説明

工事現場防犯システム

【課題】誤報の発生を減少させることができ、通報を受ける関係者の負担を少なくすることができる工事現場防犯システムを提供する。
【解決手段】前記侵入者を検出して信号を発信する侵入検出ユニット20であって、携帯型発信器10からの作業者認知信号の電波を受信しない状態で、人物検出部25からの検出信号を受信した場合に、カメラ部23の撮像動作を開始させるカメラ動作信号を発信するとともに、カメラ部23から送信された画像データを含む前記侵入確認信号を前記工事現場とは異なる場所に設けられている侵入管理端末40へネットワークを介して送信し、侵入管理端末40は、前記侵入検出ユニット20から受信した前記侵入確認信号に含まれる撮像データをディスプレイ44に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルやマンションなどの工事現場に不審者が侵入して盗難にあうなどの被害発生を防止するための工事現場防犯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルやマンションなどにおいては、外装工事や設備保守工事などを円滑に行うために、建屋の周囲を取り囲むように作業用の仮設足場が組み立てられる。その際、安全性や美観を保つ上で、仮設足場が外部から直接に見えないようにシートカバーなどで覆われることも多い。
【0003】
しかし、このような仮設足場を設けた工事現場においては、昼間の作業休憩時間や夜間などに、不審者がこの仮設足場を利用して建屋の上方によじ登り、建屋内に易々と侵入して、住人が盗難にあうなどの被害が多発している。また、上記のように外部から見えないように仮設足場をシートカバーなどで覆っていることが多いため、不審者の侵入が発見されにくいという問題もある。
【0004】
このような仮設足場を設置した工事現場における盗難等の被害発生を未然に防止するために、特許文献1には、仮設足場に侵入検出センサによって侵入者を検出し、警報機を作動させる工事現場防犯システムが開示されている。このシステムは、携帯型発信器を現場作業者に携帯させ、当該携帯型発信器を有するものが侵入検出センサに検知された場合は、不審者ではないと判断し、警報を発生させないように構成されている。
【特許文献1】特開2005−31831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、小動物や異物がセンサに検知したり、屋外に設けられたセンサに雨水などが付着したり、また、仮設足場に設けられているシートが風などで揺れて、誤報をおこす可能性があった。さらに、発信器の指向性などにより、携帯型発信器を所有しているにもかかわらず、現場作業員を侵入者と判断して警報を発するという誤操作もあった。
【0006】
したがって、上記システムでは依然として、誤操作が多いという問題があった。そして、誤操作により不審者が侵入したと判断された場合、メールなどの手段により予め定められた関係者(例えば、現場監督や管理組合、理事長など)に連絡をするが、連絡を受けた関係者は不審者かどうかの判断ができず、誤報に悩まされているという状態が続いていた。
【0007】
したがって、侵入があった場合に通報される通報先の関係者は、誤報を受けるのを避けるために、不審者侵入の通報を受信する受信機の電源をオフにしたり、連絡があっても対応しないということが行われていた。
【0008】
また、例えば、受信機を所有している者が電波が届かないところにいると、警報自体が受信されないという問題もあった。さらに、通報の連絡を受信したとしても、予め登録されている関係者が現場へ確認しに行き、状況を判断してから警察などへ連絡をすることが必要であったので、関係者に対して危険が存在した。また、関係者が現場の近くに常に存在しているとは限らず、通報を受けてから現場へ移動した場合、不審者がすでにその場を立ち去っており、不審者に対する対応ができない場合もある。
【0009】
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、ビルやマンションなどの工事現場に設置されている仮設足場などを利用して不審者が建屋内に侵入し、住人等が盗難にあうなどの被害発生を有効に防止するとともに、誤報の発生を減少させることができ、通報を受ける関係者の負担を少なくすることができる工事現場防犯システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の工事現場防犯システムを提供する。
【0011】
本発明の第1態様によれば、仮設足場によって建屋内への侵入のおそれがある前記仮設足場の特定箇所に設置され、前記侵入者を検出したときには、侵入確認信号を発信する侵入検出ユニットと、
現場作業者に携帯されるものであって作業者認知信号の電波を送信可能な携帯型発信器と、
前記侵入検出ユニットとネットワーク通信可能に構成され、前記侵入検出ユニットからの侵入確認信号を受信する前記仮設足場が設けられている建屋と異なる場所に設けられている侵入管理端末と、を備える工事現場防犯システムであって、
前記侵入検出ユニットは、
前記携帯型発信器からの作業者認知信号の電波を受信する受信部と、
所定の検出エリアで人体を検出して検出信号を出力する人物検出部と、
所定の撮影エリアの被写体を撮像し、撮像された画像データを出力するカメラ部と、
前記受信部により前記作業者認知信号の電波を受信しない状態で、前記人物検出部からの検出信号を受信した場合に、前記カメラ部で撮像された画像データを含む前記侵入確認信号を前記侵入管理端末へ前記ネットワークを介して送信する制御演算部を備え、
