護者宅を巡回訪問する。
【0003】
一方、巡回訪問の計画は事前に立てられるが、被介護者からのキャンセルの申し出等により、当日になって急に訪問先が変更になる事態も生じる。
【0004】
そこで、前記介護支援事務所等の管理所において、訪問介護者の巡回訪問を管理して訪問介護者が各被介護者宅を漏れなく予定通りに訪れているか否かをリアルタイムに把握し、巡回訪問先の変更が生じたときには、一刻も早く訪問介護者に変更後の巡回訪問先の位置の情報や介護に必要な情報等を知らせることが、巡回訪問の支援の面から好ましい。
【0005】
そして、従来は被介護者宅に到着する毎に訪問介護者が携帯端末を操作し、管理所のサーバ装置にサービス開始を送信することにより、管理所の側で前記サービス開始の受信に基づいて訪問介護者の巡回訪問の状況を管理することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
一方、セールスマン(外交員)や清掃、宅配の作業者の車両での巡回移動を支援するため、営業所等のサーバ装置から外交員や作業者が乗車する車両のナビゲーション装置に複数の顧客等の位置情報を伝達し、ナビゲーション装置側で巡回訪問先の位置等を表示することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−132949号公報(例えば段落[0014]、[0016])。
【特許文献2】特開2000−205885号公報(例えば段落[0046]、図8、図9)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に記載されているように、訪問介護者が携帯端末を操作して管理所のサーバ装置にサービス開始を送信し、この送信の受信により管理所の側で訪問介護者の巡回訪問の状況を管理する場合、訪問介護者が電話により通話音声で管理所に被介護者宅への到着を伝えて管理する場合に問題となる聞き違い等が生じるおそれはない。
【0008】
しかしながら、訪問介護者が携帯端末を操作することにより、訪問介護者がどこにいても、管理所の側では訪問介護者が予定の被介護者宅に到着して介護を開始していると認識するため、とくに訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者の場合に、前記携帯端末を誤操作等することにより、実際には訪問介護者が予定の被介護者宅に到達していないにもかかわらず、誤って介護の開始通知等が管理所のサーバ装置に送信されるおそれがある。
【0009】
この場合、訪問介護者が間違えて予定の被介護者宅を飛ばしてしまっても管理所側では分からず、管理のミスが生じる。そして、この管理のミスに基づき、管理所のサーバ装置から訪問介護者の携帯端末に誤った位置情報等の巡回訪問の支援情報が送信されて巡回訪問の漏れが生じる等の問題がある。
【0010】
そして、前記特許文献2の記載に基づき、訪問介護者が乗っている車両のナビゲーション装置により巡回訪問先の位置等を表示して巡回訪問を支援することが考えられるが、このようにしたとしても、管理所側の前記管理のミスは解消されない。
【0011】
本発明は、介護支援事務所等の管理所のサーバ装置により訪問介護者の被介護者宅への到着をミスなく管理できるようにし、予定の変更の有無に関わらず、訪問介護者が訪問の漏れなく各被介護者宅を巡回訪問し得るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成するために、本発明の巡回訪問介護支援システムは、管理所のサーバ装置と、訪問介護者が乗車する自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両の端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、前記サーバ装置は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、前記端末装置は、前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、前記車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する自車位置表示処理手段と、前記サーバ装置からの前記位置情報と前記車両の現在位置の情報とにより、前記車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、前記車両の前記走行動力源がオフ操作される毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0013】
また、本発明の巡回訪問介護支援システムは、管理所のサーバ装置と、訪問介護者が携帯する端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、前記サーバ装置は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、前記端末装置は、前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、前記訪問介護者の現在位置の情報を受信する位置情報受信手段と、前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づいて前記訪問介護者の現在位置を前記表示手段の画面に表示する現在位置表示処理手段と、前記サーバ装置からの前記位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、前記訪問介護者が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、前記訪問介護者の到着通知の操作毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴としている(請求項2)。
【発明の効果】
【0014】
まず、請求項1の発明によれば、訪問介護者が自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両に乗車して各被介護人宅を巡回訪問する際に、管理所のサーバ装置は、支援情報発信手段により、巡回訪問の支援情報として、少なくとも各被介護者宅の位置を示す位置情報を訪問介護者の端末装置に送信する。また、到着管理手段は、訪問介護者の端末装置からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0015】
一方、訪問介護者の端末装置は、サーバ装置からの位置情報に基づいて、各被介護者宅の位置を表示手段に画面表示する。また、自車位置表示処理手段により、車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する。
【0016】
そのため、前記表示手段の画面表示により、訪問介護者に、巡回訪問先の各被介護者宅及び、時々刻々の車両位置(自車位置)が分かり易く示され、巡回訪問が支援される。
【0017】
また、到着検出手段により、サーバ装置からの各介護者宅の位置情報と車両の現在位置の情報とに基づき、車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着が自動的に検出される。
【0018】
そして、被介護者宅に到着し、車両の走行動力源がオフ操作されて車両が停止状態になり、かつ、到着検出手段が訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出したときに限り、すなわち、巡回訪問が行なわれることが確実に検出されたときにのみ、到着通知情報発信手段が前記従来の介護開始等の情報に対応する到着通知情報をサーバ装置に自動的に発信する。
【0019】
したがって、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、誤操作に起因する管理所側の管理のミスが生じることがない。
【0020】
そのため、管理所から訪問介護者側に誤りなく被介護者宅の位置情報等の巡回訪問の支援情報を提供し、変更等が生じても訪問介護者が介護の漏れなく各被訪問者宅を巡回訪問できる。
【0021】
つぎに、請求項2の発明によれば、主に自転車や徒歩で移動する訪問介護者が管理所のサーバ装置と情報をやりとりする端末装置を携帯する。
【0022】
そして、管理所のサーバ装置は、支援情報発信手段により、巡回訪問の支援情報として、少なくとも各被介護者宅の位置を示す位置情報を訪問介護者の前記端末装置に送信する。また、到着管理手段は、訪問介護者の端末装置からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0023】
一方、訪問介護者が携帯する端末装置は、サーバ装置の前記支援情報発信手段から送信された各被介護者宅の位置を示す位置情報を表示手段に画面表示するとともに、位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づき、現在位置表示処理手段により、端末装置を携帯している訪問介護者の現在位置を表示する。
【0024】
そして、前記表示手段に画面表示される各被介護者宅の位置及び訪問介護者自身の現在位置から、訪問介護者に、各被介護者宅の位置及び、移動中の時々刻々の訪問介護者の位置が分かり易く示される。
【0025】
また、訪問介護者が各被介護者宅それぞれの所定範囲内に近づくと、到着検出手段により、サーバ装置からの各介護者宅の位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、到着検出手段が訪問介護者の各被介護者宅への到着を自動的に検出する。
【0026】
