差動トランス及びトナーセンサの取り付け方法
【課題】 現像装置に機械的に固定することができる差動トランスを提供する。
【解決手段】 台座30a、30bとつば部31、32、33を介して差動結線された基準コイルL2と検知コイルL3と一次コイルL1が巻回されかつねじコアを保持する円筒状のガイド部34を有するボビン3とコイルの端末が接続された端子4とを備え、台座30aの表面からガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びる突出部35a、35bを有し、突出部35a、35bは平面から見て台座30a、30bの反対側にあるつば部31よりも内側の領域に存在するとともに、突出部35a、35bは頂部に向かって先細りとなる形状を有する。
【解決手段】 台座30a、30bとつば部31、32、33を介して差動結線された基準コイルL2と検知コイルL3と一次コイルL1が巻回されかつねじコアを保持する円筒状のガイド部34を有するボビン3とコイルの端末が接続された端子4とを備え、台座30aの表面からガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びる突出部35a、35bを有し、突出部35a、35bは平面から見て台座30a、30bの反対側にあるつば部31よりも内側の領域に存在するとともに、突出部35a、35bは頂部に向かって先細りとなる形状を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボビンに複数のコイルを巻回した差動トランス及びケースを取り外した状態で差動トランスを有するトナーセンサを現像剤容器に取り付ける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トナーを含む磁性現像剤を使用した電子写真用現像装置においては、鮮明な画像を得るために、現像剤を収容した容器(以下、現像剤容器という。)に差動トランス方式のトナーセンサを設置して、トナー濃度やトナーの残量を検出し、そのトナー濃度やトナーの残量に応じた直流電圧をトナーの補給手段を駆動する回路に出力するように構成されている。このトナーセンサは、交流電源に接続される一次コイルと差動結線された検知コイルと基準コイルを有する差動トランスを検知コイルと基準コイルの差動出力を取り出すために、検出回路用素子を実装したプリント基板とともにケース内に収容してから現像装置に取り付けられる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
上記のトナーセンサの低コスト化を図るために、差動トランスと回路基板からケース及びカバーを取り外した状態で現像装置に取り付けることが提案されている。例えば特許文献2及び3には、現像装置の筐体の外面に内面との間に薄肉部を介して凹穴を形成し、この薄肉部にカバーなしのトナー濃度センサのセンサ部を位置させることが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3900442号公報(第4−6頁、図1、図2)
【特許文献2】実用新案登録第2553757号公報(第2−3頁、図1、図2、図3)
【特許文献3】特開2004−139038号公報(第2−3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の如く、単純に現像装置の筐体の凹部にセンサ部を挿入しただけでは、正確な検出が行えない場合がある。すなわち、トナー濃度センサからカバーを取り外した状態で正常なトナー濃度の検出を可能とするためには、現像剤が回路部に侵入するのを防止すること及び差動トランス(センサ部)の検出コイル側端面が現像装置に密着していることが必要となる。そこで、現像装置の構造を工夫して、例えば現像剤容器に差動トランスと現像剤を隔離するための部分を設けることにより、現像剤がトナーセンサの検出回路部に侵入するのを防止することができる。また差動トランスの検出コイル側端面を現像剤容器に密着させるために、接着剤により固定することがまず考えられる。しかし接着剤を使用する場合は、接着剤が硬化するまでの間治具で差動トランスを現像剤容器に固定しておくことが必要であり、また接着剤を硬化させるために現像剤容器自体を加熱炉に装入することが必要となり、かなりの作業スペースを要するという問題がある。
【0006】
従って本発明の目的は、現像装置に機械的に固定することができる差動トランスを提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、差動トランスを現像装置に強固にかつ簡便に固定することができるトナーセンサの取り付け方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の差動トランスは、台座とつば部を介して差動結線された基準コイルと検知コイルと一次コイルが巻回されかつ差動出力調整部材を保持する円筒状のガイド部を有するボビンとコイルの端末が接続された端子とを備え、前記台座の表面から前記ガイド部及び前記端子よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、前記突出部は平面から見て前記台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、前記突出部は頂部に向かって先細りの形状を有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、前記突出部が複数個である場合は、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な第1の直線と直交する第2の直線上に、前記第1の直線を挟む位置に配置されていることが好ましい。