前記侵入管理端末は、前記侵入検出ユニットから受信した前記侵入確認信号に含まれる撮像データを表示する表示部を備えることを特徴とする、工事現場防犯システムを提供する。
【0012】
本発明の第2態様によれば、前記工事現場防犯システムは、
工事現場の基地局に設けられ、前記侵入検出ユニットと通信可能であるとともに、ネットワーク通信により前記侵入検出ユニットから出力された侵入確認信号を前記侵入管理端末へ送信可能に構成されている基地局ユニットをさらに備え、
前記侵入検出ユニットは、複数が設けられており、それぞれ個々のユニットを識別するユニット識別子を記憶するユニット識別子記憶部をさらに備え、前記ユニット識別子を前記侵入確認信号に含めて前記基地局ユニットを介して前記侵入管理端末へ送信することを特徴とする、第1態様の工事現場防犯システムを提供する。
【0013】
本発明の第3態様によれば、前記基地局ユニットは、任意の1の前記侵入検出ユニットのユニット識別子と、前記1の前記侵入検出ユニットに関連する関連侵入検出ユニットのユニット識別子を対応づけて格納するセンサデータベースを備え、
前記1の侵入検出ユニットからの侵入確認信号を受信すると、前記関連する関連侵入検出ユニットを動作させる制御演算部をさらに備えることを特徴とする、第2態様の工事現場防犯システムを提供する。
【0014】
本発明の第4態様によれば、前記関連侵入検出ユニットは、前記任意の1の侵入検出ユニットに対し、仮設足場の通路で隣り合う侵入検出ユニットであることを特徴とする、第3態様の工事現場防犯システムを提供する。
【0015】
本発明の第5態様によれば、前記侵入検出ユニットの前記検出エリアと前記撮影エリアは、前記仮設足場の通路沿いにずらして設定されていることを特徴とする、第1から第4態様のいずれか1つの工事現場防犯システムを提供する。
【0016】
本発明の第6態様によれば、前記侵入管理端末は、ネットワークを通じて前記建屋の住人が操作する端末装置と通信可能に構成されており、
前記住人の住人識別子を格納する住人データベースと、
前記端末装置から送信され閲覧要求信号を受信して前記住人の建屋に設けられた侵入検出ユニットに対し、撮影動作をさせる撮影動作信号を送信し、
前記侵入検出ユニットによって撮影された撮像データを受信して、前記端末装置に送信する画像確認制御部をさらに備えることを特徴とする、第1から第5態様のいずれか1つの工事現場防犯システムを提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、受信部により携帯型発信器からの作業者認知信号を受信せず、侵入確認信号を受信すると、カメラ部により撮像を開始するように処理するとともに、侵入確認信号に当該カメラ部によって撮像された画像データを含めて侵入管理端末に送信するため、当該侵入管理端末により画像データを用いて不審者の確認を行うことができる。したがって、不審者の確認をより高精度に行うことができ、関係者への誤報を少なくすることができる。
【0018】
本発明の第3態様によれば、1の侵入検出ユニットに関連する関連侵入検出ユニットを動作することによって、侵入経路に沿って移動する不審者の撮像及び検出をより確実にすることができる。また、基地局ユニットからの信号により関連侵入検出ユニットを動作させることができるため、関連侵入検出ユニット自体が不審者の存在を検出してから、カメラの撮像を開始するまでの立ち上がり時間のラグを少なくすることができ、不審者の検出後すぐに撮像できることから、より確実に不審者を撮影することができる。
【0019】
本発明の第6態様によれば、建屋の住人が操作する端末装置によって侵入管理端末を操作し、侵入検出ユニットが撮像する撮像画像を端末装置から確認することができるため、住人が室内を撮影されているかどうかと不安を解消することができる。また、当該画像の確認に際し、住人データベースに格納される住人識別子を用いることによって、不特定人の画像の確認を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態に係る工事現場防犯システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態にかかる工事現場防犯システムが用いられる工事現場である建屋の概略構成を示す図である。本工事現場防犯システムは、建屋100の外壁の周囲に仮設足場110が設けられた状態になっており、当該仮設足場110を通して、不審者が建屋内への侵入防止を目的として構成されたものである。仮設足場110は、図1及び図2に示すように、建屋100の周囲に沿って、多層階構造に組み上げられている。すなわち、建屋の周囲に支柱114を立設し、当該支柱114の間に踏み板111,112,113が地上階から多層階構造となるように組み上げられる。各階層の踏み板111,112,113の間には階段115が設けられ、各階を移動可能に構成されている。
【0022】
図2は、本実施形態の工事現場防犯システムのセンサユニットの取り付け配置の例を示す模式図である。図2に示すように、工事現場防犯システムでは、仮設足場110の支柱114に複数の侵入検出ユニット20a,20b,20c,20d,20eが設けられている。以下、侵入検出ユニットは、個々の侵入検出ユニットを区別する必要がないときは、符号20を付して総称する。
【0023】