そして、被介護者宅に到着して訪問介護者が到着通知の操作をすると、到着検出手段の前記到着の検出を条件に、到着通知情報発信手段が前記従来の介護開始等の情報に対応する到着通知情報をサーバ装置に自動的に発信する。
【0027】
すなわち、被介護者宅に到着していない状態で誤って到着通知の操作をしても、到着通知情報はサーバ装置に送信されず、被介護者宅に到着した状態で到着通知の操作をした時に限り、到着通知情報がサーバ装置に送られる。
【0028】
したがって、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、被介護者宅に到着したときに限り、訪問介護者の到着通知情報を管理所のサーバ装置が受信し、誤操作に起因する管理所の側の管理のミスが生じることがない。
【0029】
そのため、請求項1の車両移動の場合と同様、管理所から訪問介護者側に誤りなく各被介護者宅への巡回訪問の支援情報を提供することができ、予定の変更等が生じても訪問介護者が訪問の漏れなく各被訪問者宅を確実に巡回訪問し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図12にしたがって詳述する。
【0031】
(一実施形態)
まず、請求項1に対応する一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
【0032】
図1は巡回訪問介護支援システムの全体構成を示し、図2は図1の管理所1に設けられた本発明のサーバ装置2の構成を示し、図3は図1の車両3に搭載された本発明の端末装置4の構成を示す。なお、管理所1は1又は複数台の車両3を備え、それらの端末装置4がサーバ装置2と情報をやりとりするが、本実施形態では、説明を簡単にするため、車両3が1台の場合について説明する。
【0033】
図4はサーバ装置2の動作説明のフローチャートであり、図5、図6は端末装置4の動作説明のフローチャートである。
【0034】
図7、図8は巡回訪問中の移動に伴う端末装置4の表示画面の変化を示し、図9は巡回訪問の移動中の管理所1側と訪問介護者(車両3)側の動作対応の説明図である。
【0035】
(構成)
図1の管理所1は介護支援事務所等であり、管理所1には1又は複数の訪問介護者(ヘルパー、看護士等)が登録されている。
【0036】
各訪問介護者はサーバ装置2に登録されたスケジュールにしたがって、各勤務日に、その日に乗車することが登録された車両3に乗車し、管理所1或いは自宅から予定された各被介護者宅を巡回訪問して介護サービスを実施する。
【0037】
ところで、サーバ装置2は図2に示すように、概略、CPUが形成するサーバ側制御処理部21と、表示・操作部22と、通信部23と、大容量の記憶部24とを備える。
【0038】
そして、サーバ側制御処理部21が例えば図4のステップA1〜A8のサーバ管理支援処理を実行することにより、サーバ装置2は本発明の支援情報発信手段及び到着管理手段として機能する。
【0039】
支援情報発信手段は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信するものであるが、本実施形態においては、前記位置情報に各被介護者宅の位置への移動順路を示す順路情報を加えた位置・順路情報を送信する。到着管理手段は、車両3の端末装置4からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0040】
また、表示・操作部22はディスプレイ装置及びキーボードを有し、ディスプレイ装置にサーバ側制御処理部21の制御や処理の結果等を画面表示し、キーボードの入力操作を受け付ける。さらに、通信部23はサーバ側制御処理部21の通信制御にしたがって動作し、例えばインターネットを通して車両3の端末装置4と通信する。
【0041】
記憶部24は大容量の書き換え自在のハードディスク装置等からなり、例えば図2に示すように、訪問介護者別訪問予定表記憶部24a、訪問介護者別地図データ記憶部24b、被介護者個人データ記憶部24c、管理者用訪問予定表記憶部24d、管理者用地図データ記憶部24eで構成される。
【0042】
そして、訪問介護者別訪問予定表記憶部24aの訪問介護者別の巡回訪問の予定表、訪問回介護者別地図データ記憶部24bの訪問介護者別の巡回訪問の順路情報(順路地図データ)及び、被介護者個人データ記憶部24cの登録された各被介護者の支援情報(個人データ)は、各訪問介護者がアクセスして閲覧することができる。一方、管理者用訪問予定表記憶部24d、管理者用地図データ記憶部24eの予定表や地図データは、管理者のみがアクセスして閲覧等することができる。なお、図2の記憶部24a〜24dの左側の各項目が、それぞれの記憶項目例である。
【0043】
つぎに、車両3は自動車、自動二輪車等の走行動力源(エンジン、電池等)で自走する車両であり、本実施形態では、車両3はエンジンで動作する軽自動車等の自動車である。
【0044】
そして、車両3の端末装置4は、マイクロコンピュータ構成の本体部41及び、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ装置等からなる表示・操作部42を備え、本体部41にはカーナビゲーション等を目的として車両3に搭載されているGPS受信装置5の自車位置信号が入力される。なお、表示・操作部42が本発明の表示手段を形成し、後述するようにサーバ装置2からの位置・順路情報に基づいて各被介護者宅の位置及びそれらの位置への移動順路を画面表示する。
【0045】
本体部41は図3に示すように、概略、CPUが形成する端末側制御処理部41aと、前記インターネットを通してサーバ装置2と通信する通信部41bと、受信データ等を記憶する記憶部41cと、表示・操作部42の入出力インタフェースである表示出力部41d及び操作入力部41eとを備える。なお、端末装置4において、少なくとも本体部41はイグニッションキーがオフしても通電状態に保持される。
【0046】
そして、端末側制御処理部41aが例えば図5、図6のステップB1〜B15の端末支援処理を実行することにより、端末装置4は、本発明の自車位置表示処理手段と、到着検出手段と、到着通知情報発信手段として機能する。
【0047】
自車位置表示処理手段は、GPS受信装置5の自車位置信号(車両3の位置情報)に基づき表示・操作部42の移動順路の画面に車両3の現在位置を表示する。到着検出手段は、通信部41bが受信したサーバ装置2からの位置・順路情報に基づく各介護者宅の位置情報と、GPS受信装置5の自車位置信号に基づく車両3の現在位置の情報とにより、車両3が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する。なお、車両3が各被介護者宅から所定範囲内に位置したときは、例えば車両3が各被介護者宅前に位置したようなときであり、表示・操作部42において、巡回訪問先の被介護者宅の後述のマークαに車両3の後述のマークβが略重なるようになったときであり、前記所定範囲内は実験等に基づいて設定される。
【0048】
また、到着通知情報発信手段は、車両3のイグニッションキーの信号Kにより、イグニッションキーがエンジンオフ(走行動力源のオフ)に操作される毎に、到着検出手段の到着の検出を条件に到着通知情報を通信部41bからサーバ装置2に送信する。
【0049】
(動作)
つぎに、上記構成に基づく具体的な動作を、図4〜図9を参照して説明する。
【0050】
まず、訪問介護者が車両3に最初に乗車してエンジンキーをターンオンし、その日の最初のエンジンスタートを行なうと、図5のステップB1により、車両3の端末装置4から管理所1のサーバ装置2に、自動的に本日の巡回訪問についての支援情報が要求され、この要求に応答して、サーバ装置2が図4のステップA1、A2を実行し、その訪問介護者の本日の初期支援情報を車両3に自動発信する。
【0051】
そして、初期支援情報が車両3の端末装置4に受信されると、図5のステップB2により、端末装置4は記憶部41cに前記初期支援情報を書き換え自在に保持しつつ、端末側制御処理部41aにより、前記初期支援情報に含まれた最初の表示情報に基づいて、受信が終了するまでの数秒程度の受信期間、表示・操作部42に例えば図7の#Sの「初期画面(オープニング画面)」を画面表示する。
【0052】
そして、図5のステップB2からステップB3に移行し、端末装置4は前記初期支援情報に含まれている位置・順路情報、すなわち、訪問介護者が巡回訪問する当初予定の各被介護者宅の位置及び各被介護者宅への全移動順路を示す位置・順路情報を取り出し、端末側制御処理部41aにより、受信した全順路の地図、例えば図7の#1の「最初の地図表示(全ルート表示)」の地図を表示・操作部42に画面表示する。この画面表示により、車両3の訪問介護者は本日の巡回予定を把握することができる。
【0053】
なお、図7、図8において、各「家型」のマークαは各被介護者宅を示し、矢印線が移動順路である。また、点滅している「家型」のマークα*は、その後に発生した変更を受け付けて追加等された被介護者宅を示す。さらに、GPS受信装置5の自車位置信号(車両3の位置情報)に基づき、表示・操作部42の画面には移動する三角のマークβで車両3の現在位置が重ねて表示される。
【0054】
つぎに、例えば前記地図表示中に訪問介護者が画面の「詳細」、「広域」のボタンSa、Sbにタッチすると、図5のステップB4、B5により、周知のカーナビゲーションのルート表示の変更等と同様にして、表示中の地図より詳細、広域の地図表示に自在に切り換わる。
【0055】
さらに、予定の変更が発生し、巡回訪問する被介護者が入れ替わったり、増えたりすると、サーバ装置2はその都度、図4のステップA3からステップA4に移行して修正後の最新の支援情報を発信する。
【0056】
このとき、端末装置4は前記最新の支援情報を自動的に受信して記憶部41cの記憶を書き換え、図5のステップB6、B7により、表示・操作部42に変更後の情報を表示する。