【0010】
本発明において、前記突出部が単一の突出部である場合は、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な直線上に配置されていることが好ましい。
【0011】
本発明のトナーセンサの取り付け方法は、上記の差動トランスと、前記基準コイルと前記検知コイルから取り出された差動出力をトナー濃度に変換する回路基板を有するトナーセンサを準備し、前記差動トランスを、現像剤を収容する容器のセンサ孔にセットし、前記容器に一端が固定された弾性変形可能な押圧部材の自由端で前記突出部を押圧することを特徴とするものである。
【0012】
本発明において、前記押圧部材は、前記ガイド部を回避した形状をもつことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の差動トランスによれば、台座の表面から他の部分よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、しかも突出部は平面から見て台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、突出部は頂部に向かって先細りの形状を有するので、ボビンを現像装置にセットして、突出部を押圧するだけで、ボビンの検出コイル側の端面を現像装置に密着した状態を実現することができる。
【0014】
本発明のトナーセンサの取り付け方法によれば、ボビンの検出コイル側の端面を、バネ性を有する部材で押圧するだけの簡単な方法で、ボビンの検出コイル側の端面が現像装置に密着した状態を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の詳細を添付図面(図1〜図12)を参照して説明する。
【0016】
図1は差動トランスの一例を示す斜視図、図2は図1をA方向から見た矢視図、図3は
図1をB方向から見た矢視図、図4は図1の差動トランスに突出部を設ける領域を示す斜視図、図5はトナーセンサを現像装置に取り付けた状態を示す平面図、図6は図5のC−C線断面図(但し差動トランスは正面図で示す)、図7は差動トランスの第2の例を示す斜視図、図8は図7をD方向から見た矢視図、図9は図7をE方向から見た矢視図、図10は差動トランスの第3の例を示す斜視図、図11は図10をF方向から見た矢視図、図12は図10をG方向から見た矢視図である。図7〜12において、図1と同一部分は同一の参照符号で示す。
【0017】
[トナーセンサ]
トナーセンサは、差動トランスと、検出回路を構成する素子(コンデンサ、ダイオード、論理IC、抵抗器など)を実装した回路基板(プリント基板)を備えており、カバー及びケースを外した状態で現像装置に設置される(後述の図5及び図6参照)。
【0018】
[差動トランス−例1]
差動トランスの構造を図1〜4により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子ピン4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。このガイド34には、高透磁率材料からなるねじコア(不図示)がねじ込まれる。このネジコアは、基準コイルと検知コイルから得られる差動出力を任意の値に変えるための差動出力調整部材であり、センサを現像装置に設置した後、ドライバ(不図示)などで回転させて所定の差動出力が得られる位置に固定される。
【0019】
特に差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、検出側端面と現像剤容器との間にギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、2つの突出部35a、35bを有する。これらの突出部35a、35bは、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する。すなわち台座30aから突出部35a(35b)の頂部までの高さhは、台座30aからガイド部34の上端面までの高さh1及び台座30bから端子4の先端(上端)までの高さh2よりも大きくなるように設定される(図3参照)。また突出部35a、35bは、ボビン3の中心軸Pを通る直線X(端子4と平行)と直交する直線Yの線上に対称に位置している(図2参照)。さらに、これらの突出部は、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域R(図4に破線で示す)に存在する。さらに突出部35a、35bは、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(例えば断面が円弧状)となる形状を有する。