図3は、侵入検出ユニットの外観構成を模式的に示す斜視図である。侵入検出ユニット20は、固定金具22によって支柱114に取り付けられた筐体21を有し、筐体21内に不審者の侵入を検知してこれを通知するための機構が設けられている。また、侵入検出ユニット20の不審者の侵入を検知するための機構としては、カメラ部23及び筐体21の下方に設けられた人物検出部25が設けられている。また、筐体21には、必要に応じて照明部24が設けられ、カメラ部23による撮像時に撮像領域を照射することができるようになっている。また、例えば、スピーカ(図示なし)を設け、不審者に対し威嚇音を鳴らすように構成されていてもよい。なお、不審者の侵入を検知した場合にこれを通知するための機構については、後述する。
【0024】
侵入検出ユニット20に設けられている人物検出部25は、例えば、いわゆるパッシブインフラレッド方式とよばれる人体検出赤外線センサであって、人物検出部25の検知窓25a,25bから赤外線を検知し、周囲と温度差がある人間や動物が動くときに発生する赤外線の変化を検出するものである。
【0025】
人物検出部25の検知窓25a,25bは、それぞれ異なる検出領域52a,52bを検出するように構成されていてもよい。すなわち、図4に示すように、高さ方向にそれぞれの検知窓25a,25bによって検知される検出領域を人間Hが存在した場合に同時に検出可能な範囲でずらして設定しておき、両検知窓25a,25bによって略同時に検出された場合のみに人間が存在していることを検出するように構成することもできる。このように構成することにより、足場111に猫などの小動物Cが侵入した場合は、下側の検知窓25aの検出領域のみがその存在を検知するため、人間の侵入を判断することを防止することができる。なお、この場合、人物検出部25の足場板111に対する取り付け位置Pは、およそ900〜1200mm程度の高さとすることが好ましい。
【0026】
図5に、本実施形態にかかる工事現場防犯システムのうち、工事現場に設置される端末の機能構成を示す。本工事現場防犯システムは、図5に示すように、工事現場には、侵入検出ユニット20と、当該工事現場に設置されている侵入検出ユニット20との通信を司る基地局端末30とが設けられている。図5においては、侵入検出ユニット20は1つのみが示されているが、図2に示すように、それぞれ仮設足場110の適当な位置に複数設けられ、個々に基地局端末30と送受信を行うことができる。
【0027】
侵入検出ユニット20は、工事作業を行う作業員などの関係者が所持、携帯する携帯型発信器の例としての認証タグ10から発信される作業者認知信号を、アンテナ29aを介して無線受信機28が受信する。無線受信機28は、認証タグ10からの作業者認知信号を受信した場合、その信号を制御演算部26に出力する。認証タグ10は、携帯用の小型電波発信器であり、内蔵する電池の電力により、予めメモリなどに記憶された認証タグ10用の識別信号を含む作業者認知信号の微弱電波を発信する。
【0028】
また、人物検出部25により人物の存在が検出された場合は、検出信号が制御演算部26に出力される。制御演算部26の具体的な制御については、詳細は後述するが、制御演算部26は、人物検出部25により人物の存在を確認したときに、所定時間内に無線受信機28から作業者認知信号を受信していなかった場合は、不審者が検出されたと判断する一方、無線受信機からの作業者認知信号を受信していた場合は、当該人物は不審者ではないと判断する。なお、認証タグ10を用いて、関係者か否かの判断を行う処理については、選択可能であり、例えば、夜間などは、認証タグ10の作業者認知信号の受信の有無に関係なく、人物検出部25が人物の存在を確認した場合は、当該人物を不審者であると判断して、後述する不審者の侵入を通知するための処理を行ってもよい。
【0029】
カメラ部23は、人物検出部25による人物の存在の検出の有無にかかわらず、予め設定されている撮影領域を所定時間ごとに連続撮影を行っている。すなわち、例えば、1秒に1回撮影領域の撮像を行う。撮像された画像は、バッファメモリ26aに蓄積される。バッファメモリ26aは、カメラ部23によって撮像された画像データを蓄積するためのメモリである。蓄積可能な画像データの量は、メモリや画像データの容量を調整することで、適宜設定することができるが、例えば、10〜50枚程度とすることができる。なお、このとき画像データに撮像日時及び撮像したカメラの識別番号などをメタデータとして記憶させるようにしてもよい。
【0030】
なお、上記のように、カメラ部23は、所定時間ごとに連続的に撮像を行うため、バッファメモリ26aの蓄積容量を超えて撮像された画像データが存在した場合は、バッファメモリ26a中の最も古い画像データを削除して新しく撮像された画像データを蓄積する。
【0031】
制御演算部26は、人物検出部25により不審者の存在が確認された場合は、照明部24による照射を開始するとともに、カメラ部23によって撮像された画像データを最新のものから所定枚数(例えば、2〜10枚程度)読み出し、当該読み出された画像データを、送信部27を介して、基地局端末30に送信する。このとき、制御演算部26は、不審者の侵入があったことを示す侵入確認信号を別に発行し、基地局端末30に送信するようにしてもよい。
【0032】