【0057】
この変更後の表示においては、例えば図7の全ルート表示中の変更であれば、その表示画面の該当する「家型」のマークα*を点滅して変更の発生を報知する。また、その後の変更であれば、表示中の順路の同様の「家型」のマークα*を点滅して変更の発生を報知する。
【0058】
そして、点滅中の「家型」のマークα*にタッチすると、図7の#2の「変更概要表示」に移行して、変更後の被介護者の個人データを表示し、さらに、その表示の「詳細」のボタンにタッチすると、同図の#3の「詳細表示」に移行してさらに詳細な個人データを表示する。これらの個人データの表示により、訪問介護者は訪問先の変更が生じても、変更した被介護者の必要な情報を事前に得ることができる。
【0059】
その後、例えば図7の#3の「詳細表示」において、「確認」のボタンScにタッチするか、車両3を走行すると、同図の#4の「地図表示」に戻る。
【0060】
そして、訪問介護者は#4の「地図表示」にしたがって車両3を走行するが、その際、例えば表示画面の「詳細」のボタンSaにタッチすれば、図8の#5の「詳細表示」になり、「広域」のボタンSbにタッチすれば、図示省略した広域表示になる。
【0061】
さらに、車両3が目的の被介護者宅に到着すると、表示・操作部42の画面表示が、例えば図8の#6の「到着表示」になり、車両3を示す三角のマークβが「家型」のマークαに重なると、図5のステップB8により前記到着検出手段が訪問介護者の被介護者宅への到着を検出する。
【0062】
そして、イグニッションキーをオフすると、その信号Kに基づき、図5のステップB9、B10により、前記到着通知情報発信手段が動作して通信部41bが自動的に到着通知情報を発信する。このとき、表示・操作部42の画面表示は、図8の#7の「画面オフ」になって消灯する。
【0063】
一方、サーバ装置2は図4のステップA5、A6により、到着通知情報を受信して訪問介護者が予定した時刻に被介護者宅に到着して介護を開始したか否かを認識し、その日時等のログ情報等を記憶部24a〜24eのうちの所要の各記憶部に記憶する。
【0064】
そして、所要の介護を終了し、訪問介護者が車両3に乗車してエンジンをスタートすると、その信号Kに基づき、端末装置4は図6のステップB11を介してステップB12に移行し、現在位置が最後の被介護者宅になって全ての巡回訪問が終了したか否かを判断し、終了していなければ、個別の「介護終了」信号を通信部41bから自動発信してサーバ装置2に各被介護者の個別の介護の終了を伝えるとともに、ステップB12から図5のステップB3に戻り、図8の#8の「地図表示」により、前記と同様にして表示・操作部42につぎの被介護者宅の位置及びその位置への移動順路の案内を画面表示する。
【0065】
そして、全ての巡回訪問が終了するまで、被介護者宅に到着する毎に端末装置4からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、介護が終了する毎に「介護終了」信号を端末装置4からサーバ装置2に自動的に送り、到着通知情報、「介護終了」信号の受信に基づき、管理所1側で訪問介護者の巡回訪問を管理する。
【0066】
また、その間に変更が発生すれば、直ちに、変更後の新たな支援情報をサーバ装置2から端末装置4に送り、表示・操作部42の位置・移動順路の表示を最新のものに変更したりして訪問介護者の巡回訪問を支援する。
【0067】
そして、全ての巡回訪問が終了して訪問介護者が車両3に乗車し、エンジンをスタートすると、図6のステップB13により、全ての「家型」のマークαが介護済みを示す白抜きになった図8の#9の「終了表示」を表示・操作部42に画面表示し、訪問介護者に全介護が終了したことを報知する。
【0068】
さらに、この画面表示によって全介護の終了を認識した訪問介護者が、表示画面の「終了」のボタンSdをタッチすると、端末装置4は図6のステップB14、B15により、通信部41bから自動的に「全介護終了」の信号を発信して処理を終了する。
【0069】
一方、サーバ装置2は図4のステップA7により前記「全介護終了」の信号を受信して巡回訪問が終了したことを認識すると、ステップA8により、前記ログ情報に基づいて所定の管理記録を作成し、該管理記録を記憶部24に保存して処理を終了する。
【0070】
なお、実際には、サーバ装置2は複数の訪問介護者について並行して同様の管理・支援を実行し、最後の訪問介護者の巡回訪問が終了した後に処理を終了する。
【0071】
そして、上記のサーバ装置2の処理に基づく管理所1側の動作「1−1」〜「1−5」と、端末装置4−5の処理に基づく訪問介護者(車両3)側の動作「3−1」〜「3−12」との関係は図9に示すようになり、同図の管理所1側の動作「1−1」、「1−2」、「1−3」、「1−4」、「1−5」は図4のステップA2、A4、A5、A7、A7の処理に対応する。また、同図の訪問介護者(車両3)側の動作「3−1」、「3−2」、「3−3」、「3−4」、「3−5」、「3−6」、「3−7」、「3−8」、「3−11」、「3−12」は図5、図6のステップB2、B3、B4、B6、B7、B4、B5、B9、B14、B15の処理に対応する。
【0072】
以上のように、前記実施形態の場合、訪問介護者が乗車した車両3の端末装置4により、各被介護者宅に到着したときにのみ端末装置4からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、到着を管理所1に伝えるため、操作が不要で、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、誤操作に起因した管理所1側の管理ミスが生じることがない。また、訪問介護者が電話で到着を伝える場合のような聞き違い等が生じることもない。
【0073】
さらに、管理所1のサーバ装置2から訪問介護者が乗車している車両3の端末装置4に、巡回訪問の支援情報として、訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置情報だけでなく、各被介護者宅への移動の地図表示に必要な順路情報も送信する構成であるため、端末装置4は膨大な地図情報等を保持しなくてよく、安価で実用的である利点もある。
【0074】
(他の実施形態)
つぎに、請求項2に対応する他の実施形態について、図10〜図12を参照して説明する。
【0075】
図10は訪問介護者が携帯する端末装置6を示し、(a)は外観を示す正面図、(b)はブロック図である。図11、図12は端末装置6の動作説明のフローチャートである。
【0076】
そして、本実施形態の巡回訪問介護支援システムは、とくに自転車や徒歩で移動する訪問介護者の場合に好適な構成であり、管理所には図1、図2の構成のサーバ装置2が設けられ、訪問介護者は端末装置6を携帯する。
【0077】
端末装置6は図10に示すように本体部61及び本発明の表示手段を形成する表示・操作部62を内蔵し、表示・操作部62はケース正面にタッチパネル付の表示画面が位置し、その表示画面の下部に電源ボタン7が設けられている。そして、2次電池又は1次電池を電源として動作する。
【0078】
本体部61は図3の端末装置4とGPS受信装置5とを組み合わせた構成であり、図10の61aはCPUが形成する端末側制御処理部、61bは前記インターネットを通してサーバ装置2と通信する通信部、61cは受信データ等を記憶する記憶部である。
【0079】
また、61d及び61eは表示・操作部62の入出力インタフェースである表示出力部及び操作入力部、61fは前記GPS受信装置5に相当するGPS受信部であり、本発明の位置情報受信手段を形成する。
【0080】
上記構成の端末装置6は、電源ボタン7の電源投入操作により動作を開始し、端末側制御処理部61aが図11、図12のステップC1〜C14の端末支援処理を実行することにより、端末装置6は本発明の現在位置表示処理手段、到着検出手段、到着通知情報発信手段として機能する。
【0081】
そして、現在位置表示処理手段は、GPS受信部61fが受信した位置情報に基づく現在位置を表示・操作部62の画面に表示する。到着検出手段は、サーバ装置2からの前記位置・順路情報から得られた各被介護者宅の位置情報と、GPS受信部61fが受信した現在位置の情報とにより、訪問介護者が各被介護者宅それぞれの所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する。到着通知情報発信手段は例えば表示・操作部62の表示画面上での到着通知の操作毎に、前記到着検出手段の到着の検出を条件に、前記の到着通知情報を通信部61bから発信する。
【0082】
つぎに、上記構成に基づく具体的な動作を、図11、図12を参照して説明する。なお、サーバ装置2の動作は前記一実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
【0083】
まず、訪問介護者は端末装置6を携帯し、電源ボタン7を押してから、例えば自転車或いは徒歩で巡回訪問を開始する。なお、端末装置6は、操作忘れの防止等のため、全ての巡回訪問が終了すると、自動的に電源がオフする構成であり、電源ボタン7は、毎日の最初の電源投入時のみ押される。
【0084】
そして、電源ボタン7が押されて電源が投入されると、図11のステップC1により、図5のステップB1と同様にして端末装置6から管理所1のサーバ装置2に、自動的に本日の巡回訪問についての支援情報を要求する。
【0085】
この要求に応答して、サーバ装置2がその訪問介護者の本日の初期支援情報を自動発信し、この初期支援情報が端末装置6に受信されると、図11のステップC2により、図5のステップB2と同様に動作し、端末装置6は記憶部61cに前記初期支援情報を書き換え自在に保持しつつ、端末側制御処理部61aにより、前記初期支援情報に含まれた最初の表示情報に基づいて、表示・操作部42に図7の#Sの「初期画面(オープニング画面)」と同様の画面を表示する。