【0020】
なお、本例では5個の端子を使用するので、4個の端子には各々、検知コイルの巻き始め、基準コイルの巻き始め、一次コイルの巻き始め及び巻き終わりが接続され、残りの端子には、検知コイルの巻き始めと基準コイルの巻き始めが接続される、ボビン31は、高い電気絶縁性を有し、かつ高温に曝されても変形しない樹脂で形成することが好ましい。具体的な樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。特に、ポリメチルペンテンは、4メチルペンテン−1を主モノマーとする共重合体{三井化学(株)がTPXの登録商標で製造販売している。}であり、電気絶縁性が高いことに加えて、環境特性(耐被汚染性)に優れているので、本発明では有効に使用される。
【0021】
上記のコイルは、発振回路(不図示)に接続された一次コイルL1と、一次コイルL1に結合されトナー濃度に応じて出力電圧が変化する検知コイルL3と一次コイルL1に結合されトナー濃度に応じて出力電圧が変化しない基準コイルL2からなり、検知コイルL3と基準コイルL2は出力電圧が相互に打消し合う方向に巻回されて(差動結線されて)形成される。このトナーセンサによれば、検知コイルL3の近傍に磁性キヤリアと非磁性トナーからなる二成分系の現像剤が存在している場合、発振回路から出力された高周波電圧が一次コイルL1に印加されると、基準コイルL2のインダクタンスは変化しないが、検知コイルL3のインダクタンスはトナー濃度の変化に基づく現像剤の見かけ透磁率の変化に応じて変化し、出力電圧の振幅と位相が変化する。出力電圧の位相が、一次側の交流電圧の位相と比較されて、位相差に応じた信号が出力され、その出力信号を平滑化してトナー濃度に応じた直流電圧が出力される
【0022】
[トナーセンサの取り付け]
本発明に係わるトナーセンサの取り付け構造を図5、6により説明する。このトナーセンサ1は、上記の差動トランス2と、そこに設けられた端子が電気的に接続される回路基板5を有する。このトナーセンサ1は、内部に現像剤7を収容した現像剤容器6に形成されたセンサ孔60に、差動トランス3を挿入した後、押圧部材8の一端側を小ねじ9により現像剤容器6に固定し、押圧部材8の他端側(自由端部81、82)を突出部35a、35bに圧接することにより、取り付けられる。現像剤7は、結着樹脂と着色剤を含むトナー粒子と、鉄粉又はフェライト粒子などの強磁性体粒子との混合物であり、トナー濃度は例えば3〜10質量%の範囲の所定比率に設定される。この差動トランス2によれば、台座側に設けられた突出部35a、35bの上端部が押圧部材8で同等の圧力で押し付けられるとともに、突出部35a、35bの上端部が押圧部材の自由端部81、82と略点接触した状態になるので、つば部31の端面310(図6参照)をセンサ孔60の底面600に密着させることができる。
【0023】
押圧部材8は、ボビン3のつば部31がセンサ孔60の底面に密着できるようにするために、弾性変形可能な材料で形成される。具体的には、押圧部材8として、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属材料(導電性材料)からなる薄板あるいは樹脂(プラスチック)などの非導電性(好ましくは絶縁性)材料からなる薄板を使用することができる。金属製薄板を使用する場合は、差動トランスからの交番磁界により渦電流が発生して、作動出力がオフセットするので、現像剤容器に現像剤を投入した後に、そのオフセットをキャンセルする方向にねじコアを回せばよい。非導電性材料かなる薄板を使用する場合は、渦電流が発生しないので、オフセットをキャンセルする作業が不要になるという利点がある。また押圧部材8は、ねじコアとの干渉を防ぐために、図5に示すように自由端側が短冊状(U字状)に形成された(ガイド34を回避した形状を有する)部材であることが望ましい。
【0024】
[差動トランス−例2]
差動トランスの別の構造を図7〜9により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。この差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、ギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、単一の突出部36を有する。この突出部36は、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する(図9参照)。また突出部36は、ボビン3の中心軸Pを通る直線Xの線上に位置している(図8参照)。さらに、この突出部36は、図1の差動トランスと同様に、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域(図4参照)に存在する。さらに突出部36は、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(球面)となる形状を有する。