基地局端末30は、それぞれ基地局ごとに設けられている基地局識別子を記憶する記憶領域35を備えている。基地局端末30の受信部31が、侵入検出ユニット20から侵入確認信号又は画像データを受信すると、当該受信した情報を制御演算部32へ出力する。制御演算部32は、侵入者を確認したことを示す信号(侵入確認情報)を発行し、ネットワークインターフェース34によりネットワークNTを介して、侵入管理端末40(図6参照)に画像データ及び記憶領域35に格納されている基地局識別子とともに送信する。
【0033】
図6は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムに用いられる侵入管理端末の構成を示す機能構成図である。侵入管理端末40は、工事現場とは別の場所に設けられている端末であり、例えば、監視センターなどに設けられている。ネットワークNTを介して、基地局端末30から送信された侵入確認情報をネットワークIF42が受信すると、制御演算部41が、当該受信した侵入確認情報に含まれる基地局識別子に基づいて、現場データベース45を参照し、どの工事現場からの信号であるかを特定する。次いで、侵入確認情報と共に送信された画像データをディスプレイ44に表示する。侵入管理端末40では、侵入検出ユニット20によって撮像された画像データがディスプレイ44に表示されるので、当該表示に基づいて、視認により不審者の確認を行うことができる。したがって、より確実に不審者の確認を行うことができるとともに、誤報の発生を防止することができる。侵入管理端末40により、不審者の存在が確認されると、外部通報装置46によって外部にその情報が通知され、関係者(現場監督や理事長など)又は警察などへの連絡を行うことができる。
【0034】
図7は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入検出ユニット及び基地局端末によって実行される侵入検出処理を示すフローチャートである。
【0035】
まず、侵入検出ユニット20のカメラ部23は、常時所定時間ごとに所定の撮像領域を撮像しており(#10)、撮像された画像データをバッファメモリ26aに逐次蓄積する。ここで、人物検出部25が人物の検出をした場合は(#12)、当該情報が制御演算部26に送信される。制御演算部26は、認証タグ10からの認証信号を受信しているかどうかについて判断する(#13)。認証信号を受信しているときは、人物検出部25により人物の存在を示す信号が検出された場合であったとしても、不審者とは判断せず、先の処理を行うことがない。
【0036】
一方、人物検出部25により人物の存在を示す信号が検出されたときに認証タグからの認証信号を受信していなかったときは、当該検出された人物を不審者と判断し、#14以下の処理を行う。
【0037】
図8A、図8Bは工事現場防犯システムのカメラ部による撮像領域、人物検出部による検出領域、認証タグによる認証信号の到達距離の関係の一例を示す図である。図8Aでは認証タグ10からの認証信号の到達距離が人物検出部25の検出領域よりも長いため、人物検出部25により検出がされたときは、必ず認証信号からの認証信号が受信されている。一方図8B示すように、認証タグ10からの認証信号の到達距離が人物検出部25の検出領域よりも短い場合は、人物検出部25による検出のタイミングで認証タグ10からの認証信号を受信していない場合もあるため、両者を受信するタイミング間に所定時間のタイムラグを設けても良い。本実施形態の工事現場防犯システムは、建屋内の居住空間を撮像しないようにするための配慮から仮設足場の踏板111に沿ってカメラ部の撮像領域51が設けられている。撮像領域はカメラの撮像画角によるが、概ね10〜20メートル程度の距離の被写体を撮像可能に構成されている。一方で、人物検出部25による検出領域52は、十数メートルの範囲に及ぶ。また認証タグ10からの認証信号の到達距離は2〜3メートルであるので、人物検証部25が先に人物の存在を検出してからさらに人物が侵入検出ユニットに近づいた時点で認証信号を受信することもありうる。このため、人物検出部25によって人物の存在が検出された場合であっても、認証タグ10による認証信号が受信されていない場合があり、この場合の誤報を防止するために、人物検出部25による検出後、所定時間内に認証タグ10からの認証信号が受信されれば不審者と判断しないこととした。
【0038】
図7に戻って、人物検出部25による検出が不審者であると判断した場合は、制御演算部26は、不審者侵入を示す侵入確認信号を発信するとともに、バッファメモリ26aから所定枚数の画像データを読み出す(#14)。読み出す画像データは、最新のものからさかのぼって数枚のデータとすることが好ましい。その後、画像データ及び侵入確認信号を基地局端末30へ送信する。
【0039】
なお、不審者の確認がされたあとの侵入検出ユニット20の処理としては、引き続きカメラ部23による撮像の処理に戻る。このとき、侵入検出ユニット20は読み出された画像データあるいは読み出された画像データの時間軸に連続する数枚程度の画像データ(すなわち読み出された画像データより前に撮影された画像データ及び、その後に撮像された画像データ)は、削除することなく、バッファメモリ26a中に保存するようにしておくことが好ましい。この処理は、不審者の確認がされたあとの所定時間(例えば数時間)経過するまで、あるいは、当該システムの管理者が当該保存モードの解除を行うまでの間、自動的に継続するようにしておくことが好ましい。
【0040】
基地局端末では、画像データ及び侵入確認信号を受信すると(#16)、基地局識別子を読み出し(#17)、読み出された画像データ及び侵入確認信号及び基地局識別子を侵入管理端末40へ送信する(#18)。