【0086】
そして、以降は予定の被介護者宅に到達する間、図11のステップC3〜C7により図5のステップB3〜B7と同様の処理を実行する。
【0087】
このとき、前記図7の#1の「最初の地図表示(全ルート表示)」の地図を表示・操作部62に画面表示し、表示画面の前記「詳細」、「広域」のボタンにタッチすることにより、表示画面を表示中の地図より詳細、広域の地図表示に自在に切り換える。
【0088】
また、予定の変更が発生し、巡回訪問する被介護者が入れ替わったり、増えたりすると、サーバ装置2が修正後の最新の支援情報を発信し、端末装置6は前記最新の支援情報を自動的に受信して記憶部61cの記憶を書き換え、図11のステップC6、C7により、表示・操作部42に変更後の情報を表示する。
【0089】
そして、訪問介護者が画面表示された「地図表示」の移動順路の案内にしたがって移動し、目的の被介護者宅に到着すると、図11のステップC8により、表示・操作部62の画面表示が、前記図8の#6の「到着表示」と同様の表示になり、この表示に新たに設けられた到着通知のボタンに訪問介護者がタッチすると、ステップC9により前記到着検出手段によって到着しているか否かを検出し、到着の検出を条件に、図11のステップC10により、図5のステップB10と同様にして端末装置6が到着通知情報を自動発信してサーバ装置2に通知する。
【0090】
そして、所要の介護を終了すると、訪問介護者が例えば表示・操作部62の画面表示の「終了表示」をタッチすることにより、同端末装置6は図12のステップC11に移行し、現在位置が最後の被介護者宅になって全ての巡回訪問が終了したか否かを判断し、終了していなければ、個別の「介護終了」信号を通信部61bから自動発信してサーバ装置2に各被介護者の個別の介護の終了を伝えるとともに、ステップC11から図11のステップC3に戻り、図8の#8の「地図表示」により、前記と同様にして表示・操作部62につぎの被介護者宅の位置及びその位置までの移動順路の案内を画面表示する。
【0091】
そして、全ての巡回訪問が終了するまで、被介護者宅に到着する毎に端末装置6からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、介護が終了する毎に「介護終了」信号を端末装置6からサーバ装置2に送り、管理所1側で訪問介護者の巡回訪問を管理する。
【0092】
また、その間に変更が発生すれば、直ちに、変更後の新たな支援情報をサーバ装置2から端末装置6に送り、表示・操作部62の位置・移動順路の表示を最新のものに変更したりして訪問介護者の巡回訪問を支援する。
【0093】
そして、全ての巡回訪問が終了すると、図12のステップB12により、図8の#9の「終了表示」と同様の画面を表示・操作部62に画面表示し、訪問介護者に全介護が終了したことを報知する。
【0094】
さらに、この画面表示によって全介護の終了を認識した訪問介護者が、表示画面の「終了」のボタンをタッチすることにより、図12のステップB14に移行し、通信部61bから自動的に「全介護終了」の信号を発信して処理を終了する。
【0095】
したがって、この実施形態の場合、訪問介護者が携帯する端末装置6により、各被介護者宅に到着したときにのみ端末装置6からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、到着を管理所1に伝え、前記一実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0096】
なお、この携帯型の端末装置6を車両に乗車する訪問介護者が携帯して巡回訪問を実施してもよく、この場合は、前記一実施形態の端末装置4を搭載していない車両も選択できる利点がある。
【0097】
そして、本発明は上記した両実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
【0098】
例えば、サーバ装置2及び端末装置4、6の構成や動作手順等は、前記両実施形態のものに限られるものではない。また、表示・操作部42、62の画面の表示デザイン等もどのようであってもよい。また、サーバ装置2と端末装置4、6との通信路(通信手段)はどのようなものであってもよい。
【0099】
つぎに、表示・操作部42、62に代えて、例えば、ディスプレイ装置の表示部と、複数の押ボタン構成の操作部とを別個に設ける等してもよい。
【0100】
また、前記一実施形態においては、端末装置4をエンジンで走行する車両3に搭載したが、端末装置4を搭載する車両は、エンジンで走行する車両3だけでなく、電気自動車、燃料電池自動車等の種々の動力で自走する自動車或いは自動二輪車であってよい。さらに、車両がGPS受信装置5を備えていない場合等には、端末装置4がGPS受信装置5を内蔵する構成であってもよい。また、車両3の位置の検出は、GPS受信以外の手法で行なってもよいのは勿論である。
【0101】
つぎに、各被介護者宅の位置情報及び車両3の現在位置の情報等は、それらの位置を表わす種々の情報であってよく、例えば、各被介護者宅の住所(番地)の情報や車両3が走行している番地の情報等であってもよい。そして、各被介護者宅の住所や車両3が走行している番地等を表示・操作部22、62の表示画面に文字や数字で表示するような場合にもに本発明を適用することができる。
【0102】
そして、本発明は、種々の形態や規模の巡回訪問介護支援システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の一実施形態の巡回訪問介護支援システムの全体構成の説明図である。
【図2】図1の管理所に設けられたサーバ装置のブロック図である。
【図3】図1の車両に搭載された端末装置のブロック図である。
【図4】図2のサーバ装置の動作説明のフローチャートである。
【図5】図3の端末装置の動作説明の第一のフローチャートである。
【図6】図3の端末装置の動作説明の第二のフローチャートである。
【図7】巡回訪問に伴う図3の端末装置の表示画面変化の第一の説明図である。
【図8】図1の巡回訪問に伴う図3の端末装置の表示画面変化の第二の説明図である。
【図9】図1の管理所側と訪問介護者(車両)側の動作対応の説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態の携帯型の端末装置のブロック図である。
【図11】図10の端末装置の動作説明の第一のフローチャートである。
【図12】図10の端末装置の動作説明の第二のフローチャートである。
【符号の説明】
【0104】
1 管理所
2 サーバ装置
3 車両
4、6 端末装置
5 GPS受信装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、介護支援事務所等のサーバ装置により、ホームヘルパ等の訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、老人介護や障害者介護の分野においては、介護支援事務所等のホームヘルパ等の訪問介護者が、その日の計画(予定)にしたがって受け持ちの各被介護者宅を巡回訪問し、各被介護者宅で身体介護や家事支援等の介護を行なう。その際、訪問介護者は、介護機材の運搬が必要になること等から、自動車、自動二輪車等の走行動力源(エンジン、電池等)で自走する車両に乗って各被介護者宅を巡回訪問することが多いが、各被介護者宅が近距離範囲に集中しているような場合等には、自転車や徒歩で各被介護者宅を巡回訪問する。
【0003】
一方、巡回訪問の計画は事前に立てられるが、被介護者からのキャンセルの申し出等により、当日になって急に訪問先が変更になる事態も生じる。
【0004】
そこで、前記介護支援事務所等の管理所において、訪問介護者の巡回訪問を管理して訪問介護者が各被介護者宅を漏れなく予定通りに訪れているか否かをリアルタイムに把握し、巡回訪問先の変更が生じたときには、一刻も早く訪問介護者に変更後の巡回訪問先の位置の情報や介護に必要な情報等を知らせることが、巡回訪問の支援の面から好ましい。
【0005】
そして、従来は被介護者宅に到着する毎に訪問介護者が携帯端末を操作し、管理所のサーバ装置にサービス開始を送信することにより、管理所の側で前記サービス開始の受信に基づいて訪問介護者の巡回訪問の状況を管理することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
一方、セールスマン(外交員)や清掃、宅配の作業者の車両での巡回移動を支援するため、営業所等のサーバ装置から外交員や作業者が乗車する車両のナビゲーション装置に複数の顧客等の位置情報を伝達し、ナビゲーション装置側で巡回訪問先の位置等を表示することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2002−132949号公報(例えば段落[0014]、[0016])。
【特許文献2】特開2000−205885号公報(例えば段落[0046]、図8、図9)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に記載されているように、訪問介護者が携帯端末を操作して管理所のサーバ装置にサービス開始を送信し、この送信の受信により管理所の側で訪問介護者の巡回訪問の状況を管理する場合、訪問介護者が電話により通話音声で管理所に被介護者宅への到着を伝えて管理する場合に問題となる聞き違い等が生じるおそれはない。
【0008】
しかしながら、訪問介護者が携帯端末を操作することにより、訪問介護者がどこにいても、管理所の側では訪問介護者が予定の被介護者宅に到着して介護を開始していると認識するため、とくに訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者の場合に、前記携帯端末を誤操作等することにより、実際には訪問介護者が予定の被介護者宅に到達していないにもかかわらず、誤って介護の開始通知等が管理所のサーバ装置に送信されるおそれがある。