【0025】
この差動トランス2によれば、台座側の中心線上に設けられた突出部36の先端部が押圧部材8で押し付けられるとともに、突出部36の先端部が押圧部材の自由端側と略点接触した状態になるので、つば部31の端面をセンサ孔60(図6参照)の底面に密着させることができる。
【0026】
[差動トランス−例3]
差動トランスの別の構造を図10〜12により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子ピン4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。この差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、ギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、2つの突出部37a、37bを有する。これらの突出部37a、37bは、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する(図12参照)。また突出部37a、37bは、ボビン3の中心軸Pを通る直線Xと直交する直線Yの線上に対称に位置している(図11参照)。さらに、これらの突出部37a、37bは、図1の差動トランスと同様に、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域(図4参照)に存在する。さらに突出部37a、37bは、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(例えば断面が円弧状あるいは楔状)となる形状を有する。
【0027】
この差動トランス2によれば、台座側に設けられた突出部37a、37bの先端部が押圧部材8で同等の圧力で押し付けられるとともに、突出部35a、35bの上端部が押圧部材の自由端側と略線接触した状態になるので、つば部31の端面をセンサ孔60(図6参照)の底面に密着させることができる。
【0028】
本発明は上記の例に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば1次側に基準コイルと検知コイルを設け、2次側に発振コイルを設けた差動トランスに適用することができるし、あるいはトナーの残量を検出するレベルセンサに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】差動トランスの一例を示す斜視図である。
【図2】図1をA方向から見た矢視図である。
【図3】図1をB方向から見た矢視図である。
【図4】図1の差動トランスに突出部を設ける領域を示す斜視図である。
【図5】トナーセンサを現像装置に取り付けた状態を示す平面図である。
【図6】図6のX−X線断面図である。
【図7】差動トランスの第2の例を示す斜視図である。
【図8】図7をC方向から見た矢視図である。
【図9】図7をD方向から見た矢視図である。
【図10】差動トランスの第3の例を示す斜視図である。
【図11】図10をE方向から見た矢視図である。
【図12】図10をF方向から見た矢視図である。
【符号の説明】
【0030】
1:トナーセンサ、2:差動トランス、3:ボビン、30:台座、31、32、33:つば部、310:端面、34:ガイド、35a、35b、36、37a、37b:突出部、4:端子、L1:一次コイル、L2:基準コイル、L3:検知コイル、5:回路基板、6:現像剤容器、60:センサ孔、600:底面、7:現像剤、8:押圧部材、81、82:自由端部、9:小ネジ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボビンに複数のコイルを巻回した差動トランス及びケースを取り外した状態で差動トランスを有するトナーセンサを現像剤容器に取り付ける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トナーを含む磁性現像剤を使用した電子写真用現像装置においては、鮮明な画像を得るために、現像剤を収容した容器(以下、現像剤容器という。)に差動トランス方式のトナーセンサを設置して、トナー濃度やトナーの残量を検出し、そのトナー濃度やトナーの残量に応じた直流電圧をトナーの補給手段を駆動する回路に出力するように構成されている。このトナーセンサは、交流電源に接続される一次コイルと差動結線された検知コイルと基準コイルを有する差動トランスを検知コイルと基準コイルの差動出力を取り出すために、検出回路用素子を実装したプリント基板とともにケース内に収容してから現像装置に取り付けられる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
上記のトナーセンサの低コスト化を図るために、差動トランスと回路基板からケース及びカバーを取り外した状態で現像装置に取り付けることが提案されている。例えば特許文献2及び3には、現像装置の筐体の外面に内面との間に薄肉部を介して凹穴を形成し、この薄肉部にカバーなしのトナー濃度センサのセンサ部を位置させることが記載されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3900442号公報(第4−6頁、図1、図2)