【0041】
侵入管理端末40は、基地局端末から送信された画像データ及び侵入確認信号及び基地局識別子及び現場データベース43に格納されている情報に基づいて、どの基地局から不審者の侵入があったかを示す情報及び不審者の撮影画像についてディスプレイ44に表示する。当該侵入管理端末40の利用者がディスプレイ44に表示された画像を確認した上で不審者であると判断した場合は、例えば、利用者の操作などにより外部通報部46を介して、外部、例えば、警察などに不審者の侵入を通知する。
【0042】
上記実施形態によれば、簡単な構成で、写真画像を用いた不審者の確認を行うことができる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる工事現場防犯システムについて説明する。第2実施形態にかかる工事現場防犯システムは、第1実施形態にかかるシステムと共通する部分を有しているため、以下、主に異なる点についてのみ説明する。
【0044】
工事現場防犯システムは、建屋100の外壁の周囲に仮設足場110が設けられた状態になっており、当該仮設足場110を通して、不審者が建屋内への侵入防止を目的として構成されたものである。
【0045】
図9に、本実施形態にかかる工事現場防犯システムのうち、工事現場に設置される端末の機能構成を示す。本工事現場防犯システムは、図9に示すように、工事現場には、侵入検出ユニット120と、当該工事現場に設置されている侵入検出ユニット120との通信を司る基地局端末130とが設けられている。図9においては、侵入検出ユニット120は1つのみが示されているが、実際は、複数がそれぞれ仮設足場110の適当な位置に設けられており、それぞれが制御演算部126内のID記憶部126aによって識別可能であり、当該ID記憶部126a内に格納されている、ユニット識別子を用いることによって、個々に基地局端末130と送受信を行うことができる。
【0046】
侵入検出ユニット120は、工事作業を行う作業員などの関係者が所持、携帯する携帯型発信器の例としての認証タグ110から発信される作業者認知信号をアンテナ129aを介して無線受信機128が受信可能にされている。無線受信機128は、認証タグ110からの作業者認知信号を受信した場合、その信号を制御演算部126に出力する。認証タグ110は、携帯用の小型電波発信器であり、内蔵する電池の電力により、予めメモリなどに記憶された認証タグ110用の識別信号を含む作業者認知信号の微弱電波を発信する。
【0047】
また、人物検出部125により人物の存在が検出された場合は、検出信号が制御演算部126に出力される。制御演算部126の具体的な制御については、詳細は後述するが、制御演算部126は、人物検出部125により人物の存在を確認したときに、無線受信機128から作業者認知信号を受信していた場合は、当該人物検出部125により検出された人物が関係者であると判断する。一方、無線受信機からの作業者認知信号を受信しない状態(受信してから所定の時間が経過した場合を含む)で人物検出部125が人物の存在を確認した場合は、当該人物検出部125により検出された人物を不審者であると判断する。
【0048】
制御演算部126は不審者の存在が確認された場合は、照明部124による照射を開始するとともに、カメラ部123にカメラ動作信号を出力し、撮像領域の撮像を開始する。また、送受信部127を介して、基地局端末130に不審者の侵入があったことを示す侵入確認信号を送信する。侵入確認信号にはユニット識別子が含まれており、どの侵入検出ユニット120によって不審者が確認されたかの情報が識別できるようになっている。また、制御演算部126はカメラ部123によって撮像された画像データを送受信部127を介して基地局端末130に送信する。
【0049】
基地局端末130は、無線送受信部131によって侵入検出ユニット120から侵入確認信号を受信すると、制御演算部132へ当該侵入確認信号を出力する。制御演算部132は、ネットワークインターフェース134により、ネットワークNTを介して、侵入管理端末140(図10参照)に侵入確認信号を送信する。なお、基地局端末130に設けられているセンサデータベース133は、当該工事現場に設けられている侵入検出ユニット120相互の関連情報を格納するためのデータベースであり、当該データベースを用いた関連侵入検出ユニット120の動作処理については、後述する。
【0050】
侵入検出ユニット20は、その取り付けられた位置に応じて、互いに1又は複数のユニット120が関連づけられており、その情報はセンサデータベース133に格納されている。これは、不審者が仮設足場に侵入した場合、互いに連動して、不審者の検出を行うためのものである。すなわち、例えば、図2を参考にして説明すると、1つの侵入検出ユニット20aに関しては、侵入検出ユニット20aが設けられている位置から直接移動することができる位置を侵入検出領域とするユニット20b,20cが関連づけられている。
【0051】