【0009】
この場合、訪問介護者が間違えて予定の被介護者宅を飛ばしてしまっても管理所側では分からず、管理のミスが生じる。そして、この管理のミスに基づき、管理所のサーバ装置から訪問介護者の携帯端末に誤った位置情報等の巡回訪問の支援情報が送信されて巡回訪問の漏れが生じる等の問題がある。
【0010】
そして、前記特許文献2の記載に基づき、訪問介護者が乗っている車両のナビゲーション装置により巡回訪問先の位置等を表示して巡回訪問を支援することが考えられるが、このようにしたとしても、管理所側の前記管理のミスは解消されない。
【0011】
本発明は、介護支援事務所等の管理所のサーバ装置により訪問介護者の被介護者宅への到着をミスなく管理できるようにし、予定の変更の有無に関わらず、訪問介護者が訪問の漏れなく各被介護者宅を巡回訪問し得るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成するために、本発明の巡回訪問介護支援システムは、管理所のサーバ装置と、訪問介護者が乗車する自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両の端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、前記サーバ装置は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、前記端末装置は、前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、前記車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する自車位置表示処理手段と、前記サーバ装置からの前記位置情報と前記車両の現在位置の情報とにより、前記車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、前記車両の前記走行動力源がオフ操作される毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0013】
また、本発明の巡回訪問介護支援システムは、管理所のサーバ装置と、訪問介護者が携帯する端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、前記サーバ装置は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、前記端末装置は、前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、前記訪問介護者の現在位置の情報を受信する位置情報受信手段と、前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づいて前記訪問介護者の現在位置を前記表示手段の画面に表示する現在位置表示処理手段と、前記サーバ装置からの前記位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、前記訪問介護者が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、前記訪問介護者の到着通知の操作毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴としている(請求項2)。
【発明の効果】
【0014】
まず、請求項1の発明によれば、訪問介護者が自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両に乗車して各被介護人宅を巡回訪問する際に、管理所のサーバ装置は、支援情報発信手段により、巡回訪問の支援情報として、少なくとも各被介護者宅の位置を示す位置情報を訪問介護者の端末装置に送信する。また、到着管理手段は、訪問介護者の端末装置からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0015】
一方、訪問介護者の端末装置は、サーバ装置からの位置情報に基づいて、各被介護者宅の位置を表示手段に画面表示する。また、自車位置表示処理手段により、車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する。
【0016】
そのため、前記表示手段の画面表示により、訪問介護者に、巡回訪問先の各被介護者宅及び、時々刻々の車両位置(自車位置)が分かり易く示され、巡回訪問が支援される。
【0017】
また、到着検出手段により、サーバ装置からの各介護者宅の位置情報と車両の現在位置の情報とに基づき、車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着が自動的に検出される。
【0018】
そして、被介護者宅に到着し、車両の走行動力源がオフ操作されて車両が停止状態になり、かつ、到着検出手段が訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出したときに限り、すなわち、巡回訪問が行なわれることが確実に検出されたときにのみ、到着通知情報発信手段が前記従来の介護開始等の情報に対応する到着通知情報をサーバ装置に自動的に発信する。
【0019】
したがって、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、誤操作に起因する管理所側の管理のミスが生じることがない。
【0020】
そのため、管理所から訪問介護者側に誤りなく被介護者宅の位置情報等の巡回訪問の支援情報を提供し、変更等が生じても訪問介護者が介護の漏れなく各被訪問者宅を巡回訪問できる。
【0021】
つぎに、請求項2の発明によれば、主に自転車や徒歩で移動する訪問介護者が管理所のサーバ装置と情報をやりとりする端末装置を携帯する。
【0022】
そして、管理所のサーバ装置は、支援情報発信手段により、巡回訪問の支援情報として、少なくとも各被介護者宅の位置を示す位置情報を訪問介護者の前記端末装置に送信する。また、到着管理手段は、訪問介護者の端末装置からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0023】
一方、訪問介護者が携帯する端末装置は、サーバ装置の前記支援情報発信手段から送信された各被介護者宅の位置を示す位置情報を表示手段に画面表示するとともに、位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づき、現在位置表示処理手段により、端末装置を携帯している訪問介護者の現在位置を表示する。
【0024】
そして、前記表示手段に画面表示される各被介護者宅の位置及び訪問介護者自身の現在位置から、訪問介護者に、各被介護者宅の位置及び、移動中の時々刻々の訪問介護者の位置が分かり易く示される。
【0025】
また、訪問介護者が各被介護者宅それぞれの所定範囲内に近づくと、到着検出手段により、サーバ装置からの各介護者宅の位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、到着検出手段が訪問介護者の各被介護者宅への到着を自動的に検出する。
【0026】
そして、被介護者宅に到着して訪問介護者が到着通知の操作をすると、到着検出手段の前記到着の検出を条件に、到着通知情報発信手段が前記従来の介護開始等の情報に対応する到着通知情報をサーバ装置に自動的に発信する。
【0027】
すなわち、被介護者宅に到着していない状態で誤って到着通知の操作をしても、到着通知情報はサーバ装置に送信されず、被介護者宅に到着した状態で到着通知の操作をした時に限り、到着通知情報がサーバ装置に送られる。
【0028】
したがって、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、被介護者宅に到着したときに限り、訪問介護者の到着通知情報を管理所のサーバ装置が受信し、誤操作に起因する管理所の側の管理のミスが生じることがない。
【0029】
そのため、請求項1の車両移動の場合と同様、管理所から訪問介護者側に誤りなく各被介護者宅への巡回訪問の支援情報を提供することができ、予定の変更等が生じても訪問介護者が訪問の漏れなく各被訪問者宅を確実に巡回訪問し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図12にしたがって詳述する。
【0031】
(一実施形態)
まず、請求項1に対応する一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
【0032】
図1は巡回訪問介護支援システムの全体構成を示し、図2は図1の管理所1に設けられた本発明のサーバ装置2の構成を示し、図3は図1の車両3に搭載された本発明の端末装置4の構成を示す。なお、管理所1は1又は複数台の車両3を備え、それらの端末装置4がサーバ装置2と情報をやりとりするが、本実施形態では、説明を簡単にするため、車両3が1台の場合について説明する。
【0033】
図4はサーバ装置2の動作説明のフローチャートであり、図5、図6は端末装置4の動作説明のフローチャートである。
【0034】
図7、図8は巡回訪問中の移動に伴う端末装置4の表示画面の変化を示し、図9は巡回訪問の移動中の管理所1側と訪問介護者(車両3)側の動作対応の説明図である。
【0035】
(構成)
図1の管理所1は介護支援事務所等であり、管理所1には1又は複数の訪問介護者(ヘルパー、看護士等)が登録されている。
【0036】