【特許文献2】実用新案登録第2553757号公報(第2−3頁、図1、図2、図3)
【特許文献3】特開2004−139038号公報(第2−3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の如く、単純に現像装置の筐体の凹部にセンサ部を挿入しただけでは、正確な検出が行えない場合がある。すなわち、トナー濃度センサからカバーを取り外した状態で正常なトナー濃度の検出を可能とするためには、現像剤が回路部に侵入するのを防止すること及び差動トランス(センサ部)の検出コイル側端面が現像装置に密着していることが必要となる。そこで、現像装置の構造を工夫して、例えば現像剤容器に差動トランスと現像剤を隔離するための部分を設けることにより、現像剤がトナーセンサの検出回路部に侵入するのを防止することができる。また差動トランスの検出コイル側端面を現像剤容器に密着させるために、接着剤により固定することがまず考えられる。しかし接着剤を使用する場合は、接着剤が硬化するまでの間治具で差動トランスを現像剤容器に固定しておくことが必要であり、また接着剤を硬化させるために現像剤容器自体を加熱炉に装入することが必要となり、かなりの作業スペースを要するという問題がある。
【0006】
従って本発明の目的は、現像装置に機械的に固定することができる差動トランスを提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、差動トランスを現像装置に強固にかつ簡便に固定することができるトナーセンサの取り付け方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の差動トランスは、台座とつば部を介して差動結線された基準コイルと検知コイルと一次コイルが巻回されかつ差動出力調整部材を保持する円筒状のガイド部を有するボビンとコイルの端末が接続された端子とを備え、前記台座の表面から前記ガイド部及び前記端子よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、前記突出部は平面から見て前記台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、前記突出部は頂部に向かって先細りの形状を有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、前記突出部が複数個である場合は、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な第1の直線と直交する第2の直線上に、前記第1の直線を挟む位置に配置されていることが好ましい。
【0010】
本発明において、前記突出部が単一の突出部である場合は、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な直線上に配置されていることが好ましい。
【0011】
本発明のトナーセンサの取り付け方法は、上記の差動トランスと、前記基準コイルと前記検知コイルから取り出された差動出力をトナー濃度に変換する回路基板を有するトナーセンサを準備し、前記差動トランスを、現像剤を収容する容器のセンサ孔にセットし、前記容器に一端が固定された弾性変形可能な押圧部材の自由端で前記突出部を押圧することを特徴とするものである。
【0012】
本発明において、前記押圧部材は、前記ガイド部を回避した形状をもつことが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の差動トランスによれば、台座の表面から他の部分よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、しかも突出部は平面から見て台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、突出部は頂部に向かって先細りの形状を有するので、ボビンを現像装置にセットして、突出部を押圧するだけで、ボビンの検出コイル側の端面を現像装置に密着した状態を実現することができる。
【0014】
本発明のトナーセンサの取り付け方法によれば、ボビンの検出コイル側の端面を、バネ性を有する部材で押圧するだけの簡単な方法で、ボビンの検出コイル側の端面が現像装置に密着した状態を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の詳細を添付図面(図1〜図12)を参照して説明する。
【0016】
図1は差動トランスの一例を示す斜視図、図2は図1をA方向から見た矢視図、図3は
図1をB方向から見た矢視図、図4は図1の差動トランスに突出部を設ける領域を示す斜視図、図5はトナーセンサを現像装置に取り付けた状態を示す平面図、図6は図5のC−C線断面図(但し差動トランスは正面図で示す)、図7は差動トランスの第2の例を示す斜視図、図8は図7をD方向から見た矢視図、図9は図7をE方向から見た矢視図、図10は差動トランスの第3の例を示す斜視図、図11は図10をF方向から見た矢視図、図12は図10をG方向から見た矢視図である。図7〜12において、図1と同一部分は同一の参照符号で示す。