図10は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムに用いられる侵入管理端末の構成を示す機能構成図である。侵入管理端末140は、工事現場とは別の場所に設けられている端末であり、例えば、監視センターなどに設けられている。ネットワークNTを介して、基地局端末130から送信された侵入確認情報をネットワークIF142が受信すると、制御演算部141が、当該受信した侵入確認情報に含まれるユニット識別子に基づいて、現場データベース145を参照し、どの工事現場からの信号であるかを特定する。次いで、カメラ部123によって撮像された画像データをディスプレイ144に表示する。侵入管理端末140では、侵入検出ユニット120によって撮像された画像データがディスプレイ144に表示されるので、当該表示に基づいて、不審者の確認を行うことができる。したがって、より確実に不審者の確認を行うことができるとともに、誤報の発生を著しく防止することができる。侵入管理端末140により、不審者の存在が確認されると、外部通報装置146によって外部にその情報が通知され、関係者(現場監督や理事長など)又は警察などへの連絡を行うことができる。
【0052】
また、本実施形態にかかる工事現場防犯システムでは、工事現場に、カメラを有する侵入検出ユニット120が設けられているため、工事現場である住人が室内を撮影されることがないかについて心配をすることが想定される。本実施形態にかかる工事現場防犯システムは、当該住人の心配を解消するため、後述する確認処理を行うことができ、このために用いられる住人ID記憶部143が侵入管理端末140に設けられている。
【0053】
図11は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入検出ユニット及び基地局端末によって実行される侵入検出処理を示すフローチャートである。
【0054】
まず、侵入検出ユニット120は、人物検出部125が人物の検出をしたかどうかを判断し(#110)、検出した場合は、#111に進む一方、検出しないときは#110の動作を繰り返す。本実施形態の侵入検出ユニット侵入検出ユニットによる人物の検出は、後述するようにカメラによる撮像により確認することができるため、人物の検出の判断を若干緩やかにしてもよい。
【0055】
次に、無線受信機128により、認証タグ110からの作業者認知信号が受信されているかどうかについて判断する。無線受信機128により作業者認知信号が受信されている場合は、制御演算部126は、当該人物検出部125による人物の検出は関係者であると判断し、#110に戻る。一方、無線受信機128により作業者認知信号が確認されていない場合は、#112に移行する。
【0056】
#112ではカメラ部123による撮像が開始される。すなわち、制御演算部126は、不審者の存在が確認された場合に、照明部124による照射を開始するとともに、カメラ部123にカメラ動作信号を出力し、撮像領域の撮像を開始する。カメラ部123による撮像は、所定時間が経過するまで行われ(#113)、静止画を予め決められていた枚数又は時間だけ連続して撮影してもよいし、動画を撮影してもよい。撮像された画像データは、侵入確認信号に含まれて送受信部127を介して基地局端末130に送信される(#114)。なお、基地局端末130は、ネットワークNTを通じて侵入確認信号を侵入管理端末140に送信する。
【0057】
カメラ部123による撮像が所定時間経過すると、画像データの撮像を停止するとともに、画像データの基地局端末130への送信が停止される(#115)。基地局端末130では、侵入確認信号を送信した侵入検出ユニット120に関連するセンサユニットがあるかどうかを判断する。関連センサユニットの有無は、基地局端末130のセンサデータベース133に記憶されている情報に基づいて行われる。関連センサユニットが存在する場合は、関連センサユニットを起動し(#117)上記処理を関連センサユニットについて行う。一方、関連センサユニットが存在しない場合は、処理を終了させる。
【0058】
関連センサユニットの起動は、関連センサユニットの立ち上げ時間を短縮するための処理である。すなわち、関連センサユニットの起動を基地局端末130から行わなくても、当該センサの人物検出部125によって人物の存在が確認できれば当該侵入検出ユニット120による、画像データの撮像及び基地局端末130への侵入確認信号の送信が行われる。しかし、上記のように侵入検出ユニット120は、認証タグ110からの作業者認知信号を受信する無線受信機128やカメラ部123などを備える。これらの装置を常時起動可能にしておくと消費電力が多くなるため、通常時はスタンバイモードになっており、立ち上げまでに所定の時間を要することが多い。この場合に、関連する侵入検出ユニット120に基地局端末130から起動信号を送信することにより、立ち上げ時間を短縮し、不審者が当該侵入検出ユニットのセンサ検知領域へ到達した場合に、すぐに動作を行うようにすることができる。
【0059】
図12は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入管理端末によって実行される撮影画像確認の処理を示すフローチャートである。撮影画像確認の処理は、本実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入検出ユニット120が設けられている建屋の住人が、侵入検出ユニット120に設けられているカメラによって自己の居住スペース内が撮影されていないかという不安を持つおそれがあるため、当該住人自身によってカメラで撮像される画像データを確認できるようにしたものである。具体的な処理フローは次の通りである。
【0060】
なお、当該処理を行う前提として、侵入管理端末140の住人ID記憶部143に当該確認を行う住人の識別子が格納されており、現場データベース145に格納されている現場識別子に格納されている工事現場と関連づけられていることが必要である。すなわち、住人識別子を受信した侵入管理端末140が、当該住人識別子はどの工事現場の建屋に居住する住人であるかを確認できるような情報を有していることが必要である。