各訪問介護者はサーバ装置2に登録されたスケジュールにしたがって、各勤務日に、その日に乗車することが登録された車両3に乗車し、管理所1或いは自宅から予定された各被介護者宅を巡回訪問して介護サービスを実施する。
【0037】
ところで、サーバ装置2は図2に示すように、概略、CPUが形成するサーバ側制御処理部21と、表示・操作部22と、通信部23と、大容量の記憶部24とを備える。
【0038】
そして、サーバ側制御処理部21が例えば図4のステップA1〜A8のサーバ管理支援処理を実行することにより、サーバ装置2は本発明の支援情報発信手段及び到着管理手段として機能する。
【0039】
支援情報発信手段は、巡回訪問の支援情報として、少なくとも訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信するものであるが、本実施形態においては、前記位置情報に各被介護者宅の位置への移動順路を示す順路情報を加えた位置・順路情報を送信する。到着管理手段は、車両3の端末装置4からの到着通知情報を受信して訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する。
【0040】
また、表示・操作部22はディスプレイ装置及びキーボードを有し、ディスプレイ装置にサーバ側制御処理部21の制御や処理の結果等を画面表示し、キーボードの入力操作を受け付ける。さらに、通信部23はサーバ側制御処理部21の通信制御にしたがって動作し、例えばインターネットを通して車両3の端末装置4と通信する。
【0041】
記憶部24は大容量の書き換え自在のハードディスク装置等からなり、例えば図2に示すように、訪問介護者別訪問予定表記憶部24a、訪問介護者別地図データ記憶部24b、被介護者個人データ記憶部24c、管理者用訪問予定表記憶部24d、管理者用地図データ記憶部24eで構成される。
【0042】
そして、訪問介護者別訪問予定表記憶部24aの訪問介護者別の巡回訪問の予定表、訪問回介護者別地図データ記憶部24bの訪問介護者別の巡回訪問の順路情報(順路地図データ)及び、被介護者個人データ記憶部24cの登録された各被介護者の支援情報(個人データ)は、各訪問介護者がアクセスして閲覧することができる。一方、管理者用訪問予定表記憶部24d、管理者用地図データ記憶部24eの予定表や地図データは、管理者のみがアクセスして閲覧等することができる。なお、図2の記憶部24a〜24dの左側の各項目が、それぞれの記憶項目例である。
【0043】
つぎに、車両3は自動車、自動二輪車等の走行動力源(エンジン、電池等)で自走する車両であり、本実施形態では、車両3はエンジンで動作する軽自動車等の自動車である。
【0044】
そして、車両3の端末装置4は、マイクロコンピュータ構成の本体部41及び、タッチパネル付きの液晶ディスプレイ装置等からなる表示・操作部42を備え、本体部41にはカーナビゲーション等を目的として車両3に搭載されているGPS受信装置5の自車位置信号が入力される。なお、表示・操作部42が本発明の表示手段を形成し、後述するようにサーバ装置2からの位置・順路情報に基づいて各被介護者宅の位置及びそれらの位置への移動順路を画面表示する。
【0045】
本体部41は図3に示すように、概略、CPUが形成する端末側制御処理部41aと、前記インターネットを通してサーバ装置2と通信する通信部41bと、受信データ等を記憶する記憶部41cと、表示・操作部42の入出力インタフェースである表示出力部41d及び操作入力部41eとを備える。なお、端末装置4において、少なくとも本体部41はイグニッションキーがオフしても通電状態に保持される。
【0046】
そして、端末側制御処理部41aが例えば図5、図6のステップB1〜B15の端末支援処理を実行することにより、端末装置4は、本発明の自車位置表示処理手段と、到着検出手段と、到着通知情報発信手段として機能する。
【0047】
自車位置表示処理手段は、GPS受信装置5の自車位置信号(車両3の位置情報)に基づき表示・操作部42の移動順路の画面に車両3の現在位置を表示する。到着検出手段は、通信部41bが受信したサーバ装置2からの位置・順路情報に基づく各介護者宅の位置情報と、GPS受信装置5の自車位置信号に基づく車両3の現在位置の情報とにより、車両3が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する。なお、車両3が各被介護者宅から所定範囲内に位置したときは、例えば車両3が各被介護者宅前に位置したようなときであり、表示・操作部42において、巡回訪問先の被介護者宅の後述のマークαに車両3の後述のマークβが略重なるようになったときであり、前記所定範囲内は実験等に基づいて設定される。
【0048】
また、到着通知情報発信手段は、車両3のイグニッションキーの信号Kにより、イグニッションキーがエンジンオフ(走行動力源のオフ)に操作される毎に、到着検出手段の到着の検出を条件に到着通知情報を通信部41bからサーバ装置2に送信する。
【0049】
(動作)
つぎに、上記構成に基づく具体的な動作を、図4〜図9を参照して説明する。
【0050】
まず、訪問介護者が車両3に最初に乗車してエンジンキーをターンオンし、その日の最初のエンジンスタートを行なうと、図5のステップB1により、車両3の端末装置4から管理所1のサーバ装置2に、自動的に本日の巡回訪問についての支援情報が要求され、この要求に応答して、サーバ装置2が図4のステップA1、A2を実行し、その訪問介護者の本日の初期支援情報を車両3に自動発信する。
【0051】
そして、初期支援情報が車両3の端末装置4に受信されると、図5のステップB2により、端末装置4は記憶部41cに前記初期支援情報を書き換え自在に保持しつつ、端末側制御処理部41aにより、前記初期支援情報に含まれた最初の表示情報に基づいて、受信が終了するまでの数秒程度の受信期間、表示・操作部42に例えば図7の#Sの「初期画面(オープニング画面)」を画面表示する。
【0052】
そして、図5のステップB2からステップB3に移行し、端末装置4は前記初期支援情報に含まれている位置・順路情報、すなわち、訪問介護者が巡回訪問する当初予定の各被介護者宅の位置及び各被介護者宅への全移動順路を示す位置・順路情報を取り出し、端末側制御処理部41aにより、受信した全順路の地図、例えば図7の#1の「最初の地図表示(全ルート表示)」の地図を表示・操作部42に画面表示する。この画面表示により、車両3の訪問介護者は本日の巡回予定を把握することができる。
【0053】
なお、図7、図8において、各「家型」のマークαは各被介護者宅を示し、矢印線が移動順路である。また、点滅している「家型」のマークα*は、その後に発生した変更を受け付けて追加等された被介護者宅を示す。さらに、GPS受信装置5の自車位置信号(車両3の位置情報)に基づき、表示・操作部42の画面には移動する三角のマークβで車両3の現在位置が重ねて表示される。
【0054】
つぎに、例えば前記地図表示中に訪問介護者が画面の「詳細」、「広域」のボタンSa、Sbにタッチすると、図5のステップB4、B5により、周知のカーナビゲーションのルート表示の変更等と同様にして、表示中の地図より詳細、広域の地図表示に自在に切り換わる。
【0055】
さらに、予定の変更が発生し、巡回訪問する被介護者が入れ替わったり、増えたりすると、サーバ装置2はその都度、図4のステップA3からステップA4に移行して修正後の最新の支援情報を発信する。
【0056】
このとき、端末装置4は前記最新の支援情報を自動的に受信して記憶部41cの記憶を書き換え、図5のステップB6、B7により、表示・操作部42に変更後の情報を表示する。
【0057】
この変更後の表示においては、例えば図7の全ルート表示中の変更であれば、その表示画面の該当する「家型」のマークα*を点滅して変更の発生を報知する。また、その後の変更であれば、表示中の順路の同様の「家型」のマークα*を点滅して変更の発生を報知する。
【0058】
そして、点滅中の「家型」のマークα*にタッチすると、図7の#2の「変更概要表示」に移行して、変更後の被介護者の個人データを表示し、さらに、その表示の「詳細」のボタンにタッチすると、同図の#3の「詳細表示」に移行してさらに詳細な個人データを表示する。これらの個人データの表示により、訪問介護者は訪問先の変更が生じても、変更した被介護者の必要な情報を事前に得ることができる。
【0059】
その後、例えば図7の#3の「詳細表示」において、「確認」のボタンScにタッチするか、車両3を走行すると、同図の#4の「地図表示」に戻る。
【0060】
そして、訪問介護者は#4の「地図表示」にしたがって車両3を走行するが、その際、例えば表示画面の「詳細」のボタンSaにタッチすれば、図8の#5の「詳細表示」になり、「広域」のボタンSbにタッチすれば、図示省略した広域表示になる。
【0061】
さらに、車両3が目的の被介護者宅に到着すると、表示・操作部42の画面表示が、例えば図8の#6の「到着表示」になり、車両3を示す三角のマークβが「家型」のマークαに重なると、図5のステップB8により前記到着検出手段が訪問介護者の被介護者宅への到着を検出する。
【0062】
そして、イグニッションキーをオフすると、その信号Kに基づき、図5のステップB9、B10により、前記到着通知情報発信手段が動作して通信部41bが自動的に到着通知情報を発信する。このとき、表示・操作部42の画面表示は、図8の#7の「画面オフ」になって消灯する。
【0063】
一方、サーバ装置2は図4のステップA5、A6により、到着通知情報を受信して訪問介護者が予定した時刻に被介護者宅に到着して介護を開始したか否かを認識し、その日時等のログ情報等を記憶部24a〜24eのうちの所要の各記憶部に記憶する。
【0064】