【0017】
[トナーセンサ]
トナーセンサは、差動トランスと、検出回路を構成する素子(コンデンサ、ダイオード、論理IC、抵抗器など)を実装した回路基板(プリント基板)を備えており、カバー及びケースを外した状態で現像装置に設置される(後述の図5及び図6参照)。
【0018】
[差動トランス−例1]
差動トランスの構造を図1〜4により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子ピン4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。このガイド34には、高透磁率材料からなるねじコア(不図示)がねじ込まれる。このネジコアは、基準コイルと検知コイルから得られる差動出力を任意の値に変えるための差動出力調整部材であり、センサを現像装置に設置した後、ドライバ(不図示)などで回転させて所定の差動出力が得られる位置に固定される。
【0019】
特に差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、検出側端面と現像剤容器との間にギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、2つの突出部35a、35bを有する。これらの突出部35a、35bは、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する。すなわち台座30aから突出部35a(35b)の頂部までの高さhは、台座30aからガイド部34の上端面までの高さh1及び台座30bから端子4の先端(上端)までの高さh2よりも大きくなるように設定される(図3参照)。また突出部35a、35bは、ボビン3の中心軸Pを通る直線X(端子4と平行)と直交する直線Yの線上に対称に位置している(図2参照)。さらに、これらの突出部は、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域R(図4に破線で示す)に存在する。さらに突出部35a、35bは、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(例えば断面が円弧状)となる形状を有する。
【0020】
なお、本例では5個の端子を使用するので、4個の端子には各々、検知コイルの巻き始め、基準コイルの巻き始め、一次コイルの巻き始め及び巻き終わりが接続され、残りの端子には、検知コイルの巻き始めと基準コイルの巻き始めが接続される、ボビン31は、高い電気絶縁性を有し、かつ高温に曝されても変形しない樹脂で形成することが好ましい。具体的な樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂が挙げられる。特に、ポリメチルペンテンは、4メチルペンテン−1を主モノマーとする共重合体{三井化学(株)がTPXの登録商標で製造販売している。}であり、電気絶縁性が高いことに加えて、環境特性(耐被汚染性)に優れているので、本発明では有効に使用される。
【0021】
上記のコイルは、発振回路(不図示)に接続された一次コイルL1と、一次コイルL1に結合されトナー濃度に応じて出力電圧が変化する検知コイルL3と一次コイルL1に結合されトナー濃度に応じて出力電圧が変化しない基準コイルL2からなり、検知コイルL3と基準コイルL2は出力電圧が相互に打消し合う方向に巻回されて(差動結線されて)形成される。このトナーセンサによれば、検知コイルL3の近傍に磁性キヤリアと非磁性トナーからなる二成分系の現像剤が存在している場合、発振回路から出力された高周波電圧が一次コイルL1に印加されると、基準コイルL2のインダクタンスは変化しないが、検知コイルL3のインダクタンスはトナー濃度の変化に基づく現像剤の見かけ透磁率の変化に応じて変化し、出力電圧の振幅と位相が変化する。出力電圧の位相が、一次側の交流電圧の位相と比較されて、位相差に応じた信号が出力され、その出力信号を平滑化してトナー濃度に応じた直流電圧が出力される
【0022】
[トナーセンサの取り付け]
本発明に係わるトナーセンサの取り付け構造を図5、6により説明する。このトナーセンサ1は、上記の差動トランス2と、そこに設けられた端子が電気的に接続される回路基板5を有する。このトナーセンサ1は、内部に現像剤7を収容した現像剤容器6に形成されたセンサ孔60に、差動トランス3を挿入した後、押圧部材8の一端側を小ねじ9により現像剤容器6に固定し、押圧部材8の他端側(自由端部81、82)を突出部35a、35bに圧接することにより、取り付けられる。現像剤7は、結着樹脂と着色剤を含むトナー粒子と、鉄粉又はフェライト粒子などの強磁性体粒子との混合物であり、トナー濃度は例えば3〜10質量%の範囲の所定比率に設定される。この差動トランス2によれば、台座側に設けられた突出部35a、35bの上端部が押圧部材8で同等の圧力で押し付けられるとともに、突出部35a、35bの上端部が押圧部材の自由端部81、82と略点接触した状態になるので、つば部31の端面310(図6参照)をセンサ孔60の底面600に密着させることができる。