【0061】
まず、住人が操作する住人端末150を用いて侵入管理端末140にアクセスする。住人端末150は、例えば汎用のコンピュータなどが例示でき、インターネットNTを介して侵入管理端末140と通信可能に構成されている。住人端末150からは、確認要求信号が侵入管理端末140に送信される。確認要求信号には住人識別子が含まれており、当該確認要求信号を受信(#120)した侵入管理端末140は、住人識別子に基づいて住人認証を行う(#121)。住人認証を行い、住人ID記憶部143に格納されている住人識別子と一致している場合は、当該住人識別子の情報に基づいて、現場データベース45に格納されている現場識別子を確認・特定し、どの工事現場に関係する住人であるかを特定する。
【0062】
現場データベース145は、侵入検出ユニット侵入検出ユニット120が設けられている工事現場を特定するためのデータベースであり、当該工事現場に設けられている侵入検出ユニット120をユニット識別子によって特定することができる。
【0063】
次に、侵入管理端末140の制御演算部141は、当該工事現場に設けられている侵入検出ユニット120の一つを特定して、特定された侵入検出ユニット120に対し、カメラ起動信号を送信する(#123)。なお、工事現場に設けられている侵入検出ユニット120の特定の方法は、特に限定されるものではなく、ユニット識別子の番号順や、住人端末に対し、どの侵入検出ユニット120を特定するかに関して情報の入力を求めるように処理することもできる。
【0064】
カメラ起動信号を特定の工事現場の特定の侵入検出ユニット120に送信すると、侵入検出ユニット120は、カメラ部123によって撮像し、当該撮像された画像データを侵入管理端末140へ送信する。侵入管理端末140は、この画像データを受信し(#124)、ネットワークを介して住人端末150へ送信する(#125)。住人端末150では、侵入管理端末140から送信され、ディスプレイへ表示されている画像データを確認し、侵入検出ユニット120により撮影される画像が実際にどのようなものであるかを確認することができる。
【0065】
なお、住人端末150から他の侵入検出ユニット120により撮影された画像データの確認を要求する信号が侵入管理端末140へ送信された場合(#126)は、侵入管理端末140は、撮像する侵入検出ユニット120を切り換え、当該切り換えられた侵入検出ユニット120に対し、カメラ起動信号を送信する。以下、カメラ起動信号を受信した侵入検出ユニット120は、上記処理を繰り返し、カメラ部123によって撮像された画像データを侵入管理端末140へ送信し、住人端末150は、侵入管理端末140を介して画像データの確認を行うことができる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態にかかる工事現場防犯システムによれば、侵入検出ユニット120によって、不審者の侵入が確認された場合にカメラ部による画像データと共に侵入確認信号を侵入管理端末140へ送信し、侵入管理端末140に表示される画像データに基づいて不審者の確認を行うため、誤報連絡が大幅に少なくなる。また、画像データにより不審者の確認を行うため、関連する侵入検出ユニット120を起動させて画像データの撮像を行うことにより、起動時間のタイムラグを生じさせることなく不審者の撮像及び確認がより確実となる。
【0067】
また、侵入検出ユニット120に設けられているカメラにより居住スペース内が撮像されることを心配する住人に対しては、侵入管理端末140にアクセスし、当該侵入管理端末140から侵入検出ユニット120へのカメラ起動信号を送信することにより、実際に撮像される画像データの確認を行うことができる。
【0068】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本実施形態にかかる工事現場防犯システムが用いられる工事現場である建屋の概略構成を示す図である。
【図2】本実施形態の工事現場防犯システムのセンサユニットの取り付け配置の例を示す模式図である。
【図3】侵入検出ユニット侵入検出ユニットの外観構成を模式的に示す斜視図である。
【図4】侵入検出ユニット侵入検出ユニットの人物検出部の検出領域と人物との関係の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる工事現場防犯システムのうち、工事現場に設置される端末の機能構成を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態にかかる工事現場防犯システムに用いられる侵入管理端末の構成を示す機能構成を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入検出ユニット侵入検出ユニット及び基地局端末によって実行される侵入検出処理を示すフローチャートである。
【図8A】第1実施形態にかかる工事現場防犯システムのカメラ部による撮像領域、人物検出部による検出領域、認証タグによる認証信号の受信領域の関係を示す図である。
【図8B】工事現場防犯システムのカメラ部による撮像領域、人物検出部による検出領域、認証タグによる認証信号の受信領域の関係の他の構成例を示す図である。