そして、所要の介護を終了し、訪問介護者が車両3に乗車してエンジンをスタートすると、その信号Kに基づき、端末装置4は図6のステップB11を介してステップB12に移行し、現在位置が最後の被介護者宅になって全ての巡回訪問が終了したか否かを判断し、終了していなければ、個別の「介護終了」信号を通信部41bから自動発信してサーバ装置2に各被介護者の個別の介護の終了を伝えるとともに、ステップB12から図5のステップB3に戻り、図8の#8の「地図表示」により、前記と同様にして表示・操作部42につぎの被介護者宅の位置及びその位置への移動順路の案内を画面表示する。
【0065】
そして、全ての巡回訪問が終了するまで、被介護者宅に到着する毎に端末装置4からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、介護が終了する毎に「介護終了」信号を端末装置4からサーバ装置2に自動的に送り、到着通知情報、「介護終了」信号の受信に基づき、管理所1側で訪問介護者の巡回訪問を管理する。
【0066】
また、その間に変更が発生すれば、直ちに、変更後の新たな支援情報をサーバ装置2から端末装置4に送り、表示・操作部42の位置・移動順路の表示を最新のものに変更したりして訪問介護者の巡回訪問を支援する。
【0067】
そして、全ての巡回訪問が終了して訪問介護者が車両3に乗車し、エンジンをスタートすると、図6のステップB13により、全ての「家型」のマークαが介護済みを示す白抜きになった図8の#9の「終了表示」を表示・操作部42に画面表示し、訪問介護者に全介護が終了したことを報知する。
【0068】
さらに、この画面表示によって全介護の終了を認識した訪問介護者が、表示画面の「終了」のボタンSdをタッチすると、端末装置4は図6のステップB14、B15により、通信部41bから自動的に「全介護終了」の信号を発信して処理を終了する。
【0069】
一方、サーバ装置2は図4のステップA7により前記「全介護終了」の信号を受信して巡回訪問が終了したことを認識すると、ステップA8により、前記ログ情報に基づいて所定の管理記録を作成し、該管理記録を記憶部24に保存して処理を終了する。
【0070】
なお、実際には、サーバ装置2は複数の訪問介護者について並行して同様の管理・支援を実行し、最後の訪問介護者の巡回訪問が終了した後に処理を終了する。
【0071】
そして、上記のサーバ装置2の処理に基づく管理所1側の動作「1−1」〜「1−5」と、端末装置4−5の処理に基づく訪問介護者(車両3)側の動作「3−1」〜「3−12」との関係は図9に示すようになり、同図の管理所1側の動作「1−1」、「1−2」、「1−3」、「1−4」、「1−5」は図4のステップA2、A4、A5、A7、A7の処理に対応する。また、同図の訪問介護者(車両3)側の動作「3−1」、「3−2」、「3−3」、「3−4」、「3−5」、「3−6」、「3−7」、「3−8」、「3−11」、「3−12」は図5、図6のステップB2、B3、B4、B6、B7、B4、B5、B9、B14、B15の処理に対応する。
【0072】
以上のように、前記実施形態の場合、訪問介護者が乗車した車両3の端末装置4により、各被介護者宅に到着したときにのみ端末装置4からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、到着を管理所1に伝えるため、操作が不要で、訪問介護者が初心者や年配者等の操作に不慣れな者であっても、誤操作に起因した管理所1側の管理ミスが生じることがない。また、訪問介護者が電話で到着を伝える場合のような聞き違い等が生じることもない。
【0073】
さらに、管理所1のサーバ装置2から訪問介護者が乗車している車両3の端末装置4に、巡回訪問の支援情報として、訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置情報だけでなく、各被介護者宅への移動の地図表示に必要な順路情報も送信する構成であるため、端末装置4は膨大な地図情報等を保持しなくてよく、安価で実用的である利点もある。
【0074】
(他の実施形態)
つぎに、請求項2に対応する他の実施形態について、図10〜図12を参照して説明する。
【0075】
図10は訪問介護者が携帯する端末装置6を示し、(a)は外観を示す正面図、(b)はブロック図である。図11、図12は端末装置6の動作説明のフローチャートである。
【0076】
そして、本実施形態の巡回訪問介護支援システムは、とくに自転車や徒歩で移動する訪問介護者の場合に好適な構成であり、管理所には図1、図2の構成のサーバ装置2が設けられ、訪問介護者は端末装置6を携帯する。
【0077】
端末装置6は図10に示すように本体部61及び本発明の表示手段を形成する表示・操作部62を内蔵し、表示・操作部62はケース正面にタッチパネル付の表示画面が位置し、その表示画面の下部に電源ボタン7が設けられている。そして、2次電池又は1次電池を電源として動作する。
【0078】
本体部61は図3の端末装置4とGPS受信装置5とを組み合わせた構成であり、図10の61aはCPUが形成する端末側制御処理部、61bは前記インターネットを通してサーバ装置2と通信する通信部、61cは受信データ等を記憶する記憶部である。
【0079】
また、61d及び61eは表示・操作部62の入出力インタフェースである表示出力部及び操作入力部、61fは前記GPS受信装置5に相当するGPS受信部であり、本発明の位置情報受信手段を形成する。
【0080】
上記構成の端末装置6は、電源ボタン7の電源投入操作により動作を開始し、端末側制御処理部61aが図11、図12のステップC1〜C14の端末支援処理を実行することにより、端末装置6は本発明の現在位置表示処理手段、到着検出手段、到着通知情報発信手段として機能する。
【0081】
そして、現在位置表示処理手段は、GPS受信部61fが受信した位置情報に基づく現在位置を表示・操作部62の画面に表示する。到着検出手段は、サーバ装置2からの前記位置・順路情報から得られた各被介護者宅の位置情報と、GPS受信部61fが受信した現在位置の情報とにより、訪問介護者が各被介護者宅それぞれの所定範囲内に位置したことを検出して訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する。到着通知情報発信手段は例えば表示・操作部62の表示画面上での到着通知の操作毎に、前記到着検出手段の到着の検出を条件に、前記の到着通知情報を通信部61bから発信する。
【0082】
つぎに、上記構成に基づく具体的な動作を、図11、図12を参照して説明する。なお、サーバ装置2の動作は前記一実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
【0083】
まず、訪問介護者は端末装置6を携帯し、電源ボタン7を押してから、例えば自転車或いは徒歩で巡回訪問を開始する。なお、端末装置6は、操作忘れの防止等のため、全ての巡回訪問が終了すると、自動的に電源がオフする構成であり、電源ボタン7は、毎日の最初の電源投入時のみ押される。
【0084】
そして、電源ボタン7が押されて電源が投入されると、図11のステップC1により、図5のステップB1と同様にして端末装置6から管理所1のサーバ装置2に、自動的に本日の巡回訪問についての支援情報を要求する。
【0085】
この要求に応答して、サーバ装置2がその訪問介護者の本日の初期支援情報を自動発信し、この初期支援情報が端末装置6に受信されると、図11のステップC2により、図5のステップB2と同様に動作し、端末装置6は記憶部61cに前記初期支援情報を書き換え自在に保持しつつ、端末側制御処理部61aにより、前記初期支援情報に含まれた最初の表示情報に基づいて、表示・操作部42に図7の#Sの「初期画面(オープニング画面)」と同様の画面を表示する。
【0086】
そして、以降は予定の被介護者宅に到達する間、図11のステップC3〜C7により図5のステップB3〜B7と同様の処理を実行する。
【0087】
このとき、前記図7の#1の「最初の地図表示(全ルート表示)」の地図を表示・操作部62に画面表示し、表示画面の前記「詳細」、「広域」のボタンにタッチすることにより、表示画面を表示中の地図より詳細、広域の地図表示に自在に切り換える。
【0088】
また、予定の変更が発生し、巡回訪問する被介護者が入れ替わったり、増えたりすると、サーバ装置2が修正後の最新の支援情報を発信し、端末装置6は前記最新の支援情報を自動的に受信して記憶部61cの記憶を書き換え、図11のステップC6、C7により、表示・操作部42に変更後の情報を表示する。
【0089】
そして、訪問介護者が画面表示された「地図表示」の移動順路の案内にしたがって移動し、目的の被介護者宅に到着すると、図11のステップC8により、表示・操作部62の画面表示が、前記図8の#6の「到着表示」と同様の表示になり、この表示に新たに設けられた到着通知のボタンに訪問介護者がタッチすると、ステップC9により前記到着検出手段によって到着しているか否かを検出し、到着の検出を条件に、図11のステップC10により、図5のステップB10と同様にして端末装置6が到着通知情報を自動発信してサーバ装置2に通知する。
【0090】
そして、所要の介護を終了すると、訪問介護者が例えば表示・操作部62の画面表示の「終了表示」をタッチすることにより、同端末装置6は図12のステップC11に移行し、現在位置が最後の被介護者宅になって全ての巡回訪問が終了したか否かを判断し、終了していなければ、個別の「介護終了」信号を通信部61bから自動発信してサーバ装置2に各被介護者の個別の介護の終了を伝えるとともに、ステップC11から図11のステップC3に戻り、図8の#8の「地図表示」により、前記と同様にして表示・操作部62につぎの被介護者宅の位置及びその位置までの移動順路の案内を画面表示する。
【0091】
そして、全ての巡回訪問が終了するまで、被介護者宅に到着する毎に端末装置6からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、介護が終了する毎に「介護終了」信号を端末装置6からサーバ装置2に送り、管理所1側で訪問介護者の巡回訪問を管理する。