【0023】
押圧部材8は、ボビン3のつば部31がセンサ孔60の底面に密着できるようにするために、弾性変形可能な材料で形成される。具体的には、押圧部材8として、オーステナイト系ステンレス鋼などの非磁性金属材料(導電性材料)からなる薄板あるいは樹脂(プラスチック)などの非導電性(好ましくは絶縁性)材料からなる薄板を使用することができる。金属製薄板を使用する場合は、差動トランスからの交番磁界により渦電流が発生して、作動出力がオフセットするので、現像剤容器に現像剤を投入した後に、そのオフセットをキャンセルする方向にねじコアを回せばよい。非導電性材料かなる薄板を使用する場合は、渦電流が発生しないので、オフセットをキャンセルする作業が不要になるという利点がある。また押圧部材8は、ねじコアとの干渉を防ぐために、図5に示すように自由端側が短冊状(U字状)に形成された(ガイド34を回避した形状を有する)部材であることが望ましい。
【0024】
[差動トランス−例2]
差動トランスの別の構造を図7〜9により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。この差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、ギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、単一の突出部36を有する。この突出部36は、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する(図9参照)。また突出部36は、ボビン3の中心軸Pを通る直線Xの線上に位置している(図8参照)。さらに、この突出部36は、図1の差動トランスと同様に、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域(図4参照)に存在する。さらに突出部36は、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(球面)となる形状を有する。
【0025】
この差動トランス2によれば、台座側の中心線上に設けられた突出部36の先端部が押圧部材8で押し付けられるとともに、突出部36の先端部が押圧部材の自由端側と略点接触した状態になるので、つば部31の端面をセンサ孔60(図6参照)の底面に密着させることができる。
【0026】
[差動トランス−例3]
差動トランスの別の構造を図10〜12により説明する。差動トランス2は、2つに分離された台座30a、30bとつば部31、32、33を有する略円筒状の部材であるコイルボビン31と、そこに巻回されたコイルL(一次コイルL1、基準コイルL2、検知コイルL3)と、各コイルの端末(巻き始め及び巻き終わり)が接続される端子ピン4と、内周側に円周方向に沿って所定間隔をおいて形成された複数のガイドリブ341を有するガイド34を有する。この差動トランス2は、現像装置に取り付けたときに、ギャップが生じないようにするために、台座30aの表面に、2つの突出部37a、37bを有する。これらの突出部37a、37bは、ガイド部34及び端子4よりも高い位置まで伸びるような高さを有する(図12参照)。また突出部37a、37bは、ボビン3の中心軸Pを通る直線Xと直交する直線Yの線上に対称に位置している(図11参照)。さらに、これらの突出部37a、37bは、図1の差動トランスと同様に、平面から見て最下段(台座とは反対側の)のつば部31よりも内側の領域(図4参照)に存在する。さらに突出部37a、37bは、ボビンを現像装置に安定した固定ができるようにするために、根元から先端に向って先細り(例えば断面が円弧状あるいは楔状)となる形状を有する。
【0027】
この差動トランス2によれば、台座側に設けられた突出部37a、37bの先端部が押圧部材8で同等の圧力で押し付けられるとともに、突出部35a、35bの上端部が押圧部材の自由端側と略線接触した状態になるので、つば部31の端面をセンサ孔60(図6参照)の底面に密着させることができる。
【0028】
本発明は上記の例に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば1次側に基準コイルと検知コイルを設け、2次側に発振コイルを設けた差動トランスに適用することができるし、あるいはトナーの残量を検出するレベルセンサに適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】差動トランスの一例を示す斜視図である。
【図2】図1をA方向から見た矢視図である。
【図3】図1をB方向から見た矢視図である。
【図4】図1の差動トランスに突出部を設ける領域を示す斜視図である。
【図5】トナーセンサを現像装置に取り付けた状態を示す平面図である。
【図6】図6のX−X線断面図である。
【図7】差動トランスの第2の例を示す斜視図である。
【図8】図7をC方向から見た矢視図である。
【図9】図7をD方向から見た矢視図である。