【図9】本実施形態にかかる工事現場防犯システムのうち、工事現場に設置される端末の機能構成を示す図である。
【図10】本実施形態にかかる工事現場防犯システムに用いられる侵入管理端末の構成を示す機能構成を示す図である。
【図11】本実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入検出ユニット侵入検出ユニット及び基地局端末によって実行される侵入検出処理を示すフローチャートである。
【図12】第2実施形態にかかる工事現場防犯システムの侵入管理端末によって実行される撮影画像確認の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
10、110 認証タグ
20,20a,20b,20c,20d,20e,120 侵入検出ユニット
23,123 カメラ部
24,124 照明部
25,125 人物検出部
25a,25b検知窓
26,126 制御演算部
27 送信部
28,128 無線受信機
30,130 基地局端末
31 受信部
32,132 制御演算部
40、140 侵入管理端末
41,141 制御演算部
44 ディスプレイ
45,145 現場データベース
46,146 外部通報装置
100 建屋
110 仮設足場
111,112,113 踏み板
114 支柱
127,131 送受信部
133 センサデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮設足場によって建屋内への侵入のおそれがある前記仮設足場の特定箇所に設置され、前記侵入者を検出したときには、侵入確認信号を発信する侵入検出ユニットと、
現場作業者に携帯されるものであって作業者認知信号の電波を送信可能な携帯型発信器と、
前記侵入検出ユニットとネットワーク通信可能に構成され、前記侵入検出ユニットからの侵入確認信号を受信する前記仮設足場が設けられている建屋と異なる場所に設けられている侵入管理端末と、を備える工事現場防犯システムであって、
前記侵入検出ユニットは、
前記携帯型発信器からの作業者認知信号の電波を受信する受信部と、
所定の検出エリアで人体を検出して検出信号を出力する人物検出部と、
所定の撮影エリアの被写体を撮像し、撮像された画像データを出力するカメラ部と、
前記受信部により前記作業者認知信号の電波を受信しない状態で、前記人物検出部からの検出信号を受信した場合に、前記カメラ部で撮像された画像データを含む前記侵入確認信号を前記侵入管理端末へ前記ネットワークを介して送信する制御演算部を備え、
前記侵入管理端末は、前記侵入検出ユニットから受信した前記侵入確認信号に含まれる撮像データを表示する表示部を備えることを特徴とする、工事現場防犯システム。
【請求項2】
前記工事現場防犯システムは、
工事現場の基地局に設けられ、前記侵入検出ユニットと通信可能であるとともに、ネットワーク通信により前記侵入検出ユニットから出力された侵入確認信号を前記侵入管理端末へ送信可能に構成されている基地局ユニットをさらに備え、
前記侵入検出ユニットは、複数が設けられており、それぞれ個々のユニットを識別するユニット識別子を記憶するユニット識別子記憶部をさらに備え、前記ユニット識別子を前記侵入確認信号に含めて前記基地局ユニットを介して前記侵入管理端末へ送信することを特徴とする、請求項1に記載の工事現場防犯システム。
【請求項3】
前記基地局ユニットは、任意の1の前記侵入検出ユニットのユニット識別子と、前記1の前記侵入検出ユニットに関連する関連侵入検出ユニットのユニット識別子を対応づけて格納するセンサデータベースを備え、
前記1の侵入検出ユニットからの侵入確認信号を受信すると、前記関連する関連侵入検出ユニットを動作させる制御演算部をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の工事現場防犯システム。
【請求項4】
前記関連侵入検出ユニットは、前記任意の1の侵入検出ユニットに対し、仮設足場の通路で隣り合う侵入検出ユニットであることを特徴とする、請求項3に記載の工事現場防犯システム。
【請求項5】
前記侵入検出ユニットの前記検出エリアと前記撮影エリアは、前記仮設足場の通路沿いにずらして設定されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1つに記載の工事現場防犯システム。
【請求項6】
前記侵入管理端末は、ネットワークを通じて前記建屋の住人が操作する端末装置と通信可能に構成されており、
前記住人の住人識別子を格納する住人データベースと、
前記端末装置から送信され閲覧要求信号を受信して前記住人の建屋に設けられた侵入検出ユニットに対し、撮影動作をさせる撮影動作信号を送信し、
前記侵入検出ユニットによって撮影された撮像データを受信して、前記端末装置に送信する画像確認制御部をさらに備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載の工事現場防犯システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−87222(P2009−87222A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258768(P2007−258768)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【出願人】(393000445)株式会社三共 (10)
【Fターム(参考)】