【0092】
また、その間に変更が発生すれば、直ちに、変更後の新たな支援情報をサーバ装置2から端末装置6に送り、表示・操作部62の位置・移動順路の表示を最新のものに変更したりして訪問介護者の巡回訪問を支援する。
【0093】
そして、全ての巡回訪問が終了すると、図12のステップB12により、図8の#9の「終了表示」と同様の画面を表示・操作部62に画面表示し、訪問介護者に全介護が終了したことを報知する。
【0094】
さらに、この画面表示によって全介護の終了を認識した訪問介護者が、表示画面の「終了」のボタンをタッチすることにより、図12のステップB14に移行し、通信部61bから自動的に「全介護終了」の信号を発信して処理を終了する。
【0095】
したがって、この実施形態の場合、訪問介護者が携帯する端末装置6により、各被介護者宅に到着したときにのみ端末装置6からサーバ装置2に自動的に到着通知情報を送り、到着を管理所1に伝え、前記一実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0096】
なお、この携帯型の端末装置6を車両に乗車する訪問介護者が携帯して巡回訪問を実施してもよく、この場合は、前記一実施形態の端末装置4を搭載していない車両も選択できる利点がある。
【0097】
そして、本発明は上記した両実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
【0098】
例えば、サーバ装置2及び端末装置4、6の構成や動作手順等は、前記両実施形態のものに限られるものではない。また、表示・操作部42、62の画面の表示デザイン等もどのようであってもよい。また、サーバ装置2と端末装置4、6との通信路(通信手段)はどのようなものであってもよい。
【0099】
つぎに、表示・操作部42、62に代えて、例えば、ディスプレイ装置の表示部と、複数の押ボタン構成の操作部とを別個に設ける等してもよい。
【0100】
また、前記一実施形態においては、端末装置4をエンジンで走行する車両3に搭載したが、端末装置4を搭載する車両は、エンジンで走行する車両3だけでなく、電気自動車、燃料電池自動車等の種々の動力で自走する自動車或いは自動二輪車であってよい。さらに、車両がGPS受信装置5を備えていない場合等には、端末装置4がGPS受信装置5を内蔵する構成であってもよい。また、車両3の位置の検出は、GPS受信以外の手法で行なってもよいのは勿論である。
【0101】
つぎに、各被介護者宅の位置情報及び車両3の現在位置の情報等は、それらの位置を表わす種々の情報であってよく、例えば、各被介護者宅の住所(番地)の情報や車両3が走行している番地の情報等であってもよい。そして、各被介護者宅の住所や車両3が走行している番地等を表示・操作部22、62の表示画面に文字や数字で表示するような場合にもに本発明を適用することができる。
【0102】
そして、本発明は、種々の形態や規模の巡回訪問介護支援システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の一実施形態の巡回訪問介護支援システムの全体構成の説明図である。
【図2】図1の管理所に設けられたサーバ装置のブロック図である。
【図3】図1の車両に搭載された端末装置のブロック図である。
【図4】図2のサーバ装置の動作説明のフローチャートである。
【図5】図3の端末装置の動作説明の第一のフローチャートである。
【図6】図3の端末装置の動作説明の第二のフローチャートである。
【図7】巡回訪問に伴う図3の端末装置の表示画面変化の第一の説明図である。
【図8】図1の巡回訪問に伴う図3の端末装置の表示画面変化の第二の説明図である。
【図9】図1の管理所側と訪問介護者(車両)側の動作対応の説明図である。
【図10】本発明の他の実施形態の携帯型の端末装置のブロック図である。
【図11】図10の端末装置の動作説明の第一のフローチャートである。
【図12】図10の端末装置の動作説明の第二のフローチャートである。
【符号の説明】
【0104】
1 管理所
2 サーバ装置
3 車両
4、6 端末装置
5 GPS受信装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理所のサーバ装置と、訪問介護者が乗車する自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両の端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、
前記サーバ装置は、
巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、
前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、
前記車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する自車位置表示処理手段と、
前記サーバ装置からの前記位置情報と前記車両の現在位置の情報とにより、前記車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、
前記車両の前記走行動力源がオフ操作される毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴とする巡回訪問介護支援システム。
【請求項2】
管理所のサーバ装置と、訪問介護者が携帯する端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、
前記サーバ装置は、
巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、
前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、
前記訪問介護者の現在位置の情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づいて前記訪問介護者の現在位置を前記表示手段の画面に表示する現在位置表示処理手段と、
前記サーバ装置からの前記位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、前記訪問介護者が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、
前記訪問介護者の到着通知の操作毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴とする巡回訪問介護支援システム。
【請求項1】
管理所のサーバ装置と、訪問介護者が乗車する自動車、自動二輪車等の走行動力源で自走する車両の端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、
前記サーバ装置は、
巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、
前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、
前記車両の位置情報に基づいて前記表示手段の画面に前記車両の現在位置を表示する自車位置表示処理手段と、
前記サーバ装置からの前記位置情報と前記車両の現在位置の情報とにより、前記車両が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、
前記車両の前記走行動力源がオフ操作される毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴とする巡回訪問介護支援システム。
【請求項2】
管理所のサーバ装置と、訪問介護者が携帯する端末装置との間で情報をやりとりし、前記サーバ装置により、前記訪問介護者の各被介護者宅への巡回訪問を支援して管理する巡回訪問介護支援システムであって、
前記サーバ装置は、
巡回訪問の支援情報として、少なくとも前記訪問介護者が巡回訪問する各被介護者宅の位置を示す位置情報を送信する支援情報発信手段と、
前記端末装置からの到着通知情報を受信して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を管理する到着管理手段とを備え、
前記端末装置は、
前記サーバ装置からの前記位置情報に基づいて各被介護者宅の位置を画面表示する表示手段と、
前記訪問介護者の現在位置の情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報に基づいて前記訪問介護者の現在位置を前記表示手段の画面に表示する現在位置表示処理手段と、
前記サーバ装置からの前記位置情報と前記位置情報受信手段が受信した現在位置の情報とにより、前記訪問介護者が各被介護者宅から所定範囲内に位置したことを検出して前記訪問介護者の各被介護者宅への到着を検出する到着検出手段と、
前記訪問介護者の到着通知の操作毎に前記到着検出手段の到着の検出を条件に前記到着通知情報を発信する到着通知情報発信手段とを備えたことを特徴とする巡回訪問介護支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−15521(P2009−15521A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175470(P2007−175470)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Fターム(参考)】
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