【図10】差動トランスの第3の例を示す斜視図である。
【図11】図10をE方向から見た矢視図である。
【図12】図10をF方向から見た矢視図である。
【符号の説明】
【0030】
1:トナーセンサ、2:差動トランス、3:ボビン、30:台座、31、32、33:つば部、310:端面、34:ガイド、35a、35b、36、37a、37b:突出部、4:端子、L1:一次コイル、L2:基準コイル、L3:検知コイル、5:回路基板、6:現像剤容器、60:センサ孔、600:底面、7:現像剤、8:押圧部材、81、82:自由端部、9:小ネジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座とつば部を介して差動結線された基準コイルと検知コイルと一次コイルが巻回されかつ差動出力調整部材を保持する円筒状のガイド部を有するボビンとコイルの端末が接続された端子とを備え、前記台座の表面から前記ガイド部及び前記端子よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、前記突出部は平面から見て前記台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、前記突出部は頂部に向かって先細りとなる形状を有することを特徴とする差動トランス。
【請求項2】
前記突出部は複数個であり、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な第1の直線と直交する第2の直線上に、前記第1の直線を挟む位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の差動トランス。
【請求項3】
前記突出部は単一の突出部であり、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な直線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の差動トランス。
【請求項4】
請求項1記載の差動トランスと、前記基準コイルと前記検知コイルから取り出された差動出力をトナー濃度に変換する回路基板を有するトナーセンサを準備し、前記差動トランスを、現像剤を収容する容器のセンサ孔にセットし、前記容器に一端が固定された弾性変形可能な押圧部材の自由端で前記突出部を押圧することを特徴とするトナーセンサの取り付け方法。
【請求項5】
前記押圧部材は、前記ガイド部を回避した形状をもつことを特徴とする請求項4記載のトナーセンサの取り付け方法。
【請求項1】
台座とつば部を介して差動結線された基準コイルと検知コイルと一次コイルが巻回されかつ差動出力調整部材を保持する円筒状のガイド部を有するボビンとコイルの端末が接続された端子とを備え、前記台座の表面から前記ガイド部及び前記端子よりも高い位置まで伸びる突出部を有し、前記突出部は平面から見て前記台座の反対側にあるつば部よりも内側の領域に存在するとともに、前記突出部は頂部に向かって先細りとなる形状を有することを特徴とする差動トランス。
【請求項2】
前記突出部は複数個であり、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な第1の直線と直交する第2の直線上に、前記第1の直線を挟む位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の差動トランス。
【請求項3】
前記突出部は単一の突出部であり、平面から見て前記ガイド部の中心を通りかつ前記端子と平行な直線上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の差動トランス。
【請求項4】
請求項1記載の差動トランスと、前記基準コイルと前記検知コイルから取り出された差動出力をトナー濃度に変換する回路基板を有するトナーセンサを準備し、前記差動トランスを、現像剤を収容する容器のセンサ孔にセットし、前記容器に一端が固定された弾性変形可能な押圧部材の自由端で前記突出部を押圧することを特徴とするトナーセンサの取り付け方法。
【請求項5】
前記押圧部材は、前記ガイド部を回避した形状をもつことを特徴とする請求項4記載のトナーセンサの取り付け方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−8712(P2010−8712A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−167883(P2008−167883)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【出願人】(393027383)NEOMAXエンジニアリング株式会社 (46)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【出願人】(393027383)NEOMAXエンジニアリング株式会社 (46)
【Fターム(参考)】
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